JPH0665982B2 - マイクロ波空洞共振器による平面状材料の水量と坪量の測定方法 - Google Patents

マイクロ波空洞共振器による平面状材料の水量と坪量の測定方法

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JPH0665982B2
JPH0665982B2 JP61081271A JP8127186A JPH0665982B2 JP H0665982 B2 JPH0665982 B2 JP H0665982B2 JP 61081271 A JP61081271 A JP 61081271A JP 8127186 A JP8127186 A JP 8127186A JP H0665982 B2 JPH0665982 B2 JP H0665982B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、マイクロ空洞共振器を使用して平面材料の水
量と坪量を測定するための測定方法に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
マイクロ波空洞共振器を使用した計測技術は、特公昭58
-30534に開示されている装置等を用いて、製紙工程にお
ける紙のオンライン水量計測装置に応用されている。代
表的な装置の主要部は被測定物挿入用の間隙を設けた一
対の直方体形状空洞共振器から構成されている。水量x
の計測はこの隙間に紙を挿入した時のマイクロ波の最大
共振電圧vを実測して算出する方法がとられている。代
表的な従来の水量xの算出方法は、最大共振電圧vが紙
の水量xのみに比例するとし、比例定数を経験的に決め
る方法である。この方法では水量xの計測が温度や湿度
等の測定環境の、微妙な変化に著しく左右されるため
に、各装置ごとにそれぞれ熟練と経験に基づいた極めて
複雑で取り扱いが難しい補正曲線を必要とする。その結
果、測定精度も水量の実効測定範囲3%〜13%に於いて
数%から5%以上もばらつき、測定の信頼性、再現性、
安定性を著しく欠いている。
一方、マイクロ波空洞共振器を使用して紙の坪量(単位
面積当たりの質量)を計測する方法は従来全く行われて
いない。実際製紙工程における坪量の計測は、取り扱い
に危険が伴うβ線を使用して行われている。β線を使用
した測定精度は坪量の実効測定範囲10g/m2〜800g/m2
で3g/m2もばらつき、精度にも問題がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
マイクロ波空洞共振器を使用して、平面状材料の水量と
坪量を測定する方法に於いて、本発明が解決しようとす
る問題点は次の2点である。
第1に、従来、水量の計測には熟練と経験に基づいた複
雑な補正が不可欠であった。このため測定精度が著しく
悪く、前述のごとく、例えば紙の水量計測の場合数%か
ら5%以上のばらつきが生じている。さらに従来の測定
方法に於いては測定の信頼性、再現性及び安定性を著し
く欠いているとともに、補正曲線を測定毎にいちいち確
定しなければならない等操作性も極めて悪いと言う問題
点もある。
第2に、従来、マイクロ波空洞共振器を使用した平面状
材料の坪量の測定は不可能であった。実際前述のごとく
例えば紙の坪量計測にはβ線が使用されている。β線は
人体に危険であるとともに、取り扱いには極めて注意を
要し、かつ装置が著しく高価であるといった問題点があ
る。
上記2点から解決される様に、特に水量と坪量の計測は
製紙工程における不可欠の物性量でありながら、従来マ
イクロ波空洞共振器及びβ線の様に全く個別の計測手段
が用いられていた。しかも、そのいずれの測定手段も精
度が悪く、操作性、信頼性、再現性、安定性も著しく欠
いていた。また従来の装置はいずれも高価で、常時保守
点検を行う事が不可欠であった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明においては、マイクロ波空洞共振器を使用して平
面状の被測定材料の水量xと坪量yを計測する方法に於
いて、水量xと坪量yが既知のサンプルに対してマイク
ロ波最大共振点における周波数fと電圧vを実測して、
