JPH0634778A - 核燃料要素 - Google Patents
核燃料要素Info
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- JPH0634778A JPH0634778A JP4186769A JP18676992A JPH0634778A JP H0634778 A JPH0634778 A JP H0634778A JP 4186769 A JP4186769 A JP 4186769A JP 18676992 A JP18676992 A JP 18676992A JP H0634778 A JPH0634778 A JP H0634778A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fuel element
- fuel
- locking
- irradiation
- parts
- Prior art date
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- Pending
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Landscapes
- Fuel-Injection Apparatus (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】燃料集合体に束ねられて照射された燃料要素
は、燃料要素周辺の温度分布や中性子束分布の不均一に
より、湾曲変形を起こすことがある。本発明はこの湾曲
量を抑制することを目的とする。また、湾曲量を抑制す
ることによって燃料要素の再装荷を容易にし、さらにフ
レッテング腐食の進行を阻止することを目的とする。 【構成】本発明の燃料要素は、下部端栓が上部の燃料要
素部と下部の要素係止部とに分かれて構成されており、
燃料要素部と要素係止部とは分解・再組立が可能で、そ
の結合が相互の周方向を変化し得るような結合手段によ
りなされていることを特徴とする。
は、燃料要素周辺の温度分布や中性子束分布の不均一に
より、湾曲変形を起こすことがある。本発明はこの湾曲
量を抑制することを目的とする。また、湾曲量を抑制す
ることによって燃料要素の再装荷を容易にし、さらにフ
レッテング腐食の進行を阻止することを目的とする。 【構成】本発明の燃料要素は、下部端栓が上部の燃料要
素部と下部の要素係止部とに分かれて構成されており、
燃料要素部と要素係止部とは分解・再組立が可能で、そ
の結合が相互の周方向を変化し得るような結合手段によ
りなされていることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高速炉(FBR)用核燃
料要素に関し、さらに詳しくは下部端栓の構造に改良を
加えた核燃料要素に関する。
料要素に関し、さらに詳しくは下部端栓の構造に改良を
加えた核燃料要素に関する。
【0002】
【従来の技術】FBR用核燃料要素は、核燃料ペレット
を装填した被覆管の上下両端を上部端栓および下部端栓
で溶接密封して構成されている。下部端栓には係止孔が
穿設されていて、この係止孔を貫通するノックバーによ
り多数の燃料要素が燃料集合体に規則的に配列・固定さ
れている。このように多数の燃料要素を組み立てた集合
体を照射すると、燃料要素周辺の冷却材流れの不均一に
よる温度分布や、炉心中性子束分布により、燃料要素は
その装荷位置によって湾曲変形を起こすことが知られて
いる。特に燃料要素束を収納しているラッパ管の内壁に
近い位置、すなわち周辺燃料要素において湾曲が顕著で
ある。
を装填した被覆管の上下両端を上部端栓および下部端栓
で溶接密封して構成されている。下部端栓には係止孔が
穿設されていて、この係止孔を貫通するノックバーによ
り多数の燃料要素が燃料集合体に規則的に配列・固定さ
れている。このように多数の燃料要素を組み立てた集合
体を照射すると、燃料要素周辺の冷却材流れの不均一に
よる温度分布や、炉心中性子束分布により、燃料要素は
その装荷位置によって湾曲変形を起こすことが知られて
いる。特に燃料要素束を収納しているラッパ管の内壁に
