JPH06294301A - 内燃機関におけるシリンダーブロック及びピストンの運動制御方法並びにシリンダーブロック回転式ピストンエンジン - Google Patents

内燃機関におけるシリンダーブロック及びピストンの運動制御方法並びにシリンダーブロック回転式ピストンエンジン

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JPH06294301A
JPH06294301A JP7085793A JP7085793A JPH06294301A JP H06294301 A JPH06294301 A JP H06294301A JP 7085793 A JP7085793 A JP 7085793A JP 7085793 A JP7085793 A JP 7085793A JP H06294301 A JPH06294301 A JP H06294301A
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piston
cylinder
cylinder block
cycle
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Kazuyoshi Oda
和敬 織田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】バルブ機構を不要とした新規なシリンダーブロ
ック回転式ピストンエンジンを提供する。 【構成】一の開口部を点火プラグ1、吸入ポート2及び
排気ポート3を有するシリンダーヘッド4で閉塞し、他
の開口部をリヤケース5で閉塞してなる円筒内に、回転
軸6を有し、かつ、該軸周り放射状に対軸同一方向へ指
向して一または複数のシリンダー7を形成したシリンダ
ーブロック8をシリンダーヘッドとは摺接可能・回転可
能に配置する。該円筒の内周壁には周壁に波形状ガイド
溝9を有するガイドケース10を固定し、前記各シリン
ダーに嵌着する各ピストン11のガイドロッド12を前
記波形状ガイド溝に係合する。そして、ガイドロッドが
波形状ガイド溝内を摺動することによりピストンとシリ
ンダーブロックが協働してエンジンのサイクル行程を行
うように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関に係り、詳し
くは、現在のピストンエンジンにおけるクランク部を動
点とみて、その軌道をほぼ投影(写像)したサインカー
ブ波形(サイクル行程表示曲線;図18参照)を、サイク
ル行程ガイド手段、例えばエンジンケース内に周設した
ガイドケースの筒形内周面に形成し、ガイドロッド(ピ
ストンロッド)を介してシリンダーブロックとピストン
とを協働させて、エンジンのサイクル行程における往復
運動と円周運動を一体的に制御し、燃焼エネルギーを効
率よく回転動力に変換し、これを動力源としてシリンダ
ーブロックの回転軸からエンジン出力を取り出すように
した内燃機関におけるシリンダーブロック及びピストン
の運動制御方法並びにシリンダーブロック回転式ピスト
ンエンジンに関する。
【0002】このエンジンでは、サイクル行程における
吸入・排気が、点火プラグ孔を含みシリンダーヘッドに
形成した吸入ポートおよび排気ポートによっておこなわ
れ、これまでのバルブ機構およびクランクシャフトを不
要としたポート方式とされるものである。
【0003】
【従来の技術】熱機関としてピストン機関とタービン機
関を分類し、ピストン機関を蒸気機関、外燃機関および
内燃機関に、さらに、内燃機関をレシプロとロータリー
に分類して、本発明に係るエンジンを位置付け、かつ、
その提供について詳細を説明する。そして、本発明は、
ピストン機関におけるエンジンブロックに関する構成、
すなわち機関構成を主とするものであり、制御系、燃料
・空気供給系、潤滑系、排気系、冷却系、始動系等には
言及しないこととする。
【0004】以下の順序で本発明に関する従来技術を説
明する。 A.2サイクルエンジン B.4サイクルエンジン C.ロータリーエンジン D.ディーゼルエンジン
【0005】A.2サイクルエンジン 2サイクルエンジンは、クランクシャフト1回転で1回
の燃焼動力を発生することと、機械的に開閉されるバル
ブ機構を不要としていることが特徴であり、2サイクル
の吸入・排気は、シリンダー壁に排気ポートと吸入ポー
トを設け、ピストンが往復運動するとき、それぞれのポ
ート部を通過してその開閉をおこない、バルブの役目を
果たすものである。このため機構が簡素でシリンダー排
気量の割には大きな出力が得られるが、エンジン内部の
潤滑のためにシリンダー内部でオイルの燃焼をともない
排気中にオイル燃焼の白煙を出すので、排気量の大きな
エンジンには不向きとされ、構造上燃焼効率が低い。今
日では、その小型・軽量である特徴を生かしてバイクや
ボート等のエンジンとして広く利用されている。
【0006】B.4サイクルエンジン 今日、自動車用エンジンとして代表されるようによく知
られ、かつ、高度に成熟したエンジンである。4サイク
ルとは、吸入・圧縮・燃焼・排気の4行程であり、クラ
ンクシャフトが2回転する間にはっきりと区分されてそ
れぞれの行程が一巡するサイクルである。また、4サイ
クルエンジンでは、各行程をコントロールするために、
1気筒ごとに機械的に作動する吸入バルブと排気バルブ
