JPH06331276A - 気体又は液体燃料を使用するシャフト型溶解炉 - Google Patents
気体又は液体燃料を使用するシャフト型溶解炉Info
- Publication number
- JPH06331276A JPH06331276A JP15990493A JP15990493A JPH06331276A JP H06331276 A JPH06331276 A JP H06331276A JP 15990493 A JP15990493 A JP 15990493A JP 15990493 A JP15990493 A JP 15990493A JP H06331276 A JPH06331276 A JP H06331276A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- furnace
- melting
- gas
- zone
- water
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Vertical, Hearth, Or Arc Furnaces (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 金属を溶製するに際し、金属溶解の燃焼ガス
反応を冶金学的な雰囲気調整と炉中央より上部の雰囲気
ガスの再燃焼を積極的に促進させることによって気体又
は液体燃料の燃焼によるシャフト型溶解炉の高温溶解と
冶金反応を新規に提供することを目的とする。 【構成】 炉下部に湯溜帯と第二溶解帯の室を、炉中央
部に水冷グレートを有する第一溶解帯を、炉頂に金属地
金投入口を夫々有するシャフト型溶解炉の中央部の水冷
グレート上部位置の過熱及び第一溶解帯で燃焼反応還元
ガスを再燃焼させる酸素富加空気の送風管を配管すると
共に、炉下部に燃焼ガスの還元性ガス化反応用の微粉炭
を圧送する炭素材圧送管を配管して、高輝度の還元ガス
雰囲気を形成せしめて高温の金属溶滴を得る様にしてい
る。
反応を冶金学的な雰囲気調整と炉中央より上部の雰囲気
ガスの再燃焼を積極的に促進させることによって気体又
は液体燃料の燃焼によるシャフト型溶解炉の高温溶解と
冶金反応を新規に提供することを目的とする。 【構成】 炉下部に湯溜帯と第二溶解帯の室を、炉中央
部に水冷グレートを有する第一溶解帯を、炉頂に金属地
金投入口を夫々有するシャフト型溶解炉の中央部の水冷
グレート上部位置の過熱及び第一溶解帯で燃焼反応還元
ガスを再燃焼させる酸素富加空気の送風管を配管すると
共に、炉下部に燃焼ガスの還元性ガス化反応用の微粉炭
を圧送する炭素材圧送管を配管して、高輝度の還元ガス
雰囲気を形成せしめて高温の金属溶滴を得る様にしてい
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属を溶製するに際
し、金属溶解の燃焼ガス反応を冶金学的な雰囲気調整と
炉中央より上部の雰囲気ガスの再燃焼を積極的に促進さ
せることによって高温溶解と冶金反応を新規に提供する
気体又は液体燃料を使用するシャフト型溶解炉に関する
ものである。
し、金属溶解の燃焼ガス反応を冶金学的な雰囲気調整と
炉中央より上部の雰囲気ガスの再燃焼を積極的に促進さ
せることによって高温溶解と冶金反応を新規に提供する
気体又は液体燃料を使用するシャフト型溶解炉に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりガス燃料を用いて熱交換ベッド
を設けたキュポラは特許第853416号により知られ
ており、これは図1に示す如く耐火物2の内張で構成さ
れた炉体1の上部に材料投入口3が設けられ、炉底4に
は溶湯溜5が設けられると共に側部には出湯口6が設け
られ、該出湯口6は隣接する溶湯溜5′が続き、溶湯溜
5′には出湯樋7とスラグ口8とが設けられている。
又、前記炉体1の炉底4の上方には複数個の燃焼バーナ
ー9が設けられてガス燃料により燃焼される様構成さ
れ、該燃焼バーナー9の上方には水平方向に所定の間隔
で配置された複数本の水冷グレート10が設けられ、こ
の内部に冷却水が通水され、この水冷グレート10上に
は多数の耐火性球11の熱交換ベッド層を支承する技術
が開示されている。かかる特許によればガス燃料の単純
な燃焼と耐火性球による熱交換ベッド層が特徴的で、燃
