JPH06241751A - エッジ検出方法 - Google Patents

エッジ検出方法

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JPH06241751A
JPH06241751A JP5032999A JP3299993A JPH06241751A JP H06241751 A JPH06241751 A JP H06241751A JP 5032999 A JP5032999 A JP 5032999A JP 3299993 A JP3299993 A JP 3299993A JP H06241751 A JPH06241751 A JP H06241751A
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信吾 湯浅
Kazuo Sawada
和男 澤田
Tomoharu Nakahara
智治 中原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】安定してエッジを検出することを可能とする。 【構成】認識対象物体を撮像して得られた濃淡画像を、
局所空間微分して濃度勾配ベクトル画像を求める。この
濃度勾配ベクトル画像の各画素を順次着目画素とし、濃
度勾配ベクトルの大きさ及び第1及び第2の係数からエ
ッジ評価値を演算する。ここで、濃度勾配ベクトルの大
きさは、着目画素を中心とする特定の処理範囲内にある
画素の濃度勾配ベクトルの大きさである。また、第2の
係数は、着目画素の濃度勾配ベクトルの方向と処理範囲
内にある画素の着目画素からの位置により決まる方向と
の関係により決定される係数である。第2の係数は、着
目画素における濃度勾配ベクトル方向と処理範囲内にあ
る画素における濃度勾配ベクトル方向との一致度を示す
係数である。上記エッジ評価値を用いてエッジ検出を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、計算機等を用いてディ
ジタル画像処理によりエッジを検出するエッジ検出方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ロボットの視覚装置や製品の自動外観検
査装置においては、物体の形状を抽出したり、傷などの
不良部分の検出を行うために濃淡画像からエッジ検出を
行う必要がある。この種のエッジ検出方法としては、多
くのアルゴリズムが知られている。しかし、画像の濃度
値に対する空間微分値を求め、この値が適当なしきい値
よりもお大きい画素をエッジ画素とする方法や、特開平
2−96884号などにより提案されたゼロ交差点と局
所空間微分値とを組み合わせた方法が代表的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
方法は、画像中に含まれるノイズの影響を受けやすく、
エッジがぼけている(濃度値の局所空間微分によって求
まる濃度勾配ベクトルの大きさが小さい)場合や、認識
対象領域と背景領域との濃度レベルの差が小さい場合な
どには、エッジを安定して検出することができなかっ
た。
【0004】本発明は上述の点に鑑みて為されたもので
あり、その目的とするところは、エッジを安定して検出
することができるエッジ検出方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記目的を達成するために、認識対象物体を撮像手段によ
って撮像し、得られた濃淡画像を局所空間微分して濃度
勾配ベクトルを得て、この濃度勾配ベクトルの大きさと
方向よりなる濃度勾配ベクトル画像を求め、この濃度勾
配ベクトル画像の各画素を順次着目画素とし、この着目
画素を中心とする特定の処理範囲内にある画素の濃度勾
配ベクトルの大きさと、着目画素の濃度勾配ベクトルの
方向と処理範囲内にある画素の着目画素からの位置によ
り決まる方向との関係により決定される第1の係数と、
着目画素における濃度勾配ベクトル方向と処理範囲内に
ある画素における濃度勾配ベクトル方向との一致度を示
す第2の係数とからエッジ評価値を演算し、エッジ評価
値を用いてエッジ検出を行っている。
【0006】なお、請求項2に示すように、着目画素の
濃度勾配ベクトルの方向に上記処理範囲を設定し、上記
濃度勾配ベクトルの大きさと各係数とからエッジ評価値
を演算してもよい。ここで、上記処理範囲は、請求項3
に示すように、例えば着目画素を中心としこの着目画素
の濃度勾配ベクトルの方向に沿う矩形領域に設定すれば
よい。
【0007】また、請求項4に示すように、上記第1の
係数としては、例えば着目画素の濃度勾配ベクトルの方
向と処理範囲内にある画素の着目画素からの位置により
決まる方向との差の余弦関数の偶数乗より求まる係数を
用いることができる。請求項5の発明では、上記処理範
囲を、着目画素の濃度勾配ベクトルの方向に直交する方
向に設定して成ることを特徴とする請求項1記載のエッ
ジ検出方法。
【0008】また、請求項5のエッジ検出方法におい
て、請求項6に示すように、上記処理範囲は、着目画素
を中心としこの着目画素の濃度勾配ベクトルの方向に直
交する方向に矩形領域に設定すればよい。さらに、請求
項7に示すように、第1の係数として、例えば、着目画
素の濃度勾配ベクトルの方向と処理範囲内にある画素の
着目画素からの位置により決まる方向との差の余弦関数
の偶数乗より求まる係数を用いることができる。
【0009】請求項8の発明では、上記目的を達成する
ために、認識対象物体を撮像手段によって撮像し、得ら
れた濃淡画像を局所空間微分して濃度勾配ベクトルを得
て、この濃度勾配ベクトルの大きさと方向よりなる濃度
勾配ベクトル画像を求め、この濃度勾配ベクトル画像の
各画素を順次着目画素とし、この着目画素を中心とする
特定の処理範囲内にある画素の濃度勾配ベクトルの大き
さと、着目画素の濃度勾配ベクトルの方向を正方向と
し、着目画素を基準点として着目画素より正方向側にあ
る画素に正の係数を付与すると共に負方向側にある画素
に負の係数を付与して求めた第1の係数と、着目画素に
おける濃度勾配ベクトル方向と処理範囲内にある画素に
おける濃度勾配ベクトル方向との一致度を示す第2の係
数とからエッジ評価値を演算し、エッジ評価値の符号が
変化する画素をエッジ候補点としてエッジ検出を行って
いる。
【0010】上記請求項8のエッジ検出方法において
も、請求項9に示すように、上記処理範囲を、例えば、
着目画素を中心としこの着目画素の濃度勾配ベクトルの
方向に沿う矩形領域に設定すればよい。また、請求項1
0に示すように、上記第1の係数として、着目画素の濃
度勾配ベクトルの方向と処理範囲内にある画素の着目画
素からの位置により決まる方向との差の余弦関数の奇数
乗より求まる係数を用いることができる。
【0011】請求項11の発明では、請求項2で得られ
るエッジ評価値と、請求項5で得られるエッジ評価値と
を用いてエッジを検出している。具体的には、請求項1
2に示すように、請求項2で得られるエッジ評価値と、
請求項5で得られるエッジ評価値とに、エッジの特性に
より決まる係数を乗算した後に加算し、この加算値を大
きさを用いてエッジを検出することができる。
【0012】請求項13の発明では、請求項2で得られ
るエッジ評価値と、請求項8で得られるエッジ評価値と
を用いてエッジを検出している。請求項14の発明で
は、請求項5で得られるエッジ評価値と、請求項8で得
られるエッジ評価値とを用いてエッジを検出している。
請求項15の発明では、請求項8で得られるエッジ評価
値と、請求項11で得られるエッジ評価値とを用いてエ
ッジを検出している。
【0013】請求項16の発明では、請求項5で得られ
るエッジ評価値と、請求項12で得られるエッジ評価値
とを用いてエッジを検出している。
【0014】