近い位置、すなわち周辺燃料要素において湾曲が顕著で
ある。
【0003】この湾曲変形は、照射中はラッパ管によっ
て外周を拘束されているので照射を継続することに対し
ては特に問題はないが、試験用燃料要素の場合には照射
後に集合体を解体して燃料要素を取り出し、これを検査
した後再び照射するということを繰り返すので、湾曲の
増加によって解体・再組立の遠隔操作が困難になる可能
性がある。特に高燃焼度まで厳しい条件下で照射試験す
る場合には、隣接燃料要素との間隔が狭くなり、局所的
に温度上昇が起って計画とうりの照射ができなくなるこ
とが考えられる。
て外周を拘束されているので照射を継続することに対し
ては特に問題はないが、試験用燃料要素の場合には照射
後に集合体を解体して燃料要素を取り出し、これを検査
した後再び照射するということを繰り返すので、湾曲の
増加によって解体・再組立の遠隔操作が困難になる可能
性がある。特に高燃焼度まで厳しい条件下で照射試験す
る場合には、隣接燃料要素との間隔が狭くなり、局所的
に温度上昇が起って計画とうりの照射ができなくなるこ
とが考えられる。
【0004】図5は照射により弓なりの湾曲変形を起こ
した燃料要素のラッパ管から外した状態を示す図であ
る。図中1は燃料要素、2は上部端栓、5は下部端栓、
7はノックバーが貫通する係止孔である。燃料要素は照
射により発熱部より上部が弓なりにラッパ管壁側に湾曲
している。この湾曲量は炉内使用期間が長くなるほど増
加する傾向にあり、また湾曲によって集合体内の冷却材
流路の局部的変形が生じてさらに湾曲変形が助長される
ことが考えられる。
した燃料要素のラッパ管から外した状態を示す図であ
る。図中1は燃料要素、2は上部端栓、5は下部端栓、
7はノックバーが貫通する係止孔である。燃料要素は照
射により発熱部より上部が弓なりにラッパ管壁側に湾曲
している。この湾曲量は炉内使用期間が長くなるほど増
加する傾向にあり、また湾曲によって集合体内の冷却材
流路の局部的変形が生じてさらに湾曲変形が助長される
ことが考えられる。
【0005】図7はワイヤスペーサ型集合体の横断面の
一部を示す図である。図中、1は燃料要素、4は核燃料
ペレット、10はスペーサワイヤ、11はスペーサワイ
ヤと被覆管との接点、12はラッパ管、18はノックバ
ーである。各燃料要素1はノックバー18が下部端栓の
係止孔7を貫通することによって図に示すように束ねら
れてラッパ管12に収納されている。照射により燃料要
素が湾曲した場合、この燃料要素を180度回転して湾
曲方向を反転して再組立てすることが考えられるが、ラ
セン状に巻かれているスペーサワイヤが隣り合う燃料要
素と重なり合うため組み立てが不可能となる。
一部を示す図である。図中、1は燃料要素、4は核燃料
ペレット、10はスペーサワイヤ、11はスペーサワイ
ヤと被覆管との接点、12はラッパ管、18はノックバ
ーである。各燃料要素1はノックバー18が下部端栓の
係止孔7を貫通することによって図に示すように束ねら
れてラッパ管12に収納されている。照射により燃料要
素が湾曲した場合、この燃料要素を180度回転して湾
曲方向を反転して再組立てすることが考えられるが、ラ
セン状に巻かれているスペーサワイヤが隣り合う燃料要
素と重なり合うため組み立てが不可能となる。
【0006】図8はグリッド型集合体における燃料要素
のグリッドスペーサでの支持部を示し、(a)は横断面
図、(b)は縦断面を示している。図中、13はグリッ
ドセル、14は支持ディンブル、15は支持ディンブル
と被覆管との間隙である。燃料要素を再組立てする場
合、グリッドセル13の支持ディンブル14が構成する
円内に、遠隔操作によって燃料要素を挿入する必要があ
るが、燃料要素が湾曲していると、この円内に能率よく
通過させるのはかなりの困難を伴う。また、このように
径方向に照射条件に差異があるものは試験用燃料要素と
して好ましいものではない。
のグリッドスペーサでの支持部を示し、(a)は横断面
図、(b)は縦断面を示している。図中、13はグリッ
ドセル、14は支持ディンブル、15は支持ディンブル
と被覆管との間隙である。燃料要素を再組立てする場
合、グリッドセル13の支持ディンブル14が構成する
