JPH0649191Y2 - 釣竿収納ケース - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は釣竿を保管したり持ち運ぶ場合に用いられる釣
竿収納ケースに関する。

〔従来の技術〕

従来、釣竿を入れるケースは軟質ビニールや布製の袋物
が多く、釣竿は1m以下の長さに分解された状態で収納さ
れている。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記軟質ビニールや布製の釣竿ケースは、薄く柔軟であ
るため柔らかく、手に持ちやすいという良さはあるが、
反面、釣竿を保護することは不充分であった。近年、釣
竿は軽くて強く、しかも魚の種類にそれぞれ適した釣竿
が開発され、年々高級化する傾向にある。しかしなが
ら、従来のケースは軟弱であるため、磯釣などの場合、
岩にケースが当たって釣竿を傷つけることがあった。ま
た、波によってケースが海中に引き込まれ、釣竿を入れ
たケースごと沈んでしまうこともあった。

〔課題を解決するための手段〕

以上のような事情に鑑み、本考案は軽くて丈夫で、しか
も沈むことのない釣竿ケースを考案したものである。す
なわち、本考案は、環状の山部と環状の谷部とを交互に
有する外管と、該谷部内面に融着された円筒状内管とか
らなる合成樹脂製の有底の管本体に開閉自在な蓋を設け
ることによって上記問題を解決したものである。

〔作用〕

本考案の構成によると、管本体が環状の山部と環状の谷
部とを交互に有する外管と該谷部内面に融着された円筒
状内管とから成る合成樹脂製の有底の管であるため、外
圧に対して強く、しかも軽く持ち運ぶ場合に表面に凹凸
があるため持ち易いものである。亦、誤ってケースを海
に落とした場合でも環状の山部は中空状であるため大き
な浮力を有し、たとえ管本体に海水が入ったとしても、
ケース全体は沈むことはない。亦、バイクや自転車等の
荷台に縛り付けたとき、ケース表面の環状の谷部に紐を
掛ければケースが紐から抜け落ちることもない。亦、本
考案のケースは合成樹脂製であるため水に強く、また撥
水性があるため濡れてもすぐに乾くものである。

〔実施例〕

本考案の釣竿収納ケースの実施例について図面に基づい
て説明する。

第１図は本考案の釣竿収納ケースの一実施例を示す斜視
図である。また第２図は第２図の該ケースの縦断面図で
ある。

釣竿収納ケース１はポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の
合成樹脂製であって、管本体２と蓋５とによって構成さ
れている。管本体２は、環状の山部３と環状の谷部４と
を交互に有する外管20と谷部４の内面に融着された円筒
状内管８と、該外管20と該内管８に固着された底７とに
よって構成されている。該管本体２は長さ１〜1.5mであ
って、管径は10〜20cmである。また外管20の肉厚は約0.
5〜1.5mmであり、内管８の肉厚は0.3〜0.8mmである。底
７は1.0mm以上の厚さのものが必要である。管本体２に
冠せるための蓋は、開閉自在な構造のものであれば特に
限定はされない。第２図に於いて蓋５は管本体と同様な
短管の一方の端に連結筒状片９を内管の内側に設け、該
筒状片９を会して管本体２と蓋５とを連結するようにな
っている。蓋５の短菅のもう一方の端は閉塞壁６であ
り、該壁６の中央に小孔16が穿設されている。該小孔16
は蓋５を閉める時内部の空気がこの小孔から抜けるよう
にしたものである。

本考案は蓋は中に入れた釣竿10が動いて壁６に当たって
も簡単に開かないようにすることが肝要である。また底
７の内側や蓋の内側には合成樹脂製の発泡体やスポンジ
等のクッション材（不図示）を入れ釣竿の先端が折れた
り、曲がったりしないようにしておくことが望ましい。

