JPH0648429B2 - メモリを備えたガス放電表示パネルを動作させるための装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 メモリを有する新しいタイプの表示パネルが、George
Ｅ．HolzおよびJames Ａ．Cgleの１９８３年５月３１
日付のアメリカ合衆国特許第４，３８６，３４８号にお
いて開示されている。このパネルは、ガス充填された容
器を含み、この容器は、ＤＣスキャン／アドレスセルの
層と、準ＡＣディスプレイセルの層とを含んでいる。ス
キャンセルは、行と列とをなすように配列され、さらに
ディスプレイセルは、対応する行および列に配置され
る。スキャンセルは、それらの電極の動作によって１列
づつスキャンされ、かつオン状態に切換えられ、一方で
持続信号は同時にディスプレイセルに与えられ、さらに
同一の電極は選択されたスキャンセルから関連するディ
スプレイセルへと情報を転送するために使用され、この
関連するディスプレイセルでは持続信号によって発光が
持続される。この手順によって、パネル全体で活性化さ
れたセルは、静止しているが、しかし変えることができ
るメッセージを表示する。

George Ｅ．HolzおよびJames Ａ．Ogleによって同時
に出願され、“メモリを有する表示パネルを動作させる
ためのシステムおよび方法”を題された出願において開
示されかつ請求されたこれらのパネルの動作の１つのモ
ードにおいて、このパネルは動作させられてメッセージ
を表示する。事実上、パネルに表示されている情報が消
され、あるいは新しい情報がパネルに書込まれる間、し
ばしばこのパネルはオフ状態にされ、その後新しい情報
を表示するために再度オン状態に切換えられる。もしも
このパネルが、それが再びオン状態に切換えられる前に
あまりにも長い間オフ状態に保たれると、パネルは正確
に元通りには戻らず、いくつかの情報が失われる。この
発明はこの問題を解決し、かつメッセージがそこに含ま
れたパネルをオフ状態にし、さらに、メッセージを消失
することなく数分後にパネルをオン状態に切換えること
ができる。したがって、セルの再度の点灯が要求された
ときにはいつでも、この発明が使用され得る。

発明の説明 この発明は、援用されてここに含まれている、上述の特
許において説明されかつ請求されたタイプの表示パネル
に使用される電子システムを含んでいる。

図面に示されたこの表示パネル１０は、絶縁ベースプレ
ート２０とガラスの表面プレート３０とからなるガス充
填された容器を備えており、これは第１図において左の
方に傾けられて示されているので、その内部表面を見る
ことができる。これらのプレートは、一直線に重なるよ
うに合わされたそれらの周囲に沿って共に密閉され、種
々のガス充填されたセルとパネルの動作電極とを収納す
る容器を提供する。ベースプレートは最上部表面２２を
有しており、そこには複数の深い平行な溝４０が形成さ
れており、かつその各々にスキャン／アドレス陽極電極
５０が据付けられかつ固定されている。

複数のスキャン陰極電極６０はベースプレートの最上部
表面上すなわちそこに設けられた浅い溝７０に据付けら
れている。溝７０とスキヤン陰極６０とは、溝４０とス
キャン陽極５０とを横切って配置され、かつスキヤン陰
極６０とスキャン陽極５０との交差の各々がスキャンセ
ル７２（第２図）を規定する。陽極５０と陰極６０と
が、行と列とをなすように配列されたスキャンセルから
なるマトリクスを形成していることをみることができ
る。より詳細に言えば、陰極部６１と、その下に存在す
る陽極部５０と、その間に存在するガスの体積とがスキ
ャンセルを規定する。

スキャン陰極６０Ａ，Ｂ，Ｃなどは、スキャンサイクル
において連続して活性化され得る一連の陰極を形成し、
ここで陰極６０Ａはスキャンサイクルにおいて活性化さ
れる最初の陰極である。

リセット陰極電極６２は、ベースプレート上に、すなわ
ちそこに設けられた溝６４に配置され、その場所は第１
のスキャン陰極６０Ａに隣接しており、このため、それ
が活性化されたときに、説明されたスキャンサイクルの
開始において、陰極６０Ａに励起された粒子を与える。
リセット陰極が各々のスキャン陽極５０と交差するとこ
ろで、リセットセルが形成され、かつリセットカソード
とすべてのスキャン陽極との交差はリセットセルの１つ
の列を形成する。これらのリセットセルは、各々のスキ
ャニングサイクルの開始においてオン状態に切換えら
れ、すなわち活性化され、さらにそれらはカソード６０
Ａに関連するスキャンセルの第１列のオン状態への切換
を促進する。

