JPH0697229B2 - 分析用組成物、分析要素及び分析方法 - Google Patents

分析用組成物、分析要素及び分析方法

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JPH0697229B2
JPH0697229B2 JP61501144A JP50114486A JPH0697229B2 JP H0697229 B2 JPH0697229 B2 JP H0697229B2 JP 61501144 A JP61501144 A JP 61501144A JP 50114486 A JP50114486 A JP 50114486A JP H0697229 B2 JPH0697229 B2 JP H0697229B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、臨床化学に関する。特に、本発明は、液体、
例えば生物学的流体の乾式又は湿式分析に還元性化合物
を使用して有用な基(moieties)を放出するか又は生存
細胞(例えば細菌)若しくは他の被分析物を検出するこ
とに関する。
発明の背景 液体、例えば、水、ミルク及び生物学的流体の化学的分
析は、しばしば健康の維持及び診断上の処置のため望ま
しいか又は必要である。このような分析を容易にするた
め種々の組成物及び要素が知られている。このような組
成物及び要素は、一般に、本明細書においては、“被分
析物”(analyte)と言う分析すべき物質を測定するた
めの試薬組成物を含む。被分析物は、生存生体又は非生
存化学物質であってよい。試薬組成物は、被分析物と反
応すると、検出可能な変化(例えば、色素形成)を生じ
る。
最近、生物学的流体、例えば全血、血清、血漿、尿等の
迅速かつ高度に定量的な診断又は臨床的分析に有用な組
成物及び要素を開発する研究が種々なされた。
例えば、感染症の迅速かつ有効な診断及び治療のため、
病気を起こす細菌をできるだけ迅速に検出できることが
望ましい。最も一般的細菌疾患のうち、尿路感染は、気
道の感染症に次ぐ頻度で発生する。事実、多くの病院
で、尿路感染は、しばしば留置カテーテルの使用及び種
々の外科手術による院内感染の最も普通の形である。多
数の尿路感染症(UTI)は、尿道より導入される微生物
による上昇感染から起こり、その症度は潜伏感染から重
症の全身疾患の状態に及ぶ。このような感染は、通常、
尿1ml当たり100,000(105)以上の細菌数を伴い、この
状態は顕著な細菌尿と言われる。正常な状態では、尿は
無菌であるが、外性器からの汚染が、適切に集められ、
輸送された試料で1ml当たり微生物1000(103)以下であ
りうる。
顕著な細菌尿は、尿路の任意の組織の微生物侵入に伴う
多数の病的状態で存在するか又は組織侵入なしに尿中で
の単純な細菌増殖から起こりうる。感染は、尿道、前立
腺、膀胱又は腎臓のような一つの部位に起こるが、しば
しば一つより多くの部位で起こる。尿に限定された感染
は、自体、無症状の細菌尿、即ち、感染の明らかな徴候
又は症状を示さない状態として現れる。この状態を早期
治療すると、より深刻な状態、例えば腎盂腎炎(腎臓及
び腎盂の炎症)の発生を防止することができる。従っ
て、信頼性ある方法による細菌の迅速な検出は、早期の
特殊診断を容易にする。
更に、感染の治療に抗生物質の処方が実際に有効である
ことを確認するため、治療中に反復試験が必要である。
従って、簡単で、迅速な細菌尿試験の必要性は明白であ
る。更に、子供、妊婦、糖尿病患者及び老人の間のしば
しば感知されない無症状のUTIの発生に関して、その診
断は数回分の試料の収集及び試験を必要とし、細菌尿試
験は、日常的操作を可能にする程、充分に簡単で、経済
的でなければならない。また、そのためには、迅速かつ
安価な細菌尿検出法が必要である。
微生物培養に基づく現在の実験室法、例えば、検定され
たループ直接画線法は、結果を測定する前に、相当な培
養時間(18〜24時間)を必要とする。これらの実験室法
は、更に、実施するのに長時間を要し、著しい臨床的訓
練と設備を必要とする。
細菌尿を比較的に迅速に検出する公知の方法は、重大な
欠点を有する。これらの方法は、長時間を要し、完全に
は信頼性を有さず、複雑な試薬又は機器を必要とし、一
定の微生物に対して限られた感度を有し、薬剤又は他の
妨害物質に対して感受性を有する。従って、公知方法の
有用性は極めて限定されている。
細菌微生物が色素を還元し、無色の生成物を生じる(即
ち、色素漂白)ことも知られている。また、米国特許第
3,415,718号明細書〔フォークマン(Forkman)らに1968
年12月10日交付〕及びガズ(Guze)らによってAm. J. M
ed. Sci.、1963年12月、691〜694頁に記載されているよ
うに、無色の物質、例えばテトラゾリウム塩を還元して
着色したホルマザン色素を形成することができる。しか
し、微生物を検出するためホルマザン色素を使用するこ
とは、著しい欠点を有する。一般に、ホルマザン色素
は、低い吸光係数を有し、従って、低濃度の微生物を検
出するため使用することはできない。テトラゾリウム塩
は、ホルマザン色素の吸光係数を増加するように容易に
は変形されない構造を有する。若干のホルマザン色素
は、水に不溶性であり、微生物に対して毒性でありう
る。
米国特許第4,144,306号明細書〔フィギュラス(Figuera
s)に1979年3月13日交付〕は、液体の分析用の多層要
素を記載している。この要素は、被分析物と相互作用し
て、酸化又は還元すると、固定キャリア核から予め形成
された検出可能の基を放出する相互作用組成物を含むこ
とができる。このような放出には、一般に高度にアルカ
リ性の媒体(即ち、13より高いpH)の存在を必要とす
る。予め形成された検出可能な基のスペクトル吸収バン
ドは、放出の前及び後で同一である。換言すれば、検出
可能な部分(species)は、一つのスペクトル吸収バン
ドから他へ移動しない。従って、この文献は、分析の間
に未放出の検出可能な部分から不所望な吸収をスクリー
ニングするため、要素に輻射線遮断層の使用を教示して
いる。
米国特許第4,108,850号明細書〔フィルード(Fields)
らに1978年8月22日交付〕及び同第4,139,379号明細書
〔チェスマン(Chasman)らに1979年2月13日交付〕に
は、ハロゲン化銀、混入された還元剤及び電子移動剤の
存在で還元されたときに色素又は他の写真に有用な断片
を放出しうる、バラスト基を有する電子受容性求核置換
化合物(本明細書においてBENDと言う)が記載されてい
る。しかしながら、フィギュラスによって記載された化
合物と同様に、これらのBEND化合物のほとんどは、高い
pH(13〜14)環境でしか所望の基を放出しない。若干の
BEND化合物、例えば約−650mV(アセトニトリル中)の
還元電位を有する化合物は、低いpHで色素を放出するで
あろう。しかし、低いpH(即ち、約9未満)におけるこ
れらの化合物からの色素放出は、極めて非効率的、即
ち、極めて遅く、迅速な臨床化学的分析を提供しない。
高いpHでしか色素を放出しないBEND化合物は、一般に、
生理学的pH(即ち、<9)で実施される分析的測定に使
用することはできない。多数のキー酵素及び微生物は高
いpHでは不活性化されるので、高いアルカリ性状態は、
臨床分析、特に微生物の検出には望ましくない。低いpH
で色素を放出するBEND化合物は、その色素放出が遅すぎ
るので、分析測定には不適当である。
従って、生理学的pHで実施することができる、水性液体
中の被分析物又は微生物の迅速かつ高度に定量的な分析
方法が必要である。
発明の概要 本発明は、ある種の還元性化合物の使用に伴う問題点を
克服するものである。従って、本発明は、式CARR1
n 〔式中CAR−は置換若しくは非置換芳香族核又は置換若
しくは非置換キノン核であり、R1は移動しうる検出可能
な種を含む部分を表し、nは1又は2を表す〕の還元性
化合物を含む、pH9以下で緩衝された分析用組成物を提
供するものであり、該還元性化合物は、pH9以下で還元
されて移動しうる検出可能な種を放出することができ、
R1がHで置換されている場合、CARR1)nは、水中で
測定して少なくとも約+100mVのE1/2を有するか、又は
アセトニトリル中で測定して少なくとも約−650mVのE
1/2を有する。
また、被分析物の測定用の乾式分析要素は、吸収性キャ
リア物質を含み、かつ、前記の還元性化合物を含む。
本発明は、更に、被分析物の測定方法を提供する。この
方法は、 A.被分析物を含むと思われる液体試料をpH9以下で前記
の還元性化合物と接触させ、そして B.被分析物の存在の結果として放出された検出可能な種
を検出する 工程を含む。
本発明に用いる前記還元性化合物は、式CAR−R1(式中C
AR−は を表し、R1は式 を表し、R2及びR4はそれぞれ独立に水素、置換若しくは
非置換アルキル基、置換若しくは非置換アリール基又は
電子吸引性基を表し、R3はR1、水素、置換若しくは非置
換アルキル基、置換若しくは非置換アリール基又は電子
吸引性基を表すか、又はR3及びR4は一緒に、置換又は非
置換融合炭素同素環を完成するのに必要な原子を表し、
R5は炭素原子数1又は2の置換又は非置換アルキレン基
を表し、R6は置換若しくは非置換アルキル基、置換若し
くは非置換アリール基、置換若しくは非置換シクロアル
キル基又は置換若しくは非置換ヘテロ環式基を表し、FR
AGが螢光物質(fluorogen)である場合には、R6はメチ
ル基を表し、Qはカルボニル基又はチオカルボニル基を
表し、FRAGは還元性化合物から放出される場合に検出可
能な種を生じる移動しうる検出可能な種を表し、mは0
又は1を表すか、R1がHで置換されている場合、CAR−
Hは、水中で測定して少なくとも約+100mVのE1/2を有
するか、又はアセトニトリル中で測定して少なくとも約
−650mVのE1/2を有する〕の還元性分子内求核置換又は
RIND化合物が好ましい。
本発明は、液体中の被分析物、例えば酵素、代謝産物又
は生存細胞(例えば細菌微生物)の、生理学的pH(即
ち、9以下)で実施する迅速かつ高度に定量的な測定に
おいて還元性化合物を使用する手段を提供する。更に、
本発明は、検出可能な種に変換されうる化学的又は生物
学的に有用な基を放出する手段を提供する。
本発明は、公知の分析組成物及び要素の欠点の多くを克
服するものである。特に、本明細書に記載する還元性化
合物は、還元されると、生理学的pHで効率良く検出可能
な種(例えば色原体又は螢光物質)を生成し、これによ
り高pHに伴う問題点を克服する。例えば、本発明の好ま
しい化合物を約pH7で還元すると、利用可能な検出可能
な種の少なくとも50%が30分以内に放出される。更に、
好ましい実施態様では、これらの化合物から放出されう
る色原体及び螢光物質は高い吸光係数を有し、従って、
改良された感度を生じて、例えば低濃度の細菌又は低濃
度で存在する被分析物を検出することができる。
また、放出された検出可能な種の測定されるスペクトル
吸収バンドが、還元性化合物のスペクトル吸収バンドと
は異なることも本発明の利点である。従って、未放出の
種の不所望の吸収をスクリーニングするための輻射線遮
断層が要素に不要となり、単層分析要素で測定を行うこ
とができる。
図面の簡単な説明 第1図は、従来の技術水準の分析と下記の例7に示した
本発明の分析に関する乳酸デヒドロゲナーゼの濃度に対
して毎分の吸光度の変化をプロットしたグラフである。
第2図は、従来の技術水準の分析と下記の例8に示した
本発明の分析に関するα−グリセロホスフェートオキシ
ダーゼの濃度に対して毎分の吸光度の変化をプロットし
たグラフである。
第3図は、従来の技術水準の分析と下記の例9に示した
本発明の分析に関する乳酸オキシダーゼの濃度に対して
毎分の吸光度の変化をプロットしたグラフである。
第4図は、従来の技術水準の分析と下記の例10に示した
本発明の分析に関するグルコースオキシダーゼの濃度に
対して毎分の吸光度の変化をプロットしたグラフであ
る。
発明の詳細な説明 本発明の実施に有用な還元性化合物は、生理学的pH(即
ち、9以下)で還元されて移動しうる検出可能な種を放
出することができる移動しうる検出可能な種を含む有機
化合物と、広く定義される。用語“移動しうる”(shif
table)とは、(1)還元性化合物に結合している場合
には、第一のスペクトル吸収バンド及び放出されたとき
には、第二のスペクトル吸収バンドを有する色原体部
分、又は結合されている場合には、第一のスペクトル吸
収及び発光バンド並びに放出された場合には、第二のス
ペクトル吸収及び発光バンドを有する螢光物質部分、
(2)還元性化合物に結合している場合には、不活性
