JPH0644209A - 並列シミュレーションモデル分割決定装置 - Google Patents

並列シミュレーションモデル分割決定装置

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JPH0644209A
JPH0644209A JP19961892A JP19961892A JPH0644209A JP H0644209 A JPH0644209 A JP H0644209A JP 19961892 A JP19961892 A JP 19961892A JP 19961892 A JP19961892 A JP 19961892A JP H0644209 A JPH0644209 A JP H0644209A
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JP
Japan
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division
model
simulation
parallel
processing
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JP19961892A
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Chiho Konuma
千穂 小沼
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】あらゆる分野のシミュレーションに適用可能で
ある最適な並列シミュレーションモデル分割決定装置を
得ることにある。 【構成】並列処理部分抽出手段9は、依存関係解析手段
3と同時処理部分抽出手段4とからなり、1から入力さ
れるモデル知識に対して、2からのシミュレーション特
性を基に並列に演算処理可能な部分を抽出して部分モデ
ルに分割する。分割方式決定手段10は、分割指標決定
手段6とモデル分割手段7とパイプライン処理部分抽出
手段5からなり、該シミュレーション特性を利用して9
により分割されたモデルに関して、さらに詳細な分割方
法を推論し、結果して最適な分割方式を決定し、これを
8に出力するもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、並列処理計算機上で実
装する並列数値シミュレーションシステムのモデル部分
を構築する際に利用する並列シミュレーションモデル分
割決定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】並列数値シミュレーションは、シミュレ
ーションモデルをエリア分割し、各エリアに関する演算
処理を並列計算機の各要素プロセッサ(PE)に割り当
てることにより、処理を並列化して高速なシミュレーシ
ョンを実現する手法である。モデルをエリアに分割する
方法を決定づけるポイントとしては、(a),(b),
(c)が挙げられる。
【0003】(a)シミュレーション対象のシステムの
特性から、演算が全く独立に実行可能な部分、パイプラ
イン的に演算処理が実行可能な部分を抽出して、それぞ
れの特性に応じた分割方法によって分割する。 (b)各PEに分散する処理コストと分割(並列処理)
によって生じる通信コストとのバランスを考慮する。 (c)分散する処理コストを均衡化する。
【0004】モデル分割の方法は、これらの様々な条件
を考慮して並列効果が最大になるように決定する必要が
あるため、かなり困難な作業である。また、分割の方法
は直接シミュレーションの性能に影響するため、分割方
式の決定は重要な問題である。最適な分割方式を決定す
る公知例1(特開平1−250173号公報)および公
知例2(特開平2−87279号公報)がある。
【0005】公知例1は、回路の節点数とトランジスタ
数から負荷を算出し、最大負荷をもつ部分回路を選択し
て順次分割を行なうことにより、負荷の均等化された回
路分割を行なう方式であり、分割は使用可能なプロセッ
サ数に到達するまで、または親回路と部分回路の負荷の
和から求められるシミュレーション処理時間が最小とな
るまで繰り返し行なう。
【0006】公知例2は、階層設計で作成された回路の
階層構造のデータを利用して、上位レベルの親回路から
各々の回路群までのパスのシミュレーション時間を算出
し、最大時間を要するパスに属する回路群を選択して均
等分割する処理を、分割数が使用可能なプロセッサ数に
到達するまで、または処理時間短縮が飽和状態になるま
で繰り返し行なう方式である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】公知例1は、前述のポ
イント(b),(c)を満足しているが、回路の特性を