円内に、遠隔操作によって燃料要素を挿入する必要があ
るが、燃料要素が湾曲していると、この円内に能率よく
通過させるのはかなりの困難を伴う。また、このように
径方向に照射条件に差異があるものは試験用燃料要素と
して好ましいものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題に対
処してなされたもので、照射によって湾曲した燃料要素
を取り出して再び組み立てる場合に、この湾曲が抑制さ
れるような組み立てが可能な燃料要素を提供することを
目的とするものである。
処してなされたもので、照射によって湾曲した燃料要素
を取り出して再び組み立てる場合に、この湾曲が抑制さ
れるような組み立てが可能な燃料要素を提供することを
目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の燃料要素においては、下部端栓を上部の燃
料要素部と下部の要素係止部とに分けて構成し、この燃
料要素部と要素係止部とは分解・再組立が可能で、相互
の周方向を変化し得るような結合手段により結合してい
ることを特徴とする。
に、本発明の燃料要素においては、下部端栓を上部の燃
料要素部と下部の要素係止部とに分けて構成し、この燃
料要素部と要素係止部とは分解・再組立が可能で、相互
の周方向を変化し得るような結合手段により結合してい
ることを特徴とする。
【0009】このように下部端栓の燃料要素部と要素係
止部とを結合する手段としては、下部端栓の燃料要素部
および要素係止部それぞれの中心部に設けられた嵌合部
および嵌合孔と、燃料要素部および要素係止部それぞれ
の外周部に設けられた単数または複数の切り欠き溝と、
該切り欠き溝に連通する固定孔と、該切り欠き溝および
固定孔に挿入される結合片からなるものがある。これら
の結合手段により、下部端栓の燃料要素部と要素係止部
とは軸方向および周方向に確実に固定され、一方、再組
立て時に両者の相互の周方向を変化させる場合は、複数
ある切り欠き溝の一つを選択して結合すればよい。要素
係止部は係止形状の異なる多種類を用意して互換可能と
する。
止部とを結合する手段としては、下部端栓の燃料要素部
および要素係止部それぞれの中心部に設けられた嵌合部
および嵌合孔と、燃料要素部および要素係止部それぞれ
の外周部に設けられた単数または複数の切り欠き溝と、
該切り欠き溝に連通する固定孔と、該切り欠き溝および
固定孔に挿入される結合片からなるものがある。これら
の結合手段により、下部端栓の燃料要素部と要素係止部
とは軸方向および周方向に確実に固定され、一方、再組
立て時に両者の相互の周方向を変化させる場合は、複数
ある切り欠き溝の一つを選択して結合すればよい。要素
係止部は係止形状の異なる多種類を用意して互換可能と
する。
【0010】
【作用】本発明の燃料要素では、下部端栓が上部の燃料
要素部と下部の要素係止部とに分かれており、これらは
分解・再組立が可能で、しかも再組立ての時はそれら相
互の周方向をそれまでとは違った方向に組み立てること
ができるので、照射による湾曲を抑制することができ
る。湾曲量が抑制できるので、照射途中での集合体の再
組立て時の遠隔操作や照射後の試験時の取扱いが容易に
なる。また、従来技術ではペレットの径方向温度差等に
より照射条件が不均一になる欠点があったが、本発明で
は燃料要素部の径方向を変えることができるので、この
点が改善される。さらに照射途中での径方向転換によ
り、フレッティング腐食の進行を抑えることができる。
要素部と下部の要素係止部とに分かれており、これらは
分解・再組立が可能で、しかも再組立ての時はそれら相
互の周方向をそれまでとは違った方向に組み立てること
ができるので、照射による湾曲を抑制することができ
る。湾曲量が抑制できるので、照射途中での集合体の再
組立て時の遠隔操作や照射後の試験時の取扱いが容易に
なる。また、従来技術ではペレットの径方向温度差等に
より照射条件が不均一になる欠点があったが、本発明で
は燃料要素部の径方向を変えることができるので、この
点が改善される。さらに照射途中での径方向転換によ
り、フレッティング腐食の進行を抑えることができる。