で、ブロックされているか又は接近不可能であるが、放
出されると、活性で、ブロックされていないか又は接近
しうる化学的又は生物学的に有用な部分、又は(3)還
元性化合物に結合している場合には、活性であるか又は
接近しうるが、放出されると、不活性であるか又は接近
不可能である化学的又は生物学的に有用な部分と、定義
される。
即ち、移動しうる検出可能な種は、還元及び放出前に還
元性化合物に結合している場合第一のスペクトル吸収バ
ンドを有するが、分析測定の間に第二のスペクトル吸収
バンドを示す部分である。検出可能な種は、還元性化合
物核に結合している場合には、化学的に変性されて、還
元性化合物のスペクトル吸収バンドが、種が放出された
場合に有するバンドから“移動”する。必ずではない
が、一般には、バンドは、その種が還元性化合物の一部
である場合、実質的に一層短い波長に再配置される。す
べての場合に、2個のバンドは相当な範囲で重ならな
い。一つのスペクトル吸収バンドから別のバンドへの変
化(即ち、“移動”)は、還元性化合物からの部分の単
なる放出によるか、又は、金属イオン又は媒染剤と放出
された部分の相互作用を伴うか又は分析環境での変化
(例えばpHの変化)を伴うこのような放出によって起こ
りうる。環境におけるこのような変化は、なお、pHを9
以下に維持しなければならない。
前記のように、移動しうる検出可能な種は、還元性化合
物に結合している場合には、不活性であるか又はブロッ
クされているか又は接近不可能であるが、生理学的pHで
放出された場合には、生物学的又は化学的に活性である
か又は更に相互作用のため接近可能になる化学的又は生
物学的に有用な基であってもよい。放出された活性種
は、それ自体で検出可能であるか又は1以上のその後の
化学的、物理的又は生物学的反応により検出可能な種を
生成することがきる。本発明方法は、種々の化学的又は
生物学的目的で、好ましくは生理学的pHで還元性化合物
を還元したときに、このような基を放出する手段、例え
ば電子移動剤、酵素、酵素基質、酵素抑制剤、補助因
子、触媒、反応体等を提供する。
更に、移動しる検出可能な種は、還元性化合物に結合し
ている場合には、活性であるか又は1以上のその後の化
学的、物理的又は生物学的反応のため接近しうるが、生
理学的pHで放出されると、不活性になるか又はこのよう
な反応に接近不可能になる化学的又は生物学的に有用な
基であってよい。
詳述すれば、本発明に有用な化合物は、式CARR1)n
〔式中CAR−は置換若しくは非置換芳香族核又は置換若
しくは非置換キノン核を表し、R1は下記の移動しうる検
出可能な種を含む基を表し、nは1又は2を表す〕を有
する。このような核の例を以下に示す。更に、R1がHで
置換されている場合、CARR1)nは、水中で測定し
て、少なくとも約+100mVの還元電位(E1/2)を有する
か、又はアセトニトリル中で測定して少なくとも約−65
0mVのE1/2を有する。このE1/2値は、還元及びその後
の、生理学的pH(即ち、9以下)での化合物からの移動
しうる検出可能な種の放出を容易にする。このような測
定は、示差パルスポーラログラフィー又は環状電圧測定
法(cyclic voltametry)〔例えばソウヤー・アンド・
ロバーツ(Sawyer and Roberts)、Jr.、イクスペリメ
ンタル エレクトロケミストリィ フォア ケミスツ
(Experimental Electrochemistry for Chemists)、ニ
ューヨークのジョーン ウィリィ アンド サンズ(Jo
hn Wiley & Sons)1974年〕を用いて標準電気化学的技
法により行う。E1/2は、水中で測定して約+100mV〜約
+400mVであるか、又はアセトニトリル中で測定して約
−650mV〜約−300mVであるのが好ましい。還元性化合物
のあるものは水中で最も良く測定され、他のものはアセ
トニトリル中で最も良く測定されるので、両方の範囲を
示した。E1/2の測定に関する更に詳細なことは、以下
に第I表の前に記載する。所望のE1/2はCAR−核上の適
切な電子吸引基によって達成されるか、又はこの核に結
合した縮合環と電子吸引基との組み合わせによって達成
される。
有用な還元性化合物の例を、以下に説明するが、本発明
を限定するものではない。
一つの実施態様では、還元性化合物を、ファン ドゥ
サンド(Van de Sande)によってAngew. Chem. Int. E
d. Engl.、22、191〜209(1983)及び米国特許第4,232,
107号明細書〔ジャンセン(Janssens)に11月4日交
付〕の記載と同様にキノンメチド(quinonemethide)形
成法により還元して検出可能な種を生成しうるが、これ
は所望のE1/2特性を有する。
別の実施態様では、有用な還元性化合物は、前記のファ
ン ドゥ サンド(Van de Sande)の文献の206頁に記
載されているものと同様であるが、所望のE1/2特性を
有するスルフィルイミド及びスルフェニルスルホンアミ
ドを包含する。好ましい実施態様では、本発明の還元性
化合物は、RIND化合物、即ち、化合物の少なくとも1個
の電子還元によって求核性基が生成する場合に生理学的
pHで分子内求核置換を受けて1個以上の移動しうる検出
可能な種を放出することができる還元性化合物である。
換言すれば、RIND化合物が必要な電子を生じる適当な還
元体(以下に詳述する)によって還元される場合に、こ
のような置換が起こる。写真分野に使用される多数の同
様なベンゾキノン化合物よりこれらのRIND化合物が優れ
ている点は、RIND化合物が一層高いE1/2値を有し、こ
れにより生理学的pH(即ち、9以下)で還元及びその後
の、移動しうる検出可能な種(例えば色素)の放出を容
易にすることである。この放出は、好ましい化合物のほ
とんどについて、少なくとも50%の検出可能な種が約pH
7で30分以内に生じる点で極めて有用である。これらのR
IND化合物は、検出可能な種を迅速に放出し、迅速な分
析を可能にするので、特に有効である。同様の写真化合
物は、低いE1/2値を有し、高いpH(13〜14)でしか色
素を放出しないか又は生理学的pHでは極めて低効率で
(即ち、徐々に)色素を放出する。このような化合物
は、米国特許第4,144,306号明細書(前記)に記載され
ている。本発明のRIND化合物が、例えば臨床化学的分析
で還元されると、移動しうる検出可能な種が放出され、
溶液全体に又は分析要素の層内に効率良く(即ち、急速
に)拡散する。
用語“分子内求核置換”(intramolecular nucleophili
c displacement)とは、分子上の求核中心が分子中の、
求電子中心である別の部位で反応して、求電子中心に結
合した基又は原子を置換する反応を言う。一般に、本発
明に有用なRIND化合物は、分子の3次元構造中に近接し
て並置された求核基及び求電子基を有し、これにより分
子内反応が起こり、4〜7個の原子、好ましくは5又は
6個の原子を有する環が形成される。
求核置換の割合は、RIND化合物の還元前には実質的にゼ
ロである。従って、RIND化合物は、その還元前は、安定
である。
特に有用なRIND化合物は、式CAR−R1 〔式中CAR−は を表し、R1は式 (式中mは0又は1,好ましくは1である)を表す〕を有
する新規還元性化合物類である。R5は、骨格に好ましく
は1又は2個の炭素原子を有する置換又は非置換アルキ
レン基(例えば、メチレン基、エチレン基、アルコキシ
メチレン基等である。R5はメチレン基であるのが最も好
ましく。Qは、カルボニル基又はチオカルボニル基であ
り、カルボニル基であるのが好ましい。
R6は、好ましくは炭素原子数1〜40の置換若しくは非置
換アルキル基(例えばメチル基、エチル基、−プロピ
ル基、イソプロピル基、−ブチル基、ヘキシル基、デ
シル基、ラウリル基、ベンジル基等)、好ましくは炭素
原子数4〜40の置換若しくは非置換シクロアルキル基
(例えば、シクロブチル基、シクロヘキシル基、4−メ
チルシクロヘキシル基等)、好ましくは原子数(炭素及
びヘテロ原子)5〜40の置換若しくは非置換ヘテロ環式
基、例えばピリジル基等)、又は炭素原子数6〜40の置
換若しくは非置換アリール基(例えばフェニル基、キシ
リル基、ナフチル基、−ニトロフェニル基、アントリ
ル基、−ブトキシフェニル基等)である。好まし
くは、R6は、炭素原子数1〜3の低級アルキル基(置換
又は非置換)である。しかし、FRAGが螢光物質である場
合、R6はメチル基である。
FRAGは、上に定義したように、移動しうる検出可能な種
である。これは、好ましくは、分子の残部と一緒に、第
一のスペクトルバンドを有するが、RIND化合物から分裂
すると、前記のように第二のスペクトルバンドを有する
検出可能な種を生じる。この種は、存在する還元体の量
に直接関係する量で放出される。FRAGの特定の組成は、
所望の検出可能な種の種類及び使用する特別の検出手段
に応じて著しく変動することができる。
移動しうる検出可能な種は、適当な手段並びに他の物
質、例えば、被分析物、酵素又は他の試薬と反応して検
出可能な種を生成しうる物質によって直接検出しうる物
質であってよい。このような種は、比色法によって検出
しうる色原体(例えば色素又は顔料)及び螢光測定法に
よって検出しうる螢光物質(例えば螢光色素又はプロー
ブ)を含めて、放射線測定手段によって検出しうるもの
を包含する。更に、検出可能な種は、発光性種、化学発
光種又は当業者に公知の他の任意の検出可能な種であっ
てよい。
特に有用な移動しうる検出可能な基は、色原体及び螢光
物質である。有用な色原体の例は、アゾ色素、アゾメチ
ン色素、ニトロフェノール色素、インドフェノール色
素、インドアニリン色素及びトリアリールメタン色素並
びに公知の他の色素であるが、アゾ色素が好ましい。有
用な螢光物質の例は、クマリン、ウンベリフェロン、フ
ェナレノン及びベンズフェナレノン、フルオレセイン及
びローダミン螢光色素並びに他の公知螢光色素である。
フェナレノン色素が特に有用である。
有用な発光性種は、2′,5′−ジブロモフルオレセイン
及び4′,5′−ジヨードフルオレセインのような燐光体
(phosphors)を含む。有用な化学発光性種は、ルシフ
ェリンである。
FRAGは、FRAGの一部である2価単原子結合を介して単結
合によってQに結合する。単原子結合は、オキシ、チオ
又はセレノであるのが好ましく、オキシであるのが最も
好ましい。しかし、FRAGが螢光物質である場合には、結
合はオキシ又はチオである。
前記のキノン構造中のR2、R3及びR4は、それぞれ独立
に、水素、炭素原子数1〜40の置換若しくは非置換アル
キル基(例えばメチル基、エチル基、ヒドロキシメチル
基、メトキシメチル基、ベンジル基等)、置換若しくは
非置換アリール基(例えばフェニル基、ナフチル基、メ
チルナフチル基、−ニトロフェニル基、−メトキシ
フェニル基、フェニルスルホンアミド基等)又は一般
に、正のハメットシグマ値を有する、好ましくは約0.06
より大きいシグマ値を有する電子吸引性基である。ハメ
ットシグマ値は、例えばステリックエフェクツ イン
オーガニック ケミストリィ(Steric Effects in Orga
nic Chemistry)、ジョーン ウィリィ アンド サン
ズ,インコーポレイティド(John Wiley & Sons, In
c.)、1956、570〜574頁及びプログレス イン フィジ
カル オーガニック ケミストリィ(Progress in Phys
ical Organic Chemistry)、2巻、インターサイエンス
パブリッシャース(Interscience Publishers)、196
4、333〜339頁に記載されている標準的方法により計算
される。正のハメットシグマ値を有する代表的電子吸引
性基は、シアノ基、カルボキシ基、ニトロ基、ハロゲン
(例えば弗素、臭素、塩素、沃素)、トリハロメチル基
(例えばトリフルオロメチル基、トリクロロメチル基
等)、トリアルキルアンモニウム基、カルボニル基、カ
ルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、エス
テル基及び当業界において公知の他のもの、又はこれら
の電子吸引性基の1個以上で置換されたアルキル基若し
くはアリール基(前記)である。好ましい電子吸引性基
は、−ニトロフェニル基、−ニトロフェニル基、
−シアノフェニル基及び2,5−ジクロロフェニル基を包
含する。メタ位にメトキシ基又はアセトアミド基を有す
るアリール基も有用である。
R3は、R1であってもよく、これにより2:1のモル比の検
出可能な種分子:元のRIND化合物分子を生じうる。
また、R3及びR4は、一緒に、キノン核に結合する置換若
しくは非置換の融合炭素同素環を完成するのに必要な炭