パネル１０は、以下に説明されるとともに、援用されて
ここに含まれているGeorge Ｅ．HolzおよびJames
Ａ．Ogleのアメリカ合衆国特許第４，３２９，６１９号
においても説明されているキープアライブ機構を含んで
いる。

パネル１０において、ガラスのような絶縁材料からなる
ストリップ７４を含むスペーサ手段は、溝４０の各々の
間で陰極６０および６２と交差して絶縁プレート２０の
最上部表面上に設けられ、このため陰極は、以下に説明
されるように、陰極の上に配置された電極プレート８０
（プライミングプレートとして知られている）から均一
な距離を保って配列される。ストリップ７４は陰極６０
と交差して配置され、このため陰極６０は分離されて個
々の動作部分６１となる。

ここまでに説明されたパネルの各部分はベースプレート
アセンブリを含んでいる。これはパネル１０のＤＣ部分
と、スキャンおよびアドレス部分とであり、ここで電極
はパネル内のガスに接触している。

ベースプレートアセンブリに隣接して、準ＡＣアセンブ
リである、パネルの第２の部分が設けられている。すな
わち、それはパネル内のガスから絶縁された電極と、こ
のガスと接触した電極とを含んでいる。パネルのこの部
分は電極８０を含み、この電極８０は、各々がスキャニ
ングセルの１つの上に横たわる比較的小さな開口９２の
行と列との整列を有する薄い金属プレートの形状をして
いる。プレート８０は、陰極６２に接近して位置決めさ
れており、絶縁ストリップ７４の上に据付けられてもよ
い。プレート８０はプライミングプレートとして知られ
ている。

プレート８０に隣接して、さらに好ましくはその上部表
面と接触して、開口９２よりも大きな開口９４からなる
行と列とを有する、開口が設けられたプレート８６（グ
ローアイソレータ(glow isolator)として知られてい
る）が設けられている。開口９４は、パネル１０のディ
スプレイセルを含む。薄板８６は絶縁材料であってもよ
く、または金属であってもよい。そして、もしもそれが
金属からできていれば、プレート８０および８６は一体
として形成されてもよい。プレート８０にはタブ８８が
設けられており、そこへ外部からの電気的接触を行なう
ことができる。

準ＡＣアセンブリはまた、表示プレートアセンブリを含
み、それはプレート３０の内部表面上に単一の大きな面
積の透明な導電性の電極１００を含んでいる。細い導体
１１０は、導電性接触において電極層１００の輪郭を形
作りかつそれを補強するが、必要ならばその導電性を増
大させるのに役立つ。導体１１０は好ましいタブ１１４
を備え、そこに外部からの接続が行なわれ得る。広い面
積の電極１００は、プレート８６におけるディスプレイ
セル９４のアレイ全体を覆うのに十分な広さである。ガ
ラスまたは同様なものからなる絶縁コーティング１２０
は、電極１００を覆い、さらにこの層１２０は、酸化マ
グネシウム、酸化トリウム、または同様のものからなる
低い仕事関数の耐火層１３２によってコーティングされ
ている。

パネル１０において、プレート８６における開口９４は
ディスプレイセルを含み、さらに第２図において示され
ているように、各々のディスプレイセルは、絶縁層１３
２の一部によって形成された１つの端部壁１３４と、プ
レート８０の最上部表面の一部によって形成された向い
合った端部壁１３６とを有している。セルの均一性を提
供し、かつスパッタリングを最小限にするために、層１
３２の材料のコーティングもまた、第２図に示された層
１３３のように、ベースすなわち各々のディスプレイセ
ル９４の低い方の壁１３６上に設けられるべきである。

