JPH06277096A - 安定化されたα−アミラーゼ活性測定用基質含有水溶液 - Google Patents

安定化されたα−アミラーゼ活性測定用基質含有水溶液

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JPH06277096A
JPH06277096A JP8781493A JP8781493A JPH06277096A JP H06277096 A JPH06277096 A JP H06277096A JP 8781493 A JP8781493 A JP 8781493A JP 8781493 A JP8781493 A JP 8781493A JP H06277096 A JPH06277096 A JP H06277096A
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JP
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amylase
amylase activity
measuring
aqueous solution
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聡 渡部
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 測定対象外の混入α−アミラーゼに対して安
定化された、α−アミラーゼ活性測定用基質として機能
するp−ニトロフェニル−β−ガラクトシル−α−マル
トペンタオシドを含有する水溶液を提供する。 【構成】 α−アミラーゼ活性測定用基質として機能す
るp−ニトロフェニル−β−ガラクトシル−α−マルト
ペンタオシドを含有し、2〜5.5の範囲内のpH値を
有する水溶液からなる安定化されたα−アミラーゼ活性
測定用基質含有水溶液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は安定化されたα−アミラ
ーゼ活性測定用基質含有水溶液に関する。
【0002】
【従来の技術】急性膵炎の高アミラーゼ血症、耳下腺
炎、肺ガン等の異所性アミラーゼ産生腫瘍等の診断のた
めに、血清、膵液、尿などのα−アミラーゼ活性を測定
することが重要であり、旧くから行われている。
【0003】α−アミラーゼ活性測定法として、旧くは
粘稠なデンプン溶液の粘度の減少を測定する粘度法、混
濁したデンプン溶液の濁度の減少を測定する比濁法等が
あるが、感度及び精度の問題から現在殆ど使用されてい
ない。また、α−アミラーゼの作用により生成した還元
糖による銅の還元を利用したソモジー法や、デンプンに
色素チバクロン(Cibachron )を結合させた青色デンプ
ン(ブルースターチ)を発色基質とするブルースターチ
法が広く使用されているが、操作が煩雑で、基質の品質
が不安定であると言う問題がある。
【0004】最近、糖鎖の短い均一な組成のオリゴ糖が
比較的容易に調製できるようになり、これらの合成基質
にα−アミラーゼを作用させて生じる成分を更に検出酵
素と共役させて酵素的にα−アミラーゼを測定する酵素
的測定法が、測定の自動化に伴って日常使用されてい
る。
【0005】酵素的測定法の中に合成発色基質を使用す
る方法がある。その一例は、下記の原理1を測定原理と
する方法である。
【0006】
【化1】
【0007】即ち、第一反応に於て、p−ニトロフェニ
ル−β−ガラクトシル−α−マルトペンタオシド(以
下、pNP−G5−Gaと略記することがある)にα−
アミラーゼが作用し、p−ニトロフェニルマルトトリオ
シド(pNP−G3)及びp−ニトロフェニルマルトジ
オシド(pNP−G2)が生成し、第二反応に於て、こ
れら両者にα−グルコシダーゼが作用して、p−ニトロ
フェノール(pNP)を生成するので、遊離するp−ニ
トロフェノール(pNP)を比色定量することによりα
−アミラーゼ活性を測定する。
【0008】従来、酵素的測定法に使用するα−アミラ
ーゼ活性測定用試薬は、一般にα−グルコシダーゼを含
む第一試薬と基質を含む第二試薬とからなり、それぞれ
凍結乾燥品として市販されており、使用時に適当な緩衝
液(一般にpH=約7.0)に溶解して試薬溶液を調製
して用いられている。
【0009】最近、使用時の試薬溶液の調製の手間を省
き、調製時のミスを無くするために、そのまま測定装置
に使用することができる液状の形態の試薬が求められる
ようになってきた。その結果、凍結乾燥品の場合には特
に問題にならなかった試薬の保存安定性が重要になり、
一般に製造時から使用時まで一年間、液状試薬は安定に
保存できるものであることが必要である。
【0010】α−アミラーゼ活性測定用試薬の液状化に
当り、第一試薬及び第二試薬をそれぞれα−アミラーゼ
の至適pHである6.5〜7.5の範囲内のpHを有す
る適当な緩衝液に溶解して液状試薬を製造することが考
