JPH0676428A - 磁気記録・再生装置用の回転ドラム及びテープガイド - Google Patents

磁気記録・再生装置用の回転ドラム及びテープガイド

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JPH0676428A
JPH0676428A JP4253745A JP25374592A JPH0676428A JP H0676428 A JPH0676428 A JP H0676428A JP 4253745 A JP4253745 A JP 4253745A JP 25374592 A JP25374592 A JP 25374592A JP H0676428 A JPH0676428 A JP H0676428A
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JP
Japan
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electrically conductive
tape guide
vol
magnetic recording
micron
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Application number
JP4253745A
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English (en)
Inventor
Naosuke Adachi
直祐 安達
Minoru Adachi
稔 安達
Takashi Kizawa
隆 木沢
Morikazu Inada
盛一 稲田
Nobuyuki Otsuka
信幸 大塚
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OSAKA SHINKU KOGYO KK
Original Assignee
OSAKA SHINKU KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱硬化性樹脂を利用して、これを特殊な組成
物に改質し、成形素材として使用することにより、短時
間で少ない加工工程で、多量の磁気記録部分や磁気再生
部分用のドラムやテープガイドを生産する。 【構成】 熱硬化性樹脂中に、アスペクト比平均8乃至
1の電気伝導性繊維と電気伝導性ビーズの何れかまたは
両方の合計配合比80vol%〜40vol%と、適量
の滑材とを含み、その他必要に応じて充填材、表面改質
剤、安定剤等を配合してなる組成物を用いて成形したも
の。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オーディオ、ビデオ機
器などの高密度磁気記録・再生装置に使用されるドラム
及びテープガイドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の高密度磁気記録・再生装置にお
ける回転ドラム方式は、通常、上ドラム、磁気ヘッド、
下ドラムによって構成されている。この中で、上ドラム
には磁気ヘッドが取り付けられ、テープと接触しながら
回転する重要な部品であり、ドラムの外形寸法、下ドラ
ムとの寸法公差、同軸度、真円度などに厳しい要求規格
があり、磁気ヘッドの取り付けに関しては、ヘッドの相
対位置が1ミクロン以下になるように精度が要求されて
いる。また、この外周をテープが走行するため、耐摩耗
性、表面粗さ、低摩擦係数、電気伝導性、熱伝導性など
も必要とされている。下ドラムは、テープをガイドする
リードであるが、このリードの要求精度も非常に高く、
2ミクロン以下の直線性を必要とする。
【0003】また、固定ヘッドおよび回転ヘッド方式
は、固定された多層薄膜ヘッドの上をテープが走行する
ため、テープの蛇行が問題となる。このテープの蛇行の
度合いを小さくすることが困難なため、狭トラック化の
限界となっている。そのため、ヘッド上のテープガイド
は、テープの蛇行の割合を数ミクロン以内に抑える働き
をしなければならない。そこで、多層薄膜ヘッドのドラ
ム上への取り付けに際して、取り付けの位置精度を保証
するためには、平面度を5ミクロン以内、ドラムの直角
度を15ミクロン以内、平行度を10ミクロン以内とす
ることが必要である。その他、ヘッドとしては、テープ
がヘッド上を走行するため高度な耐摩耗性、表面粗さ、
低摩擦係数、電気伝導性、熱伝導性なども必要としてい
る。
【0004】これらの部品は、従来、アルミニウム系合
金の切削加工により製造されている。しかしながら、要
求規格が厳しいため、切削加工に多くの時間と工程を必
要とし、このことがコストを高くしている原因ともなっ
ている。更に、この工程で作製される部品は、切削部分
の肉厚が非常に薄く、また、アルミニウムそれ自体が強