を有している。回転動力を取り出す機構は、クランクシ
ャフト2回転で1回の燃焼動力をフライホイールに回転
慣性動力として備蓄し、その動力は、他の排気・吸入・
圧縮の3行程の動力源となりエネルギ消費され、余剰動
力を、そのエンジンの出力とするものである。
【0007】エンジン性能の向上という課題から、多気
筒化とともに直列型シリンダー、V型シリンダーおよび
水平対向型シリンダー等の配置構造とそれにともなうピ
ストンストロークの選択並びにツインカム複数バルブ等
々の改変はよく知られるところである。くわえて、エン
ジンコントロールが電子制御とされる等、技術開発は急
であるが、エンジンの基本構造、なかでもシリンダーヘ
ッドより下側の部分は、素材変更を除いては大きな変化
がなかったといえる。
【0008】C.ロータリーエンジン このエンジンの構成は、4サイクル行程をおこなう室を
形成するローターハウジングと、該ハウジングの中で偏
心回転により4サイクル行程運動をするローターと、ロ
ーターを組み込みロータハウジングの側面を密閉するサ
イドロータの3ヶ所の三角形の頂点に、ロータハウジン
グ内で形成される室の機密を保つためのアペックスシー
ルと、サイドシール,コーナーシール等からなり、上記
ローターが、偏心回転を1回する間に3回の燃焼および
出力軸回転を得るもので、都合、出力軸1回転で1回の
出力(燃焼)行程を有するエンジンである。
【0009】このエンジンの特徴は、バルブ機構が不要
であること、ピストンによる往復運動がないので、構造
が簡素で部品点数が少ないこと、回転域が広く回転の変
化がスムーズであること、小型軽量で高出力が得られ騒
音や振動が少ないこと等が利点とされる一方、燃焼面積
が大きいことによる熱損失すなわち燃料消費の増大が欠
点として指摘されている。また、2サイクルエンジン同
様エンジン内部潤滑のため、オイルが燃焼室内で燃焼す
る欠点もある。
【0010】D.ディーゼルエンジン バスやトラック等大型自動車のエンジンとして代表され
るディーゼルエンジンは、上記ガソリンエンジンと同様
に2サイクルと4サイクルがあり、燃料混合気を吸入す
ることなく、シリンダー内で空気を吸入圧縮し、そこに
燃料を噴射して自然発火させ、燃焼出力を得るもので、
一般的な長所は、高い燃焼圧力によるトルクの大きさと
燃料を軽油等にしたことによる経済効果を有することで
ある。ここでも、種々の功罪がエンジンの特徴とともに
指摘できるが、回転出力の取り出し方については基本的
な変化はなく、したがってサイクル行程も、上述のレシ
プロエンジンと同様に考えてよい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例にみられる
ように、エンジンブロックに関しては、シリンダーヘッ
ドより上部の機構が性能向上を図るために重視され、そ
の結果、構造が複雑かつ精密化し、製造コストも高いも
のとなってきた。
【0012】先述したように、各シリンダーは、完全に
独立してクランクシャフトに連結され、画一されたピス
トン運動でサイクル行程をおこなうので、クランクシャ
フトの運動から動力を取り出す従来方法では、2サイク
ルエンジン以外ではバルブを廃止することは不可能であ
る。
【0013】また、4サイクルエンジンのクランクシャ
フトは、ピストンの燃焼圧力で移動(下降)する運動
を、コンロッドを介してクランク部で回転運動に変換す
る方法の基本原理は、従来から変わらず、革新的な改良
はなされてこなかった。故に、気筒数を増やすと、直列
型、V型、水平型等いずれの方式のエンジンであっても
クランクシャフトを長くする必要があり、エンジン全長
も長くなるのは不可避であった。
【0014】さらに、4サイクル行程をおこなうピスト
ンの往復運動は、各行程で特有のそれぞれ違った理想的
な運動があると考えられるものであるが、これまでのク
ランクシャフトでは、ピストンの往復運動は、4サイク
ルのどの行程においても画一的な往復運動しかおこなえ
ない。このこと、クランク部の軌道およびピストンの行
程運動は、実施例の説明の欄の4.比較・評価の項にお
いて後述される。
【0015】本発明は、このような事情に鑑みなされた
ものであって、これまでのバルブ機構を不要とした内燃
機関におけるシリンダーブロック及びピストンの運動制
御方法並びに新規なシリンダーブロック回転式ピストン
エンジンを提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、回転シリンダーとピストンが協働してサイ
クル行程をおこない、該シリンダーの回転軸からエンジ
ン出力を得るようにした内燃機関におけるシリンダーブ
ロック及びピストンの運動制御方法であって、以下の各
手順を包含することを特徴とするものである。 (1)エンジンブロック内に、現4サイクルピストンエ
ンジンのクランクシャフトの中心部を動点とみて、この
軌道を関数表現したサイクル行程表示曲線に近似するシ
ヌソイダルな曲線の少なくとも2周期分の波形が環状に
刻設された波形状ガイド溝を構造部材とともにサイクル
行程ガイド手段として固定すること。 (2)回転軸を有し、かつ、該軸の放射状方向に一また
は複数のシリンダーを形成したシリンダーブロックを、
シリンダーヘッドとは摺接可能・回転可能に配置するこ
と。 (3)前記各シリンダーに嵌着する各ピストンに直結す
るロッドを、前記波形状ガイド溝に係合し、該ロッドが