素原子を表すことができる。例えば、このような環(単
環又は双環式)は、骨格に4〜8個、好ましくは5〜7
個の炭素原子を有することができる。
本発明のRIND化合物は、生理学的pHで容易にFRAGを放出
する。好ましい化合物は、約pH7で、利用しうる種の少
なくとも約50%が30分で放出される程迅速に移動しうる
検出可能な種を放出する。この時間内に少なくとも約75
%が放出されるのが最も好ましい。
本発明の代表的な新規かつ好ましいRIND化合物を下記の
第I表に、下記の構造式に関連して挙げる: 第I表のE1/2値は、 の代わりに水素原子を有するこの構造のキノン核、即ち で測定した。E1/2値(入手しうる場合)は、キノンを
N,N−ジメチルホルムアミド、ノニオン界面活性剤〔ト
リトン(TRITON)X−100及び燐酸ナトリウム緩衝液(p
H7)に溶解した水性エマルジョン中で測定した。標準水
素電極を標準として使用した。若干のE1/2値は(*で
示した)、標準として飽和カロメル電極を使用してアセ
トニトリル中で測定した。得られなかったE1/2値は、
“NA"で示した。
RIND化合物V、VII、VIII、IX、XX、XXIV、XXIX、XXX及
びXXXIは、本発明の実施に好ましく、化合物XXIX及びXX
XIが最も好ましい。
本発明の新規RIND化合物は、一連の個々には公知の反応
を用いて製造される。一般に、製造順序は、下記の一般
的工程を含む: (1)置換ヒドロキノンの製造、 (2)オキサジン環形成、 (3)オキサジン環開環、 (4)カルバモイルクロリドの製造、及び (5)カルバモイルクロリドとFRAG部分との反応。
代表的製造を下記の例1、17、21及び22に示す。
本発明の実施に有用な他のRIND化合物は適切なE1/2
び構造式CAR(R1)nを有するものを包含し、前記式
中(1)CAR−は、1,2−ナフトキノン、1,2−、1,4−若
しくは9,10−アントラキノン、4,4′−ジフェノキノ
ン、アズロキノン又は1,6−〔10〕−アヌレノキノンの
置換又は非置換核を表し、R1は核のオキソ基の1個から
炭素原子1個だけ離れて又はペリ位置で核に結合する。
核は、R2について記載したように1個以上の電子吸引性
基で置換されているか又はR3及びR4について記載したよ
うに1個以上の融合環を有してもよい。R1は、前記のよ
うに、 を表し、nは1又は2の整数を表す。
(2)CAR−は、 を表し、いずれも、R2、R3及びR4について上記したよう
に1個以上の電子吸引基で置換されていてもよい。R
1は、前記のように、 を表し、nは1又は2を表す。
(3)CAR−は、構造式: 〔式中R7は炭素原子数1〜20の置換又は非置換アルキル
基(例えばメチル基、エチル基、メトキシメチル基、イ
ソプロピル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデ
シル基等)を表し、R1は、前記のように、 を表し、nは1を表す。これらの化合物は、米国特許第
4,139,379号明細書(前記)に記載されているものと類
似している。
これらの還元性化合物はすべて、文献に公知であるか又
は熟練した合成化学者には容易に判る技法及び出発原料
を用いて製造することができる。例えば、下記の例19及
び20を参照。
一般に、本明細書に記載する還元性化合物は、限られた
水溶性を有する。従って、これらを水性環境で使用する
場合には、使用前、例えば被覆調製物として使用する前
に、化合物の分散液を製造するのが最もよい。このよう
な分散液は、一般に、還元性化合物、緩衝剤水溶液及び
還元性化合物の水溶化界面活性剤もしくは水混和性で当
該化合物に対する有機溶剤のいずれか一方又はその両方
を含む。
本発明の実施に有用な界面活性剤は、化合物の還元を抑
制しない任意の界面活性剤を包含する。一般に、生存細
胞の検出には、有用な界面活性剤は、例えばアルキルア
リールポリエトキシアルコール(例えば、アメリカ合衆
国ペンシルバニア州フィラデルフィアのローム アンド
ハース(Rohm & Haas)から入手しうるトリトンX−
100及びX−305)、−アルキルアリールオキシポリグ
リシドール(例えば、アメリカ合衆国コネティカット州
スタンフォードのオーリンコーポレイション(Olin Cor
p.)から入手しうるサーファクタント(SURFACTANT)10
G)、ツイーン(TWEEN)80(アメリカ合衆国デラウェア
州ウィルミントンのアイシィアイ アメリカス・インコ
ーポレイティド(ICI Americas,Inc.)から入手しう
る)及び当業者に公知の他のものを含めてノニオン界面
活性剤である。
水と混和しうる有用な有機溶剤は、アルコール(例えば
メタノール、エタノール、プロパノール等)、N,N−ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニ
トリル、ヘキサメチレンホスホルアミド等である。特定
の還元性化合物に使用する特定の溶剤は、通常の実験に
よって容易に決定することができる。
分散液は、下記の一般的方法で製造することができ、そ
のような製造の特別な詳細については下記の例2に説明
する。還元性化合物を水と混和しうる溶剤中に、その分
子量に左右される濃度、一般には溶剤1当たり約1〜約
100mg、好ましくは約5〜約80mgの濃度で溶解させる。
得られた溶液を次いで、分散液1当たり界面活性剤、一
般には約0.1〜約24mg、好ましくは約0.5〜約10mgの量の
適当な界面活性剤と混合する。この製造は、一般に室温
で実施する。
これらの分散液は、一般に生理学的pH(9以下)を維持
するのに有効な量の緩衝剤を含む。分散液中の緩衝剤の
濃度は広く変動しうるが、一般には、約0.01〜約0.1モ
ルである。代表的緩衝剤は、燐酸塩、硼酸塩及びその
他、グッド(Good)らによってバイオケミストリィ(Bi
ochemistry、、467(1966)及びAnal.Biochem.、10
4、300(1980)に報告されているものを包含する。
本明細書に記載する還元性化合物は、水性及び非水性液
体、例えば生物学的流体、製造工程、廃水、食料品等の
分析的測定(即ち、定性又は定量的検出)用の組成物に
有用である。化合物の還元をもたらし、前記した部分
(moiety)を放出する一つの反応又は一連の反応により
種々の被分析物を測定することができる。種々の被分析
物とは、生存細胞(例えば、細菌、白血球、酵母、真菌
等)、酵素(例えば、リパーゼ、グルコースオキシダー
ゼ、乳酸オキシダーゼ、クレアチンキナーゼ、α−グリ
セロホスフェートオキシダーゼ、乳酸デヒドロゲナー
ゼ、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ、グルコース−6−ホ
スフェートデヒドロゲナーゼ、アラニンアミノトランス
フェラーゼ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ
及び他のNADHを基質とするか、又はFADHを基質とするか
又はオキシダーゼを基質とする分析)、還元性化合物を
還元する生存細胞以外の生物学的又は化学的還元体(例
えば、アスコルビン酸塩、システイン、グルタチオン、
チオレドキシン等)、代謝可能な物質(例えば、グルコ
ース、乳酸、トリグリセリド、コレステロール等)、免
疫反応体(例えば、抗原、抗体、ハプテン等)を包含す
る。
組成物を使用して酵素レドックス反応並びにフラビンア
デニンジヌクレオチド(FAD−FADH)を基質とする反応
及びニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD−NAD
H)を基質とする反応及び(NADP−NADPH)を基質とする
反応を監視することができる。このような場合に、還元
性化合物を使用して、NADHの代わりに検出可能な種を生
じることができる。
本明細書に記載する還元性化合物及び特に、本発明の新
規RIND化合物は、生物学的試料中の生存細胞の検出又は
定量に特に有用である。生存細胞を含むと思われる任意
の生物学的試料(例えば、食品、組織、地下水、冷却
水、医薬生成物、下水等)を細菌、白血球、酵母、真菌
等について本発明によって分析することができるが、本
発明は、水性液体、例えばヒト及び動物の流体(例えば
尿、脳脊髄液、血液等並びに糞便排泄物)及びヒト又は
動物の組織の懸濁液中の細菌の検出に特に有用である。
本発明の実施は、尿(希釈又は非希釈)中の尿路感染の
検出に特に重要である。
還元性化合物を使用して生存細胞を測定する場合、この
ような測定において、生存細胞が電子移動剤(本明細書
ではETAという)と相互作用して迅速に色素を放出する
のが好ましい。ETAの存在は、更に、非生存被分析物の
分析的測定のため一層効率的な色素放出を生じることが
できる。ETAは、測定すべき物質(例えば生存細胞)と
還元性化合物との間の媒介物として作用する移動性化合
物である。
一般に本発明の実施に有用なETA化合物は、パル ポテ
ンシォスタット(PAR Potentiostat)〔ニュージャー
ジー州プリンストンのプリンストン アプリイド リサ
ーチ(Princeton Applied Research)〕を用いる示差パ
ルスポーラログラフィ技法を使用して標準水素電極に対
して水性緩衝液(pH7)中で測定して約−320mV〜約+40
0mVの範囲のE1/2を有する。一般に、ETAの電位は、測
定すべき物質(即ち、被分析物)の電位より高く、RIND
化合物の電位より低くすべきである。即ち、ETAは、被
分析物より容易に還元され、還元性化合物より容易には
還元されない。これらは、一般には、被分析物の濃度に
依存する濃度、好ましくは約1×10-3モル濃度〜約1×
10-7モル濃度で存在する。
本発明の実施に有用なETA化合物は、フェナジンメトス
ルフェート、フェナジンエトスルフェート及び当業者に
公知の類似化合物を包含する。必要に応じて、種々のET
A化合物を併用することができる。
更に、低バックグラウンドの利点を生じる本発明の実施
に有用な、好ましいETA化合物は、前記のムラ(Mura)
らの米国特許出願第699,374号明細書に対象である化合
物である。一般には、これらの化合物は、置換ベンゾ−
及びナフトキノンである。このキノン類の例は、2,3−
ジメチル−5−ヒドロキシメチル−1,4−ベンゾキノ
ン、2,5−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、2,3,5−ト
リメチル−1,4−ベンゾキノン、2,6−ジメトキシ−1,4
−ベンゾキノン、2−ヒドロキシメチル−1,4−ナフト
キノン及び2−(2−ヒドロキシエチル)−1,4−ナフ
トキノンである。最も好ましいETAは、ムラらの出願の
第I表のI、III、IV、XXVI及びXXVIIと示されているも
のである。
生存細胞、特に細菌細胞の検出は、しばしば、これらの
細胞に対する栄養素の存在で実施されるが、その存在は
必須ではない。有用な炭素源及び場合により窒素源を含
む任意の栄養培地を使用することができる。適切な成分
及びpHを有する適当な栄養培地は、文献に良く知られて
いる。特に有用な栄養素は、グルコース又はトリプトー
スの単独又は組み合わせである。
本発明は、溶液分析又は乾式分析に適用することができ
る。溶液分析においては、還元性化合物及び好ましくは
ETAを含む溶液(又は分散液)を製造し、測定すべき生
存細胞又は被分析物を含む液体試験試料と混合によって
接触させる。ETAを還元性化合物と混合する前に試験試
料と混合することもできる。一般に、還元性化合物を適
当な容器(例えば、試験管、ペトリシャーレ、キュベッ
ト等)中で試験試料と混合する。得られる溶液(又は分
散液)を穏和に混合し、比較的短時間(即ち、約30分ま
で)に約40℃以下、一般には約20℃〜約40℃の温度で培
養する。次に、検出可能な種を、例えば、還元性化合物
が種放出前に有していたバンドとは異なる色原体種のス
ペクトル吸収バンドにおける波長で又は螢光物質種の発
光バンドにおける波長で測定することによって試験試料
を評価する。このような評価は、適当な検出装置を用い
て行うことができる。
試験試料を含む多孔性吸収性物質、例えば紙ストリップ
を還元性化合物の分散液と接触させることによって溶液
分析を実施することもできる。試験試料中の被分析物
は、多孔性物質から分散液中に移動し、測定に必要な分
析反応を開始する。溶液分析においては、存在する還元
性化合物の量は、少なくとも約0.001ミリモル濃度、好
ましくは約0.01〜約1.0ミリモル濃度である。他の試薬
が、当業者に容易に決定される量で存在することができ
る。
また、本発明方法を乾式分析要素を用いる乾式分析で実
施することもできる。このような要素は、還元性化合物
