JPH0683114B2 - エコ−キヤンセラ - Google Patents

エコ−キヤンセラ

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JPH0683114B2
JPH0683114B2 JP4716685A JP4716685A JPH0683114B2 JP H0683114 B2 JPH0683114 B2 JP H0683114B2 JP 4716685 A JP4716685 A JP 4716685A JP 4716685 A JP4716685 A JP 4716685A JP H0683114 B2 JPH0683114 B2 JP H0683114B2
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清隆 永井
良二 鈴木
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B3/00Line transmission systems
    • H04B3/02Details
    • H04B3/20Reducing echo effects or singing; Opening or closing transmitting path; Conditioning for transmission in one direction or the other
    • H04B3/23Reducing echo effects or singing; Opening or closing transmitting path; Conditioning for transmission in one direction or the other using a replica of transmitted signal in the time domain, e.g. echo cancellers

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電話回線の2線式回線と4線式回線の回線変
換器のインピーダンス不整合により発生し、通話品質を
劣化させる原因となるエコー信号を消去するエコーキャ
ンセラに関するものである。
従来の技術 近年、衛星通信システム等の長距離電話回線システムの
発展に伴い、前記システムで発生するエコー信号を通話
品質を劣化させることなく消去するエコーキャンセラが
注目され、半導体集積回路技術の進歩とあいまって実用
化の段階を迎えつつある。
従来、エコーキャンセラのエコーパスの適応推定アルゴ
リズムとして、学習同定法に基くものが広くもちいられ
てきた。
学習同定法に基くエコーキャンセラでは、白色雑音信号
のような相関性のない信号を入力した時は、良好な収束
特性を得ることができるが、音声信号のような強い相関
性を有する信号を入力した場合には、収束時間が長くな
るという問題点があった。例えば、板倉,西川,学習同
定法を用いたエコーキャンセラのエコー打消特性につい
て信学論(A)Vol J60−A,No.11P.1015(Nov 1977) このような問題点を、演算量あるいはメモリ量をほとん
ど増加することなく、解決するエコーキャンセラとして
同一発明者が既に下記のエコーキャンセラを出願してい
る。
以下図面を参照しながら、上述したエコーキャンセルに
ついて説明する。
第11図は上述したエコーキャンセラの構成図を示すもの
である。第11図において、45は受信側入力端子、46は受
信側出力端子、47は送信側入力端子、48は送信側出力端
子、49は予測係数算出器、50は第1の予測器、51は第1
の減算器、52は第1のレジスタ、53は第2の予測器、54
は第2の減算器、55は第2のレジスタ、56はたたみ込み
演算器、57は第3の減算器、58は修正器、59は第3は予
測器、60は加算器である。
以上のように構成されたエコーキャンセラについて、以
下その動作を説明する。
なお、以下の説明では、エコーキャンセラ内部の信号は
時間に関してサンプリングされた離散的時間信号として
取扱うが、そのために必要なサンプラ及びホールド回路
については、周知のことであり、以下の説明では省略す
る。
今、時刻jにおける受信側入力信号をxj、送信側入力信
号をyj、送信側出力信号をejとする。また、時刻jにお