少なくとも水量xと坪量yの積の項を含む次の特性方程
式 f=F0+F1・x+F2・y+F3・xy v=V0+V1・x+V2・y+V3・xy の各係数を決定した後、被測定材料の周波数fと電圧v
を測定して、当該特性方程式より水量xと坪量yを算出
することにより上記問題点を解決した。
〔作用〕
本発明による測定方法は、マイクロ波空洞共振器を使用
して平面状材料の水量x(g/m2)と坪量y(g/m2
を計測する場合、水量xと坪量yがそれぞれ独立にマイ
クロ波の最大共振点における周波数fと電圧vの実測デ
ータに寄与するのではなく、水量xと坪量yが互いに相
互に関係して周波数fと電圧vに寄与することを本発明
者が新たに発見した事に基づいている。被測定材料を空
洞共振器に挿入した場合にその材料の材質の違いにより
最大共振点がどのように変化するかをあらかじめ予測す
ることは困難である。つまり、マイクロ波は水分に相当
吸収されてしまうので、最大共振電圧もその吸収に強く
影響されることが定性的に理解される。しかし、定量的
にそれを予測することは、極めて困難であった。しか
し、坪量に関しては共振点への影響を定性的にすら予測
することができなかった。
本発明は、水量xと坪量yが既知の多数のサンプルを用
意し、そのサンプルの材料の種類ごとにf,vとx,yのデー
タ群を実測して次の特性方程式の各係数を確定する。そ
の特性方程式は f=F0+F1・x+F2・y+F3・xy+… v=V0+V1・x+V2・y+V3・xy+… に要約される。F0,F1,F2,F3,V0,V1,V2,V3…は定数係数
でサンプルの水量xと坪量yの実測値により確定される
が、紙の測定に於いては少なくともF3,V3は恒等的に0
でないと言う条件を付加している。この各定数係数の確
定した特性方程式を用いて、被測定材料のf,vを測定す
ることによって、水量と坪量を同時に計測することがで
きる。
実際、後述する実施例に見られるごとく紙に対しては高
々xとyの積の項まであれば充分で、より高次の項は不
必要である。この場合の積の項xyの定数係数F3,V3のう
ち、F3は値のV3の値に対して約3桁度小さい値となって
おり、周波数fに対しては水量xと坪量yがいずれも一
次の項で寄与し、電圧vに対しては水量xと坪量yが完
全に相互作用した形で寄与することが判明した。
平面材料としては、紙以外にベニヤ板、繊維、フィル
ム、あるいは粉粒体、セラミック等、プレート状にでき
る素材に本発明の測定方法を用いることができる。
本発明は、物性量として水量と坪量の2種類に限定した
が、坪量とほぼ性質が同等の厚さを測定する場合及びそ
の他屈折率、誘電率等多くの他の物性量にも適用可能で
ある。これらの場合には各物性量の積の項だけに限ら
ず、より高次の積ないし高次の項が含まれる可能性があ
る。いずれも本発明の測定方法に従って多数のサンプル
を用いて実験的に求めることができる。さらに、本発明
による測定方法から容易に類推される様に、特性方程式
の各項を何次の項まで取ればよいかを実験的に確定する
ことによって3種類以上の測定物性量を同時に測定する
ことも可能である。
〔実施例〕
具体的な実施例に基づいて本発明による測定方法をより
詳細に説明する。
空洞共振器は3GH2のマイクロ波を利用するために開口34
×76mm、深さ36mmの空洞が間隙10mmで対置させた一対の
直方形状で構成されている。被測定材料は紙とした。あ
らかじめ恒温室等で調整されて水量と坪量が従来の測定
手段により既知となっているサンプル材料として、水量
xがパーセント換算で3%〜13%の間にある30種類、及
びそれぞれのサンプルの坪量が10g/m2〜800g/m2の間
にある50種類の1500個のサンプルについてマイクロ波の
最大共振周波数fと電圧vを実測し、3000種類の実測デ
ータ群を用意した。この実測データ群を用いて、水量x
と坪量yがf,vにどのように依存するかを検討した所、
高々xとyの積の次数までを考慮すれば、以下の特性式
により決定される水量x,坪量yの値が実際の値とそれ程
かけ離れていないことを発見した。従って紙の測定の場
合には特性方程式は積の項までを考慮すれば充分である
ので f=F0+F1・x+F2・y+F3・xy v=V0+V1・x+V2・y+V3・xy となる。上記の特性方程式の各係数F0、F1、F2、F3