又はこれを含む分散液の乾燥残渣を含む吸収性担体物
質、即ち、自立性吸収性又は吸湿性物質の薄いシート又
はストリップ、例えばロ紙又はストリップでありうる。
このような要素は、試験ストリップ,診断要素、浸漬ス
ティック、診断剤等としてこの分野に知られている。
乾式分析要素に使用する場合、本明細書に記載する還元
性化合物を浸漬又は含浸によって適当な吸収性担体物質
中に混入するか又は適当な吸収性担体物質上に塗布する
ことができる。また、これらの化合物を分析の間に要素
に添加することもできる。有用な担体物質は、不溶性で
あり、水又は生物学的流体、例えば尿若しくは血清に曝
されたときに、その構造上の一体性を保持するものであ
る。有用な担体物質は、紙、多孔性粒状構造体、セルロ
ース、非多孔性ポリマーフィルム、木材、ガラス繊維、
織布及び不織布(合成及び非合成)等から製造すること
ができる。このような要素を作るため有用な物質及び操
作は、例えば、米国特許第3,092,465号(アダムス(Ada
ms)らに1963年6月4日交付)、同第3,802,842号(ラ
ンゲ(Lange)らに1974年4月9日交付)、同第3,915,6
47号(ライト(Wright)らに1975年10月28日交付)、同
第3,917,453号(ミリガン(Milligan)らに1975年11月
4日交付)、同第3,936,357号(ミリガンらに1976年2
月3日交付)、同第4,248,829号(北島らに1981年2月
3日交付)、同第4,255,384号(北島らに1981年3月10
日交付)及び同第4,270,920号明細書(近藤らに1981年
6月2日交付)並びに英国特許第2,052,057号明細書(1
981年1月21日発行)のような文献に良く知られてい
る。
吸収性担体物質として少なくとも1個の多孔性拡散帯域
をその上に有する非多孔性支持体を含む分析要素を用い
て乾式分析を特に有利に実施することができる。還元性
化合物は拡散帯域又は異なる帯域(例えば試薬帯域、記
録帯域、親水性帯域等)中に存在することができる。拡
散帯域は、任意の適当な繊維状又は火繊維状物質又はそ
の一方若しくは両方の混合物から製造することができ
る。この帯域の空隙率及び平均孔径は、目的とする用途
に応じて変動することができる。例えば、全血又は他
の、細胞若しくは高分子量物質を含む液体試料を分析す
る場合に、空隙率及び平均孔径は一般に血清又は尿を分
析する場合より大きい。
拡散党域は、ポリマー組成物(例えば、ブラッシュポリ
マー)又は粒状物質から、米国特許第3,992,158号(Prz
ybylowiczらに1976年11月16日交付)、同第4,258,001号
(ピーアス(Pierce)らに1981年3月24日交付)及び同
第4,430,436号明細書(小山らに1984年2月7日交付)
並びに特公昭57(1982)−101760号公報(1982年6月24
日公告)に記載されているように結合接着剤を用いるか
又は用いないで、米国特許第4,292,272号明細書(北島
らに1981年9月29日交付)に記載されているように、適
当な結合剤物質と混合されたか又は布に織られた繊維物
質を用いて製造することができる。拡散帯域は、等方性
に多孔性である、即ち、孔度が粒子、繊維、ポリマース
トランド等の間の連結された空間又は孔によって作られ
るように帯域の各方向で同一であるのが望ましい。
本発明の乾式分析要素は、還元性化合物及び特定の用途
のため所望の他の試薬を含む一つの自立性多孔性拡散帯
域であってよいが、このような帯域を適当な非多孔性支
持体上に担持するのが好ましい。このような支持体は、
約200nm〜約900nmの波長の電磁輻射線を透過する、適当
な寸法安定性で、好ましくは透明な(即ち、輻射線透過
性)フィルム又はシート材料であってよい。特定の要素
のため選択される支持体は、所期の検出方法(反射、螢
光又は透過分光分析)と認容性であり、分析に使用され
る化学的試薬及び液体試料に対して不活性であるべきで
ある。有用な支持体物質は、ポリスチレン、ポリエステ
ル〔例えば、ポリ(エチレンテレフタレート)〕、ポリ
カーボネート、セルロースエステル(例えば酢酸セルロ
ース)等を包含する。
要素は、1個より多くの帯域、例えば試薬帯域、記録帯
域、下塗帯域等を有していてよい。帯域は、一般に、相
互に流体接触している、即ち、流体、試薬及び反応生成
物は隣接帯域の重なった領域の間を通過することができ
る。帯域が別個に塗布された、重なった層であるのが好
ましいが、2以上の帯域が1個の塗布層であってもよ
い。前記の特許の他に、適当な要素構造及び成分は、例
えば米国特許第4,042,335号(クレメント(Clement)に
1977年8月16日交付)及び同第4,144,306号明細書(前
記)及び再発行特許第30,267号明細書(ブラッシィ(Br
uschi)に1980年5月6日再発行)にも記載されてい
る。
本発明の要素において、還元性化合物の量は、広く変動
しうるが、一般に、少なくとも約0.01g/m2、好ましくは
約0.05〜約0.2g/m2の被覆量で存在する。任意成分であ
るが、好ましい試薬(例えばETA、栄養素、緩衝剤等)
は、一般に下記の被覆量で存在する: ETA:一般に、少なくとも約0.001g/m2、好ましくは約0.0
1〜約1g/m2、 栄養素:一般に、少なくとも約0.05g/m2、好ましくは約
0.1〜約2g/m2(生存細胞の検出にのみ使用)、 緩衝剤(pH≦9):一般に少なくとも約0.1g/m2、好ま
しくは約0.5〜約2g/m2、及び 界面活性剤:一般に、少なくとも約0.1g/m2、好ましく
は約0.2〜約5g/m2
帯域の1個以上が、活性剤、結合剤(一般に、親水
性)、酸化防止剤、カプラー溶剤等を含めて文献に公知
の種々の他の望ましい任意成分並びに特定の被分析物の
分析に必要な任意の試薬を含むことができる。
本発明の一実施態様において、水性液体中の微生物(例
えば酵母、真菌、細菌等)の検出要素は、電子移動剤及
び還元性化合物(両方とも前記のもの)を含む。これら
の要素も、生存細胞に対する栄養素及び分析の間(例え
ば、試験液体の1〜200μの試料と接触する場合
に)、生理学的pHを維持する緩衝剤を含むのが望まし
い。このような要素を使用して、例えば尿試料(例え
ば、還元性妨害物質を除去するため前処理したもの)中
の細菌を、試料及び要素を適当な方法で物理的に接触さ
せ、細菌の存在の結果として還元性化合物から放出され
た検出可能な種を適切な波長で検出することによって検
出することができる。
代表的要素及び細菌を検出するためのその使用を下記の
例3、5、6、11〜14及び25に記載する。
本発明の別の実施態様においては、水性液体中の非生存
生物学的又は化学的被分析物の測定に要素を使用する。
1種以上の試薬を含む相互作用組成物を要素中に混入す
るか又は分析の時点で添加することができる。このよう
な被分析物の例は、前記のものである。検出可能な種の
検出量は、液体試料中に存在する被分析物の量に相関す
ることができる。
本発明の要素は、他の還元体、例えばアスコルビン酸塩
(アスコルビン酸及び同等なアルカリ金属塩)、システ
イン、グルタチオン、チオレドキシン等を測定するのに
も有用である。
分析方法に応じて種々の異なる要素を本発明により製造
することができる。任意の所望の幅の長いテープ、シー
ト、スライド又はチップを含めて種々の形態の要素を構
成することができる。
本発明の分析法は、マニュアル又は自動的に行うことが
できる。一般に、乾式要素を使用する際に、要素を供給
ロール、チップ包装物又は他の供給源から採取し、試験
すべき液体の試料(例えば1〜200μ)と接触させて
試料を要素中の試薬と混合することによって被分析物又
は生存細胞を測定する。このような接触は、任意の適当
な方法で、例えば要素を試料中に浸漬するか、又は好ま
しくは要素に適当な分散手段を用いて試料の1滴以上の
スポットを付けることによって達成することができる。
試料を適用した後、要素を試験結果を得るのを促進又は
容易にするため望ましい任意のコンディショニング、例
えば、培養、加熱等に曝す。
還元性化合物が還元されて、適当な方法で検出されうる
種を放出したときに、被分析物又は生存細胞の検出が達
成される。好ましくは、前記のように、検出可能な種
は、常用の比色装置又は螢光測定装置及び検出操作を用
いて検出しうる発色色素又は螢光色素である。検出可能
な種が色原体又は螢光物質以外のもの、例えば化学発光
性又は発光性基である場合には、適当な化学発光又は発
光検出手段を使用することができる。色素の最大波長又
は最大波長以外の波長で分光測定を行うことができる。
下記の実施例に使用する試薬は、下記のようにして得ら
れたものである:シグマ ケミカル カンパニー(Sigm
a Chemical Co.)(アメリカ合衆国ミズーリ州セントル
イス)からの乳酸デヒドロゲナーゼ、ペルオキシダー
ゼ、D,L−α−グリセロホスフェート、ニコチンアミド
アデニンジヌクレオチド、還元形(NADH)、グルコース
オキシダーゼ、アスコルビン酸、ナトリウム塩及びフェ
ナジンメト硫酸塩、ディフコ・ラブス(Difco Labs)
(アメリカ合衆国ミシガン州デトロイト)からの脳心臓
浸出液(BHI)及びトリプトース栄養培地、ローム ア
ンド ハース(Rohm & Haas)(アメリカ合衆国ペンシ
ルバニア州フィラデルフィア)からのトリトン(TRITO
N)X−100界面活性剤、アイシィアイ アメリカス,イ
ンコーポレイティド(ICI Americas,Inc.)(アメリカ
合衆国デラウェア州ウィルミントン)からのブリジ(BR
IJ)35界面活性剤、デュポン カンパニー(DuPont C
o.)(アメリカ合衆国デラウェア州ウィルミントン)か
らのゾニル エフエスエヌ(ZONYL FSN)界面活性剤)
及びアメリカ合衆国メリーランド州ロックビルのアメリ
カン タイプ カルチャー コレクション(American T
ype Collection)(ATCC)からの細菌微生物。他のすべ
ての試薬は、イーストマンオーガニック ケミカルス
(Eastman Organic Chemicals)(アメリカ合衆国ニュ
ーヨーク州ロチェスター)から得たか又は公知の出発原
料及び操作を使用して製造したものである。
大腸菌(Escherichia coli)(ATCC 25922)細胞は、BH
I培地中で37℃で振盪せずに発育させ、毎日移植した。
一夜発育させた細胞50を遠心分離によって集め、0.05モ
ル燐酸カリウム緩衝液(pH7.5)10中に懸濁させた。細
胞懸濁液5を緩衝液9に添加することによって溶液1を
製造した。1の溶液1を緩衝液9に添加することによっ
て溶液2を製造した。溶液2a、2b、2c等は、溶液2の1:
1希釈によって製造した。各溶液の混濁度を市販のベッ
クマン(Beckman)A25分光光度計で緩衝液ブランクに対
して620nmで測定した。混濁度と生存細胞数との間に直
線関係が予測された。吸光度0.1は大腸菌(E.coli)約
6×107細胞/ に相当することが判った。この関係及
び既知の希釈係数を用いて、溶液1中の細胞数を測定し
た。
記載する還元性化合物の製造の際には、中間体の同定及
び純度は、市販のパーキン−エルマー(Perkin-Elmer)
137分光光度計で測定される赤外(IR)スペクトルによ
って測定する〔構造に関する情報を生じる狭い(s)若
しくは広い(b)バンドを逆センチメートル(cm-1)で
報告する〕か又は常用のバリアン(Varian)T60NMR分光
光度計で測定される核磁気共鳴(NMR)スペクトルによ
って測定した〔化学シフトを広い(b)、一重線
(s)、多重線(m)又は広い一重線(bs)ピークにお
けるテトラメチルシランに対するppm単位のδ値で報告
する〕。最終生成物の同定及び純度は、IR、NMRスペク
トル分析及び元素分析によって測定した。
本発明の実施を説明するため下記の実施例を提示する。
同定されたRIND化合物は、前記の第I表に含まれる還元
性化合物である。
例1:RIND VII化合物の製造 工程1: p−ニトロアニリン(27.6g、0.199モル)、濃HCl(8
0)及び水(200)の混合物を溶液が得られるまで加温
し、次いで、0〜5℃に冷却した。H2O(25)中に溶解
した亜硝酸ナトリウム(13.8g、0.2モル)を、温度の上
昇を防止するため徐々に添加した。0℃で1時間撹拌し
た後、生じるジアゾニウム塩を4のビーカー中でp−
ベンゾキノン(25.9g、0.23モル)、酢酸ナトリウム(1
00g、1.2モル)及び氷水(2300)の機械的に撹拌した混
合物に徐々に添加した。金色に着色した不均一混合物を
氷浴中で4時間撹拌し、徐々に室温に加温した。固体を
ロ過によって単離し、水で繰り返し洗浄し、次いで乾燥
して、次の工程に使用するのに充分な純度の中間体A44.
