JPH06263481A - アルカリ等の溶出防止機能を有するガラス製品及びその製造方法 - Google Patents
アルカリ等の溶出防止機能を有するガラス製品及びその製造方法Info
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- JPH06263481A JPH06263481A JP33256992A JP33256992A JPH06263481A JP H06263481 A JPH06263481 A JP H06263481A JP 33256992 A JP33256992 A JP 33256992A JP 33256992 A JP33256992 A JP 33256992A JP H06263481 A JPH06263481 A JP H06263481A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】ソーダ石灰ガラスであって、シリカ被膜を形成
しても白濁もなくアルカリ溶出防止効果も十分に安定し
て得られるようにする。 【構成】ソーダ石灰ガラスのガラス製品の製造過程にあ
って、カラーフィーダー方式にて、溶融ソーダ石灰ガラ
スに酸化ホウ素成分を 2〜10%重量比の割合で含有さ
せ、次に、CVD法によりシリルテトライソシアネート
を前記ガラス製品本体の表面のうち少なくとも内表面に
接触させ、その後加熱処理してアルカリ等の溶出防止の
シリカ被膜をガラス製品本体表面のうち少なくとも内表
面に形成することで、ソーダ石灰ガラスであってもシリ
カ被膜を白濁なく形成でき、アルカリ溶出防止効果も十
分に安定して得られる。
しても白濁もなくアルカリ溶出防止効果も十分に安定し
て得られるようにする。 【構成】ソーダ石灰ガラスのガラス製品の製造過程にあ
って、カラーフィーダー方式にて、溶融ソーダ石灰ガラ
スに酸化ホウ素成分を 2〜10%重量比の割合で含有さ
せ、次に、CVD法によりシリルテトライソシアネート
を前記ガラス製品本体の表面のうち少なくとも内表面に
接触させ、その後加熱処理してアルカリ等の溶出防止の
シリカ被膜をガラス製品本体表面のうち少なくとも内表
面に形成することで、ソーダ石灰ガラスであってもシリ
カ被膜を白濁なく形成でき、アルカリ溶出防止効果も十
分に安定して得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、主に、化粧品用瓶、
薬品用瓶等のガラス製品として使用され、アルカリ等の
溶出をなくすようにしたアルカリ等の溶出防止機能を有
するガラス製品及びその製造方法に関するものである。
薬品用瓶等のガラス製品として使用され、アルカリ等の
溶出をなくすようにしたアルカリ等の溶出防止機能を有
するガラス製品及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のアルカリ等の溶出防止機
能を有するガラス製品を製造する製造方法として、例え
ば、特開平2−175630号公報にて提案されている
医療用ガラス製品内表面の金属酸化物処理によるアルカ
リ等の溶出防止法等がある。
能を有するガラス製品を製造する製造方法として、例え
ば、特開平2−175630号公報にて提案されている
医療用ガラス製品内表面の金属酸化物処理によるアルカ
リ等の溶出防止法等がある。
【0003】この溶出防止法は、シリルテトライソシア
ネートを超音波発振子でミスト化し、医療用ガラス製品
内表面に接触させ加熱処理しシリカ膜を形成する方法で
ある。
ネートを超音波発振子でミスト化し、医療用ガラス製品
内表面に接触させ加熱処理しシリカ膜を形成する方法で
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この方法の
場合、次のような問題点がある。
場合、次のような問題点がある。
【0005】すなわち、通常のガラス製品はソーダ石灰
ガラスにて形成されているのが一般的であるが、このソ
ーダ石灰ガラスにて形成されているガラス製品の表面に
前記シリカ膜を形成すると、その膜が白濁してしまうと
共に、アルカリ溶出防止効果も十分に安定して得られな
いという問題点である。
ガラスにて形成されているのが一般的であるが、このソ