【0011】また、本発明では下部端栓の要素係止部に
互換性をもたせたので、照射途中の燃料要素をその要素
係止部のみを取り替えることにより、係止構造の異なる
他の集合体や照射装置に装荷することが可能となる。
互換性をもたせたので、照射途中の燃料要素をその要素
係止部のみを取り替えることにより、係止構造の異なる
他の集合体や照射装置に装荷することが可能となる。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を図1ないし図4により説明
する。図1は本発明の一実施例である燃料要素の部分縦
断面図である。また、図2は図1のA−A線断面図、図
3は図1のB−B線断面図である。
する。図1は本発明の一実施例である燃料要素の部分縦
断面図である。また、図2は図1のA−A線断面図、図
3は図1のB−B線断面図である。
【0013】図1に示す燃料要素1は、被覆管3に燃料
ペレット4を積層収納し、上部端栓2および下部端栓の
燃料要素部5aにより溶接部8および10で密封溶接さ
れている。下部端栓は上部の燃料要素部5aと係止孔7
を有する下部の要素係止部5bとに分かれており、図2
に示すように、燃料要素部5aには外周面に開放してい
る切り欠き溝9が4個あり、中央部に嵌合部19aが下
方に向かって伸びている。一方、要素係止部5bには、
図3に示すように外周面に開放している切り欠き溝9が
1個あり、中心に嵌合孔19bがある。また、燃料要素
部5aおよび要素係止部5bにはそれぞれ切り欠き溝に
連通して径方向に穿設する固定孔20aおよび20bが
ある。
ペレット4を積層収納し、上部端栓2および下部端栓の
燃料要素部5aにより溶接部8および10で密封溶接さ
れている。下部端栓は上部の燃料要素部5aと係止孔7
を有する下部の要素係止部5bとに分かれており、図2
に示すように、燃料要素部5aには外周面に開放してい
る切り欠き溝9が4個あり、中央部に嵌合部19aが下
方に向かって伸びている。一方、要素係止部5bには、
図3に示すように外周面に開放している切り欠き溝9が
1個あり、中心に嵌合孔19bがある。また、燃料要素
部5aおよび要素係止部5bにはそれぞれ切り欠き溝に
連通して径方向に穿設する固定孔20aおよび20bが
ある。
【0014】燃料要素部5aと要素係止部5bとを結合
するには、燃料要素部5aの嵌合部19aと要素係止部
5bの嵌合孔19bとをはめあい、図4に示す結合片6
を両者の切り欠き溝9と固定孔20a,20bに挿入し
て行う。このようにすることによって燃料要素部5aと
要素係止部5bは相互の軸方向および周方向ネジレ力に
対して確実に固定される。
するには、燃料要素部5aの嵌合部19aと要素係止部
5bの嵌合孔19bとをはめあい、図4に示す結合片6
を両者の切り欠き溝9と固定孔20a,20bに挿入し
て行う。このようにすることによって燃料要素部5aと
要素係止部5bは相互の軸方向および周方向ネジレ力に
対して確実に固定される。
【0015】図5に示すように湾曲した燃料要素を炉外
取出し時に取出し、その後再装荷する場合、湾曲量を抑
制するために、湾曲方向が図6に示すように逆向きにな
るように、下部端栓5a,5bの結合部において結合周
方向を変える。すなわち、照射によって湾曲した燃料要
素はその状態で照射を続けるとさらに湾曲が増大するの
で、照射途中で炉から取出して照射データを採取した後
再びホットセル内で集合体に再組立てするときに、湾曲
の向きが逆になるように下部端栓5a,5bを組み立て
直す。下部端栓5a,5bの再組立ては次のように行
う。まず、結合片6を取り外し、燃料要素部5aの周方
向が要素係止部5bの係止孔7に対して湾曲方向が逆向
きになるように再組立てし、燃料要素部5aの4個の切
り欠き溝のうちから1つを選び、結合片6をこの切り欠
き溝と要素係止部5bの切り欠き溝とに挿入し、両者を
再結合する。この時、ワイヤスペーサ型燃料要素では隣
接する燃料要素のワイヤと干渉しないように、周方向の
変化は180度以内がよい。
取出し時に取出し、その後再装荷する場合、湾曲量を抑
制するために、湾曲方向が図6に示すように逆向きにな
るように、下部端栓5a,5bの結合部において結合周