けるエコーパスの推定インパルス応答 を(1)式で表わすことにする。
ここで、Nはインパルス応答のサンプル数を表わし、′
の記号はベクトルの転置を表わす。
定められた時間長の受信側入力信号が入力されると、予
測係数算出器49では、前記受信側入力信号をM次の線形
予測モデルの出力信号とみなしてその線形予測係数ai
(i=1,2,……,M)を求める。線形予測係数を求めるア
ルゴリズムは、例えばDurbinの方法による。線形予測係
数算出器49では、線形予測係数を算出した後、前記線形
予測係数をもちいて線形予測フィルタを構成した時の安
定性判定を行ない、不安定と判定された場合には線形予
測係数の値を安定な値に切り替える。線形予測フィルタ
を安定に動作させるためには、すべての極がz平面上で
単位円内に存在しなければならない。したがってすべて
の極が単位円内に存在するように線形予測係数の値を制
限することにより、線形予測フィルタの安定動作を確保
する。たとえばM=2の場合、第12図に示す三角形の領
域の内部にa1,a2の値が存在すれば、線形予測フィルタ
は安定に動作する。反対にa1,a2の値が前記領域の外部
に存在する場合には、a1,a2の値を強制的に前記領域の
内部の値に切り替えることにより安定動作を確保する。
第1の予測器50では、以上のようにして求められた線形
予測係数と受信側入力信号とをもちいて(2)式にした
がって受信側入力信号の予測値▲xp j▼を作成する。
第1の減算器51では、(3)式に示すように受信側入力
信号から受信側入力信号の予測値を差し引くことにより
受信側入力信号の残差信号jを作成する。
j=xj−▲xp j▼ ………(3) 第1のレジスタ52では、以上のようにして求められた受
信側入力信号の残差信号の信号列jを(4)式に示す
形で記憶する。
j=(j,j-1,………,j-(N-1))′ …(4) 第2の予測器53では、予測係数算出器49で算出器49で算
出した線形予測係数と送信側入力信号とをもちいて
(5)式にしたがって送信側入力信号の予測値▲yp j
を作成し、また、第2の減算器54では、(6)式に示す
ように送信側入力信号から送信側入力信号の予測値を差
し引くことにより送信側入力信号の残差信号jを作成
する。
次に、前記第1のレジスタ52の内容と、エコーパスの推
定インパルス応答を(1)式に示す形で記憶している第
2のレジスタ55の内容とを、たたみ込み演算器56を使っ
て(7)式に示すようにたたみ込み、エコー信号の残差
信号の推定値jを作成する。
第3の減算器57では、(8)式に示すように前記送信側
入力信号の残差信号から前記エコー信号の残差信号の推
定値を差し引くことにより送信側出力信号の残差信号
jを作成する。
修正器58では、(9)式に示す学習同定法のアルゴリズ
ムにしたがって、第1のレジスタ52と第2のレジスタ55
の内容と前記送信側出力信号の残差信号とをもちいて第
2のレジスタ55の内容を修正して推定インパルス応答を
逐次修正する。(9)式でαは0<α<2の手数であ
り、 のユークリッドノルムを表わす。
第3の予測器59では、予測係数算出器49で求めた線形予
測係数と送信側出力信号とをもちいて(10)式に示すよ
うにして送信側出力信号の予測値▲ep j▼を作成し、ま
た、加算器60では、(11)式に示すように送信側出力信
号の残差信号と送信側出力信号の予測値を加え合わせる
ことにより送信側出力信号を作成する。
第1の予測器50と第1の減算器51、及び第2の予測器53
と第2の減算器54はそれぞれ線形予測逆フィルタを構成
しており、第3の予測器59と加算器60は線形予測フィル
タを構成している。
以上のように第11図に示す構成のエコーキャンセラによ
れば、線形予測モデルに基く受信側入力信号の相関性を
軽減する手段を設けることにより、音声信号のような強
い相関性を有する受信側入力信号に対しても良好な収束
特性を示すエコーキャンセラを演算量をほとんど増加さ
せることなく提供することができる。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような従来の構成では、ハードウェ
ア化に際して次のような問題点を有していた。
すなわち、従来の構成では線形予測フィルタの安定性判
定が、特に高次の予測を行なう場合複雑になるという問
題点があった。