無視して任意の節点を基準に分割を行なうため、(a)
のシミュレーション対象のシステム特性に応じた分割方
式ではない。よって、公知例1の分割方式に基づいて並
列回路シミュレーションを実行した場合に並列効果が得
られるかどうかの保証がない。また、公知例1の分割方
式は、回路シミュレーションにおいて有効な方式であ
り、他の分野、例えば流体、熱、光などの物理現象を模
擬するようなシミュレーションのモデル分割には適用で
きない。
【0008】公知例2は、公知例1と同様に、前述のポ
イント(b),(c)の満足されており、さらに回路の
階層構造を利用しているという点では、(a)の要素が
満足されている。しかし、公知例1と同様に回路シミュ
レーション、特に階層構造をもつ回路に対象が限定され
るという問題点がある。
【0009】以上述べたように、公知例1、公知例2の
モデル分割方式にあっては、回路シミュレーションに有
効な方式であるが、あらゆる分野のシミュレーションに
適用可能である最適なモデル分割方式とはいえず、汎用
的でないという問題点がある。そこで、本発明は、あら
ゆる分野のシミュレーションに適用可能である最適な並
列シミュレーションモデル分割決定装置を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に対応する発明は、シミュレーション対象
のシステム動特性を表す関係式に代表されるモデル知識
を入力するモデル知識入力手段と、シュミレーションシ
ステムによって決定される各演算処理コスト、通信コス
ト、シミュレーション方式等のシミュレーション特性を
入力するシミュレーション特性入力手段と、前記モデル
知識入力手段により入力されたモデル知識に関して、並
列に演算処理可能な部分を抽出して部分モデルに分割す
る並列処理部分抽出手段と、この並列処理部分抽出手段
により分割される各部分モデルに対して、パイプライン
的に演算処理可能な部分を抽出してモデルに関する最適
な分割方式を決定する分割方式決定手段と、この分割方
式決定手段により決定される分割方式に基づいて、モデ
ル知識に関する分割方式を出力する分割方式出力手段と
を具備したものである。
【0011】前記目的を達成するため、請求項2に対応
する発明は、請求項1の並列処理部分抽出手段として、
パラメータ間の依存関係を解析して依存関係グラフを生
成する依存関係解析手段と、この依存関係解析手段によ
り生成された依存関係グラフから全く独立に演算処理可
能な部分を抽出してモデルを分割する同時処理部分抽出
手段とを備えたものである。
【0012】前記目的を達成するため、請求項3に対応
する発明は、請求項1の分割方式決定手段として、モデ
ルに対してパイプライン的に演算処理可能な部分を抽出
するパイプライン処理部分抽出手段と、各演算に要する
処理コストや並列処理における負荷コスト等のシミュレ
ーション特性を基にパイプライン処理に関するモデル分
割の指標を決定する分割指標決定手段と、この分割指標
決定手段により決定された指標を基に前記パイプライン
処理部分抽出手段により抽出されたパイプライン処理可
能な部分に関する最適なモデル分割方式を決定するモデ
ル分割手段とを備えたものである。
【0013】
【作用】請求項1に対応する発明は、並列処理部分抽出
手段では、モデル知識入力手段から入力されるモデル知
識に対して、シミュレーション特性入力手段から入力さ
れるシミュレーション特性を基に並列に演算処理可能な
部分を抽出して部分モデルに分割する。分割方式決定手
段では、シミュレーション特性入力手段から入力される
シミュレーション特性を利用して並列処理部分抽出手段
により分割されたモデルに関して、さらに詳細な分割方
法を推論し、結果して最適な分割方式を決定し、これを
分割方式出力手段に出力する。
【0014】請求項2に対応する発明は、前記並列処理
部分手段においては、依存関係解析手段によりモデル知
識に関するパラメータ間の依存関係を解析して依存関係
グラフを生成し、同時処理部分抽出手段により、該依存
関係グラフから全く独立に演算処理可能な部分を抽出し
てモデルを分割する。
【0015】請求項3に対応する発明は、前記分割方式
決定手段においては、パイプライン処理部分抽出手段に
より、並列処理部分抽出手段によって分割された各部分
モデルの中から演算コストの高い順にパイプライン的に
演算処理可能な部分を抽出し、分割指標決定手段によ
り、シミュレーション特性を基にパイプライン処理に関
するモデル分割の指標を決定し、モデル分割手段によ
り、分割指標決定手段が決定した指標を基にパイプライ
ン処理部分抽出手段により分割されたモデルをさらに分
割して最適な分割方式を決定する。
【0016】このように、本発明によれば、関係式によ
り表現される対象システムの特性を解析することによ
り、対象システムの特性に応じた最適なモデル方式を決
