JPH0634464A - マグネシウム合金のボルトゆるみ試験方法 - Google Patents
マグネシウム合金のボルトゆるみ試験方法Info
- Publication number
- JPH0634464A JPH0634464A JP19226492A JP19226492A JPH0634464A JP H0634464 A JPH0634464 A JP H0634464A JP 19226492 A JP19226492 A JP 19226492A JP 19226492 A JP19226492 A JP 19226492A JP H0634464 A JPH0634464 A JP H0634464A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bolt
- test piece
- test
- tightened
- magnesium
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 マグネシウム合金の締め付け状態の応力緩和
を計測するに際して、表面にひずみゲージ２を貼った高
張力鋼ボルト１で、被締め付け材であるマグネシウム合
金試験材３を締め付け、前記ひずみゲージ２でマグネシ
ウム合金試験材３の応力緩和挙動を計測する。 【効果】 マグネシウム合金の応力緩和挙動を簡便な方
法で計測可能とし、さらに従来の方法では困難であった
一度に多数の試験材の試験と長時間の試験を、容易に、
しかも安価に行うことができる。
を計測するに際して、表面にひずみゲージ２を貼った高
張力鋼ボルト１で、被締め付け材であるマグネシウム合
金試験材３を締め付け、前記ひずみゲージ２でマグネシ
ウム合金試験材３の応力緩和挙動を計測する。 【効果】 マグネシウム合金の応力緩和挙動を簡便な方
法で計測可能とし、さらに従来の方法では困難であった
一度に多数の試験材の試験と長時間の試験を、容易に、
しかも安価に行うことができる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、比較的低温、低応力で
変形を生じる材料における応力緩和挙動を計測する方法
に関し、詳しくは、マグネシウム合金のボルトゆるみ試
験方法に関するものである。
変形を生じる材料における応力緩和挙動を計測する方法
に関し、詳しくは、マグネシウム合金のボルトゆるみ試
験方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】マグネシウムは実用合金中もっとも軽量
であるため、近年自動車をはじめとする輸送機器など軽
量化が望まれる分野の注目を集めている。ところが高温
で使用する自動車用部品に、実際にマグネシウム合金を
適用した場合、部品を取り付けているボルトが使用中に
緩むという問題が生じている。
であるため、近年自動車をはじめとする輸送機器など軽
量化が望まれる分野の注目を集めている。ところが高温
で使用する自動車用部品に、実際にマグネシウム合金を
適用した場合、部品を取り付けているボルトが使用中に
緩むという問題が生じている。
【０００３】これは被締め付け材であるマグネシウム合
金と締め付け材である鋼との線膨張係数の差による熱応
力の増加と、それにともなうマグネシウム合金の応力緩
和現象が原因となっている。そこで、ボルトの締め付け
状態におけるマグネシウム合金の応力緩和挙動を計測
し、緩みの状況を定量的に把握する必要が生じてきた。
金と締め付け材である鋼との線膨張係数の差による熱応
力の増加と、それにともなうマグネシウム合金の応力緩
和現象が原因となっている。そこで、ボルトの締め付け
状態におけるマグネシウム合金の応力緩和挙動を計測
し、緩みの状況を定量的に把握する必要が生じてきた。
【０００４】一般に、材料の応力緩和挙動を計測する場
合には、図３に示すように、ひずみ計９を取り付けた試
験材10に試験機11により圧縮荷重をかけ、ひずみ計９に
よって得られるひずみ量が一定になるように圧縮荷重を
制御し、時間に対する応力低下を測定する。その典型的
な時間−応力曲線を図４に模式的に示す。図４は時間の
経過とともに応力が低下している様子を示している。
合には、図３に示すように、ひずみ計９を取り付けた試
験材10に試験機11により圧縮荷重をかけ、ひずみ計９に
よって得られるひずみ量が一定になるように圧縮荷重を
制御し、時間に対する応力低下を測定する。その典型的
な時間−応力曲線を図４に模式的に示す。図４は時間の
経過とともに応力が低下している様子を示している。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この方法で
は、高価な試験機を必要とする上に、一度の試験で一つ
の試験材しか計測できず、また 100時間を超えるような
長時間の試験に対応するのが困難である。そこで、この