現時点では、もしも開口またはセル９４が、絶縁層１２
０および１３２が共に層１３３よりも大きな厚さを有し
ているという点で非対称形ならば、このパネルの最適動
作は達成されるように思われる。実際、層１３３は層１
３２よりも薄くてもよい。したがって、各々のセル９４
の低い方の端部壁１３２はセルに対する非常に高い容量
結合を有し、したがって層１３３は、以下に説明する動
作において最小限の壁充電を形成する傾向がある。構造
の１つの態様において、層１３２および層１３３の双方
は、蒸着工程によって形成され、さらに層１３３は、完
全につながったものにならないほど薄くてもよく、これ
は望ましい品質を有している。しかしながら、いずれの
場合にも、セルのこの壁の特徴は金属プレート８０の開
口９２によって影響を及ぼされる。

パネル１０を満たすガスは好ましくは、たとえば約４０
０Torrの圧力における、ネオンと小さな比率のキセノン
とのペニングガス(Penning gas)混合物である。このパ
ネルが組立てられかつ内部が空にされたときに、ガス充
填物はベースプレート２０に固定された管２４（第２
図）を通じて導入され、または管状以外の構造のものも
使用することができる。

パネル１０におけるキープアライブ機構はＡＣ電極１４
０を含み、これは、線状の導電性薄膜、または銀のよう
な不透明な金属の層の形態で、透明な導電性電極１００
の一端に隣接して表面プレート３０の内部表面上に設け
られている。ＡＣキープアライブ電極１４０は、完成さ
れたパネルにおいて、リセットセルおよびリセット陰極
６２の列の上に重なるように配置され、この電極１４０
はこれらのリセットセルおよびリセット陰極６２へ励起
された粒子を与える。ＡＣキープアライブ電極１４０
は、絶縁層１２０および１３２によって覆われている。
このキープアライブ機構において、プレート８６には溝
１４２が設けられており、さらにプレート８０には１列
の孔１５０が設けられている。溝１４２は、孔１５０の
列と一直線になるように重なり合い、さらに双方はＡＣ
電極１４０と一直線を形成するようにその下に横たわ
り、このため、電極１４０と、溝１４２と、孔１５０と
は、事実上サンドイッチ状の形態となる。プレート８６
における溝１４２は、不透明なＡＣ電極１４０よりも狭
く、このため表面プレート３０を通しては溝１４２およ
び孔１５０における発光を見ることはできない。電極１
４０は、プレート８０との間でグロー放電を生じ、溝１
４２と孔１５０との励起された粒子を与えるように動作
する。これらの励起された粒子は、リセット陰極６２に
とって有効であり、かつリセットセルの列の点火を促進
する。

パネル１０を動作させるためのシステムは、上述のアメ
リカ合衆国特許第４，３８６，３４８号と、Joseph
Ｅ．MckeeおよびJames Ｙ．Leeによるアメリカ合衆国
特許第４，３１５，２５９号とにおいて開示されてお
り、後者は援用されてここに含まれている。これらのシ
ステムのいくつかの原理は、以下に説明されるシステム
において有用である。

表示パネル１０と、このパネルを動作させるためのこの
発明による電子システム１６０との概略図が第３図に示
されている。この回路は、キープアライブ電極１４０に
適当に結合され、ＡＣ信号を与えるキープアライブ駆動
装置１７０を含む。このシステムはまた、連続的に活性
化可能な一連の駆動装置を備えたモジュール１７２を含
み、これらの駆動装置は、リセット陰極６２に対する負
のリセットパルスを導電１７３上に与え、さらに陰極６
０に対する一連の負のスキャン陰極パルスを導線１７４
上に与える。スキャン陰極６０は、複数のグループすな
わちいくつかの位相に分けて結合され、各々のグループ
はたとえ、３個，４個，６個または必要ならばそれ以上
の適当などのような個数の陰極をも含む。このような方
法で陰極をグループに分類することは、セルフ−スキャ
ン（ＳＥＬＦ−ＳＣＡＮ）パネル技術において現在よく
知られている。モジュール１７２におけるスキャン位相
駆動装置は、パネルの“Ｘ”軸に沿って連続した順番
で、陰極６０の各々を作動させるように順番に活性化さ
れる。

ＤＣ電源１８５は抵抗性経路を介してスキャン陽極５０
の各々に結合される。さらに、別々のデータ駆動装置１
８３は、その各々が書込パルスおよび消去パルスの発生
源を表わしているが、スキャン／アドレス陽極５０の各
々に１つずつ結合されている。

