JPH06309625A - 薄膜磁気ヘッドとその製造方法 - Google Patents
薄膜磁気ヘッドとその製造方法Info
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- JPH06309625A JPH06309625A JP9568893A JP9568893A JPH06309625A JP H06309625 A JPH06309625 A JP H06309625A JP 9568893 A JP9568893 A JP 9568893A JP 9568893 A JP9568893 A JP 9568893A JP H06309625 A JPH06309625 A JP H06309625A
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Abstract
する接触型の薄膜磁気ヘッドとその製造方法に関し、磁
気記録媒体との接触摺動面の耐磨耗性を向上することを
目的とする。 【構成】 主磁極先端部5aの回りは、アモルファスカー
ボンなどの耐磨耗性絶縁層6でなる、磁気記録媒体との
接触摺動面を備えて構成し、その耐磨耗性絶縁層はプラ
ズマCVD法による成膜工程で形成するように構成す
る。
Description
気記録媒体に垂直記録する接触型の薄膜磁気ヘッドとそ
の製造方法に関する。
式より垂直記録方式の方が原理的に有利で、その優位性
を発揮させるためには垂直記録磁気ヘッドを、その磁気
記録媒体の対向面を媒体表面に接触摺動させて記録・再
生する必要があり、その接触摺動面の耐磨耗性の向上が
強く要望されている。
図を示す。図示するように、薄膜磁気ヘッドは、閉磁路
の一部分でリターンヨーク11となる多数個取り可能な大
きさのフェライトなどの磁性体基板(図はその一部を示
す)と、磁性体基板(リターンヨーク)11の主磁極形成
領域に研削加工により凹部11a に面一に充填した低融点
ガラスなどの非磁性絶縁膜12と、その上にアルミナある
いは熱硬化性樹脂などの非磁性絶縁膜13を介し渦巻状の
積層コイル14と、更にその表面に主磁極先端部15a は非
磁性絶縁膜13面上に、また後端部は積層コイル14の中心
を貫通しリターンヨーク11に磁気結合するように延在し
た主磁極15と、更に主磁極15及び積層コイル14の露出面
を被覆し絶縁保護膜となるアモルファスカーボンなどの
耐磨耗性絶縁層16とで構成されている。
うな上記薄膜磁気ヘッドによれば、主磁極先端部15a 回
りの磁気記録媒体との摺動面が、磁性体基板(リターン
ヨーク)と主磁極との間はアルミナとか樹脂材などの硬
度の低い絶縁層で、主磁極表面側は高硬度のアモルファ
スカーボンなどの耐磨耗性絶縁層で混在形成されている
ため、磁気記録媒体に接触摺動すると、硬度の高い材質
に比べて軟らかい主磁極やアルミナ、樹脂材などの材質
は磨滅が進み易いことから摺動面が片減りする傾向があ
り、主磁極の異常磨耗や損傷などを生じ易く記録・再生
特性が劣化し、耐磨耗性に乏しく寿命が短いといった問
題があった。
との接触摺動面の耐磨耗性を向上できる薄膜磁気ヘッド
とその製造方法を提供することを目的とする。
に、本発明の薄膜磁気ヘッドにおいては、主磁極はその
回りにプラズマCVD法による成膜工程で形成したアモ
ルファスカーボンなどの耐磨耗性絶縁層でなる、磁気記
録媒体との接触面を備え構成する。
質で構成するのでなく、できるだけ同じ硬度で、しかも
アモルファスカーボンのような高硬度の耐磨耗性絶縁体
で構成することにより、接触摺動面の磨滅は一様に進み
易く片減りや損傷を軽減することができる。
の要旨を詳細に説明する。図1の(a) 図は第1の実施例
の薄膜磁気ヘッドの断面模式図、図1の(b) 図は(a) 図
の主磁極形成面から見た模式図を示す。
電磁誘導型ヘッドであって、閉磁路の一部分でリターン
ヨーク1になる多数個取り可能な大きさのフェライトな
どの磁性体基板(図はその一部を示す)と、この磁性体
基板(リターンヨーク)1の主磁極形成領域に研削加工