4g(収率97%)を得た。生成物を2:1のエタノール:ア
セトンから再結晶することができた。NMR(CDCl3/DMSO
−d6)、δ7(b、キノンH′s)、7.6−8.6(AA′X
X′−フェニル)。
工程2a: 中間体A(50g、0.218モル)、1,3−シクロヘキサジエ
ン(20.9g、0.26モル)及び塩化メチレン(250ml)の混
合物を窒素下に還流器を付けて一夜加熱した。溶剤を除
去し、粗製プロトヒドロキノンを直ちに次の工程に使用
した。
工程2b: KHCO3(42g、0.42モル)及びMeOH(400ml)を添加し、
窒素下に加熱還流することによりプロトヒドロキノンの
転位を実施した。混合物を冷却し、ロ過し、ロ液を希HC
l/氷水中に注いだ。ロ過し、乾燥(50℃の真空オーブ
ン)すると、次の工程に使用するのに充分に純粋な粗製
中間体B64gが得られた。NMR(CDCl3)、δ1.5(s、−C
H2CH2−)、4.5(b、環接合点H)、6.6(m、−CH=C
H−)、6.7(s、HQ−H′s)、7.7〜8.4(AA′XX′、
フェニルH′s)。
工程3: 中間体B(22.8g、73ミリモル)をパル(Parr)振盪ビ
ン中でテトラヒドロフラン(THF)(750ml)に溶解さ
せ、窒素雰囲気下に10%パラジウム付き活性炭触媒を添
加した。この混合物を市販のパル振盪装置上に水素40ps
i(2.75バール)下に置き、10〜11分振盪した。反応混
合物を次いで、窒素雰囲気下にロ過し、溶剤を真空下に
除去して中間体Cを橙色半固体として得た。塩化メチレ
ンから再結晶すると、純粋な中間体C12.8g(収率56%)
が橙色固体として得られた。NMR(CDCl3)、δ1.6
(m、CH2CH2)、3.4(bs、−CH)、8(AA′XX′、ニ
トロフェニルH′s)。
工程4: 中間体C(3.5g、11.2ミリモル)、N,N(ジイソブトキ
シメチレン)メチルアミン(4.5g、22.4ミリモル)及び
トルエン(15ml)の混合物を窒素下に115℃で一夜加熱
した。反応混合物に、すべての溶剤が蒸発するまで、窒
素流を導通した。ヘキサン(25ml)を添加し、生じた固
体を反応混合物を加熱しながら破砕した。冷却後、ロ過
すると、中間体D4g(収率97.6%)が金色固体として得
られた。NMR(CDCl3/DMSO−d6)は、オキサジン環のプ
ロトンδ3.5(bs、ph−CH2−N)、4.65(s、O−CH2
−N)、2.4(s、CH3N)を示す。
工程5: 中間体D(4g、10.9ミリモル)、FeCl3・6H2O(4.4g、
濃HCl(6ml)、水(6ml)及びメタノール(30ml)の混
合物を還流器を付けて一夜加熱した。水(150ml)を添
加し、混合物を塩化メチレンで3回抽出した。合した有
機層を乾燥し(Na2SO4)、溶剤を除去すると、中間体E
3.3g(78.6%)が得られた。IR(KBr)1660s(キノ
ン)、1530s及び1430s(NO2)、2700b(NH・HCl)。
工程6: 中間体E(3.3g、8.48ミリモル)を冷塩化メチレン(50
ml)に溶解させ、溶液にトリエチルアミン(2.4ml、16.
9ミリモル)を添加した。この混合物を次いで、塩化メ
チレン(100ml)中のホスゲンの冷飽和溶液に15分かけ
て少しづつ添加した。反応混合物を0℃で30分撹拌し、
次いで、2時間かけて25℃に徐々に加温した。混合物を
真空下に一夜保持して溶剤をすべて除去した(NaOHトラ
ップを使用してホスゲンを集めた)。生じた固体を破砕
し、テトラヒドロフラン(250ml)中で撹拌した。ロ過
してアミン塩を除去した後、ロ液から溶剤を除去する
と、中間体F3.3g(94%)が得られた。IR(KBr)1740s
(カルバモイルクロリド)、1650s(キノン)。
工程7: 米国特許第4,199,354号明細書〔ヒンシァウ(Hinshaw)
らに1980年8月22日に交付)の化合物6Aからアンモニア
を用いる公知処理によって製造された、構造式: を有するアゾ色素(5.3g、8.74ミリモル)及び4−ピペ
リジノピリジン(触媒量)の混合物を暗所で窒素下にピ
リジン(50ml)に溶解した。次いで、テトラヒドロフラ
ン(5ml)に溶解した中間体F(3.3g、7.95ミリモル)
を添加し、生じた反応混合物を一夜撹拌した。希HCl/氷
水中に注いだ後、粗製生成物をロ過によって単離した。
シリカ上でカラムクロマトグラフィー(85:15:CH2Cl2:E
t2O)すると、RIND化合物VII3g(38%)が得られた。
C44H37N7O14Sに関する分析計算値:C53.7、H3.8、N10.
0、O22.8及びS9.8%.実測値:C53.0、H3.9、N9.4、O18.
6及びS9.2%. 例2:RIND VII化合物の組成物 例1で製造したRIND化合物をN,N−ジメチルホルムアミ
ド中に溶解させた(1ml当たり16mg)。この溶液0.25ml
をトリトンX−100ノニオン界面活性剤の水溶液0.5mlと
混合した。生じた溶液を次いで0.05モル濃度燐酸カリウ
ム緩衝液(pH7.5)25mlに、緩衝液を室温で撹拌しなが
ら滴加した。澄明な分散液が得られた。
例3a及びb:RIND化合物XXIによる細菌微生物の測定 大腸菌E.coli(ATCC 25922)微生物を下記の方法でRIND
化合物XXIで測定した。RIND化合物XXIの組成物(例2に
記載したようにして製造)0.5ml、最終濃度が10ミリモ
ルのグルコース栄養素、最終濃度が0.1ミリモルのフェ
ナジンメトスルフェートETA及び0.05モル燐酸カリウム
緩衝液(pH7.5)を用いて反応混合物1mlを製造した。既
知量の大腸菌細胞懸濁液(2.5×107コロニー形成単位/m
l)(CFU/ml)を反応混合物に添加し、生じる混合物をp
H7.5で37℃で10分間培養した。細胞がRIND化合物を還元
するにしたがって、マゼンタ色素形成が観察された。10
分後に、490nmで測定した吸光度の変化を第II表に示
す。
混合物の1成分を除いて同様にして対照反応混合物を製
造した。下記の第II表には、対照に関する省いた成分及
び490nmで測定した吸光度(ΔA)の変化を示す。
対照A及びBを例3a及びbと比較すると、大腸菌(細菌
還元体)は、RIND化合物から有効に色素を放出するには
電子移動剤を必要とすることを示す。例3bを見ると、容
易に代謝しうる基質(即ち、グルコース)の存在は、微
生物の測定に好ましいが、これを用いないと、若干の色
素がなお放出される。
例4:対照法による細菌微生物の検出 この例は、本発明方法による大腸菌の検出を構造式: を有するテトラゾリウム塩を使用する従来法と比較する
例である。
例3に記載したようにして、RIND化合物Iの組成物0.5m
l及び異なる細胞濃度を有する大腸菌懸濁液を含む反応
混合物1mlを製造した。テトラゾリウム塩(0.2マイクロ
モル)、フェナジンメトスルフェート(0.2マイクロモ
ル)、グルコース(10マイクロモル)及び全量1mlにす
る燐酸カリウム緩衝液(pH7)を用いて対照反応混合物
を調製した。この混合物を37℃で5分間平衡にした。
反応混合物に細胞を添加してから10分後に、各反応混合
物の吸光度の変化を測定した。下記の第III表に得られ
たデータを示す。これらのデータは、テトラゾリウム塩
より低い細胞濃度で大腸菌を検出するRIND I化合物の
改良された感度を示す。 第III表 細胞濃度 実施例 対照 大腸菌(CFU/ml) 635nmでのΔA 530nmでのΔA 1×106 0.014 0.007 5×106 0.057 0.031 1×107 0.103 0.104 例5:種々のRIND化合物を用いた細菌微生物の検出 例3に記載した操作により、それぞれ0.5mlのRIND化合
物及び種々の細菌濃度の大腸菌懸濁液を含むRIND化合物
V、VII、XXII及びXXIIIの反応混合物1mlを調製した。
混合物を37℃で30分まで培養し、大腸菌によるRIND化合
物の還元によって放出された色素を、RIND化合物V及び
VIIに関しては吸光度の変化(ΔA)を分光光度計によ
り測定することによって測定した。RIND化合物XXII及び
XXIIIは、螢光色素を放出し、これは市販の螢光計(励
起372nm及び発光476nm)を用いて正味の相対的螢光度を
測定することによって測定された。下記の第IV表に、こ
れらの測定から得られたデータを示す。
例6:種々の細菌微生物の検出 例3に記載した操作によりRIND化合物Iの組成物0.5ml
及び下記の第V表に挙げた種々の細胞濃度の種々の尿路
感染(UTI)微生物のそれぞれを含む反応混合物1mlを調
製した。大腸菌懸濁液を前記のように調製した。燐酸カ
リウム緩衝液中の他の微生物の個別の懸濁液を同様の方
法で製造した。各反応混合物を37℃で10分間培養し、そ
の後、吸光度の変化(ΔA)を635nmで測定した。微生
物を含まない対照反応混合物を製造した。結果を下記の
第V表に示す。
例7:乳酸デヒドロゲナーゼ酵素活性の測定 この例は、水性液体中の乳酸デヒロゲナーゼの存在及び
量を検出するため、RIND化合物を使用する本発明の実施
を公知のNADH検出組成物の使用と比較するものである。
乳酸(10マイクロモル)、RIND化合物Vの水性組成物
(0.5ml)、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(N
AD+)(10マイクロモル)、フェナジンメトスルフェー
ト(0.1マイクロモル)及び燐酸カリウム緩衝液(pH7.
