JPH0641744A - スパッタ装置 - Google Patents

スパッタ装置

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Publication number
JPH0641744A
JPH0641744A JP14963492A JP14963492A JPH0641744A JP H0641744 A JPH0641744 A JP H0641744A JP 14963492 A JP14963492 A JP 14963492A JP 14963492 A JP14963492 A JP 14963492A JP H0641744 A JPH0641744 A JP H0641744A
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JP
Japan
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target
sputtering
ultrasonic wave
sputter target
defect
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Application number
JP14963492A
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English (en)
Inventor
Satoshi Kishimoto
里志 岸本
Hide Kobayashi
秀 小林
Hideaki Shimamura
英昭 島村
Shinji Nishihara
晋治 西原
Yukio Tanigaki
幸男 谷垣
Hikari Nishijima
光 西島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 人為的なミスや装置の誤動作によるターゲッ
トの誤使用により目的とする材料以外の物質をスパッタ
する事故を未然に防ぐ機能を備えたスパッタ装置を提供
する事。 【構成】 スパッタ成膜法に用いるスパッタターゲット
板の板厚や欠陥を知ることのできる機能、即ち超音波の
送信と同受信手段、並びに受信手段による受信エコーデ
ータを演算・解析する制御装置を備え、超音波がターゲ
ットの中を透過し反射して帰還してくるエコーにより、
ターゲットの寿命や欠陥を算出ないし検知する。 【効果】 ターゲットの消耗量が使用限界に達したこと
や、ターゲットに亀裂等の欠陥が発生したことを、即時
に且つ確実に検出できるので、人為的なミスや装置の誤
動作によるターゲットの誤使用を100%発見・回避で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スパッタ法により薄膜
を形成するスパッタ装置に係り、特に、スパッタターゲ
ットの寿命の自動判定機能等を具備させたスパッタ装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スパッタリングは薄膜を工業的に形成す
る方法であり、近年マイクロエレクトロニクス部品の製
造に広く用いられている。スパッタリングは、スパッタ
リングターゲット(以下ターゲットと称す)と呼ぶ目的
とする薄膜の材料から構成された一般には平板状の材料
素材(原料)を、低圧の不活性ガス雰囲気(通常数ミリ
Torr程度のArガス)中に置き、グロー放電によっ
て不活性ガスのプラズマを発生させて、ターゲットに負
の高電圧をかけることによって不活性ガス陽イオンを加
速してターゲットに衝突させ、その衝撃によって飛散し
たターゲット材料を、多くの場合ターゲット平板の正面
に近接して置かれた基板上に堆積させる成膜方法であ
る。
【0003】図12は、従来の一般的なスパッタ装置の
概略構成を示す図で、同図において、51はスパッタ電
極、52は真空容器、53はターゲット(ターゲット
板)、54はターゲット支持板(以下バッキングプレー
トと呼ぶ)、55はスパッタ電源、56は積算電力計で
ある。スパッタ電極51は真空容器52に収納され、タ
ーゲット53はメタルボンディングと呼ばれる手法でバ
ッキングプレート54に固定されたうえで、スパッタ電
極51に取り付けられる。そして、スパッタ電極51
は、スパッタ電源55より負の電位(通常−300V〜
−2000V程度)を付与される。また、ターゲット5
3は、バッキングプレート54におけるターゲット53
の固定面と反対側の面を水等の冷却媒体によって冷却す
ることで、冷却される。
【0004】上述したように、スパッタリングは低圧ガ
ス雰囲気中で行う必要があるため、ターゲット53は真
空容器52に納められている。このターゲット53は使
用に従って当然ながら消耗して行く。ターゲット53上
には消耗の早い領域があり、これをエロージョン領域5
7と呼ぶが、その領域がターゲット板の厚さまで減る
と、そのターゲット53の寿命となる。
【0005】ターゲット53表面のエロージョン領域5
7での消耗の進行は、真空容器52内なので、簡単には
これを知ることはできない。また、ターゲット53はス
パッタ装置に装着する前にX線探傷等の品質管理を行っ
ているが、使用中の熱ストレスや、上記したエロージョ
ンの進行に伴うターゲット板材の強度の低下によって、
稀ではあるがターゲット板53に亀裂が発生することが
ある。このような欠陥の発生を使用中に検出することは
非常に困難である。
【0006】すなわち、スパッタ電極51及びターゲッ
ト53は真空容器52内なので、簡単にはターゲット板
を観察して、その厚みが限界に達したかや、亀裂が発生
したかを知ることは非常に難しい。何となれば、バッチ