ーダ石灰ガラスにて形成されているガラス製品の表面に
前記シリカ膜を形成すると、その膜が白濁してしまうと
共に、アルカリ溶出防止効果も十分に安定して得られな
いという問題点である。
【0006】又、一方では、ホウケイ酸ガラス(例え
ば、B2 O3 が10.3%重量比含有)のガラス瓶に前記シ
リカ膜を形成すると白濁はなく且つアルカリ溶出防止効
果も十分に安定して得られるが、実際には、ホウケイ酸
ガラスは原料代が高価であり高温溶融にて製造しなくて
はならないから全体のコストも高くなってしまう問題点
があり、しかも、通常はソーダ石灰ガラスのガラス製品
を製造している工場にあって、注文の度にホウケイ酸ガ
ラスのガラス製品を製造すべく素地替えを行おうとする
と、その作業に何日も費やしてしまうので、小ロット小
量生産には全く適しておらず、従って、これもコストア
ップに繋がってしまう問題点があった。
ば、B2 O3 が10.3%重量比含有)のガラス瓶に前記シ
リカ膜を形成すると白濁はなく且つアルカリ溶出防止効
果も十分に安定して得られるが、実際には、ホウケイ酸
ガラスは原料代が高価であり高温溶融にて製造しなくて
はならないから全体のコストも高くなってしまう問題点
があり、しかも、通常はソーダ石灰ガラスのガラス製品
を製造している工場にあって、注文の度にホウケイ酸ガ
ラスのガラス製品を製造すべく素地替えを行おうとする
と、その作業に何日も費やしてしまうので、小ロット小
量生産には全く適しておらず、従って、これもコストア
ップに繋がってしまう問題点があった。
【0007】そこで、この発明は、上述した問題点等に
鑑み、ソーダ石灰ガラスの素地替えを行わずに白濁もな
くアルカリ溶出防止効果も十分に安定して得られるアル
カリ等の溶出防止機能を有するガラス製品及びその製造
方法の提供を課題として創出されたものである。
鑑み、ソーダ石灰ガラスの素地替えを行わずに白濁もな
くアルカリ溶出防止効果も十分に安定して得られるアル
カリ等の溶出防止機能を有するガラス製品及びその製造
方法の提供を課題として創出されたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、アルカリ等
の溶出防止機能を有するガラス製品としては、ソーダ石
灰ガラスに酸化ホウ素(B2 O3 )成分を 2〜10%重量
比の割合で含有させたガラス製品本体を形成し、このガ
ラス製品本体の表面のうち少なくとも内表面には、シリ
ルテトライソシアネートにて形成されるアルカリ等の溶
出防止のシリカ被膜を形成したことにより、上述した課
題を解決するものである。
の溶出防止機能を有するガラス製品としては、ソーダ石
灰ガラスに酸化ホウ素(B2 O3 )成分を 2〜10%重量
比の割合で含有させたガラス製品本体を形成し、このガ
ラス製品本体の表面のうち少なくとも内表面には、シリ
ルテトライソシアネートにて形成されるアルカリ等の溶
出防止のシリカ被膜を形成したことにより、上述した課
題を解決するものである。
【0009】又、アルカリ等の溶出防止機能を有するガ
ラス製品の製造方法としては、ソーダ石灰ガラスのガラ
ス製品の製造過程にあって、カラーフィーダー方式に
て、溶融ソーダ石灰ガラスに酸化ホウ素(B2 O3 )成
分を 2〜10%重量比の割合で含有させるべく添加してガ
ラス製品本体を形成し、次に、シリルテトライソシアネ
ートを超音波発振子でミスト化してキャリアに分散させ
ることでこの分散物をガス化し前記ガラス製品本体の表
面のうち少なくとも内表面に接触させ、その後加熱処理
してアルカリ等の溶出防止のシリカ被膜をガラス製品本
体表面のうち少なくとも内表面に形成することにより、
上述した課題を解決するものである。
ラス製品の製造方法としては、ソーダ石灰ガラスのガラ
ス製品の製造過程にあって、カラーフィーダー方式に
て、溶融ソーダ石灰ガラスに酸化ホウ素(B2 O3 )成
分を 2〜10%重量比の割合で含有させるべく添加してガ
ラス製品本体を形成し、次に、シリルテトライソシアネ
ートを超音波発振子でミスト化してキャリアに分散させ
ることでこの分散物をガス化し前記ガラス製品本体の表
面のうち少なくとも内表面に接触させ、その後加熱処理
してアルカリ等の溶出防止のシリカ被膜をガラス製品本
体表面のうち少なくとも内表面に形成することにより、
