JPH067295Y2 - パチンコ機の傾斜角度測定器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案はパチンコ機の傾斜角度測定器に関する。パチ
ンコ機は微妙な傾斜角度を遊技板の釘の状態に対応して
設定ないし管理する必要があり、しかもこの傾斜角度測
定作業を含む設定ないし管理作業は簡易迅速であること
が要求される。

従来の技術 従来建築や工作の場において、物体に水準器を当接し、
その弧状ガラス管中の気泡が目盛線の中心位置を示すよ
うに物体を微動させ等して物体が正確に水平や垂直に保
持されるよう調節する。あるいは糸におもりを吊り下
げ、物体を微動させて糸と平行になるようにして垂直に
調節する方法が行われていた。しかし物体の傾斜角度を
知る必要は殆んどなく、あえて角度を知る必要があると
きには分度器あるいは回動式傾斜計を使用して測定して
いた。

考案が解決しようとする問題点 分度器を使用できる物体は特定の形状に限られてきわめ
て少ないし、回動式傾斜計は指標が安定した位置で停止
し角度を指示するまでに時間を要し不便であった。

問題を解決するための手段 本考案は、内蔵された気泡と刻設標線とにより水平を指
示する水準器ユニットの複数個が、測定対象物と密着す
る少なくとも１つの側面を有する縦長の本体内に、横桟
状に縦方向にそれぞれ微小角度ずつ角度を違えて配設さ
れ、該水準器ユニットの傾斜角度を指示する数値がそれ
ぞれ各水準器ユニットの近傍の本体に付設されたことを
前記問題点解決の手段としている。

作用 本考案パチンコ機の傾斜角度測定器本体をパチンコ機の
正面ないし背面を構成する立設部材に縦長方向に密着さ
せると、各水準器ユニットはそれぞれ微小に角度を違え
て縦方向に配設されているため、気泡の静止位置は各水
準器により微妙に異なったものとなる。

これら気泡の異なった静止位置のうち、刻設標線により
丁度水平ないしほぼ水平と識別される水準器ユニットを
見いだし、その近傍にそれぞれ付設された測定器本体の
傾斜角度を指示する標識を読み取れば、煩瑣な測定手順
を必要とせず、パチンコ機の傾斜角度を一目瞭然に読み
取ることが可能となる。

このため本考案パチンコ機の傾斜角度測定器によれば、
パチンコ機が多数林立するパチンコ店内でのパチンコ機
の角度測定作業は、従前と比べ、格段に簡便且つ迅速な
ものとなる。

実施例 次に本考案の実施例を第１図に付いて説明する。

Ａは本体で、縦長でやや巾広の矩形状正面１、該面１と
対向する同形同大の背面（図示省略）、対向する左右２
つの縦長でやや巾狭の矩形状側面２、矩形状の上面３、
該面３と対向する同形同大の底面（図示省略）の６平面
がそれぞれ直角に連設されて形成されている縦長の直方
体であり、通常木、合成樹脂、金属等の材質よりなって
いる。４は縁取部である。

５は本体Ａの正面より背面に貫設された円形の孔で、そ
の両側に対向する横孔６が穿設されている。この実施例
では６個の孔５が縦方向に一列に配設され、その６個の
孔５のそれぞれに水準器ユニットＵ１，Ｕ２…Ｕ６が装
着されている。

水準器ユニットＵは中心に２本の目盛線７が刻設され、
若干の空気とアルコールあるいはエーテルが封入されて
両端が閉鎖された弧状ガラス管８が、１対の横孔６に装
着され、孔５に正面１と背面の両側から押えリング９を
圧入して固定されている。

水準器ユニットＵ１〜Ｕ６に装着されるガラス管８はそ
れぞれ同一のものであるが、装着される角度がそれぞれ
相違している。実施例では水準器ユニットＵ４ではユニ
ットＵ４の左上に記された数値Ｍ４に相当する角度で本
考案実施例傾斜角度測定器が傾斜するとき気泡１０はガ
ラス管８の右上隅より２本の目盛線７の中心上部に移動
するように、ガラス管８が装着されている。