式のスパッタ装置であれば成膜を行う毎に原則的にチェ
ンバ(真空容器52)を開放するので、その際にターゲ
ット53に異常が無いことを確認出来る。これに対し
て、特にLSIの生産でシリコンウェハに対して広く用
いられているスパッタ装置はロードロック式であり、真
空排気時間の短縮や、成膜条件の安定化のため成膜行為
ごとには、成膜を行う真空槽、すなわちスパッタ電極の
ある真空槽(真空容器52)の真空を破壊することはし
ない。従って、ターゲット53の表面を観察する機会は
連続運転中には原則的には無いことになる。
【0007】ターゲットを使いすぎることによる事故
は、既にターゲット板53が消耗し、バッキングプレー
ト54が露出した状態でスパッタリングを行ってしまう
ことである。この場合には、バッキングプレート54の
材料がスパッタ膜に混入し、所定の膜が作成できないこ
とになる。また、ターゲット53に亀裂が発生し、この
亀裂がバッキングプレート54に達する深いものになっ
た場合には、同様にバッキングプレート54がスパッタ
され、目的の材料でない膜が形成されることになる。当
然このような製品は不良品である。
【0008】このような事故への従来の対策手法を以下
に列記する。 消耗し切ったターゲットを用いてしまうことによる事
故を防ぐために、ターゲット板53の使用量を管理する
ことが行われている。すなわち従来は、ターゲットの使
用量がスパッタ電源55の消費電力と概ね比例すること
を利用し、スパッタ電源55に積算電力計56を付設し
て、これによって予め定めた使用限界値(キロワット・
アワー値)を超えないように管理する手法を、一般的に
採っていた。
【0009】また、ターゲット53の亀裂に起因する
事故を防ぐために、ターゲット板の受入れ検査を厳格な
ものにすることが行われている。しかしながら、後天的
に発生する亀裂の発生の検出は難しく、これを積極的に
行った事例はない。よって、成膜した結果の膜の色、抵
抗値等の品質管理から、このような不良が発見される
か、または製品の特性検査において不良が検出されるこ
とになる。従って現状では、成膜した結果の品質管理の
頻度、感度を向上させる間接的な発見方法が採られてい
る。
【0010】さらにまた、ターゲットの厚さを直接測
定するため、特開昭63−290270号公報および特
開平2−282475号公報には、超音波厚さ計を用い
る方法が開示されている。この先願においては、ターゲ
ットの厚さ方向に超音波を発射し、ターゲットの裏面と
表面の両界面で反射されるエコーの到達時間を測定する
ことによって、ターゲットの厚さを計算するようにして
いる。この計算手法では、ターゲット材料によって超音
波の伝播速度(音速)が異なるため、各材料に対応した
音速値を与えることが必要である。生産装置ではマイク
ロコンピュータなどを用いた自動化された装置を用いる
が、それでも、この音速値は、予め人為的に入力する必
要があるので、その入力作業の際、人為的ミスの起こる
可能性がある。また、この例では、ターゲット厚さ測定
のための超音波送受信手段は、バッキングプレートのタ
ーゲットの付いている側と反対側に接触させて設置され
るが、そのことがターゲットを交換する際、バッキング
プレートを取り外すのに支障となることも考えられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記したの従来技術
では、作業者の勘違いや、積算電力計の誤操作等によっ
て、実際には完全な事故(不良)の防止は困難である。
また、ターゲットを使用途中で他の材料のターゲットと
交換し、再び戻して使用を続行する等の場合は、積算電
力計の値と再使用するターゲットの残寿命との対比が甚
だ煩雑で、誤認を生じやすく、事故の十全な防止対策と
はならない。
【0012】また、上記したの従来技術では、ターゲ
ットに亀裂の発生があってから、品質的に不良として確
認され、更にその原因がターゲット割れに起因すること
が突き止められるまでには長大な時間を要する。そのた
め、品質的な不良が発見される迄には不良品を多数作り
込むことになる。従って、ターゲットの消耗量やターゲ
ットに発生した亀裂を直接、即時に発見する手法が望ま
れている。
【0013】上述したの従来技術では、ターゲットの
消耗量の即時測定が可能ではあるが、この方法では、タ
ーゲット中での音速の値を予め正確に入力しておくこと
が必要である。しかし実際には、この値を入力し間違え
ることによって、誤ってバッキングプレートをスパッタ
する危険性を無視することは出来ない。このため、音速
の値が正確でなくても、または音速の値によらずにター
ゲットの寿命を判断できる手法が確立されることが望ま
れている。
【0014】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
その目的とするところは、ターゲット消耗量や欠陥を迅
速・確実に検知し、目的とする材料以外の物質がスパッ
タされる事故を未然に防止することにある。また、本発
明の他の目的とするところは、ターゲット材料ごとの超
音波の伝播速度(音速)をマニュアル操作で入力しなく
てもターゲットの寿命を判定可能とする、人為的なミス
の入り込む余地の少ない信頼性と利便性に優れた装置を
実現することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】直接的にターゲットの消
耗量を知るために、ターゲットの残量、具体的にはター
ゲットの板厚を測定する手段を設け、また直接的にター
ゲットに発生した亀裂の存在を知るために、ターゲット
の欠陥、具体的にはターゲット板内部或いは表面の亀裂
を検出する手段を設ける。より具体的には、ターゲット
材料の板厚を測定するため及び/または欠陥を検出する