度が低い為、切削加工の為のチャックそれ自身で変形
し、更には、切削加工時にかかる小さな応力によっても
それ自体が撓み、精密な切削加工が非常に困難であっ
た。その他、製造されたアルミニウム製ドラムおよびガ
イドは、その表面をテープが走行する部分であるため、
テープダメージを少なくするために精密な(表面粗さ
0.8〜1ミクロンの)切削加工が必要であり、そのた
め更にコストアップにつながっている。
【0005】また、このようなドラム及びテープガイド
は、樹脂や樹脂複合材料、その他の金属による製造は全
く行われていない。なぜならば、樹脂及び樹脂複合材料
による成形物の製造においては、成形時の収縮率が大き
いため、寸法精度が全く公差範囲に収まらないからであ
る。また、樹脂の場合は、熱膨張係数が金属と比較して
1桁大きく、そのため回転ドラム及びテープガイドとし
た場合、周囲の金属部品と熱膨張係数があまりに違うた
め、温度変化によって歪みが生じ、全く使用できなかっ
た。樹脂複合材料の場合も同様に、熱膨張係数に異方性
を生じ、全く使用できない。更に、通常の樹脂を使用し
た場合、電気伝導性が殆ど無く電気絶縁性であるため使
用できないものでもあった。
【0006】また、樹脂複合材料において導電性繊維及
び充填材を混合したものとしては、体積固有抵抗が1オ
ームから1000オーム程度のものが作製されている
が、これらはいずれも炭素繊維が20Wt%〜30Wt
%(すなわち、13vol%〜25vol%)含有させ
る為、成形時の流動性が悪く、また、導電性を高めるた
めにアスペクト比の大きな炭素繊維を使用しているた
め、成形時に繊維が配向し、流動パターンによって収縮
率に違いが生じて、寸法精度が悪く、精密成形の目的を
達成できるものではなかった。
【0007】また、鉄やステンレス系の素材を使用する
と、硬度が高すぎるため、切削性が悪く、そのためコス
ト的に合わないという問題があった。亜鉛ダイキャスト
の場合は、クリープによる長期寸法安定性が悪く、ま
た、耐蝕性にも劣るため使用できなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、以上のような種々の理由により、これらの
要求特性を満足するものとしては、アルミニウムの切削
加工による以外になく、コスト、歩留り等が悪くても使
用する他なかったので、これを根本的に改善し、磁気記
録部分や磁気再生部分用のドラムやテープガイドを樹脂
成形手段によって得ようとするものである。
【0009】即ち、本発明は、熱硬化性樹脂を利用し、
これを特殊な組成物に改質して、成形素材として使用す
ることにより、短時間で、かつ少ない加工工程で、多量
の磁気記録部分や磁気再生部分用のドラムやテープガイ
ドを生産し、安価に市場に供給する事を目的とするもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明にいうところの磁
気記録・再生装置用の回転ドラム及びテープガイドは、
熱硬化性樹脂中に、アスペクト比平均8以下の電気伝導
性繊維と電気伝導性ビーズの合計配合比80vol%〜
40vol%と、適量の滑材とを含み、その他必要に応
じて充填材、表面改質剤、安定剤等を配合してなる組成
物を用いて樹脂成形手段によって成形したものである。
【0011】本発明者らは、磁気記録部分や再生部分用
のドラム及びテープガイドを高精度に、しかも量産性に
適し、更には低コストで製造することができる手段を開
発する為に、鋭意研究を重ねた結果、樹脂組成物におい
て、成形時の材料の流動性を最も支配している要因が、
樹脂の粘度と材料中に存在する繊維状物質のアスペクト
比であることをつきとめた。そこで、ベースレジンとし
ては、熱可塑性樹脂のような、硬化時の収縮率が大き
く、結晶化による寸法、強度に異方性が発生するものは
除外した。
【0012】また、ベースレジンを選択するにあたり、
熱硬化性樹脂の選択としては、エポキシ樹脂、ジアリル
フタレート樹脂、不飽和ポリエステルが、殊に適してい
る樹脂であることもつきとめた。
【0013】これらの熱硬化性樹脂組成物において、寸
法精度、同軸度、真円度などの精度を左右する原因は、
1つに硬化時における樹脂内部での応力発生があり、そ
の要因は、熱硬化性樹脂のゲル化以前の熱分布と熱硬化
性樹脂組成物中の充填材の形状にあることもつきとめ
た。すなわち、熱硬化性樹脂成分が硬化する際、金型内
部におけるゲル化以前の樹脂温度の不均一部分は、硬化
タイミングのずれとなり、硬化時の残留応力(変形)と
なる。この原因を取り除くためには、樹脂成分が金型に
充填した直後に、急速に温度分布が均一になる必要があ
る。このことを実現するためには、熱伝導率の高い充填
剤が必ず必要であることが判るに至った。また、電気伝
導性が良好なものは、熱伝導性も必ず良好なため(電子
は熱の良好なキャリアである)、これらを充填した熱硬
