JPH06331736A - スロットアンテナを利用するボアホールレーダ - Google Patents

スロットアンテナを利用するボアホールレーダ

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JPH06331736A
JPH06331736A JP14704693A JP14704693A JPH06331736A JP H06331736 A JPH06331736 A JP H06331736A JP 14704693 A JP14704693 A JP 14704693A JP 14704693 A JP14704693 A JP 14704693A JP H06331736 A JPH06331736 A JP H06331736A
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slot antenna
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borehole radar
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源之 佐藤
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弘明 新妻
Kazumi Osato
和己 大里
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JINETSU GIJUTSU KAIHATSU KK
Tohoku University NUC
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】スロットアンテナを用いて、坑壁近傍での反射
波の識別が実際に容易になり、より高精度の計測が行
え、かつ、堆積層や石油貯留層のような地中での電磁波
の損失が大きく、従来のボアホールレーダでは、計測で
きなかった場所でも計測が行えるボアホールレーダを提
供する。 【構成】ボアホールレーダの送信、受信、または、その
双方にボアホールと直交する方向に偏波する電波に対し
て感度を有する導体円筒上軸方向スロットアンテナ6を
用い、これとダイポールアンテナ8とを適宜組み合わせ
ることにより送信電波の偏波に対して平行と直交の2成
分の計測を可能としたものである。そして、周波数の選
択により坑井周辺および坑井より離れた位置にある反射
体をも測定可能としたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スロットアンテナとダ
イポールアンテナとを組み合わせてなるボアホールレー
ダに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地下のエネルギーの開発、利用、
地下空間の利用など多方面での応用が期待されており、
このため、構造、建築物の建設のための基盤調査、地下
電力貯蔵、石油備蓄、地下発電等の目的で、地下空洞建
設や各種廃棄物地下貯蔵または資源、エネルギー開発等
に地下き裂や地層の計測が必要となっている。この地下
計測技術には、計測対象に近接した計測ができ、深部の
精密な測定が可能である反面機械的固定装置を必要とせ
ず、高速な計測が可能なボアホールレーダが利用されて
いる。
【0003】ボアホールレーダとは、坑井(ボアホー
ル)内に降下させたゾンデ中に送受信アンテナを配置
し、送信アンテナから電波を送信し、この送信された電
波の地中での反射波を受信アンテナで補促することによ
り、反射体の位置を計測し、地下構造を推定するもので
ある。
【0004】ボアホールレーダは、レーダゾンデの中に
送受信アンテナを配置し、地層中の電波減衰を抑え、レ
ーダ分解能を上げるため、通常50MHz〜100MH
zの周波数の電波が用いられている。このため、従来の
ボアホールレーダは、ボアホールに平行なダイポールア
ンテナを使用して電波の送受信に用いている。図6に二
組のダイポールアンテナを送受信用に用いて測定する場
合の概念図を示す。図6において、21は、直径90m
mのFRP(繊維強化プラスチック)製ゾンデ22を吊
り下げ、地上との間で信号の授受を行う検層ケーブルで
あり、前記ゾンデ22の中には、それぞれ620mmの
長さを有する受信用ダイポールアンテナ23および送信
用ダイポールアンテナ24が、給電点位置1070mm
の間隔で配置されている。
【0005】
【発明が解決しょうとする課題】しかしながら、従来の
ボアホールレーダでは、送受信のアンテナが、狭いボア
ホールゾンデの中で近接して配置されざるを得ないた
め、その結合度が大きく、受信アンテナには、周囲から
の微弱な反射に加えて、送信アンテナからの強力な直接
波が重畳的に入り込む。このため、その直接波が充分に