えられる。例えば、「臨床検査医学研究会第5回学術講
演会講演要旨集(VOL.4 No.1)」第41頁に
は、α−アミラーゼ測定試薬の液状化処方として、β−
グリセロリン酸塩、グルコアミラーゼ、β−グルコシダ
ーゼ、塩化ナトリウム及び塩化カルシウムからなる第一
試薬及びβ−グリセロリン酸塩、6−N3G5CNP
(2−クロロ−4−ニトロフェニル 65 −アジド−6
5 −デオキシ−β−D−マルトペンタオシド)、塩化ナ
トリウム及び塩化カルシウムからなる第二試薬からなる
組成が記載されている。更に上記文献には、この処方に
用いられている基質6−N3G5CNPがpH5〜6で
最も安定であることが記載されている。
【0011】酵素的測定法で使用するα−アミラーゼ活
性測定用試薬に用いられる基質として知られている前記
のpNP−G5−Gaは、pHの変動に対して比較的安
定であり、pNP−G5−Gaを含む第二試薬を液状化
する場合、試薬液のpHをα−アミラーゼの至適pHで
ある7.0付近の値にしても、pNP−G5−Ga自体
の安定性については特に問題は生じない。
【0012】しかしながら、pNP−G5−Gaを含む
液状第二試薬に外部から測定検体以外のものに由来する
α−アミラーゼが混入すると、そのpHがα−アミラー
ゼの至適pHに調整されているために、混入したα−ア
ミラーゼにより基質が分解され、このような基質の一部
が分解された試薬を使用して検体のα−アミラーゼ活性
を測定すると、ブランク値が上昇するという問題点が生
じる。α−アミラーゼは、特にヒトの唾液に由来するも
のが通常の雰囲気中に多数存在しており、液状試薬の製
造時、保存時及び使用時に液状試薬中に混入し易い。特
に、製造時に基質を含む液状試薬中にα−アミラーゼが
混入した場合、液状試薬の保存の間にα−アミラーゼに
よる試薬中に含有されている基質pNP−G5−Gaの
分解が進行し、上記のような問題を生じる傾向が強い。
上記文献には、α−アミラーゼ活性測定用の基質を含む
液状試薬のこのような問題点について全く考慮されてい
ない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、測定
対象外の混入α−アミラーゼに対して安定化された、α
−アミラーゼ活性測定用基質として機能するp−ニトロ
フェニル−β−ガラクトシル−α−マルトペンタオシド
を含有する水溶液を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、α−アミラー
ゼ活性測定用基質として機能するp−ニトロフェニル−
β−ガラクトシル−α−マルトペンタオシドを含有し、
2〜5.5の範囲内のpH値を有する水溶液からなるこ
とを特徴とする安定化されたα−アミラーゼ活性測定用
基質含有水溶液である。
【0015】本発明の好適な態様は下記の通りである。
【0016】(1)上記pH値が3〜4.5の範囲内で
ある上記のα−アミラーゼ活性測定用基質含有水溶液。
【0017】本発明に於けるp−ニトロフェニル−β−
ガラクトシル−α−マルトペンタオシドは、前記の原理
を測定原理とするα−アミラーゼ活性測定方法に於いて
α−アミラーゼ活性測定用基質として機能する化合物で
ある。即ち、前記原理に於ては、検体中のα−アミラー
ゼ活性を測定するために、α−グルコシダーゼとp−ニ
トロフェニル−β−ガラクトシル−α−マルトペンタオ
シド(基質)とが使用されるが、これらはα−グルコシ
ダーゼを含む試薬(以下、第一試薬と言うことがある)
と基質としてのpNP−G5−Gaを含む試薬(以下、
第二試薬と言うことがある)とに分けて製造し、第一試
薬と第二試薬とのセットの形でα−アミラーゼ活性測定
用試薬としてユーザーに供給されている。α−アミラー
ゼ活性の測定に際しては、これらの第一試薬と第二試薬
とを混合して一液系にして用いられる。
【0018】第一試薬は、7.0±0.5のpHの緩衝
液(例えば、グッドの緩衝液PIPES)中にα−グル
コシダーゼが溶解されており、更に塩化ナトリウム、塩
化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、有機
酸カルシウム塩(例えば、酢酸カルシウム、クエン酸カ
ルシウム、安息香酸カルシウム)等の塩が溶解されて構
成されている。α−グルコシダーゼの含有量は一般的に
3〜100U/mLである。
【0019】第二試薬は、水(一般に緩衝液)中にpN
P−G5−Gaが溶解されており、更に、好ましくは測
定系にカルシウムイオンを共存させるために、無機カル
シウム塩(例えば、塩化カルシウム、水酸化カルシウム
等)及び/又は有機酸カルシウム塩(例えば、酢酸カル
シウム、クエン酸カルシウム、安息香酸カルシウム等)
のカルシウム含有水溶性化合物が溶解されている。
【0020】本発明は、この第二試薬として使用でき
る、pNP−G5−Gaが溶解され、pHが2〜5.
