JPH06280767A - ブレードとローラとを一体化したロータリー圧縮機 - Google Patents

ブレードとローラとを一体化したロータリー圧縮機

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JPH06280767A
JPH06280767A JP5333346A JP33334693A JPH06280767A JP H06280767 A JPH06280767 A JP H06280767A JP 5333346 A JP5333346 A JP 5333346A JP 33334693 A JP33334693 A JP 33334693A JP H06280767 A JPH06280767 A JP H06280767A
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roller
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cylinder
compression
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Toshiyuki Toyama
俊之 外山
Taiji Yamamoto
泰司 山本
Takahiro Uematsu
孝洋 植松
Masanori Masuda
正典 増田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブレードとローラとの相対移動をなくして、
摩擦損失および動力損失を小さくし、ブレードの背面室
や圧縮室から吸入室へのガス漏れを少なくして容積効率
および指示効率を高める 【構成】 潤滑油が供給される駆動軸の偏心軸部22を
ローラに相対回転可能に嵌合する。シリンダ4内のシリ
ンダ室41を圧縮室Xと吸入室Yとに画成するブレード
208を、ローラ7に一体的に設ける。2つの半円形部
材211a,211bからなり、これらの半円形部材の
平面部の間にブレードの先端部を進退自由に受け入れる
受入部210を形成する支持体211をシリンダ4に回
動可能に設け、両半円形部材の平面部にブレード208
を摺動自在に配置する。ブレード208の先端部は常
時、支持体211の回動中心よりもローラ7の半径方向
外側に位置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に冷凍装置に使用さ
れ、ブレードとローラとの相対移動をなくして摩擦損失
等を少なくしたロータリー圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ロータリー圧縮機としては、例え
ば実開昭61−114082号公報に記載されたものが
ある。この従来の圧縮機は図4及び図5で示したよう
に、密閉ケーシング内にモータで駆動される圧縮部Aを
配設しており、この圧縮部Aは、シリンダ室Bをもった
シリンダCと、前記モータから延びる駆動軸Dの偏心軸
部に挿嵌され、該駆動軸Dの回転により前記シリンダ室
B内を公転するローラEと、前記シリンダCに設けた吸
入口Fと吐出口Gとの中間部位に進退動可能に配設され
たブレードHとを備えており、このブレードHは、その
背面側に、前記吐出口Gから吐出された高圧ガスの一部
を背圧として作用させ、この背圧により前記ブレードH
の先端部を前記ローラEの外周面の一部に常時接触させ
ることにより、前記シリンダ室Bを圧縮室Xと吸入室Y
とに区画するようにしている。また、前記吐出口Gに
は、その出口周りに形成される弁座面に当接あるいは離
間して前記吐出口Gを開閉する板状の吐出弁Iを設けて
いる。
【0003】そして、前記駆動軸Dの回転により前記ロ
ーラEをシリンダ室B内で公転させながら、前記ブレー
ドHで画成されるシリンダ室B内の圧縮室Xでガスを圧
縮し、この圧縮行程を終了して吐出行程に移行したと
き、圧縮された高圧ガスを前記吐出弁Iの開動作で前記
吐出口Gからケーシング内へと吐出させ、また、吐出行
程を終了して吸入行程に移行するとき、前記吐出弁Iを
閉動作させて前記吐出口Gを閉鎖し、前記吸入口Fから
前記シリンダ室B内の前記ブレードHで画成される吸入
室Yへと低圧ガスを吸入して、前記圧縮行程と吐出行程
とを繰り返すのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、以上のよう
に、ブレードHとシリンダCに進退動可能に支持すると
共に背圧を作用させて、該ブレードHの先端をローラE
の外周面に接触させ、このブレードHとローラEとを相
対移動させるようにした場合、前記ブレードHには背圧
