JPH0630570A - 圧電モータ - Google Patents

圧電モータ

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JPH0630570A
JPH0630570A JP3164012A JP16401291A JPH0630570A JP H0630570 A JPH0630570 A JP H0630570A JP 3164012 A JP3164012 A JP 3164012A JP 16401291 A JP16401291 A JP 16401291A JP H0630570 A JPH0630570 A JP H0630570A
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shaft
driven
gear
driving
drive
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Kazumasa Onishi
一正 大西
Iwao Hayashi
巖 林
Nobuyuki Iwatsuki
信行 岩附
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Alps Alpine Co Ltd
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Alps Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 駆動素子の変位量を確実に回転運動として取
出せる圧電モータを得る。 【構成】 左右両側に4個づつ設けられた圧電素子に順
次位相が変化する電圧を与えると、両端が支持球16に
より支持されている駆動軸15が撓み変形し、その撓み
方向が軸の静止中心に対して回転する。よって駆動歯車
23と被駆動歯車24との噛み合い位置が前記静止中心
の回りを回転して移動し、駆動歯車23の歯数Z1と被
駆動歯車24の歯数Z2に応じて、被駆動歯車24が
(Z2−Z1)/Z2の減速比にて回転させられる。こ
の被駆動歯車24とともに、被駆動筒22が回転し、こ
の被駆動筒22から外部へ回転動力が取出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子機器等に用いられ
る小型モータに関し、特に低速回転で高トルクを発生す
る圧電モータに関する。
【0002】
【従来の技術】圧電モータは、従来の電磁モータと比較
して低回転で高トルクを得ることができ、さらに電磁ノ
イズを発生しないなどの特徴を備えているため、カメラ
のオートフォーカス用などに利用されている。このよう
な圧電モータの基本的な駆動原理は、楕円運動を生ずる
圧電素子をステータとして、これに圧接されたロータが
摩擦力を介して回転運動を生ずるものである。この様な
構成を備えた従来の一例を図11に示す。
【0003】同図に示す圧電モータは、ねじり振動を生
ずるボルト締め振動子1と、積層型圧電変位素子2とを
組み合わせたもので、両者の動きの合成は、積層型圧電
変位素子2の上端に楕円運動を生じ、この積層型圧電変
位素子2に圧接するロータ3が回転トルクを生ずるもの
である。なお、図中符号4は共振用金属ブロックであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の圧電モータでは、積層型の圧電変位素子2を使用し
たとしても、ロータ3を確実に回転駆動させるだけの振
幅を得ることは困難である。また、また回転出力はロー
タ3から図示上方へ突出する軸から出力されるため、ロ
ータ3の上方に軸受機構を設け、さらにそこから突出す
る軸に動力伝達のための歯車などを設ける必要が生じ、
軸方向の寸法が大きくなる。また回転出力はロータ3に
設けた軸を介して取り出さなくてはならないため、被駆
動部をモータの軸の延長線上に配置しなくてはならず、
圧電モータと被駆動部との配置関係に自由度がない欠点
を有している。
【0005】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、両端支持または片持ち支持方式の軸の回転撓みあ