ＤＣバイアス電位の電源１８７は、プライミングプレー
ト８０に結合され、ＡＣ持続信号の発生源２００は透明
な導電性層１００に接続される。

適当なタイミングおよび同期回路１９０が必要に応じて
設けられている。

上述の特許第４，３８６，３４８号において説明されて
いるように、表示パネル１０の動作はほぼ以下のとおり
である。キープアライブ機構が駆動装置１７０によって
活性化され、かつ励起された粒子を発生し、そして動作
電位が電源１８５からスキャン陽極５０に与えられなが
ら、リセット陰極６２はリセットセルの列を点灯するよ
うに活性化され、さらにその後スキャン陰極６０は駆動
装置モジュール１７２の動作によって順番に活性化さ
れ、パネル１０のＤＣスキャン部分およびスキャンセル
７２においてスキャン動作を実行する。同時に、ＡＣ持
続パルスが信号源２００から電極１００に与えられなが
ら、スキャンセルの各々の列が活性化されたときに、入
力データと、持続パルスに関する適当なタイミングとに
従って、１つまたはそれ以上の選択された駆動装置モジ
ュール１８３から負の書込または表示パルスが選択され
たスキャン陽極に与えられる。

このような状態の下で、そのディスプレイセルの下のス
キャンセルを含む列がスキャンされたときに、信号源１
８３からのデータまたはアドレス信号が、特定のディス
プレイセルがオン状態に切り換えられるように制御する
ならば、そのスキャンセルは、正の持続パルスを電極１
００に与えるときに同期して、そしてその期間中に瞬間
的にオフ状態に切換えられ、さらにこのセルはその後オ
ン状態に戻り、このためスキャン動作は正常に続けられ
得る。このスキャンセルがオフ状態に切換えられ、さら
にその放電が弱まりつつある期間中に、正の列が電極８
０に引寄せられ、かつ電流はその電極部分６１から電極
８０へ流れ、さらに電子は電極８０における開口９２を
介して正の持続パルスによって選択されたディスプレイ
セル９４へと引寄せられる。この効果の結合は、おそら
くディスプレイセルにおいて、電流を数倍に増大させな
がら、選択されたディスプレイセルの壁１３４上に負の
充電を生じ、かつこの壁充電によって生じる電圧と、次
の負の持続パルスの電圧との結合は、選択されたディス
プレイセルにグロー放電を生じさせる。この放電は、壁
１３４上に正の壁充電を順番に生じさせ、これは次の正
の持続パルスと結合してグロー放電を起こし、さらに同
様の態様で、連続する持続パルスが連続的な放電と、選
択されたセルにおいてこの結果生じる目で見ることがで
きる発光とを引起こす。

すべてのセルの列がスキャンされ、かつ所望のディスプ
レイセルがオン状態に切換えられた後に、持続パルス
は、発光しているこれらのセルと、表示されている書込
メッセージとを維持する。

消去動作は上述の書込動作にほぼ類似している。消去す
るときには、書込むときと同様に、選択されたディスプ
レイセルは、その下に横たわっているスキャンセルがス
キャンされている間に動作されるが、しかし消去信号が
負の持続パルスに同期して、しかしそれに続いて与えら
れる。消去動作のために、再度、関連するスキャンセル
は瞬間的にオフ状態にされ、さらにその後、それはオン
状態に戻されて、スキャンセルの正規の１列ずつのスキ
ャンを妨げることを防ぐ。それがオフ状態にある期間中
に、電極部分６１のまわりの弱まりつつある放電は、再
度電極８０への電流を生じ、かつその電極の開口を通じ
てディスプレイセルに電流を与える。これはディスプレ
イセルの壁１３４上の正の電荷（この電荷は最も新しい
負の持続パルスによって生じた）を取除き、あるいは中
和するのに役立ち、このため、次の持続パルスはグロー
放電を起こすことはなく、選択されたセルにおけるグロ
ー放電すなわち表示は終了するであろう。