により穿設した凹部1aに面一に充填した低融点ガラスな
どの非磁性絶縁膜2と、その上にレジスト膜などの非磁
性絶縁膜3を介し銅で成膜した渦巻状の積層コイル4
と、更にレジスト膜などの非磁性絶縁膜3を介したその
表面に先端部は非磁性絶縁膜3内に、また後端部は積層
コイル4中心を貫通しリターンヨーク1に磁気結合する
ように延在形成したパーマロイでなる主磁極5(この主
磁極5は図1の(b) 図に示すように野球のホームベース
形をしている)と、更に主磁極5及び積層コイル4の露
出面を被覆した絶縁保護膜となるアモルファスカーボン
などの高硬度の耐磨耗性絶縁層6とで構成する。
部5aを面一に露出した耐磨耗性絶縁層6からなる磁気記
録媒体との接触摺動面を備えた形になる。この薄膜磁気
ヘッドの製造方法を図2(a) 乃至(d) 及び図3(a) 乃至
(c) の製造工程順に示す断面模式図に基づき説明する。
リターンヨーク1は、主磁極形成領域に研削加工により
穿設した凹部1aに棒状チップの低融点ガラスなどの非磁
性絶縁膜2を加熱溶融により充填し平坦に研削する。
ォトリソグラフィ技術によりレジスト膜(あるいはアル
ミナ膜やシリコン酸化膜)などの非磁性絶縁膜3と共に
渦巻状の2層でなる積層コイル4を形成する。積層コイ
ル4は銅からなりめっき法によりコイル形成領域に成膜
する。コイル部分を挟む非磁性絶縁膜(レジスト膜)3
を残してその他の部分をエッチング除去する。
磨耗性絶縁層6、即ち高硬度のアモルファスカーボンを
プラズマCVD法によって、積層コイル4とレジスト膜
3の全膜厚15μmより厚い20μmで成膜し、その表面を
図2の(d) 図のように、平坦にラップ研磨する。このと
き、積層コイル4のレジスト膜3の上もアモルファスカ
ーボン層6が残る程度に平面研磨する。
カーボン層6の表面にフォトリソグラフィ技術によりパ
ーマロイ(あるいはコバルト・ジルコニウム・ニオブ)
などでなる主磁極5を、その先端部(厚さ 0.4μm)は
凹部1aの非磁性絶縁膜2の上方に、また後端部(厚さ3
μm)は積層コイル4の中心部に主磁極5の成膜前にイ
オンミリングにより孔を形成しその孔を貫通しリターン
ヨーク1に磁気結合するように延在・形成する。
極5及び積層コイル4の露出面をプラズマCVD法によ
って耐磨耗性絶縁層6、即ち同じ材料のアモルファスカ
ーボン層で厚さ15μmに被覆する。これによって主磁極
先端部5a回りの磁気記録媒体との接触摺動面は耐磨耗性
絶縁層6で形成した面となる。
ッド単位に図3の(b) 図のA−A線及びB−B線でスラ
イスし、さらにその直角方向にスライスして個片に分割
し、その外形を所定形状に研削加工することにより、磁
気記録媒体との接触摺動面に主磁極先端部5aが露出した
多数の薄膜磁気ヘッドが完成する。
を構成することにより、主磁極の回りの磁気記録媒体と
の接触摺動面全面に高硬度の耐磨耗性絶縁層だけが露出
することになり、磁気記録媒体に接触摺動しても片減り
することなく安定に摺動し、接触摺動面の異常磨耗や損
傷を軽減し耐磨耗性を向上することができる。
ク、非磁性絶縁材の磁気記録媒体との2点鎖線で示す対
向面は耐磨耗性絶縁層に比べて硬度が低いため、磁気記
録媒体に接触しないように深さ約10μmだけ研削し接触
摺動面から控えておくのが望ましい。それにより主磁極
摺動面の磨耗が進行しても接触摺動面積の増加は一定と
なることから更に安定した摺動特性を得ることができ
る。
電磁誘導型と磁気抵抗効果型の複合型薄膜磁気ヘッドで
あって、記録・再生一体ヘッドである。この複合型薄膜
磁気ヘッドは、リターンヨーク1上に先ず、磁気抵抗効
果素子部分を備える。即ち、リターンヨーク1の凹部1a
の非磁性絶縁膜(低融点ガラス)2上に厚さ10μmの耐
磨耗性絶縁層(アモルファスカーボン)6を成膜し、そ
の上にパーマロイでなるフラックスガイド7を、その先
端部を接触摺動面に面一に露出し、フラックスガイド7
の後端に一部が重なる形でパーマロイでなる磁気抵抗効
果素子9(センス電流を流すための接続端子は図示省略