5、好ましくは3〜4.5の範囲内に調整保持された水
溶液であり、基質であるpNP−G5−Gaを外部から
混入する検体以外のものに由来するα−アミラーゼによ
り分解させることなく安定に保存できる水溶液である。
【0021】第二試薬のpHを、従来のようにα−アミ
ラーゼの至適pHである7.0付近に調整した場合に
は、第二試薬を製造するとき、貯蔵するとき、検体中の
α−アミラーゼ活性測定をするための試薬を調製すると
きに、検体以外のものからのα−アミラーゼが第二試薬
に混入すると、第二試薬中の基質であるpNP−G5−
Gaの少なくとも一部が混入α−アミラーゼにより分解
される。混入α−アミラーゼを含む第二試薬をその製造
から使用するまでの期間貯蔵する間に、第二試薬中のp
NP−G5−Gaは混入α−アミラーゼにより継続的に
分解され、検体のα−アミラーゼ活性を測定するために
第二試薬を使用する際には、第二試薬中のpNP−G5
−Gaの含有量は、その製造時の含有量よりも減少して
おり、その減少量も混入α−アミラーゼの量、第二試薬
の貯蔵条件及び貯蔵期間等により変化する。
【0022】しかしながら、第二試薬のpHを2〜5.
5、好ましくは3〜4.5の範囲内に調整保持すると、
仮に第二試薬中に外来のα−アミラーゼが混入したとし
ても、α−アミラーゼの至適pHから外れているため
に、混入α−アミラーゼによりpNP−G5−Gaが分
解されることが極めて少なくなる。更に、α−アミラー
ゼは6以下のpHの環境下では失活するので、2〜5.
5のpHに保持された第二試薬中のpNP−G5−Ga
は分解を受けることなく安定であり、第二試薬製造時の
含有量がその使用時まで実質的に変化することなく維持
される。一方、pNP−G5−Gaは、2〜5.5のp
Hの環境下でも安定であり、第二試薬の貯蔵期間中変質
することは無い。
【0023】前記のように、検体のα−アミラーゼ活性
を測定するに際しては、第二試薬を第一試薬と混合して
α−アミラーゼ活性測定用試薬として使用する。第一試
薬は7.0付近のpHを有する緩衝液系であり、第二試
薬は第一試薬に比して少量使用されるので、2〜5.5
のpHに保持された第二試薬をそのまま第一試薬と混合
しても、混合液のpHが低下することは殆どない。勿
論、第一試薬と第二試薬との混合液のpHがα−アミラ
ーゼの至適pH範囲よりも外れた場合には、常法により
α−アミラーゼの至適pH範囲に調整することが可能で
ある。従って、本発明の安定化されたα−アミラーゼ活
性測定用基質含有水溶液、即ち、安定化されたpNP−
G5−Gaを含有する第二試薬は、何らの障害も無しに
検体のα−アミラーゼ活性を測定するために使用するこ
とができる。
【0024】第二試薬のpHの調整は、それ自体公知の
方法、例えば、燐酸塩水溶液に塩酸のような無機酸又は
水酸化ナトリウムのような無機塩基を添加することによ
り容易に行うことができる。
【0025】
【実施例】次に、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0026】[実施例1] (試薬の調製)α−アミラーゼ活性測定用の試薬として
使用する、第一試薬及び本発明の安定化されたα−アミ
ラーゼ活性測定用基質含有水溶液である安定化第二試薬
を下記のようにして調製した。
【0027】(第一試薬) 75mM PIPES 50mM 塩化ナトリウム 1mM 酢酸カルシウム 7.5U/mL α−グルコシダーゼ 上記組成の水溶液をpH7.0に調整して第一試薬を調
製した。得られた第一試薬は、使用時まで密栓して保存
した。
【0028】(安定化第二試薬) 10mM リン酸一カリウム 5mM p−ニトロフェニル−β−ガラクトシル−α
