JPH0675020B2

JPH0675020B2 - 簡易圧力校正器

Info

Publication number: JPH0675020B2
Application number: JP26019888A
Authority: JP
Inventors: 耕一池田
Original assignee: Tlv Co Ltd
Current assignee: Tlv Co Ltd
Priority date: 1988-10-14
Filing date: 1988-10-14
Publication date: 1994-09-21
Anticipated expiration: 2009-09-21
Also published as: JPH02107938A

Description

【発明の詳細な説明】＜産業上の利用分野＞本発明は気体や液体の圧力を測定するのに一般的に用い
られる圧力計を校正する基準器に関し、特に簡易的に圧
力校正が可能な圧力校正器に関する。

＜従来の技術＞従来の圧力校正は重錘型圧力計を用いて行なう方法があ
る。構造は大きく分けて、加圧部、シリンダー部、及び
重錘部（おもりまたは分銅）の部分から構成されてお
り、流体（油、または気体）を媒体として加圧部のハン
ドルを操作して発生した圧力は、シリンダーに伝わり、
重錘の質量と重錘が作用する面積とから、圧力方程式、
（圧力＝力（質量）／重錘が作用する面積）から所定の
圧力を発生させてその圧力を利用していた。この圧力で
検査したい圧力計を動作させて正誤の校正を行なうもの
である。

＜発明が解決しようとする課題＞上記校正器では、検査しようとるす対象圧力を変える
時、重錘を交換または数種の重錘を組合せて行なわなけ
ればならない。また、測定圧力が20kg/cm²の場合でも重
錘は約10kgの重量を必要とする。その為に操作は面倒で
あり、煩わしくまた、重量に対する注意を要す。

また、重量の大きな重錘を支える為に、また安定した測
定を行なう為に本体自体も重く、小型のものでも５〜20
kgもある。従って携行性に欠け、校正の頻度が限定され
てしまう問題がある。

只、上記の校正器は非常に高精度の校正ができるという
特徴がある。しかし、簡単な実験の際そんなに精度を必
要とせず、今から使用する圧力計の信頼性を簡単に確認
したい場合がある。この様な時に本発明の校正器が必要
となる。

従って本発明の技術的課題は、高精度を必要としない
が、操作が簡単で、携行性に優れた圧力校正器を提供す
ることにある。

＜課題を解決する為の手段＞上記課題を解決する為に講じた本発明の技術的手段は、
内部に圧力媒体を保有するシリンダー部材と、シリンダ
ー部材の端部に取付けられた校正対象物を取付ける為の
接続手段と、シリンダー部材内部に摺動可能に配置し
て、圧力媒体を加圧するピストン部材と、弾性係数を予
め把握し、ピストン部材に弾性力を与える弾性部材と、
弾性部材の弾性力を調整する圧力調整手段と、弾性部材
の弾性変位量を検出する変位検出手段を具備するもので
ある。

圧力媒体は気体でも液体でも良いが、好ましくは非圧縮
性の液体が良い。また、変位検出手段は直接スケールで
測定しても良いし、ダイヤルケージを用いても良い。

＜作用＞シリンダー部材の端部の接続手段に校正対象物、例えば
圧力計を取付け、圧力調節手段を操作して弾性部材を圧
縮させ、ピストン部材に力を加える。ピストン部材はシ
リンダー内の圧力媒体に圧力を発生させる。この時、ピ
ストンに与えた力は予め知っていた弾性部材の弾性係数
と、弾性部材の変位量（圧縮量）の積により求まり、こ
の力をピズトン部材の圧力媒体に作用する面積で割れば
発生した圧力がわかる。そして、この発生した圧力と校
正対象物の圧力計の実際の指示値を比較して校正を行な
う。

＜実施例＞本発明の具体的手段を示す実施例を説明する。（第１図
参照）本体２はシリンダー部４と加圧部６から構成される。シ
リンダー部４は円筒形で中心に圧力媒体を保有するシリ
ンダー通路８が形成され、上端に校正対象物の圧力計
（図示せず）を取付ける為の接続部材10を具備する。本
実施例では圧力媒体に油を用いる。接続部材10の内側は
圧力計の雄ねじと螺合するように雌ねじ部12を施し、シ
リンダー部４との気密を保持する為のＯリング13を配置
する。圧力計の取付け方法は圧力計の雄ねじと接続部材
10の雌ねじ部12を合せ、接続部材10を回転させることに
よりシリンダー部材４と圧力計を互いに引寄せて固定し
て取付ける。