定でき、これにより広範囲の問題を対象とする並列数値
シミュレーションモデルに対して、最大の並列効果を得
ることが可能となる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明に係わる並列シ
ミュレーションモデル分割決定装置の実施例について説
明する。
【0018】図1は本発明による実施例装置の概略構成
を示すブロック図である。本装置はモデル知識入力手段
1と、シミュレーション特性入力手段2と、依存関係解
析手段3と、同時処理部分抽出手段4と、パイプライン
処理部分抽出手段5と、分割指標決定手段6と、モデル
分割手段7と、分割方式出力手段8により構成されてい
る。モデル知識入力手段1は、シミュレーション対象の
システム特性を表す関係式に代表されるモデル知識を入
力するものである。
【0019】シミュレーション特性入力手段2は、シミ
ュレーションシステムによって決定される各演算処理コ
スト、通信コスト、シミュレーション方式等のシミュレ
ーション特性を入力するものである。
【0020】並列処理部分抽出手段9は、依存関係解析
手段3と、同時処理部分抽出手段4からなり、並列に演
算処理可能な部分を抽出して部分モデルに分割するもの
である。この場合、依存関係解析手段3は、モデル知識
入力手段1からのモデル知識に関するパラメータ間の依
存関係を解析して依存関係グラフを生成するものであ
る。同時処理部分抽出手段4は、依存関係解析手段3が
生成した依存関係グラフから全く独立に演算処理可能な
部分を抽出してモデルを分割するものである。
【0021】分割方式決定手段10は、分割指標決定手
段6と、パイプライン処理部分抽出手段5と、モデル分
割手段7からなり、パイプライン的に演算処理可能な部
分を抽出して最適な分割方式を決定するものである。こ
の場合、分割指標決定手段6は、各演算に要する処理コ
ストやPE間の通信コスト等のシミュレーション特性入
力手段2から入力されるシミュレーション特性を基にパ
イプライン処理に関するモデル分割の指標を決定するも
のである。パイプライン処理部分抽出手段5は、同時処
理部分抽出手段4によって分割された各部分モデルの中
から演算コストの高い順にパイプライン的に演算処理可
能な部分を抽出するものである。モデル分割手段7は、
分割指標決定手段6が決定した指標を基にパイプライン
処理部分抽出手段5により分割されたモデルをさらに分
割して最適な分割方式を決定するものである。分割方式
出力手段8は、分割方式決定手段10により決定される
分割方式を出力するものである。
【0022】このように構成された本実施例装置は、以
下のように動作する。図2はこのように構成された実施
例装置においてモデル知識を分割する処理過程を説明す
るためのフローチャートである。
【0023】まず、モデル知識入力手段1によって図3
に示すポンプシステムを、図4に示すような関係式によ
り表されたモデル知識が入力されたとする(S1)。こ
のモデルは入力パラメータPa1〜Pc1、Pa2〜Pc2、A
a 〜Ac から出力パラメータGを計算する簡単なモデル
を表している。なお、Ka、Kb、Kcは定数である。
【0024】この入力された関係式を依存関係解析手段
3において分解して図5に示すような最小レベルの演算
式になるまで詳細化し、分解された関係式をもとに図6
に示すような依存関係グラフを作成する(S2)。図6
のグラフの各ノードは演算処理、アークはパラメータ、
アークの向きは計算の方向を表している。
【0025】次に、同時処理部分抽出手段4において、
完全に独立に処理可能な部分を抽出し、依存関係グラフ
を図6の破線のように複数のエリアに分割する(S
3)。この場合の分割は、入出力パラメータを除いて各
エリア間で共有するパラメータがないこと、分割された
エリアの中で最大の処理コストと分割(並列処理)によ
って生じる通信コストとの和が分割前の処理コストより
小さいこと、分割数が使用可能なPE台数より少ないこ
とを条件として行なう。
【0026】そして、分割によって生成された各部分モ
デル毎にパラメータに関する演算コストを計算する(S
4)。ノードが表す各演算処理に必要な単位演算コスト
(1回の演算に要する演算コスト)は、シミュレーショ
ン特性入力手段2から入力されるデータを利用する。
【0027】例では、図6の破線で分割された一部分に
ついて、演算コストを計算したグラフを図7に示す。各
ノード内の数値は単位演算コスト、パラメータ名の後に
記した丸内の数値は該当パラメータの値を入力パラメー
タの値から計算するのに要する演算総コストを表す。こ
れは関連ノードの演算コストの総和から求めたものであ
る。
【0028】次に、パイプライン処理部分抽出手段5に
おいて、上記の各部分モデルのうち最も処理コストの大
きいモデルを抽出し(S5)、フィードバックループ検