焼熱は完全な酸化雰囲気で与えられることが容易に理解
される。
を設けたキュポラは特許第853416号により知られ
ており、これは図1に示す如く耐火物2の内張で構成さ
れた炉体1の上部に材料投入口3が設けられ、炉底4に
は溶湯溜5が設けられると共に側部には出湯口6が設け
られ、該出湯口6は隣接する溶湯溜5′が続き、溶湯溜
5′には出湯樋7とスラグ口8とが設けられている。
又、前記炉体1の炉底4の上方には複数個の燃焼バーナ
ー9が設けられてガス燃料により燃焼される様構成さ
れ、該燃焼バーナー9の上方には水平方向に所定の間隔
で配置された複数本の水冷グレート10が設けられ、こ
の内部に冷却水が通水され、この水冷グレート10上に
は多数の耐火性球11の熱交換ベッド層を支承する技術
が開示されている。かかる特許によればガス燃料の単純
な燃焼と耐火性球による熱交換ベッド層が特徴的で、燃
焼熱は完全な酸化雰囲気で与えられることが容易に理解
される。
【0003】しかしながら、かかるガス燃料を使用した
コークスを使用しないコークレス・キュポラは、ガス燃
焼の結果としてキュポラ内の燃焼ガスの雰囲気は炭酸ガ
ス(CO2)と水蒸気(H2O)が生成ガスの主体で、
シャフト炉水冷グレート上部で溶解して落下してくる金
属溶滴は燃焼ガスの接触による伝導、対流及び該ベッド
からの輻射による熱吸収のみに依存し、炭素粒子等から
の輻射伝熱を受けることが出来ない為、高温の溶解と出
湯温度を得ることが出来ないものである。又、燃料の燃
焼熱による溶解の為、その雰囲気は炭酸ガス(CO2)
と水蒸気(H2O)及び窒素(N2)による酸化雰囲気
ということで冶金的金属溶解とならず、従って鋼クズの
多量溶解が困難なものである。
コークスを使用しないコークレス・キュポラは、ガス燃
焼の結果としてキュポラ内の燃焼ガスの雰囲気は炭酸ガ
ス(CO2)と水蒸気(H2O)が生成ガスの主体で、
シャフト炉水冷グレート上部で溶解して落下してくる金
属溶滴は燃焼ガスの接触による伝導、対流及び該ベッド
からの輻射による熱吸収のみに依存し、炭素粒子等から
の輻射伝熱を受けることが出来ない為、高温の溶解と出
湯温度を得ることが出来ないものである。又、燃料の燃
焼熱による溶解の為、その雰囲気は炭酸ガス(CO2)
と水蒸気(H2O)及び窒素(N2)による酸化雰囲気
ということで冶金的金属溶解とならず、従って鋼クズの
多量溶解が困難なものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明により解決しよ
うとする課題は、気体又は液体燃料を使用したクリーン
なシャフト型溶解炉にするには、冶金的金属溶解と鋼ク
ズの大量溶解を達成するために、燃料の燃焼による燃焼
温度を高くし、雰囲気の一酸化炭素(CO)%と輻射粒
子を多くした炉内とすることによって溶湯の高温度化と
冶金反応を可能とすること、又、溶解と還元反応終了後
の雰囲気ガスを再燃焼させて投入地金を高い温度に加熱
することが不可欠である。
うとする課題は、気体又は液体燃料を使用したクリーン
なシャフト型溶解炉にするには、冶金的金属溶解と鋼ク
ズの大量溶解を達成するために、燃料の燃焼による燃焼
温度を高くし、雰囲気の一酸化炭素(CO)%と輻射粒
子を多くした炉内とすることによって溶湯の高温度化と
冶金反応を可能とすること、又、溶解と還元反応終了後
の雰囲気ガスを再燃焼させて投入地金を高い温度に加熱
することが不可欠である。
【0005】特に、近年になって金属溶解における電力
費とその需給並びにクリーン環境への関心が高まり、品
質と作業性を向上させた溶解炉の出現が強く要望されて
いるので、本発明はこれらの要望により創作されたもの
であって、操炉において燃料の燃焼に酸素富加空気を使
用し、微粉炭による炉内雰囲気の還元化並びに還元性ガ
スの再燃焼により健全な金属溶解が出来る新規なシャフ
ト型溶解炉を提供することを目的とする。
費とその需給並びにクリーン環境への関心が高まり、品
質と作業性を向上させた溶解炉の出現が強く要望されて
いるので、本発明はこれらの要望により創作されたもの
であって、操炉において燃料の燃焼に酸素富加空気を使
用し、微粉炭による炉内雰囲気の還元化並びに還元性ガ
スの再燃焼により健全な金属溶解が出来る新規なシャフ
ト型溶解炉を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