−マルトペンタオシド(pNP−G5−Ga) 0.5mM 酢酸カルシウム 上記組成の水溶液に塩酸又は水酸化ナトリウムを添加し
て、それぞれpHを2.0、3.0、4.0又は5.0
に調整した四種類の安定化第二試薬を調製した。
【0029】[安定化第二試薬の唾液α−アミラーゼに
対する安定性]上記四種類の安定化第二試薬を使用し、
それぞれ唾液α−アミラーゼを添加するか又は添加しな
いで、下記の表1に示す安定化第二試薬試料(1)〜
(8)を作成した。
【0030】
【表1】
【0031】また、対照のために、下記組成の水溶液に
水酸化ナトリウムを添加してpHを7.0に調整して対
照第二試薬を調製した。 10mM リン酸一カリウム 5mM p−ニトロフェニル−β−ガラクトシル−α
−マルトペンタオシド(pNP−G5−Ga) 0.5mM 酢酸カルシウム
【0032】この対照第二試薬を使用し、それぞれ唾液
α−アミラーゼを添加するか又は添加しないで、上記の
表1に示す対照第二試薬試料(対照1)及び(対照2)
を作成した。
【0033】対照第二試薬試料(対照1)及び(対照
2)並びに安定化第二試薬試料(1)〜(8)をガラス
瓶に入れ、密栓して室温にて保存した。
【0034】前記の第一試薬0.8mLを試験管に入
れ、37℃で5分間加温し、この第一試薬に、下記の表
2に示す所定の保存期間が経過した、上記のそれぞれの
対照第二試薬試料又は安定化第二試薬試料0.2mLを
添加した。対照第二試薬試料又は安定化第二試薬試料を
添加して1分後、4分後及び5分後に、混合液の415
nmに於ける吸光度(pNP−G5−Gaの分解により
生成するp−ニトロフェノールに基づく吸収)を、日立
7050型自動分析機(株式会社日立製作所製)を使用
して測定した。
【0035】上記の1分後の吸光度は、対照第二試薬試
料又は安定化第二試薬試料の保存中に分解されたpNP
−G5−Gaの量にほぼ比例するものであり、上記の5
分後の吸光度から4分後の吸光度を差し引いた値の吸光
度変化(ΔE/分)は、保存後の対照第二試薬試料又は
安定化第二試薬試料中に残存する唾液α−アミラーゼ活
性を示すものである。各吸光度の測定結果を下記の表2
に示す。
【0036】
【表2】
【0037】また、表2に示すデータを吸光度(Ab
s)対保存期間でプロットして得られたグラフを図1に
示す。
【0038】表2のデータから、本発明の安定化第二試
薬が顕著な効果を奏することが明らかである。即ち、対
照1の試料は保存12か月後もpNP−G5−Gaが殆
ど分解されておらず、α−アミラーゼ活性を示さない
が、対照2の試料は、添加した唾液α−アミラーゼによ
り、唾液添加後2時間で既にpNP−G5−Gaが分解
されており、保存1日以降はpNP−G5−Gaの分解
量が多く、1分後の吸光度はスケールアウトし、ΔE/
分を測定することができなかった。
【0039】これに対して、本発明の安定化されたpN
P−G5−Ga含有水溶液を第二試薬試料として使用す
ると、唾液α−アミラーゼを添加したものも唾液α−ア
ミラーゼを添加しなかったものと同様に、保存12か月
後もpNP−G5−Gaが殆ど分解されておらず、α−
アミラーゼ活性を示さないことが明らかである。
【0040】(第二試薬の環境からの混入α−アミラー
ゼに対する安定性)前記四種類の安定化第二試薬をガラ
ス瓶に入れ、それぞれ瓶の口を開口したままか又は密栓
して室温で保存して、下記の表3に示す保存状態の異な
る安定化第二試薬試料(11)〜(18)を作成した。
【0041】
【表3】
【0042】また、対照のために、前記の対照第二試薬
をガラス瓶に入れ、それぞれ瓶の口を開口したままか又