また、線形予測係数の量子化精度、あるいは線形予測係
数を算出するための演算の演算精度等の語長を十分大き
くとらないと動作が不安定となり、発振することがあっ
た。
本発明は上記問題点に鑑み、線形予測フィルタの安定性
判定が容易で、またより少ないビット数の語長で安定に
動作し、ハードウェア化が容易なエコーキャンセラを提
供するものである。
問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明のエコーキャンセラ
は、受信側入力信号を線形予測モデルの出力信号とみな
してそのPARCOR係数を求めるPARCOR係数算出器と、前記
受信側入力信号と前記PARCOR係数とをもちいて前記受信
側入力信号に含まれる相関を除去し受信側入力信号の残
差信号を作成する第1の線形予測逆フィルタと、前記受
信側入力信号の残差信号を記憶する第1のレジスタと、
送信側入力信号と前記PARCOR係数とをもちいて送信側入
力信号の残差信号を作成する第2の線形予測逆フィルタ
と、エコーパスの推定インパルス応答を記憶する第2の
レジスタと、前記第1のレジスタと前記第2のレジスタ
の内容をたたみ込みエコー信号の残差信号の推定値を作
成するたたみ込み演算器と、前記送信側入力信号の残差
信号から前記エコー信号の残差信号の推定値を差し引く
ことにより送信側出力信号の残差信号を作成する減算器
と、前記第1のレジスタと前記第2のレジスタの内容と
前記送信側出力信号の残差信号とをもちいて前記第2の
レジスタの内容を修正して前記推定インパルス応答を逐
次修正する修正器と、前記送信側出力信号の残差信号と
前記PARCOR係数とをもちいて前記送信側出力信号の残差
信号に相関を付与し送信側出力信号を作成する線形予測
フィルタとから構成され、あるいは前記構成に、前記第
1の線形予測逆フィルタの直前に第1のプリエンファシ
スフィルタ、前記第2の線形予測逆フィルタの直前に第
2のプリエンファシスフィルタ、前記線形フィルタの直
後にデエンファシスフィルタをそれぞれ付加したものと
から構成されている。
作用 本発明は上記した構成によって、線形予測フィルタの安
定性判定が容易で、またより少ないビット数の語長で安
定に動作するエコーキャンセラを提供することができ
る。
すなわち、線形予測フィルタの安定性は、PARCOR係数算
出器ですべてのPARCOR係数ki(i=1,2,……,M)を|ki|
<1を満足させることによって容易に保証することがで
きる。
また、線形予測フィルタにPARCOR係数をもちいたもので
は線形予測係数をもちいたものと比較してより少ないビ
ット数の語長で安定に動作させることができる。
プリエンファシスフィルタ及びデエンファシスフィルタ
を備えたものでは、PARCOR係数の算出を行なう前に受信
側入力信号をプリエンファシスフィルタを通すことによ
って前記受信側入力信号のスペクトル概形を平坦化する
ことができ、プリエンファシスフィルタをもちいない場
合と比較してPARCOR係数算出器内部の演算精度を3ビッ
トから4ビット減少させることができる。
実施例 以下本発明の一実施例について、図面を参照しながら説
明する。
第1図は本発明の第1の実施例におけるエコーキャンセ
ラの構成図を示すものである。第1図において、1は受
信側入力端子、2は受信側出力端子、3は送信側入力端
子、4は送信側出力端子、5はPARCOR係数算出器、6は
第1の線形予測逆フィルタ、7は第1のレジスタ、8は
第2の線形予測逆フィルタ、9は第2のレジスタ、10は
たたみ込み演算器、11は減算器、12は修正器、13は線形
予測フィルタである。
以上のように構成されたエコーキャンセラについて、以
下その動作を説明する。
まず、受信側入力信号が入力されると、PARCOR係数算出
器5では、前記受信側入力信号をM次の線形予測モデル
の出力信号とみなしてそのPARCOR係数ki(i=1,2,…
…,M)を求める。PARCOR係数を求めるアルゴリズムとし
ては、Durbinの方法、Le Rouxの方法、板倉の変形格子
法等が知られているが、本実施例ではこれらの方法のう
ち必要なメモリ量が最も少ないという点でハードウェア
化に適した変形格子法による。
変形格子法ではPARCOR係数の算出と、入力信号と前記PA
RCOR係数をもちいて前記入力信号に含まれる相関を除去
し入力信号の残差信号を作成する線形予測逆フィルタソ