方向を変える。すなわち、照射によって湾曲した燃料要
素はその状態で照射を続けるとさらに湾曲が増大するの
で、照射途中で炉から取出して照射データを採取した後
再びホットセル内で集合体に再組立てするときに、湾曲
の向きが逆になるように下部端栓5a,5bを組み立て
直す。下部端栓5a,5bの再組立ては次のように行
う。まず、結合片6を取り外し、燃料要素部5aの周方
向が要素係止部5bの係止孔7に対して湾曲方向が逆向
きになるように再組立てし、燃料要素部5aの4個の切
り欠き溝のうちから1つを選び、結合片6をこの切り欠
き溝と要素係止部5bの切り欠き溝とに挿入し、両者を
再結合する。この時、ワイヤスペーサ型燃料要素では隣
接する燃料要素のワイヤと干渉しないように、周方向の
変化は180度以内がよい。
【0016】結合片6は図4に示すように、バネ性を有
するワイヤをコの字状に成形し、連結時のガタを防止す
るために一端を内側に狭めておくとよい。また、使用中
に下部端栓5a,5bと融着しないようにするためとバ
ネ性を確保するために、下部端栓がステンレス鋼である
のに対して超耐熱合金鋼、例えばインコネル相当鋼が適
当である。結合片6は切り欠き溝9に端栓部外径からは
み出さないようにはめ込まれる。
するワイヤをコの字状に成形し、連結時のガタを防止す
るために一端を内側に狭めておくとよい。また、使用中
に下部端栓5a,5bと融着しないようにするためとバ
ネ性を確保するために、下部端栓がステンレス鋼である
のに対して超耐熱合金鋼、例えばインコネル相当鋼が適
当である。結合片6は切り欠き溝9に端栓部外径からは
み出さないようにはめ込まれる。
【0017】図7に示すワイヤスペーサ型集合体の場
合、あるいは図8に示すグリッド型集合体の場合、スペ
ーサワイヤ10と隣接燃料要素の被覆管との接点あるい
はグリッドスペーサの支持突起14と燃料要素との接点
において、冷却材の流力振動に起因するフレッテング腐
食が起こり、接触部での損耗の進行によっては燃料要素
の健全性が問題になることがある。このような問題に対
しても本発明の燃料要素は解決することができる。すな
わち、下部端栓5a,5bの周方向の組み合わせを変更
することによって、損耗が起こりそうな接触部位を他の
健全な部位に変えることができる。
合、あるいは図8に示すグリッド型集合体の場合、スペ
ーサワイヤ10と隣接燃料要素の被覆管との接点あるい
はグリッドスペーサの支持突起14と燃料要素との接点
において、冷却材の流力振動に起因するフレッテング腐
食が起こり、接触部での損耗の進行によっては燃料要素
の健全性が問題になることがある。このような問題に対
しても本発明の燃料要素は解決することができる。すな
わち、下部端栓5a,5bの周方向の組み合わせを変更
することによって、損耗が起こりそうな接触部位を他の
健全な部位に変えることができる。
【0018】図9は本発明の他の実施例を示すもので、
下部端栓の係止部の縦断面図である。燃料要素の照射試
験は、運転用燃料集合体から数本を取り出し、これをさ
らに試験目的別に用意された照射試験装置に組み込んで
照射を継続する方法と、多種類の照射試験装置に順次乗
り換えながら高燃焼度までの照射データを得る方法とが
ある。従来の燃料要素では、集合体における燃料要素の
係止構造や照射試験装置別の燃料要素の軸方向炉心燃料
位置等が異なるため、必要とする照射試験装置に燃料要
素を組み立てることができないことがある。本発明では
下部端栓の要素係止部5として例えば図9に示すような
係止部を有するものや他のいくつかの種類のものを用意
しておき、次の試験装置に適合するものを選んでこれを
それまで使用していた燃料要素の要素係止部5と取り替
えて使用すれば、多種類の照射装置に対応させることが
できる。また、要素係止部5の全長を変えることによっ
て炉心位置までの軸方向長さの調節ができる。
下部端栓の係止部の縦断面図である。燃料要素の照射試
験は、運転用燃料集合体から数本を取り出し、これをさ
らに試験目的別に用意された照射試験装置に組み込んで
照射を継続する方法と、多種類の照射試験装置に順次乗
り換えながら高燃焼度までの照射データを得る方法とが