する為に、炉下部に湯溜帯と第二溶解帯の室を、炉中央
部に水冷グレートを有する第一溶解帯を、炉頂に金属地
金投入口を夫々有するシャフト型溶解炉の中央部の水冷
グレート上部位置の第一溶解帯で燃焼反応還元性ガスを
再燃焼させる為の酸素富加空気の圧送管を配管して高温
度溶解し、次いで、炉下部に燃料の燃焼ガスの還元性ガ
ス化反応用の微粉炭を圧送する炭素材圧送管を配管し、
燃焼ガス中の炭酸ガス(CO2)、水蒸気(H2O)と
微粉炭中の炭素、炭化水素の化学反応で高輝度の還元性
ガス雰囲気を形成せしめて高温の金属溶滴を得る様にし
たことを特徴とするものである。
する為に、炉下部に湯溜帯と第二溶解帯の室を、炉中央
部に水冷グレートを有する第一溶解帯を、炉頂に金属地
金投入口を夫々有するシャフト型溶解炉の中央部の水冷
グレート上部位置の第一溶解帯で燃焼反応還元性ガスを
再燃焼させる為の酸素富加空気の圧送管を配管して高温
度溶解し、次いで、炉下部に燃料の燃焼ガスの還元性ガ
ス化反応用の微粉炭を圧送する炭素材圧送管を配管し、
燃焼ガス中の炭酸ガス(CO2)、水蒸気(H2O)と
微粉炭中の炭素、炭化水素の化学反応で高輝度の還元性
ガス雰囲気を形成せしめて高温の金属溶滴を得る様にし
たことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】本発明によれば、炉頂の地金投入口と炉底の溶
湯滞留帯との間の、下部の第二溶解帯で燃料の燃焼ガス
と微粉炭中の炭素と炭化水素成分の化学反応で、一酸化
炭素(CO)、炭化水素(CH)等のガス及び炭素粒子
等が生成して、高温高輝度の還元性ガスと直接接触して
溶滴の還元溶解がなされる。この高温還元を達成する為
にシャフト型溶解炉中央部のグレート上部位置に上昇し
てきた還元性ガスを再燃焼させるために酸素富加空気を
圧送して高温燃焼させて投入地金の高温加熱に次いで高
温の溶け落ちがなされた溶滴が炭素質ベッド層で還元並
びに吸炭し、水冷グレードを通過して第二溶解帯で還元
と昇温が促進されて炉底の溶湯滞留帯に入り、健全な金
属溶湯となって出湯されるものである。
湯滞留帯との間の、下部の第二溶解帯で燃料の燃焼ガス
と微粉炭中の炭素と炭化水素成分の化学反応で、一酸化
炭素(CO)、炭化水素(CH)等のガス及び炭素粒子
等が生成して、高温高輝度の還元性ガスと直接接触して
溶滴の還元溶解がなされる。この高温還元を達成する為
にシャフト型溶解炉中央部のグレート上部位置に上昇し
てきた還元性ガスを再燃焼させるために酸素富加空気を
圧送して高温燃焼させて投入地金の高温加熱に次いで高
温の溶け落ちがなされた溶滴が炭素質ベッド層で還元並
びに吸炭し、水冷グレードを通過して第二溶解帯で還元
と昇温が促進されて炉底の溶湯滞留帯に入り、健全な金
属溶湯となって出湯されるものである。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図2は本発明に係るシャフト型溶解炉の一例を示す
縦断面概略図で、前記従来例ど同一若しくは相当部分に
は同一符号を付して説明する。この図において炉体1の
炉頂には天井蓋20を介して溶解用地金投入口3が配置
されると共に、その投入口3の近くに排気口21が配置
されている。炉体1は、外被が鋼板によって被覆された
耐火物2から構成されており、その炉体1の内部は第一
溶解帯Aと第二溶解帯Bとが水冷グレード10を境とし
て炉下部と炉中央部及び炉上部とにより構成されてい
る。
る。図2は本発明に係るシャフト型溶解炉の一例を示す
縦断面概略図で、前記従来例ど同一若しくは相当部分に
は同一符号を付して説明する。この図において炉体1の
炉頂には天井蓋20を介して溶解用地金投入口3が配置
されると共に、その投入口3の近くに排気口21が配置
されている。炉体1は、外被が鋼板によって被覆された
耐火物2から構成されており、その炉体1の内部は第一
溶解帯Aと第二溶解帯Bとが水冷グレード10を境とし
て炉下部と炉中央部及び炉上部とにより構成されてい
る。
【0009】即ち、第一溶解帯Aは、水冷グレード10
の上部位置に熱交換ベッド層Eをコークス塊または黒鉛
質塊22によって形成され、第二溶解帯Bで生成せしめ
た還元性ガスが上昇して当該熱交換ベッド層Eを通過し
た水冷グレート10の上方部位300乃至2000mm