は密栓して室温で保存して、上記の表3に示す保存状態
の異なる対照第二試薬試料(対照11)及び(対照1
2)を作成した。
【0043】前記の第一試薬0.8mLを試験管に入
れ、37℃で5分間加温し、この第一試薬に、下記の表
4に示す所定の保存期間が経過した、上記のそれぞれの
対照第二試薬試料又は安定化第二試薬試料0.2mLを
添加した。対照第二試薬試料又は安定化第二試薬試料を
添加して1分後、4分後及び5分後に、混合液の415
nmに於ける吸光度(pNP−G5−Gaの分解により
生成するp−ニトロフェノールに基づく吸収)を、日立
7050型自動分析機(株式会社日立製作所製)を使用
して測定した。
【0044】上記の1分後の吸光度は、対照第二試薬試
料又は安定化第二試薬試料の保存中に混入α−アミラー
ゼにより分解されたpNP−G5−Gaの量にほぼ比例
するものであり、上記の5分後の吸光度から4分後の吸
光度を差し引いた値の吸光度変化(ΔE/分)は、保存
後の対照第二試薬試料又は安定化第二試薬試料中に存在
する混入α−アミラーゼ活性を示すものである。各吸光
度の測定結果を下記の表4に示す。
【0045】
【表4】
【0046】また、表4に示すデータを吸光度(Ab
s)対保存期間でプロットして得られたグラフを図2に
示す。
【0047】表4のデータから、本発明が顕著な効果を
奏することが明らかである。即ち、対照11の試料は保
存12か月後もpNP−G5−Gaが殆ど分解されてお
らず、α−アミラーゼ活性を示さないが、対照2の試料
は、開口したままで保存したために保存中に空気中のα
−アミラーゼが混入し、保存期間の増加と共にpNP−
G5−Gaの分解量が増加し、試料中に残存する唾液α
−アミラーゼ活性を示すΔE/分も増加している。
【0048】これに対して、本発明の安定化されたpN
P−G5−Ga含有水溶液を第二試薬試料として使用す
ると、開口したままで保存したものも密栓して保存した
ものと同様に、保存12か月後もpNP−G5−Gaが
殆ど分解されておらず、α−アミラーゼ活性を示さない
ことが明らかである。
【0049】
【発明の効果】本発明の安定化されたα−アミラーゼ活
性測定用基質含有水溶液は、α−アミラーゼ活性測定用
基質としてのp−ニトロフェニル−β−ガラクトシル−
α−マルトペンタオシドが、検体中のα−アミラーゼ活
性の測定に有害な影響を与えることなく、測定対象外の
混入α−アミラーゼに対して安定化されているという顕
著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に於けるpNP−G5−Ga含有試薬
の添加唾液α−アミラーゼに対する安定性を示す、吸光
度(Abs)対保存期間でプロットして得られたグラフ
である。
【図2】実施例1に於けるpNP−G5−Ga含有試薬
の環境からの混入α−アミラーゼに対する安定性を示
す、吸光度(Abs)対保存期間でプロットして得られ
たグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 α−アミラーゼ活性測定用基質として機
    能するp−ニトロフェニル−β−ガラクトシル−α−マ
    ルトペンタオシドを含有し、2〜5.5の範囲内のpH
    値を有する水溶液からなることを特徴とする安定化され
    たα−アミラーゼ活性測定用基質含有水溶液。
JP8781493A 1993-03-24 1993-03-24 安定化されたα−アミラーゼ活性測定用基質含有水溶液 Withdrawn JPH06277096A (ja)

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