論理回路２０１は持続パルス発生器２００に結合されて
以下に説明される動作を実行する。

第４図は前述の動作を実行するときに用いられる波形の
いくつかを示している。これらの波形は持続パルス２１
０と、書込および消去パルス１９２および１９４と、持
続パルスに対するそれらの関係と、スキャンサイクルに
おいて２つの連続する陰極に与えられるターンオン信号
１９６とを含んでいる。第５図に示されたような回路
は、持続信号２１０（第６図）と、説明される他の持続
信号とを与えるのに用いることができる。その回路は、
上述のJoseph Ｅ．MckeeおよびJames Ｙ．Leeのアメ
リカ合衆国特許第４，３１５，２５９号において開示さ
れている。この回路の動作において、回路２００に対す
るターンオンパルスは、信号源２０１における適当なロ
ジックによって制御されて、所望の周波数および波形を
得ることができる。

持続パルスを発生するために、制御回路１９０は論理回
路２０１を動作させて、まずターンオンパルスをＡＮＤ
ゲート２０６に与えるが、ＡＮＤゲート２０６の出力は
変成器２３４を介してトランジスタ２６４をオン状態に
切換えるように動作する。変成器２３４は信号レベルの
偏移を実行し、かつトランジスタ２６４をオン状態にす
るためにベース電流を与え、かつトランジスタ２６４の
オフ状態への切換を容易にするために低いベースインピ
ーダンスをもたらしている。トランジスタ２６４のオン
状態への切換は、導線２７８において約０Ｖのレベルに
達する、負の方向に進むパルス２９１（第６図）を発生
する。

パルス２９１に対する所望の時間間隔の後に、ＡＮＤゲ
ート２０２は、ターンオンパルスを受取り、このパルス
は変成器２３４と同様の変成器２３０を介してトランジ
スタ２６０をオン状態に切換えるように動作し、さらに
これはダイオードブリッジ２７４を介して電流を発生
し、持続パルスを８０Ｖのレベルへ戻す。次に、ＡＮＤ
ゲート２０４はターンオンパルスを受取り、さらにその
出力はトランジスタ２６２をオン状態に切換え、このト
ランジスタ２６２は約２００Ｖのレベルに及ぶ持続信号
の正のパルス２９２を発生する。最後に、ＡＮＤゲート
２０２はもう１つのパルスを受取って再度トランジスタ
２６０をオン状態に切換え、ダイオードブリッジ２７４
によって、持続信号の負の方向に向う部分を発生して８
０Ｖのレベルまで戻す。

トランジスタ２６０は２重の機能を実行し、これらの機
能は、２００Ｖから８０Ｖの基準レベルへまたは０Ｖか
ら８０Ｖの基準レベルへのいずれかに持続信号を切換え
ることであるということに注意すべきである。トランジ
スタ２６０のスイッチング動作の正または負の遷移は、
スイッチングに先行する持続出力電圧レベルおよびダイ
オードブリッジ２７４を介する合成経路によって決定さ
れる。もしも持続出力レベルが２００Ｖならば、トラン
ジスタ２６０のオン状態への切換は、持続出力を８０Ｖ
に向って負の方向に切換えさせるが、これは抵抗２７
９，ダイオード２８４，トランジスタ２６０およびダイ
オード２８６による８０Ｖのバス２８８への低インピー
ダンス経路によるものである。ダイオード２８５および
２８７は開放されている。同様に、もしも持続出力レベ
ルが０Ｖであれば、トランジスタ２６０のオン状態への
切換は、持続レベルを、抵抗２７９，ダイオード２８
７，トランジスタ２６０およダイオード２８５によって
８０Ｖのバス２８８への低インピーダンス経路に沿って
正の方向に切換えさせ、このときダイオード２８４およ
び２８６は開放されている。

当業者は、回路２００が以下に説明される持続パルスを
与えるために要求されるように容易に動作し得ることを
理解するであろう。

この発明は特に、パネルがある期間完全にオフ状態にさ
れるか、あるいはある期間低いレベルの輝度で動作させ
られるかのいずれかである。パルス１０の動作の１つの
態様に関するものである。このタイプの動作の１つの態
様は、同時に出願された“メモリを有する表示パネルを
動作させるためのシステムおよ方法”と題された出願に
おいて説明されかつ請求されている。その出願において
説明された動作の１つの態様において、パネルが事実上
オフ状態に切換えられかつ一定の持続信号が与えられて
いる期間中に、情報がパネルに書込まれまたは消去され
る。この発明は、この書込または消去期間中に情報を消
失することなくパネルを再点灯させるものである。