方法に代わりマグネシウム合金の応力緩和挙動を、同時
に多数計測することができ、さらに長時間の試験にも対
応可能な試験方法が望まれている。
は、高価な試験機を必要とする上に、一度の試験で一つ
の試験材しか計測できず、また 100時間を超えるような
長時間の試験に対応するのが困難である。そこで、この
方法に代わりマグネシウム合金の応力緩和挙動を、同時
に多数計測することができ、さらに長時間の試験にも対
応可能な試験方法が望まれている。
【０００６】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、ひずみゲージを貼った締め付け材であ
る高張力鋼ボルトで、被締め付け材であるマグネシウム
合金試験材を締め付け、高張力鋼ボルトに張ったひずみ
ゲージによって、連続的にマグネシウム合金の応力緩和
挙動を計測するマグネシウム合金のボルトゆるみ試験方
法を提供することを目的とする。
なされたもので、ひずみゲージを貼った締め付け材であ
る高張力鋼ボルトで、被締め付け材であるマグネシウム
合金試験材を締め付け、高張力鋼ボルトに張ったひずみ
ゲージによって、連続的にマグネシウム合金の応力緩和
挙動を計測するマグネシウム合金のボルトゆるみ試験方
法を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、マグネシウム
合金の締め付け状態の応力緩和を計測するに際して、表
面にひずみゲージを貼った高張力鋼ボルトで、被締め付
け材であるマグネシウム合金試験材を締め付け、前記ひ
ずみゲージでマグネシウム合金の応力緩和挙動を計測す
るマグネシウム合金のボルトゆるみ試験方法である。
合金の締め付け状態の応力緩和を計測するに際して、表
面にひずみゲージを貼った高張力鋼ボルトで、被締め付
け材であるマグネシウム合金試験材を締め付け、前記ひ
ずみゲージでマグネシウム合金の応力緩和挙動を計測す
るマグネシウム合金のボルトゆるみ試験方法である。
【０００８】
【作用】図１に示すように、高張力鋼ボルト１の表面に
ひずみゲージ２を貼り付け、この高張力鋼ボルト４でマ
グネシウム合金の試験材３を所定のトルクで締め付け
る。ひずみゲージ２のリード線４は高張力鋼ボルト１に
開けた孔５から外に導かれ、計測器（図示せず）に接続
される。高張力鋼ボルト１で締め付けられた試験材３
を、一定の温度に保持した炉内に挿入し、ひずみゲージ
２の値から試験材３に加わる面荷重を計算し、試験材３
の応力を求める。なお、６は高張力鋼ナット、７は平座
金、８はばね座金をそれぞれ示す。
ひずみゲージ２を貼り付け、この高張力鋼ボルト４でマ
グネシウム合金の試験材３を所定のトルクで締め付け
る。ひずみゲージ２のリード線４は高張力鋼ボルト１に
開けた孔５から外に導かれ、計測器（図示せず）に接続
される。高張力鋼ボルト１で締め付けられた試験材３
を、一定の温度に保持した炉内に挿入し、ひずみゲージ
２の値から試験材３に加わる面荷重を計算し、試験材３
の応力を求める。なお、６は高張力鋼ナット、７は平座
金、８はばね座金をそれぞれ示す。
【０００９】締め付け材に高張力鋼ボルトを使用した理
由は、 200℃までの低温で、60kgf/mm2 までの低応力で
は、締め付け材である高張力鋼ボルトは全く塑性変形し
ないと考えられるたため、締め付け材の変形を考慮に入
れることなく、マグネシウム合金試験材の応力緩和挙動
を評価できるからである。
由は、 200℃までの低温で、60kgf/mm2 までの低応力で
は、締め付け材である高張力鋼ボルトは全く塑性変形し
ないと考えられるたため、締め付け材の変形を考慮に入
れることなく、マグネシウム合金試験材の応力緩和挙動
を評価できるからである。
【００１０】上記の試験方法により、高価な試験機を使
用せず、一度に多数の試験材を試験することができ、ま
た、長時間の試験にも対応可能となる。また、この試験
方法は、非常に容易で安価な試験方法であり、さらに実
際の使用状況に近い状態での評価ができるという長所を
持っている。
用せず、一度に多数の試験材を試験することができ、ま
た、長時間の試験にも対応可能となる。また、この試験
方法は、非常に容易で安価な試験方法であり、さらに実
際の使用状況に近い状態での評価ができるという長所を
持っている。
【００１１】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。
本実施例で用いたマグネシウム合金は、マグネシウムに
重量％で 9％のアルミニウム、 0.7％の亜鉛を添加した
AZ91C合金、4.25％の亜鉛、1.25％のレア・アースを添
加した ZE41A合金、および 2.7％の亜鉛、 3％のレア・
アースを添加した ZE33A合金の三種類である。
本実施例で用いたマグネシウム合金は、マグネシウムに
重量％で 9％のアルミニウム、 0.7％の亜鉛を添加した
AZ91C合金、4.25％の亜鉛、1.25％のレア・アースを添