ある。従来の燃料要素では、集合体における燃料要素の
係止構造や照射試験装置別の燃料要素の軸方向炉心燃料
位置等が異なるため、必要とする照射試験装置に燃料要
素を組み立てることができないことがある。本発明では
下部端栓の要素係止部5として例えば図9に示すような
係止部を有するものや他のいくつかの種類のものを用意
しておき、次の試験装置に適合するものを選んでこれを
それまで使用していた燃料要素の要素係止部5と取り替
えて使用すれば、多種類の照射装置に対応させることが
できる。また、要素係止部5の全長を変えることによっ
て炉心位置までの軸方向長さの調節ができる。
【0019】なお、上記実施例では下部端栓の燃料要素
部5aの切り欠き溝を4個、要素係止部5bの切り欠き
溝を1個としたが、これらの個数は適宜変更することが
できる。
部5aの切り欠き溝を4個、要素係止部5bの切り欠き
溝を1個としたが、これらの個数は適宜変更することが
できる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の燃料要素
は下部端栓が上部および下部の2つの部分に分割されて
いてそれら相互の周方向位置を変えることができるの
で、燃料要素が照射により湾曲した場合に、その湾曲が
逆転する方向に組み立て直して再照射することができ、
湾曲量を抑制することができる。したがって、燃料要素
の湾曲による再装荷の困難性が解消される。また、照射
途中の周方向転換によって、フレッテング腐食の進行を
阻止することができる。さらに、従来技術ではペレット
の径方向温度差等により照射条件が不均一になる欠点が
あったが、本発明では燃料要素部の径方向を変えること
ができるので、この点が改善される。
は下部端栓が上部および下部の2つの部分に分割されて
いてそれら相互の周方向位置を変えることができるの
で、燃料要素が照射により湾曲した場合に、その湾曲が
逆転する方向に組み立て直して再照射することができ、
湾曲量を抑制することができる。したがって、燃料要素
の湾曲による再装荷の困難性が解消される。また、照射
途中の周方向転換によって、フレッテング腐食の進行を
阻止することができる。さらに、従来技術ではペレット
の径方向温度差等により照射条件が不均一になる欠点が
あったが、本発明では燃料要素部の径方向を変えること
ができるので、この点が改善される。
【0021】さらに、上記した2つの部分のうち下部の
部分すなわち、係止部分を互換性のあるものとしたの
で、燃料要素を係止構造の異なる他の集合体または他の
照射装置に適合させることが可能となる。
部分すなわち、係止部分を互換性のあるものとしたの
で、燃料要素を係止構造の異なる他の集合体または他の
照射装置に適合させることが可能となる。
【図1】本発明の一実施例である燃料要素の部分縦断面
図。
図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】図1のB−B線断面図。
【図4】結合片の縦断面形状を示す図。
【図5】照射により弓なりの湾曲変形を起こした燃料要
素のラッパ管から外した状態を示す図。
素のラッパ管から外した状態を示す図。
【図6】下部端栓5aおよび5bの結合周方向を変えて
燃料要素の湾曲方向を逆転させた状態を示す図。
燃料要素の湾曲方向を逆転させた状態を示す図。
【図7】従来のワイヤスペーサ型燃料集合体の横断面の
一部を示す図。
一部を示す図。
【図8】従来のグリッドスペーサ型燃料集合体の燃料要
素およびその周辺の、(a)横断面図、(b)縦断面
図。
素およびその周辺の、(a)横断面図、(b)縦断面
図。
【図9】本発明の他の実施例の下部端栓係止部の、
(a)横断面図、(b)縦断面図。
(a)横断面図、(b)縦断面図。
1…燃料要素、2…上部端栓、3…被覆管、4…核燃料
ペレット、5…下部端栓、5a…下部端栓燃料要素部、
5b…下部端栓要素係止部、6…結合片、7…係止孔、
9…切り欠き溝、10…スペーサワイヤ、13…グリッ
ドセル、14…支持ディンブル、18…ノックバー、1
9a…篏合部、20a,20b…固定孔。
ペレット、5…下部端栓、5a…下部端栓燃料要素部、
5b…下部端栓要素係止部、6…結合片、7…係止孔、