【作用】認識対象物体を撮像して得られた濃淡画像を、
局所空間微分して求められた濃度勾配ベクトル画像にお
いては、認識対象領域と背景領域の境界部分、つまりエ
ッジ付近では、各画素の濃度勾配ベクトルの方向は、エ
ッジの連なる方向(以下、エッジの方向と呼ぶ)に対し
て直交する方向(以下、エッジと直交する方向と呼ぶ)
に揃っている。また、エッジの方向には、濃度勾配ベク
トルの大きさが相対的に大きな画素が並んでいる。
【0015】そこで、請求項1の発明は、上述のように
濃度勾配ベクトル画像の各画素を順次着目画素とし、こ
の着目画素を中心とする特定の処理範囲内にある画素の
濃度勾配ベクトルの大きさと、着目画素における濃度勾
配ベクトル方向と処理範囲内にある画素における濃度勾
配ベクトル方向との一致度を示す係数とからエッジ評価
値を演算して、エッジ検出を行うことにより、各画素の
濃度勾配ベクトルのエッジと直交する方向への揃い方、
及びエッジの方向に濃度勾配ベクトルの大きさが相対的
に大きな画素が並ぶことから、エッジ検出を行う。この
エッジ検出において、複数の画素の濃度勾配ベクトルを
用いエッジ検出を行うことにより、つまりはある程度大
きな範囲内でエッジ検出を行うことにより、局所的なノ
イズの影響を受けにくくする。また、着目画素の濃度勾
配ベクトルの方向と処理範囲内にある画素の着目画素か
らの位置により決まる方向との関係により決定される第
1の係数を含めて、上記エッジ評価値を算出すること
で、上記第1の係数により認識対象領域に重み付けを行
い、認識対象領域と背景領域との濃度レベルに明確な差
を設ける。これにより、エッジを安定して検出する。
【0016】請求項2に示すように、着目画素の濃度勾
配ベクトルの方向に処理範囲を上記処理範囲内に設定す
ることにより、エッジと直交する方向に処理範囲を設定
する。これにより、濃度勾配のゆるやかで、局所的な濃
度勾配が小さいエッジでも、エッジと直交する方向にわ
たる濃度勾配ベクトルの大きさを総合評価して、濃度勾
配の緩やかなエッジを検出することを可能とする。例え
ば、エッジと直交する方向にわたる濃度勾配ベクトルの
大きさを積分すると、その積分値はエッジ付近では大き
な値を示すので、これにより濃度勾配のゆるやかなエッ
ジを安定して検出することができる。
【0017】請求項5の発明は、上述のように上記処理
範囲を着目画素の濃度勾配ベクトルの方向に直交する方
向に設定することにより、主にエッジの方向に濃度勾配
ベクトルの大きさが相対的に大きな画素が並ぶことから
エッジを検出する。この場合には、エッジの濃度勾配が
急な場合において、特に有効な方法である。請求項8の
発明は、上述のように濃度勾配ベクトル画像の各画素を
順次着目画素とし、この着目画素を中心とする特定の処
理範囲内にある画素の濃度勾配ベクトルの大きさと、着
目画素の濃度勾配ベクトルの方向を正方向とし、着目画
素を基準点として着目画素より正方向側にある画素に正
の係数を付与すると共に負方向側にある画素に負の係数
を付与して求めた第1の係数と、着目画素における濃度
勾配ベクトル方向と処理範囲内にある画素における濃度
勾配ベクトル方向との一致度を示す第2の係数とからエ
ッジ評価値を演算し、エッジ評価値の符号が変化する画
素をエッジ候補点としてエッジ検出を行うことにより、
エッジ付近では濃度勾配ベクトルの方向が反転すること
に着目し、これに加味した形で、エッジを検出する。
【0018】請求項11乃至請求項16の発明では、上
記各発明の組み合わせにより、さらに総合的なエッジ検
出を可能とし、安定してエッジを検出することを可能と
する。
【0019】
【実施例】
(実施例1)図2に本発明の発明が適用される装置の構
成を示す。エッジ検出装置は、認識対象物体1を撮像す
る撮像手段2と、撮像手段2で撮像して得られるアナロ
グ信号をディジタル信号に変換するA/D変換手段3
と、得られたディジタル濃淡画像(以下、単に濃淡画像
と呼ぶ)から各画素における濃度勾配の大きさと方向を
表す濃度勾配ベクトル画像を求める局所空間微分手段4
と、濃度勾配ベクトル画像からエッジの特性を評価する
エッジ評価値を演算するエッジ評価値演算手段5と、エ
ッジ評価値に基づいてエッジの検出を行うエッジ検出手
段6とで構成してある。
【0020】図4は、濃淡画像において、局所空間微分
によって求めた各画素10における濃度勾配ベクトルの
様子を表現してある。この図4における矢印イの長さが
濃度勾配ベクトルの大きさ、矢印イの向きが濃度勾配ベ
クトルの方向を示している。ここで、エッジ付近におけ
る濃度勾配ベクトルは、大きさが背景領域と比較して相
対的に大きく、エッジと直交する方向に向かっており、
またエッジの方向に連続的に連なっている。従って、こ
れら濃度勾配ベクトルの特性を兼ね備えているかを評価
することにより、エッジを検出することができる。
【0021】以上のことから、エッジ評価の方法として
は、エッジ付近における濃度勾配ベクトルの大きさ、濃
度勾配ベクトル方向の揃い方、着目画素の濃度勾配ベク
トルの方向と処理範囲内の演算対象画素の着目画素から
の位置によって決まる重み付けとの3点の評価をすれば
よいことが分かる。以下、本実施例のエッジ検出方法を
説明する。まず、認識対象勿体を撮像手段により撮像し
て得られるディジタル濃淡画像(濃度値は0〜255の
256階調)を得る。この濃淡画像に対する局所空間微
分を行うに先だって、必要に応じてガウシアン関数g
(x,y)を用いた平滑化処理を行ってもよい。
【0022】
【数1】
【0023】σ:標準偏差次に、マスクサイズ3×3の
ソーベル(sobel)オペレータ(主に局所的な濃度変化を
検出する目的で設計された差分フィルタの一種)を用い
た局所空間微分を行い、X方向微分値fxと、Y方向微
分値fyを次式より求める。 fx=(c+2f+i)−(a+2d+g) fy=(g+2h+i)−(a+2b+c) a〜i:図3のマスク内の濃淡画像の画素値 また、次式により濃度勾配ベクトルの大きさFと方向θ
とを求める。
【0024】
【数2】
【0025】これにより、濃度勾配ベクトルの大きさと
方向からなる濃度勾配ベクトル画像を求める。そして、
濃度勾配ベクトル画像の各画素を順次着目画素とし、こ
の着目画素を中心とする特定の処理範囲内において、エ
ッジ評価値を演算する。ここで、図5に示すように、着
目画素を中心画素とするマスクサイズが3の特定の処理
範囲内でエッジ評価値を演算する場合について説明す
る。
【0026】図5(a)では着目画素である中心画素の
座標を(0,0)にとり、(i,j)で処理範囲内にあ
る画素の中心画素からの相対座標を示す。そして、中心
画素と処理範囲内のいずれかの画素との濃度勾配ベクト
ルの関係が例えば図5(b)に示すようになっているも
のとして以下の説明を行う。図5(b)では、中心画素
の濃度勾配ベクトルの大きさがP0 、方向がθ0 で、処
理範囲内の画素の濃度勾配ベクトルの大きさがPijで、
方向がθijとなっており、中心画素と上記処理範囲内の
画素の位置(座標点(i,j))の方向((0,0)か
ら(i,j)に向かう方向)がφijとしてある。
【0027】上記エッジ付近における濃度勾配ベクトル
の大きさは、特定の処理範囲にある画素の濃度勾配ベク
トルの大きさであり、図5(b)の場合にはPijであ
る。また、濃度勾配ベクトル方向の揃い方は、着目画素
における濃度勾配ベクトルの方向と、処理範囲にある画
素の濃度勾配ベクトルの方向との一致度から分かり、そ
れを係数で表す。例えば、この係数としては、cos (θ
ij−θ0 )を用いることができる。
【0028】さらに、着目画素の濃度勾配ベクトルの方
向と処理範囲内の演算対象画素の着目画素からの位置に
よって決まる重み付けは、着目画素の濃度勾配ベクトル
の方向と、処理範囲内にある画素の着目画素からの位置