化性樹脂組成物を用いて成形した成形物は、残留応力が
少なく歪みも少なく、寸法公差、同軸度、真円度などの
製品精度の優れたものとなった。
【0014】また、導電性に最も寄与する電気伝導性の
アスペクト比を種々変化させ、その成形性及び物性を測
定したところ、電気伝導性繊維の体積固有抵抗1.6×
10-6オーム・cm〜100オーム・cm、アスペクト
比が平均8以下で直径0.5ミクロン〜50ミクロン、
長さが1ミクロン〜125ミクロンと電気伝導性ビーズ
が体積固有抵抗1.6×10-6オーム・cm〜100オ
ーム・cm、粒径1ミクロン〜100ミクロンを合計し
たものの配合比が35vol%〜75vol%を成形し
たものが,強度と寸法公差、同軸度、真円度、耐摩耗
性、表面粗さ、低摩擦係数、電気伝導性、熱伝導性など
の相反する条件を満たした磁気記録・再生部分用のドラ
ム及びテープガイドに適した組成物となることを究明
し、本発明に至ったのである。
【0015】本発明で使用可能な電気伝導性繊維は、炭
素繊維、金属鍍金ガラス繊維、金属鍍金アルミナ繊維、
シリコンカーバイト繊維、タングステンカーバイト繊
維、ステンレス繊維、アルミニウム繊維、銅繊維、鉄繊
維、真鍮繊維が使用可能であるが、好ましくは炭素繊維
が良い。これらの電気伝導性は、1.6×10-6オーム
・cm〜100オーム・cmのものが使用可能である
が、1オーム・cm以下が好ましい。繊維径は、0.5
ミクロン〜50ミクロンのものが使用可能であるが、5
ミクロン〜20ミクロンのものが好ましい。平均繊維長
は、3.5ミクロン〜150ミクロンのものが使用可能
であるが、100ミクロン以下のものが好ましい。
【0016】電気伝導性ビーズについては、炭素、銀、
銅、ニッケル、鉄、アルミニウム、真鍮、亜鉛、その他
合金、金属被覆プラスチックビーズ、金属被覆セラミッ
クスビーズ、金属被覆ガラスビーズなどが使用可能であ
るが、好ましくは炭素ビーズが良い。この電気伝導性ビ
ーズの体積固有抵抗は、1.6×10-6オーム・cm〜
100オーム・cmのものが使用可能であるが、1オー
ム・cm以下のものが好ましい。
【0017】これら電気および熱伝導性繊維と電気およ
び熱伝導性ビーズの熱硬化性樹脂に対する配合比は、そ
の2つの合計したものの量が35vol%〜75vol
%の範囲で使用可能であるが、40vol%〜70vo
l%の範囲で使用するのが好ましい。
【0018】また、滑材としては、主としてワックス,
金属石鹸、オイルがある。この中のワックスとしては、
天然ワックスのキャンデリラワックス、カルバナワック
ス、ライスワックス、木ろう、ホホバ油、動物系ワック
スのみつろう、ラノリン、鯨ろう鉱物系のワックスのモ
ンタンワックス、オゾケライト、セシン、石油ワックス
のパラフィンワックス、マイクロクリスリンワックス、
ペトロラタム、合成炭化水素系のフィッシャー・トロプ
シュワックス、ポリエチレンワックス変性ワックス系の
モンタンワックス誘導体、パラフィンワックス誘導体、
マイクロクリスリンワックッス誘導体、水素化ワックス
系として硬化ひまし油、硬化ひまし油誘導体、その他の
ものとして12ーヒドロキシステリアリン酸、ステアリ
ン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素など
が使用可能である。
【0019】金属石鹸としては、カプロン酸、カプリル
酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、リグ
ノセリン酸ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレ
イン酸、リノール酸、リノレン酸、12ヒドロキシステ
アリン酸、リシノール酸、などの脂肪酸とLi,Cu,
Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,Al,Ti,Z
r,Pb,Cr,Mn,Co,Niなどの金属の組合わ
せによるものが使用可能である。
【0020】オイルとしては、ジメチルシリコーンオイ
ル、ポリエーテルシリコーンオイル、メチルフェニル変
性シリコーンオイル、メチル塩素化フェニル変性シリコ
ーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、アミノ変
性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、
アルコール変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコー
ンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、フロロ
アルキル変性シリコーンオイルなどが使用可能である。
固体潤滑剤としては、二流化モリブデン、四フッ化エチ