ため、超音波の発信機並びに同受信機と、受信機の出力
を演算処理する制御装置とをスパッタ装置に備え付け
る。さらに、ターゲットの消耗量が限界に達した時、あ
るいはターゲットの欠陥を検知した時、この旨を警告出
力して作業者に認知させる警告手段を設ける。さらに、
ターゲットの消耗量が限界に達した時、あるいはターゲ
ットの欠陥を検知した時、自動的にスパッタ成膜作業を
中止させるインターロック回路を設ける。
【0016】また前述した通り、スパッタリングにおい
てはプラズマの分布が均一でないため、ターゲット上に
はエロージョン領域と呼ばれる侵食の激しい部分と殆ど
侵食されない部分とが生じる。そのため、ターゲットが
消耗するにつれ、ターゲット断面の凹凸の度合いが大き
くなる。従って、例えばエロージョン領域と殆ど侵食さ
れない領域とでそれぞれ超音波送受信機により、ターゲ
ット中を往復する超音波の伝播時間をそれぞれ測定する
ようになすと共に、超音波送受信機の出力を演算処理す
る制御装置により伝播時間の最小時間と最大時間の比を
調べることによって、ターゲットの侵食の度合いを判断
するように、構成される。すなわち、スパッタリング前
にターゲット中を往復する超音波の伝播時間の最小値と
最大値の比を調べ、1に近い時は該ターゲットは新品に
近いと判断する。一方、この比がある値より小さい時に
は、該ターゲットは寿命に達していると判断し、この旨
を警告出力したり、スパッタリングを禁止させるように
する。
【0017】
【作用】超音波の発信機と受信機は、例えばバッキング
プレートの裏面に密接或いは超音波伝播媒体を介して取
り付けられ、これら送受信機の制御を司る制御装置は、
発信と受信のタイミングを決定し、バッキングプレート
に向かっての超音波の送信および反射波の受信を行わせ
る。この超音波はパルス波を用いる。発信機から出た超
音波はバッキングプレートに入射し、バッキングプレー
トとターゲットとの界面で一部反射され、また残りの一
部はこの界面を越え、ターゲットの端部、即ち真空との
界面に達して、反射される。この反射波は、再びターゲ
ットとバッキングプレートとの界面を反射を伴いながら
越え、バッキングプレートから受信部に戻る。この超音
波の反射の戻りを一般にはエコーと呼ぶ。
【0018】バッキングプレート/ターゲット/真空の
各界面でのエコーが受信機に到達する時間を測定し、そ
の差を求めると、ターゲットの厚さの距離を超音波が往
復するのに要する時間Tが得られる。ターゲット内の音
速値(超音波の伝播速度)Cを用いるとターゲットの厚
さDは次のように計算できる。 D=(C×T)/2 …………(1)式 (1)式を用いて、演算や判別処理等を司る制御装置
は、ターゲットの板厚を計算するが、そのためには、タ
ーゲット材料中での音速値(超音波の伝播速度)を予め
与えておくことが必要である。そして制御装置は、この
算出した板厚計測値が使用限界に達しているか否かを判
別する。また、途中の媒体での超音波の速さから板厚に
対応した遅延時間でエコーが帰還するが、もし途中に欠
陥が存在すれば、上記エコーの帰還する時間の間に欠陥
から反射されるエコーが新たに受信される。すなわち、
演算や判別処理等を司る制御装置は、各材料(バッキン
グプレートとターゲット)での超音波のそれぞれの伝播
速度、及び各材料の板厚によって決まるエコーの正常な
波形パターンを認知しており、この波形パターンとは異
なる新たな欠陥からの反射エコーが受信されているか否
かを監視する。
【0019】このようにしてターゲットが使用限界を超
えた場合、或いはターゲットに欠陥を検知した場合に
は、制御装置は警告手段を駆動して警報等を発したり、
インタロック回路を起動させてスパッタ電源の動作を禁
止し(スパッタ成膜作業を中断させ)、事故(不良発
生)を未然に防ぐことができる。
【0020】一方、ターゲット板中を往復する超音波の
伝播時間の最小値と最大値の比を求めるためには、ター
ゲット上の複数の位置で測定を行うことが必要であり、
そのためには、複数の超音波送受信機を設置すること
や、超音波送受信機をターゲット裏面側で移動させる機
構を設けるようにされる。すなわち例えば、超音波送受
信機をバッキングプレートのターゲットの付いている側
に対して反対側に、エロージョン領域と殆ど侵食されな
い領域の両方をカバーするように複数設置する。
【0021】そして、演算や判定処理を行う制御装置で
は、得られた計測伝播時間の値の中で最小値と最大値を
抽出し、それらの比を計算し、その比が所定の限界値を
下回っている場合には、そのターゲットは寿命に達して
いると判断し、制御装置は警告手段を駆動して警報を発
したり、インターロック回路を起動させてスパッタ電源
の動作を禁止する。
【0022】なお、ターゲットの種類によって音速が異
なるため、絶対的な厚さ測定のためには予め音速の値を
入力しておかなければならない。しかしながら、ターゲ
ットの凸凹の比を求めるには、前記(1)式から明らか
なように、厚さDはターゲットを超音波が往復する時間
Tに比例することから、時間Tの比のみを計算すればよ
いことになる。従って、斯様な計測伝播時間の最小値と
最大値の比からターゲット寿命を判定する手法において
は、ターゲット材料に従った音速値を入力する作業が不
要になり、音速値の人為的入力ミスによる誤判定が生じ
る虞がなくなる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を図示した各実施例によって説
明する。図1は本発明の第1実施例に係るスパッタ装置
の要部構成を示す説明図である。同図において、1はス
パッタ電極、2は真空容器、3はターゲット(ターゲッ
ト板)、4はバッキングプレート、5はスパッタ電源で