してある)を成膜し、その上にアルミナなどの厚さ 0.2
μmの非磁性絶縁膜8を介しさらに厚さ1μmの耐磨耗
性絶縁層(アモルファスカーボン)6を成膜する。
に、第1の実施例と同じ工程順で電磁誘導部分、即ち積
層コイル4と主磁極5と絶縁保護膜となる耐磨耗性絶縁
層(アモルファスカーボン)6とを成膜する。
を構成することにより、主磁極及びフラックスガイドの
各先端部回りの磁気記録媒体との接触摺動面全面が高硬
度の耐磨耗性絶縁層で形成されることとなり、第1の実
施例と同様に耐磨耗性を向上することができる。
薄膜磁気ヘッドとする場合には、図示しないが、電磁誘
導部分を省略し、フラックスガイド及び磁気抵抗効果素
子の表面を厚さ20μmの耐磨耗性絶縁層(アモルファス
カーボン)を成膜するだけで簡単に実現できる。また、
ここでは垂直記録用の複合型薄膜磁気ヘッドの例を説明
したが、磁性基板を AI2O3・TiC などの非磁性絶縁膜
に、主磁極をリング型の薄膜磁気ヘッドに置き換えれ
ば、水平記録用の複合型薄膜磁気ヘッドとして用いるこ
とが可能なことは言うまでもない。
実施例の電磁誘導型の薄膜磁気ヘッドで第1の実施例と
同じ構造であるが、この場合のリターンヨーク1は、主
磁極後端部5bに磁気結合して閉磁路を形成するリターン
ヨーク1-1 部分と、このリターンヨーク1-1 の外側に第
1の非磁性絶縁膜21を介して覆い込み磁気的に分離する
リターンヨーク1-2 とで構成する点が異なる。
例で穿設した凹部1aより大きな凹部1a-1を研削穿設し、
その中に棒状チップの低融点ガラスを加熱溶融により充
填し形成する。さらに、この低融点ガラス(第1の非磁
性絶縁膜21)の一部を残して再度、研削により凹部1a-2
を形成し、その凹部1a-2に磁性体、例えばコバルト・ジ
ルコニウム・ニオブ(CoZrNb)をスパッタ法により成膜
し、凹部1a-1以外の膜は研磨で除去し、さらにこの凹部
1a-2より小さな凹部1aを研削により形成し、その凹部1a
に再度、棒状チップの低融点ガラス(第2の非磁性絶縁
膜22で図1の第1の実施例の非磁性絶縁膜2に相当す
る)を加熱溶融により充填し、その表面を平坦に研削す
る。そうして、その後の積層コイル4、主磁極5、絶縁
保護膜となる耐磨耗性絶縁層(アモルファスカーボン)
6の形成は第1の実施例と同じ工程順で形成する。な
お、このような構造は、第2の実施例の複合型薄膜磁気
ヘッドに適用してよいことは言うまでもない。
ドのリターンヨークは、主磁極後端部に磁気結合して閉
磁路を形成するリターンヨーク1-1 部分とこのリターン
ヨーク1-1 の外側を第1の非磁性絶縁膜21を介して覆い
込み磁気的に分離するリターンヨーク1-2 とで構成する
ことにより、ヘッド回りに存在する磁気ディスク回転用
モータ、磁気ヘッド位置決めモータから漏れる磁場によ
る記録情報の減磁、消磁によるデータ消滅を防止するこ
とができる。
片減りなどの異常磨耗や損傷などを軽減して耐磨耗性を
向上し長寿命化と記録・再生特性を改善することがで
き、記録・再生情報の信頼度を向上することができると
いった産業上極めて有用な効果を発揮する。
面模式図(その一)
面模式図(その二)
ト) 2は非磁性絶縁膜(低融点ガラス) 3は非磁性絶縁膜(レジスト膜) 4は積層コイル 5は主磁極(パーマロイ) 5aは主磁極先端部 5bは主磁極後端部 6は耐磨耗性絶縁層(アモルファスカーボン) 7はフラックスガイド(パーマロイ) 8は非磁性絶縁膜(アルミナ) 9は磁気抵抗効果素子 21は第1の非磁性絶縁膜(低融点ガラス)
Claims (6)
- 【請求項1】 磁性体基板でなるリターンヨーク(1)
と、該リターンヨーク(1) 上に非磁性絶縁膜(2) と共に
成膜した薄膜積層コイル(4) 及び該コイル(4)の中心を
貫通し前記リターンヨーク(1) に磁気結合した主磁極
(5) とからなる垂直磁気記録型薄膜磁気ヘッドにおい
て、 前記主磁極先端部(5a)の回りに耐磨耗性絶縁層(6) でな
る、磁気記録媒体との接触摺動面を備えてなることを特