を作用させて該ブレードHの先端をローラ外周面に押圧
して、接触させる必要があり、しかも、ブレードHとロ
ーラ外周面との接触は油が介在されずに金属接触になる
から、ブレードHとローラ外周面との摺動による摩擦損
失が大きいし、動力損失も大きい問題があった。その
上、前記ブレードHの背面に、吐出口Gから吐出された
高圧ガスによる背圧をかけて、該ブレードHの先端部を
前記ローラEの外周面に接触させているため、前記ブレ
ードHの背面室の高圧ガスが、図4の矢印aで示したよ
うに、ブレードHの側面とブレード摺動溝との間を経て
前記吸入室Yに漏れ、容積効率が低下する問題があっ
た。また、前記圧縮室Xは、低圧から高圧まで変動する
のであるから、前記圧縮室Xの内圧が背圧より低い場合
には、前記背面室に作用する高圧ガスが前記ブレードH
の側面とブレード摺動溝との間を経て圧縮室Xに漏れる
ことになり、指示効率が低下する問題もあった。更に、
前記ブレードHの先端部とローラEとの接触部位から図
4の矢印bで示すように、前記圧縮室Xで圧縮された高
圧ガスが前記吸入室Yに漏れることもあり、前記したブ
レードH側面からの漏れと相俟って容積効率が更に低下
する問題があった。
【0005】本発明は、以上の問題点に鑑み発明したも
ので、その目的は、ブレードとローラとの相対移動をな
くして、摩擦損失および動力損失を小さくでき、しか
も、ブレードの背面室や圧縮室から吸入室へのガス漏れ
を少なくして容積効率および指示効率を高めることが出
来るようにする点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、シリンダ室を持つシリンダと、前記シリ
ンダ室に内装され、該シリンダ室の周面に沿って公転す
るローラと、前記シリンダ室を圧縮室と吸入室とに区画
するブレードとを備え、前記吸入室に開口する吸入口か
ら吸入したガスを圧縮して圧縮室に開口する吐出口から
吐出するようにしたロータリー圧縮機において、前記ロ
ーラに、潤滑油が供給される駆動軸の偏心軸部を相対回
転可能に嵌合し、前記ブレードを前記ローラに、該ロー
ラの径方向外方に突出するように一体化すると共に、前
記シリンダに、2つの断面略半円形の半円形部材からな
り、前記両半円形部材の平面部の間に前記ブレードの先
端部を進退自由に受け入れる受入部を形成する支持体を
回動可能に設け、前記両半円形部材の平面部に、前記ブ
レードを摺動自在に配置すると共に、前記ブレードの先
端部が前記支持体の回動中心より前記ローラの半径方向
外側に位置することを特徴とする。
【0007】
【作用】前記構成のロータリー圧縮機では、前記ローラ
に対して、潤滑油が供給されている駆動軸の偏心軸部を
相対回転させ、従来例のようなブレードとローラとの相
対移動をなくしたのであるから、ブレードをローラとが
相対移動するようにした従来例に比較して摩擦損失及び
動力損失を少なくできるのである。即ち、前記ローラを
嵌合する駆動軸の偏心軸部には、駆動軸の給油路から常
時潤滑油が供給されていて、流体接触しているからロー
ラと偏心軸部との相対回転においてはその摩擦抵抗を小
さくできるのであり、また、前記ブレードに背圧を作用
させてブレードとローラとを相対移動させる場合に比較
して、摩擦損失を小さくできるのであって、動力損失を
小さくできるのである。その上、ブレードとローラとを
一体化して、ブレードに背圧をかける必要がないように
しているから、ブレードの背面室から吸入室及び圧縮室
へのガス漏れをなくすことができて、容積効率および指
示効率を高めることができ、更に、ブレードとローラと
を一体化しているから、従来例のように、ブレードとロ
ーラとの間を通って圧縮室から吸入室へガスが漏れなく
なり、前記背面室からのガス漏れがないことと相俟って
容積効率をより一層高めることができる。
【0008】また、前記支持体は、二つの半円形部材か
らなり、この半円形部材の内、圧縮室側の半円形部材
は、それを収容する保持孔の壁面(円筒面または球面)
の内、ローラの半径方向外側の部分に向けて、圧縮室側
に面する側から圧力を受けて押し付けられる。その結
果、圧縮室側の半円形部材はブレードに向けて、前記保
持孔の壁面のカム作用によって、くさびのように押し付
けられ、その半円形部材の平面部とブレードとの間の密
封性が向上する。また、吸入室側の半円形部材も、それ
を収容する前記保持孔の壁面に向けて、圧縮室側の半円
形部材のくさび作用によって、ブレードを介して押し付
けられ、吸入室側の半円形部材とブレードおよびシリン
ダの壁面との間の密封性も向上する。したがって、圧縮
ガスの漏れが防止され、容積効率が向上する。さらに、
前記ブレードの先端部が常に支持体の回転中心よりも前