により決まる方向との関係から決定される。例えば、こ
の係数としては、cos (φij−θ0 )を用いることがで
きる。
【0029】ここで、処理範囲内において、着目画素の
濃度勾配ベクトル方向に処理範囲を設定し、上記エッジ
評価値を演算してもよい(請求項2)。この処理範囲
は、着目画素を基準点として、濃度勾配ベクトルと平行
な方向の重みを大きくして設定することができる。上述
の値Pij及び具体係数をcos (θij−θ0 ),cos (φ
ij−θ0 )を用いた場合の一例としてのエッジ評価値
は、
【0030】
【数3】
【0031】とすればよい。そして、エッジ検出手段6
では、上記エッジ評価値があるしきい値を越える画素を
エッジとして検出する。ここで、上記エッジ評価値を演
算する関数式は、勾配の緩やかなエッジを検出するた
め、エッジに垂直は方向の重みを大きくして、いわゆる
エッジの幅を検出するようになっている。以上のエッジ
検出方法をまとめたフローチャートを図6に示す。
【0032】なお、上記エッジ検出方法におえる処理範
囲の具体的な設定方法としては、図7(a)に示すよう
に、着目画素10’を中心とした着目画素10’の濃度
勾配ベクトル(イ’)の方向に平行な矩形領域ロを設定
すればよい(請求項3)。この場合には、図7(b)に
示すように、矩形領域内の各画素の重み付けのために正
の係数値(例えば、1)を付与すればよい。この方法を
採用した場合のエッジ検出方法のフローチャートを図8
に示す。
【0033】また、上述の場合には、数3で示す関数式
を用いたが、着目画素の濃度勾配ベクトルの方向と処理
範囲内の演算対象画素の着目画素からの位置によって決
まる重み付けは、一般的には、着目画素の濃度勾配ベク
トルの方向と、処理範囲内にある画素の着目画素からの
位置により決まる方向との差の余弦関数の偶数乗からな
る係数で行うように拡張することも可能である(請求項
4)。このように重み付け方法を一般化したフローチャ
ートを図9に示す。
【0034】さらに、以上の説明はエッジ評価値がどの
ようなものであるかを明確にするために、具体的な係数
値を示す形で説明を行ったが、一般的には、必ずしも上
記係数に限定されるものではないことは言うでもない。
つまりは、着目画素を中心とする特定の処理範囲内にあ
る画素の濃度勾配ベクトルの大きさと、上記着目画素の
濃度勾配ベクトルの方向と上記処理範囲内にある演算対
象画素の着目画素からの位置により決まる方向との関係
により決定される係数と、上記着目画素における濃度勾
配ベクトル方向と処理範囲内にある画素における濃度勾
配ベクトル方向との一致度を示す係数とを用いて、エッ
ジ評価値を演算し、このエッジ評価値を用いてエッジ検
出を行えばよい(請求項1)。この本発明の技術思想を
一般化した場合のフローチャートを図1に示す。
【0035】(実施例2)実施例1の場合には、着目画
素の濃度勾配ベクトル方向に沿う方向の重みを大きく
し、つまりは勾配の緩やかエッジをも検出できるように
したものであったが、特に勾配の急なエッジが連なって
いる場合に有用なエッジ検出方法について以下に説明す
る。
【0036】本実施例の場合には、上記実施例1の場合
には処理範囲を着目画素の濃度勾配ベクトル方向に沿う
方向に設定していたのに対して、本実施例では着目画素
の濃度勾配ベクトル方向に直交する方向に処理範囲を設
定する点に特徴がある。具体的には、図11(a)に示
すように、処理範囲ロを着目画素10’を中心としたこ
の着目画素10’の濃度勾配ベクトル方向に直交する矩
形領域を設定する(請求項6)。ここで、この場合に
は、図7(b)に示すように、矩形領域内の各画素の重
み付けのために正の係数値(例えば、1)を付与すれば
よい。
【0037】図5のように、着目画素10’と処理範囲
内にある画素10との関係がある場合には、次の関数式
を用いてエッジ評価値を求めればよい。
【0038】
【数4】
【0039】上記数4によれば、エッジに平行な方向の
重みを大きくすることになり、勾配の急なエッジが連な
る、いわゆるエッジの張り(テンション)の大きい場合
に、上記エッジ評価値が大きくなる。以上のエッジ検出
方法をまとめたフローチャートを図12に示す。ところ
で、上記重み付けは、一般的には、着目画素の濃度勾配
ベクトルの方向と、処理範囲内にある画素の着目画素か
らの位置により決まる方向との差の正弦関数の偶数乗か
らなる係数で行うように拡張することも可能である(請
求項7)。このように重み付け方法を一般化したフロー
チャートを図13に示す。
【0040】さらに、上述の説明もエッジ評価値がどの
ようなものであるかを明確にするために、具体的な係数
値を示す形で説明を行ったが、一般的には、必ずしも上
記係数に限定されるものではない。つまりは、着目画素
の濃度勾配ベクトル方向に直交する方向に特定の処理範
囲を設定し、着目画素を中心とする特定処理範囲内にあ
る画素の濃度勾配ベクトルの大きさと、上記着目画素の
濃度勾配ベクトルの方向と上記処理範囲内にある演算対
象画素の着目画素からの位置により決まる方向との関係
により決定される係数と、上記着目画素における濃度勾
配ベクトル方向と処理範囲内にある画素における濃度勾
配ベクトル方向との一致度を示す係数とを用いて、エッ
ジ評価値を演算し、このエッジ評価値を用いてエッジ検
出を行えばよい(請求項5)。この本発明の技術思想を
一般化した場合のフローチャートを図10に示す。
【0041】(実施例3)本実施例はさらに別の方法に
よりエッジを検出するものである。本実施例において
も、上述した実施例1で説明したと同様に、図15に示
すように、着目画素10’を中心とした着目画素10’
の濃度勾配ベクトル(イ’)方向に沿う方向に矩形の処
理範囲を設定する。但し、本実施例の場合には、着目画
素10’の濃度勾配ベクトル(イ’)の方向を正方向と
し、処理範囲内の着目画素10’の正方向側にある画素
10には正の係数値(例えば、+1)を付与すると共
に、負方向側にある画素10には負の係数値(例えば、
−1)を付与し、これにより着目画素10’の濃度勾配
ベクトル(イ’)の方向と処理範囲内の演算対象画素1
0の着目画素10’からの位置によって決まる重み付け
を行う。
【0042】図5のように、着目画素10’と処理範囲
内にある画素10との関係がある場合には、次の関数式
を用いてエッジ評価値を求めればよい。
【0043】
【数5】
【0044】すなわち、本実施例では、着目画素を中心
とする処理範囲内の画素の濃度勾配ベクトルの大きさ
と、着目画素の濃度勾配ベクトルの方向と処理範囲内に
ある画素の着目画素からの位置により決まる方向との差
の余弦関数で求まる係数と、着目画素における濃度勾配
ベクトル方向と処理範囲内にある画素における濃度勾配
ベクトル方向との一致度を示す係数とを用いてエッジ評
価値を求めるようにしてある。なお、上数5はいわゆる
エッジのバランスを示し、理想的なエッジであれば、エ
ッジ評価値は0となる。
【0045】ここで、図16の画素数2×2のマスクを
設定し、夫々の画素におけるエッジ評価値がa〜dであ
るとし、a×b<0,a×c<0,a×d<0のいずれ
かが成立する場合に、つまりはエッジ評価値の符号が変
化する画素(以下、零交差点と呼ぶ)をエッジ候補点と
し、エッジの検出を行う(請求項9)。上述の場合に
は、各画素のエッジ評価値には1を付与して零交差点を
検出するアルゴリズムを用いてある。以上のエッジ検出
方法をまとめたフローチャートを図17に示す。
【0046】なお、上述の着目画素の濃度勾配ベクトル
の方向と処理範囲内にある画素の着目画素からの位置に
より決まる方向との差の余弦関数で求まる係数は、着目
画素の濃度勾配ベクトルの方向と処理範囲内にある画素
の着目画素からの位置により決まる方向との差の奇数乗
の余弦関数から求めてもよい(請求項10)。その場合