徴とする薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項2】 請求項1記載の耐磨耗性絶縁層(6) は、
アモルファスカーボンでなることを特徴とする薄膜磁気
ヘッド。 - 【請求項3】 磁性体基板でなるリターンヨーク(1) の
上に非磁性絶縁膜(3) と共に積層コイル(4) をフォトリ
ソグラフィ技術により形成する工程と、その上に耐磨耗
性絶縁層(6) をプラズマCVD法により形成し平面加工
する工程と、その上に主磁極(5) をフォトリソグラフィ
技術により形成する工程と、更にその上に耐磨耗性絶縁
層(6) をプラズマCVD法により形成する工程とによ
り、主磁極先端部(5a)回りに耐磨耗性絶縁層(6) でな
る、磁気記録媒体との接触摺動面を形成することを特徴
とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項4】 請求項1記載のリターンヨーク(1) と薄
膜積層コイル(4) との間に非磁性絶縁膜(8) と共に成膜
したフラックスガイド(7) と該ガイド(7) の後端に磁気
抵抗効果素子(9) とを備え、かつ該ガイド(7) 先端部回
りに耐磨耗性絶縁層(6) でなる、磁気記録媒体との接触
摺動面を備えてなることを特徴とする複合型の請求項1
記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項5】 前記耐磨耗性絶縁層(6) でなる接触摺動
面以外の磁気記録媒体との対向面は、該接触摺動面から
後退していることを特徴とする請求項1または4記載の
薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項6】 前記リターンヨーク(1) は、主磁極後端
部(5b)に磁気結合して閉磁路を形成するリターンヨーク
(1-1) 部分と、該リターンヨーク(1-1) の外側に第1の
非磁性絶縁膜(21)を介して覆い込み磁気的に分離するリ
ターンヨーク(1-2) とからなることを特徴とする請求項
1,4,5 の何れか1つに記載の薄膜磁気ヘッド。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09568893A JP3672580B2 (ja) | 1993-04-22 | 1993-04-22 | 薄膜磁気ヘッドとその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH06309625A true JPH06309625A (ja) | 1994-11-04 |
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Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998012696A1 (fr) * | 1996-09-20 | 1998-03-26 | Hitachi, Ltd. | Coulisseau de tete magnetique et son procede de production |
KR100373672B1 (ko) * | 1999-09-24 | 2003-02-26 | 가부시끼가이샤 도시바 | 자기 헤드, 그 제조 방법 및 수직 자기 기록 장치 |
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JP2020195224A (ja) * | 2019-05-29 | 2020-12-03 | 日本精工株式会社 | 発電ユニット及び発電ユニットの製造方法 |
-
1993
- 1993-04-22 JP JP09568893A patent/JP3672580B2/ja not_active Expired - Fee Related
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