記ローラの半径方向外側に位置するから、ブレードと半
円形部材の平面部との接触面積が大きくなり、つまり、
シール長さが長くなり、シール性が向上する。従って、
これによっても、圧縮ガスの漏れが防止され、容積効率
が向上する。
【0009】また、前記支持体は完全に分離した二つの
半円形部材からなるから、ブレードを支持体の中央の受
入部に挿入する作業が簡単になり、組み付け性がよくな
る。
【0010】
【実施例】以下、本発明を図1〜3に示した実施例によ
り詳細に説明する。図3はロータリ圧縮機の全体図、図
1,2はそれぞれこのロータリ圧縮機の圧縮部の圧縮行
程途中ならびに圧縮行程終了間際の状態を示した断面図
である。
【0011】図3に示したロータリー圧縮機は、密閉ケ
ーシング1の内方上部にモータ2を配設すると共に、該
モータ2の下部側に圧縮部3を配設して、前記モータ2
から延びる駆動軸21により前記圧縮部3を駆動してい
る。この圧縮部3は、内部にシリンダ室41をもつシリ
ンダ4と、該シリンダ4の上下開放部に対設されたフロ
ントヘッド5及びリヤヘッド6と、前記シリンダ室41
内に公転可能に内装されたローラ7とを備え、前記各ヘ
ッド5,6に設けた軸受部に前記駆動軸21の下部側を
軸受支持すると共に、この駆動軸21の偏心軸部22に
前記ローラ7を回転自在に挿嵌させて、前記駆動軸21
の回転に伴いその偏心軸部22に対し前記ローラ7を摺
接させながら回転させるようにしている。また、前記駆
動軸21の中心部に、前記ケーシング1における底部油
溜め1bに開口する給油路23を設け、この給油路23
の入口にポンプ部24を取付け、また、前記給油路23
の中間出口を、前記ローラ7と偏心軸部22との摺接面
に開口させて、前記ポンプ部24で前記油溜め1bから
汲上げた潤滑油を、前記給油路23から前記摺接面に供
給するようにしている。尚、1aは前記ケーシング1の
上部側に接続した外部吐出管である。
【0012】また、前記圧縮部3には、図1,2に破線
で示すように、前記シリンダ4に前記シリンダ室41に
開口する吸入ガスの吸入口3aを、また、該吸入口3a
の近くで前記シリンダ4に前記シリンダ室41に開口す
る圧縮ガスの吐出口3bをそれぞれ形成して、これら吸
入口3aと吐出口3bとの中間部位に、前記シリンダ室
41内を圧縮室Xと吸入口Yとに画成するブレード20
8をローラ7に一体化すると共に、前記吐出口3bに
は、その出口周りに形成される弁座面に当接あるいは離
間して前記吐出口3bを開閉する板状の吐出弁(図4参
照)を配設する。尚、前記吐出弁は図面を簡単にするた
めに図1,2には示していない。
【0013】前記ブレード208は、前記ローラ7の外
周一部に、該ローラ7の径方向外方に向けて突出するよ
うに一体に設けている。本実施例では、ブレード208
はローラ7に一体に形成しているが、ローラ7とは別体
のブレードを、接着剤や係合ピンなどを使用することに
よってローラ7に結合させて、両者を一体化するように
してもよい。
【0014】前記ブレード208は、シリンダー4の円
柱形つまり円筒形の保持孔42内に揺動自在に取り付け
た支持体211の中央の受入部210に出し入れ自在に
設けている。前記支持体211は完全に分離した2つの
断面略半円形の半円形部材211a,211bからな
り、前記ブレード208の側面は前記半円形部材211
a,211bの平面部に摺接している。前記半円形部材
211a,211bの円筒面は、保持孔42の円筒面に
摺接している。なお、本実施例では半円形部材211
a,211bは半円柱形状であるが、半球体形状であっ
てもよい。
【0015】図1に示すように、前記ローラ7が前記支
持体211から最も離れた位置にあるとき、駆動軸22
の中心とブレード208の先端との距離L1は、前記駆
動軸22の中心と支持体211の中心Oとの距離L2よ
りも長くしている。つまり、ブレード208が支持体2
11の受入部210からローラ7の最も半径方向内側に
突出している状態でも、ブレード208の一部は支持体
211の中心Oの箇所に存することになる。なお、図2
は、ローラ7が支持体211に最も接近した圧縮行程が
終わった状態を示す。
【0016】上記構成において、前記駆動軸21の駆動
に伴い、前記ローラ7に設けたブレード208の先端部
が前記支持体211の受入部210内で出入し、かつ、
該支持体211の回動に伴い、揺動しながら径方向へと
進退動することにより、前記シリンダ室41の内部が圧
縮室Xと吸入室Yとに画成される。このとき、前記ロー
ラ7は、偏心軸部22に対し相対回転し、従来のように
前記ブレード208の先端部が前記ローラ7の外周面に
接触して、ブレード208とローラ7とが相対移動する