のエッジ検出方法を示すフローチャートを図18に示
す。
【0047】さらに、本実施例を一般的に拡張すると、
着目画素を中心とする特定の処理範囲内にある画素の濃
度勾配ベクトルの大きさと、着目画素の濃度勾配ベクト
ルの方向を正方向とし、着目画素を基準点として着目画
素より正方向側にある画素に正の係数を付与すると共に
負方向側にある画素に負の係数を付与して求めた係数
と、着目画素における濃度勾配ベクトル方向と処理範囲
内にある画素における濃度勾配ベクトル方向との一致度
を示す係数とからエッジ評価値を演算し、エッジ評価値
の符号が変化する画素をエッジ候補点としてエッジ検出
を行うようにすればよい(請求項8)。このエッジ検出
方法を示すフローチャートを図14に示す。
【0048】(実施例4)ところで、以上の各実施例1
〜3は言わばエッジの特性の特徴に基づいて重み付けを
設定することになるものであったが、エッジの特性は必
ずしも一様ではない。そこで、実施例1〜3の方法で求
めれたエッジ評価値を組み合わせて、エッジの検出を行
うことが好ましい。
【0049】そこで、本実施例では、実施例1と実施例
2とのエッジ評価値(以下、夫々のエッジ評価値を
1 ,E2 と呼び)を用いて、新たなエッジ評価値(E
4 )を演算し、これにより求めれたエッジ評価値E4
用いてエッジ検出を行うようにしてある(請求項1
1)。本実施例のエッジ検出方法を示すフローチャート
を図19に示す。
【0050】具体的には、図20のフローチャートに示
すように、検出対象エッジの特性により係数α,βを設
定し、その係数α,βを実施例1及び実施例2で求めら
れる各エッジ評価値E1 ,E2 に乗じ、それを加算した
値(αE1 +βE2 )を、本実施例のエッジ評価値E4
とすればよい(請求項12)。そして、このエッジ評価
値E4 があるしきい値を越える画素をエッジとして検出
すればよい。
【0051】(実施例5)本実施例は実施例1と実施例
3との組み合わせてエッジ検出を行うものであり、実施
例3により得られるエッジ候補点画像と、実施例1によ
り得られるエッジ評価値E1 とを用いてエッジ評価値E
5 を演算し、エッジの検出を行うもので、そのフローチ
ャートを図21に示す。
【0052】具体的には、実施例1により得られるエッ
ジ評価値E1 を画素値とする濃淡画像に、この濃淡画像
の各画素に対応する位置にある実施例3で得られたエッ
ジ候補点画像の画素値(エッジ候補点の画素値を1、エ
ッジ候補点以外の画素値を0)を乗じ、各画素であるし
きい値を越えたものをエッジとして検出する。 (実施例6)本実施例は実施例2と実施例3との組み合
わせてエッジ検出を行うものであり、実施例3により得
られるエッジ候補点画像と、実施例2により得られるエ
ッジ評価値E2 とを用いてエッジ評価値E6 を演算し、
エッジの検出を行うもので、そのフローチャートを図2
2に示す。
【0053】具体的には、実施例1により得られるエッ
ジ評価値E2 を画素値とする濃淡画像に、この濃淡画像
の各画素に対応する位置にある実施例3で得られたエッ
ジ候補点画像の画素値(エッジ候補点の画素値を1、エ
ッジ候補点以外の画素値を0)を乗じ、各画素であるし
きい値を越えたものをエッジとして検出する。 (実施例7)本実施例は実施例3と実施例4とを組み合
わせてエッジの検出を行うものである。本実施例では、
実施例4により得られるエッジ評価値E4 を画素値とす
る濃淡画像に、この濃淡画像の各画素に対応する位置に
ある実施例3で得られたエッジ候補点画像の画素値(エ
ッジ候補点の画素値を1、エッジ候補点以外の画素値を
0)を乗じ、各画素であるしきい値を越えたものをエッ
ジとして検出する。
【0054】なお、本実施例の場合には、エッジ評価値
4 が実施例1及び実施例2の組み合わせで求められる
ものであるから、実施例1乃至実施例3を総合的に用い
てエッジの検出を行うことになる。具体的には、エッジ
評価値E4 として、図20のフローチャートで説明した
ように検出対象エッジの特性による係数α,βを実施例
1及び実施例2で求められる各エッジ評価値E1 ,E2
に乗じ、それを加算した値(αE1 +βE2 )(図24
のフローチャートのE4 ’)を用いればよい。
【0055】
【発明の効果】請求項1の発明は上述のように、濃度勾
配ベクトル画像の各画素を順次着目画素とし、この着目
画素を中心とする特定の処理範囲内にある画素の濃度勾
配ベクトルの大きさと、着目画素における濃度勾配ベク
トル方向と処理範囲内にある画素における濃度勾配ベク
トル方向との一致度を示す係数とからエッジ評価値を演
算して、エッジ検出を行っているので、各画素の濃度勾
配ベクトルのエッジと直交する方向への揃い方、及びエ
ッジの方向に濃度勾配ベクトルの大きさが相対的に大き
な画素が並ぶことから、エッジ検出を行うことができ
る。このエッジ検出において、複数の画素の濃度勾配ベ
クトルを用いエッジ検出を行っているので、つまりはあ
る程度大きな範囲内でエッジ検出を行っているので、局
所的なノイズの影響を受けにくくできる。また、着目画
素の濃度勾配ベクトルの方向と処理範囲内にある画素の
着目画素からの位置により決まる方向との関係により決
定される第1の係数を含めて、上記エッジ評価値を算出
しているので、上記第1の係数により認識対象領域に重
み付けを行い、認識対象領域と背景領域との濃度レベル
に明確な差を設けることができる。よって、エッジを安
定して検出することができる。
【0056】請求項2の発明は上述のように、着目画素
の濃度勾配ベクトルの方向に処理範囲を上記処理範囲内
に設定しているので、エッジと直交する方向に処理範囲
を設定し、濃度勾配のゆるやかで、局所的な濃度勾配が
小さいエッジでも、エッジと直交する方向にわたる濃度
勾配ベクトルの大きさを総合評価して、濃度勾配の緩や
かなエッジを検出することができる。つまりは、例えば
エッジと直交する方向にわたる濃度勾配ベクトルの大き
さを積分すると、その積分値はエッジ付近では大きな値
を示すので、これにより濃度勾配のゆるやかなエッジを
安定して検出することができる。
【0057】請求項5の発明は上述のように、上記処理
範囲を着目画素の濃度勾配ベクトルの方向に直交する方
向に設定しているので、主にエッジの方向に濃度勾配ベ
クトルの大きさが相対的に大きな画素が並ぶことからエ
ッジを検出することができ、エッジの濃度勾配が急な場
合において、特に有効である。請求項8の発明は上述の
ように、濃度勾配ベクトル画像の各画素を順次着目画素
とし、この着目画素を中心とする特定の処理範囲内にあ
る画素の濃度勾配ベクトルの大きさと、着目画素の濃度
勾配ベクトルの方向を正方向とし、着目画素を基準点と
して着目画素より正方向側にある画素に正の係数を付与
すると共に負方向側にある画素に負の係数を付与して求
めた第1の係数と、着目画素における濃度勾配ベクトル
方向と処理範囲内にある画素における濃度勾配ベクトル
方向との一致度を示す第2の係数とからエッジ評価値を
演算し、エッジ評価値の符号が変化する画素をエッジ候
補点としてエッジ検出を行っているので、エッジ付近で
は濃度勾配ベクトルの方向が反転することに着目し、こ
れに加味した形で、エッジを安定して検出することがで
きる。しかも、ある程度大きな範囲内でエッジ検出を行
っているので、局所的なノイズの影響を受けにくくで
き、エッジを安定して検出することができる。
【0058】請求項11乃至請求項16の発明では、上
記各発明の組み合わせにより、さらに総合的なエッジ検
出を行え、安定してエッジを検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のエッジ検出方法を示すフロ
ーチャートである。
【図2】エッジ検出装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図3】局所空間微分を行うマスクの説明図である。