波形状ガイド溝の環状行路に倣って溝内を摺動すること
により、シリンダーブロックとピストンを協働させるこ
と。 (4)上記各手順により、ピストンとシリンダーブロッ
クの挙動を規定するとともに、エンジンのサイクル行程
を制御すること。
【0017】また、シリンダーブロック回転式ピストン
エンジンであって、一の開口部を点火プラグ、吸入ポー
ト及び排気ポートを有するシリンダーヘッドで閉塞し、
他の開口部をリヤケースで閉塞してなる円筒内に、回転
軸を有し、かつ、該軸周り放射状に対軸同一方向へ指向
して一または複数のシリンダーを形成したシリンダーブ
ロックをシリンダーヘッドとは摺接可能・回転可能に配
置すると共に、該円筒の内周壁には周壁に波形状ガイド
溝を有するガイドケースを固定し、前記各シリンダーに
嵌着する各ピストンのガイドロッドを前記波形状ガイド
溝に係合してなり、該ガイドロッドが波形状ガイド溝内
を摺動することによりピストンとシリンダーブロックが
協働してエンジンのサイクル行程を行うことを特徴とす
るものである。
【0018】また、シリンダーブロック回転式ピストン
エンジンであって、点火プラグ、吸入ポート及び排気ポ
ートを有する輪状シリンダーヘッドと、この外周に該輪
状シリンダーヘッドと摺接可能・回転可能に配置され、
回転軸を有し、かつ、該軸周り放射状に対軸垂直方向へ
指向して一または複数のシリンダーを形成したシリンダ
ーブロックと、環状に刻設された波形状ガイド溝を有し
たサイクル行程ガイド手段とをケーシング手段に固定
し、前記回転軸がケーシング手段の一の開口部を閉塞す
るフロントケースと他の開口部を閉塞するリヤケースに
貫通支持され出力軸とされるとともに、前記各シリンダ
ーに嵌着する各ピストンのガイドロッドを前記波形状ガ
イド溝に係合してなり、該ガイドロッドが波形状ガイド
溝内を摺動することによりピストンとシリンダーブロッ
クが協働してエンジンのサイクル行程を行うことを特徴
とするものである。
【0019】上記エンジンは、輪状シリンダーヘッドの
内周にシリンダーブロック及びサイクル行程ガイド手段
が構成される場合がある。
【0020】また、シリンダーに嵌着する各ピストンの
ガイドロッドにクランクを組合せ、その一端を波形状ガ
イド溝に係合させ、該溝内を摺動するように構成しても
よい。
【0021】さらに、サイクル行程ガイド手段を円筒形
に構成し、波形状ガイド溝の環状行路を該円筒の内周壁
に刻設するか、サイクル行程ガイド手段を円盤状に構成
し、波形状ガイド溝の環状行路を該円盤の平面内に刻設
して、組み合わせたクランクの動作を規定することがで
きる。
【0022】
【作用】エンジンケースに固定されたサイクル行程ガイ
ド手段に、環状の波形状ガイド溝を形成し、これに係合
されたガイドロッド(ピストンロッド)が該溝内を行路
に倣って摺動することにより、シリンダーブロックとピ
ストンを協働させ、4サイクル行程のピストン運動とシ
リンダーブロック自体の回転運動を得るとともに、これ
を動力源としてシリンダーブロックの回転軸を出力軸と
するエンジン出力を発生させる。
【0023】
【実施例】以下の順序で本発明の最適な実施例について
添付図面を参照して説明する。 1.本エンジンの作動原理 (1) 回転動力の発生原理 (2) サイクル行程の運動原理 (3) 波形状ガイド溝(ガイド波形) (4) ピストン行程運動図 2.構成 (1) 機器 a.実施例1(円筒形シリンダーブロック方式) b.実施例2(円盤形シリンダーブロック方式) c.実施例3(円盤形シリンダーブロック方式) (2) 最適なガイド波形 3.機構・動作 4.比較・評価 5.応用 (1) サイクル行程ガイド手段とエンジン構成(シリンダ
ーヘッド内周タイプ) a.基本波形 b.2倍波形 (2) サイクル行程ガイド手段とエンジン構成(シリンダ
ーヘッド外周タイプ) a.基本波形 b.2倍波形 (3) クランク併用するサイクル行程ガイド手段の構成 a.円筒形 b.円盤形 6.機構上の対策
【0024】1.本エンジンの作動原理 (1) 回転動力の発生原理 現4サイクルピストンエンジンのクランクシャフトの中
心部を動点とみて、この軌道を関数表現したサイクル行
程表示曲線(図18参照)に近似するシヌソイダルな曲線
を円筒内周壁に投影してガイド溝を形成したとき、物理
的には波形状斜面を有した溝型行路を構成する。ここ
で、図1に示した斜面上の1点A1 (ガイドロッドとガ
イド溝との摺動接点)では、ガイドロッドが直結するピ
ストンの運動方向(図示でば鉛直方向)の外力とシリン
ダーブロックの回転による円周方向(図示では水平方
向)の外力をうけるといえる。
【0025】そこで、この接点において作用する力を検
討すると、シリンダー内の燃焼圧力によってピストンが
下降し、ガイドロッド先端部の負勾配斜面の接点A1
(図示)では、鉛直下向きの外力G1 をうけ、斜面運
動方向に対して水平方向の分力F1 が発生する。この水
平方向の力F1 はシリンダーブロックの回転力を付勢
し、前記接点A1 を行路にそってA1'まで移動させ、続
くサイクル行程の原動力として応分に消費される。〔燃
焼行程〕
【0026】そして、ガイドロッド先端部の正勾配斜面
の接点A2 (図示)では、前記行程の余剰動力により
水平方向の外力F2 をうけ、鉛直上向きの分力G2 を得
て、行路にそったA2 →A2'への移動とともにピストン