上述した課題を解決するものである。
【0010】
【作用】この発明に係るアルカリ等の溶出防止機能を有
するガラス製品及びその製造方法は、ソーダ石灰ガラス
のガラス製品の製造過程にあって、カラーフィーダー方
式にて、溶融ソーダ石灰ガラスに酸化ホウ素(B
2 O3 )成分を 2〜10%重量比の割合で含有させるべく
添加してガラス製品本体を形成する。そうすると、この
ガラス製品は、ソーダ石灰ガラスであってもホウケイ酸
ガラスと同様な作用を呈する。
するガラス製品及びその製造方法は、ソーダ石灰ガラス
のガラス製品の製造過程にあって、カラーフィーダー方
式にて、溶融ソーダ石灰ガラスに酸化ホウ素(B
2 O3 )成分を 2〜10%重量比の割合で含有させるべく
添加してガラス製品本体を形成する。そうすると、この
ガラス製品は、ソーダ石灰ガラスであってもホウケイ酸
ガラスと同様な作用を呈する。
【0011】そこで、シリルテトライソシアネートを超
音波発振子でミスト化してキャリアに分散させることで
この分散物をガス化し前記ガラス製品本体の表面のうち
少なくとも内表面に接触させ、その後加熱処理してアル
カリ等の溶出防止のシリカ被膜をガラス製品本体表面の
うち少なくとも内表面に形成することで、ソーダ石灰ガ
ラスであってもシリカ被膜は白濁せず、アルカリ溶出防
止効果も十分に安定して得られる。
音波発振子でミスト化してキャリアに分散させることで
この分散物をガス化し前記ガラス製品本体の表面のうち
少なくとも内表面に接触させ、その後加熱処理してアル
カリ等の溶出防止のシリカ被膜をガラス製品本体表面の
うち少なくとも内表面に形成することで、ソーダ石灰ガ
ラスであってもシリカ被膜は白濁せず、アルカリ溶出防
止効果も十分に安定して得られる。
【0012】それにより、ソーダ石灰ガラスの素地替え
の必要なくホウケイ酸ガラスと同様のガラス製品が形成
されるため、小ロット小量生産にも十分に適するもので
ある。
の必要なくホウケイ酸ガラスと同様のガラス製品が形成
されるため、小ロット小量生産にも十分に適するもので
ある。
【0013】
【実施例】以下、この発明の実施例を説明すると次の通
りである。
りである。
【0014】すなわち、この発明に係るアルカリ等の溶
出防止機能を有するガラス製品は、ソーダ石灰ガラスに
酸化ホウ素(B2 O3 )成分を少なくとも 2〜10%重量
比の割合で含有させたガラス製品本体を形成し、このガ
ラス製品本体の表面のうち少なくとも内表面には、シリ
ルテトライソシアネートにて形成されるアルカリ等の溶
出防止のシリカ被膜を形成したものである。
出防止機能を有するガラス製品は、ソーダ石灰ガラスに
酸化ホウ素(B2 O3 )成分を少なくとも 2〜10%重量
比の割合で含有させたガラス製品本体を形成し、このガ
ラス製品本体の表面のうち少なくとも内表面には、シリ
ルテトライソシアネートにて形成されるアルカリ等の溶
出防止のシリカ被膜を形成したものである。
【0015】そして、このガラス製品の製造方法は、ソ
ーダ石灰ガラスのガラス製品の製造過程にあって、カラ
ーフィーダー方式にて、すなわち、フォアハース上で、
酸化ホウ素(B2 O3 )成分となるフリット或いはペレ
ットを、溶融しているソーダ石灰ガラスに添加し、ガラ
ス製品本体のガラス素地の酸化ホウ素(B2 O3 )成分
を 2〜10%重量比の割合で含有させるようにしたガラス
製品本体を形成する。
ーダ石灰ガラスのガラス製品の製造過程にあって、カラ
ーフィーダー方式にて、すなわち、フォアハース上で、
酸化ホウ素(B2 O3 )成分となるフリット或いはペレ
ットを、溶融しているソーダ石灰ガラスに添加し、ガラ
ス製品本体のガラス素地の酸化ホウ素(B2 O3 )成分
を 2〜10%重量比の割合で含有させるようにしたガラス
製品本体を形成する。
【0016】次に、シリルテトライソシアネートを超音
波発振子でミスト化してキャリアに分散させることでこ
の分散物をガス化し接触させるCVD法によって、例え
ば、テイクアウトトングのところで前記ガラス製品本体
の表面のうち少なくとも内表面に接触させ、その後、徐
冷炉で熱処理してアルカリ等の溶出防止のシリカ被膜
(SiO2 被膜)をガラス製品本体表面のうち少なくと
も内表面に形成するものである。
波発振子でミスト化してキャリアに分散させることでこ