に配管した複数多段の酸素濃度24%以上の空気圧送管
23を介して酸素富加空気を給送して、還元性ガスを再
燃焼させることで、第二溶解帯Bが形成されて熱交換ベ
ッド層Eの直上部付近が高温となり、地金24が溶解し
て溶滴25となって熱交換ベッド層Eで還元並びに吸炭
が行われつつ水冷グレード10を通過し、第二溶解帯B
の還元雰囲気で昇温して落下し湯溜帯Dで溶湯26が鎮
静される。
の上部位置に熱交換ベッド層Eをコークス塊または黒鉛
質塊22によって形成され、第二溶解帯Bで生成せしめ
た還元性ガスが上昇して当該熱交換ベッド層Eを通過し
た水冷グレート10の上方部位300乃至2000mm
に配管した複数多段の酸素濃度24%以上の空気圧送管
23を介して酸素富加空気を給送して、還元性ガスを再
燃焼させることで、第二溶解帯Bが形成されて熱交換ベ
ッド層Eの直上部付近が高温となり、地金24が溶解し
て溶滴25となって熱交換ベッド層Eで還元並びに吸炭
が行われつつ水冷グレード10を通過し、第二溶解帯B
の還元雰囲気で昇温して落下し湯溜帯Dで溶湯26が鎮
静される。
【0010】また、第二溶解帯Bは、空気圧送管27か
ら酸素濃度24%以上の酸素富加空気と気体又は液体燃
料の燃料ガス圧送管28から燃料ガスを複数個の燃焼バ
ーナ9に給送して溶解に必要な高温度の燃焼が推進され
る。この燃焼バーナ9の火炎突出付近が最も温度の高い
炭酸ガス(CO2)と水蒸気(H2O)を含む第一次燃
焼帯Fであって、この近辺に1個又は複数個の微粉炭圧
送管29を配管し、微粉炭を給送することによって燃焼
生成ガス中の炭酸ガス(CO2)と水蒸気(H2O)が
微粉炭中の炭素質成分及び炭化水素質成分が高温燃焼下
で化学反応し、新たに一酸化炭素(CO)、炭化水素
(CH)を多量に含んだ第二溶解帯Bの雰囲気を形成せ
しめる。この第二溶解帯Bで金属溶滴25は還元性雰囲
気の冶金的精練を得て湯溜帯Dから出湯口6と出湯樋7
を経て出湯されるものである。
ら酸素濃度24%以上の酸素富加空気と気体又は液体燃
料の燃料ガス圧送管28から燃料ガスを複数個の燃焼バ
ーナ9に給送して溶解に必要な高温度の燃焼が推進され
る。この燃焼バーナ9の火炎突出付近が最も温度の高い
炭酸ガス(CO2)と水蒸気(H2O)を含む第一次燃
焼帯Fであって、この近辺に1個又は複数個の微粉炭圧
送管29を配管し、微粉炭を給送することによって燃焼
生成ガス中の炭酸ガス(CO2)と水蒸気(H2O)が
微粉炭中の炭素質成分及び炭化水素質成分が高温燃焼下
で化学反応し、新たに一酸化炭素(CO)、炭化水素
(CH)を多量に含んだ第二溶解帯Bの雰囲気を形成せ
しめる。この第二溶解帯Bで金属溶滴25は還元性雰囲
気の冶金的精練を得て湯溜帯Dから出湯口6と出湯樋7
を経て出湯されるものである。
【0011】而して、上記構成による本発明において
は、溶解地金24が炉体1内に投入され、投入された地
金24は炉上部において燃焼排ガスが排気口21を通る
間の余熱帯Cで余熱され、その後第一溶解帯Aに降下
し、ここで急速加熱と溶解が進行して溶滴25となって
炭素質の熱交換ベッド層Eで還元と吸炭の反応を受けつ
つ水冷グレード10を通過し、第二溶解帯Bに落下し、
ここで完全に高温還元溶解されて湯溜帯Dに貯溜され、
しかる後出湯口6および出湯樋7を経て出湯されるもの
である。
は、溶解地金24が炉体1内に投入され、投入された地
金24は炉上部において燃焼排ガスが排気口21を通る
間の余熱帯Cで余熱され、その後第一溶解帯Aに降下
し、ここで急速加熱と溶解が進行して溶滴25となって
炭素質の熱交換ベッド層Eで還元と吸炭の反応を受けつ
つ水冷グレード10を通過し、第二溶解帯Bに落下し、
ここで完全に高温還元溶解されて湯溜帯Dに貯溜され、
しかる後出湯口6および出湯樋7を経て出湯されるもの
である。
【0012】このような溶解地金24が炉体1の上より
下に降下移動する間に、これと対向して直接接触する化
学反応と第二次燃焼による高温ガスは下より上に向かっ
て上昇生成されているもので、炉体1の中央、即ち第一
溶解帯Aは水冷グレート10と熱交換ベッド層Eがあ
り、その直上部付近に空気圧送管23が配管されてお
り、第二溶解帯Bで生成せしめられた一酸化炭素(C
O)、炭化水素(CH)を多く含む還元性ガスが上昇し
酸素富加空気により高温の第二次燃焼帯Hが形成され、
