JPH0643179U

JPH0643179U - 蝶番

Info

Publication number: JPH0643179U
Application number: JP7765892U
Authority: JP
Inventors: 和哉泉本
Original assignee: ナショナル住宅産業株式会社
Priority date: 1992-11-11
Filing date: 1992-11-11
Publication date: 1994-06-07

Abstract

(57)【要約】【目的】建具木口面の仕上げが不要で作業性の向上を図
る。【構成】建具木口面１０ａの全面を被覆する板部３の一
端に被嵌合部５が形成されかつ建具木口面１０ａの中央
に形成されたスリットに圧入して固定し得る固定部４を
板部３の中央より突設した略Ｔ形の一対の蝶番本体１
と、一対の蝶番本体１の被嵌合部５に回動自在に嵌合さ
れた一対の嵌合部７を連結部８で連結した中蝶番２とか
らなるものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、例えば建具どうしを回動自在に連結し得る蝶番に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の蝶番としては、図３に示すように、一対の蝶番本体５０と中蝶番５１とからなるものがあった（一部図示省略）。蝶番本体５０は、略Ｌ形で一片に被嵌合部５２が形成され、建具５５の木口面５５ａの中央に形成されたスリット５７に圧入される固定部５３が他片に形成してある。中蝶番５１は、略溝形で一対の蝶番本体５０の被嵌合部５２に回動自在に嵌合された一対の嵌合部５６を両端に有しこれらの嵌合部５６を連結部５４で連結してある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来の蝶番では、図４に示すように、建具５５を開けた場合、建具５５の木口面５５ａのＡで示す部分が露出してしまうため、何らかの仕上げが必要であった。また、図５に示すように、蝶番本体５０をスリット５７に圧入して固定する際、通常一片の中央に力Ｂを加えるため、力点と作用点が合致せずモーメントＣが発生し効率良く作業することができなかった。

【０００４】したがって、この考案の目的は、建具木口面の仕上げが不要で作業性が良い蝶番を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案の蝶番は、建具木口面の全面を被覆する板部の一端に被嵌合部が形成されかつ前記建具木口面の中央に形成されたスリットに圧入して固定し得る固定部を前記板部の中央より突設した略Ｔ形の一対の蝶番本体と、前記一対の蝶番本体の前記被嵌合部に回動自在に嵌合された一対の嵌合部を連結部で連結した中蝶番とからなるものである。

【０００６】

【作用】

この考案の構成によれば、蝶番本体をＴ形にしてその板部で建具木口面の全面を被覆したので木口面の仕上げが不要となる。また、固定部を建具木口面のスリットに圧入する際、蝶番本体が上記のようにＴ形であるため力を加える板部の中央が固定部の裏側にあたる。このため、力点と作用点が一致するため無駄な力を必要とせず作業効率が向上する。

【０００７】

【実施例】

この考案の一実施例の蝶番を図１および図２に基づいて説明する。この蝶番は、一対の蝶番本体１，１と中蝶番２を備えている。蝶番本体１は、板部３と固定部４からなる略Ｔ形の部材である。板部３は、建具１０の木口面１０ａの全面を被覆できるように形成され、一端に開口部５ａを有する被嵌合部５が形成してある。また、板部３の両端部のみが木口面１０ａに接するようにその当接面３ａを内向きに傾斜させている。固定部４は、板部３の中央より突設され木口面１０ａの中央に形成されたスリット１１に圧入して固定できるように形成される。この場合、スリット１１の内径よりもやや大きい外径を有する逆止爪６が形成してある。

【０００８】中蝶番２は、一対の蝶番本体１，１の被嵌合部５，５に回動自在に嵌合された一対の嵌合部７，７を両端に有しこれらの嵌合部７，７を連結部８で連結した略溝形の部材である。この場合、蝶番本体１を回動させることにより連結部８の端部８ａが開口部５ａ内を相対的に移動し、蝶番本体１が略９０°まで回動できるように構成してある。すなわち、開口部５ａの一側縁がストッパ１５となる。

【０００９】この蝶番の取付時には、図２に示すように、蝶番本体１の板部３の中央に力Ｄを加えて固定部４をスリット１１に圧入して固定する。固定状態では板部３の当接面３ａが傾斜しているのでその一部が木口面１０ａの端縁に当接する。また、図１は一対の建具１０，１０を閉じた場合で、開けるときは一対の建具１０，１０の一側の表面１０ｂ，１０ｂが向き合うように略９０°回動させる。

【００１０】この実施例では、蝶番本体１をＴ形にしてその板部３で建具１０の木口面１０ａの全面を被覆したので木口面１０ａの仕上げが不要となる。また、固定部４を建具１０の木口面１０ａのスリット１１に圧入する際、蝶番本体１が上記のようにＴ形であるため力を加える板部３の中央が固定部の裏側にあたる。このため、力点と作用点が一致するため無駄な力を必要とせず作業効率が向上する。

【００１１】さらに、蝶番本体１の板部３に傾斜した当接面３ａを設けたことにより、建具１０の木口面１０ａとの密着性が向上する。これにより、建具１０の木口面１０ａと蝶番本体１の間に隙間が発生する可能性は低くなり、仕上げのしていない建具１０の木口面１０ａが見えるといったトラブルを未然に防止できる。また、上記のように当接面３ａを設けたことにより蝶番本体１と木口面１０ａの密着性が向上するため、板部３と固定部４が正確に９０°で仕上がっていなくてもよい。このため、蝶番本体１の金型精度をシビアに管理する必要はなく、金型費をおさえることができる。なお、当接面３ａは設けなくてもよい。

【００１２】

【考案の効果】

この考案の蝶番によれば、蝶番本体をＴ形にしてその板部で建具木口面の全面を被覆したので木口面の仕上げが不要となる。また、固定部を建具木口面のスリットに圧入する際、蝶番本体が上記のようにＴ形であるため力を加える板部の中央が固定部の裏側にあたる。このため、力点と作用点が一致するため無駄な力を必要とせず作業効率が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例の断面平面図である。

【図２】蝶番本体の取付説明図である。

【図３】従来例で建具を閉じた状態の一部省略断面平面
図である。

【図４】図３において建具を開けた状態の一部省略断面
平面図である。

【図５】従来例の問題点の説明図である。

【符号の説明】

１蝶番本体２中蝶番３板部４固定部５被嵌合部７嵌合部８連結部１０建具１０ａ木口面１１スリット

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】建具木口面の全面を被覆する板部の一端
に被嵌合部が形成されかつ前記建具木口面の中央に形成
されたスリットに圧入して固定し得る固定部を前記板部
の中央より突設した略Ｔ形の一対の蝶番本体と、前記一
対の蝶番本体の前記被嵌合部に回動自在に嵌合された一
対の嵌合部を連結部で連結した中蝶番とからなる蝶番。