5、50マイクロモル)を含む反応混合物1mlを製造した。
乳酸(10マイクロモル)、NAD+(10マイクロモル)及
び燐酸カリウム緩衝液(pH8、50マイクロモル)を含む
対照反応混合物1mlを製造した。
それぞれの反応混合物を37℃で5分培養し、その後、乳
酸デヒドロゲナーゼを添加した。吸光度の変化を各混合
物について、市販の分光光度計を用いてRIND V混合物
については635nmで、対照混合物については340nmで監視
した。第1図は、種々の濃度の酵素に対する吸光度の変
化の割合をプロットしたものである。このプロットは、
乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)の検出のためRIND V化
合物を使用することによって、公知のNAD−NADH検出組
成物に比べて、著しく改良された感度が得られたことを
示す。
例8:L−α−グリセロホスフェートオキシダーゼ酵素活
性の測定 この例は、水性液体中のL−α−グリセロホスフェート
オキシダーゼの測定のため、RIND化合物を使用する本発
明の実施を公知ペルオキシダーゼ検出組成物の使用と比
較するものである。
D,L−α−グリセロホスフェート(200マイクロモル)、
フェナジンメトスルフェート(0.1マイクロモル)、RIN
D化合物Vの水性組成物(0.5ml)及び燐酸カリウム緩衝
液(pH7、100マイクロモル)を含む反応混合物1mlを製
造した。3,3−ジメトキシベンジデン2塩酸塩(66マイ
クログラム)、西洋わさびペルオキシダーゼ(4.6プル
プロガリン単位、25マイクログラム)、D,L−α−グリ
セロホスフェート(200マイクロモル、pH7に滴定)及び
燐酸カリウム緩衝液(pH7、100マイクロモル)を含む対
照反応混合物1mlを製造した。
各反応混合物を37℃で平衡にし、その後、L−α−グリ
セロホスフェートオキシダーゼ(α−GPO)を添加し
た。吸光度の変化を各混合物について市販の分光光度計
を用いてRIND化合物Vの混合物については635nmで、対
照混合物については430nmで監視した。第2図は、種々
の濃度のα−GPOに対する吸光度の変化の割合をプロッ
トしたものである。このプロットは、α−GPOの検出の
ためRIND化合物Vを使用することによって、公知のペル
オキシダーゼ検出組成物に比べて著しく改良された感度
が得られたことを示す。
例9:乳酸オキシダーゼ酵素活性の測定 この例は、水性液体中の乳酸オキシダーゼの測定のた
め、RIND化合物を使用する本発明の実施を公知ペルオキ
シダーゼ検出組成物の使用と比較するものである。
L−乳酸ナトリウム(25マイクロモル)、フェナジンメ
トスルフェート(0.1マイクロモル)、RIND化合物Vの
水性組成物(0.5ml)及び燐酸カリウム緩衝液(pH7.5、
100マイクロモル)を含む反応混合物1mlを製造した。3,
3−ジメトキシベンジジン2塩酸塩(66マイクログラ
ム)、西洋わさびペルオキシダーゼ(4.6プルプロガリ
ン単位、25μg)、L−乳酸ナトリウム(25マイクロモ
ル)及び燐酸カリウム緩衝液(pH7、100マイクロモル)
を含む対照反応混合物1mlを製造した。
各反応混合物を37℃で平衡にし、その後、乳酸オキシダ
ーゼを添加した。吸光度の変化を各混合物について市販
の分光光度計を用いてRIND化合物Vの混合物については
635nmで、対照混合物については430nmで監視した。第3
図は、種々の濃度のオキシダーゼに対する吸光度の変化
の割合をプロットしたものである。このプロットは、乳
酸オキシダーゼの検出のためRIND化合物Vを使用するこ
とによって、対照のペルオキシダーゼ検出組成物に比べ
て、著しく改良された感度が得られたことを示す。
例10:グルコースオキシダーゼ酵素活性の測定 この例は、例9と同様である。これは、水性液体中のグ
ルコースオキシダーゼの存在及び量の検出のため、RIND
化合物を使用する本発明の実施を公知ペルオキシダーゼ
検出組成物の使用と比較するものである。
L−乳酸ナトリウムの代わりにD−グルコース(200マ
イクロモル)を使用した以外は、例9と同様にしてRIND
化合物Vを含む反応混合物及び対照反応混合物を製造し
た。また、RIND反応混合物は緩衝液(pH7.5)を50マイ
クロモルしか含まなかった。
乳酸オキシダーゼの代わりにグルコースオキシダーゼを
添加した以外は、例9と同様にして各反応混合物を処理
した。第4図は、種々の濃度のグルコースオキシダーゼ
に対する吸光度の変化の割合をプロットしたものであ
る。このプロットは、グルコースオキシダーゼの検出の
ためRIND化合物Vを使用することによって、公知のペル
オキシダーゼ検出組成物に比べて著しく改良された感度
が得られたことを示す。
例11:RIND化合物Vを含む多層要素を用いる大腸菌の検
出 下記の構造及び成分を有する多層分析要素を製造した: 種々の濃度の大腸菌細胞懸濁液、及びフェナジンメトス
ルフェートETA0.1ミリモル、グルコース10ミリモル及び
1%の最終界面活性剤濃度を生じるのに充分なトリトン
X−100から緩衝した(pH7〜7.5)反応混合物を製造し
た。この混合物の試料10マイクロリットルを前記要素の
拡散/試薬層に施し、これを次に37℃で10分培養した。
RIND化合物Vの還元により得られる色素の反射濃度を市
販の分光光度計で635nmで測定し、濃度変化(ΔDR)を
細胞を含まない反応混合物の濃度と培養時間後に細胞を
含む反応混合物の濃度との差として計算した。下記の第
VI表には、本発明の記載した要素が種々の大腸菌細胞濃
度を検出しうることを示す、各試験に関するΔDRを挙げ
る。ETAを含まない前記反応混合物を用いて対照試験を
実施した。得られたΔDRは、極めて低く、ETAが大腸菌
による効率の良い色素放出のため好ましいことを示す。 第VI表 大腸菌濃度(CFU/ml) 635nmでのΔDR 1×109(対照) 0.005 1×108 0.020 2.5×108 0.045 5×108 0.085 1×109 0.115 例12:電子移動剤及びRIND化合物Vを含む多層要素を用
いる大腸菌の検出 フェナジンメトスルフェート(0.01〜0.5g/m2)、トリ
トンX−100界面活性剤(1〜5g/m2)及びグルコース栄
養素(0.1〜2g/m2)を拡散/試薬層中に混入する以外
は、例11と同様にして多層分析要素を製造した。前記の
ようにして大腸菌の細胞懸濁液(5×108CFU/ml)を製
造した。細胞懸濁液の試料10μを要素の拡散/試薬層
に施し、これを次に、37℃で10分間培養した。例11に記
載した操作により測定した反射濃度は、0.073であっ
た。
例13:電子移動剤及びRIND化合物VIIを含む多層要素を用
いる大腸菌の検出 RIND化合物VをRIND化合物VII(0.05〜0.5g/m2)で変
え、トリトンX−100界面活性剤(2〜5g/m2)及びフェ
ナジンメトスルフェート(0.01〜0.05g/m2)を拡散/試
薬層中に混入した以外は、例11と同様にして多層分析要
素を製造する。大腸菌の細胞懸濁液(5×108CFU/ml)
をグルコース10ミリモルと混合した。この混合物10μ
を要素の拡散/試薬層に施し、これを次に、37℃で10分
間培養した。例11に記載した操作により測定した反射濃
度は、0.137であった。
例14:置換されたキノン電子移動剤を使用する微生物の
測定 前記の関連米国特許出願第699,374号(その例3)に記
載された、この例は、前記のように、本発明の実施に若
干の電子移動剤を使用することを説明するものである。
下記の成分を用いて反応混合物を製造した:前記の例2
と同様にして製造したRIND化合物IXの水性組成物1.5m
l、下記の電子移動剤(ETA)の溶液25μ、5重量%グ
ルコース溶液25μ及び燐酸カリウム緩衝液(pH7〜7.
5)0.5ml。電子移動剤溶液は、メタノール中のフェナジ
ンメトスルフェート又はフェナジンエトスルフェート
(3mg/ml)並びにそれぞれメタノール中のETA化合物I
及びIII(1.5mg/ml)を含んでいた。ETA I及びIII
は、それぞれ構造: 反応混合物を37℃で平衡にした後、燐酸カリウム緩衝液
(pH7.5)中の微生物緑膿菌(Pseudomonas aeruginos
a)(ATCC 27853)(約1×108細胞/ml)25μを各混
合物に添加した。RIND化合物IXからの色素の放出を市販
のパーキンエルマー・ラムダ(Perkin-Elmer Lambda)
5分光光度計を用いて635nmで30分まで監視した。ETAを
含まない対照反応混合物を同様に監視した。下記の第VI
I表には、反応の15分後及び30分後に観察されたΔA
(細胞を含む反応混合物及び対照に関する吸光度の変
化)を示す。
例15:溶液分析におけるNADHの測定 この例は、溶液分析においてニコチンアミドアデニンジ
ヌクレチオド、還元形(NADH)を検出するため本発明の
使用を説明するものである。本発明を、分析中にNADHが
生成されるか又は除去される被分析物の測定に使用する
ことができる。
メタノール1ml中にフェナジンメトスルフェート3mgを含
むフェナジンメトスルフェートの溶液を製造した。水10
ml中にNADH7.09mgを含むNADHのストック溶液を製造し
た。
N,N−ジメチルホルムアミド250μ中にRIND化合物IX4m
gを溶解させ、トリトンX−100界面活性剤0.5mlを添加
し、次いで、生じる溶液を撹拌しながら0.05モル燐酸カ
リウム緩衝液(pH7.5)25mlに徐々に添加した。
下記の成分から試験溶液を製造した:RIND化合物IX分散
液15ml、緩衝液1.5ml及びNADHのストック溶液50μ。
前記の成分に加えて緩衝液25μを含み、フェナジンメ
トスルフェートを省いた対照溶液1も製造した。更に、
NADHを除いて前記成分を含む対照溶液2を製造した。次
いで、フェナジンメトスルフェート溶液25マイクロリッ
トルを試験溶液及び対照溶液2に添加した。溶液を最初
に混合したとき及び30分後に光学濃度を分光光度計で63
5nmで37℃で測定した。対照溶液1に関する光学濃度の
差は0.002光学単位であり、対照溶液2に関する光学濃
度の差は0.034光学単位であったが、試験溶液に関する
差は1.124光学単位であった。
例16:RIND化合物を用いる溶液中のアスコルビン酸の測
定 水1ml中にアスコルビン酸ナトリウム1mgを用いてアスコ
ルビン酸ナトリウム塩のストック溶液を製造した。下記
の成分から試験溶液を製造した。例15で製造したRIND化
合物IX分散液1.5ml、緩衝液1.5ml及びアスコルビン酸塩
ストック溶液100μ。更に、前記の成分に加えて緩衝
液25mlを含むが、フェナジンメトスルフェートを含まな
い対照溶液を製造した。更に、アスコルビン酸以外の前
記成分を含む対照溶液2を製造した。次いで、例15から
のフェナジンメトスルフェート溶液25マイクロリットル
を試験溶液及び対照溶液2に添加した。溶液を最初に混
合したとき及び30分後に光学濃度を分光光度計で635nm
で37℃で測定した。対照溶液1に関する光学濃度の差は
0.121光学単位であり、対照溶液2に関する光学濃度の
差は0.034光学単位であったが、試験溶液に関する差は
1.232光学単位であった。これらのデータは、RIND化合
物を用いてアスコルビン酸(又はその同等な塩)を測定
できることを示す。
例17:酵素抑制剤を含むRIND化合物の製造 下記の化合物を製造した: −ニトロアニリンの代わりに−シアノアニリンを使
用した以外は、前記の例1の工程1〜6の操作により中
間体カルバモイルクロリドを製造した。この中間体(5
g、12.6ミリモル)をピリジン(30ml)中の、カタラー
ゼの公知抑制剤である2,4−ジクロロフェノール(1.72
g、10.6ミリモル)及びジメチルアミノピリジン(触媒
量)の溶液に添加した。生じる混合物を窒素雰囲気下に