【図4】エッジ付近の濃度勾配ベクトルを示す説明図で
ある。
【図5】エッジ評価値を求める関数式の変数の説明図で
ある。
【図6】重み付けの具体方法を示すフローチャートであ
る。
【図7】(a),(b)は処理範囲内での処理範囲の設
定方法及びその重み付け方法の説明図である。
【図8】図7に示すように処理範囲を設定し、重み付け
を行った場合のフローチャートである。
【図9】重み付けのために余弦関数を用いた場合のフロ
ーチャートである。
【図10】実施例2のエッジ検出方法を示すフローチャ
ートである。
【図11】(a),(b)は処理範囲内での処理範囲の
設定方法及びその重み付け方法の説明図である。
【図12】図11に示すように処理範囲を設定し、重み
付けを行った場合のフローチャートである。
【図13】重み付けの具体方法を示すフローチャートで
ある。
【図14】実施例3のエッジ検出方法を示すフローチャ
ートである。
【図15】(a),(b)は処理範囲内での処理範囲の
設定方法及びその重み付け方法の説明図である。
【図16】零交差点を抽出するマスクの説明図である。
【図17】図15に示すように処理範囲を設定し、重み
付けを行った場合のフローチャートである。
【図18】重み付けのために余弦関数を用いた場合のフ
ローチャートである。
【図19】実施例4のエッジ検出方法を示すフローチャ
ートである。
【図20】同上のエッジ評価値の具体的な算出方法を示
すフローチャートである。
【図21】実施例5のエッジ検出方法を示すフローチャ
ートである。
【図22】実施例6のエッジ検出方法を示すフローチャ
ートである。
【図23】実施例7のエッジ検出方法を示すフローチャ
ートである。
【図24】同上の具体的なエッジ評価値の算出方法を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1 認識対象物体 2 撮像手段 3 A/D変換手段 4 局所空間微分手段 5 エッジ評価値演算手段 6 エッジ検出手段 10 画素 10’ 着目画素 イ,イ’ 濃度勾配ベクトル ロ 処理範囲
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 エッジ検出方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、計算機等を用いてディ
ジタル画像処理によりエッジを検出するエッジ検出方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ロボットの視覚装置や製品の自動外観検
査装置においては、物体の形状を抽出したり、傷などの
不良部分の検出を行うために濃淡画像からエッジ検出を
行う必要がある。この種のエッジ検出方法としては、多
くのアルゴリズムが知られている。しかし、画像の濃度
値に対する空間微分値を求め、この値が適当なしきい値
よりも大きい画素をエッジ画素とする方法や、特開平2
−96884号などにより提案された零交差点と局所空
間微分値とを組み合わせた方法が代表的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
方法は、画像中に含まれるノイズの影響を受けやすく、
エッジがぼけている(濃度値の局所空間微分によって求
まる濃度勾配ベクトルの大きさが小さい)場合や、認識
対象領域と背景領域との濃度レベルの差が小さい場合な
どには、エッジを安定して検出することができなかっ
た。
【0004】本発明は上述の点に鑑みて為されたもので
あり、その目的とするところは、エッジを安定して検出
することができるエッジ検出方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記目的を達成するために、認識対象物体を撮像手段によ
って撮像し、得られた濃淡画像を局所空間微分して濃度
勾配ベクトルを得て、この濃度勾配ベクトルの大きさと
方向よりなる濃度勾配ベクトル画像を求め、この濃度勾
配ベクトル画像の各画素を順次着目画素とし、この着目
画素を中心とする特定の処理範囲内にある画素の濃度勾
配ベクトルの大きさと、着目画素の濃度勾配ベクトルの
方向と処理範囲内にある画素の着目画素からの位置によ
り決まる方向との関係により決定される第1の係数と、
着目画素における濃度勾配ベクトル方向と処理範囲内に
ある画素における濃度勾配ベクトル方向との一致度を示
す第2の係数とからエッジ評価値を演算し、エッジ評価
値を用いてエッジ検出を行っている。
【0006】なお、請求項2に示すように、着目画素の
濃度勾配ベクトルの方向に上記処理範囲を設定し、上記
濃度勾配ベクトルの大きさと各係数とからエッジ評価値
を演算してもよい。ここで、上記処理範囲は、請求項3
に示すように、例えば着目画素を中心としこの着目画素
の濃度勾配ベクトルの方向に沿う矩形領域に設定すれば
よい。
【0007】また、請求項4に示すように、上記第1の
係数としては、例えば着目画素の濃度勾配ベクトルの方
向と処理範囲内にある画素の着目画素からの位置により
決まる方向との差の余弦関数の偶数乗より求まる係数を
用いることができる。請求項5の発明では、上記処理範
囲を、着目画素の濃度勾配ベクトルの方向に直交する方
向に設定して成ることを特徴とする請求項1記載のエッ
ジ検出方法。
【0008】また、請求項5のエッジ検出方法におい
て、請求項6に示すように、上記処理範囲は、着目画素
を中心としこの着目画素の濃度勾配ベクトルの方向に直
交する方向に矩形領域に設定すればよい。さらに、請求
項7に示すように、第1の係数として、例えば、着目画
素の濃度勾配ベクトルの方向と処理範囲内にある画素の
着目画素からの位置により決まる方向との差の正弦関数
の偶数乗より求まる係数を用いることができる。
【0009】請求項8の発明では、上記目的を達成する
ために、認識対象物体を撮像手段によって撮像し、得ら
れた濃淡画像を局所空間微分して濃度勾配ベクトルを得
て、この濃度勾配ベクトルの大きさと方向よりなる濃度
勾配ベクトル画像を求め、この濃度勾配ベクトル画像の
各画素を順次着目画素とし、この着目画素を中心とする
特定の処理範囲内にある画素の濃度勾配ベクトルの大き
さと、着目画素の濃度勾配ベクトルの方向を正方向と
し、着目画素を基準点として着目画素より正方向側にあ
る画素に正の係数を付与すると共に負方向側にある画素
に負の係数を付与して求めた第1の係数と、着目画素に
おける濃度勾配ベクトル方向と処理範囲内にある画素に
おける濃度勾配ベクトル方向との一致度を示す第2の係
数とからエッジ評価値を演算し、エッジ評価値の符号が
変化する画素をエッジ候補点としてエッジ検出を行って
いる。
【0010】上記請求項8のエッジ検出方法において
も、請求項9に示すように、上記処理範囲を、例えば、
着目画素を中心としこの着目画素の濃度勾配ベクトルの
方向に沿う矩形領域に設定すればよい。また、請求項1
0に示すように、上記第1の係数として、着目画素の濃
度勾配ベクトルの方向と処理範囲内にある画素の着目画
素からの位置により決まる方向との差の余弦関数の奇数
乗より求まる係数を用いることができる。
【0011】請求項11の発明では、請求項2で得られ
るエッジ評価値と、請求項5で得られるエッジ評価値と
を用いてエッジを検出している。具体的には、請求項1
2に示すように、請求項2で得られるエッジ評価値と、
請求項5で得られるエッジ評価値とに、エッジの特性に
より決まる係数を乗算した後に加算し、この加算値を大
きさを用いてエッジを検出することができる。
【0012】請求項13の発明では、請求項2で得られ
るエッジ評価値と、請求項8で得られるエッジ評価値と
を用いてエッジを検出している。請求項14の発明で
は、請求項5で得られるエッジ評価値と、請求項8で得
られるエッジ評価値とを用いてエッジを検出している。