ングを同時に行なう。
第2図にPARCOR係数をもちいる線形予測逆フィルタのシ
グナルブロック図、第3図に変形格子法による第i次の
PARCOR係数算出器のシグナルブロック図を示す。
第2図において、14は信号入力端子、15は残差信号出力
端子であり、141〜14Mは単位サンプル時間の遅延素子
(以下に示すシグナルブロック図でも同様にz-1で表示
している)である。Ai(z)は入力信号に対する第i次
の前向予測残差信号▲ε(i) f▼のシステム関数を表わ
し、Bi(z)は入力信号に対する第i次の後向予測残差
信号▲ε(i) b▼のシステム関数を表わす。
第2図に示すシグナルブロック図は、(12)式を初期値
として(13)式の漸化式を表わす。
第M次の前向予測残差信号▲ε(M) f▼がM次の線形予測
逆フィルタの出力として残差信号出力端子15に出力され
る。
第3図において、16は第(i−1)次の前向予測残差信
号入力端子、17は第(i−1)次の後向予測残差信号入
力端子、18は第i次のPARCOR係数出力端子である。
第3図に示す第i次のPARCOR係数算出器の各端子は第2
図の対応する点とそれぞれ接続され、線形予測逆フィル
タの入力信号から第1次のPARCOR係数算出器で第1次の
PARCOR係数を算出し、次に前記第1次のPARCOR係数をも
ちいて第1次の前向及び後向予測残差信号を算出し、次
に前記第1次の前向及び後向予測残差信号をもちいて第
2次のPARCOR係数算出器で第2次のPARCOR係数を算出
し、次に前記第2次のPAOCOR係数をもちいて第2次の前
向及び後向予測信号残差信号を算出する、……というよ
うに動作することによってM個のPARCOR係数及び残差信
号を算出する。
第3図において、161,171は2乗算出器、162,172はロー
パスフィルタ(LPF)、180は割算器を表わす。 の記号が信号の時間に関する平均(ローパスフィルタ
を通過した信号)を表わすものとすれば、第i次のPARC
OR係数kiは(14)式で与えられ、第3図は(14)式をシ
グナルブロック図として表わしたものである。
PARCOR係数をもちいた線形予測フィルタが安定に動作す
るための条件は|ki|<1(i=1,2,…,M)を満足するこ
とである。(14)式から精度が無限大の場合、|ki|≦1
となるが、実際には有限ビット数が語長の影響によって
|ki|≧1となる場合があり、こうした場合にはPARCOR係
数の値を強制的に|ki|<1となるように切り替えること
によって線形予測フィルタを常に安定に動作させること
ができる。
したがってPARCOR係数算出器5はM個の第3図に示す各
次数のPARCOR係数算出器とその安定性判定及び確保を行
う部分とから成る。
上記のようにして、PARCOR係数算出器5では受信側入力
信号のPARCOR係数を算出し、第1の線形予測逆フィルタ
6では前記受信側入力信号と前記PARCOR係数とをもちい
て前記受信側入力信号に含まれる相関を除去し受信側入
力信号の残差信号jを作成する。
第1のレジスタ7では、以上のようにして求められた時
刻jにおける受信側入力信号の残差信号の信号列jを
(4)式に示す形で記憶する。
第2の線形予測逆フィルタ8では、PARCOR係数算出器5
で算出したPARCOR係数と送信側入力信号とをもちいて送
信側入力信号の残差信号jを作成する。
第2の線形予測逆フィルタ8の動作は第1の線形予測逆
フィルタ6の動作と同一である。
次に、前記第1のレジスタ7の内容と、エコーパスの推
定インパルス応答を(1)式に示す形で記憶している第
2のレジスタ9の内容とを、たたみ込み演算器10を使っ
て(15)式に示すようにたたみ込み、エコー信号の残差
信号の を作成する。
減算器11では、(16)式に示すように前記送信側入力信
号の残差信号から前記エコー信号の残差信号の推定値を
差し引くことにより送信側出力信号の残差信号jを作
成する。
修正器12では、(17)式に示す学習同定法のアルゴリズ
ムにしたがって、第1のレジスタ7と第2のレジスタ9
の内容と前記送信側出力信号の残差信号とをもちいて第
2のレジスタ9の内容を修正して推定インパルス応答を
逐次修正する。
ここでαは0<α<2の定数である。
線形予測フィルタ13では、前記送信側出力信号の残差信
号とPARCOR係数算出器5で求めたPARCOR係数とをもちい