光から保護しながら18時間撹拌した。次いで、反応混合
物を希塩酸/氷水混合物(1)中に注ぎ、得られた固
体をロ過によって集め、水で洗浄し、風乾した。クロマ
トグラフィー(シリカ、塩化メチレン:エーテル/95:
5)し、次いで、エタノールから再結晶して、150〜152
℃の融点を有する所望のRIND化合物4.65g(収率84%)
を得た。質量分析及び核磁気共鳴分析により前記の構造
を確認した。
C28H22Cl2N2O4に関する元素分析は、計算値でC64.5、H
4.3、Cl13.6、N5.4であり、実測値でC64.5、H4.4、Cl1
3.0、N5.1であった。
例18:RIND化合物からの酵素抑制剤の放出 前記の例17で製造したRIND化合物からのカタラーゼ抑制
剤2,4−ジクロロフェノールの放出を、高性能液体クロ
マトグラフィーを使用して測定した。使用した装置は、
710Bオートインジェクタ〔マサチュセッツ州ミルフォー
ドのウォーター アソシエーツ(Water Associate
s)〕、720システムコントローラ(ウォーター アソシ
エーツ)で制御される2個の溶剤供給ポンプ6000型、光
ダイオード配列検出器〔1040A型、カリフォルニア州パ
ロアルトのヒューレット−パッカード(Hewlett-Packar
d)〕、積分器〔ラス システム(LAS System)、3357
型、ヒューレット−パッカード〕、及びゾルバックス
(Zorbax)C18カラム(デラウエア州ウィルミントンの
デュポン カンパニー(DuPont Co.)から成るものであ
った。使用した溶剤系は、アセトニトリル及び0.5%燐
酸(3:2)の混合物であった。流速は、1ml/分であっ
た。
例17のRIND化合物を水中の1:1ブリジ(BRIJ)35界面活
性剤/N,N−ジメチルホルムアミドの7%溶液に溶解させ
て1.7×10-4モルの濃度を有する溶液を得た。トリメチ
ルヒドロキノンを還元体として使用した。これを燐酸カ
リウム緩衝液(0.05モル、pH7.5)中の1:1ブリジ(BRI
J)35界面活性剤/N,N−ジメチルホルムアミドの7%溶
液に溶解させて0.02モルの濃度を有する溶液を得た。こ
れらの溶液を混合して、自動的に前記のクロマトグラフ
ィー装置中に注入した。
RIND化合物の迅速な還元が観察された。二つの波長(25
4nm及び280nm)で、6.8分の保持時間を有する1本のピ
ークが検出された。ピークは、2種の反応生成物、抑制
剤の放出後のRIND化合物から生じるオキサジン生成物及
び抑制剤2,4−ジクロロフェノールからのピークの複合
である。
例19:ニトロベンゼノイドRIND化合物の製造及び大腸菌
細胞の測定のためのその使用 下記の化合物を製造した: 米国特許第4,139,379号明細書に記載したようにして中
間体酸クロリド(5g、7.7ミリモル)を製造し、テトラ
ヒドロフラン(50ml)中に溶解させた。溶液に−ニト
ロフェノールのナトリウム塩(1.67g、8.5ミリモル)を
添加した。室温で1.5時間撹拌した後、反応混合物を希
塩酸及び氷水(500ml)中に注いだ。生じた白色固体を
ロ過によって単離し、水で洗浄し、風乾した。カラムク
ロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン)により、
白色固体を得、これをエタノールで洗浄し、ロ過し、乾
燥して147〜149℃の融点を有する所望の生成物2.8g(48
%)を得た。核磁気共鳴スペクトルにより、前記の構造
を確認した。
C37H56N2O16S2に関する元素分析は、計算値でC59、H7.
5、N3.7、S8.5であり、実測値でC59.2、H7.4、N3.6、S
8.0であった。
上で製造したRIND化合物を使用して下記の方法で微生物
大腸菌の分析を行った。
0.1%硫酸で酸性にしたN,N−ジメチルホルムアミド0.5m
l中にRIND化合物(6mg、8×10-6モル)を溶解させるこ
とによりRIND化合物の溶液を製造した。トリトンX−10
0界面活性剤(0.5ml)を添加し、生じる溶液を燐酸カリ
ウム緩衝液(0.05モル、pH7.8)25mlに添加した。
下記のものから試験溶液を製造した。RIND化合物溶液1.
5ml、ETA溶液25μ(メタノール1ml中トリメチル−1,4
−ベンゾキノン1.5mg)、10%グルコース溶液25μ及
び燐酸塩緩衝液中の大腸菌0.3ml(最終濃度5×107CFC/
ml)。細胞を含まない対照溶液を製造した。燐酸塩緩衝
液を用いて溶液を等容量にした。溶液を最初に混合した
とき(約2分)及び37℃で30分培養後に、透過濃度を41
0nmで測定した。対照に関する濃度の変化は0.114単位で
あった。試験溶液に関する濃度の変化は、対照のバック
グラウンド濃度を差し引いた後、0.329単位であった。
例20:キノンメチド還元性化合物の製造及び大腸菌細胞
の測定のためのその使用 下記の化合物を製造した: −ニトロアニリンの代わりに−シアノアニリンを使
用して前記の例1の工程1〜3に記載した操作により製
造した対応するヒドロキノンの標準的酸化によりキノン
キャリアを製造した。この物質(5.2g、18ミリモル)を
臭化水素酸(酢酸中30%、48ml)、37%ホルマリン(18
ml)及び酢酸(140ml)の混合物に添加し、生じる溶液
を55℃で18時間加熱した。冷却後、反応混合物を氷水
(500ml)中に注ぎ、生じる黄色固体をエタノールから
再結晶して、201〜202℃の融点を有するブロモメチル中
間体2.4gを得た。NMRスペクトルにより構造を確認し
た。
テトラヒドロフラン(100ml)中のこの中間体(5.25g、
14ミリモル)を−ニトロフェノールのナトリウム塩
(3.5g、18ミリモル)で処理し、反応混合物を光から保
護した窒息雰囲気下に8時間撹拌した。混合物を次いで
希塩酸及び氷水(800ml)中に注ぎ、ジクロロメタンで
抽出した。抽出液を合し、乾燥し、溶剤を除去した。粗
製生成物をクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタ
ン)し、生じる物質をエタノールから再結晶して所望の
還元性化合物3.1gをに関する元素分析計算値は、C70.
9、H4.6、N6.4であり、実測値はC70.5、H4.7、N6.3であ
った。
0.1%硫酸で酸性にしたN,N−ジメチルホルムアミド(25
0μ)中で前記の還元性化合物(3.5mg)の溶液を製造
した。トリトンX−100界面活性剤(0.5ml)を添加し、
生じる溶液を燐酸カリウム緩衝液(0.05モル濃度、pH7.
8)25mlに添加した。
還元性化合物溶液1.5ml、ETA溶液(メタノール1mlに対
しトリメチル−1,4−ベンゾキノン1.5mg)25μ、10%
グルコース溶液25μ及び2種の細胞濃度の大腸菌、0.
3ml(最終細菌濃度5×177CFU/ml)及び60μ(最終細
胞濃度1×107CFU/ml)から試験溶液を製造した。大腸
菌細胞を含まない対照溶液を製造した。燐酸カリウム緩
衝液で溶液を等容量にした。溶液を最初に混合したとき
(2分後)及び次いで37℃で30分後に透過濃度を410nm
で測定した。これらの測定から得られた濃度変化を下記
の第VIII表に示す。
例21:RIND化合物XXIX及びこれを含む緩衝組成物の製造 工程A: −シアノアニリン(23.5g、0.2モル)、濃HCl(80m
l)及び水(200ml)の混合物を溶液が得られるまで加温
し、次いで0〜5℃に冷却した。H2O(25ml)に溶解し
た亜硝酸ナトリウム(13.8g、0.2モル)を徐々に添加し
て温度の上昇を防止した。0℃で1時間撹拌した後、生
じるジアゾニウム塩を−ベンゾキノン(25.9g、0.23
モル)、酢酸ナトリウム(100g、1.2モル)及び氷水(2
300ml)の機械的に撹拌した混合物に徐々に添加した。
混合物を氷浴中で4時間撹拌し、室温に徐々に加温し
た。固体をロ過によって単離し、水で繰り返し洗浄し、
次いで乾燥し、アセトニトリルから再結晶して中間体A2
1.7gを得た。
工程B〜F: 次に、中間体Aを前記の例1、工程2a−6に記載した操
作により処理した。
工程G: 中間体F(17.3g、43.7ミリモル)をピリジン(175ml)
中の6−ヒドロキシフェナレノン(6.6g、33.6ミリモ
ル)及び4−ジメチルアミノピリジン(触媒量)の溶液
に少量ずつ45分かけて添加した。反応混合物を窒素雰囲
気下に25℃で15時間撹拌した。生じた混合物を塩酸及び
氷水(3)中に注いで黄色固体を沈殿させた。固体を
ロ過によって集め、水で洗浄し、真空下に乾燥した。ク
ロマトグラフィー(シリカ、90:10、ジクロロメタン:
アセトン)すると、黄色泡状物が得られ、これをエーテ
ル(100ml)中で15分撹拌して固化させた。固体を集
め、乾燥して、融点210〜213℃のRIND XXIX13.8g(収
率74%)を得た。分析、C35H26N2O5に対する計算値:C7
5.8、H4.7、H5.1、実測値:C75.1、H4.9、H5.0. 工程H: RIND化合物XXIX化合物の緩衝分散液を下記のように製造
した:RIND化合物XXIXをN,N−ジメチルホルムアミド中に
溶解させた(1ml当たり16mg)。この溶液0.25mlをトリ
トンX−100ノニオン界面活性剤の溶液と混合した。生
じた溶液を次いで0.05モル燐酸カリウム緩衝液(pH7.
5)25ml)に室温で撹拌しながら滴加した。澄明な分散
液が生じた。
例22:RIND化合物XXX及びこれを含む緩衝組成物の製造 RIND化合物XXXを下記の工程順序で製造した。
工程A: ピリジン(100ml)中の2,5−ジメトキシ−4−フェニル
ベンズアルデヒド(52.5g、0.22モル)、マロン酸(51.
8g、0.5モル)及びピペリジン(2.5ml)の混合物を80℃
で15時間加熱した。冷却後、混合物を塩酸/氷水(2.5
)中に注いだ。沈殿した黄色固体をロ過によって集
め、水で洗浄し、フィルター上で乾燥した。生成物をア
セトニトリル(600ml)中で30分還流し、混合物を冷却
し、黄色固体を集め、アセトニトリルで洗浄し、フィル
ター上で乾燥した。この生成物(43.3g)をエタノール
(1.25)中に懸濁し、10%パラジウム付き活性炭触媒
と共にパル振盪ビン中に置き、水素下に3日間振盪し
た。触媒をロ去し、ロ液を濃縮して143〜146℃の融点を
有する中間体A35gを得た。
工程B: ジクロロメタン(400ml)中の中間体A(35g、0.12モ
ル)及び塩化オキサリル(23.3g、0.18モル)の混合物
を25℃で8時間撹拌した。溶液を減圧下に濃縮して橙色
油状物を得た。ジクロロメタン(約50ml)を2回にわけ
て添加し、次いで減圧下に除去した。得られた油状物
(約37g、中間体B)を次工程に直接使用した。
工程C: 中間体B(約37g、0.12モル)をジクロロメタン(400m
l)に溶解させた。この溶液を氷浴中で冷却し、塩化第
二スズ(38g、0.15モル)を添加した。反応混合物を約2
5℃で30時間放置し、次いで塩酸/氷水(3)中に注
ぎ、15分撹拌した。層を分離し、水層をジクロロメタン
で2回洗浄した。有機層を合し、乾燥し、減圧下に濃縮
して固体生成物を得た。シリカ上でジクロロメタン,エ
ーテル(98:2)を用いてクロマトグラフィーすると、97
〜99℃の融点を有する黄色中間体C28gが得られた。
工程D: 酢酸(600ml)及び過塩素酸(12ml)中の中間体C(28
g、0.104モル)の溶液を10%パラジウム付き活性炭触媒
と共にパル振盪ピン中に置き、水素下に1週間振盪し
た。酢酸カリウム(約10g)を添加し、混合物を10分間
撹拌し、ロ過して触媒を除去した。ロ液を減圧下に濃縮
して半固体生成物を得た。この生成物をテトラヒドロフ
ラン中に溶解させ、溶液を氷水中に注いだ。水をジクロ
ロメタンで抽出し、溶剤を乾燥し、濃縮した。トルエン
を2回にわけて添加し、減圧下に除去した。中間体D23.