請求項15の発明では、請求項8で得られるエッジ評価
値と、請求項11で得られるエッジ評価値とを用いてエ
ッジを検出している。
【0013】請求項16の発明では、請求項8で得られ
るエッジ評価値と、請求項12で得られるエッジ評価値
とを用いてエッジを検出している。
【0014】
【作用】認識対象物体を撮像して得られた濃淡画像を、
局所空間微分して求められた濃度勾配ベクトル画像にお
いては、認識対象領域と背景領域の境界部分、つまりエ
ッジ付近では、各画素の濃度勾配ベクトルの方向は、エ
ッジの連なる方向(以下、エッジの方向と呼ぶ)に対し
て直交する方向(以下、エッジと直交する方向と呼ぶ)
に揃っている。また、エッジの方向には、濃度勾配ベク
トルの大きさが相対的に大きな画素が並んでいる。
【0015】そこで、請求項1の発明は、上述のように
濃度勾配ベクトル画像の各画素を順次着目画素とし、こ
の着目画素を中心とする特定の処理範囲内にある画素の
濃度勾配ベクトルの大きさと、着目画素における濃度勾
配ベクトル方向と処理範囲内にある画素における濃度勾
配ベクトル方向との一致度を示す第2の係数とからエッ
ジ評価値を演算して、エッジ検出を行うことにより、各
画素の濃度勾配ベクトルのエッジと直交する方向への揃
い方、及びエッジの方向に濃度勾配ベクトルの大きさが
相対的に大きな画素が並ぶことから、エッジ検出を行
う。このエッジ検出において、複数の画素の濃度勾配ベ
クトルを用いエッジ検出を行うことにより、つまりはあ
る程度大きな範囲内でエッジ検出を行うことにより、局
所的なノイズの影響を受けにくくする。また、着目画素
の濃度勾配ベクトルの方向と処理範囲内にある画素の着
目画素からの位置により決まる方向との関係により決定
される第1の係数を含めて、上記エッジ評価値を算出す
ることで、上記第1の係数により認識対象領域に重み付
けを行い、認識対象領域と背景領域との濃度レベルに明
確な差を設ける。これにより、エッジを安定して検出す
る。
【0016】請求項2に示すように、着目画素の濃度勾
配ベクトルの方向に処理範囲を上記処理範囲内に設定す
ることにより、エッジと直交する方向に処理範囲を設定
する。これにより、濃度勾配のゆるやかで、局所的な濃
度勾配が小さいエッジでも、エッジと直交する方向にわ
たる濃度勾配ベクトルの大きさを総合評価して、濃度勾
配の緩やかなエッジを検出することを可能とする。例え
ば、エッジと直交する方向にわたる濃度勾配ベクトルの
大きさを積分すると、その積分値はエッジ付近では大き
な値を示すので、これにより濃度勾配のゆるやかなエッ
ジを安定して検出することができる。
【0017】請求項5の発明は、上述のように上記処理
範囲を着目画素の濃度勾配ベクトルの方向に直交する方
向に設定することにより、主にエッジの方向に濃度勾配
ベクトルの大きさが相対的に大きな画素が並ぶことから
エッジを検出する。この場合には、エッジの濃度勾配が
急な場合において、特に有効な方法である。請求項8の
発明は、上述のように濃度勾配ベクトル画像の各画素を
順次着目画素とし、この着目画素を中心とする特定の処
理範囲内にある画素の濃度勾配ベクトルの大きさと、着
目画素の濃度勾配ベクトルの方向を正方向とし、着目画
素を基準点として着目画素より正方向側にある画素に正
の係数を付与すると共に負方向側にある画素に負の係数
を付与して求めた第1の係数と、着目画素における濃度
勾配ベクトル方向と処理範囲内にある画素における濃度
勾配ベクトル方向との一致度を示す第2の係数とからエ
ッジ評価値を演算し、エッジ評価値の符号が変化する画
素をエッジ候補点としてエッジ検出を行う。
【0018】請求項11乃至請求項16の発明では、上
記各発明の組み合わせにより、さらに総合的なエッジ検
出を可能とし、安定してエッジを検出することを可能と
する。
【0019】
【実施例】 (実施例1)図2に本発明の発明が適用される装置の構
成を示す。エッジ検出装置は、認識対象物体1を撮像す
る撮像手段2と、撮像手段2で撮像して得られるアナロ
グ信号をディジタル信号に変換するA/D変換手段3
と、得られたディジタル濃淡画像(以下、単に濃淡画像
と呼ぶ)から各画素における濃度勾配の大きさと方向を
表す濃度勾配ベクトル画像を求める局所空間微分手段4
と、濃度勾配ベクトル画像からエッジの特性を評価する
エッジ評価値を演算するエッジ評価値演算手段5と、エ
ッジ評価値に基づいてエッジの検出を行うエッジ検出手
段6とで構成してある。
【0020】図4は、濃淡画像において、局所空間微分
によって求めた各画素10における濃度勾配ベクトルの
様子を表現してある。この図4における矢印イの長さが
濃度勾配ベクトルの大きさ、矢印イの向きが濃度勾配ベ
クトルの方向を示している。ここで、エッジ付近におけ
る濃度勾配ベクトルは、大きさが背景領域と比較して相
対的に大きく、エッジと直交する方向に向かっており、
またエッジの方向に連続的に連なっている。従って、こ
れら濃度勾配ベクトルの特性を兼ね備えているかを評価
することにより、エッジを検出することができる。
【0021】以上のことから、エッジ評価の方法として
は、エッジ付近における濃度勾配ベクトルの大きさ、濃
度勾配ベクトル方向の揃い方、着目画素の濃度勾配ベク
トルの方向と処理範囲内の演算対象画素の着目画素から
の位置によって決まる重み付けとの3点の評価をすれば
よいことが分かる。以下、本実施例のエッジ検出方法を
説明する。まず、認識対象物体を撮像手段により撮像し
て得られるディジタル濃淡画像(濃度値は0〜255の
256階調)を得る。この濃淡画像に対する局所空間微
分を行うに先だって、必要に応じてガウシアン関数g
(x,y)を用いた平滑化処理を行ってもよい。
【0022】
【数1】
【0023】σ:標準偏差次に、マスクサイズ3×3の
ソーベル(sobel)オペレータ(主に局所的な濃度変化を
検出する目的で設計された差分フィルタの一種)を用い
た局所空間微分を行い、X方向微分値fxと、Y方向微
分値fyを次式より求める。 fx=(c+2f+i)−(a+2d+g) fy=(g+2h+i)−(a+2b+c) a〜i:図3のマスク内の濃淡画像の画素値 また、次式により濃度勾配ベクトルの大きさFと方向θ
とを求める。
【0024】
【数2】
【0025】これにより、濃度勾配ベクトルの大きさと
方向からなる濃度勾配ベクトル画像を求める。そして、
濃度勾配ベクトル画像の各画素を順次着目画素とし、こ
の着目画素を中心とする特定の処理範囲内において、エ
ッジ評価値を演算する。ここで、図5に示すように、着
目画素を中心画素とするマスクサイズが3の特定の処理
範囲内でエッジ評価値を演算する場合について説明す
る。
【0026】図5(a)では着目画素である中心画素の
座標を(0,0)にとり、(i,j)で処理範囲内にあ
る画素の中心画素からの相対座標を示す。そして、中心
画素と処理範囲内のいずれかの画素との濃度勾配ベクト
ルの関係が例えば図5(b)に示すようになっているも
のとして以下の説明を行う。図5(b)では、中心画素
の濃度勾配ベクトルの大きさがP0 、方向がθ0 で、処
理範囲内の画素の濃度勾配ベクトルの大きさがPijで、
方向がθijとなっており、中心画素と上記処理範囲内の
画素の位置(座標点(i,j))の方向((0,0)か
ら(i,j)に向かう方向)がφijとしてある。
【0027】上記エッジ付近における濃度勾配ベクトル
の大きさは、特定の処理範囲にある画素の濃度勾配ベク
トルの大きさであり、図5(b)の場合にはPijであ
る。また、濃度勾配ベクトル方向の揃い方は、着目画素
における濃度勾配ベクトルの方向と、処理範囲にある画
素の濃度勾配ベクトルの方向との一致度から分かり、そ
れを係数で表す。例えば、この係数としては、cos (θ
ij−θ0 )を用いることができる。