第７図に描かれているこの動作の態様において、期間Ａ
の間表示パネルは、適当な周波数で与えられた持続信号
を伴なう情報を表示している。さらに、情報がパネルに
書込まれるときに、持続パルスは中断され、さらに正の
一定の持続信号がパネル全体に与えられ（期間Ｂ）、セ
ルをアドレスさせ、かつ情報をパネルにセットさせる。
この期間すなわち期間Ｂの間に、スキャンセルの列は循
環させられ、さらに選択されたディスプレイセルはアド
レスされかつ書込まれ、この動作は、フリッカーを最小
限にするために約１０ミリ秒またはそれ以下の高速で実
行される。

この発明によると、フリッカーを最小限にしかつパネル
における情報の最適なオン状態への切換を達成するため
に、セルの再点灯期間Ｃは、スキャンおよアドレス期間
Ｂに続いて設けられており、かつこの後には期間Ｄが続
いており、その期間Ｄ中には期間Ａにおける場合と同様
に“正規の”持続信号を与えることによって正規の表示
が行なわれ、期間Ｂの間にパネルにセットされたメッセ
ージを持続する。波形Ａにおいて、再点灯期間に、持続
信号は、スキャン期間Ｂに続き、期間の中央で負から正
へそして負に戻る１つの持続パルスＰを有し、さらにこ
の期間の終わりに同様のパルスＰを有する一定の負の持
続レベルを含む。第７図の波形Ｂは、現時点ではセルの
再点灯のためには最適であるように思われ、これは波形
Ａに類似しているが、しかしながらパルスＰの負に進む
部分に続く挿入されたパルスＰの中央に戻る部分の除去
は、再点灯に対し改善をもたらす。この理論は、比較的
長い負の期間Ｎが再点灯する機会をセルに与え、これら
のセルがパルスＰの最上部において再度点灯する機会を
有するということである。波形ＡおよびＢにおいて、１
つのパルスＰで十分であり、また２つ以上のパルスも使
用され得る。

セルの再点灯期間は１ないし４ミリ秒の時間間隔を有し
ているということが注目される。

もちろん、同時に出願された特許出願において説明され
たように、他の信号ルーチンが再点灯期間の後に挿入さ
れ得る。

アドレス期間Ｂの間に選択されたディスプレイセルのい
くつかは再点灯されず、さらにスキャン時間の溝、すな
わち期間Ｂのオフ時間の後にオン状態に切換わるため
に、セル再点灯期間は動作のいくつかの態様においてい
くつかのパネルに対して要求される。明白な影響は、そ
のようなスキャン期間の各々に続くいくつかのディスプ
レイポイントの消失である。セルが持続パルスにおいて
非常に遅く点灯し、持続信号がその中央または基準レベ
ルに戻る前に壁の電荷をためる機会がその他の場合より
少ないときに、これらの再点灯の失敗が発生し、その後
で、既に小さくなった壁の電荷がさらに消失され、これ
によって効果的にセルを消去するということが信じられ
ている。この結果を考察する他の方法は、おそい点灯
が、典型的なセルの消去手法である非常に短い持続パル
スにその効果において類似していることである。

当業者は、上述のパネル以外のガス表示パネルにおける
セルの再点灯を実行するのにこの発明の原理が使用され
得るということを評価するであろう。パネルの他の特定
のタイプは、第８図に示されたタイプのＡＣプラズマパ
ネル２９０であり、さらにこのパネルは２つの一定間隔
離されたガラスプレート２９２および２９４を含んでお
り、これらの各々は分離された電極のアレイを支持して
おり、電極２９６の１つのセットは電極２９８の他のア
レイに対して横方向に配置されている。