5gが得られた。
工程E: 硝酸アンモニウムセリウム(152g、0.28モル)を水(32
5ml)中に溶解させ、アセトニトリル(325ml)中の中間
体Dの溶液に撹拌しながら45分かけて滴加した。反応混
合物を更に30分撹拌した。水(300ml)を添加し、混合
物をジクロロメタン(4×100ml)及びエチルエーテル
(1×100ml)で抽出した。有機層を合し、乾燥し、濃
縮して橙色油24gを得た。81〜82.5℃の融点を有する油
の精製試料が、固化した。
工程F: 中間体E(24g、0.11モル)をテトラヒドロフラン(200
ml)中に溶解させ、10%パラジウム付き活性炭触媒と共
にパル振盪ビン中に置き、水素下に75分振盪した。触媒
を窒素下にロ去し、ロ液を濃縮して中間体F23gを得た。
この生成物を次工程に直接使用した。
工程G: トルエン中の中間体F(23g、0.1モル)及びN,N−(ジ
イソブトキシメチレン)メチルアミン(30.9g、0.15モ
ル)を窒素雰囲気下に90℃で3時間加熱した。薄層クロ
マトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン:エーテル、
95:5)は、出発原料の存在を示した。溶剤を除去し、N,
N−(ジイソブトキシメチレン)メチルアミン(1ml)を
添加し、混合物をそのまま更に3時間加熱した。メタノ
ール(50ml)を添加し、混合物を還流させた。混合物を
0℃で一夜冷却した。生成物を集め、冷メタノールで洗
浄し、乾燥した。212〜213℃の融点を有する中間体G11.
9gを得た。
工程H: 塩酸(35ml)、水(35ml)及びメタノール(100ml)中
の中間体G(11.9g、0.04モル)及び塩化第二鉄(17.1
g、0.063モル)の混合物を8時間還流させた。反応混合
物を0℃で数時間冷却し、ロ過した。ロ液を水(100m
l)で処理し、テトラヒドロフラン/ジクロロメタン
(1:1)で100mlで3回抽出した。合した抽出液を乾燥
し、活性炭で処理し、ロ過した。ロ液を濃縮して中間体
H10.3gを得た。
工程I: 中間体H(10.3g、0.034モル)及びトリエチルアミン
(6.9g、0.068モル)をジクロロメタン(100ml)中に溶
解させた。この溶液を予めホスゲンガスで飽和したジク
ロロメタン(300ml)に0℃で撹拌しながら少しずつ添
加した。反応混合物を0℃で15分撹拌し、次いで2時間
にわたって25℃に加温した。溶剤を減圧下に除去し、エ
チルエーテル/テトラヒドロフラン(1:1、100ml)を添
加した。この混合物を撹拌し、固体をロ別し、エチルエ
ーテル/テトラヒドロフランで洗浄した。ロ液を濃縮す
ると、11.1gの中間体を得た。
工程J: ピリジン(100ml)中の6−ヒドロキシフェナレノン
(2.4g、0.013モル)の懸濁液を窒素雰囲気下に触媒量
の4−N,N−ジメチルアミノピリジン及び中間体1(5
g、0.015モル)で処理し、次いで暗所で5時間撹拌し
た。反応混合物を塩酸/氷水(2)中に注ぎ、固体生
成物を集め、水で洗浄し、真空下に暗所で15時間乾燥し
た。クロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン/ア
セトン、9:1)により生成物RIND化合物XXX1.3gを得た。
分析:C31H23NO5に対する計算値:C76.1、H4.7、N2.9、実
測値:C74.1、H4.8、N2.8. 例21に記載したのと同じ操作でこのRIND化合物XXXと分
散液を製造した。
例23:RIND化合物XXXを使用する緑膿菌の溶液分析 この分析には、下記の溶液を使用した:メタノール中の
電子移動剤(ETA)0.01モル、及び脳心臓浸出培地中で
増殖させ、1×108細胞/mlの濃度を有する緑膿菌(Pseu
domonas aeruginosa)。
下記の成分から溶液を製造した。例21に記載したように
して製造したRIND化合物XXX分散液1.5ml、燐酸カリウム
緩衝液(pH7.5)1.5ml、グルコーストック溶液(10%)
25μ及び緑膿菌溶液25μ。次いで、適切なETAの25
μを添加した。対照はETAを含まない。次いで、螢光
を市販のファランド(Farrand)分光光度計(励起、540
nm、発光620nm)で25℃で初期(溶液を最初に混合した
時)及び5分後、15分後及び30分後に測定した。
下記の第IX表に示した結果は、2種の異なる電子移動剤
を使用して緑膿菌の溶液分析にRIND化合物XXXを使用し
うることを示す。
例24:RIND化合物XXIXを使用するニコチンアミドアデニ
ンジヌクレオチド、還元形及びアスコルビン酸塩の溶液
分析 この例は、生物学的還元体ニコチンアミドアデニンジヌ
クレオチド、還元形(NADH)、及びアスコルビン酸の分
析のためのRIND化合物XXIXの使用を証明する。
下記の試薬のストック溶液を使用した: 蒸留水10ml中のNADH(7.09mg)及び蒸留水10ml中のアス
コルビン酸ナトリウム(1.98mg)。
N,N−ジメチルホルムアミド250μ中にRIND化合物XXIX
4mgを溶解させ、トリトンX−100界面活性剤0.5mlを添
加し、次いでこの溶液を0.05モル濃度燐酸カリウム緩衝
液25mlに撹拌しながら徐々に添加することによってRIND
化合物XXIXの分散液を製造した。
下記の成分から試験溶液を製造した:RIND化合物XXIX分
散液1.5ml、0.05モル燐酸カリウム緩衝液(pH7.5)1.5m
l及びフェナジンメトスルフェート溶液(3mg/mlメタノ
ール)25μ。表に示した種々の濃度の還元体をこれら
の溶液に添加した。次に、還元体が存在しない対照を含
めて、各還元体列について螢光を25℃で5分後(励起、
540nm及び発光、620nm)測定した。下記の第X表及び第
XI表に挙げた結果は、RIND化合物XXIXがそれぞれNADH及
びアスコルビン酸塩の測定に有用であることを示す。
第X表 NADHの分析 NADH濃度 相対的螢光度(5分) 対照 0.042 3.3×10-8モル 0.046 3.3×10-7モル 0.043 3.3×10-6モル 0.096 3.3×10-5モル 0.370 第XI表 アスコルビン酸の分析 NADH濃度 相対的螢光度(5分) 対照 0.044 3.3×10-8モル 0.049 3.3×10-7モル 0.049 3.3×10-6モル 0.096 3.3×10-5モル 0.450 例25:乾式要素におけるRIND化合物XXIXを用いる大腸菌
の検出 この例には、下記の構造を有する乾式要素を使用した。
この要素を評価するため、燐酸カリウム緩衝液(pH7.
5)中の大腸菌細胞濃度の溶液及び緩衝剤だけを含む対
照を製造した。次いで、これらの溶液を10μの滴を用
いて要素上にスポットを付け、要素を37℃で60分まで培
養した。変形した市販の螢光計(励起、540nm、発光620
nm)で培養期間の3分後及び60分に螢光度を測定した。
下記の第XII表に挙げる結果は、3分及び60分における
相対的螢光度の差を示し、この要素を使用して約107
胞/mlを検出しうること示す。
本発明を、特にその好ましい実施態様に関連して詳述し
たが、本発明の精神及び範囲内で変更及び変形を行いう
ることは理解されるであろう。
フロントページの続き (72)発明者 エスダーズ,セオドア ウオルター アメリカ合衆国,ニユ−ヨ−ク 14580, ウエブスター,シユガー クリーク トレ イル 741 (72)発明者 バーデイツク,ブレン アーサー アメリカ合衆国,ニユ−ヨ−ク 14624, ロチエスター,フリントロツク サークル 30 (56)参考文献 特開 昭59−166954(JP,A) 特開 昭57−81262(JP,A) 米国特許4485164(US,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】pH9以下で緩衝され、構造CARR1)n 〔式中CAR−は置換若しくは非置換芳香族又はキノン核
    であり、R1は移動しうる検出可能な種を含む基であり、
    nは1又は2である〕の還元性化合物を含み、 前記還元性化合物がpH9以下で還元されて前記の移動し
    うる検出可能な種を放出することができ、 更に、R1がHで置換されている場合、CARH)nは水
    中で測定して少なくとも約+100mVのE1/2を有するか、
    又はアセトニトリル中で測定して少なくとも約−650mV
    のE1/2を有するものである、被分析物の測定用組成
    物。
  2. 【請求項2】吸収性担体物質を含み、構造CARR1)n 〔式中CAR−は置換若しくは非置換芳香族又はキノン核
    であり、R1は移動しうる検出可能な種を含む部分であ
    り、nは1又は2である〕の還元性化合物を含み、 前記還元性化合物がpH9以下で還元されて前記の移動し
    うる検出可能な種を放出することができ、 更に、R1がHで置換されている場合、CARH)nは水
    中で測定して少なくとも約+100mVのE1/2を有するか、
    又はアセトニトリル中で測定して少なくとも約−650mV
    のE1/2を有するものである、被分析物の測定用乾式分
    析要素。
  3. 【請求項3】その上に多孔性拡散帯域を有する支持体を
    含み、電子移動剤及び構造CAR−R1 〔式中CAR−は、 を表し、 R1は式 を表し、 R2及びR4はそれぞれ独立に水素、置換若しくは非置換ア
    ルキル基、置換若しくは非置換アリール基又は電子吸引
    性基を表し、 R3はR1、水素、置換若しくは非置換アルキル基、置換若
    しくは非置換アリール基又は電子吸引性基を表すか、又
    はR3及びR4は一緒に、置換又は非置換融合炭素同素環を
    完成するのに必要な原子を表し、 R5は炭素原子数1又は2の置換又は非置換アルキレン基
    を表し、 R6は置換若しくは非置換アルキル基、置換若しくは非置
    換シクロアルキル基、置換若しくは非置換ヘテロ環式基
    又は置換若しくは非置換アリール基を表し(但し、FRAG
    が螢光物質である場合には、R6はメチル基を表す)、 Qはカルボニル基又はチオカルボニル基を表し、 FRAGは前記の還元性化合物から放出されたときに検出可
    能な種を生じる移動しうる検出可能な種を表し、 mは0又は1を表すが、 R1がHで置換されている場合、CAR−Hは、水中で測定
    して少なくとも約+100mVのE1/2を有するか、又はアセ
    トニトリル中で測定して少なくとも約−650mVのE1/2
    有する〕の還元性化合物を含む、液体中の生存微生物の
    測定用の乾式分析要素。
  4. 【請求項4】A.被分析物を含むと思われる液体試料をpH
    9以下で構造CARR1)n 〔式中CAR−は置換若しくは非置換芳香族核又は置換若
    しくは非置換キノン核を表し、R1は移動しうる検出可能
    な種を含む基を表し、nは1又は2を表し、該化合物
    は、前記pHで還元されて前記の移動しうる検出可能な種
    を放出することができ、更に、R1がHで置換されている
    場合、CARR1)nは、水中で測定して、少なくとも約
    +100mVの還元電位(E1/2)を有するか、又はアセトニ
    トリル中で測定して少なくとも約−650mVのE1/2を有す
    る〕の還元性化合物と接触させ、そして B.前記の被分析物の存在の結果として放出された検出可
    能な種を検出する工程を含む被分析物の測定方法。
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