【0028】さらに、着目画素の濃度勾配ベクトルの方
向と処理範囲内の演算対象画素の着目画素からの位置に
よって決まる重み付けは、着目画素の濃度勾配ベクトル
の方向と、処理範囲内にある画素の着目画素からの位置
により決まる方向との関係から決定される。例えば、こ
の係数としては、cos (φij−θ0 )を用いることがで
きる。
【0029】ここで、処理範囲内において、着目画素の
濃度勾配ベクトル方向に処理範囲を設定し、上記エッジ
評価値を演算してもよい(請求項2)。この処理範囲
は、着目画素を基準点として、濃度勾配ベクトルと平行
な方向の重みを大きくして設定することができる。上述
の値Pij及び具体係数をcos (θij−θ0 ),cos (φ
ij−θ0 )を用いた場合の一例としてのエッジ評価値
は、
【0030】
【数3】
【0031】とすればよい。そして、エッジ検出手段6
では、上記エッジ評価値があるしきい値を越える画素を
エッジとして検出する。ここで、上記エッジ評価値を演
算する関数式は、勾配の緩やかなエッジを検出するた
め、エッジに垂直は方向の重みを大きくしている。以上
のエッジ検出方法をまとめたフローチャートを図6に示
す。
【0032】なお、上記エッジ検出方法におえる処理範
囲の具体的な設定方法としては、図7(a)に示すよう
に、着目画素10’を中心とした着目画素10’の濃度
勾配ベクトル(イ’)の方向に平行な矩形領域ロを設定
すればよい(請求項3)。この場合には、図7(b)に
示すように、矩形領域内の各画素の重み付けのために正
の係数値(例えば、1)を付与すればよい。この方法を
採用した場合のエッジ検出方法のフローチャートを図8
に示す。
【0033】また、上述の場合には、数3で示す関数式
を用いたが、着目画素の濃度勾配ベクトルの方向と処理
範囲内の演算対象画素の着目画素からの位置によって決
まる重み付けは、一般的には、着目画素の濃度勾配ベク
トルの方向と、処理範囲内にある画素の着目画素からの
位置により決まる方向との差の余弦関数の偶数乗からな
る係数で行うように拡張することも可能である(請求項
4)。このように重み付け方法を一般化したフローチャ
ートを図9に示す。
【0034】さらに、以上の説明はエッジ評価値がどの
ようなものであるかを明確にするために、具体的な係数
値を示す形で説明を行ったが、一般的には、必ずしも上
記係数に限定されるものではないことは言うでもない。
つまりは、着目画素を中心とする特定の処理範囲内にあ
る画素の濃度勾配ベクトルの大きさと、上記着目画素の
濃度勾配ベクトルの方向と上記処理範囲内にある演算対
象画素の着目画素からの位置により決まる方向との関係
により決定される係数と、上記着目画素における濃度勾
配ベクトル方向と処理範囲内にある画素における濃度勾
配ベクトル方向との一致度を示す係数とを用いて、エッ
ジ評価値を演算し、このエッジ評価値を用いてエッジ検
出を行えばよい(請求項1)。この本発明の技術思想を
一般化した場合のフローチャートを図1に示す。
【0035】(実施例2)実施例1の場合には、着目画
素の濃度勾配ベクトル方向に沿う方向の重みを大きく
し、つまりは勾配の緩やかエッジをも検出できるように
したものであったが、特に勾配の急なエッジが連なって
いる場合に有用なエッジ検出方法について以下に説明す
る。
【0036】本実施例の場合には、上記実施例1の場合
には処理範囲を着目画素の濃度勾配ベクトル方向に沿う
方向に設定していたのに対して、本実施例では着目画素
の濃度勾配ベクトル方向に直交する方向に処理範囲を設
定する点に特徴がある。具体的には、図11(a)に示
すように、処理範囲ロを着目画素10’を中心としたこ
の着目画素10’の濃度勾配ベクトル方向に直交する矩
形領域を設定する(請求項6)。ここで、この場合に
は、図7(b)に示すように、矩形領域内の各画素の重
み付けのために正の係数値(例えば、1)を付与すれば
よい。
【0037】図5のように、着目画素10’と処理範囲
内にある画素10との関係がある場合には、次の関数式
を用いてエッジ評価値を求めればよい。
【0038】
【数4】
【0039】上記数4によれば、エッジに平行な方向の
重みを大きくすることになり、勾配の急なエッジが連な
る場合に、上記エッジ評価値が大きくなる。以上のエッ
ジ検出方法をまとめたフローチャートを図12に示す。
ところで、上記重み付けは、一般的には、着目画素の濃
度勾配ベクトルの方向と、処理範囲内にある画素の着目
画素からの位置により決まる方向との差の正弦関数の偶
数乗からなる係数で行うように拡張することも可能であ
る(請求項7)。このように重み付け方法を一般化した
フローチャートを図13に示す。
【0040】さらに、上述の説明もエッジ評価値がどの
ようなものであるかを明確にするために、具体的な係数
値を示す形で説明を行ったが、一般的には、必ずしも上
記係数に限定されるものではない。つまりは、着目画素
の濃度勾配ベクトル方向に直交する方向に特定の処理範
囲を設定し、着目画素を中心とする特定処理範囲内にあ
る画素の濃度勾配ベクトルの大きさと、上記着目画素の
濃度勾配ベクトルの方向と上記処理範囲内にある演算対
象画素の着目画素からの位置により決まる方向との関係
により決定される係数と、上記着目画素における濃度勾
配ベクトル方向と処理範囲内にある画素における濃度勾
配ベクトル方向との一致度を示す係数とを用いて、エッ
ジ評価値を演算し、このエッジ評価値を用いてエッジ検
出を行えばよい(請求項5)。この本発明の技術思想を
一般化した場合のフローチャートを図10に示す。
【0041】(実施例3)本実施例はさらに別の方法に
よりエッジを検出するものである。本実施例において
も、上述した実施例1で説明したと同様に、図15に示
すように、着目画素10’を中心とした着目画素10’
の濃度勾配ベクトル(イ’)方向に沿う方向に矩形の処
理範囲を設定する。但し、本実施例の場合には、着目画
素10’の濃度勾配ベクトル(イ’)の方向を正方向と
し、処理範囲内の着目画素10’の正方向側にある画素
10には正の係数値(例えば、+1)を付与すると共
に、負方向側にある画素10には負の係数値(例えば、
−1)を付与し、これにより着目画素10’の濃度勾配
ベクトル(イ’)の方向と処理範囲内の演算対象画素1
0の着目画素10’からの位置によって決まる重み付け
を行う。
【0042】図5のように、着目画素10’と処理範囲
内にある画素10との関係がある場合には、次の関数式
を用いてエッジ評価値を求めればよい。
【0043】
【数5】
【0044】すなわち、本実施例では、着目画素を中心
とする処理範囲内の画素の濃度勾配ベクトルの大きさ
と、着目画素の濃度勾配ベクトルの方向と処理範囲内に
ある画素の着目画素からの位置により決まる方向との差
の余弦関数で求まる係数と、着目画素における濃度勾配
ベクトル方向と処理範囲内にある画素における濃度勾配
ベクトル方向との一致度を示す係数とを用いてエッジ評
価値を求めるようにしてある。なお、理想的なエッジで
あれば、エッジ評価値は0となる。
【0045】ここで、図16の画素数2×2のマスクを
設定し、夫々の画素におけるエッジ評価値がa〜dであ
るとし、a×b<0,a×c<0,a×d<0のいずれ
かが成立する場合に、つまりはエッジ評価値の符号が変
化する画素(以下、零交差点と呼ぶ)をエッジ候補点と
し、エッジの検出を行う(請求項9)。以上のエッジ検
出方法をまとめたフローチャートを図17に示す。
【0046】なお、上述の着目画素の濃度勾配ベクトル
の方向と処理範囲内にある画素の着目画素からの位置に
より決まる方向で求まる係数は、着目画素の濃度勾配ベ
クトルの方向と処理範囲内にある画素の着目画素からの
位置により決まる方向との差の余弦関数の奇数乗から求
めてもよい(請求項10)。その場合のエッジ検出方法
を示すフローチャートを図18に示す。