の分散物をガス化し接触させるCVD法によって、例え
ば、テイクアウトトングのところで前記ガラス製品本体
の表面のうち少なくとも内表面に接触させ、その後、徐
冷炉で熱処理してアルカリ等の溶出防止のシリカ被膜
(SiO2 被膜)をガラス製品本体表面のうち少なくと
も内表面に形成するものである。
【0017】この場合に、前記シリカ被膜を形成すべく
CVD法により前記ガス化した分散物を接触させる位置
は、テイクアウトトングのところだけではなく、徐冷炉
に入る前のところ、或いは、徐冷炉を出たガラス製品
に、新たにCVD法によってシリルテトライソシアネー
トを接触させ、加熱炉で熱処理して前記シリカ被膜を形
成してもよい。
CVD法により前記ガス化した分散物を接触させる位置
は、テイクアウトトングのところだけではなく、徐冷炉
に入る前のところ、或いは、徐冷炉を出たガラス製品
に、新たにCVD法によってシリルテトライソシアネー
トを接触させ、加熱炉で熱処理して前記シリカ被膜を形
成してもよい。
【0018】そして、具体的な例としては、まず、ガラ
ス組成を、SiO2 73.5%重量比,Al2 O3 2.0 %重
量比,CaO11.0%重量比,Na2 O12.7%重量比,K
2 O0.5 %重量比,SO3 0.3 %重量比のソーダ石灰ガ
ラスの基礎ガラスに、ホウ酸(H3 BO3 )のペレット
を、8.88%重量比の割合で添加して酸化ホウ素(B2O
3 )成分が5 %重量比含有するガラスを形成し、そのガ
ラスによりガラス製品として50ml容量のガラス瓶を吹製
し、テイクアウトトングのところでCVD法によりシリ
ルテトライソシアネートを接触させ、徐冷炉で熱処理し
てアルカリ等の溶出防止のシリカ被膜を形成させた。
ス組成を、SiO2 73.5%重量比,Al2 O3 2.0 %重
量比,CaO11.0%重量比,Na2 O12.7%重量比,K
2 O0.5 %重量比,SO3 0.3 %重量比のソーダ石灰ガ
ラスの基礎ガラスに、ホウ酸(H3 BO3 )のペレット
を、8.88%重量比の割合で添加して酸化ホウ素(B2O
3 )成分が5 %重量比含有するガラスを形成し、そのガ
ラスによりガラス製品として50ml容量のガラス瓶を吹製
し、テイクアウトトングのところでCVD法によりシリ
ルテトライソシアネートを接触させ、徐冷炉で熱処理し
てアルカリ等の溶出防止のシリカ被膜を形成させた。
【0019】このように形成したガラス製品は、その表
面のアルカリ等の溶出防止度合を測定するため、中和さ
せるべく 1/50N(規定)の硫酸(H2 SO4 )を滴下
してその消費量を測定した(日本薬局法第2法による表
面アルカリ測定方法)ところ、その硫酸の消費量は0.08
mlであった。又、表面の白濁によるくもりは全くなかっ
た。
面のアルカリ等の溶出防止度合を測定するため、中和さ
せるべく 1/50N(規定)の硫酸(H2 SO4 )を滴下
してその消費量を測定した(日本薬局法第2法による表
面アルカリ測定方法)ところ、その硫酸の消費量は0.08
mlであった。又、表面の白濁によるくもりは全くなかっ
た。
【0020】更に、各種酸化ホウ素含有量と前記シリカ
被膜の有無とによる表面アルカリ測定等を行ったデータ
を次に示すと、 ガラスの酸化ホウ素成分含 シリカ被膜の有無 硫酸の消費量 くもり度合 有量 (%重量比) 1/50N(ml) 0 無 2.45 0 有 0.32 少しくもる 0.5 無 2.31 0.5 有 0.30 僅かくもる 2.0 無 2.29 2.0 有 0.12 くもりなし 5.0 無 2.06 5.0 有 0.08 くもりなし 8.0 無 2.15 8.0 有 0.04 くもりなし 10.0 無 2.20 10.0 有 0.04 くもりなし これらの結果を見ると、ガラス組成の酸化ホウ素成分の
含有量が 2%重量比以下では、シリルテトライソシアネ
ートによるシリカ被膜の外観にくもりが発生したり、ア
ルカリ等の溶出防止効果が安定しない。かといって、ガ
ラス組成の酸化ホウ素成分の含有量を10%重量比以上と
するのは、ホウ酸等の原料費が嵩んでしまうので10%重
量比が限度である。
被膜の有無とによる表面アルカリ測定等を行ったデータ