るいは首振りを利用して確実に回転力を得ることができ
るようにするとともに、軸の側方へ動力を出力できるよ
うにした圧電モータを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による圧電モータ
は、軸の両端を支持しあるいは一端を支持する軸支持部
材と、順次位相の変化する電圧が与えられることにより
前記軸をその静止中心の回りを回転する方向へ撓ませあ
るいは首振り運動させる複数の駆動素子と、前記軸の回
りに回転自在に支持された被駆動筒と、前記軸と被駆動
筒の内面との間に設けられ軸の前記撓みまたは首振りを
被駆動筒の回転に変換する動力伝達部とが設けられてい
ることを特徴とするものである。
【0007】上記動力伝達部は、例えば、軸に設けられ
外周に歯を有する駆動歯車と、被駆動筒の内面に固定さ
れ且つ前記駆動歯車の歯数よりも多い歯が内周に形成さ
れた被駆動歯車とから構成される。
【0008】
【作用】上記手段では、複数の駆動素子に順次位相の変
化する電圧を与えることにより、軸がその静止中心の回
りを回転するように変位する。軸が両端支持の場合に
は、軸の中央部が最も大きな撓み量となってその撓む方
向が軸の静止中心の回りを回転するようになり、また軸
が片持ち単純支持である場合には、軸の先端が首振り運
動するようになる。この軸の回転方向の変位は、駆動歯
車と被駆動歯車などからなる動力伝達部により、軸の外
周に位置する被駆動筒の回転力に変換され、この被駆動
筒の回転により回転出力が取出される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。図1は本発明の第1実施例による圧電モータを示す
断面図、図2はその構造の一部を示す分解斜視図であ
る。図1において、符号11と12は左右に平行に配置
された固定板である。この固定板の対向面には軸支持部
材13がそれぞれねじ14により固定されている。軸支
持部材13は互いに同じ形状のものであり、互いに対称
に向き合う状態に固定されている。
【0010】符号15は駆動軸である。この駆動軸15
の両端はそれぞれ前記軸支持部材13に支持されてい
る。図2に詳示されるように、駆動軸15の両端には4
方向に平面15aが形成されて断面が正方形となってい
る。前記軸支持部材13にはそれぞれ4個ずつの支持球
16が保持されており、それぞれの支持球16が駆動軸
15の前記平面15aに当接している。すなわち駆動軸
15の両端はそれぞれ前記支持球16により単純支持
(非固定支持)されている。またこの支持点は球により
構成されているため、駆動軸15の両端部の軸方向(図
4のX方向)の移動を許容できるようになっている。な
お図1に示すように、各支持球16は軸支持部材13に
形成された凹部13a内に保持されているが、支持球1
6が駆動軸15の平面15aに接触している状態にて、
支持球16と凹部13aとの間に軸の中心線と直交する
方向のがたが生じないように、凹部13aの内寸法が高
精度に決められている。あるいは凹部13aの内底と支
持球16との間に板ばねやゴムなどのような変形量のわ
ずかな弾性部材を挿入し、その弾性力により支持球16
を平面15aに圧接させてもよい。
【0011】またそれぞれの軸支持部材13には、駆動
素子として積層型圧電素子17が設けられている。図2
に示すように、駆動軸15の軸方向両端部にて、前記圧
電素子17は90度の角度にて軸の中心線と直交する4
方向から対向している。そして各圧電素子17の先端は
駆動球18を介して駆動軸15の外周面に接触してい
る。駆動球18と駆動軸15との接触位置では、図2に
示すように、駆動軸15に凹部15bが形成されて、駆
動球18が凹部15bに保持された状態となっている。
なお凹部15bは軸方向にわずかな距離Lだけ余裕を有
して形成されており、駆動軸15の軸方向へのわずかな
変位を許容できるようになっている。
【0012】両側の軸支持部材13の外周にはベアリン
グ21を介して被駆動筒22が回転自在に支持されてい
る。被駆動筒22は駆動軸15と同軸にて回転自在とな
っている。そして駆動軸15と被駆動筒22との間に動