上昇の仕事をする。〔排気行程〕
【0027】4サイクルの進行は、上記各行程における
ピストン運動とほぼ同様の挙動とともに、吸入行程(図
示)および圧縮行程(図示)が続く。なお、図中B1
〜B4、C1〜C4は各分力方向の移動距離を示す。
【0028】実際に発生する回転動力については、固定
回転軸をもつシリンダーブロック(剛体)の運動および
その運動エネルギーとして説明されなければならないか
ら、上記回転外力は力のモーメントとして考慮すること
になる。
【0029】以下、力学的な解析は省略し、本エンジン
について主に機構的な観点から定性的な説明をくわえ
る。
【0030】(2) サイクル行程の運動原理 上述の回転動力を得るために、本エンジンが機構的にピ
ストン運動の制御とともにどのような挙動をとるのかに
ついて概説する。図2に月光の4サイクルピストンエン
ジンのサイクル行程表示曲線と本エンジンの波形状ガイ
ド溝(以下ガイド波形と同義に使用する)との行程内容
比較図を示すとおり、4サイクルエンジンのピストン運
動では、ピストンの上死点から下死点にいたる負勾配斜
面での挙動が燃焼行程、つづく下死点から上死点にいた
る正勾配斜面での挙動が排気行程、次の上死点から下死
点にいたる負勾配斜面での挙動が吸入行程、次いで下死
点から上死点にいたる正勾配斜面での挙動が圧縮行程と
されるので、本エンジンのシリンダーブロック1回転に
協働するピストンが少なくとも2往復し、この4行程が
完了するものとされる。
【0031】すなわち、図1に示した→→→を
サイクリックに実行するために、ガイド波形は、その刻
設された周面上少なくとも2周期となるようなシヌソイ
ダルな曲線とされ、その山が各上死点、谷が各下死点に
対応し、シリンダーブロックとピストンが協動して、波
形状ガイド溝の環状行路に倣って構内を摺動することに
より行程運動を実行しようとするものである。このガイ
ド波形は、図2に示すとおり、排気上死点を圧縮上死点
より振幅を大きく(Δ)とり、燃焼容積零まで排気し燃
焼容積零から吸入するように燃焼室容積分を利用する点
及び後述する動力発生(燃焼)区域での軌道を補正して
いる点に特徴を有する。
【0032】(3) 波形状ガイド溝(ガイド波形) 先述したように、波形状ガイド溝は、原則的には、クラ
ンク部を動点とみて、この軌道を関数表現した際の曲線
をサイクル行程ガイド手段に投影して環状の溝を刻設し
たものであり、波形状斜面を有した溝型行路を構成して
いる。
【0033】ここで、その基本波形を図3に示すが、4
サイクルエンジンでは、シリンダーブロックとピストン
(ロッド)が協働して、シリンダーブロック1回転に対
して少なくとも2往復のピストン運動がおこなわれるべ
く構成されるので、円筒内周壁には少なくとも2周期の
シヌソイド曲線が描かれることになる。
【0034】(4) ピストン行程運動図 そこで、波形状ガイド溝を移動するピストンの行程運動
図を図4に示すが、上記2周期からなる波形状ガイド
(溝)を圧縮上死点、燃焼下死点、排気上死点および吸
入下死点に4分割した各半周期におけるピストンの挙動
が、それぞれ4サイクルの各行程に対応することを説明
するものである。
【0035】2.構成 (1) 機器 a.実施例1(円筒形シリンダーブロック方式) 本エンジンの一実施例における構成を図5、図6および
図7に示すが、図5はその外観図、図6は部分縦断面を
含む見取図および図7は部品構成を含む組立概要図であ
る。
【0036】ここで、1が点火プラグ、2が吸入ポー
ト、3が排気ポート、4がシリンダーヘッド、5がリヤ
ケース、6が回転軸、7がシリンダー、8がシリンダー
ブロック、9が波形状ガイド(溝)、10がガイドケー
ス、11がピストン、12がガイドロッドおよびXがエンジ
ンケースである。
【0037】 b.実施例2(円盤形シリンダーブロック方式) 本エンジンの他の実施例であるシリンダーヘッド内周タ
イプにおける部品構成を含む組立概要図を図8に示す。
【0038】ここで、30がフロントケース、31が点火プ
ラグ、32が吸入ポート、33が排気ポート、34がシリンダ
ーヘッド、35がリヤケース、36が回転軸、37がシリンダ
ー、38がシリンダーブロック、39が波形状ガイド
(溝)、40がサイクル行程ガイド手段、41がピストン、
42がガイドロッド及びYがエンジンケースである。
【0039】 c.実施例3(円盤形シリンダーブロック方式) 本エンジンの他の実施例であるシリンダーヘッド外周タ
イプにおける部品構成を含む組立概要図を図9に示す。
【0040】ここで、50がフロントケース、51が点火プ
ラグ、52が吸入ポート、53が排気ポート、54がシリンダ
ーヘッド、55がリヤケース、56が回転軸、57がシリンダ
ー、58がシリンダーブロック、59が波形状ガイド
(溝)、60がサイクル行程ガイド手段、61がピストン及
び62がガイドロッドである。
【0041】(2) 最適なガイド波形 4サイクル行程をおこなうピストンの往復運動は各行程
にそれぞれ特有の理想的な運動があると考えられるが、
現在のクランクシャフトではピストンの往復運動は4サ
イクルのどの部分においても全く画一的な運動しかおこ
なえないものである。本エンジンでは、ガイド波形につ
いて、各行程に特有で効果的なピストンの運動をおこな
わせるべく完全なシヌソイド曲線とせず、周期を固定
し、かつ、振幅と位相を行程にあわせて局所的に変化さ