を次に示すと、 ガラスの酸化ホウ素成分含 シリカ被膜の有無 硫酸の消費量 くもり度合 有量 (%重量比) 1/50N(ml) 0 無 2.45 0 有 0.32 少しくもる 0.5 無 2.31 0.5 有 0.30 僅かくもる 2.0 無 2.29 2.0 有 0.12 くもりなし 5.0 無 2.06 5.0 有 0.08 くもりなし 8.0 無 2.15 8.0 有 0.04 くもりなし 10.0 無 2.20 10.0 有 0.04 くもりなし これらの結果を見ると、ガラス組成の酸化ホウ素成分の
含有量が 2%重量比以下では、シリルテトライソシアネ
ートによるシリカ被膜の外観にくもりが発生したり、ア
ルカリ等の溶出防止効果が安定しない。かといって、ガ
ラス組成の酸化ホウ素成分の含有量を10%重量比以上と
するのは、ホウ酸等の原料費が嵩んでしまうので10%重
量比が限度である。
【0021】尚、この発明は、前述した具体例に限定さ
れることがないことはいうまでもなく、特に、ペレット
でなくフリットであってもよく、又、ガラス製品本体表
面のうち少なくとも内表面にシリカ被膜を形成する以外
に、そのシリカ被膜をガラス製品本体表面のうち外表面
にのみ形成してもよい。
れることがないことはいうまでもなく、特に、ペレット
でなくフリットであってもよく、又、ガラス製品本体表
面のうち少なくとも内表面にシリカ被膜を形成する以外
に、そのシリカ被膜をガラス製品本体表面のうち外表面
にのみ形成してもよい。
【0022】
【発明の効果】このように形成されたこの発明は、ソー
ダ石灰ガラスのガラス製品の製造過程にあって、カラー
フィーダー方式にて、溶融ソーダ石灰ガラスに酸化ホウ
素(B2 O3 )成分を少なくとも 2〜10%重量比の割合
で含有させるべく添加してガラス製品本体を形成する。
そうすると、このガラス製品は、ソーダ石灰ガラスであ
ってもホウケイ酸ガラスと同様な作用効果を呈する。
ダ石灰ガラスのガラス製品の製造過程にあって、カラー
フィーダー方式にて、溶融ソーダ石灰ガラスに酸化ホウ
素(B2 O3 )成分を少なくとも 2〜10%重量比の割合
で含有させるべく添加してガラス製品本体を形成する。
そうすると、このガラス製品は、ソーダ石灰ガラスであ
ってもホウケイ酸ガラスと同様な作用効果を呈する。
【0023】そこで、シリルテトライソシアネートを超
音波発振子でミスト化してキャリアに分散させることで
この分散物をガス化し前記ガラス製品本体の表面のうち
少なくとも内表面に接触させ、その後加熱処理してアル
カリ等の溶出防止のシリカ被膜をガラス製品本体表面の
うち少なくとも内表面に形成することで、ソーダ石灰ガ
ラスであってもシリカ被膜は白濁せず、アルカリ溶出防
止効果も十分に安定して得ることができるものである。
音波発振子でミスト化してキャリアに分散させることで
この分散物をガス化し前記ガラス製品本体の表面のうち
少なくとも内表面に接触させ、その後加熱処理してアル
カリ等の溶出防止のシリカ被膜をガラス製品本体表面の
うち少なくとも内表面に形成することで、ソーダ石灰ガ
ラスであってもシリカ被膜は白濁せず、アルカリ溶出防
止効果も十分に安定して得ることができるものである。
【0024】従って、ソーダ石灰ガラスの素地替えを行
わずにホウケイ酸ガラスと同様のガラス製品が形成され
るため、シリカ被膜を形成しても白濁もなくアルカリ溶
出防止効果も十分に安定して得られ、小ロット小量生産
にも十分に適するものである等の種々の優れた効果を奏
するものである。
わずにホウケイ酸ガラスと同様のガラス製品が形成され
るため、シリカ被膜を形成しても白濁もなくアルカリ溶
出防止効果も十分に安定して得られ、小ロット小量生産
にも十分に適するものである等の種々の優れた効果を奏
するものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 ソーダ石灰ガラスに酸化ホウ素(B2 O
3 )成分を 2〜10%重量比の割合で含有させたガラス製
品本体を形成し、このガラス製品本体の表面のうち少な
くとも内表面には、シリルテトライソシアネートにて形
成されるアルカリ等の溶出防止のシリカ被膜を形成した
ことを特徴とするアルカリ等の溶出防止機能を有するガ
ラス製品。 - 【請求項2】 ソーダ石灰ガラスのガラス製品の製造過
程にあって、カラーフィーダー方式にて、溶融ソーダ石