ことがないため、前記ブレード208とローラ7との摩
擦による摩耗及び前記摩擦による動力損失をなくすこと
ができるのである。即ち、ブレード208とローラ7と
が相対移動しない代わりに、ローラ7と偏心軸部22と
が相対回転することになるのであるが、前記ローラ7を
嵌合する駆動軸21の偏心軸部22には、駆動軸21の
給油路23から常時潤滑油が供給されていて、流体接触
しているから摩擦抵抗を小さくできるのであって、ブレ
ード208に背圧を作用させ、ブレード208をローラ
7に接触させて相対移動させる従来のものに比較して摩
擦損失を小さくできるのであり、動力損失も小さくでき
るのである。
【0017】更に、前記ブレード208は、前記ローラ
7に一体的に設けているため、従来のように背圧を作用
させる必要がなく、従って、従来例のようにブレードの
背面室から前記吸入室Yや圧縮室Xへのガス漏れがなく
なり、容積効率及び指示効率を高くできるのである。ま
た、前記圧縮室Xから前記吸入室Yへのガス漏れも少な
くなって容積効率をより一層高くできるのである。ま
た、ブレード208とローラ7とを一体化したことによ
り、ガスがブレード208とローラ7との間を通って圧
縮室Xから吸入室Yへ漏れることがなくなるので、これ
によっても圧縮効率を高めることができる。また、次の
説明からもわかるように、前記ブレード208の両側壁
面と、該ブレード208が挿入される前記支持体211
の受入部210との間、あるいは前記支持体211と保
持孔42の壁面との間から、前記圧縮室X内のガス流体
が前記吸入室Y側に漏れる可能性を極力抑えることがで
きるので、これによっても圧縮効率を高めることができ
る。
【0018】つまり、前記支持体211は二つの半円形
部材211a,211bからなり、この半円形部材21
1a,211bの内、圧縮室X側の半円形部材211a
は、圧縮室Xに面する側から圧力を受けて矢印Zに示す
方向に押し付けられる。その結果、圧縮室X側の半円形
部材211aは、保持孔42の円筒形の壁面およびブレ
ード208によって、くさびのように挟まれ、その半円
形部材211aの平面部とブレード208との間の密封
性が向上する。また、吸入室Y側の半円形部材211b
も、それを収容する保持孔42の円筒形の壁面に向け
て、圧縮室X側の半円形部材211aのくさび作用によ
って、ブレード208を介して押し付けられ、吸入室Y
側の半円形部材211bとブレード208および保持孔
42の円筒形の壁面との間の密封性も向上する。したが
って、ガス漏れが有効に防止でき、容積効率が向上する
のである。さらに、前記ブレード208の先端が支持体
211の回転中心Oよりも常に前記ローラ7の半径方向
外側に位置するから、ブレード208と半円形部材21
1a,211bの平面部との接触面積が大きくなり、つま
りシール長さが長くなり、シール性が向上する。したが
って、これによっても、容積効率が向上する。
【0019】また、前記支持体211は別体の二つの半
円形部材211a,211bからなるため、ブレード2
08を支持体211の中央の受入部に挿入する組み付け
性作業が簡単になる。
【0020】
【発明の効果】以上より明らかなように、本発明のロー
タリー圧縮機は、シリンダのシリンダ室を圧縮室と吸入
室とに画成するブレードを、ローラの径方向外方に突出
するようにローラに一体的に設けると共に、2つの断面
略半円形の半円形部材からなり、前記半円形部材の平面
部の間に前記ブレードの先端部を進退自由に受け入れる
受入部を形成する支持体を前記シリンダに回動可能に設
け、前記支持体の回動によって前記ブレードの先端部が
径方向に進退動するのに伴って、潤滑油が供給されてい
る駆動軸の偏心軸部を上記ローラに対して相対回転させ
るようにしたものである。こうすることにより、このロ
ータリー圧縮機では、前記ローラを嵌合する駆動軸の偏
心軸部には、駆動軸の給油路から常時潤滑油が供給され
ていて、両者は流体接触しているのであるから、ブレー
ドに背圧をかけて該ブレードをローラに接触させるよう
にした従来例に比して摩擦抵抗を小さくでき、したがっ
て、従来例に比して摩擦損失ならびに動力損失を小さく
できるのである。さらに、ブレードとローラとを一体化
したことにより、ブレードに背圧をかける必要がなくな
るので、ブレードの背面室から吸入室及び圧縮室へのガ
ス漏れをなくすことができ、容積効率および指示効率を
高めることができる。また、ブレードとローラとを一体
化しているから、従来例のようにブレードとローラとの
間を通って圧縮室から吸入室へガスが漏れるのを防止す
ることができ、これによっても容積効率を高めることが
できる。