て前記送信側出力信号の残差信号に相関を付与し送信側
出力信号を作成する。
第4図にPARCOR係数をもちいる線形予測フィルタのシグ
ナルブロック図を示す。第4図に示す線形予測フィルタ
と第2図に示す線形予測逆フィルタとは互いに逆フィル
タの関係にあり、第4図に示す線形予測フィルタは(1
3)式を変形した次の(18)式を実現している。
第4図において、19は残差信号入力端子、20は信号出力
端子である。
一般にフィルタを挿入すると信号に遅延が発生するの
で、フィルタの挿入位置によっては適応制御に遅れを生
じ、動作が不安定となることがあるが、本実施例では、
適応制御ループ内すなわち(17)式を計算するのに必要
なループ内にはフィルタが存在せず、フィルタはすべて
ループの外側に存在するので、適応制御の遅れによる不
安定動作は生じない。
以上のように第1の実施例によれば、線形予測モデルに
よる相関性を軽減する手段、すなわちPARCOR係数算出器
と第1及び第2の線形予測逆フィルタと線形予測フィル
タを設けることにより、音声信号のような強い相関性を
有する受信側入力信号に対しても良好な収束特性を示す
エコーキャンセラを提供することができる。また本実施
例では線形予測係数のパラメータとしてPARCOR係数をも
ちいることによって線形予測フィルタの安定性を容易に
保証することができ、少ないビット数の語長で安定に動
作し、ハードウェア化に適したエコーキャンセラを提供
することができる。
以下本発明の第2の実施例について図面を参照しながら
説明する。
第5図は本発明の第2の実施例のエコーキャンセラのブ
ロック図を示すものである。第5図において、21は受信
側入力端子、22は受信側出力端子、23は送信側入力端
子、24は送信側出力端子、25は第1のプリエンファシス
フィルタ、26はPARCOR係数算出器、27は第1の線形予測
逆フィルタ、28は第1のレジスタ、29は第2のプリエン
ファシスフィルタ、30は第2の線形予測逆フィルタ、31
は第2のレジスタ、32はたたみ込み演算器、33は減算
器、34は修正器、35は線形予測フィルタ、36はデエンフ
ァシスフィルタである。
第5図の第2の実施例の構成で第1図の第1の実施例の
構成と異なるのは、第2の実施例では第1及び第2のプ
リエンファシスフィルタとデエンファシスフィルタを新
たに設けた点である。
以下第2の実施例の構成と動作について、第1の実施例
と異なる点に関して説明する。
第1のプリエンファシスフィルタ25は受信側入力信号を
入力信号としてその高域周波数成分を強調する。PARCOR
係数算出器26及び第1の線形予測逆フィルタ27の入力信
号はこの第1のプリエンファシスフィルタ25を通過した
受信側入力信号である。
第6図にプリエンファシスフィルタのシグナルブロック
図の一例を示す。第6図において、37は信号入力端子、
38は信号出力端子である。第6図に示すプリエンファシ
スフィルタのシステム関数F(z)は(19)式で与えら
れる。
F(z)=1−μz-1 ………(19) ここでμはプリエンファシスの度合を決める定数で、音
声の場合たとえばμ=0.9375に選ばれる。
第2のプリエンファシスフィルタ29は第1のプリエンフ
ァシスフィルタ25と同一の特性を有するフィルタで送信
側入力信号を入力信号としその高域周波数成分を強調す
る。第2の線形予測逆フィルタ30の入力信号はこの第2
のプリエンファシスフィルタ29を通過した送信側入力信
号である。
デエンファシスフィルタ36は第1のプリエンファシスフ
ィルタ25の逆フィルタで線形予測フィルタの出力信号を
入力としてその高域周波数成分を抑圧することにより送
信側出力信号を作成する。
第7図にデエンファシスフィルタのシグナルブロック図
を示す。第7図において、39は信号入力端子、40は信号
出力端子である。第7図のデエンファシスフィルタは第
6図のプリエンファシスフィルタと互いに逆フィルタの
関係にあり、したがってそのシステム関数G(z)は
(20)式で与えられる。
以上のように第2の実施例では、第1及び第2のプリエ
ンファシスフィルタ及びデエンファシスフィルタを設け
ることにより、受信側入力信号のスペクトル概形を平坦
化することができ、スペクトル概形が平坦化された入力
信号に対してPARCOR係数の算出を行なうので前記フィル
タをもちいない場合と比較してPARCOR係数算出器内部の