加した ZE41A合金、および 2.7％の亜鉛、 3％のレア・
アースを添加した ZE33A合金の三種類である。
【００１２】試験材は厚さ20mm、幅25mm、長さ60mmで、
ボルト穴は直径12mmとした。締め付けに用いたボルトは
高張力鋼で、両面にひずみゲージを貼り付けている。締
め付けトルクは 3〜5kg-m 、試験温度は 100〜180 ℃と
した。また、 AZ91C合金については、従来法であるグル
ーブルを用いた試験を行い、比較例とした。
ボルト穴は直径12mmとした。締め付けに用いたボルトは
高張力鋼で、両面にひずみゲージを貼り付けている。締
め付けトルクは 3〜5kg-m 、試験温度は 100〜180 ℃と
した。また、 AZ91C合金については、従来法であるグル
ーブルを用いた試験を行い、比較例とした。
【００１３】これらの試験結果の一部を、比較例ととも
に図２に示す。図２は締め付けトルク 5kg-m、試験温度
150℃の結果で、時間経過にともなう応力の低下と、そ
れぞれの合金の特徴が明確に表されている。
に図２に示す。図２は締め付けトルク 5kg-m、試験温度
150℃の結果で、時間経過にともなう応力の低下と、そ
れぞれの合金の特徴が明確に表されている。
【００１４】グルーブルを用いた比較例（図中点線）と
本発明の実施例（図中○印）の結果が短時間側において
一致していないが、その理由は、本発明の方法がボルト
で締め付けた試験材を炉内に挿入する方法であるため、
試験材の昇温中に、試験材とボルトとの線膨張の差によ
り面圧が上昇し、試験材が応力緩和を起こしてしまうた
め、本来は高くあるべき応力が低くでている。
本発明の実施例（図中○印）の結果が短時間側において
一致していないが、その理由は、本発明の方法がボルト
で締め付けた試験材を炉内に挿入する方法であるため、
試験材の昇温中に、試験材とボルトとの線膨張の差によ
り面圧が上昇し、試験材が応力緩和を起こしてしまうた
め、本来は高くあるべき応力が低くでている。
【００１５】ただし、その影響が及ぶのは目標温度到達
後、比較的短時間のみであり、それ以後は比較例とよく
一致しているため、材料の評価をする上で問題ないと考
えられる。もちろん、グルーブルを用いた試験では、そ
の試験方法から明らかなように、この影響はない。
後、比較的短時間のみであり、それ以後は比較例とよく
一致しているため、材料の評価をする上で問題ないと考
えられる。もちろん、グルーブルを用いた試験では、そ
の試験方法から明らかなように、この影響はない。
【００１６】以上のように、本試験方法は高張力鋼ボル
トを締め付け材に使用した簡単な装置で、一度に多数の
試験材を試験することができ、また、長時間の試験にも
対応可能である。
トを締め付け材に使用した簡単な装置で、一度に多数の
試験材を試験することができ、また、長時間の試験にも
対応可能である。
【００１７】
【発明の効果】本発明は、マグネシウム合金の締め付け
状態の応力緩和を計測するに際して、表面にひずみゲー
ジを貼った高張力鋼ボルトで、被締め付け材であるマグ
ネシウム合金試験材を締め付け、前記ひずみゲージでマ
グネシウム合金の応力緩和挙動を計測するマグネシウム
合金のボルトゆるみ試験方法であって、本発明法によれ
ば、マグネシウム合金の応力緩和挙動を簡便な方法で計
測可能とし、さらに従来の方法では困難であった一度に
多数の試験材の試験と長時間の試験を、容易に、しかも
安価に行うことができる。将来、さらに増加すると考え
られるマグネシウム合金の評価試験に対し、本発明法は
その時間削減とコスト低減において貢献するものであ
る。
状態の応力緩和を計測するに際して、表面にひずみゲー
ジを貼った高張力鋼ボルトで、被締め付け材であるマグ
ネシウム合金試験材を締め付け、前記ひずみゲージでマ
グネシウム合金の応力緩和挙動を計測するマグネシウム
合金のボルトゆるみ試験方法であって、本発明法によれ
ば、マグネシウム合金の応力緩和挙動を簡便な方法で計
測可能とし、さらに従来の方法では困難であった一度に
多数の試験材の試験と長時間の試験を、容易に、しかも
安価に行うことができる。将来、さらに増加すると考え
られるマグネシウム合金の評価試験に対し、本発明法は
その時間削減とコスト低減において貢献するものであ
る。
【図１】本発明に係わるボルトゆるみ試験装置を示す図
である。
である。
【図２】実施例の試験結果を示す図である。
【図３】従来の試験方法の説明図である。
【図４】典型的な時間−応力曲線を模式的に示す図であ
る。
る。
１…高張力鋼ボルト、２…ひずみゲージ、３…試験材、
４…リード線、５…孔、６…高張力鋼ナット、７…平座
金、８…ばね座金、９…ひずみ計、10…試験材、11…試
験機。
４…リード線、５…孔、６…高張力鋼ナット、７…平座
金、８…ばね座金、９…ひずみ計、10…試験材、11…試
験機。
