JPH0669316U - 車両の排気ガス清浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 清浄装置本体１内に消音器１６から排気ガス
が吹き込まれるように接続する。清浄装置本体１内に
は、その中心に回転軸８を回転自在に支承し、該回転軸
８に排気ガスの圧力で回転する羽根９と、所定の間隔で
配置した複数の板体１０を取り付ける。また、清浄装置
本体１には、そのガス吸入筒３に注水口１１を設けて水
タンク１３から常に少量の水を注入すると共に、罐体６
に排液口１２を設ける。 【効果】 フィルターでは濾過することができない程微
細な粉塵まで完全に除去することができる。濾材を使用
する場合には頻繁に交換や清掃をしなければならない
が、その必要がない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は車両の排気ガス清浄装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

自動車の排気ガスには微細な粉塵が含まれており、特にディーゼルエンジンの 場合には多量の黒色の粉塵が含まれている。

【０００３】 このような粉塵が大気中に多量にまき散らされると、人体の健康に及ぼす影響 も大きく、特に最近は環境汚染が大きな社会問題となっている。

【０００４】 そして、このことから従来にあっても種々の排気ガス清浄装置が案出されてい る。しかし、従来の装置はいずれもフィルターによって濾過するものであり、濾 材が粉塵によって目詰まりを起こすと、背圧が増加してエンジンの出力の減少を 来すため、頻繁に濾材の交換や清掃をしなければならなかった。且つまた、フィ ルターを通過する程の微細な粉塵については、やはり排気ガスと一緒に大気中に 放出せざるを得なかった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記の点に鑑みなされたものであって、従来のフィルターによるもの の如く頻繁に濾材の交換や清掃を行う必要がなく、しかもフィルターでは濾過す ることができない程微細な粉塵まで確実に除去することができるようになした車 両の排気ガス清浄装置を提供せんとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

然して、本考案の要旨は、一方の蓋板の中央部に、所要箇所に注水口を穿設し たガス吸入筒を突設すると共に、他方の蓋板の中央部にガス放出筒を突設し、更 に所要箇所に排液口を穿設した罐体と、該罐体の中心部に軸受を介して回転自在 に支承された回転軸と、該回転軸に固着され、流入する排気ガスの圧力によって 回転せしめられる羽根と、前記回転軸に所定の間隔を存して固着された複数の板 体とからなる清浄装置本体と、前記注水口から常に少量の水を注入するための給 水装置とからなる車両の排気ガス清浄装置にある。

【０００７】

【作用】

次に、本考案の作用について説明する。 消音器から排出される排気ガスは、清浄装置本体内に流入する。そして、排気 ガスの流入にともなって羽根が回転し、同時に回転軸が回転する。そして更に、 この回転軸の回転にともなって、該回転軸に固着された複数の板体が、排気ガス の流れに対して直角に回転する。

【０００８】 一方、清浄装置本体のガス吸入筒には、水タンクから常に少量の水が注入され る。そしてこの注入された水は、排気ガスの圧力によって霧状になって清浄装置 本体内に吹き込まれる。

【０００９】 そして更に、霧状になった微細な水滴は、羽根や板体の回転によって起こる空 気の流れによって清浄装置本体内で激しく移動する。そしてこのとき排気ガス中 に含まれている微細な粉塵を吸着する。

【００１０】 微細な粉塵を吸着した水滴は、回転している板体に接触してこれに付着する。 そして、板体に付着した水滴は、板体の回転による遠心力で清浄装置本体の罐体 内壁に吹き飛ばされ、最後に清浄装置本体の排液口から出て、排液タンクに回収 されるものである。

【００１１】 これにより、排気ガス中に含まれる粉塵は完全に除去され、清浄装置本体のガ ス放出筒からは清浄な排気ガスのみが放出されるものである。

【００１２】

【実施例】 以下、本考案の実施例について図面を参照しつつ説明する。 図１は本考案に係る排気ガス清浄装置全体の一部切欠して示した側面図、図２ は清浄装置本体の中央縦断側面図、図３は軸受の正面図、図４は羽根の正面図、 図５は板体の正面図、図６は回転軸に羽根と板体を取り付けた状態の側面図であ る。

【００１３】 図中、１は清浄装置本体である。尚、該清浄装置本体１は本実施例ではプラス チックによって製作されている。また、該清浄装置本体１は、一方の蓋板２の中 央部にガス吸入筒３を突設すると共に他方の蓋板４の中央部にガス放出筒５を突 設した罐体６と、該罐体６の中心部に軸受７，７を介して回転自在に支承された 回転軸８と、該回転軸８の前記ガス吸入筒３側の端部に固着され、流入する排気 ガスの圧力によって回転せしめられる羽根９と、前記回転軸８に所定の間隔を存 して固着された複数の板体１０，１０，１０…とからなるものである。尚、該板 体１０，１０，１０…は取り付け角度を交互に違えている。

【００１４】 また、前記ガス吸入筒３には注水口１１が穿設され且つまた消音器を締め付け やすくするためにスリット３ａが設けられている。また、前記罐体６には排液口 １２が穿設されている。

【００１５】 １３は給水装置を構成する水タンクであり、ホース１４を介して前記注水口１ １に接続されている。エンジンの稼動中、該水タンク１３から常に少量の水を注 入するものである。また、１５は排液タンクであり、前記排液口１２から出る粉 塵を含んだ汚水を回収するものである。

【００１６】 また、その他図中１６は消音器であり、端部を前記ガス吸入筒３に嵌合して接 続するものである。１７は固定用の締め付け具、１８はガス吸入筒３と消音器１ ６の嵌合部に挾んだ石綿である。

【００１７】

【考案の効果】 本考案は上記の如き構成、作用であり、従来の如くフィルターで濾過するもの と異なり、霧状に微細化した水によって粉塵を吸着して除去するものである。し たがって、フィルターでは濾過することができない程微細な粉塵まで完全に除去 することができるものである。且つまた、濾材を使用する場合には頻繁に交換や 清掃をしなければならなかったが、そのような必要が全くないものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る排気ガス清浄装置全体の一部切欠
して示した側面図である。

【図２】清浄装置本体の中央縦断側面図である。

【図３】軸受の正面図である。

【図４】羽根の正面図である。

【図５】板体の正面図である。

【図６】回転軸に羽根と板体を取り付けた状態の側面図
である。

【符号の説明】

１ 清浄装置本体 ２ 蓋板 ３ ガス吸入筒 ４ 蓋板 ５ ガス放出筒 ６ 罐体 ７，７ 軸受 ８ 回転軸 ９ 羽根 １０ 板体 １１ 注水口 １２ 排液口 １３ 水タンク １４ ホース １５ 排液タンク

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一方の蓋板の中央部に、所要箇所に注水
   口を穿設したガス吸入筒を突設すると共に、他方の蓋板
   の中央部にガス放出筒を突設し、更に所要箇所に排液口
   を穿設した罐体と、該罐体の中心部に軸受を介して回転
   自在に支承された回転軸と、該回転軸に固着され、流入
   する排気ガスの圧力によって回転せしめられる羽根と、
   前記回転軸に所定の間隔を存して固着された複数の板体
   とからなる清浄装置本体と、前記注水口から常に少量の
   水を注入するための給水装置とからなる車両の排気ガス
   清浄装置。