演算精度を3ビットから4ビット減少させることができ
る。
なお、第1の実施例及び第2の実施例において線形予測
フィルタ及び線形予測逆フィルタはPARCOR係数をもちい
るものとしたが、PARCOR係数を算出して線形予測フィル
タの安定性確保を行った後、PARCOR係数を線形予測係数
ai(i=1,2,……,M)に変換して線形予測係数をもちい
る線形予測フィルタ及び線形予測逆フィルタをもちいて
もよい。
第8図に線形予測係数をもちいる線形予測逆フィルタの
シグナルブロック図を示す。第8図において、41は信号
入力端子、42は残差信号出力端子である。第8図に示す
線形予測逆フィルタのシステム関数P(z)は(21)式
で与えられる。
第9図に線形予測係数をもちいる線形予測フィルタのシ
グナルブロック図を示す。第9図において、43は残差信
号入力端子、44は信号出力端子である。第9図に示す線
形予測フィルタのシステム関数Q(z)は(22)式で与
えられる。
また、第1の実施例及び第2の実施例において、インパ
ルス応答の逐次推定アルゴリズムとしては学習同定法に
よるものをもちいたが、これ以外のアルゴリズム(たと
えば最急降下法によるもの)をもちいてもよい。
第10図はCCITTのREC G.227で規定された擬似音声信号
に対するエコーキャンセラの収束特性に関する実験結果
の一例を示すものである。第10図で実線が線形予測モデ
ルによる相関性を軽減する手段を設けた場合の、また破
線が前記手段を備えていないエコーキャンセラの収束特
性である。実験にもちいたエコーキャンセラの主要なパ
ラメータは、サンプリング周波数=8kHz,N=128,α=1
である。第10図より線形予測モデルによる相関性を軽減
する手段を設ける効果は明らかである。
発明の効果 以上のように本発明は、線形予測モデルによる相関性を
軽減する手段を設けることにより、音声信号のような強
い相関性を有する受信側入力信号に対しても良好な収束
特性を示すエコーキャンセラを提供することができる。
また、線形予測のパラメータとしてPARCOR係数をもちい
ることによって線形予測フィルタの安定動作を容易に保
証することができ、少ないビット数の語長で安定に動作
し、ハードウェア化に適したエコーキャンセラを提供す
ることができる。
さらに、プリエンファシスフィルタ及びデエンファシス
フィルタを備えたものでは、上記のフィルタを用いない
場合と比較してPARCOR係数算出器の演算精度を減らすこ
とができる。
すなわち上記フィルタを用いた場合、PARCOR係数算出器
のビット数を3〜4ビット減らしても、フィルタを用い
ない場合と同等のエコー低減効果が得られる。
また、本発明によるエコーキャンセラは、音声信号等の
相関性の高い信号それ自身を使って伝送系の推定を行う
他の応用に対しても有効であり、たとえば拡声電話機に
おけるハウリング防止、転送電話システムのシンギング
防止等にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例におけるエコーキャンセ
ラのブロック図、第2図はPARCOR係数をもちいる線形予
測逆フィルタのシグナルブロック図、第3図は変形格子
法による第i次のPARCOR係数算出器のシグナルブロック
図、第4図はPARCOR係数をもちいる線形予測フィルタの
シグナルブロック図、第5図は本発明の第2の実施例に
おけるエコーキャンセラのブロック図、第6図はプリエ
ンファシスフィルタのシグナルブロック図、第7図はデ
エンファシスフィルタのシグナルブロック図、第8図は
線形予測係数をもちいる線形予測逆フィルタのシグナル
ブロック図、第9図は線形予測係数をもちいる線形予測
フィルタのシグナルブロック図、第10図は擬似音声信号
に対するエコーキャンセラの収束特性図、第11図は従来
のエコーキャンセラのブロック図、第12図は2次の線形
予測係数の安定領域を表わす線図である。 1……受信側入力端子、2……受信側出力端子、3……
送信側入力端子、4……送信側出力端子、5……PARCOR
係数算出器、6……第1の線形予測逆フィルタ、7……
第1のレジスタ、8……第2の線形予測逆フィルタ、9
……第2のレジスタ、10……たたみ込み演算器、11……
減算器、12……修正器、13……線形予測フィルタ、21…
…受信側入力端子、22……受信側出力端子、23……送信