減衰する時刻前に到来する反射波を検出することができ
ないという欠点があった。そのため、坑井周辺の地下構
造は精密には計測できなかった。
【0006】また、送受信アンテナ間の直接結合を低減
するために、アンテナ間隔を離したり、所定の信号処理
を行うことにより、直接波の影響を低減する方法が考慮
されているが、これらの方法は、いずれも反射波自体の
強度を弱くするため、有効な解決方法ではなかった。殊
に、周辺が損失の大きい媒質である場合には、実用性に
欠けるものであった。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、ボア
ホールレーダの送信、受信、または、その双方にボアホ
ールと直交する方向に偏波する電波に対して感度を有す
る導体円筒上軸方向スロットアンテナを用い、これとダ
イポールアンテナとを適宜組み合わせることにより送信
電波の偏波に対して平行と直交の2成分の計測を可能と
したものである。
【0008】そして、周波数の選択により坑井周辺およ
び坑井より離れた位置にある反射体をも測定可能とした
ものである。
【0009】
【作用】本発明によるダイポールアンテナとスロットア
ンテナを適宜組み合わせて直交偏波を利用したボアホー
ルレーダでは、反射波形の偏波特性間でも測定可能と
し、直接波に対する感度のみを低減できるため、反射波
だけを明瞭に検出できる。
【0010】
【実施例】図1に本発明に係るボアホールレーダに使用
するスロットアンテナの実施例について述べる。図1
は、本発明に係るボアホールレーダに使用するスロット
アンテナの一実施例を示したものであり、導体円柱1表
面上に縦方向にスロット(空隙)2を有する構造のもの
である。本発明に係るボアホールレーダに使用するスロ
ットアンテナは、通常、直径100mm程度の計測用坑
井(図1では図示せず)内に吊り下ろされる外筒内径7
5mm、肉厚約10mmのFRP(繊維強化プラスチッ
ク)ゾンデの中に配置されるため、直径70mmφ、長
さ1030mmの金属円筒において、円筒上軸方向に長
さ650mm、幅3mmのスロット(空隙)を形成し
た。
【0011】このスロットアンテナの特性を以下の方法
によって検証した。
【0012】今、該スロットアンテナの特性を知るため
に円筒が無限に長いと想定すると、その放射電磁界の遠
方界は次式1で与えられ、アンテナ軸に対し電界が垂直
な偏波を励振する。
【0013】
【数1】
【0014】但し、
【0015】
【数2】
【0016】
【数3】
【0017】ここで、S(*)は、無限完全導体平板上
スロットアンテナの放射電磁界、M(*)は、円筒の影
響を表わす項であり、ここで、スロット幅が使用する周
波数に比べ充分に小さく、かつ、円筒直径が十分に小さ
いとすると、次式4が成り立ち、周方向に無指向性とな
る。
【0018】
【数4】
【0019】なお、スロットアンテナをボアホールレー
ダに使用するに際して、特に、前記スロットアンテナを
パルスレーダの送受信アンテナとして使用した場合の給
電点の位置について検討する必要がある。これは、パル
スレーダの送受信アンテナとして前記スロットアンテナ
を使用する場合には、広帯域での動作が要求され、その
ためは、広帯域でのインピーダンス整合を改善しなけれ
ばならないからである。給電位置と指向性、入力インピ
ーダンスとの関係を解析した結果、中央以外で給電した
場合には、スロット長l、波長λとすると、図2(a)
に示されるように、l/λ=0.5なる周波数付近で
は、H面内指向性は、アンテナ正面に向いているが、l
/λ=1.0となる周波数付近で使用した場合には、図
2(b)に示されるように、アンテナの正面方向でロー
ブが割れるという結果を得た。図2は、端部より1/4
全長の位置で給電した場合のスロットアンテナのH面内
指向性を示す図である。
【0020】これらの解析結果から、ボアホールレーダ
用スロットアンテナを設計する場合には、インピーダン
ス整合だけでなく、指向性も考慮に入れなけらばならな
いことが判明する。
【0021】したがって、本実施例において、スロット
アンテナを使用するに際して、その給電点を円筒表面上
のスロット全長の1/4の位置に給電点3を設けた(図
3参照)。
【0022】図3は、給電点の構造を示すもので、図3
において、符号4は、円筒内部に設けられる同軸給電線
であり、スロットを横切る給電点3に高周波電圧を給電
する。なお、このスロット2の形状や、給電点3の位置
等は使用周波数によって適宜決定されるべきものであ
り、実際に使用されるスロットアンテナにあっては、前
記金属円筒1は、坑井内では保護のため、または、電磁
波放射効率を良くするため、誘電体によって被覆され、
また、スロット2についても、スロット空隙内を誘電体
を充填したり、あるいは、空洞共振器を結合したりする