地金24が急速昇温により溶解し、溶滴25化して炭素
質の熱交換ベッド層Eで還元と吸炭反応しながら水冷グ
レート10を包含する還元雰囲気帯Gを経て第二溶解帯
Bを通過して湯溜帯Dに落下する。
下に降下移動する間に、これと対向して直接接触する化
学反応と第二次燃焼による高温ガスは下より上に向かっ
て上昇生成されているもので、炉体1の中央、即ち第一
溶解帯Aは水冷グレート10と熱交換ベッド層Eがあ
り、その直上部付近に空気圧送管23が配管されてお
り、第二溶解帯Bで生成せしめられた一酸化炭素(C
O)、炭化水素(CH)を多く含む還元性ガスが上昇し
酸素富加空気により高温の第二次燃焼帯Hが形成され、
地金24が急速昇温により溶解し、溶滴25化して炭素
質の熱交換ベッド層Eで還元と吸炭反応しながら水冷グ
レート10を包含する還元雰囲気帯Gを経て第二溶解帯
Bを通過して湯溜帯Dに落下する。
【0013】また、第二溶解帯Bは、溶解の為のエネル
ギーの燃焼と燃焼ガスの雰囲気調整を司り、この溶解帯
Bにおいては燃料ガスの完全燃焼による高温度の炭酸ガ
ス(CO2)および水蒸気(H2O)を主体とするガス
雰囲気となるので、この帯域において1個または複数個
の微粉炭圧送管29を配管して、微粉炭が給送されると
高温燃焼ガスによって微粉炭中の炭素質成分と炭化水素
質成分とが化学反応して炭素粒子による輝炎輻射の増加
と共に高温燃焼ガスが一酸化炭素(CO)および炭化水
素(CH)等に加熱分解されて、高温度の還元雰囲気を
形成するものであり、この第二溶解帯Bを経て溶滴25
は落下し、湯溜帯Dで溶湯26は鎮静されて出湯口6お
よび出湯樋7を経て出湯されるものである。
ギーの燃焼と燃焼ガスの雰囲気調整を司り、この溶解帯
Bにおいては燃料ガスの完全燃焼による高温度の炭酸ガ
ス(CO2)および水蒸気(H2O)を主体とするガス
雰囲気となるので、この帯域において1個または複数個
の微粉炭圧送管29を配管して、微粉炭が給送されると
高温燃焼ガスによって微粉炭中の炭素質成分と炭化水素
質成分とが化学反応して炭素粒子による輝炎輻射の増加
と共に高温燃焼ガスが一酸化炭素(CO)および炭化水
素(CH)等に加熱分解されて、高温度の還元雰囲気を
形成するものであり、この第二溶解帯Bを経て溶滴25
は落下し、湯溜帯Dで溶湯26は鎮静されて出湯口6お
よび出湯樋7を経て出湯されるものである。
【0014】
【発明の効果】如上の如く本発明の一実施例を具体的に
説明した様に、本発明によれば炉体1の下部の第二溶解
帯Bに気体又は液体の燃料および酸素富加空気を圧送し
て燃焼バーナ9で高温燃焼させつつ微粉炭の炭素質成分
および炭化水素成分による化学反応で一酸化炭素(C
O)および炭化水素(CH)を多く含む高温還元性ガス
雰囲気で溶滴25を還元精製するように構成している。
説明した様に、本発明によれば炉体1の下部の第二溶解
帯Bに気体又は液体の燃料および酸素富加空気を圧送し
て燃焼バーナ9で高温燃焼させつつ微粉炭の炭素質成分
および炭化水素成分による化学反応で一酸化炭素(C
O)および炭化水素(CH)を多く含む高温還元性ガス
雰囲気で溶滴25を還元精製するように構成している。
【0015】また、この高温還元性ガスは上昇して第一
溶解帯Aに入り酸素富加空気の供給を受けて第二次燃焼
が行われて、投入地金24が高温で溶け落ちて炭素質の
熱交換ベッド層Eで溶滴は25は還元または吸炭して第
二溶解帯Bを経て湯溜帯Dに落下する。この様に第一お
よび第二の二段階の燃焼と化学反応を行う溶解により、
鋼クズの多量溶解と高温度溶解を可能として金属溶解の
コストを大幅に低減出来るものであり、更に溶解が還元
雰囲気を基本とした熱交換ベッド層Eに炭素質を用いる
ので、溶解用フラックスが少量となりスラグの発生は微
量となって、クリーン燃料による排ガスと共に公害対策
も僅少たなるなど極めて有用なるものである。
溶解帯Aに入り酸素富加空気の供給を受けて第二次燃焼
が行われて、投入地金24が高温で溶け落ちて炭素質の
熱交換ベッド層Eで溶滴は25は還元または吸炭して第
二溶解帯Bを経て湯溜帯Dに落下する。この様に第一お
よび第二の二段階の燃焼と化学反応を行う溶解により、
鋼クズの多量溶解と高温度溶解を可能として金属溶解の
コストを大幅に低減出来るものであり、更に溶解が還元
雰囲気を基本とした熱交換ベッド層Eに炭素質を用いる
ので、溶解用フラックスが少量となりスラグの発生は微