V0、V1、V2、V3を確定するために、水量と坪量が各々既
知の前述の1500個のサンプルについて各々、最大共振周
波数fと電圧vを測定し3000個のデータを得た。具体的
には、パーセント換算で水量3.0%で坪量10.0g/m2のサ
ンプル1について最大共振周波数fと電圧vを測定し
て、fとvについて各々3.43GHzと1.32Vの値を得た。同
様にして、水量3.2%で坪量10.3g/m2のサンプル2につ
いて、各々3.45GHzと1.30Vの値を得た。この作業をサン
プル1500についてまで行い、これにより得られたfとv
の3000個のデータをコンピュータに入力し、周知の最小
自乗法により、各係数F0、F1、F2、F3、V0、V1、V2、V3
の値を確定させた。実際に得られた各係数の値を次に示
す。
F1=0.341,F2=25.479,F3=−8.575×10-3 V1=2.547,V2=29.643,V3=−0.144 マイクロ波の最大共振点における周波数fと電圧vのみ
を実測することにより上記の特性方程式から紙等の被測
定物の水量xと坪量yを容易に算出することができる。
物理的にはマイクロ波が水分によって吸収されるので共
振電圧vがその吸収に強く影響されることはすでにのべ
たが、上記特性方程式にはこの事実が充分反映されてい
るとともに、さらに定量的に予測できなかったその他の
要因もこの特性方程式に表現されていることがわかる。
実効測定範囲について水量をパーセント換算すると3%
〜13%の間で±0.2%が実測として保証された。坪量の
場合は実効測定範囲10g/m2で±0.3g/m2の精度が得ら
れており、いずれも測定環境にはほとんど影響されなか
った。
〔発明の効果〕
本発明による測定方法の効果は次の2点に要約される。
(1) 測定技術の向上 本発明の測定方法は従来の測定方法により水量、坪量が
既知となっている多数のサンプルデータを基準として特
性式を決定する計測方法を採用して、従来の測定方法の
ように補正を加える必要が全くないので、その測定精度
は著しく向上した。実施例の項で述べた様に、紙の場合
水量の測定精度のばらつきは±0.2%以下、坪量で±0.3
g/m2以下であり、従来の方法に於ける水量精度のばら
つきが数%以上、坪量精度のそれがβ線計測で数g/m2
であったことを考慮すると本発明による測定精度の向上
は著しいものである。同時に、測定の信頼性、再現性、
安定性、及び操作性に関しても従来の技術では不可能で
あった高い水準に到達しており、本発明が測定技術の向
上に寄与する効果は極めて高い。
(2) 紙の坪量の計測 従来はマイクロ波技術では不可能であった坪量の計測が
実際に可能となった。実際、実施例でも述べた様に紙の
場合は10g/m2〜800g/m2までの坪量の測定が可能とな
り、危険で高価なβ線を利用する必要のない本発明の計
測方法が当該分野に貢献する点は極めて大である。さら
に、本発明の測定方法に於いてはひとつのマイクロ波空
洞共振器のみにより水量と坪量を同時に計測することが
できるので、従来個別にかつ別々の手段で計測されてい
た場合にくらべて、極めて測定効率が良くなった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイクロ波空洞共振器を使用して平面状の
    被測定材料の水量xと坪量yを計測する方法に於いて、
    水量xと坪量yが既知のサンプルに対してマイクロ波最
    大共振点における周波数fと電圧vを実測して、少なく
    とも水量xと坪量yの積の項を含む次の特性方程式 f=F0+F1・x+F2・y+F3・xy v=V0+V1・x+V2・y+V3・xy の各係数を決定した後、被測定材料の周波数fと電圧v
    を測定して、当該特性方程式より水量xと坪量yを算出
    することを特徴とする測定方法。
JP61081271A 1986-04-09 1986-04-09 マイクロ波空洞共振器による平面状材料の水量と坪量の測定方法 Expired - Lifetime JPH0665982B2 (ja)

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