ある。これらは図12で示した構成要素51〜55に対
応するので、その説明の重複する点については割愛す
る。
【0024】図1において、11は超音波送受信機、1
2はスイッチ、13はスイッチ、14は制御装置、15
は警告手段、16はインターロック回路、17は送信系
ドライバ、18は受信系処理部である。また、制御装置
14はマイクロコンピュータを主体としたもので構成さ
れ、伝播速度データ格納部19、正常パターンデータ格
納部20、板厚演算部21、欠陥判定部22、計測デー
タ変換処理部23、使用限界値格納部24、板厚限界判
定部25、警告発生部26、禁止信号発生部27等を具
備している。
【0025】ここで、実際の上記ターゲット板3の初期
の厚さは6mmから30mm程度であり、また、上記バ
ッキングプレート4の厚さは大気圧と水圧を真空に対し
て支えるため、15mmから30mm程度である。そし
て本実施例では、このバッキングプレート4の裏面(タ
ーゲットの付いた面と反対の面)に、超音波の発信機と
送信機とが1つの筐体に納められたもので構成される超
音波送受信機11が多数取り付けられている。バッキン
グプレート4の裏面側は前述したように冷却水で水冷さ
れており、成膜工程中は負の高電圧の電位がスパッタ電
源5により与えられている。なお、図1では、超音波送
受信機11はバッキングプレート4の裏面に固定してあ
るが、スパッタ電極1に固定することもでき、その場合
は、ターゲット交換時にバッキングプレート4の取り外
し作業がし易くなる。超音波送受信機11をスパッタ電
極1に固定すると、超音波送受信機11とバッキングプ
レート4の間に間隙が生じることが考えられるが、その
隙間に超音波伝播媒体である冷却水が入るので、測定に
は何等支障はない。
【0026】一般の薄膜を形成する工程では、一回の成
膜で高々5μm程度の薄膜を形成する。この時のターゲ
ット板の消費は高々数十μm程度である。従って、ター
ゲット3の消耗はその厚さに比較して緩慢に起こる。そ
こで、ターゲット3の残量の測定は、例えば成膜工程を
開始する前ごとに1回行うことで十分である。また、タ
ーゲット3の欠陥の探知も、同様に成膜工程を開始する
前ごとに1回行うことで十分である。
【0027】ここで、超音波送受信機11はバッキング
プレート4に接しているか、或いは冷却水を介して電気
的に結合しているために、ターゲット3と同電位であ
る。従ってスパッタ成膜を行っている時には、負の高電
圧の電位を持つ。通常、このように高電圧の電位を持つ
センサからの信号処理を行う場合、絶縁について考慮し
なければならない。しかし、上述したようにターゲット
3の厚さ測定および欠陥探知を成膜工程の間隙の期間、
即ちターゲット3に高電圧が印加されていない時に行う
ことで実用上の問題はない。
【0028】本実施例では、超音波送受信機11からの
信号線は、スイッチ13にて送信系ドライバ17並びに
受信系処理部18と電気的に切り離し可能なようになっ
ている(実際には、各超音波送受信機11からの各信号
線がスイッチ13にてそれぞれ接続/切り離し制御され
るが、図示の都合上1つの超音波送受信機11の信号線
のみを代表して他は割愛してある)。また、スパッタ電
源5からの電源線も、スイッチ12によってスパッタ電
極1と切り離し可能なようになっている。これらのスイ
ッチ12、13は、制御装置14またはシステムコント
ローラからのスイッチ切り替え制御信号によって制御さ
れて互いに排他的な動作をし、スパッタ電源5が接続さ
れるときは超音波送受信機11の信号線は完全に切り離
され、超音波送受信機11の信号線が接続されるときは
スパッタ電源5の電源線は完全に切り離されるように構
成されている。このようにして、高電圧から制御装置1
4側を守ることが出来る。なお、この様なスイッチを使
った方法の他にも、絶縁トランスを超音波送受信機11
と制御装置14の間に介する方法や、超音波送受信機1
1からの信号を光信号に変換し光ファイバにて伝達する
方法等、様々な方法が考えられるが、これ等の任意の手
法が必要に応じ適宜採用可能であることは言うまでもな
い。
【0029】制御装置14は、スイッチ12がOFFで
スイッチ13がONの期間(スパッタ成膜工程の間隙の
期間)において、超音波の発信と受信のタイミングを決
定し、送信系ドライバ17を介して超音波送受信機11
の送信機を駆動して、超音波(通常数〜数十MHz)の
パルス波を発生させる。この超音波は、バッキングプレ
ート4に入射し、バッキングプレート4とターゲット3
との界面S1で一部反射され、また残りの一部はこの界
面S1を越え、ターゲット3の端部、即ち真空との界面
S2に達して反射される。この反射波は、再びターゲッ
ト3とバッキングプレート4との界面S1を反射を伴い
ながら越え、バッキングプレート4から超音波送受信機
11の受信機にエコーとして戻る。受信機で受信された
エコーは、受信系処理部18において制御装置14で処
理可能な信号に変換されて、制御装置14の計測データ
変換処理部23へ送られる。
【0030】制御装置14の計測データ変換処理部23
は、入力されたエコー計測データを適宜変換処理し(例
えば時間軸に沿ったエコー強度データとして変換処理
し)、これを板厚演算部21並びに欠陥判定部22へ出
力する。板厚演算部21は、予め伝播速度データ格納部
19に格納されているバッキングプレート材質及びター
ゲット材質での超音波の伝播速度データを参照して、計
測データ変換処理部23からの出力データに基づき所定
の演算プログラムに従って、ターゲット3の厚みを算出
する。
【0031】図2は、ターゲット3とバッキングプレー
ト4とが一体となったものに、非常に短いパルス幅で超
音波を入射した際に得られるエコーの一例を模式的に表