レン、フロロカーボン、チッ化ホウ素、グラフアイトな
どが使用可能である。
【0021】これら、滑材の熱硬化性樹脂に対する配合
比は、0.3vol%〜5.0vol%の範囲で使用可能
であるが、0.5vol%〜3.5vol%の範囲で使用
するのが好ましい。
【0022】バインダー樹脂成分として、エポキシ樹
脂、硬化剤、硬化促進剤を使用した場合、組成物全体に
対するバインダー樹脂成分の配合量は、その合計量が、
15vol%〜45vol%の範囲で使用可能である
が、好ましくは20vol%〜35vol%の範囲で使
用するのが好ましい。
【0023】エポキシ樹脂は、変性していても、変性し
ていなくてもよく、ビスフェノールA型、ビスフェノー
ルF型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラッ
ク型、αーナフトールノボラック型、グリシジルアミン
型、ナフタレン骨格型、臭素化エポキシ型、グリシジル
エーテル型、イミド基含有型、三官能型、四官能型のい
ずれも使用可能である。
【0024】硬化剤も変性していても、変性していなく
ても良く、脂肪属アミン系、芳香属系アミン系、イミダ
ゾール系、酸無水物、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラ
ミン樹脂、ポリアミド樹脂などが使用可能である。硬化
促進剤としては、メルカプタン類、イミダゾール類、ア
ミン類などが使用可能である。
【0025】ジアリルフタレート樹脂はオルソフタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸などを予備重合したも
のを使用するが、粘度の調整のためモノマ−あるいは低
重合体を添加したものを使用しても良く、その配合量
は、合計が15vol%〜45vol%の範囲で使用可
能であるが、好ましくは20vol%〜35vol%の
範囲で使用するのが好ましい。
【0026】ジアリルフタレート樹脂の触媒として使用
する過酸化物としては、ケトンパーオキサイド系のメチ
ルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパー
オキサイド、パーオキシジカーボネート系のジ(n−プ
ロピル)パーオキシジカーボネート、ジ(イソプロピ
ル)パーオキシジカーボネート、ジ(セカンダリーブチ
ル)パーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシ
ル)パーオキシジカーボネート、アルキルパーオキサイ
ド系のt−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブ
チルパーオキシピパレート、t−ブチルパ−オキシ2−
エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチ
レート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネー
ト、t−ブチルパーオキシアセテート、tブチルパーオ
キシベンゾエート、1,1,3,3,−テトラメチルブ
チルパーオキシ2−エチルヘキサネート、ジアルキルパ
ーオキサイド系として、ジクミルパーオキサイド、2,
5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)
ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジ
メチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシ
ン−3、スルフォニルパーオキサイド系としてアセチル
シクロヘキシルスルフォニールパーオキサイド、アルキ
ルハイドロパーオキサイド系として、1,1,3,3−
テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチ
ルハイドロパーオキサイド、パーオキシケタール系とし
て、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン、1、1−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ)シクロヘキサンなどが例示される。
【0027】不飽和ポリエステル樹脂は、2価アルコー
ルたとえばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、ビスフェノールジオキシエチルエーテルと、2塩基
酸の不飽和酸類である無水マレイン酸、フマル酸、また
は2塩基酸の飽和酸類であるアジピン酸、無水フタル
酸、イソフタル酸、テトラクロロ無水フタル酸、3,6
−エンドジクロロ・テトラクロロフタル酸、3,6−エ
ンドメチレン・テトラヒドロ無水フタル酸などを予備重