量となって、クリーン燃料による排ガスと共に公害対策
も僅少たなるなど極めて有用なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のコークレス・キュポラの縦断面概略図で
ある。
ある。
【図2】本発明の一実施例を示す縦断面概略図である。
1 炉体 2 耐火物 3 材料投入口 4 炉底 5、5′ 溶湯溜 6 出湯口 7 出湯樋 8 スラグ口 9 燃焼バーナ 10 水冷グレート 11 耐火球 20 天井蓋 21 排気口 22 コークス塊、黒煙質塊 23、27 空気圧送管 24 地金 25 溶滴 26 溶湯 28 燃料ガス圧送管 29 微粉炭圧送管 A 第一溶解帯 B 第二溶解帯 C 余熱帯 D 湯溜帯 E 熱交換ベッド層 F 第一次燃焼帯 G 還元雰囲気帯 H 第二次燃焼帯
Claims (1)
- 【請求項1】 炉下部に第二溶解帯と溶湯滞留帯を、炉
中央部に第一溶解帯を支える水冷グレートを、炉頂に金
属地金やスクラップ等の投入口を夫々有するシャフト型
溶解炉において、炉下部で燃料の燃焼を酸素濃度24%
以上に富加した空気で行うバーナと同時に、還元反応用
の微粉炭を圧送する1又は複数の炭素材圧送管と、炉中
央部水冷グレート上において積極的に熱交換と加炭効果
を推進する為のコークス塊、黒煙質塊並びに炭素成分を
含有する耐火性物質等のベッド層を形成し、該炉中央部
の水冷グレート上方に300乃至2000mmの範囲内
で炉内雰囲気ガスの燃焼反応を起こさせる為に酸素濃度
24%以上に富加した空気を圧送する複数の空気圧送管
を多段に配管することにより、第二溶解帯における燃料
燃焼ガスと微粉炭の反応による還元性雰囲気形成と、そ
の反応還元性ガスの上昇に伴い水冷グレート上部位置の
第一溶解帯で再燃焼させて高温度の溶解を促進するよう
にしたことを特徴とする気体又は液体燃料を使用するシ
ャフト型溶解炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15990493A JPH06331276A (ja) | 1993-05-25 | 1993-05-25 | 気体又は液体燃料を使用するシャフト型溶解炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15990493A JPH06331276A (ja) | 1993-05-25 | 1993-05-25 | 気体又は液体燃料を使用するシャフト型溶解炉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06331276A true JPH06331276A (ja) | 1994-11-29 |
Family
ID=15703713
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15990493A Pending JPH06331276A (ja) | 1993-05-25 | 1993-05-25 | 気体又は液体燃料を使用するシャフト型溶解炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06331276A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100627463B1 (ko) * | 1999-12-28 | 2006-09-22 | 주식회사 포스코 | 수직 소성로의 소성도 및 온도 제어장치 |
CN104359313A (zh) * | 2014-11-14 | 2015-02-18 | 耒阳市焱鑫有色金属有限公司 | 一种桥型熔炼炉 |
CN114854437A (zh) * | 2022-05-30 | 2022-08-05 | 浙江大学 | 降低高钠煤结渣特性的方法以及系统 |
-
1993
- 1993-05-25 JP JP15990493A patent/JPH06331276A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100627463B1 (ko) * | 1999-12-28 | 2006-09-22 | 주식회사 포스코 | 수직 소성로의 소성도 및 온도 제어장치 |