す図である。図2の縦軸はエコーの強度であり、横軸は
時間である。同図において、ピークP1は発信機の出力
そのものである0次のエコー、ピークP2はバッキング
プレート4とターゲット3との界面S1での反射に対応
したエコー、ピークP3はターゲット3と真空との界面
S2での反射に対応したエコーである。ピークP1から
ピークP2迄の時間は、超音波が超音波送受信機11か
らターゲット/バッキングプレート界面S1に行って戻
ってくるまでの時間であり、ピークP1からピークP3
迄の時間は、超音波が超音波送受信機11から真空/タ
ーゲット界面S2に行って戻ってくるまでの時間であ
る。従って、ピークP1〜ピークP3間の時間からピー
クP1〜ピークP2間の時間を差し引けば、超音波がタ
ーゲット/バッキングプレート界面S1と真空/ターゲ
ット界面S2との間を往復する時間を知ることができ
る。この時間を2で割り、更にターゲット材質での超音
波の伝播速度を乗じれば、ターゲット3の厚みを算出で
きる。板厚演算部21はこの様な計算手法でターゲット
3の板厚を算出し、これを板厚限界判定部25に送る。
【0032】板厚限界判定部25は、使用限界値格納部
24に予め格納されたターゲットの使用限界板厚値と、
板厚演算部21から出力される現在のターゲット板厚値
とを対比し、現在のターゲット板厚値が使用限界板厚値
を下回った場合には(ターゲットが消耗して使用限界を
超えたら)、その旨を示す信号を警告発生部26並びに
禁止信号発生部27へそれぞれ送信する。ターゲットが
使用限界を超えたことを示す信号を受けると、警告発生
部26は警告出力指令を警告手段15に出力して、これ
によって、例えば警告手段15がアラーム音の発生、ア
ラームランプの点灯、ディスプレイ上へのアラームメッ
セージの表示等を行い、作業者にターゲットが使用限界
を超えたことを認知させる。また、同様にターゲットが
使用限界を超えたことを示す信号を受けると、禁止信号
発生部27は電源停止指令をインターロック回路16に
出力して、これによってインターロック回路16がスパ
ッタ電源5を制御して高圧電源が投入できないように
し、バッキングプレート4が誤ってスパッタされること
を確実に防止する。なお、インターロック回路16はス
パッタ電源5に内蔵されるものであってもよい。
【0033】一方、前記したように計測データ変換処理
部23からエコー計測データを受け取った欠陥判定部2
2は、正常パターンデータ格納部20に予め格納されて
いる、バッキングプレート材質、ターゲット材質での超
音波の伝播速度に基づいて決まる正常な受信パルスパタ
ーンのデータを参照しつつ、計測データ変換処理部23
からのエコー計測データを観察し、ターゲットの亀裂等
に起因する欠陥エコーデータがあるか否かを判別する。
【0034】図3は、欠陥を有しているターゲット3と
バッキングプレート4とが一体となったものに、非常に
短いパルス幅で超音波を入射した際に得られるエコーの
一例を模式的に表す図である。図3の縦軸はエコー強
度、横軸は時間であり、ピークP1は発信機の出力その
ものである0次のエコー、ピークP2はバッキングプレ
ート4とターゲット3との界面S1での反射に対応した
エコー、ピークP3はターゲット3と真空との界面S2
での反射に対応したエコーである。ピークP2とピーク
P3との間のピークP4は、ターゲット3内の欠陥から
帰還してきたエコーであり、欠陥の無い正常な場合には
発生しないものである。欠陥判定部22は、計測データ
変換処理部23からのエコー計測データに、この様な欠
陥からのエコーが含まれているか否かを識別している。
【0035】そして、欠陥判定部22は、ターゲット3
内の欠陥から帰還してきたエコーが検出された場合に
は、ターゲット3内に欠陥があると判定して、この旨を
示す信号を警告発生部26並びに禁止信号発生部27へ
それぞれ送信する。ターゲットに欠陥があることを示す
信号を受けると、警告発生部26は警告出力指令を警告
手段15に出力して、これによって、例えば警告手段1
5がアラーム音の発生、アラームランプの点灯、ディス
プレイ上へのアラームメッセージの表示等を行い、作業
者にターゲットに欠陥が生じたことを認知させる。ま
た、同様にターゲットに欠陥があることを示す信号を受
けると、禁止信号発生部27は電源停止指令をインター
ロック回路16に出力して、これによってインターロッ
ク回路16がスパッタ電源5を制御して高圧電源が投入
できないようにし、バッキングプレート4が誤ってスパ
ッタされることを確実に防止する。
【0036】上述した第1実施例においては、ターゲッ
ト3の板厚以外にも、ターゲット3の欠陥を探知するよ
うにしている。この欠陥探知はターゲット3の全使用領
域をカバーする必要があるので、そのためにはターゲッ
ト板の複数の位置を探査する必要があり、第1実施例に
おいては多数個の超音波送受信機11をバッキングプレ
ート4の裏面側に配設している。
【0037】前述の通り、ターゲット材中の音速の値は
その都度マニュアル入力されるので、人為的入力ミスが
ある場合も考えられ必ずしも信頼できるとは限らないの
で、求めたターゲット板厚の値が正確であるとは断言で
きない。そこで、図4の第2実施例では、最も侵食の激
しい部分の超音波の伝播時間と最も侵食されていない部
分の超音波の伝播時間の比によってターゲット3の消耗
の度合いを判断するように構成されている。
【0038】この第2実施例においては、ターゲット3
の最も侵食の激しい領域と最も侵食されない領域の両方
をカバーするように、複数の超音波送受信機11を配置
している。
【0039】図4の本第2実施例の構成において、制御
装置14’に入力したエコー計測データは、計測データ
変換処理部23’で変換処理され、最小値/最大値比演
