JPH064309U

JPH064309U - 廃油抽出処理用具

Info

Publication number: JPH064309U
Application number: JP5103792U
Authority: JP
Inventors: 義道岡林
Original assignee: 義道岡林
Priority date: 1992-06-26
Filing date: 1992-06-26
Publication date: 1994-01-21

Abstract

(57)【要約】【目的】自動車等のエンジンオイルの交換に際し、オ
イルパンのドレンプラグを外して廃棄すべき古いエンジ
ンオイルを、手を汚すことなく簡単に排出できるように
した廃油抽出処理用具を提供する。【構成】上面が開口した中空状の廃油受け容器３の開
口部に磁石等からなる吸着部７を設け、廃油受け容器３
の底部にＯリング６を介して水密的に軸方向へ貫通して
周方向へ回転可能、かつ、軸方向へ摺動可能な軸部２を
設け、その軸部２の上端部にソケット４を、下端部に回
転基部８を有するハンドル９を直交して連結したレンチ
等の工具１を装着すると共に、廃油受け容器３に排出管
５を連結してなり、オイルパン等の油溜器の底部に捩じ
込んだドレンプラグにソケット４を嵌合し、吸着部７を
油溜器の底部に吸着固定し、ハンドル９を回転操作して
ドレンプラグを外し、軸部２を下方へ下げると、廃油が
廃油受け容器３内に収容され、かつ、排出管５から外部
に出る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は廃油抽出処理用具に関し、特には自動車等のエンジンオイルの交換に際し、オイルパンのドレンプラグを外して廃棄すべき古いエンジンオイルを手を汚すことなく簡単に排出できるようにしたものである。

【０００２】

【従来の技術】

自動車等のエンジンオイルの交換に際しては、エンジン底部のオイルパンに設けられたドレンプラグを車体を必要な高さまで揚重するか、若しくは車体下部に作業員が潜り込んでレンチ等の工具を使用して手で外し、古いオイルを所定の容器に排出させた後、再びドレンプラグを締め付け、その後上部の供給口より新しいエンジンオイルを供給している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、ドレンプラグはオイルパンの底部に設けられているため、ドレンプラグがオイルパンから外れると同時にエンジンオイルが外部に排出されることとなり、作業員の手や衣服にエンジンオイルが直接降りかかる。したがって、エンジンオイルの交換の度毎に作業員は手や衣服を汚すことを避けることができない。

【０００４】そこで、本考案は上記事情に鑑み、自動車等のエンジンオイルの交換に際して、エンジンより抽出して廃棄すべき古いエンジンオイルを作業員が手や衣服を汚すことなく簡単に抽出できる廃油抽出処理用具を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記課題を解決するために、上面が開口した中空状の廃油受け容器の底部に水密的に貫通して周方向へ回転可能、かつ、軸方向へ摺動可能な軸部を設け、その軸部の上端部にドレンプラグに嵌合するソケットを、下端部に回転基部をそれぞれ設けてなる構成を提供する。また、廃油受け容器の開口部に磁石等からなる吸着部を設けてなる構成及び廃油受け容器に排出管を連結してなる構成を提供する。

【０００６】

【作用】

上記構成の本考案によれば、ソケットをドレンプラグに嵌合し、吸着部で廃油受け容器をオイルパンの底部に固定し、軸部を周方向へ回転操作してドレンプラグを外し、軸部を廃油受け容器の下方に引くと、オイルパン内の廃油が廃油受け容器内に排出される。従って、排出された廃油の容量に応じて廃油受け容器内に収納するか、或いは廃油受け容器から排出管を介して他の適宜の容器に排出する。

【０００７】

【実施例】

以下に本考案の一実施例を図面に基づき説明する。図１は本考案にかかる廃油抽出処理用具の一実施例を示す全体斜視図、図２はその断面側面図である。図に示したように、レンチ等の工具１の軸部２に廃油受け容器３を回転自在に係合させる。廃油受け容器３は上面が開口した中空状の容器であって、工具１のソケット４よりも大きい内径を有して軸部２の高さよりも小さい高さで底部近傍に排出管５が連結されている。

【０００８】廃油受け容器３の容量は適宜であり、必要によりオイルパン等の容量と同等若しくはそれ以上の容量であってよい。そして、廃油受け容器３の底部と軸部２との間にゴムなどのＯリング６を介在させて油漏れが生じないように水密的構造とし、かつ、軸部２が軸方向へ摺動可能、かつ、周方向へ回転可能にしてある。さらに、廃油受け容器３の開口部は必要に応じて円筒型の磁石からなる吸着部７が形成されている。

【０００９】吸着部７は磁石に限定するものではなく、ゴム製の吸着盤、吸着性の高い粘性の合成樹脂など、要すれば工具１、廃油受け容器３及び廃油受け容器３に収納される廃油の重量を支えるに十分な支持力を得ることができるものであればよい。

