JPH0683958A - 領域境界の内/外ループ識別方法 - Google Patents

領域境界の内/外ループ識別方法

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JPH0683958A
JPH0683958A JP23349992A JP23349992A JPH0683958A JP H0683958 A JPH0683958 A JP H0683958A JP 23349992 A JP23349992 A JP 23349992A JP 23349992 A JP23349992 A JP 23349992A JP H0683958 A JPH0683958 A JP H0683958A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 デジタル画像中の領域境界が内側ループであ
るか外側ループであるかを、少ない処理量で高速に識別
する。 【構成】 領域の境界上の最上左画素にある境界点が複
数個ならば外側ループと判定する(ステップ100,1
05,110)。その境界点が1個の場合、これをpと
し、p近傍の境界点の接続関係または画素パターンを調
べ(ステップ115,120,125)、内側ループの
条件を満たすときは内側ループと判定しする(ステップ
130)。条件を満たさないときは外側ループと判定す
る(ステップ110)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、デジタル画像上の領域
の境界が、内側ループであるか外側ループであるかを識
別する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】長尾真「画像認識論」の第67頁から第
68頁に述べられているように、領域境界をチェーンコ
ード で表現した場合、隣接境界点のチェーンコードの差分の
列{Ui+1/2}を Ui+1/2=ai+1−ai+8c ただし、i=1,2,...,mとする。cはUi+1/2
の絶対値が4以下となるように0,+1,−1のいずれ
かをとるようにする。とすれば、領域境界が閉ループで
あるときには となり、この値が+8のときは反時計回り、−8のとき
は時計回りであることが知られている。
【0003】このことに着目し、領域内部を左手に見る
ように領域境界の追跡を行なうとすれば、上記ΣU
i+1/2の値が+8のときは反時計方向であるから領域境
界を外側ループであると判定し、−8のときは時計回り
であるので内側ループであると判定する。従来、このよ
うな境界追跡の方法とループの回り方向に基づいて領域
境界の内/外ループの識別を行なう方法がもっとも一般
的な方法であった。
【0004】また、特開平3−218567号公報(特
に同公報の図17,図18)に示されているように、対
象を2値画像に限定し、追跡のための最初の境界点に関
し、外側ループ検出用と内側ループ検出用のマスクパタ
ーンを予め設定しておき、それぞれのマスクパターンに
合致するもののみを外側、内側と順番に追跡するという
方法も知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
一つめの従来方法は、全ての点においてチェーンコード
の差分を求めるための演算が必要になるため、処理量が
多く高速処理が難しいという問題がある。また、前記の
二つめの従来方法は、外側ループ検出のために1回、内
側ループ検出のために1回、合計2回の画像走査が必要
になるため、高速処理が難しいうえに、予め得られてい
る境界に対する内/外ループ判定ができないという問題
がある。さらに第2の従来方法は、対象が2値画像に限
定され画像一般に適用できる方法ではない。
【0006】本発明は、上記の問題点を解決し、処理量
が少なく高速処理が容易であるとともに、処理対象が2
値画像に限定されずデジタル画像一般に適用可能な領域
境界の内/外ループ識別方法を提供しようとするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための課題】本発明は、デジタル画像
上の領域の境界中の特定の場所に位置する境界点に着目
し、この境界点に関し、その局所的な接続関係または、
その近傍の画素パターンを調べることによって、境界が
内側ループであるか外側ループであるかを判定すること
を骨子とするものである。
【0008】ここで領域とは、デジタル画像中で同じ画
素値または同じラベルを持つ画素の連結成分を意味す
る。2値画像の黒画素連結成分は、その特殊な場合にあ
たる。このような境界の領域という言葉には、大きく分
けて二つの意味がある。一つは領域に含まれる画素を境
界とする場合であり、もう一つは画素境界に仮の点があ
ると見做し、これを境界とする場合である。本明細書で
は前者を採用するものとする。ただし、線幅が1である
場合には、一つの画素に複数の境界点が存在するものと