算部28に出力される。最小値/最大値比演算部28で
は、得られた伝播時間測定結果の中から、最小値(最も
侵食の激しい部分のデータ)と最大値(最も侵食されな
い部分のデータ)とを抽出すると共に、その比を計算
し、ターゲット寿命判定部29に出力する。ターゲット
寿命判定部29では、最小値/最大値比演算部28より
出力された比の値を、使用限界値格納部24’に予め格
納されたターゲットの使用限界値(例えば1/20)と
比較し、下回った場合は、ターゲットが使用限界を超え
ている旨を示す信号を警告発生部26並びに禁止信号発
生部27へそれぞれ送信する。
【0040】ターゲットが使用限界を超えたことを示す
信号を受けると、警告発生部26は警告出力指令を警告
手段15に出力して、これによって、例えば警告手段1
5がアラーム音の発生、アラームランプの点灯、ディス
プレイ上へのアラームメッセージの表示等を行い、作業
者にターゲットが使用限界を超えたことを認知させる。
また、同様にターゲットが使用限界を超えたことを示す
信号を受けると、禁止信号発生部27は電源停止指令を
インターロック回路16に出力して、これによってイン
ターロック回路16がスパッタ電源5を制御して高圧電
源が投入できないようにし、バッキングプレート4が誤
ってスパッタされることを確実に防止する。なお、第1
実施例と同様に、インターロック回路16はスパッタ電
源5に内蔵されるものであってもよい。
【0041】この第2実施例の大きな長所は、最小値と
最大値の比はターゲット内の超音波伝播速度に無関係に
求めることができるという点にある。このため、第1実
施例のような伝播速度データ格納部19は不要であり、
ターゲットの種類が変わる毎に異なる音速の値を入力す
る必要も無く、ターゲット材料種別に無関係に寿命を判
定することができる。
【0042】ターゲット3の板厚や寿命測定を行った
り、欠陥探査を行うためにターゲット板3の複数の位置
を探査する方法としては、第1および第2実施例以外に
も、例えば図5の第3実施例のような構成がある。この
第3実施例では、バッキングプレート4の裏面側に配設
した複数の超音波送受信機11を回転駆動機構30によ
って回転させ、ターゲット3の全使用領域をカバーする
ようにしている。スパッタ装置の中には、スパッタ電極
1が磁石等を回転させるメカニズムを具備している場合
があるが、その回転メカニズムを利用して超音波送受信
機11を回転させるようにすると、機構の簡略化を図る
ことができる。
【0043】また、ターゲット3の板厚のみを測定する
場合には、図6の第4実施例に示すように、ターゲット
3の最も消耗量の大きい個所の裏面側に、1個の超音波
送受信機11を配設するだけで充分に板厚の測定を行う
ことができる。或いは、図7の第5実施例に示すよう
に、1個の超音波送受信機11を回転駆動機構30によ
って回転させることによって、ターゲット面内の複数点
の板厚を探査できる。或いはまた、1個または複数の超
音波送受信機11を、回転、並進、首振り運動等させる
メカニズムを適宜組み合わせて用いることによって、さ
らにターゲット面内の広い範囲の板厚を探査できる。な
お、このようにターゲット3の板厚のみを測定する場合
には、図1の制御装置14内の欠陥判定処理のための機
能部は割愛可能である。
【0044】ターゲット上の最も消耗の激しい領域と最
も消耗の少ない領域の場所がほぼ決まっている場合は、
ターゲット3の超音波の伝播時間の最小値/最大値比を
演算する際、図8の第6実施例に示すように、その2個
所のみの超音波の伝播時間を測定するだけで、前記のタ
ーゲット寿命の判定処理が可能である。そこで、本第6
実施例においては、ターゲット3の最も消耗量の大きい
個所と最も消費量の少ない個所に対応するバッキングプ
レート裏面側にそれぞれ1個ずつの超音波送受信機11
を設置している。この場合、測定値の最大値・最小値を
抽出する必要が無いため、第2実施例に比べて回路(実
際にはソフチウェア処理)が簡単になる長所がある。
【0045】また、ターゲット3の欠陥のみを探査する
場合には、上述した各実施例のように超音波をターゲッ
ト3の板厚方向(面に略垂直な方向)に入射させる必要
は必ずしもなく、例えば図9の第7実施例のように、タ
ーゲット板3の外側面に超音波送受信機11を配設し
て、超音波をターゲット3の面内に沿う方向(面と並行
な方向)に伝播させるようにしてもよい。或いは、図1
0の第8実施例のように、バッキングプレート4の中央
部に形成した凹部4a内に超音波送受信機11を配設し
て、超音波をターゲット3の面内に沿う方向(面と並行
な方向)で放射状に伝播させるようにしてもよい。或い
はまた、図11の第9実施例のように、バッキングプレ
ート4の中央部に形成した凹部4a内に超音波送受信機
11を配設し、これを回転並びに並進運動させ、ターゲ
ット3の全使用領域をカバーさせるようにしてもよい。
なお、このようにターゲット3の欠陥のみを探査する場
合には、図1の制御装置14内の板厚測定及び使用限界
判定処理のための機能部は割愛可能である。
【0046】なお上述した各実施例のうち、超音波送受
信機11を回転、並進または首振り等の運動をさせる場
合は、超音波送受信機11がバッキングプレート4に直
接取り付いてはいないので、ターゲット交換を行う際バ
ッキングプレート取り外しの作業がし易く、交換作業が
容易になるという利点がある。この場合、超音波送受信
機11とバッキングプレート4の間に隙間ができるため
冷却水を介することになるが、水は超音波伝播媒体であ
るため、測定・探査に支障はないことは前述の通りであ
る。
【0047】以上本発明を図示した各実施例によって説
明したが、当業者には本発明の精神を逸脱しない範囲で
種々の変形が可能であることは言うまでもない。また、