【００１０】工具１は従来用いられているのと同じドレン回転用のレンチであって、軸部２を軸中心で一方向へのみ回転させるためのワンウエイクラッチを備えた回転基部８とそれに連結された手動ハンドル９を有するが、これに限定するものではなく、要すれば廃油受け容器３の底部を貫通して軸方向に挿通され、かつ、回転自在に支承される軸部２とその上端部に形成されたソケット４及び下端部に軸部２を軸中心で回転させる回転基部８を有すればよい。なお、回転基部８はスパナ等のボルト回転用工具を嵌着することができるボルト頭１６（図４，図６参照）であってもよい。

【００１１】そこで、上記実施例の作用について説明すると、エンジンオイルの交換に際し、図２に示すように、車体の下部からオイルパン１０の底部に捩じ込まれたドレンプラグ１１にソケット４を嵌め込み、ついで廃油受け容器３の吸着部７をオイルパン１０の底部に磁着させ、軸部２を中心としてハンドル９を回転操作し、ドレンプラグ１１を緩めて外す。

【００１２】ドレンプラグ１１がオイルパン１０から外れると、直ちに工具１を下方へ下げてドレン口から遠ざけることにより、オイルパン１０内のエンジンオイルを排出させれば、そのエンジンオイルは廃油受け容器３の内部に溜り、排出管５を介して、廃油受け容器３から排出される。

【００１３】従って、吸着部７の磁着力を、廃油受け容器３と工具１及び廃油受け容器３の内部に収容するエンジンオイルの量を支持するのに十分な強力なものを用いれば、廃油受け容器３は作業員が支えるまでもなく、しかも工具１を回転操作するのに耐える支持力を得ることができる。

【００１４】なお、廃油受け容器３の材質は透明なプラスチック等の素材を用いてドレンプラグ１１にソケット４を嵌合し易いようにするのがよい。また、吸着部７の上縁にゴム等の弾性体を接合して吸着部７の開口部からの油漏れを防止するようにしてもよい。

【００１５】次に本考案の他の例を図３に基づき説明すると、工具１の軸部２にコイルスプリング１２を捲回しソケット４が吸着部７の上縁と常に同じ位置若しくはそれよりも上に突出して位置するように設けてもよい。このようにコイルスプリング１２を弾装することによってソケット４をドレンプラグに装着する作業が容易となる。

【００１６】また、図４に示すように、工具１にソケット４から回転基部８までの管体１３を形成し、軸部２には前記同様にコイルスプリング１２を捲回して構成してもよい。管体１３にはソケット４の下部で軸部２の外周に連通する横穴１４を設けてある。このような管体１３を形成することにより、ドレンプラグを外した後、工具１をコイルスプリング１２の力に抗して引き下げ、ソケット４を廃油受け容器３の内底部で固定するようにすれば廃油が横穴１４から管体１３を経て排出できるから、前記排出管５を設けなくともよい。なお、コイルスプリング１２のバネ力は軽くてよい。

【００１７】さらに、図５に示すように、廃油受け容器３の底部と回転基部８との間にコイルスプリング１２を捲回し、ソケット４が常に廃油受け容器３の内底部に位置するように構成し、ドレンプラグが外れるとコイルスプリング１２の力でソケット４が下降してドレン口が開くようにしてもよい。そして図６は図４に示した例を図５と同じ方法にて構成したものである。このように構成することにより、ドレンプラグを外した後、軸部２を引き下げる手間を要しない。

【００１８】

【考案の効果】

以上説明した本考案によれば、ドレンプラグに工具のソケットを嵌合して廃油受け容器をオイルパンに磁着させて固定し、工具を回転操作してドレンプラグを外すと同時に溢出するエンジンオイルを廃油受け容器内に収納して排出管から排出するようにしたから、作業員がエンジンオイルで手や衣服を汚すことなく簡単に処理できるようになる。したがって、エンジンオイルの交換作業が極めて簡単、かつ、容易となり、自動車等のメンテナンスを容易とすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかる廃油抽出処理用具の一実施例を
示す全体斜視図。

【図２】図１の断面側面図。

【図３】他の例を示す断面側面図。

【図４】他の例を示す断面側面図。

【図５】他の例を示す断面側面図。

【図６】他の例を示す断面側面図。

【符号の説明】

１…工具２…軸部３…廃油受け容器４…ソケット５…排出管６…Ｏリング７…吸着部８…回転基部９…ハンドル１０…オイルパン１１…ドレンプラグ１２…コイルスプリング

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】上面が開口した中空状の廃油受け容器の
底部に水密的に貫通して周方向へ回転可能、かつ、軸方
向へ摺動可能な軸部を設け、その軸部の上端部にドレン
プラグに嵌合するソケットを、下端部に回転基部をそれ
ぞれ設けてなることを特徴とする廃油抽出処理用具。
【請求項２】廃油受け容器の開口部に磁石等からなる
吸着部を設けてなる請求項１記載の廃油抽出処理用具。
【請求項３】廃油受け容器に排出管を連結してなる請
求項１，２記載の廃油抽出処理用具。