力伝達機構が設けられている。動力伝達機構は駆動歯車
23と被駆動歯車24とにより構成されている。
【0013】駆動歯車23は外周に歯が形成された外歯
歯車であり、駆動軸15の両端の支持部の中央位置に設
けられている。この駆動歯車23は駆動軸15に固定さ
れている。駆動軸15は例えばジュラルミンや他のアル
ミ合金や銅合金などのような比較的剛性の小さい材料に
より構成されている。駆動歯車23は駆動軸15に溶接
などにより固定され、あるいは駆動歯車23と駆動軸1
5はダイキャストなどにより一体に形成されている。あ
るいは駆動軸15と駆動歯車23が剛性の高い樹脂材料
により一体に形成されてもよい。
【0014】被駆動歯車24は内周に歯が形成された内
歯歯車であり、被駆動筒22の軸方向中心位置の内周面
にねじ25により固定されている。駆動歯車23と被駆
動歯車24は同じモジュールの歯車であり、被駆動歯車
の歯数Z2は、駆動歯車23の歯数Z1よりも多くなっ
ている。例えばZ1が99、Z2が100であり、この
場合、駆動減速比は(1/100)となる。
【0015】次に上記構造の圧電モータの動作について
説明する。図3では、駆動時の歯車の噛み合い関係を
(A)(B)(C)(D)の順に示しており、23pは
駆動歯車23のピッチ円を示し、24pは被駆動歯車2
4のピッチ円を示している。またO1は被駆動筒22の
中心ならびに駆動軸15の静止中心を示している。O2
は撓み変形した時点での駆動軸15の軸方向の中心すな
わち駆動歯車23の中心を示しており、また駆動軸15
の中心O2と静止中心O1との撓み変位量をδで示して
いる。
【0016】図4はある時点(図3(C)の時点)での
駆動軸15の撓み変形状態を模式図により示している。
駆動軸15に対し90度の角度にて対向している4つの
圧電素子17を順に,,,とする。同様に、図
2と反対側に位置している圧電素子17もそれぞれ,
,,とする。この圧電モータを駆動するためには
,,,で示した各圧電素子17に対し、次に示
すV,V,V,Vの位相の電圧が供給される。
【0017】 V=V0・sin(ω・t+α) V=V0・sin(ω・t+α+90°) V=V0・sin(ω・t+α+180°) V=V0・sin(ω・t+α+270°)
【0018】ただし、V0は最大電圧、ωは印加電圧の
角周波数、αは初期位相角、tは時間である。
【0019】上記V,V,V,Vの電圧を与え
ることにより、,,,の各圧電素子17が順に
駆動軸15に対し軸中心と直交する力Fを与え、これに
より図3(A)(B)(C)(D)に示すように、駆動
歯車23の中心O2は、静止中心O1に対しδだけ撓
み、この撓み方向が時計方向へ回転する。なお図4は図
3(C)に示すように、駆動歯車23の中心O2が静止
中心O1に対して上方へδだけ撓んだ時点での駆動軸1
5の撓み変形状態を示している。図4から解るように、
駆動軸15は、その両側部に設けられたからで示す
圧電素子17により軸と直交する方向へFの力(図4の
時点では、の圧電素子により上方向へ向くFの力)が
与えられ、中心O2が最大撓み位置となるように変形す
る。
【0020】なお、各圧電素子により駆動軸15が図4
に示す状態に撓み変形する結果、駆動軸15の両端部で
は軸方向へXのずれが生じる。駆動軸15の両端部のこ
のX方向へのずれは、支持球16と駆動軸15の平面1
5aならびに駆動球18と駆動軸15との転動により許
容される。
【0021】図3(A)(B)(C)(D)に示すよう
に、駆動軸15の撓み変形方向の回転により、駆動歯車
23と被駆動歯車24との噛み合い位置が静止中心O1
の回りに時計方向へ移動していき、その結果、被駆動歯
車24は図2おいて時計方向へ回転駆動される。すなわ
ち歯数Z1の駆動歯車23が、歯車自体が軸に対して回
転することなく、その中心の撓み方向が図3(A)
(B)(C)(D)から(A)の位置まで1周する間
に、駆動歯車23と被駆動歯車24とはZ1の歯数分だ
け噛み合う。よって1周した時点で、被駆動歯車24と
駆動歯車23の歯数の差(Z2−Z1)分だけ、被駆動
歯車の歯のうちの噛み合わないものが残り、これが図3