9…切り欠き溝、10…スペーサワイヤ、13…グリッ
ドセル、14…支持ディンブル、18…ノックバー、1
9a…篏合部、20a,20b…固定孔。
Claims (3)
- 【請求項1】 核燃料ペレットを装填した被覆管の上下
両端を上部端栓および下部端栓で密封してなる核燃料要
素において、下部端栓が上部の燃料要素部と下部の要素
係止部とに分かれて構成されており、燃料要素部と要素
係止部とは分解・再組立が可能でその結合が相互の周方
向を変化し得るような結合手段によりなされていること
を特徴とする核燃料要素。 - 【請求項2】 結合手段が、下部端栓の燃料要素部およ
び要素係止部それぞれの中心部に設けられた嵌合部およ
び嵌合孔と、燃料要素部および要素係止部それぞれの外
周部に設けられた単数または複数の切り欠き溝と、該切
り欠き溝に連通する固定孔と、該切り欠き溝および固定
孔に挿入される結合片からなっている請求項1記載の核
燃料要素。 - 【請求項3】 要素係止部が要素係止形状の異なる他の
要素係止部と互換性を有する請求項1記載の核燃料要
素。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4186769A JPH0634778A (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | 核燃料要素 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4186769A JPH0634778A (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | 核燃料要素 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0634778A true JPH0634778A (ja) | 1994-02-10 |
Family
ID=16194312
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4186769A Pending JPH0634778A (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | 核燃料要素 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0634778A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003079427A1 (fr) * | 2002-03-19 | 2003-09-25 | Tokyo Electron Limited | Procede de traitement par plasma |
KR101493686B1 (ko) * | 2013-08-20 | 2015-02-16 | 한국원자력연구원 | 핵연료봉 조립체 및 그 장탈착 취급 장치 |
KR101594424B1 (ko) * | 2014-10-08 | 2016-02-17 | 한국원자력연구원 | 핵연료봉 조립체 및 그 장탈착 취급 장치 |
-
1992
- 1992-07-14 JP JP4186769A patent/JPH0634778A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003079427A1 (fr) * | 2002-03-19 | 2003-09-25 | Tokyo Electron Limited | Procede de traitement par plasma |
KR101493686B1 (ko) * | 2013-08-20 | 2015-02-16 | 한국원자력연구원 | 핵연료봉 조립체 및 그 장탈착 취급 장치 |
KR101594424B1 (ko) * | 2014-10-08 | 2016-02-17 | 한국원자력연구원 | 핵연료봉 조립체 및 그 장탈착 취급 장치 |
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