出などを行ない、パイプライン的に演算処理可能である
かのチェックを行なう(S7)。可能である場合には、
分割指標決定手段6において分割指標を決定する(S
8)。分割指標はパイプライン的効果が最大になる、す
なわちシミュレーションの処理コストが最小となるよう
なモデル分割方法を決定するのに利用するためのもので
ある。
【0029】下記(1)式は、モデルをN個のエリアに
均等分割して各エリアに関する演算処理を各PEに当
て、各エリア間で1つのパラメータ値を受け渡しながら
演算処理を進める、というようなパイプライン処理によ
ってシミュレーションを実行する場合に要する処理コス
トを推定する近似式の一例である。これは、モデル分割
による並列シミュレーションのSステップ分の総演算コ
ストを、1台のPEに割り当てた演算コストから計算で
きるパイプライン効果が得られた部分の総演算コスト
(S−1)*(T0/N)と、同PE間の通信で発生す
る通信コストの総和S*Tc*(N−1)と、はじめの
1ステップ目の演算コスト(T0)の和から近似したも
のである。(1)式において、演算コストTを最小にす
るNの値がパイプライン的効果を最大にする分割数Nl
imitであり、(2)式から1台のPEに分散させる
最適な演算コストTlimitが計算できる。 T=[(S−1)*T0/N]+[S*Tc*(N−1)]+T0 (1) * :積(掛算) T :シミュレーション処理コスト(Sステップのシミ
ュレーション実行に要するコスト) T0:1ステップのシミュレーションを逐次処理した場
合に要する演算コスト N :モデルを均等分割する個数 S :シミュレーションステップ数 Tc:通信コスト Tlimit=T0/Nlimit (2) 例では、図7(エリア1)のグラフがパイプライン処理
可能なモデルとして抽出される。図7のモデルに関し
て、9ステップのシミュレーションを実行する場合の分
割指標を求める例を以下に説明する。例として取り上げ
る対象として以下の事実が成り立つものとする。 T :シミュレーション処理コスト(9ステップのシミ
ュレーションに要するコスト) N :モデル分割数 S :シミュレーションステップ数(=9) Tc:通信コスト(=9) この時(1)式から以下の計算式が得られる。 T=[9*100/N]+[10*(N−1)*10]+100 (3)
【0030】この場合、1ステップのシミュレーション
を逐次処理した場合に要する演算コストT0は、グラフ
上のリーフパラメータの演算コストであり、パラメータ
Gの演算コスト100に相当する。また、通信コストは
並列計算機のアーキテクチャ、シミュレーション方法に
よって異なるもので、シミュレーション特性入力手段2
から入力されるデータを用いる(この場合は10である
ものとする)。(3)式において演算コストTを最小に
する分割数Nを求めた結果、 Nlimit=3 であると推定できる。また(2)式より、 Tlimit=100/3=33.33 … −>34 (4) となり、1台のPEに割り当てる最適な演算コスト、 Tlimit=34
【0031】であるという指標が得られる。これよりモ
デル分割数3、1台のPEに割り当てる演算コスト34
となるように分割した場合に最もパイプライン効果の高
いシミュレーションが実現できることが予想される。し
かし、ここで得られた分割指標は、モデルを全く均等に
分割可能な場合に有効であり、実際には各単位演算コス
トにばらつきが生じるために、モデルを全く均等に分割
することは困難であり、必ずしも上記の指標通りに分割
することはできない。よって、モデル分割手段7では上
記の演算コストを基に分割パターンの探索を行なう(S
9)。
【0032】探索方法についての詳細は図10を用いて
説明する。探索は任意の入力パラメータから開始しモデ
ル分割数が使用可能なPE台数に到達した時点(S2
0)、あるいは、全パラメータの探索が終了した時点
(S22)で終了させる。探索はグラフ上で矢印の方向
にパラメータ間の依存関係をたどりながら探索過程のパ
ラメータを収集してパラメータ群(部分モデル)を生成
し、部分モデルの演算コストと分割指標Tlimitを
比較することにより、妥当なモデル分割パターンを探索
していく。まずはじめに、入力パラメータから依存関係
をたどり次段にあるパラメータとそのパラメータの演算
コストTcalc(()内の数値)を取り出す(S2
1)。次にTcalcと分割指標Tlimitとの比較
により以下の様に分割パターンを決定する(S23)。 イ)演算コストTcalc<分割指標Tlimitであ
る場合には、演算コストが分割指標(分割に最適な処理
コスト)に到達していないため、分割パターンの対象外
として依存関係探索を続行する。 ロ)Tcalc=Tlimitである場合には、
【0033】最適な分割ポイントであるため、現在選択
されているパラメータとそれに関連する全パラメータを