こともある。このような誘電体による被覆や、充填は、
放射効率の向上や、温度や衝撃による変形を防止して、
安定して電磁波の送受信を行う効果を有する。
【0023】図4に、実際のゾンデ5の中に、このアン
テナを配置し、従来のダイポールアンテナと組み合わせ
て使用するボアホールレーダーの概念図を示す。図4に
おいて、5は、FRP製ゾンデ、6は、受信用スロット
アンテナであり、直径70mm、長さ1030mmの導
体円柱1からなり、その中央表面上に長さ630mm、
スロット幅3mmのスロット部2が設けられている。7
は、これら受信用スロットアンテナ6および送信用ダイ
ポールアンテナ8を配置したゾンデ5が、吊り下げら
れ、電磁波の送受信操作を制御する検層ケーブルであ
り、坑井外地上より直流電源、送信トリガ信号を送り込
み、または、受信波を地上に導く同軸線路(図示外)等
からなる。
【0024】なお、前記ダイポールアンテナ8は、全長
620mm、直径38mmのものを使用し、受信アンテ
ナのスロットアンテナ6と送信アンテナのダイポールア
ンテナ8との、各給電点間の距離は、1230mmにし
た。この場合の該スロットアンテナ6とダイポールアン
テナ8の共振周波数は、ネットワークアナライザを用い
て空中で測定した結果、その共振周波数は、それぞれ約
430MHzおよび240MHzであった。
【0025】本実施例において、パルス発生器は、ダイ
ポールアンテナ内部に内蔵し、発生器のトリガ信号は光
ファイバを用いて与えることで、送信アンテナと受信ア
ンテナを電気的に絶縁した。その上で、送信用ダイポー
ルアンテナ8には、ピーク電圧約188V、半値幅約
4.1nsのDCパルスを給電し、受信アンテナとして
の前記スロットアンテナ6からの信号を約50mの同軸
ケーブルを介して直接地上のオシロスコープまで伝送し
た。
【0026】このようなスロットアンテナとダイポール
アンテナとの組み合わせにおいて、実際にフィールドで
測定した。このフィールドは、電磁波、弾性波等を用い
た高精度地下計測技術を開発する目的で所定の鉱山坑道
内に整備されたものであり、4本の垂直坑井の他に6本
の水平計測井が掘削されている。
【0027】このフィールドの岩体は、比較的均質な花
崗岩であり、比誘電率は、3.75、導電率は、10
■3S/m以下であることが報告されている。
【0028】測定に使用した坑井は、直径110mm、
深度40mの垂直井であり、坑口まで清水で満たされて
いる。測定は、受信波形を200mm深度毎に記録して
行った。
【0029】なお、この上記実施例においては、前記ス
ロットアンテナ6を受信用に用い、前記ダイポールアン
テナ8を送信用に用いて、かつ、受信用スロットアンテ
ナ6を上側に、送信用ダイポールアンテナ8を下側に配
置したが、これは、スロットアンテナ6を送信用に用
い、ダイポールアンテナ8を受信用に用いても良く、ま
た、その上下関係は、いずれが上側であっても、また、
他が下側であっても良いものである。
【0030】さらに、二組のスロットアンテナ6を組み
合わせて、これらをそれぞれ送信用または受信用として
も良く、また、それらの上下のいずれをも、送信用、ま
たは、受信用アンテナとしても良いものである。
【0031】いずれにしても、これらの組み合わせによ
る反射波の偏波の概念状態を図5に示す。図5(a)
は、前記ダイポールアンテナを送信用として用いた場合
に現れる反射波の状態を示す概念図であり、Ei yは、入
射波、符号10は、地中に存在する反射体、Es yyおよ
びEs xyは、反射波を示すものである。同様に、図5
(b)は、スロットアンテナを送信用として用いた場合
に現れる反射波の状態を示すもので、Ei xは、入射波、
符号10は、地中に存在する反射体、Es yxおよびEs xx
は、前記入射波Ei xが、前記反射体10に当たって、反
射してきた反射波を示すものである。
【0032】なお、これらの入射波、反射波(散乱波)
を直交するx、y成分に分離して表示すると、以下の式
で表わされる。
【0033】
【数5】
【0034】
【数5】において、
【数6】 は、反射波(散乱波)、
【数7】 は、散乱行列、
【数8】 は、入射波である。
【0035】ここで、散乱行列は、反射体10の固有の
値をもつから、送受信波の偏波を制御して散乱行列を同
定すれば、その物体の反射特性を求めることができ、こ
れにより地下構造を解析できることになる。すなわち、
従来の2組のダイポールアンテナで計測できるのが、数
5におけるSyyだけであるのに対し、ダイポールアン
テナとスロットアンテナの組み合わせにより、(Sx
x、Sxy、Syx、Syy)のすべての成分を計測可
能とすることができ、反射体の偏波特性を完全に同定す
ることができる。
【0036】本実施例においては、送信する電磁波とし
て、尖頭値188V、パルス幅10ns、繰り返し周波