【0021】さらに、本発明は前記支持体が2つの半円
形部材からなり、該半円形部材の対向する平面部に、前
記ブレードを摺動自在に配置している。前記支持体の2
つの半円形部材の内、圧縮室側の半円形部材は、それを
収容する円筒形あるいは球形の保持孔の壁面のうち、ロ
ーラの半径方向外側の部分に向けて、圧縮室側に面する
側から圧力を受けて押し付けられるため、圧縮室側の半
円形部材はブレードに向けて、前記保持孔の壁面のカム
作用によって、くさびのように押し付けられ、圧縮室側
の半円形部材の平面部とブレードとの間の密封性が向上
する。また、吸入室側の半円形部材も、これを収容する
前記保持孔の円筒形の壁面に向けて、圧縮室側の半円形
部材のくさび作用によって、ブレードを介して押し付け
られ、吸入室側の半円形部材とブレードおよびシリンダ
の壁面との間の密封性が向上する。したがって、ブレー
ドの両側壁面と支持体の受入部との間あるいは支持体と
この支持体を収容している保持孔の壁面との間から、圧
縮室内のガスが吸入室側に漏れるのを防止することがで
き、ブレードとローラとを一体化したことによる圧縮ガ
スの漏れ防止と相俟って、容積効率をさらに向上させる
ことができる。しかも、前記ブレードの先端部を常に支
持体の回転中心よりも前記ローラの半径方向外側に位置
させているため、ブレードと半円形部材の平面部との接
触面積が大きくなり、つまり、シール長さが長くなり、
シール性が向上する。従って、これによっても、圧縮ガ
スの漏れが防止され、容積効率が向上する。
【0022】また、前記支持体は完全に分離した二つの
半円形部材からなるから、ブレードを支持体の中央の受
入部に挿入する作業が簡単になり、組み付け性がよくな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例のロータリー圧縮機の圧縮
部の圧縮行程途中の状態の断面図である。
【図2】 前記ロータリー圧縮機の圧縮部の圧縮行程終
了間際の状態の断面図である。
【図3】 ロータリー圧縮機の全体構造を示す縦断面図
である。
【図4】 従来のロータリー圧縮機の圧縮部を示す平断
面図である。
【図5】 同従来のロータリー圧縮機の部分断面図であ
る。
【符号の説明】
3a…吸入口、3b…吐出口、4…シリンダ、7…ロー
ラ、21…駆動軸、22…偏心軸部、41…シリンダ
室、208…ブレード、210…受入部、211…支持
体、211a,211b…半円形部材、X…圧縮室、Y
…吸入室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植松 孝洋 大阪府堺市築港新町3丁12番地 ダイキン 工業株式会社堺製作所臨海工場内 (72)発明者 増田 正典 大阪府堺市築港新町3丁12番地 ダイキン 工業株式会社堺製作所臨海工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ室(41)を持つシリンダ
    (4)と、前記シリンダ室(41)に内装され、該シリ
    ンダ室(41)の周面に沿って公転するローラ(7)
    と、前記シリンダ室(41)を圧縮室(X)と吸入室
    (Y)とに区画するブレード(208)とを備え、前記
    吸入室(Y)に開口する吸入口(3a)から吸入したガ
    スを圧縮して圧縮室(X)に開口する吐出口(3b)か
    ら吐出するようにしたロータリー圧縮機において、前記
    ローラ(7)に、潤滑油が供給される駆動軸(21)の
    偏心軸部(22)を相対回転可能に嵌合し、前記ブレー
    ド(208)を前記ローラ(7)に、該ローラ(7)の
    径方向外方に突出するように一体化すると共に、前記シ
    リンダ(4)に、2つの断面略半円形の半円形部材(2
    11a,211b)からなり、前記両半円形部材(21
    1a,211b)の平面部の間に前記ブレード(20
    8)の先端部を進退自由に受け入れる受入部(210)
    を形成する支持体(211)を回動可能に設け、前記両
    半円形部材(211a,211b)の平面部に、前記ブ
    レード(208)を摺動自在に配置すると共に、前記ブ
    レード(208)の先端部が前記支持体(211)の回
    動中心より前記ローラ(7)の半径方向外側に位置する
    ことを特徴とするロータリー圧縮機。
JP33334693A 1993-02-02 1993-12-27 ブレードとローラとを一体化したロータリー圧縮機 Expired - Lifetime JP3156895B2 (ja)

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