JPH0668530B2 - 高精度伝送路電気長測定方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （１）発明の属する技術分野の説明 本発明は信号伝送路電気長の測定を行なう方法に関する
ものである。

（２）従来技術の説明 第１図は従来用いられていた方法である。

第１図において、１はパルス発生器、２はタイムインタ
ーバルカウンタ、３は被測定伝送路ケーブルである。

被測定伝送路（３）の一端にパルス発生器（１）を接続
し、他端を開放もしくは、短絡状態とする。

パルス発生器から発せられたパルスは、伝送路の他端の
インピーダンス不整合により反射が起こりパルス発生側
へ戻される。この反射されたパルスとパルス発生器より
発生されたパルスとの時間差を測定して伝送路電気長を
測定していた。この方法では、パルス及びその反射波を
用いるので伝送路途中でのコネクタなどの反射、伝送帯
域によるパルス波のなまり、また伝送ロスによる往路と
復路のレベル差などにより正しく測定を行なうことが困
難であった。また定在波が立ちやすく、運用状態の系か
ら伝送路回路を外す必要があるため、動作状態での実際
の伝送路長伝送路変動が計れないなどの欠点がある。

（３）発明の目的 本発明は周波数変換することにより往路信号と復路信号
の周波数を異ならしめ被測定伝送路に通された両信号を
分離し、復路信号を再度往路信号と同じ周波数に変換後
それぞれの信号の位相差を測定するのが特徴であって、
その目的は、伝送路途中での反射及びレベル変動定在波
の影響を受けることなく伝送路の電気長を測定すること
である。さらに信号伝送路を実際の運用状態のまま、実
際の電気長変動を測定できるのも大きな特徴である。

（４）発明の構成及び作用の説明 第２図は、本発明の実施例である。この回路を用いた場
合±１０ｐｓ程度で伝送路電気長の変動を検出可能であ
る。

第２図において１は発振器、２はローパスフィルタ、３
及び４はハイブリッド、５はダブラ、６はバンドパスフ
ィルタ、７はＰＰＬループフィルタ及び分周器、８は位
相比較器、９は被測定伝送路である。

発振器（１）により１０ＭＨｚ往路信号が発生される。
これは、往路位相比較用信号としても使用される。往路
位相比較用信号は位相比較器（８）に送られる。往路信
号は、２０ＭＨｚを排除できるローパスフィルタ（２）
を通りハイブリッド（３）に入力される。この信号は被
測定伝送路（９）を通り、ハイブリッド（４）を通過後
ダブラ（５）によって２逓倍される。この信号は中心２
０ＭＨｚ、帯域５〜１０ＭＨｚ程度のバンドパスフィル
タ（６）を通りハイブリッド（４）に戻される。

この信号は復路信号として再度被測定伝送路（９）を通
り、ハイブリッド（３）によりＰＰＬループフィルタ及
び分周器（７）に導かれる。ここで復路信号が２分周さ
れて往路信号と同一周波数１０ＭＨｚの復路位相比較用
信号となる。

この信号は往路位相比較用信号と位相比較され、被測定
伝送路の電気長及び変動を得ることができる。

（５）効果の説明 この方法によれば、実際の運用状態での伝送路の変動を
測定できるので、時刻、周波数比較装置精密測路装置の
校正等に広く応用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、先存技術の説明図で、１はパルス発生器、２
はタイムインターバルカウンタ、３は被測定伝送路であ
る。 第２図は本発明の説明図で、１は発振器、２はローパス
フィルタ、３及び４はハイブリッド、５はダブラ、６は
バンドパスフィルタ、７はＰＰＬループフィルタ及び分
周器、８は位相比較器、９は被測定伝送路である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】発振器より往路信号を信号伝送路の一端へ
   出力すると共に、該往路信号を分岐して往路位相比較用
   信号とし、信号伝送路の他端で受けた往路信号を逓倍器
   で逓倍することにより復路信号として信号伝送路へ出力
   し、信号伝送路の一端で受けた信号成分からＰＬＬルー
   プフィルタで往路信号を排除することにより信号測定伝
   送路を通過して復路信号を取り出し、該復路信号を分周
   器で往路信号と同一周波数に分周することにより復路位
   相比較用信号とし、該復路位相比較用信号と上記往路位
   相比較用信号との位相差を比較することで得られる伝送
   路遅延変動量に基づいて、信号伝送路の電気長を測定す
   ることを特徴とする高精度伝送路電気長測定方法。