において時計方向へ送られる。これを繰返すことによ
り、被駆動歯車24が時計方向へ回転させられ、これと
共に被駆動筒22も同方向へ回転させられることにな
る。
【0022】このときの減速比は(Z2−Z1)/Z2
である。よって各圧電素子17に与えられる電圧の位相
変化の周波数をf(=1/ω)(Hz)とすると、被駆
動歯車24ならびに被駆動筒22の回転数Nは、 N={(Z2−Z1)/Z2}×60×f (rpm) となる。
【0023】なお上記周波数fは、駆動軸15の第1次
共振振動数(図4に示す変形モードの共振振動数)と一
致しあるいは、その振動数に近い値であることが好まし
い。
【0024】上記実施例では、回転出力は被駆動筒22
の回転として取出される。よって例えば図1において鎖
線で示すように、被駆動筒22の外周に動力伝達歯車2
6を設ければ、この動力伝達歯車26から外部の被駆動
部へ動力を伝達することが可能になる。
【0025】図5は本発明の第2実施例を示している。
この図5に示す第2実施例は、図1に示すのと同じ全体
構造において、駆動軸15と駆動歯車23と支持球16
ならびに圧電素子23のみを取出して示したものであ
る。
【0026】この実施例では、図6(図5のVI−VI
断面図)に示すように、駆動軸15が断面正方形であ
り、その各外面に圧電素子31が接着されている。この
圧電素子は電圧の印加によりX方向へ伸びまたは収縮す
るものである。圧電素子31は駆動軸15の軸方向ほぼ
全長にわたって設けられており、エポキシ系樹脂により
圧着接合されている。
【0027】駆動歯車23の両側にそれぞれ4個づつ設
けられた圧電素子31を、図6に示すように,,
,とする。これに前記と同様の電圧V,V,V
,Vを印加することにより、図4と同様の撓みδを
得ることができ、またδの撓み方向が図3(A)(B)
(C)(D)に示すように、静止中心O1の中心を回る
ようになり、これにより被駆動歯車24と被駆動筒22
を駆動できることになる。
【0028】図7は本発明の第3実施例を示している。
この実施例は、図1の実施例と同様に、軸支持部材13
に保持された支持球16により、駆動軸15の両端が支
持されている。また軸支持部材13の外周にベアリング
21を介して被駆動筒22が設けられ、駆動軸15に設
けられた駆動歯車23と、被駆動筒22に設けられた被
駆動歯車24とにより動力伝達機構が形成されている。
【0029】この実施例では、駆動軸15の両側部に、
積層型圧電素子17と、この圧電素子17により変形さ
せられる駆動てこ32が設けられている。この構造で
は、積層型圧電素子17の厚さ方向の変形量が駆動てこ
32のてこ比により拡大されて駆動軸15に与えられ
る。駆動歯車23の両側において、積層型圧電素子17
と駆動てこ32は、図2に示した実施例と同様に、90
度の角度にてそれぞれ4個づつ設けられている。そして
それぞれの圧電素子に前記各実施例と同様にV,V
,V,Vの駆動電圧を与えることにより、図3
(A)(B)(C)(D)に示したように、駆動歯車2
3の撓み方向が変化し、被駆動歯車24ならびに被駆動
筒22が回転駆動される。
【0030】図7に示す第3実施例では、積層型圧電素
子17の変形量が駆動てこ32により拡大されるため、
図3ならびに図4に示す駆動軸15の中心の撓み量δを
大きくできる。したがって駆動歯車23の歯数Z1と被
駆動歯車24の歯数Z2をある値に設定し、減速比を所
定に設定した場合、図7の実施例では図1の実施例より
もピッチ円24pの直径を大きくできる。すなわちピッ
チ円の直径を大きくしても、駆動軸15の撓み量δが大
きいために、駆動歯車23を被駆動歯車24に確実に噛
み合わせることができることになる。このようにピッチ
円の直径を大きくできることにより、駆動歯車23と被
駆動歯車24のモジュールを共に大きくできる。よって
歯が大きく互いにスリップを生じない歯車を使用でき
る。
【0031】図8から図10までは本発明の第4実施例
による圧電モータを示している。この圧電モータでは、
両側の固定板に軸支持部材35と36が固定されている
が、駆動軸15は、一方の軸支持部材35にのみ支持さ
れている。すなわち軸支持部材35には円錐状の支持突