数30kHzのDCパルスを直接アンテナに給電し、一
方、受信は、広帯域アンプを介して同軸ケーブルで地表
に伝送し、その結果をオシロスコープで計測して、地下
構造を推定した。
【0037】本実施例においては、上記のような送信お
よび受信条件としたが、これは、送信には、パルス発
生器を用い、受信回路をサンプリング回路により低周波
変換下信号を光ファイバーで伝送して計測してもよい
し、また、連続波を用いて、周波数を掃引して振幅、
位相を計測するようにしてもよい。
【0038】本実施例の効果を比較するため、従来の二
組のダイポールアンテナを使用したボアホールレーダと
の比較を行った。
【0039】図7は、スロットアンテナとダイポールア
ンテナの組み合わせによる本実施例に係るボアホールレ
ーダと二組のダイポールアンテナの組み合わせに係る従
来のボアホールレーダで得られた受信波形を濃淡表示で
示したものである。20ns付近に到来する振幅の比較
的大きな波は送信アンテナからの直達波であり、深度が
変化してもあまり波形は変化しない。一方、反射波の到
達時刻は、反射体の形状や距離等によって、深度ごとに
特徴的な変化を示す。例えば、ゾンデが水平境界層と交
差した場合、境界層を挟んでV字形の軌跡を描いてい
る。図7の深度7mおよび30m付近にみられるV字形
の軌跡は、水を含んだ地下亀裂や境界線からの反射波に
よるものと考えられる。従来のボアホールレーダで得ら
れた受信波形では、直達波の振幅が反射波の振幅に比べ
非常に大きいことが知り得る。これに対し、本実施例に
係るボアホールレーダを使用した場合には、直達波の振
幅が反射波の振幅に比較し相対的に小さいので反射波の
識別が容易になる。堆積岩や石油貯留層のような導電率
が高いために可深距離が小さい地域では、一般に得られ
る情報は坑壁近傍に限られていて、従来のボアホールレ
ーダでは、直接結合の影響が大きいため、反射波の検出
が困難であった。本実施例に係るボアホールレーダで
は、このような地域でもボアホールレーダによる計測が
可能となった。
【0040】また、図8に隣接する5つの深度の計測波
形を平均し、その波形を各深度での波形から減算した波
形を濃淡表示したものを示す。直達波の波形は深度に関
係なく比較的一定であるので、このような信号処理によ
り、直達波の影響を容易に取り除くことができる。すな
わち、このような信号処理により、反射波の微細な様子
が強調され、遠方まで反射波の存在が確かめられること
になる。
【0041】以上のことから、本実施例に係るボアホー
ルレーダと従来のボアホールレーダとの測定結果を比べ
ると、本実施例に係るものは、従来のものに比べ、分解
能は高い。
【0042】一般に平均波形の減算は、地下レーダにお
ける直達波の除去方法として用いられるが、その場合に
も、計測位置において直接波波形が常に一定であるとい
う条件が充分にみたされる場合のみに実用可能である。
地層が複雑に変化している場所では、直接波の波形が一
定には現われないため、この平均波形の減算の手法を用
いることは問題があった。ところが、本実施例に係るボ
アホールレーダを使用する場合には、直接波除去の信号
処理を必要としないため、これを利用することに意義が
生じる。
【0043】なお、本実施例においては、スロットアン
テナを用い、これを他のダイポールアンテナや、スロッ
トアンテナとの組み合わせることにより、反射波を補促
するようにしたが、これは、スロットアンテナに限ら
ず、理論的には、マイクロストリップアンテナや微小ル
ープアンテナを所望偏波に感度を有するように回転配置
し、これらと、他のスロットアンテナ、ダイポールアン
テナ等と組み合わせてボアホールレーダを構成してもよ
いものである。
【0044】
【発明の効果】本発明に係るボアホールレーダを使用す
ることによって、特に、坑壁近傍での反射波の識別が実
際に容易になり、より高精度の計測が行えるという効果
がある。
【0045】さらに、堆積層や石油貯留層のような地中
での電磁波の損失が大きく、従来のボアホールレーダで
は、計測できなかった場所でも計測が行えるという効果
がある。
【0046】また、スロットアンテナを利用するボアホ
ールレーダは、それ自体が金属円筒であるので、ゾンデ
表面を金属で形成することができ、そのため、これを使
用することができない従来のボアホールレーダのゾンデ
に比し、機械的に強固な構造のものとすることができ、
その分、坑井内での計測に適するものとすることができ
る。
【0047】さらに、断層や地下亀裂のような面での結
合で構成される表面で起こる反射の偏波は、表面の幾何
学的な性質に依存するので、ボラリメトリックレーダと
しても使用できる。したがって、本発明に係るボアホー
ルレーダに、従来のレーダ計測とは異なる新たな情報を
与えて計測することができ、本発明に係るボアホールレ
ーダにおいて行った手法を用いて偏波を制御することに