合したものにビニルモノマ−であるスチレン、オルト−
クロルスチレン、ジアリルフタレート、トリアリルイソ
シアネート、メチルメタクリレート、ジアリルベンゼン
フォスフォネートなどを加えたものなどを使用する。
【0028】有機過酸化物触媒としては、ベンゾイルパ
ーオキシド、パラクロロベンゾイルパーオキシド、2,
4ジクロロベンゾイルパーオキシド,カプリリルパーオ
キシド、ラウロイルパーオキシド、アセチルパーオキシ
ド、メチルエチルケトンパーオキシド、シクロヘキサノ
ンパーオキシド、ビス(1−ヒドロキシシクロヘキシル
パーオキシド)、ヒドロキシヘプチルパーオキシド、t
−ブチルハイドロパーオキシド、p−メンタンハイドロ
パーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、2,5−
ジメチルヘキシル−2,5−ジヒドロパーオキシド、ジ
−ターシャリ−ブチルパーオキシド、ジクミルパーオキ
シド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパー
オキシ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキシル−2,5
−ジ(パーオキシベンゾエート)、t−ブチルパーベン
ゾエート、t−ブチルパーアセテート、t−ブチルパー
オクトエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、
ジ−ターシャリーブチルジ−パーフタレート、過酸化こ
はく酸などを使用する。
【0029】促進剤としては、コバルト系促進剤として
ナフテン酸コバルト、オクトエ酸コバルト、コバルトア
セチルアセトネートなど、バナジウム系促進剤として
は、オクトエ酸バナジル、五酸化バナジウム、バナジル
アセチルアセトネートなど、マンガン系促進剤として
は、ナフテン酸マンガンなど、その他ナフテン酸銅、ナ
フテン酸カルシウム、ナフテン酸バリウム、ナフテン酸
亜鉛、ナフテン酸ジルコニウム、鉄アセチルアセトネー
ト、アルミニウムアセチルアセトネートなどが使用可能
であり、第3級アミン系促進剤としては、ジメチルアニ
リン、N,n−ジエチルアニリン、N、n−ジメチルパ
ラトルイジン、N−エチル−メタトルジン、トリエタノ
ールアミン、メタトルイジン、ジエチレントリアミン、
ピリジン、フェニルモルホリン、ピペリジン、ジエタノ
ールアニリンなどがしよう可能であり、また含硫黄化合
物およびメルカプタン類としてはラウリルメルカプタ
ン、N−ブチルサルファイド、ジフェニルジサルファイ
ド、テトラメチルチウラムジサルファイト、パラトルエ
ンスルホン酸、1,3−ジブチルチオユリア、スルホニ
ウム塩類などが使用可能である。
【0030】芳香族カルボニル化合物としては、フェニ
ルアセトアルデヒド、デソキシベンゾイン、ヒドラトロ
ープアルデヒド、フェニル焦性ブドウ酸、フェニル蟻酸
ニトリルなどが使用可能である。含りん化合物として
は、フェニルフォスフィン酸、ジフェニールヒドロキシ
フォスフィン、ジメチルフォスフィンなどが使用可能で
ある。ピナコン誘導体としては、4,4’−メチルベン
ズピナコン、3,4−3’,4’テトラメチルベンズピ
ナコン、4,4’−ジクロロベンズピナコン、2,4−
2’,4’−テトラクロロベンズピナコン、4,4’−
ジメトキシベンズピナコンなどが使用可能である。
【0031】不飽和ポリエステルと有機過酸化物、促進
剤の合計配合量は、合計が15vol%〜45vol%
の範囲で使用可能であるが、好ましくは20vol%〜
35vol%の範囲で使用するのが好ましい。
【0032】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。別
表1及び2に示した配合例の組成のものを、摂氏40℃
より130℃の間で混練機により混合し、または予備重
合することにより成形用材料を得た。この成形用材料
を、インジェクション成形機(名機株式会社製 型式M
−150BS−TS 150t)を使用して、金型温度
摂氏120℃〜210℃、射出圧力300kg/cm2
〜2450kg/cm2、成形時間30sec〜120
secで、別紙図面に記載のDAT用下ドラムを成形し
た。
【0033】別紙図面に記載のDAT用下ドラムの構造
は、図1の平面図及び図2の背面図に見られるように、
全体形状が直径30mmの円盤状で、図3に見られるよう
に、中心部に直径6.45mmの貫通口を持つ外径7.05
mmの軸筒部分を有する形状のものである。
【0034】図1乃至図3は、次の条件で成形したDA
T用下ドラム(a)の概略構造を示した図であって、図1
は平面形状、図2は背面形状、図3は図2に示したIII
−III線に沿った断面形状を示したものである。別表1
に示したNo.1〜4は、別表3〜6に示した実施例1
〜4の配合素材と配合量を示し、別表2に示したNo.