起35aが形成され、駆動軸15の図示右端面には支持
突起35aに突き当てられる円錐状の凹部15cが形成
されている。また駆動軸15の図示左の自由端15d
は、軸支持部材36に保持されたゴムなどの弾性体37
に挿入され、自由端15dは各方向へ自由に変位できる
ようになっている。また駆動軸15の図示右側にはフラ
ンジ15eが形成され、このフランジ15eに対し右側
から4つの積層型圧電素子17が当接している。図9は
図8のIX矢視図であるが、各圧電素子17は駆動軸1
5の静止中心O1の回りに90度の角度にて配置されて
いる。
【0032】さらに駆動軸15には駆動歯車23が設け
られ、また各軸支持部材35と36の外周にはベアリン
グ21を介して被駆動筒22が回転自在に支持され、こ
の被駆動筒22の内面に被駆動歯車24が固定されてい
る。駆動歯車23の歯数Z1と被駆動歯車24の歯数Z
2は、前記各実施例と同様にZ1<Z2である。
【0033】この第4実施例では、図9に示すように4
個設けられた積層型圧電素子17のそれぞれ,,
,に対し前記V,V,V,Vと同じ位相の
電圧が印加される。この圧電素子17への印加電圧によ
り、駆動軸15は支持突起35aと凹部15cとの突き
当て部を支点として、図10の模式図に示すような首振
り運動を行う。これは駆動軸15の撓みによるものでは
なく、前記突き当て部を支点とし、弾性体37の変形に
よる首振り運動によるものである。
【0034】また、突き当て部からフランジ15eの右
面(圧電素子17の駆動力Fの作用点)までの距離L1
と、突き当て部から駆動歯車23までの距離L2との比
により、圧電素子17の変位量が拡大されて、駆動歯車
23は大きな変位量δ1(図10参照)にて変位する。
また変位したときの駆動歯車23の中心O2は、静止中
心O1の回りを回転するようになる。よって図3(A)
(B)(C)(D)に示したように、駆動歯車23と被
駆動歯車24との噛み合い点がO1を中心として時計方
向へ回転し、被駆動歯車24が回転駆動され、これと共
に被駆動筒22が回転駆動される。
【0035】上記実施例では、L1とL2の比により圧
電素子17の変形量が拡大されて駆動歯車23の変位と
なる。よって駆動歯車23の中心の変位量δ1を大きく
できる。そのため、図7の実施例において説明したよう
に、歯車のモジュールを大きくでき、駆動歯車23の歯
と被駆動歯車24の歯の噛み合い時のスリップが生じに
くくなる。
【0036】また駆動軸15を撓ませているのではない
ため、圧電素子17による駆動力も小さくてよく、よっ
て前記V,V,V,Vで示す駆動電圧の最大電
圧V0を小さくでき、小電力駆動が可能になる。
【0037】また図8の実施例において、駆動軸15の
図示右端を支持する構造は、図示に示すような支持球1
6によるものであってもよい。この支持球16による4
方向からの支持は単純支持であるため、圧電素子により
首振り運動が可能である。
【0038】さらに図8において駆動軸15の右端を軸
支持部材35に完全に固定し、圧電素子17により駆動
軸15を撓み変形させてもよい。この場合には図示左側
の弾性体37は不要である。
【0039】さらに前記各実施例ではいずれも、駆動軸
の周囲に圧電素子を90度の角度にて4個配置している
が、この配置数は120度の角度にて3個、60度の角
度にて6個などであってもよい。
【0040】また上記各実施例では、駆動素子として圧
電材料素子を使用したが、超磁歪材料素子、形状記憶合
金素子などを使用することも可能である。
【0041】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、圧電素子
などの駆動素子の変位を回転力として確実に取出すこと
ができる。また動力は駆動軸の回りに設けられた被駆動
筒から取出しているため、被駆動筒の外周に伝達歯車を
設け、動力を側方に取出すなど、動力伝達経路の自由度
を高めることができる。また内側に駆動軸が外側に被駆
動筒が位置する二重構造であるため、軸方向の長さを小
さくでき小型の圧電モータを構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例による圧電モータを示す断面図、