第３図は蓋５を開いた状態を示す部分拡大図であり、前
記連結筒状片９を管本体２の方に設けたものである。ま
た管本体２と蓋５とを連結させた時その衝撃をやわらげ
るためにリング状のクッション16が筒状片９に嵌合され
ているものである。また蓋５を閉めた時、蓋５が簡単に
開いて釣竿10が飛び出さないようにチャック等を設ける
ことが望ましい。例えば、管本体２の谷部の弾性を有す
るＣ型の金具又は合成樹脂成形品を取付け、又、蓋５の
方にも同様の金具等を設け、これらの両方の金具などに
はそれぞれマジックテープ30,31を取付け、蓋５を矢印
Ｐの方向に閉めると、一方のマジックテープ30がもう一
方のマジックテープ30がもう一方のマジックテープ31に
重なるようにしておく。このよう手段を用いると、マジ
ックテープ30を剥がさない限り蓋５は開かないものであ
る。

また、第１図に於いて本考案の釣竿収納ケースには型に
かけて持ち運びができるようにショルダーベルト12ガ取
付けらている。該ベルト12はゴム製のリング13を外管20
の谷部４に二箇所嵌めておき、該リング13に該ベルト12
を取付ける。第４図はリング13の正面図であって、リン
グ13にはベルト12を挿通するための細長い挿入孔23が設
けられている。第１図のように該ベルト12は管本体２の
上下二箇所にセットされたリング13の挿入孔23に挿通さ
れ、長さを適当に調節して使用されるものである。該リ
ング13はゴム製のものが好適に使用されるが、他の材質
で作ることもできることは言うまでもない。

また本考案の釣竿収納ケースの上部の蓋５に釣に必要な
ハリスや疑似餌、餌カゴ、餌、リール等の道具入れを設
けるようにしてもよい。

第５図は蓋５に道具入れ25を設けた場合の側面透視図で
ある。また蓋５の中は仕切壁26があり、４つの部屋に仕
切られている。第６図は第５図のＸ−Ｘ線を着る断面図
であって、９は管本体に嵌合するための連結筒状片であ
る。28は道具入れの底である。27は蓋５の端部に嵌合さ
れる蓋５の小蓋である。このように蓋５に道具入れを設
けたり、又管本体の底に同様のものを付加したりするこ
とも何ら本考案の技術思想を逸脱するものではないもの
である。

〔考案の効果〕

以上の説明から明らかなように、本考案は環状の山部と
環状の谷部とを交互に有する外管を持つ釣竿収納ケース
であるから、大きな外圧に対する強度を有し、持ち運ぶ
時凹凸面が手にフィットし滑ることがなく、車の荷台に
積んでも谷部に紐を掛け縛っておけば殆ど動くことがな
く抜け落ちることがないという効果を奏する。またケー
スの内面は該谷部内面に融着された円筒状内管を有して
いるので釣竿がスムーズに挿入できる。しかも本考案の
収納ケースは外管の山部と内管によって形成される空間
があるため該ケースを海中に誤って落としたとしても、
大きな浮力を有するため、沈むことがないという利点が
ある。また本考案の釣竿収納ケースは合成樹脂製である
ため耐水性があり又撥水性があるので濡れてもすぐ乾く
というメリットもある。また形状が従来にないユニーク
な外観を呈しているので若者に好まれ、ファッション性
豊かな釣竿収納ケースとして現代にマッチしたものと言
えるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す釣竿収納ケースの斜視
図、第２図は第１図の縦断面図、第３図は本考案の実施
例における管本体と蓋の嵌合部を示す部分拡大図、第４
図はリングの正面図、第５図は本考案の蓋の他の実施例
を示す側面図、第６図は第５図のＸ−Ｘ線に沿う切断面
図である。 １…釣竿収納ケース、２…管本体、３…環状の山部、４
…環状の谷部、５…蓋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】環状の山部と環状の谷部とを交互に有する
   外管と該谷部内面に融着された円筒状内管とからなる合
   成樹脂製の有底の管本体に開閉自在な蓋を設けてなる釣
   竿収納ケース。