看做すこととし、実質的には後者と同じこととなる。
【0009】
【作用】一例として、領域境界中の最も上の行にある境
界画素のうち、最も左にある画素(最上左画素と呼ぶ)
に位置する境界点に着目する。この最上左画素の近傍の
様子は、外側ループの場合と内側ループの場合とで図2
の(a)と(b)のように示すことができる。
【0010】何故ならば、(a)に示したような領域境
界が内側ループとなり得るためには少なくとも最上左画
素に対応する境界点よりも上に、同一境界に属する他の
境界点が存在しなければならないが、これは最上左画素
の過程に反するからである。そして、領域境界は必ず閉
じているものであり、内側ループとなり得ないならば、
この境界領域は必ず外側ループであると言える。(b)
に示した領域境界が内側ループであることも同様に説明
できる。
【0011】すなわち、領域境界中の最上左画素の位置
にある境界点の局所的な接続関係または近傍の画素パタ
ーンから、図2の(a)または(b)のいずれの場合で
あるか、つまり領域境界が外側ループであるか内側ルー
プであるかを判断できるということである。そして、こ
れが本発明方法の原理である。
【0012】このような本発明の方法は、全ての点にお
いてチェーンコードの差分を求める必要があるような従
来方法に比べ、内/外ループ識別のための演算量が遥か
に少なくなり高速処理が可能である。また、処理対象が
2値画像上の領域境界に限定されることもない。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面により説
明する。なお、以下の説明においては、図2に関連して
説明したように、着目する領域境界中の特定位置とし
て、領域境界の最上左画素の位置を選ぶ。
【0014】図1は本発明を実施する処理系の一例を示
す。1は中央処理装置(CPU)、2はデジタル画像デ
ータを格納するイメージメモリ、3はCPU1のプログ
ラムを格納するプログラムメモリ、4は処理結果等のデ
ータを格納するデータメモリである。プログラムメモリ
3に格納されるプログラムには、イメージメモリ2内の
デジタル画像データに対し領域境界の抽出を行なうため
の境界抽出処理プログラム5と、これにより抽出された
領域境界の境界点情報6(データメモリ4内に格納され
る)に対し内/外ループ識別処理を行なう内/外ループ
識別プログラム7が含まれる。なお、内/外ループ識別
プログラム7は境界抽出処理プログラム5に一体的に組
み込まれる場合もある。以下に説明する処理は、該当プ
ログラムに従ってCPU1により実行される。
【0015】次に一実施例における内/外ループ識別処
理について説明するが、内/外ループの識別条件につい
て、より具体的に説明する。
【0016】座標系を図4に示すように定め、境界抽出
時の境界追跡は領域内部を左手に見るように、あるい
は、それと等価な形で行なわれるものとする。そして、
着目した境界をCとする。
【0017】Cの最上左画素の位置にCの境界点が何個
あるか調べる。Cが1画素幅の線分の場合には、Cの最
上左画素の位置にCの境界点が最大2個まで存在し得る
(図3参照)。この場合、Cを外側ループであると一意
に決定する。Cの最上左画素の位置にCの境界点が1個
しかない場合には、その境界点をpとし、以下の処理を
行なう。処理中で次の記号 x(p):pのx座標 y(p):pのy座標 prev:境界追跡方向においてpの一つ手前(後ろ)
の境界点 next:境界追跡方向においてpの一つ先(前方)の
境界点 x(prev):prevのx座標 y(prev):prevのy座標 x(next):nextのx座標 y(next):nextのy座標 を用いる。
【0018】まず、8連結の場合について考える(ただ
し、孤立点の場合は外側ループであると判定する)。こ
こではpが最上左画素の位置にあるとしているので、図
5に示すpの近傍の3×3画素の領域内において、a,
b,c,dの位置にはpに接続した境界点が存在するこ
とはあり得ず、pに接続した境界点が存在し得る位置は
e,f,g,hのいずれかである。すなわち、pの近傍
における境界点の接続状況は、境界追跡の順で、つまり
prev→p→nextで表わすと、 {e,f,g,h}→p→{e,f,g,h} に限定される。そして、境界Cが外側ループの場合と内
側ループである場合の接続状況は表1のように表わされ
る。
【0019】
【表1】
【0020】表1において、左欄はpに接続するpre
vとnextの位置を示し、右欄は内/外ループの別を
示す。ただし右欄のXは、左欄に示された接続の組み合
わせが有り得ないことを意味する。表1から内側ループ
となり得るのは f→p→e、f→p→h の二通りに限られることが分かる。
【0021】先に定めた記号を用いるならば、 「x(prev)=x(p)−1 かつ y(pre
v)=y(p)+1かつx(next)=x(p)+1
であるとともに、y(next)=y(p)またはy
(next)=y(p)+1である。」というのが内側