【図2】図1に示す圧電モータの構造の一部を示す分解
斜視図、
【図3】(A)から(D)は、駆動歯車と被駆動歯車の
噛み合いをピッチ円にて示した説明図、
【図4】第1実施例における駆動軸の撓み状態を示す説
明図、
【図5】第2実施例による圧電モータの駆動軸と圧電素
子との取り付け状態を示す側面図、
【図6】図5の実施例における駆動軸のVI−VIの拡
大断面図、
【図7】第3実施例による圧電モータの断面図、
【図8】第4実施例による圧電モータの断面図、
【図9】図8の駆動軸を示すIX矢視の端面図、
【図10】図8の実施例の動作説明図、
【図11】従来の圧電モータの構成を示す斜視図。
【符号の説明】
12 固定板 13 軸支持部材、 15 駆動軸 17,31 圧電素子 21 ベアリング 22 被駆動筒 23 駆動歯車 24 被駆動歯車 O1 静止中心
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大西 一正 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 林 巖 東京都町田市鶴間440−11 (72)発明者 岩附 信行 神奈川県横浜市緑区長津田3−24−34

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸の両端を支持する軸支持部材と、順次
    位相の変化する電圧が与えられることにより前記軸をそ
    の静止中心の回りを回転する方向へ撓ませる複数の駆動
    素子と、前記軸の回りに回転自在に支持された被駆動筒
    と、前記軸と被駆動筒の内面との間に設けられ軸の前記
    撓みを被駆動筒の回転に変換する動力伝達部とが設けら
    れていることを特徴とする圧電モータ。
  2. 【請求項2】 軸の一端を単純支持する軸支持部材と、
    順次位相の変化する電圧が与えられることにより前記軸
    をその支持部を支点として首振り運動させる複数の駆動
    素子と、前記軸の回りに回転自在に支持された被駆動筒
    と、前記軸と被駆動筒の内面との間に設けられ軸の前記
    首振りを被駆動筒の回転に変換する動力伝達部とが設け
    られていることを特徴とする圧電モータ。
  3. 【請求項3】 支持点から駆動素子が駆動力を与える位
    置までの距離と、支持点から動力伝達部までの距離との
    間に駆動変位量の拡大比が設けられている請求項2記載
    の圧電モータ。
  4. 【請求項4】 動力伝達部は、軸に設けられ外周に歯を
    有する駆動歯車と、被駆動筒の内面に固定され且つ前記
    駆動歯車の歯数よりも多い歯が内周に形成された被駆動
    歯車とから成る請求項1または2記載の圧電モータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4010336A1 (de) * 1989-03-31 1990-10-04 Aisin Seiki Verstaerkungsteil fuer einen kraftfahrzeug-stossfaenger
DE19746609A1 (de) * 1997-06-23 1999-03-11 Koenig Wilhelm Rotatorischer, translatorischer Piezoantrieb
KR20170093250A (ko) 2015-01-26 2017-08-14 우베 고산 가부시키가이샤 폴리이미드 다공질막을 이용하는 세포의 장기 배양, 및 폴리이미드 다공질막을 이용하는 세포의 동결 보존 방법
KR20170093983A (ko) 2015-01-26 2017-08-16 우베 고산 가부시키가이샤 폴리이미드 다공질막을 이용하는 세포의 대량 배양 방법, 장치 및 키트
KR20170098922A (ko) 2015-01-26 2017-08-30 우베 고산 가부시키가이샤 물질의 생산 방법

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