JPH0647328Y2 - ショーケース陳列棚の仕切具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、冷凍，冷蔵ショーケース，オープンクーラ
等を対象に、該ショーケースの陳列棚に装着して商品の
陳列域を区分けする仕切具の構造に関する。

〔従来の技術〕 まず第４図にショーケースの一例としてオープンクーラ
の全体構造を示す。図において、１はショーケースのキ
ャビネット、２は庫内の商品陳列室、３は透視ガラスを
はめ込んだ前面ガラス扉であり、前記商品陳列室２内に
は上下複数段に並べて商品４を搭載する陳列棚５が装備
されている。なお６は冷凍機のコンデンシングユニッ
ト、７は冷却器である。

一方、頭記冷凍，冷蔵ショーケースの庫内に装備した商
品陳列棚５としては、庫内を循環する冷気通風を阻害し
ないように簀子形のワイヤ棚が一般に採用されている。
このワイヤ棚は横梁となる前後に並ぶ横ワイヤ5aの間に
またがり、細かいピッチに並べて多数本の縦ワイヤ5bを
スポット溶接し、さらに棚の全縁にはチャンネル状のラ
ベル取付枠5cを設けて構成したものである。

〔考案が解決しようとする課題〕 ところで昨今では、例えばボトル商品をとって見てもボ
トル外形が同じでも中身が異なる等、商品の種類が多様
化する傾向にある。このためにショーケース内に各種商
品を陳列する場合には、商品を陳列棚上に漫然と並べた
のでは、客の商品選択，取出し，および商品の在庫管理
の面で不便がある。かかる観点から前記の陳列棚に付い
て、商品の種類別に陳列棚を区分けできるようにするこ
と、さらに加えて縦長のボトル商品等が棚上で転倒する
のを防止する等の対策の要請がある。

かかる点、従来のワイヤ棚には特別な仕切がなく、商品
の陳列，商品在庫管理等の面で不便を来しているのが現
状である。

この考案は上記の点にかんがみなされたものであり、シ
ョーケースに装備した前記ワイヤ棚を巧みに利用して棚
上に商品の陳列域を区分けできるようにした取扱い操作
の簡易な仕切具を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記課題を解決するために、本考案の仕切具において
は、衝立状の仕切本体と、該仕切本体の長手方向に沿い
その取付基部の下面に開口して陳列棚の縦ワイヤに嵌め
込む係止溝と、取付基部より左右両側に張り出して陳列
棚の横ワイヤへ担持するリブ状の脚部とを備えた樹脂成
形品として構成するものとする。

〔作用〕

上記のように構成された仕切具をショーケースのワイヤ
陳列棚に装着するには、仕切具を所望の位置に合わせて
位置決めし、ここで陳列棚の縦ワイヤへ仕切具に設けた
係止溝を上方より当がって嵌め込む。これにより取付基
部より左右に張り出したリブ状の脚部が陳列の横ワイヤ
に当接して担持され、衝立状の仕切本体が直立姿勢でワ
イヤ棚上に安定保持されるようになる。

また仕切具の取付位置を換えるために棚から外すには、
仕切具を手に持って横方向へ倒すように力を加えること
により、脚部を梃支点として縦ワイヤと係合溝との嵌合
が簡単に外れるようになる。

なお、仕切具の不測な脱落を防ぐためには、樹脂成形品
の弾性を利用して陳列棚の縦ワイヤを弾性的に挟持する
よう、仕切具の取付基部の係止溝部分で適度な把握力を
与えるよう構成するのがよい。さらに衝立状の仕切本体
の上面に色分けの彩色を施しておくことにより、陳列棚
上における商品種類別に陳列区分の境界を明確すること
ができて商品取出し，在庫管理の面で好都合である。

〔実施例〕

第１図ないし第３図は本考案実施例の構成を示すもので
あり、図中８が既設の陳列棚５に装着される本考案の仕
切具である。

かかる仕切具８は樹脂成形品として作られたものであ
り、その構造は陳列棚５の前後幅に寸法を合わせた断面
ヘアピン形に成る衝立状の仕切本体8aと、該仕切本体8a
の下端取付基部8bに開口した係止溝8cと、該溝に位置を
合わせて取付基部8bより左右両側に張り出すリブ状の脚
部8dとから構成されている。ここで前記構造における仕
切本体8aの高さ寸法Ｈは商品４の転倒防止，陳列位置の
移し替えを考慮して適宜な寸法に選定されている。また
係止溝8cは陳列棚５の縦ワイヤ5bの線径に対応した円形
溝を有し、さらに脚部8dの左右張り出し幅は陳列棚側の
縦ワイヤ5bのピッチ間隔より小に選定されている。なお
8eは仕切本体8aの頂面に色分けして施した彩色部であ
る。

かかる構成の仕切具８を陳列棚５に装着するには、まず
棚上での取付け位置を決めて仕切具８の係止溝8cを上方
より陳列棚５の縦ワイヤ5bに当がい、この状態で矢印Ａ
（第２図）のように力を加えて係止溝8aを縦ワイヤ5bに
嵌め込む。これにより同時に左右に張り出す脚部8dが陳
列棚５の横ワイヤ5aに担持され、仕切具８は仕切本体6a
を起立姿勢に保って陳列棚５に固定されることになる。
しかも樹脂成形品の弾性を利用して仕切具８の取付基部
8bで陳列棚５の縦ワイヤ5bを確りと挟持するように係止
溝8cの形状，寸法を選定しておくことにより、仕切具８
の保持力を増して陳列棚５から不測に脱落するのを防止
できる。

また仕切具８の取付け位置を変更するために陳列棚５か
ら一旦外す場合には、取付具８を手に持ち矢印Ｂ（第２
図）の方向へ横倒しするように力を加えることにより、
脚部8dを梃支点として縦ワイヤ5bと係止溝8cとの係合を
簡単に外すことができる。

さらに仕切具８の頂面に施した彩色部8eの色を商品４の
種類別に赤，青等に色分けしておくことにより、棚上に
おける商品陳列区分の境界が明確になり、商品の取出
し，在庫管理の面で便利である。

〔考案の効果〕

本考案による仕切具は、以上説明したように構成されて
いるので、ショーケース棚への着脱操作が簡易で、かつ
安定した姿勢に保持でき、しかも商品の種類別仕分け陳
列，転倒防止、並びに商品在庫管理等の面で優れた効果
を発揮するショーケース棚の仕切具を提供することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例による仕切具の外形斜視図、第２
図，第３図はそれぞれ陳列棚への装着状態を示す仕切具
の縦断正面図，および側面図、第４図はショーケース全
体の構成断面図である。各図において、 4:商品、5:ショーケースの陳列棚、5a:横ワイヤ、5b:縦
ワイヤ、8:仕切具、8a:仕切本体、8b:取付基部、8c:係
止溝、8d:脚部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ショーケースの庫内に設けた簀子形のワイ
   ヤ陳列棚に装着して商品の陳列域を区分けする仕切具で
   あって、衝立状の仕切本体と、該仕切本体の長手方向に
   沿いその取付基部の下面に開口して陳列棚の縦ワイヤへ
   嵌め込む係止溝と、取付基部より左右両側に張り出して
   陳列棚の横ワイヤへ担持するリブ状の脚部とを備えた樹
   脂成形品として成ることを特徴とするショーケース陳列
   棚の仕切具。