ループである条件である。ここで、cとpとの接続は考
えなくともよいので、さらに簡単に、 「x(prev)=x(p)−1 かつ y(pre
v)=y(p)+1かつ x(next)=x(p)+
1 を満たすときのみ内側ループであり、それ以外のと
きは外側ループである。」としてもよい。あるいは、 「pの近傍が図5の(a)、(b)のいずれかのマスク
パターンに合致すれば内側ループであり、そうでなけれ
ば外側ループである。」としてもよい。
【0022】次に<4連結の場合について同様の条件を
考える(孤立点の場合は外側ループと判定する)。4連
結であることと、pが最上左画素の位置にあるという仮
定より、図5において、pに接続している境界点の存在
し得る位置はe,gのいずれかである。
【0023】すなわち、pの近傍における境界点の接続
状況は、 {e,g}→p→{e,g} に限定される。外側ループの場合と内側ループの場合の
接続状況を表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】表2に見られるように、内側ループとなり
得るのは g→p→e の一通りに限られる。
【0026】先に定めた記号を用いるならば、 「x(prev)=x(p) かつy(prev)=y
(p)+1 かつx(next)=x(p)+1 かつ
y(next)=y(p)を満たすときのみ内側ルー
プであり、それ以外は外側ループである。」という条件
であると言える。cやhとpとの接続は考えなくともよ
いので、さらに簡単に、 「x(prev)=x(p) かつy(prev)=y
(p)+1 かつx(next)=x(p)+1 を満
たすときのみ内側ループであり、これ以外は外側ループ
である。」としてもよい。あるいは 「pの近傍が図6(c)のマスクパターンと合致すれば
内側ループでありそれ以外は外側ループである。」とし
てもよい。
【0027】以上のような方法で、着目した領域境界の
最上左画素の位置にある境界点の局所的接続状況または
近傍画素パターンに基づき、内/外ループの識別を行な
う。図7は、この識別処理をフローチャート化して示し
ている。初めに、最上左画素にある境界点の個数nを求
める(ステップ100)。これは一般的には、境界点座
標値の比較により求めることができる。そして、nが1
であるか否かを調べ(ステップ105)、n≠1(n=
2)であれば外側ループであると判定し(ステップ11
0)、処理を終わる。
【0028】n=1の場合には、その境界点をpとし
(ステップ115)、その局所的な接続状況または近傍
の画素パターンに関する前記条件を調べ(ステップ12
0,125)、内側ループの条件が成立しないときは外
側ループであると判定し(ステップ110)、内側ルー
プの条件が成立したときは内側ループであると判定し
(ステップ130)、処理を終わる。
【0029】一般的には、以上説明した方法によって、
与えられた一つの領域境界の内/外ループ識別をするこ
とができる。しかし、与えられた画像中の全ての領域境
界に関して同様の識別を行なう場合には、境界抽出処理
の方法を工夫することによって、最上左画素にある境界
点を求める処理(図7のステップ100に対応)を、さ
らに簡略化することができる。
【0030】そのようにした処理アルゴリズムの例を図
9にフローチャートとして示す。この処理の内容の説明
に先立ち、境界(点列)抽出処理について説明する。
【0031】境界抽出処理の方法は、追跡型アルゴリズ
ムと走査型アルゴリズムに大別できる。追跡型アルゴリ
ズムは、画像を走査しながら、まだ追跡されていない境
界画素を見つけ出し、検出したならば、その境界上の境
界点を抽出してマークを付けた後、再び先の検出位置か
ら画像の走査を続ける、という方法である。このアルゴ
リズムの特徴は、メモリ上において、境界点情報が、最
上左画素の境界点を先頭に、追跡された順序に並ぶとい
うことである。
【0032】もう一つの境界抽出方法である走査型アル
ゴリズムは、画像を走査しながら境界点があれば近傍と
の接続情報とともにそれを抽出し、後で(または同時
に)、接続情報に基づいて境界点を接続するという方法
である。その特徴は、メモリ上に、境界点情報が走査順
に並んでいるが、一つの境界の中では最上左画素の境界
点が最も先頭に記録されるということである。
【0033】ここで、最上左画素の位置に複数の境界点
が存在し得ることを考慮し、上記の2種類の境界抽出処
理に次の制限を加える。すなわち、8連結の場合には図
8の(a)に示すようなパターンがあったとき、4連結
の場合には図8の(b)に示すようなパターンがあっと
きに、太い矢印で示された境界に関する境界点を、細い
矢印で示された境界に関する境界点より先に抽出する。
【0034】このような制限を付加することにより、追
跡型アルゴリズムであっても走査型アルゴリズムであっ
ても、最上左画素にある境界点のうちで最も重要な一つ
がメモリ上で最も先頭に近いところに記録されることに