この発明によるＡＣパネルを動作させるときに、上述の
波形は一般的に、２つの相補的な部分に分離され、１つ
は電極の１つの組に与えられ、かつ１つは電極の他の組
に与えられ、このため全体の効果はパネルにかかる所望
の全電圧変化を有することである。そのような波形は第
９図に描かれている。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明に従って動作させられる表示パネル
の分解斜視図である。 第２図は、第１図の線２−２に沿ったパネルの断面図で
あり、このパネルは組立てられた状態で示されている。 第３図は、第１図のパネルとそれが動作させられる電子
システムとの概略図である。 第４図は、この発明のシステムの動作に用いられるいく
つかの波形を示す図である。 第５図は、この発明を実行するときに用いられる持続パ
ルスを発生するための回路の概略図である。 第６図は、第５図の回路によって発生する典型的な持続
パルスを示す図である。 第７図は、この発明を実行するときに用いられる持続信
号の波形を示す図である。 第８図は、この発明に従って動作され得る他の形式のパ
ネルの断面図である。 第９図は、第８図のパネルに用いられる持続信号の波形
を示す図である。 図において、１０は表示パネル、２０はベースプレー
ト、３０はガラスプレート、４０，７０は溝、５０は陽
極、６０，６２は陰極、７２はスキャンセル、８０は電
極プレート、８６は薄板、１００は透明電極、１４０は
キープアライブ電極、１７０はキープアライブ駆動装
置、１７２は陰極駆動装置、１８３はデータ駆動装置、
２００は持続パルス発生回路、２０１は論理回路、２０
２，２０４，２０６はＡＮＤゲート、２３０，２３２，
２３４は変成器、２６０，２６２，２６４はトランジス
タを示す。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】メモリを備えたガス放電表示パネルを動作
   させるための装置であって、 互いに交差するスキャン電極（５０，６０）のアレイに
   よって規定される行および列をなすように配置されたス
   キャンセルの第１の層と、 開口が設けられた電極（８０，８６）を介して対応する
   スキャンセルと各々連通するディスプレイセル（９４）
   の第２の層とを備え、前記電極は、前記スキャンセルの
   上に配されてディスプレイセル（９４）の行および列を
   規定し、 前記スキャン電極のアレイに結合されて、それらのスキ
   ャン電極の動作によって、選択されたスキャンセルをオ
   ンする第１の制御手段（１７２，１８３）と、 前記ディスプレイセルの前記開口が設けられた電極に結
   合されて、そこに持続信号を与える第２の制御手段とを
   さらに備え、前記持続信号は、データ信号が印加された
   ときに、関連する選択されたディスプレイセルにグロー
   放電が発生するように同期されており、 前記第２の制御手段は、選択されたディスプレイセルに
   おいてグロー放電を持続する（期間Ａ）持続信号手段
   （２００）を含み、前記グロー放電は、新たなデータ信
   号または消去信号が印加されたときにオフされ（期間
   Ｂ）、 前記ディスプレイセルにおけるグロー放電がその明るさ
   の状態において減少されまたは完全に消去される第１の
   期間を含むように前記持続信号を修正する（期間Ｂ）手
   段を含み、さらに引続き、前記メモリを備えた表示パネ
   ルの前記ディスプレイセルを通常の持続パルスの印加
   （期間Ａ）による前記通常の表示の明るさに戻す（期間
   Ｄ）のに先立って、第２の期間において前記選択された
   ディスプレイセルを再点灯するように（期間Ｃ）前記持
   続信号によって修正されることを特徴とする、装置。
2. 【請求項２】前記第２の制御手段は、選択されたディス
   プレイセルをオンするためにデータ信号が印加されたと
   きに一定の正電圧レベルに前記持続信号を維持するよう
   に動作し、さらに引続き通常の表示の明るさに前記選択
   されたディスプレイセルを維持するのに適した反復周波
   数を有する持続信号を供給するように動作する、特許請
   求の範囲第１項記載の装置。
3. 【請求項３】前記第２の制御手段は、前記選択されたデ
   ィスプレイセルを再点灯するときに（期間Ｃ）、正の持
   続パルス（Ｐ）がその中に挿入された均一な負の信号
   （Ｎ）を含む波形を発生するように持続信号を修正する
   ように動作する、特許請求の範囲第２項記載の装置。
4. 【請求項４】前記正の持続パルス（Ｐ）は、前記均一な
   負の信号（Ｎ）から正のレベルに直接立上がりかつ前記
   負の信号（Ｎ）レベルに立下がる前にまず段階的に通常
   の基準レベルに立下がる、特許請求の範囲第３項記載の
   装置。