JPH063452U - 遠心分離機用ロータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】遠心分離機用ロータの試験管収納体内を簡便な
方法で密閉させて、試料の飛散を防ぐ。 【構成】図１において、ロータ１の遠心分離用試験管を
収納する為の穴２に合致する外形形状を有する試験管収
納体３を、密閉性をよくする為の液シール部材６をはさ
んで密閉用リッドが遠心力により下方に押し付けられ
て、試験管収納体内を密閉させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、遠心分離機用ロータの操作の簡略化に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の試験管保持組立体は、図５のように試験管収納体３と密閉用リッド５に それぞれねじ部１３を有し、そのねじを締めて密閉していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の試験管保持組立体は、分離する試料が試験管から漏れた場合にその試料 が飛散するのを防ぐ為、試験管を入れた後一つ一つねじ付の密閉用リッドを締め ていた。

【０００４】 本考案の目的は、試験管保持組立体全部のねじ締めを行わなくても試料が飛散 しないようにするとともに、簡便に使用できるようにすることである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的は、遠心力を利用して密閉用リッドを斜め下方の試験管収納体に押し つけることによって達成される。

【０００６】 また、密閉用リッドをロータ上部に設けたカバで斜め下方の試験管収納体に押 しつけることによって、さらに確実に目的を達成することができる。

【０００７】

【作用】

試験管収納体上部に位置する密閉用リッドは、遠心力によって水平方向に力が かかる。その力はロータの試験管収納穴壁面に垂直にかかる力と試験管収納体を 斜め下方に押す力とに分けられる。その後者によって密閉用リッドが閉まり、試 験管収納体内は密閉される。

【０００８】 また、密閉用リッドはロータ上部に設けたカバによって垂直方向に力がかかる 。この力も上記のように分力され、密閉用リッドが閉まり試験管収納体内は密閉 される。

【０００９】

【実施例】

図１において、ロータ１の試験管収納穴２に試験管収納体３が入り、その中に 試験管４が入る。試験管収納体３の上部には密閉用リッド５が乗り、試験管収納 体３と密閉用リッド５の間に液シール部材６がはさまれている。ロータ１が回転 することによって図３の様に密閉用リッド５に水平方向の力１０がかかり、その 斜め下方向の分力１１により密閉用リッド５が閉まり試験管収納体内は密閉され る。

【００１０】 次に図２において、図１と同様にロータ１の試験管収納穴２に試験管収納体３ 、試験管４、密閉用リッド５、液シール部材６があり、上面にめねじ付穴７を有 するロータ１の上に中心に穴のあいたカバ８が乗り、カバ８を貫通しロータ１の めねじ付穴７におねじ付のハンドル９が嵌合している。このハンドル９を締める ことによって図４の様にカバ８が下方に押され、カバ８によって密閉用リッド５ に垂直下方の力１２がかかる。その力の斜め下方向の分力１１により密閉用リッ ド５が閉まり試験管収納体内は密閉される。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は、わずらわしい密閉用リッドのねじ締めを削除できたので、簡便に、 試料を外部に漏らすことなく遠心分離することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案になる遠心分離機用ロータの一実施例
を示す断面図。

【図２】 本考案になる遠心分離機用ロータの他の一実
施例を示す断面図。

【図３】 図１のＡ部拡大図で、分力説明図。

【図４】 図２のＢ部拡大図で、分力説明図。

【図５】 従来の遠心分離機用ロータの一例を示す断面
図。

【符号の説明】

１はロータ、２は試験管収納穴、３は試験管収納体、４
は試験管、５は密閉用リッド、６は液シール部材、７は
めねじ付穴、８はカバ、９はハンドル、１０は水平方向
の力、１１は斜め下方の分力、１２は垂直下方にかかる
力、１３はねじ部である。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ロータの回転軸に対して固定角度で多数の
   遠心分離用試験管を収納するための穴と、該穴に合致す
   る外形形状を有する試験管収納体とを備える遠心分離機
   用ロータにおいて、試験管収納体上部に位置する密閉用
   リッドと、該密閉用リッドと試験管収納体との間に液シ
   ール部材を設けたことを特徴とする遠心分離機用ロー
   タ。
2. 【請求項２】上記密閉用リッドを下方に押さえるためカ
   バをロータ上部に設けたことを特徴とする請求項１記載
   の遠心分離機用ロータ。