なる。追跡型アルゴリズムであれば、さらに、最上左画
素の境界点のうちで最も重要なものが、その境界の追跡
開始対象となる。
【0035】したがって、かかる制限を前提とするなら
ば、着目する最上左画素の位置に複数の境界点が存在し
得る場合にも、最上左画素の境界点の選定のための格別
の処理を行なう必要がなく、図9に示したような処理の
アルゴリズムを構築することが可能である。以下、図9
に示した処理を説明するが、境界点情報は既に抽出され
ているものとする。
【0036】まず、全ての境界点のラベルを0にセット
する(ステップ200)。つぎに、抽出された順に、つ
まりメモリ上で先頭のものから順に、ラベルが0の境界
点を取り出す(ステップ205)。ラベルが0の境界点
がなくなったときは(ステップ210)、処理を終了す
る。
【0037】ラベルが0の境界点を取り出せたならば、
この境界点は必ずある領域境界の最上左画素の境界点
(のうちで最も重要なもの)であるので、これをpとす
る(ステップ215)。そして、前記のような内/外ル
ープ判定条件に基づき、pの近傍での境界点の接続状況
あるいは、p近傍での画素パターンから、境界が外側ル
ープであるか内側ループであるか判定する(ステップ2
20〜235)。そしてこの境界に属する全ての境界の
ラベルを1にセットし(ステップ240)、ステップ2
05から処理を繰り返す。ステップ210で処理の終了
が判定された時点で、画像中の全境界について内/外ル
ープの別が確定する。
【0038】なお、境界抽出に追跡型アルゴリズムを用
いるならば、境界抽出処理と同時に内/外ループ識別を
行なうことも可能である。何故ならば、追跡開始対象と
なる境界点は、その境界において最上左画素にある境界
点(のうち最も重要なもの)であるからである。すなわ
ち、追跡開始対象が見つかった時点で、その内/外ルー
プ識別を行なった上で、その境界に属する境界点にマー
クを付けながら境界を追跡するという処理を行なえばよ
いということである。
【0039】
【発明の効果】以上の詳細な説明から明らかな如く、本
発明によれば、2値画像に限定されないデジタル画像一
般を対象とし、少ない処理量で高速に領域境界の内/外
ループ識別を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する処理系の一例の構成を示す。
【図2】(a)領域境界の最上左画素近傍の様子を外側
ループの場合について示す。 (b)領域境界の最上左画素近傍の様子を内側ループの
場合について示す。
【図3】最上左画素の位置に同一境界の二つの境界点が
ある例を示す。
【図4】座標系を示す。
【図5】最上左画素位置の境界点の近傍の位置を示す。
【図6】(a)8連結の場合のマスクパターンを示す。 (b)8連結の場合のマスクパターンを示す。 (c)4連結の場合のマスクパターンを示す。
【図7】一つの境界の内/外ループ識別の処理アルゴリ
ズムを示す。
【図8】(a)8連結の場合のマスクパターンを示す。 (b)4連結の場合のマスクパターンを示す。
【図9】画像中の全ての領域境界の内/外ループ識別を
行なう処理のアルゴリズムを示す。
【符号の説明】
1 CPU 2 イメージメモリ 3 プログラムメモリ 4 データメモリ 5 境界抽出処理プログラム 6 境界点情報 7 内/外ループ識別プログラム p 着目領域境界の最上左画素の境界点

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタル画像上の同じ画素値または同じ
    ラベルを持つ画素の連結成分である領域の境界中の特定
    の場所に位置する境界点に関し、その局所的な接続関係
    または、その近傍の画素パターンを調べることによっ
    て、境界が内側ループであるか外側ループであるかを判
    定することを特徴とする領域境界の内/外ループ識別方
    法。
JP4233499A 1992-09-01 1992-09-01 領域境界の内外ループ識別方法 Expired - Lifetime JP2856989B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9203287B2 (en) 2010-03-02 2015-12-01 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Starter having optical speed sensor on clutch outer periphery

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH026107A (ja) * 1988-06-27 1990-01-10 Agency Of Ind Science & Technol 繊維強化プラスチックのマイクロ波による加熱、硬化方法

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