せた波形とするものである。このことによって、ピスト
ンストロークは、例えば上・下死点の近傍で考慮し得る
かぎり最適な挙動をとることが可能である。
【0042】先に示した図2は、同時に、行程に対応す
る現在のピストンエンジンのクランク部軌道と本エンジ
ンのガイド波形の比較図を示すものでもあり、また、図
10は、これを燃焼・排気行程で再度検証しようとするも
のである。
【0043】ここでは、主に現在のピストンエンジンで
はバルブ操作に係るタイミングとピストンストロークと
の関係で不可避である圧力損失(結果として動力損失又
はピストンの挙動に係る機構的な熱効率の限界)を指摘
し、本エンジンによれば、ピストン運動を理想的な運動
に極限的に近づける制御が、ガイド波形の変化とともに
実現可能であることを主張するものである。
【0044】3.機構・動作 本エンジンは、ガイド波形の形状に制御されるピストン
運動とこれに協働するシリンダーブロックの回転とでサ
イクル行程を実行し、該シリンダーブロックの回転軸を
出力軸として構成されるものである。
【0045】4サイクルエンジンでは、シリンダーブロ
ック1回転でこれに対応するガイド波形は、少なくとも
1円周に2ヶ所の山と2ヶ所の谷を有し、これを基本波
形として4行程の全行程をおこなう。シリンダーヘッド
には、サイクルの対応位置に点火プラグ(孔)、吸入ポ
ートおよび排気ポートが形成され、サイクル行程と完全
な整合をとったものとされる。
【0046】このときシリンダーブロックに1シリンダ
ーを形成したものであればシリンダーブロック1回転で
1回の燃焼出力を発生させることができる。したがっ
て、シリンダーブロックに4個のシリンダーを均等間隔
に配列すれば、シリンダーブロック1回転で4回の燃焼
出力が発生する。一般に4サイクルピストンエンジンの
場合、4気筒エンジンではクランクシャフト1回転で2
回の燃焼出力しか発生しないので、本エンジンの4気筒
は、現4サイクルピストンエンジンの8気筒に相当する
燃焼出力の発生回数となる。このことは、少数気筒エン
ジンでありながらトルク変動および振動を抑制する要因
として挙げることができる。
【0047】また、ロータリーエンジンの場合、1ロー
ター当たりクランクシャフト1回転で1回の燃焼出力が
あり、2ローターでは2回の燃焼出力があるが、ロータ
リーの特殊性からトルク変動や振動等は、2ローターで
4サイクルピストンエンジン(レシプロエンジン)の6
気筒相当である。
【0048】よって、本エンジンは、シリンダーブロッ
クに気筒数を増設するか、ガイド波形を1円周当たり多
周期(2n倍波形)に構成することで、シリンダーブロ
ック1回転で発生する燃焼出力を増加することが容易で
ある。
【0049】4.比較・評価 上述した構成によって、本エンジンは、ピストンスピー
ド,ピストンストロークをガイド波形の変更とともに設
計・選択自在とし、例えば、排気行程の場合、クランク
シャフト方式であれば排気時の上死点において燃焼室容
積は必ず残して次の吸入行程へ移ってゆくが、本エンジ
ンのポート方式であれば排気時の上死点は、ピストンが
シリンダーヘッドに接触する直前まで上昇させることが
でき、完全に近い排気をおこない、次の吸入行程におい
ても、先のシリンダーヘッド直前の容積≒0から吸入を
開始するので、上記燃焼室容積相当分増量した吸入をお
こなうことができる。しかも、吸入抵抗が小さいことと
口径を大きくとれるポート方式の利点は、同様のシリン
ダー容積を有するバルブ方式に比して明らかに吸入量の
増大が図れる。
【0050】燃焼行程の場合も同様で、クランクシャフ
ト方式であれば燃焼下死点よりかなり早期に排気バルブ
を開口し、燃焼圧力が残っている状態で排気を開始する
ので、ここでも熱損失を避けることはできないが、本エ
ンジンであれば、燃焼行程でピストンが完全に下死点に
達するまで排気ポートを開口しないようにガイド波形の
振幅・位相が設定されるので、燃焼残圧の影響を排除す
ることができる。
【0051】さらに、シリンダー内の燃焼と圧力の状態
は、現バルブ方式では圧縮上死点前でプラグ点火され、
上死点を少し過ぎた位置から急激に燃焼圧力が高まり、
その後急激に圧力低下し、この間の圧力変化はシリンダ
ーおよびシリンダーヘッド部,ピストン等に多大な負荷
を与えるともに、トルクおよび出力の変動原因ともなる
が、本エンジンでは、ガイド波形の変更によりこれを解
消することができる。
【0052】図2で、すでにこの間の現ピストンエンジ
ンのクランク部の軌道と本エンジンのガイド波形をサイ
クル行程運動において比較しているが、くわえて図11
は、燃焼行程における対比的な特徴をガイド波形又はサ
イクル行程表示曲線とともにシリンダー内圧力と容積の
変化で説明すべくP−V概略図として示すものである。
ここで(イ),(ロ)は本エンジンの場合、(ハ),
(ニ)は現行エンジンの場合である。
【0053】5.応用 (1) サイクル行程ガイド手段とエンジン構成(シリンダ
ーヘッド内周タイプ) a.基本波形 図12は、上記2(1) bにおいて述べた円盤形シリンダー
ブロック方式のエンジンであって、シリンダーヘッドの
外周に波形状ガイド溝を有するようにサイクル行程ガイ
ド手段を設け、シリンダーヘッド内周タイプのエンジン
構成としたものの横断面概略図であり、かつガイド波形
を基本波形としたものである。
【0054】シリンダーヘッドは、中心部の輪状(円筒
