JPH0698977A - 玩具体の軸受装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の軸受部を具えた玩具体において、複数
の軸受装置を一体形成し、部品点数と組立て工数を大幅
に削減することを目的とするものである。 【構成】 本体は二つ割りの外殻体１とこれに内装され
る軸受体５からなり、外殻体１は複数の軸受部６１、６
２、６３にたいする貫通穴が設けられ、軸受体５は基板
５１と、その同一平面上の周囲に、夫々軸受部を有する
軸受板５２、５３、５４が基板５１にたいして略直角に
折曲げ可能に設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複数の軸受部を具えた
玩具体に形成される軸受装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、姿勢を自在に変化できる様にした
人形玩具は、中心に位置する胴部にたいして、夫々頭
部、腕部、脚部を夫々関節部となる回動自在な軸受部を
介して屈曲自在に動かせる様に連結形成してなるもので
あった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の人
形玩具は、胴部にたいして、夫々軸受部を介して頭部、
腕部、脚部の軸を取付けているが、この軸受部を構成す
るにあたり、二つ割りに形成される胴部の組立ての際
に、頭部、腕部、脚部の軸受部に対応して、夫々ポリエ
チレン等で別個に成形された筒状の軸受け部材を、一々
嵌込み等で取り付けていた。従って、部品点数が多くな
るとともに、組立てが極めて面倒で工数か多くかかり、
コスト高となる等の欠点を有していた。

【０００４】本発明は上記問題点に鑑み案出したもので
あって、複数の軸受部を具えた玩具体において、複数の
軸受装置を一体形成し、部品点数と組立て工数を大幅に
削減することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の玩具体の軸受装
置は下記の要件を具えてなるものである。即ち（イ）本
体は二つ割りの外殻体とこれに内装される軸受体からな
ること。（ロ）外殻体は複数の軸受部にたいする貫通穴
が設けられていること。（ハ）軸受体は基板と、その同
一平面上の周囲に、夫々軸受部を有する軸受板が基板に
たいして略直角に折曲げ可能に設けられていること。
（ニ）軸受体の軸受部は夫々本体の貫通穴に対応する位
置に位置決めされる様に形成されていることである。

【０００６】

【作用】上記の構成において、本体は例えば、人形玩具
の胴部として構成することができる。この場合、外郭体
は正面側と背面側に分割可能に形成され、その正面側と
背面側の合わせ縁には、頭部、腕部、脚部の関節部を構
成する位置に夫々円弧状の切欠きが形成される。また、
軸受体は正面側内に取付けられる大きさの基板と、その
周囲に複数の軸受板が夫々略直角に折曲げ可能に形成さ
れ、これら各軸受板の軸受部は展開した形で、夫々の板
面にたいして垂直に形成される。これによって、軸受体
の成形により複数の軸受部を一体形成することができ、
部品点数を少なくすることができる。また組立ての際に
は、軸受板を直角に折曲げた形で外郭体の正面側内に取
付けると、各軸受板の軸受部は上記円弧状の切欠きに入
り込んで自動的に位置決めされる形となり、これに背面
側を取付けると、各軸受部は円弧状の切欠きの間に挟ま
れた形で保持され、簡単に組立てることができる。

【０００７】

【実施例】以下本発明を図に示す一実施例に基づいて説
明すると、図１において１は人形玩具の胴部を形成する
外郭体であって、この外郭体１は正面側１１と背面側１
２に分割可能に形成され、その正面側１１と背面側１２
の合わせ縁には、頭部２、腕部３、脚部４の関節部を構
成する位置に夫々円弧状の切欠き２１、２２、３１、３
２、４１、４２が形成されている。また、軸受体５はポ
リエチレン等によって、図２の様に、胴部１の正面側１
１内に取付けられる大きさの基板５１と、その周囲に複
数の軸受板５２、５３、５４が夫々略直角に折曲げ可能
に形成され、これら各軸受板５２、５３、５４には展開
した形で、夫々の板面にたいして垂直に、筒状の軸受部
６１、６２、６３が一体形成されている。

【０００８】上記の構成により、組立ての際に、軸受板
５２、５３、５４を直角に折曲げた形で外郭体１の正面
側１１内に取付けると、各軸受板５２、５３、５４の軸
受部６１、６２、６３は上記円弧状の切欠き２１、３
１、４１に入り込み、自動的に位置決めされる。つぎ
に、この正面側１１の後側に背面側１２を取付けると、
各軸受部６１、６２、６３は夫々円弧状の切欠き２１、
２２、３１、３２、４１、４２の間に挟まれる形で確実
に保持され、簡単に組立てることができる。この胴部１
は図３の様に、各軸受部６１、６２、６３にたいして、
頭部２、腕部３、脚部４の軸を装着することにより、図
４の様な人形玩具として完成させることができる。この
人形玩具は上記軸受部６１、６２、６３の軸を回動させ
て各関節部を屈曲させると、任意に姿勢を変化させるこ
とができる。上記の様に、軸受体５は軸受板５２、５
３、５４を平面状に展開した形で軸受部６１、６２、６
３が垂直方向に形成できるので、簡単な成形金型によっ
て複数の軸受部を一体的に容易に成形することができ、
部品点数を少なくするとともに、組立ての工数を大幅に
削減することができる。なお、本発明の玩具体の軸受装
置は上記実施例の様な人形玩具に限定するものではな
く、例えば、車両玩具の様に、複数の軸受部を有する動
力装置の軸受装置等に構成できることは勿論である。

【０００９】

【発明の効果】上記の様に本発明の玩具体の軸受装置に
よると、軸受体は基板の周囲に複数の軸受板が夫々略直
角に折曲げ可能に形成され、各軸受板の板面にたいして
軸受部を垂直に形成できるので、簡単な成形金型により
複数の軸受部を一体形成することができ、従来型に比
べ、部品点数を大幅に少なくすることができる。また組
立ての際には、軸受板を直角に折曲げた形で外郭体に取
付けると、各軸受板の軸受部は、自動的に位置決めされ
るとともに、切欠きの間に挟まれた形で保持され、簡単
に組立てることができる。これによって、複数の軸受け
部を具えた従来の玩具に比べ、部品点数および組立て工
数を大幅に削減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の玩具体の軸受装置の一実施例を示すも
ので、人形玩具の胴部の分解斜視図である。

【図２】本発明の玩具体の軸受装置の要部構造を示す軸
受体の展開正面図である。

【図３】本発明の玩具体の軸受装置を具えた人形玩具の
分解斜視図である。

【図４】本発明の玩具体の軸受装置を具えた人形玩具の
斜視図である。

【符号の説明】

１ 外郭体 ２ 頭部 ３ 腕部 ４ 脚部 ５ 軸受体 ５１ 基板 ５２ 軸受板 ５３ 軸受板 ５４ 軸受板 ６１ 軸受部 ６２ 軸受部 ６３ 軸受部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 下記の要件を具えたことを特徴とする玩
   具体の軸受装置。 （イ）本体は二つ割りの外殻体とこれに内装される軸受
   体からなること。 （ロ）外殻体は複数の軸受部にたいする貫通穴が設けら
   れていること。 （ハ）軸受体は基板と、その同一平面上の周囲に、夫々
   軸受部を有する軸受板が基板にたいして略直角に折曲げ
   可能に設けられていること。 （ニ）軸受体の軸受部は夫々本体の貫通穴に対応する位
   置に位置決めされる様に形成されていること。