より、反射面の粗さ、密度など従来のボアホールレーダ
を始めとして、他の計測方法では得ることのできなかっ
た、これらの地下構造情報を得ることができ、地下構造
推定に大きく貢献することとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るボアホールレーダに使用
するスロットアンテナの一実施例図、
【図2】図2は、端部より1/4全長の位置で給電した
場合のスロットアンテナのH面内指向性を示す図、
【図3】図3は、給電点の構造を示す図、
【図4】図4は、ゾンデ5中に、本実施例に係るスロッ
トアンテナを配置し、従来のダイポールアンテナと組み
合わせて使用するボアホールレーダーの概念図、
【図5】図5(a)は、ダイポールアンテナを送信用と
して用いた場合に現れる反射波の状態を示す概念図、図
5(b)は、スロットアンテナを送信用として用いた場
合に現れる反射波の状態を示す概念図、
【図6】図6は、二組のダイポールアンテナを送受信用
に用いて測定する場合の従来のボアホールレーダの概念
図、
【図7】図7は、スロットアンテナとダイポールアンテ
ナの組み合わせによる本実施例に係るボアホールレーダ
と二組のダイポールアンテナの組み合わせに係る従来の
ボアホールレーダで得られた受信波形を濃淡表示で示し
た図、
【図8】図8は、隣接する5つの深度の計測波形を平均
し、その波形を各深度での波形から減算することによ
り、直接波の影響を除去した受信波形を濃淡表示でしま
した図である。
【符号の説明】
1・・・導体円柱 2・・・スロット部 3・・・給電点 4・・・同軸給電線 5・・・ゾンデ 6・・・スロットアンテナ 7・・・検層ケーブル 8・・・ダイポールアンテナ 10・・・反射体 22・・・ゾンデ 23・・・受信用ダイポールアンテナ 24・・・送信用ダイポールアンテナ l・・・スロット長 λ・・・波長

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒導体表面に設けられた所定幅、所定長
    のスロットを有するスロットアンテナと、ダイポールア
    ンテナとを組み合わせてなることを特徴とするボアホー
    ルレーダ。
  2. 【請求項2】前記スロットアンテナは、受信アンテナと
    して、前記ダイポールアンテナは送信アンテナとして構
    成されたことを特徴とする請求項1記載のボアホールレ
    ーダ。
  3. 【請求項3】前記送信用ダイポールアンテナは、ボアホ
    ールゾンデ内の下側に、前記受信用スロットアンテナ
    は、ボアホールゾンデ内の上側に配置されたことを特徴
    とする請求項1または2記載のボアホールレーダ。
  4. 【請求項4】前記送信用ダイポールアンテナは、ボアホ
    ールゾンデ内の上側に、前記受信用スロットアンテナ
    は、ボアホールゾンデ内の下側に配置されたことを特徴
    とする請求項1ないし3記載のボアホールレーダ。
  5. 【請求項5】円筒導体表面に設けられた所定幅、所定長
    のスロットを有する二組のスロットアンテナを配置し、
    一方を送信用アンテナとし、他方を受信用アンテナとし
    て、それぞれ配置したことを特徴とするボアホールレー
    ダ。
  6. 【請求項6】前記送信用スロットアンテナは、ゾンデ内
    の上側に、受信用スロットアンテナは、ゾンデ内の下側
    に配置したことを特徴とする請求項5記載のボアホール
    レーダ。
  7. 【請求項7】前記送信用スロットアンテナは、ゾンデ内
    の下側に、受信用スロットアンテナは、ゾンデ内の上側
    に配置したことを特徴とする請求項5または6記載のボ
    アホールレーダ。
  8. 【請求項8】前記スロットアンテナは、円筒表面上のス
    ロット全長の1/4の位置に給電点を設けたことを特徴
    とする請求項1ないし7記載のボアホールレーダ。
  9. 【請求項9】前記スロットアンテナは、送信アンテナと
    して、前記ダイポールアンテナは、受信アンテナとして
    構成されたことを特徴とする請求項1記載のボアホール
    レーダ。
  10. 【請求項10】前記ボアホールレーダ用ゾンデは、一部
    または全部を金属で形成されたことを特徴とする請求項
    1ないし8記載のボアホールレーダ。
  11. 【請求項11】前記スロットアンテナに替え、マイクロ
    ストリップアンテナまたは微小ループアンテナを使用し
    たことを特徴とする請求項1ないし9記載のボアホール
    レーダ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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