形とみてもよい)部材で構成され、各シリンダーは、シ
リンダーブロック円周上に回転軸に対して放射状に配列
されている。ここで、出力軸(回転軸)1回転で、各シ
リンダーはそれぞれ1回の燃焼をおこない、図示の如く
8気筒の場合は、出力軸1回転あたり8回の燃焼出力を
得て動力転換され、回転を付勢するものである。
【0055】b.2倍波形 図13は、同じく円盤形シリンダーブロック方式のエンジ
ンであって、シリンダーヘッドの外周に波形状ガイド溝
を有するようにサイクル行程ガイド手段を設け、シリン
ダーヘッド内周タイプのエンジン構成としたものの横断
面概略図であり、かつ、ガイド波形を基本の2倍波形と
したものである。
【0056】ここでは、出力軸(回転軸)1回転で、各
シリンダーはそれぞれ2回の燃焼をおこない、図示の如
く8気筒の場合は、出力軸1回転あたり16回の燃焼出力
を得て動力転換され、回転を付勢するものである。この
とき、断面径上で対向するシリンダーでは、同一行程を
実行する。
【0057】(2) サイクル行程ガイド手段とエンジン構
成(シリンダーヘッド外周タイプ) a.基本波形 図14は、上記2(1) bにおいて述べた円盤形シリンダー
ブロック方式のエンジンであって、シリンダーヘッドの
内周に波形状ガイド溝を有するようにサイクル行程ガイ
ド手段を設け、シリンダーヘッド外周タイプのエンジン
構成としたものの横断面概略図であり、ガイド波形を基
本波形としたものである。
【0058】シリンダーヘッドは、シリンダーブロック
の外周に輪状(円筒形とみてもよい)部材で構成され、
各シリンダーは、シリンダーブロック円周上に回転軸に
対して放射状に配列されている。
【0059】ここで、出力軸(回転軸)1回転で、各シ
リンダーはそれぞれ1回の燃焼をおこない、図示の如く
8気筒の場合は、出力軸1回転あたり8回の燃焼出力を
得て動力転換され、回転を付勢するものである。
【0060】b.2倍波形 図15は、同じく円盤形シリンダーブロック方式のエンジ
ンであって、シリンダーヘッドの内周に波形状ガイド溝
を有するサイクル行程ガイド手段を設け、シリンダーヘ
ッド外周タイプのエンジン構成としたものの横断面概略
図であり、ガイド波形を基本の2倍波形としたものであ
る。
【0061】ここでは、出力軸(回転軸)1回転で、各
シリンダーはそれぞれ2回の燃焼をおこない、図示の如
く8気筒の場合は、出力軸1回転あたり16回の燃焼出力
を得て動力転換され、回転を付勢するものである。この
とき、断面径上で対向するシリンダーでは、同一行程を
実行する。
【0062】 (3) クランク併用するサイクル行程ガイド手段の構成 a.円筒形 上記円筒形内壁に刻設された波形状ガイド溝に対して、
クランクを併用し、環状行路の拡縮自在性とともに、組
付けにおける柔軟性を獲得しようとした例を図16に示
す。(a)〜(d)はこれらのバリエーションである。
【0063】b.円盤形 上記円盤形プレートに刻設された波形状ガイド溝に対し
て、クランクを併用し、環状行路の拡縮自在性ととも
に、組付けにおける柔軟性を獲得しようとした例を図17
に示す。(a)〜(c)はこれらのバリエーションであ
る。ここでは、シリンダーヘッド外周タイプにおいて、
ガイド波形の環状行路が窮屈になることが否めないの
で、これを解消しようとするものである。
【0064】また、本エンジンは、シリンダーブロック
に気筒数を増設するか、ガイド波形を1円周当たり多周
期(2n倍波形)に構成することで、シリンダーブロッ
ク1回転で発生する燃焼出力を増加することができるこ
とは、先述したとおりである。
【0065】しかも、シリンダーヘッドの吸入、排気ポ
ートおよび点火プラグ(孔)は、ガイド波形が1円周で
4行程の基本波形であれば、気筒数を増やしても、それ
ぞれ1ヶ所ずつ設ければ足りる。また、全気筒が同一の
ガイド波形上を移動することになるので、気筒数を増や
してもガイド波形(波形状カイド溝)を変更することな
く多気筒化ができる。なお、ガイド波形を基本波形より
倍増した場合は、それに比例して各ポートを増設しなけ
ればならないが、考え方としては容易であろう。
【0066】さらに、本発明が保護される範囲におい
て、波形ガイド溝に替えて波形ガイド板等によるサイク
ル行程ガイド手段の変更が考慮されてもよい。すなわ
ち、ガイド波形によりシリンダーブロック及びピストン
の運動制御をなすことが本発明の技術的思想の基底であ
り、この実行手段は本実施例にとどまらない。
【0067】このように、ガイド波形の設計変更が、こ
れに制御されるピストン運動を直接的に関与するので自
由度が高く、エンジンブロック全体の設計において、所
望にあわせてバリエーションを広げることができ、柔軟
性に優れた利点を有する。
【0068】6.機構上の対策 連続運転を前提とする実用面における機構上の当面の課
題・対策として、以下(1) 〜(5) を列挙することができ
るが、いずれも、現在の技術水準で個別にアプローチ可
能な標的である。(提案例は説明を省略する。) (1) ガイドロッドの挙動の安定化〔例えばガイドベアリ
ング(図示のみ説明省略)〕 (2) シーリング (3) 冷却方式の制限 (4) 燃料混合気の吸入方法 (5) 動力伝達系の構成
【0069】
【発明の効果】本発明は、以上の構成よりなるものであ
り、これによれば、以下に示す有益な効果を奏する。
【0070】(1)4サイクルピストンエンジンのとし