収集してパラメータ群を生成し、分割パラメータを決定
する(S24)。 ハ)Tcalc>Tlimitである場合には、
【0034】現在選択されているパラメータまでと、探
索過程において1つ前のパラメータまでをひとかたまり
とするような2通りの分割パターンを決定する(S2
7)。1つ前のパラメータまでをひとかたまりとするよ
うな分割パターンがすでに決定されている場合には(S
26)、ケースb)と同様に現在選択されているパラメ
ータまでをひとかたまりとする分割パターンを決定す
る。
【0035】分割ポイントが決定された場合には、残り
のパラメータに関する演算コストをその分割ポイントか
らの演算コストとなるように再計算し(S25)、さら
に依存関係をたどりながら、リーフパラメータに到達す
るまで同様の処理を続ける。上記ハ)のケースで2通り
の分割パターンが決定された場合には、それぞれのパタ
ーンについて別々に探索を続行する。
【0036】ここで、上記図7のエリア1のグラフを例
に取り、演算コスト34という分割指標を基に分割パタ
ーンを探索する過程について説明する。任意の入力パラ
メータPa1,Pa2から探索を開始し、関連パラメータX
3 とその演算コスト20を得る。20<34であるため
ケースイ)より分割対象外として探索を続ける。次にパ
ラメータX2 と演算コスト50が得られる。50>34
であることからケースハ)に相当する。探索過程におけ
る1つ前のパラメータX3 が分割ポイントではないこと
から、パラメータX3 までをひとかたまりとする、すな
わちX3 に関連するPa1,Pa2,X3 をパラメータ群と
する分割パターンとパラメータX2 までをひとかたまり
とする、すなわちX2 に関連するPa1,Pa2,X3 ,K
a ,X2をパラメータ群とする2通りの分割パターンを
決定する。次にそれぞれの分割パターンにおける演算コ
ストの再計算を行ない探索を続行する。
【0037】例においてパラメータX2 までをひとかた
まりとする分割パターンを採用した場合、パラメータに
関する演算コストを再計算するとX1 は15、Ga1は4
0、Gは50となる。次の分割ポイントを決定するため
に同様に探索を続けるとX1(15)を得る。15<3
4よりケースイ)に相当するため、分割対象外となり次
のパラメータGa1(40)を得る。これはケースハ)に
相当することから、パラメータX1 までをひとかたまり
とするパターンとパラメータGa1までをひとかたまりと
するパターンの2通りの分割パターンが決定される。
【0038】以上のような処理により分割パターンが複
数生成された場合には、各分割パターンのシミュレーシ
ョン処理コストに関する詳細評価を行ない(S11)、
最も並列効果の高いシミュレーションを実現するモデル
分割方式を決定する(S12)。
【0039】処理コストに関する詳細評価の方法として
は、各分割パターンにおいて要するシミュレーション処
理コストを算出して最小の処理コストとなる分割パター
ンを選出する。処理コストは各エリアの中で最大の演算
コスト、データ通信に要するコスト、シミュレーション
方式等のシミュレーション特性を基に求める。(5)式
は、前述した方式のパイプライン処理によるシミュレー
ション処理コストを算出する式の一例である。 T=[(S−1)*T1]+[S*Tc*N]+T0 (5) T :シミュレーション処理コスト(Sステップのシミ
ュレーションに要するコスト) T0:1ステップのシミュレーションを逐次処理した場
合に要する演算コスト T1:分割モデルの中の最大演算コスト N :通信データ数 S :シミュレーションステップ数 Tc:通信コスト
【0040】図7のエリア1のグラフを分割指標を基に
分割すると、図8、図9、図10に示すような8通りに
パターンが導出される。各分割パターンについて(5)
式を用いてシミュレーション処理コストを算出すると以
下のようになる。 (パターン1) T=(9*30)+(10*4*10)+100=770 (パターン2) T=(9*45)+(10*2*10)+100=705 (パターン3) T=(9*45)+(10*3*10)+100=805 (パターン4) T=(9*35)+(10*3*10)+100=715 (パターン5) T=(9*40)+(10*3*10)+100=760 (パターン6) T=(9*50)+(10*3*10)+100=850 (パターン7) T=(9*50)+(10*2*10)+100=750 (パターン8) T=(9*50)+(10*2*10)+100=750 この場合(パターン2)の分割パターンが最適な分割方
式として決定できる。このようにして得られた分割方式
を基にモデル知識に関する分割方式を決定し、分割方式
出力手段8により出力する(S13)。
【0041】以上述べた実施例によれば、関係式により
表現される対象システムの特性を解析し、シミュレーシ