CN104359313A (zh) * | 2014-11-14 | 2015-02-18 | 耒阳市焱鑫有色金属有限公司 | 一种桥型熔炼炉 |
CN114854437A (zh) * | 2022-05-30 | 2022-08-05 | 浙江大学 | 降低高钠煤结渣特性的方法以及系统 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4153426A (en) | Synthetic gas production | |
RU2106413C1 (ru) | Способ производства чугуна | |
US4877449A (en) | Vertical shaft melting furnace and method of melting | |
US4874427A (en) | Methods for melting and refining a powdery ore containing metal oxides | |
RU2221053C2 (ru) | Способ прямого плавления и установка для его осуществления | |
RU2260059C2 (ru) | Способ прямой плавки | |
SU1118292A3 (ru) | Способ получени жидкого чугуна или стального полупродукта из железосодержащего материала и установка дл его реализаций | |
MXPA00006739A (es) | Procedimiento de puesta a punto para proceso de fundicion directa. | |
US3253906A (en) | Slagging grate furnace and method of operation thereof | |
KR930009970B1 (ko) | 집괴(潗塊)나 광석으로부터 철 및 다른 금속을 제련하는 용광로 | |
US3264096A (en) | Method of smelting iron ore | |
UA119892C2 (uk) | Металургійна піч для виробництва металевих сплавів | |
KR100641967B1 (ko) | 용융 선철 또는 1차 강 제품을 제조하는 방법 및 장치 | |
JPS6045684B2 (ja) | 鉄酸化物から液状鉄を製造するための方法及び装置 | |
JPH08504937A (ja) | コークス燃焼キュポラで鉄系金属材料を溶解する方法及び装置 | |
JPH06331276A (ja) | 気体又は液体燃料を使用するシャフト型溶解炉 | |
RU2299244C2 (ru) | Модульная печь | |
US3630719A (en) | Method of operating a cupola furnace | |
US3759699A (en) | Ting means process for melting scrap with a plurality of oppositely directed hea | |
RU2323260C2 (ru) | Способ получения металлов, имеющих низкую температуру испарения | |
RU2678557C2 (ru) | Металлургическая печь | |
US5307748A (en) | Cyclonic thermal treatment and stabilization of industrial wastes | |
JPH0755341A (ja) | 気体燃料を使用するシャフト型溶解炉 | |
RU2006114771A (ru) | Способ и устройство для получения расплавленного железа | |
RU2295574C2 (ru) | Способ получения металла и установка для его осуществления |