て吸入・排気行程をポート方式に変更したので、バルブ
機構を不要としてシリンダーヘッド部を簡素化し、エン
ジンの小型軽量化を図ることができる。
【0070】(2)クランクシャフトに替わる波形状ガ
イドにより、ピストン運動に変化をもたせることが可能
なので、機構的に、現状での不可避的な吸入・排気効率
の限界を超えてサイクル行程が実行され、もって燃焼損
失を低減し、あわせて燃焼効率を向上することができ
る。
【0072】(3)出力軸に発生させる燃焼回数が容易
に増やせるので、多気筒に相当する高出力が得られ、し
かもトルク・出力の変動および振動・騒音が低減され
る。
【0073】すなわち、同等の排気量の現在のエンジン
に比して、出力軸1回転当たりの燃焼出力回数が多い本
発明のエンジンの有利性から、1シリンダー当たりの容
積を小さくすることができる。そして、1シリンダー当
たりの容積をより小さくして多気筒化することにより、
シリンダーヘッド部のシーリングの問題を軽微なものに
して各部位における部材のダウンサイジングと設定強度
の低減が図れる。したがって、上記のとおり、1シリン
ダー当たりの小容積多気筒化を実現して従来的な諸問題
を解決すると同時にトルク・出力の変動および振動・騒
音をより低減することが可能となる。
【0074】(4)上記効果とともに故障発生率の低
減、運転コストおよび製造コストにおける経済効果の増
大が期待できる。また、小型軽量、高出力および高制振
性により動力源スペースを減少できるので、組み合わさ
れる他の構造要素の利用スペースを広げ、かつ、スタイ
ルやデザインでの美的効果に貢献・寄与することが期待
できる。
【0075】(5)本発明のエンジンは動力源として広
範囲に利用できるので、産業上極めて高い価値を有する
ものである。特に、今後予測される燃料の多様化(水
素、天然ガス、メタノール等)に対してそれぞれの燃焼
特性にあわせたガイド波形を設計することが容易にで
き、しかも排気ガス等公害問題においても波形特性を変
更することによって有利に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における動力発生原理を説明する模式図
である。
【図2】現行4サイクルピストンエンジンのサイクル行
程表示曲線と本発明のガイド波形により各行程内容を比
較した説明図である。
【図3】本発明の基本ガイド波形を示す説明図である。
【図4】本発明のピストンの行程運動を示す説明図であ
る。
【図5】本発明の一実施例である円筒形シリンダーブロ
ック方式として構成したエンジンの外観図である。
【図6】同じく部分断面を含む見取図である。
【図7】同じく部品構成を示す組立概要図である。
【図8】本発明の他の実施例であるシリンダーヘッド内
周タイプの円盤形シリンダーブロック方式として構成し
たエンジンの部品構成を示す組立概要図である。
【図9】本発明の他の実施例であるシリンダーヘッド外
周タイプの円盤形シリンダーブロック方式として構成し
たエンジンの部品構成を示す組立概要図である。
【図10】本発明のガイド波形と現行エンジンの行程表示
曲線により各燃焼・排気行程を比較した説明図である。
【図11】本発明のガイド波形(イ)及び現行エンジンの
行程表示曲線(ハ)とともに各燃焼行程の特徴を対比的
に説明するP−V概略図(ロ,ニ)である。
【図12】シリンダーヘッド内周タイプのエンジン構成の
一応用例(基本波形の場合)を示す横断面概略図であ
る。
【図13】同じく他の応用例(2倍波形の場合)を示す横
断面概略図である。
【図14】シリンダーヘッド外周タイプのエンジン構成の
一応用例(基本波形の場合)を示す横断面概略図であ
る。
【図15】同じく他の応用例(2倍波形の場合)を示す横
断面概略図である。
【図16】円筒形シリンダーブロックにクランクを応用し
た例を示す説明図である。(a)〜(d)はそのバリエ
ーションである。
【図17】シリンダーヘッド外周タイプの円盤形シリンダ
ーブロックにクランクを応用した例を示す説明図であ
る。(a)〜(c)はそのバリエーションである。
【図18】現行4サイクルピストンエンジンのサイクル行
程表示曲線を示す説明図である。
【符号の説明】
1 点火プラグ 2 吸入ポート 3 排気ポート 4 シリンダーヘッド 5 リヤケース 6 回転軸 7 シリンダー 8 シリンダーブロック 9 波形状ガイド溝 10 ガイドケース(サイクル行程ガイド手段) 11 ピストン 12 ガイドロッド X エンジンケース 30,50 フロントケース 31,51 点火プラグ 32,52 吸入ポート 33,53 排気ポート 34,54 輪状シリンダーヘッド 35,55 リヤケース 36,56 回転軸 37,57 シリンダー 38,58 シリンダーブロック 39,59 波形状ガイド溝 40,60 サイクル行程ガイド手段 41,61 ピストン 42,62 ガイドロッド Y エンジンケース 100 クランク 102 クランク支点プレート 104 シリンダーヘッド 105 クランク支点プレート 106 回転軸 108 シリンダーブロック 109 波形状ガイド溝 110 サイクル行程ガイド手段 Z エンジンケース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 593061617 織田 幸子 大阪府大阪市東淀川区淡路3−13−23 第 7東昌ハイツ506 (72)発明者 織田 和敬 広島県東広島市八本松町米満713−5