側入力端子、24……送信側出力端子、25……第1のプリ
エンファシスフィルタ、26……PARCOR係数算出器、27…
…第1の線形予測逆フィルタ、28……第1のレジスタ、
29……第2のプリエンファシスフィルタ、30……第2の
線形予測逆フィルタ、31……第2のレジスタ、32……た
たみ込み演算器、33……減算器、34……修正器、35……
線形予測フィルタ、36……デエンファシスフィルタ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】受信側入力信号を線形予測モデルの出力信
    号とみなしてそのPARCOR係数を求めるPARCOR係数算出器
    と、前記受信側入力信号と前記PARCOR係数とをもちいて
    前記受信側入力信号に含まれる相関を除去し受信側入力
    信号の残差信号を作成する第1の線形予測逆フィルタ
    と、前記受信側入力信号の残差信号を記憶する第1のレ
    ジスタと、送信側入力信号と前記PARCOR係数とをもちい
    て送信側入力信号の残差信号を作成する第2の線形予測
    逆フィルタと、エコーパスの推定インパルス応答を記憶
    する第2のレジスタと、前記第1のレジスタと前記第2
    のレジスタの内容をたたみ込みエコー信号の残差信号の
    推定値を作成するたたみ込み演算器と、前記送信側入力
    信号の残差信号から前記エコー信号の残差信号の推定値
    を差し引くことにより送信側出力信号の残差信号を作成
    する減算器と、前記第1のレジスタと前記第2のレジス
    タの内容と前記送信側出力信号の残差信号とをもちいて
    前記第2のレジスタの内容を修正して前記推定インパル
    ス応答を逐次修正する修正器と、前記送信側出力信号の
    残差信号と前記PARCOR係数とをもちいて前記送信側出力
    信号の残差信号に相関を付与し送信側出力信号を作成す
    る線形予測フィルタとから構成されていることを特徴と
    するエコーキャンセラ。
  2. 【請求項2】受信側入力信号の高域周波数成分を強調す
    る第1のプリエンファシスフィルタと、前記第1のプリ
    エンファシスフィルタを通過した受信側入力信号を線形
    予測モデルの出力信号とみなしてそのPARCOR係数を求め
    るPARCOR係数算出器と、前記第1のプリエンファシスフ
    ィルタを通過した受信側入力信号と前記PARCOR係数とを
    もちいて前記受信側入力信号に含まれる相関を除去し受
    信側入力信号の残差信号を作成する第1の線形予測逆フ
    ィルタと、前記受信側入力信号の残差信号を記憶する第
    1のレジスタと、前記第1のプリエンファシスフィルタ
    と同一の特性を有し送信側入力信号の高域周波数成分を
    強調する第2のプリエンファシスフィルタと、前記第2
    のプリエンファシスフィルタを通過した送信側入力信号
    と前記PARCOR係数とをもちいて送信側入力信号の残差信
    号を作成する第2の線形予測逆フィルタと、エコーパス
    の推定インパルス応答を記憶する第2のレジスタと、前
    記第1のレジスタと前記第2のレジスタの内容をたたみ
    込みエコー信号の残差信号の推定値を作成するたたみ込
    み演算器と、前記送信側入力信号の残差信号から前記エ
    コー信号の残差信号の推定値を差し引くことにより送信
    側出力信号の残差信号を作成する減算器と、前記第1の
    レジスタと前記第2のレジスタの内容と前記送信側出力
    信号の残差信号とをもちいて前記第2のレジスタの内容
    を修正して前記推定インパルス応答を逐次修正する修正
    器と、前記送信側出力信号の残差信号と前記PARCOR係数
    とをもちいて前記送信側出力信号の残差信号に相関を付
    与した出力信号を作成する線形予測フィルタと、前記第
    1のプリエンファシスフィルタの逆フィルタで前記線形
    予測フィルタの出力信号を入力としてその高域周波数成
    分を抑圧することにより送信側出力信号を作成するデエ
    ンファシスフィルタとから構成されていることを特徴と
    するエコーキャンセラ。
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