フロントページの続き (72)発明者 武林 慶樹 愛知県名古屋市北区金城町３丁目１番地 株式会社神戸製鋼所名古屋工場内 (72)発明者 中田 守 愛知県名古屋市北区金城町３丁目１番地 株式会社神戸製鋼所名古屋工場内
Claims (1)
- 【請求項１】 マグネシウム合金の締め付け状態の応力
緩和を計測するに際して、表面にひずみゲージを貼った
高張力鋼ボルトで、被締め付け材であるマグネシウム合
金試験材を締め付け、前記ひずみゲージでマグネシウム
合金の応力緩和挙動を計測することを特徴とするマグネ
シウム合金のボルトゆるみ試験方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19226492A JPH0634464A (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | マグネシウム合金のボルトゆるみ試験方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19226492A JPH0634464A (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | マグネシウム合金のボルトゆるみ試験方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0634464A true JPH0634464A (ja) | 1994-02-08 |
Family
ID=16288396
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19226492A Withdrawn JPH0634464A (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | マグネシウム合金のボルトゆるみ試験方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0634464A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1659385A3 (en) * | 2004-11-22 | 2006-06-21 | JTEKT Corporation | Sensor-mounted roller bearing apparatus |
| GB2475322A (en) * | 2009-11-17 | 2011-05-18 | Crane Electronics | Variable torque rate test joint |
| US8720283B2 (en) | 2010-01-25 | 2014-05-13 | Crane Electronics Ltd. | Variable torque-rate test joint |
| CN108533591A (zh) * | 2018-06-21 | 2018-09-14 | 电子科技大学 | 一种能监测连接应变的智能螺栓 |
| CN118565799A (zh) * | 2024-08-05 | 2024-08-30 | 浙江迪特高强度螺栓有限公司 | 一种验证高强度螺栓可靠性的楔垫及其装置和方法 |
-
1992
- 1992-07-20 JP JP19226492A patent/JPH0634464A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1659385A3 (en) * | 2004-11-22 | 2006-06-21 | JTEKT Corporation | Sensor-mounted roller bearing apparatus |
| GB2475322A (en) * | 2009-11-17 | 2011-05-18 | Crane Electronics | Variable torque rate test joint |
| GB2475322B (en) * | 2009-11-17 | 2012-02-22 | Crane Electronics | Variable torque rate test joint |
| US8720283B2 (en) | 2010-01-25 | 2014-05-13 | Crane Electronics Ltd. | Variable torque-rate test joint |
| CN108533591A (zh) * | 2018-06-21 | 2018-09-14 | 电子科技大学 | 一种能监测连接应变的智能螺栓 |
| CN118565799A (zh) * | 2024-08-05 | 2024-08-30 | 浙江迪特高强度螺栓有限公司 | 一种验证高强度螺栓可靠性的楔垫及其装置和方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991005 |