水準器ユニットＵ５，Ｕ６では数値Ｍ４に相当する角度
よりも小さい傾斜即ち数値Ｍ５，Ｍ６に相当する角度で
気泡１０が目盛線７の中心に移動するようにガラス管８
が装着されているし、水準器ユニットＵ１，Ｕ２，Ｕ３
では数値Ｍ４に相当する角度より大きい傾斜即ち数値Ｍ
１，Ｍ２，Ｍ３に相当する角度で気泡１０が目盛線７の
中心に移動するようにガラス管８が装着されている。

数値Ｍ１よりＭ６迄順次大きい角度を示す数値が記され
ている。この数値は度で示してよいし、一定高さの測定
対象物が傾斜により偏位する長さで示してもよい。Ｕ０
はこの本考案実施例傾斜角度測定器を水平において、物
体が水平であるか否か測定するときに使用する通常の水
準器ユニットである。

考案の効果 次に本考案パチンコ機の角度測定装置を使用してパチン
コ機の傾斜の角度を測定し調整する方法およびそのとき
の考案の効果を第２図について説明する。

Ｐは直方体状のパチンコ機で底部より背面に直角に水平
板Ｆが連設されている。

本考案パチンコ機の角度測定装置の一方の側面２をパチ
ンコ機Ｄの背面に、底面を水平板Ｆに当接して、パチン
コ機Ｐを若干後方（図の矢印方向）に傾斜させると、水
準器ユニットＵの気泡１０はガラス管８中で右より左方
向へ移動しようとする。そして気泡１０が目盛線７の中
心で停止するものがあるとき、そのユニットＰの数値Ｍ
を読みとり、仮にその数値がＭ３であればパチンコ機Ｐ
はＭ３だけ後方へ傾斜していることを示す。

故にパチンコ機Ｐの傾斜角度を予めＭθと設定しておけ
ば、設定角度ＭθのユニットＭθの気泡１０が目盛線７
の中心へくるよう、パチンコ機Ｐを傾斜させればよい。
角度Ｍθが好ましくないならば続いて次の設定角度Ｍ
θ′パチンコ機Ｐの傾斜角度を変更すればよい。

傾斜角度測定にあたり、どのユニットＵの気泡１０が目
盛線７の中心にあるかだけを知れば、直ちに角度を読み
とるので、きわめて短い時間で測定することができ、し
かも本考案パチンコ機の角度測定装置の構造は簡単であ
るから、廉価に提供することができる。

パチンコ機Ｐの前方（図の矢印の反対方向）への傾斜角
度を測定するときは、パチンコ機Ｐの背面に接する側面
２を先の例と相対向する側の面とするか、あるいは側面
２を前面のガラス板に接する必要がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図はその斜視
図、第２図は使用方法を説明する斜視図である。 Ａ……本体、Ｕ０，Ｕ１，Ｕ２，Ｕ３，Ｕ４，Ｕ５，Ｕ
６……水準器ユニット、１……正面、２……側面、３…
…上面、４……縁取部、５……孔、６……横孔、７……
目盛線、８……ガラス管、９……押えリング、10,10′
……気泡、Ｍ１，Ｍ２，Ｍ３，Ｍ４，Ｍ５，Ｍ６……数
値。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】内蔵された気泡と刻設標線とにより水平を
   指示する水準器ユニットの複数個が、測定対象物と密着
   する少なくとも１つの側面を有する縦長の本体内に、横
   桟状に縦方向にそれぞれ微小角度ずつ角度を違えて配設
   され、該水準器ユニットの傾斜角度を指示する数値がそ
   れぞれ各水準器ユニットの近傍の本体に付設されたこと
   を特徴とするパチンコ機の傾斜角度測定器。