5〜8は、別表7〜10に示した実施例5〜8の配合素
材と配合量を示したものである。また、別表3〜10に
示した実施例の各表は、それぞれ同一素材・同一条件で
製造した製品5個宛の測定値を示したものであって、こ
れらの表中、測定箇所のは、図3中のφ30で示した
外周直径寸法の実測値、は図1中のR15で示した部
分の半径寸法の実測値、は図3中のφ7.05で示し
た軸筒部分の外周直径寸法の実測値を示し、また、平均
値の下のRは測定データの最大値から最小値を引いた
値、σは標準偏差値を示す数値である。これらの数値の
単位は何れもmmである。なお、これら別表3〜10は、
何れも同一材料を使用し、同一成形条件で成形したDA
T用下ドラム(a)の測定値を示したものである。
【0035】別表11は、別表3〜10に示した実施例
1〜8のDAT用下ドラム(a)の表面粗さ、密度及び電
気導電性について、それぞれの実施例製品5個毎の平均
測定値を示したものである。
【0036】
【発明の効果】本発明にいうところの磁気記録部分や磁
気再生部分用のドラムやテープガイドは、アルミニウム
合金の切削加工品と比較して、次のような効果を有する
ものである。
【0037】第一に、成形によって製造するものである
ため、加工時間が短く、同時に多数個取りが可能である
ため生産効率が極めて高い。第二に、金型で製造するた
め材料に無駄がなく、通常の切削加工では困難な薄い肉
厚の製品でも簡単にできる。第三に、CNC加工機械な
どのような高価な機械を必要とせず、また研削工具の摩
耗などによる寸法の狂いがなく品質の高いものができ
る。第四に、樹脂及び樹脂複合材料の課題であった、寸
法精度、同軸度、真円度、摩耗性、表面粗さ、摩擦係
数、電気伝導性、熱伝導性などの不良の諸問題を克服す
るものである。第五に、製品の比重が1.6前後であっ
て、金属と比べて軽く、取り扱いが容易であって、複雑
形状のものを簡単に製造することができる。第六に、簡
単に多品種の製品に対応でき、また、形状変更などに伴
う設備投資は金型の修正によって可能なため、その都度
大きな投資が不要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】DAT用下ドラムの平面図。
【図2】同背面図。
【図3】図2におけるIII−III線に沿った部分の断面
図。
【別表1】 実施例1〜4の配合素材表。
【別表2】 実施例5〜8の配合素材表。
【別表3】 実施例1の測定データ表。
【別表4】 実施例2の測定データ表。
【別表5】 実施例3の測定データ表。
【別表6】 実施例4の測定データ表。
【別表7】 実施例5の測定データ表。
【別表8】 実施例6の測定データ表。
【別表9】 実施例7の測定データ表。
【別表10】 実施例8の測定データ表。
【別表11】 実施例1〜8の測定データ表。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲田 盛一 大阪市平野区加美北4丁目6番50号 大阪 真空工業株式会社内 (72)発明者 大塚 信幸 大阪市平野区加美北4丁目6番50号 大阪 真空工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂中に、アスペクト比平均8
    乃至1の電気伝導性繊維と電気伝導性ビーズの何れかま
    たは両方の合計配合比80vol%〜40vol%と、
    適量の滑材とを含み、その他必要に応じて充填材、表面
    改質剤、安定剤等を配合してなる組成物を用いて成形し
    てある磁気記録・再生装置用の回転ドラム及びテープガ
    イド。
  2. 【請求項2】 熱硬化性樹脂樹脂が、エポキシ樹脂と硬
    化剤、硬化促進剤の組合せ、ジアリルフタレイトと硬化
    触媒の組合せ、不飽和ポリエステルと、有機過酸化物触
    媒、促進剤の組合せより選択された樹脂組成より構成さ
    れ、その合計配合量が15vol%〜45vol%とし
    てある請求項1に記載の磁気記録・再生装置用の回転ド
    ラム及びテープガイド。
  3. 【請求項3】 電気伝導性繊維が、体積固有抵抗1.6
    ×10-6オーム・cm〜100オーム・cm、繊維径
    0.5ミクロン〜50ミクロン、長さ3.5ミクロン〜
    150ミクロン、配合比80vol%〜40vol%と
    してある請求項1に記載の磁気記録・再生装置用の回転
    ドラム及びテープガイド。
  4. 【請求項4】 電気伝導性ビーズが、体積固有抵抗1.
    6×10-6オーム・cm〜100オーム・cm、粒径1
    ミクロン〜100ミクロン、配合比80vol%〜40
    vol%としてある請求項1に記載の磁気記録・再生装
    置用の回転ドラム及びテープガイド。
  5. 【請求項5】 成形物が、インジェクション成形または
    トランスファー成形、直圧成形またはリム成形の何れか
    の成形手段によって製造されたものである請求項1に記
    載の磁気記録・再生装置用の回転ドラム及びテープガイ
    ド。
JP4253745A 1992-08-27 1992-08-27 磁気記録・再生装置用の回転ドラム及びテープガイド Pending JPH0676428A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6135405A (en) * 1995-11-22 2000-10-24 Steelcase Development Inc. Tilt lockout for articulated keyboard supports
JP2008007647A (ja) * 2006-06-29 2008-01-17 Nec Corp 熱伝導性樹脂材料およびその成形体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6135405A (en) * 1995-11-22 2000-10-24 Steelcase Development Inc. Tilt lockout for articulated keyboard supports
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