シリンダー部４の側壁に油溜り14を設け、連通管16で接
続する。連通管16に止め弁18、連通管16とシリンダー部
４の接続部から上方に止め弁20を設ける。これらは回転
して進退させることにより通路を開閉する。部材番号22
は油を注入する入口栓である。

シリンダー部４の下部は加圧部６が具備される。加圧部
６は円筒形を成し、軸方向に２本の溝24a,bが形成され
る。シリンダー通路８にピストン26を摺動可能に挿入
し、シリンダー内壁との気密保持の為にＯリング28を配
置する。ピストンの他端は受力部30が形成され、加圧部
６の円筒内を摺動する。また、ばね受け32も同じく加圧
部６の円筒内に配置され、調整ねじ34の上端に回転自在
に結合されている。部材番号36はＥリングである。調整
ねじ34は雄ねじが施され、蓋部材38の雌ねじ部と螺合
し、回転しやすいようにハンドル40を取付ける。従って
ハンドル40を回転させれば調整ねじ34は軸方向に変位
し、同時にばね受け32が進退する。受力部30及びばね受
け32の両者の間に圧力調整ばね46が設けられる。また、
受力部30及びばね受け32の両者は軸方向に摺動するが回
転しないように係止部30a,32aとアーム42,44を設ける。
圧力調整ばね46は予めばね定数が判明している。また、
アーム42と44の間にダイヤルゲージ48を取付けて、両者
の間隔を測定できるようにする。

測定手順は以下の通りである。最初に止め弁18,20を閉
弁し、入口栓22を外して圧力媒体である油を注入、満杯
にして入口栓22をする。次に止め弁18を開きハンドル40
を回してピストンを引き出し、シリンダー通路８に油を
導入する。

止め弁18を閉じ、次に止め弁20を開弁させ、ハンドル40
を前と反対方向に回してピストンを上昇させる。ピスト
ンの上昇に伴って油面も上昇し、接続部材10の所まで満
たされれば圧力計を取付ける。圧力計が取付けられるま
ではピストン26に何も負荷がかかっていないので圧力調
整ばね46は変位しない。圧力計が取付けられればハンド
ルを40を徐々に回転させて圧力調整ばね46を圧縮せし
め、ピストン26に力を与える。この時の力は圧力調整ば
ね46の変位量をダイヤルゲージ48で読取り、その値と既
知の圧力調整ばね46のばね定数との積で求まる。そし
て、ピストン26により発生する圧力は上記の力をピスト
ン26の受圧面積（シリンダー通路８の面積）で割れば求
まる。この値と実際の圧力計の指示値を比較して圧力計
の校正を行なうことができる。そして、ハンドル40を更
に回して力を加えることにより任意の測定圧力（校正対
象圧力）を得ることができる。

２回目の測定からは止め弁18,20はそのままで、ハンド
ル40を回転させピストン26を上下させるだけでよい。し
かし、数次の測定でシリンダー通路８内の油が減少して
くれば、前記の手順で油溜14の油を導入すれば良い。

圧力調整ばね46は測定範囲により交換することができ
る。また、圧力調整ばね46を取り替えない場合は、ダイ
ヤルゲージ48に直接圧力値を書き込んでおいても良い。

＜発明の効果＞本発明によれば、操作が簡単で、小型軽量で持運びが容
易である。また、フルレンジ中任意の圧力を発生させる
ことができる。

【図面の簡単な説明】第１図は本発明の具体的手段を示す実施例の断面図であ
る。 2:本体、4:シリンダー部 6:加圧部、26:ピストン 30:受力部、32:ばね受け 40:ハンドル、46:圧力調整ばね 48:ダイヤルゲージ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】内部に圧力媒体を保有するシリンダー部材
と、シリンダー部材の端部に取付けられた校正対象物を
取付ける為の接続手段と、シリンダー部材内部に摺動可
能に配置して、圧力媒体を加圧するピストン部材と、弾
性係数を予め把握し、ピストン部材に弾性力を与える弾
性部材と、弾性部材の弾性力を調整する圧力調整手段
と、弾性部材の弾性変位量を検出する変位検出手段を具
備する簡易圧力校正器。