灰ガラスに酸化ホウ素(B2 O3 )成分を 2〜10%重量
比の割合で含有させるべく添加してガラス製品本体を形
成し、次に、シリルテトライソシアネートを超音波発振
子でミスト化してキャリアに分散させることでこの分散
物をガス化し前記ガラス製品本体の表面のうち少なくと
も内表面に接触させ、その後加熱処理してアルカリ等の
溶出防止のシリカ被膜をガラス製品本体表面のうち少な
くとも内表面に形成することを特徴とするアルカリ等の
溶出防止機能を有するガラス製品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33256992A JP3268470B2 (ja) | 1992-11-18 | 1992-11-18 | 溶出防止機能を有するガラス製品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33256992A JP3268470B2 (ja) | 1992-11-18 | 1992-11-18 | 溶出防止機能を有するガラス製品の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06263481A true JPH06263481A (ja) | 1994-09-20 |
JP3268470B2 JP3268470B2 (ja) | 2002-03-25 |
Family
ID=18256390
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33256992A Expired - Fee Related JP3268470B2 (ja) | 1992-11-18 | 1992-11-18 | 溶出防止機能を有するガラス製品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3268470B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0697378A3 (en) * | 1994-08-17 | 1996-09-18 | Corning Inc | Control of the migration of alkali metal ions |
WO2009011112A1 (ja) * | 2007-07-13 | 2009-01-22 | Mitsubishi Tanabe Pharma Corporation | プロスタグランジンe1を含む安定な脂肪乳剤 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1923359B1 (en) | 2005-05-16 | 2015-12-02 | Nipro Corporation | Process for producing vials |
US9034442B2 (en) * | 2012-11-30 | 2015-05-19 | Corning Incorporated | Strengthened borosilicate glass containers with improved damage tolerance |
-
1992
- 1992-11-18 JP JP33256992A patent/JP3268470B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP0697378A3 (en) * | 1994-08-17 | 1996-09-18 | Corning Inc | Control of the migration of alkali metal ions |
WO2009011112A1 (ja) * | 2007-07-13 | 2009-01-22 | Mitsubishi Tanabe Pharma Corporation | プロスタグランジンe1を含む安定な脂肪乳剤 |
JP2014224131A (ja) * | 2007-07-13 | 2014-12-04 | 田辺三菱製薬株式会社 | プロスタグランジンe1を含む安定な脂肪乳剤 |
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