前記各実施例では主に磁石が移動するタイプのスパッタ
電極について述べているが、磁石が固定の場合、また電
磁石の場合であっても、本発明の適用が可能であること
は明らかである。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ターゲッ
トの消耗量が使用限界に達したことや、ターゲットに亀
裂等の欠陥が発生したことを、即時に且つ確実に検出で
きるので、人為的なミスや装置の誤動作によるターゲッ
トの誤使用を100%発見・回避でき、以って不良品の
発生を抑止できて品質管理上の効果は多大である。な
お、出願人の調査では、このようなミスの発生は概略3
回/40台/1年程度の頻度であった。
【0049】また、特開昭63−290270号公報お
よび特開平2−282475公報にて提案されている、
超音波厚さ計を用いてターゲットのエロージョン領域の
絶対的厚さを測定することによって寿命判定を行う方法
では、前述したように計算の前提としてターゲット材中
の超音波の伝播速度(音速)の正確な値を予め入力して
おかなければならなかった。しかし、色々な材料をター
ゲットとして用いるスパッタ装置においては、音速の値
の設定を誤ったり、入力した音速値が誤っていたりする
ことが考えられ、十全とは言えなかった。しかし、本発
明の第2実施例や第6実施例の如くターゲットの凹凸比
の程度を調べることによってターゲットの寿命判定を行
う場合は、材料に固有の音速を設定する必要が無いた
め、ターゲットの種類に無関係に寿命判定を行うことが
できるという長所が生じる。このため従来のように、多
種の金属中の音速値を調べる必要が無くなり、音速設定
誤りによる事故(不良)を防ぐことができるようになっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るスパッタ装置の構成
を示す説明図である。
【図2】ターゲットとバッキングプレートとが一体とな
ったものに超音波を入射した際に得られるエコーの一例
を示す説明図である。
【図3】欠陥のあるターゲットとバッキングプレートが
一体となったものに超音波を入射した際に得られるエコ
ーの一例を示す説明図である。
【図4】本発明の第2実施例に係るスパッタ装置の構成
を示す説明図である。
【図5】本発明の第3実施例に係るスパッタ装置の要部
構成を示す説明図である。
【図6】本発明の第4実施例に係るスパッタ装置の要部
構成を示す説明図である。
【図7】本発明の第5実施例に係るスパッタ装置の要部
構成を示す説明図である。
【図8】本発明の第6実施例に係るスパッタ装置の要部
構成を示す説明図である。
【図9】本発明の第7実施例に係るスパッタ装置の要部
構成を示す説明図である。
【図10】本発明の第8実施例に係るスパッタ装置の要
部構成を示す説明図である。
【図11】本発明の第9実施例に係るスパッタ装置の要
部構成を示す説明図である。
【図12】従来のスパッタ装置の構成を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1,51 スパッタ電極 2,52 真空容器 3,53 ターゲット(ターゲット板) 4,54 バッキングプレート 5,55 スパッタ電源 11 超音波送受信機 12,13 スイッチ 14,14’ 制御装置 15 警告手段 16 インターロック回路 17 送信系ドライバ 18 受信系処理部 19 伝播速度データ格納部 20 正常パターンデータ格納部 21 板厚演算部 22 欠陥判定部 23,23’ 計測データ変換処理部 24,24’ 使用限界値格納部 25 板厚限界判定部 26 警告発生部 27 禁止信号発生部 28 最小値/最大値比演算部 29 ターゲット寿命判定部 30 回転駆動機構 56 積算電力計 57 エロージョン領域 S1 バッキングプレートとターゲットの界面 S2 ターゲットと真空の界面 P1 0次エコー P2 バッキングプレート/ターゲット板界面からのエ
コー P3 ターゲット/真空界面からのエコー P4 欠陥よりのエコー
フロントページの続き (72)発明者 西原 晋治 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体設計開発センタ内 (72)発明者 谷垣 幸男 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体設計開発センタ内 (72)発明者 西島 光 群馬県高崎市西横手町111番地 株式会社 日立製作所高崎工場内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スパッタ成膜法に用いるスパッタターゲ
    ットの一箇所または複数の位置での厚さを知ることので
    きる機能を備えたことを特徴とするスパッタ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、一つまたは複数
    の超音波の送信手段と一つまたは複数の超音波の受信手
    段とを備え、前記送信手段からの超音波がスパッタター
    ゲットの中を透過し反射して前記受信手段によって検知
    されるまでの時間と、前記スパッタターゲット中の音波
    の伝播速度とからスパッタターゲットの厚さを算出する
    手段を具備したことを特徴とするスパッタ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載において、算出し
    たスパッタターゲットの厚さを所定の使用限界値と比較
    し、使用限界値を超えた場合には警報等を発する手段を