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関において、回転シリンダーとピ
    ストンが協働してサイクル行程をおこない、該シリンダ
    ーの回転軸からエンジン出力を得るようにしたシリンダ
    ーブロックおよびピストンの運動制御方法であって、以
    下の各手順を包含することを特徴とする内燃機関におけ
    るシリンダーブロック及びピストンの運動制御方法。 (1)エンジンブロック内に、現4サイクルピストンエ
    ンジンのクランクシャフトの中心部を動点とみて、この
    軌道を関数表現したサイクル行程表示曲線に近似するシ
    ヌソイダルな曲線の少なくとも2周期分の波形が環状に
    刻設された波形状ガイド溝を構造部材とともにサイクル
    行程ガイド手段として固定すること。 (2)回転軸を有し、かつ、該軸の放射状方向に一また
    は複数のシリンダーを形成したシリンダーブロックを、
    シリンダーヘッドとは摺接可能・回転可能に配置するこ
    と。 (3)前記各シリンダーに嵌着する各ピストンに直結す
    るロッドを、前記波形状ガイド溝に係合し、該ロッドが
    波形状ガイド溝の環状行路に倣って溝内を摺動すること
    により、シリンダーブロックとピストンを協働させるこ
    と。 (4)上記各手順により、ピストンとシリンダーブロッ
    クの挙動を規定するとともに、エンジンのサイクル行程
    を制御すること。
  2. 【請求項2】 内燃機関において、一の開口部を点火プ
    ラグ、吸入ポート及び排気ポートを有するシリンダーヘ
    ッドで閉塞し、他の開口部をリヤケースで閉塞してなる
    円筒内に、回転軸を有し、かつ、該軸周り放射状に対軸
    同一方向へ指向して一または複数のシリンダーを形成し
    たシリンダーブロックをシリンダーヘッドとは摺接可能
    ・回転可能に配置すると共に、該円筒の内周壁には周壁
    に波形状ガイド溝を有するガイドケースを固定し、前記
    各シリンダーに嵌着する各ピストンのガイドロッドを前
    記波形状ガイド溝に係合してなり、該ガイドロッドが波
    形状ガイド溝内を摺動することによりピストンとシリン
    ダーブロックが協働してエンジンのサイクル行程を行う
    ことを特徴とするシリンダーブロック回転式ピストンエ
    ンジン。
  3. 【請求項3】 内燃機関において、点火プラグ、吸入ポ
    ート及び排気ポートを有する輪状シリンダーヘッドと、
    この外周に該輪状シリンダーヘッドと摺接可能・回転可
    能に配置され、回転軸を有し、かつ、該軸周り放射状に
    対軸垂直方向へ指向して一または複数のシリンダーを形
    成したシリンダーブロックと、環状に刻設された波形状
    ガイド溝を有したサイクル行程ガイド手段とをケーシン
    グ手段に固定し、前記回転軸がケーシング手段の一の開
    口部を閉塞するフロントケースと他の開口部を閉塞する
    リヤケースに貫通支持され出力軸とされるとともに、前
    記各シリンダーに嵌着する各ピストンのガイドロッドを
    前記波形状ガイド溝に係合してなり、該ガイドロッドが
    波形状ガイド溝内を摺動することによりピストンとシリ
    ンダーブロックが協働してエンジンのサイクル行程を行
    うことを特徴とするシリンダーブロック回転式ピストン
    エンジン。
  4. 【請求項4】 輪状シリンダーヘッドの内周にシリンダ
    ーブロック及びサイクル行程ガイド手段を構成した請求
    項3記載のシリンダーブロック回転式ピストンエンジ
    ン。
  5. 【請求項5】 シリンダーに嵌着する各ピストンのピス
    トンロッドにクランクを組合せ、その一端を波形状ガイ
    ド溝に係合させ、該溝内を摺動するようにした請求項2
    又は3ないしは4のいずれかに記載のシリンダーブロッ
    ク回転式ピストンエンジン。
  6. 【請求項6】 サイクル行程ガイド手段を円筒形に構成
    し、波形状ガイド溝の環状行路を該円筒の内周壁に刻設
    した請求項5記載のシリンダーブロック回転式ピストン
    エンジン。
  7. 【請求項7】 サイクル行程ガイド手段を円盤状に構成
    し、波形状ガイド溝の環状行路を該円盤の平面内に刻設
    した請求項5記載のシリンダーブロック回転式ピストン
    エンジン。
JP7085793A 1993-03-04 1993-03-04 内燃機関におけるシリンダーブロック及びピストンの運動制御方法並びにシリンダーブロック回転式ピストンエンジン Pending JPH06294301A (ja)

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Cited By (2)

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CN103388526A (zh) * 2013-08-24 2013-11-13 杨轶 一种节能内燃发动机
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