ョン装置の性能(PE台数、通信コスト、単位演算コス
ト、シミュレーション方式など)に応じて最適なモデル
分割方式を決定するため、広範囲の問題を対象とする並
列数値シミュレーションモデルに対して、並列効果が最
大となる最適なモデル分割方式を決定することができ
る。また、本実施例装置によって決定された分割方式に
より効率的な並列シミュレーションが実現できる
【0042】。
【発明の効果】本発明によれば、あらゆる分野のシミュ
レーションに適用可能である最適な並列シミュレーショ
ンモデル分割決定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の並列シミュレーションモデル分割決定
装置の一実施例を示すブロック図。
【図2】図1の実施例装置におけるモデル分割過程を説
明するための処理手順を示す図。
【図3】ポンプシステムを示す図。
【図4】図3のモデル知識の一例。
【図5】図3の詳細化されるモデル知識の一例。
【図6】図1の実施例装置において生成される依存関係
グラフを示す図。
【図7】図1の実施例装置において生成される依存関係
グラフを示す図。
【図8】図1の実施例装置において生成される依存関係
グラフを示す図。
【図9】図1の実施例装置において生成される依存関係
グラフを示す図。
【図10】図1の実施例装置において生成される依存関
係グラフを示す図。
【図11】パイプライン効果の高いモデル分割方式を決
定する過程を詳細に説明するための処理手順を示す図。
【符号の説明】
1…モデル知識入力手段、2…シミュレーション特性入
力手段、3…依存関係解析手段、4…同時処理部分抽出
手段、5…パイプライン処理部分抽出手段、6…分割指
標決定手段、7…モデル分割手段、8…分割方式出力手
段、9…並列処理部分抽出手段、10…分割方式決定手
段。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シミュレーション対象のシステム動特性
    を表す関係式に代表されるモデル知識を入力するモデル
    知識入力手段と、 シュミレーションシステムによって決定される各演算処
    理コスト、通信コスト、シミュレーション方式等のシミ
    ュレーション特性を入力するシミュレーション特性入力
    手段と、 前記モデル知識入力手段により入力されたモデル知識に
    関して、並列に演算処理可能な部分を抽出して部分モデ
    ルに分割する並列処理部分抽出手段と、 この並列処理部分抽出手段により分割される各部分モデ
    ルに対して、パイプライン的に演算処理可能な部分を抽
    出してモデルに関する最適な分割方式を決定する分割方
    式決定手段と、 この分割方式決定手段により決定される分割方式に基づ
    いて、モデル知識に関する分割方式を出力する分割方式
    出力手段と、を具備することを特徴とする並列シミュレ
    ーションモデル分割決定装置。
  2. 【請求項2】 前記並列処理部分抽出手段は、パラメー
    タ間の依存関係を解析して依存関係グラフを生成する依
    存関係解析手段と、この依存関係解析手段により生成さ
    れた依存関係グラフから全く独立に演算処理可能な部分
    を抽出してモデルを分割する同時処理部分抽出手段とを
    備えた請求項1記載の並列シミュレーションモデル分割
    決定装置。
  3. 【請求項3】 前記分割方式決定手段は、前記モデルに
    対してパイプライン的に演算処理可能な部分を抽出する
    パイプライン処理部分抽出手段と、各演算に要する処理
    コストや並列処理における負荷コスト等のシミュレーシ
    ョン特性を基にパイプライン処理に関するモデル分割の
    指標を決定する分割指標決定手段と、この分割指標決定
    手段により決定された指標を基に前記パイプライン処理
    部分抽出手段により抽出されたパイプライン処理可能な
    部分に関する最適なモデル分割方式を決定するモデル分
    割手段とを備えた請求項1記載の並列シミュレーション
    モデル分割決定装置。
JP19961892A 1992-07-27 1992-07-27 並列シミュレーションモデル分割決定装置 Pending JPH0644209A (ja)

Priority Applications (1)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007511835A (ja) * 2003-11-14 2007-05-10 インテル・コーポレーション パイプライン変換を通じて自動的にネットワークアプリケーションを並列化する装置及び方法
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