    設けたことを特徴とするスパッタ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載において、算出し
    たスパッタターゲットの厚さを所定の使用限界値と比較
    し、使用限界を超えた場合にはスパッタターゲットの侵
    食を防止する機能を備えたことを特徴とするスパッタ装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載において、前記ス
    パッタターゲットの複数の位置での厚さ測定結果のう
    ち、二つの値の比によりスパッタターゲットの消耗の度
    合いを判断する機能を備えたことを特徴とするスパッタ
    装置。
  6. 【請求項6】 一つまたは複数の超音波の送信手段と一
    つまたは複数の超音波の受信手段とを備え、スパッタ成
    膜法に用いるスパッタターゲット上の複数の位置におい
    て、前記送信手段からの超音波がスパッタターゲットの
    中を透過し反射して前記受信手段によって検知されるま
    での時間を測定し、その内の二つの測定結果の比により
    スパッタターゲットの消耗の度合いを算出する手段を具
    備したことを特徴とするスパッタ装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6記載において、前記ス
    パッタターゲットの消耗の度合いの測定結果を所定の使
    用限界値と比較し、使用限界値を超えている場合には警
    報等を発する手段を設けたことを特徴とするスパッタ装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項5または6記載において、前記ス
    パッタターゲットの消耗の度合いの測定結果を所定の使
    用限界値と比較し、使用限界値を超えている場合にはス
    パッタターゲットの侵食を防止する機能を備えたことを
    特徴とするスパッタ装置。
  9. 【請求項9】 スパッタ成膜法に用いるスパッタターゲ
    ットの欠陥を知ることのできる機能を備えたことを特徴
    とするスパッタ装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載において、超音波の送信
    手段と同受信手段を備え、超音波がスパッタターゲット
    の中を透過し反射して帰還してくるエコーパターンデー
    タからスパッタターゲットの欠陥を検知する手段を具備
    したことを特徴とするスパッタ装置。
  11. 【請求項11】 請求項9または10記載において、ス
    パッタターゲットの欠陥を検知した場合には警報等を発
    する手段を設けたことを特徴とするスパッタ装置。
  12. 【請求項12】 請求項9または10記載において、ス
    パッタターゲットの欠陥を検知した場合にはスパッタ動
    作を禁止させる手段を設けたことを特徴とするスパッタ
    装置。
  13. 【請求項13】 請求項2乃至8または10乃至12記
    載において、前記超音波の送受信手段は、スパッタター
    ゲットを真空雰囲気に保持したままの状態で動作するこ
    とを特徴とするスパッタ装置。
  14. 【請求項14】 請求項2乃至8または10乃至12記
    載において、前記超音波の送受信手段は、スパッタター
    ゲットまたはスパッタターゲットを固定するための支持
    板に押しつけられて接触することを特徴とするスパッタ
    装置。
  15. 【請求項15】 請求項2乃至8または10乃至12記
    載において、前記超音波の送受信手段は、スパッターゲ
    ットまたはスパッタターゲットを固定するための支持板
    に水等の伝播媒体を介して接合されることを特徴とする
    スパッタ装置。
  16. 【請求項16】 請求項2乃至8または10乃至12記
    載において、前記超音波の送受信手段は、スパッタター
    ゲットまたはスパッタターゲットを固定するための支持
    板の裏面側、もしくは側面側、もしくは裏面側に穿設さ
    れた凹部内に設置されることを特徴とするスパッタ装
    置。
  17. 【請求項17】 請求項14乃至16記載において、前
    記超音波の送受信手段を回転または並進運動させる機構
    を有することを特徴とするスパッタ装置。
  18. 【請求項18】 請求項17記載において、前記超音波
    の送受信手段の回転または並進運動は、前記スパッタタ
    ーゲットまたはスパッタターゲットの支持板のスパッタ
    される側に対して反対の側に備えられた磁石の回転また
    は並進運動に伴って行われることを特徴とするスパッタ
    装置。
JP14963492A 1992-05-26 1992-06-09 スパッタ装置 Pending JPH0641744A (ja)

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JP13380992 1992-05-26
JP4-133809 1992-05-26
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09178455A (ja) * 1995-12-27 1997-07-11 Nec Yamagata Ltd スパッタリング装置
JP2009503248A (ja) * 2005-07-22 2009-01-29 プラクスエア・テクノロジー・インコーポレイテッド スパッタリング・ターゲットのエロージョンのリアルタイムでの監視及び制御
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