【0047】さらに、本実施例を一般的に拡張すると、
着目画素を中心とする特定の処理範囲内にある画素の濃
度勾配ベクトルの大きさと、着目画素の濃度勾配ベクト
ルの方向を正方向とし、着目画素を基準点として着目画
素より正方向側にある画素に正の係数を付与すると共に
負方向側にある画素に負の係数を付与して求めた係数
と、着目画素における濃度勾配ベクトル方向と処理範囲
内にある画素における濃度勾配ベクトル方向との一致度
を示す係数とからエッジ評価値を演算し、エッジ評価値
の符号が変化する画素をエッジ候補点としてエッジ検出
を行うようにすればよい(請求項8)。このエッジ検出
方法を示すフローチャートを図14に示す。
【0048】(実施例4)ところで、以上の各実施例1
〜3は言わばエッジの特性の特徴に基づいて重み付けを
設定することになるものであったが、エッジの特性は必
ずしも一様ではない。そこで、実施例1〜3の方法で求
めれたエッジ評価値を組み合わせて、エッジの検出を行
うことが好ましい。
【0049】そこで、本実施例では、実施例1と実施例
2とのエッジ評価値(以下、夫々のエッジ評価値を
1 ,E2 と呼び)を用いて、新たなエッジ評価値(E
4 )を演算し、これにより求めれたエッジ評価値E4
用いてエッジ検出を行うようにしてある(請求項1
1)。本実施例のエッジ検出方法を示すフローチャート
を図19に示す。
【0050】具体的には、図20のフローチャートに示
すように、検出対象エッジの特性により係数α,βを設
定し、その係数α,βを実施例1及び実施例2で求めら
れる各エッジ評価値E1 ,E2 に乗じ、それを加算した
値(αE1 +βE2 )を、本実施例のエッジ評価値E4
とすればよい(請求項12)。そして、このエッジ評価
値E4 があるしきい値を越える画素をエッジとして検出
すればよい。
【0051】(実施例5)本実施例は実施例1と実施例
3との組み合わせてエッジ検出を行うものであり、実施
例3により得られるエッジ候補点画像と、実施例1によ
り得られるエッジ評価値E1 とを用いてエッジ評価値E
5 を演算し、エッジの検出を行うもので、そのフローチ
ャートを図21に示す。
【0052】具体的には、実施例1により得られるエッ
ジ評価値E1 を画素値とする濃淡画像に、この濃淡画像
の各画素に対応する位置にある実施例3で得られたエッ
ジ候補点画像の画素値(エッジ候補点の画素値を1、エ
ッジ候補点以外の画素値を0)を乗じ、各画素であるし
きい値を越えたものをエッジとして検出する。 (実施例6)本実施例は実施例2と実施例3との組み合
わせてエッジ検出を行うものであり、実施例3により得
られるエッジ候補点画像と、実施例2により得られるエ
ッジ評価値E2 とを用いてエッジ評価値E6 を演算し、
エッジの検出を行うもので、そのフローチャートを図2
2に示す。
【0053】具体的には、実施例2により得られるエッ
ジ評価値E2 を画素値とする濃淡画像に、この濃淡画像
の各画素に対応する位置にある実施例3で得られたエッ
ジ候補点画像の画素値(エッジ候補点の画素値を1、エ
ッジ候補点以外の画素値を0)を乗じ、各画素であるし
きい値を越えたものをエッジとして検出する。 (実施例7)本実施例は実施例3と実施例4とを組み合
わせてエッジの検出を行うものである。本実施例では、
実施例4により得られるエッジ評価値E4 を画素値とす
る濃淡画像に、この濃淡画像の各画素に対応する位置に
ある実施例3で得られたエッジ候補点画像の画素値(エ
ッジ候補点の画素値を1、エッジ候補点以外の画素値を
0)を乗じ、各画素であるしきい値を越えたものをエッ
ジとして検出する。
【0054】なお、本実施例の場合には、エッジ評価値
4 が実施例1及び実施例2の組み合わせで求められる
ものであるから、実施例1乃至実施例3を総合的に用い
てエッジの検出を行うことになる。具体的には、エッジ
評価値E4 として、図20のフローチャートで説明した
ように検出対象エッジの特性による係数α,βを実施例
1及び実施例2で求められる各エッジ評価値E1 ,E2
に乗じ、それを加算した値(αE1 +βE2 )(図24
のフローチャートのE4 ’)を用いればよい。
【0055】
【発明の効果】請求項1の発明は上述のように、濃度勾
配ベクトル画像の各画素を順次着目画素とし、この着目
画素を中心とする特定の処理範囲内にある画素の濃度勾
配ベクトルの大きさと、着目画素における濃度勾配ベク
トル方向と処理範囲内にある画素における濃度勾配ベク
トル方向との一致度を示す係数とからエッジ評価値を演
算して、エッジ検出を行っているので、各画素の濃度勾
配ベクトルのエッジと直交する方向への揃い方、及びエ
ッジの方向に濃度勾配ベクトルの大きさが相対的に大き
な画素が並ぶことから、エッジ検出を行うことができ
る。このエッジ検出において、複数の画素の濃度勾配ベ
クトルを用いエッジ検出を行っているので、つまりはあ
る程度大きな範囲内でエッジ検出を行っているので、局
所的なノイズの影響を受けにくくできる。また、着目画
素の濃度勾配ベクトルの方向と処理範囲内にある画素の
着目画素からの位置により決まる方向との関係により決
定される第1の係数を含めて、上記エッジ評価値を算出
しているので、上記第1の係数により認識対象領域に重
み付けを行い、認識対象領域と背景領域との濃度レベル
に明確な差を設けることができる。よって、エッジを安
定して検出することができる。
【0056】請求項2の発明は上述のように、着目画素
の濃度勾配ベクトルの方向に処理範囲を上記処理範囲内
に設定しているので、エッジと直交する方向に処理範囲
を設定し、濃度勾配のゆるやかで、局所的な濃度勾配が
小さいエッジでも、エッジと直交する方向にわたる濃度
勾配ベクトルの大きさを総合評価して、濃度勾配の緩や
かなエッジを検出することができる。つまりは、例えば
エッジと直交する方向にわたる濃度勾配ベクトルの大き
さを積分すると、その積分値はエッジ付近では大きな値
を示すので、これにより濃度勾配のゆるやかなエッジを
安定して検出することができる。
【0057】請求項5の発明は上述のように、上記処理
範囲を着目画素の濃度勾配ベクトルの方向に直交する方
向に設定しているので、主にエッジの方向に濃度勾配ベ
クトルの大きさが相対的に大きな画素が並ぶことからエ
ッジを検出することができ、エッジの濃度勾配が急な場
合において、特に有効である。請求項8の発明は上述の
ように、濃度勾配ベクトル画像の各画素を順次着目画素
とし、この着目画素を中心とする特定の処理範囲内にあ
る画素の濃度勾配ベクトルの大きさと、着目画素の濃度
勾配ベクトルの方向を正方向とし、着目画素を基準点と
して着目画素より正方向側にある画素に正の係数を付与
すると共に負方向側にある画素に負の係数を付与して求
めた第1の係数と、着目画素における濃度勾配ベクトル
方向と処理範囲内にある画素における濃度勾配ベクトル
方向との一致度を示す第2の係数とからエッジ評価値を
演算し、エッジ評価値の符号が変化する画素をエッジ候
補点としてエッジ検出を行っているので、エッジを安定
して検出することができる。しかも、ある程度大きな範
囲内でエッジ検出を行っているので、局所的なノイズの
影響を受けにくくでき、エッジを安定して検出すること
ができる。
【0058】請求項11乃至請求項16の発明では、上
記各発明の組み合わせにより、さらに総合的なエッジ検
出を行え、安定してエッジを検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のエッジ検出方法を示すフロ
ーチャートである。
【図2】エッジ検出装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図3】局所空間微分を行うマスクの説明図である。
【図4】エッジ付近の濃度勾配ベクトルを示す説明図で
ある。
【図5】エッジ評価値を求める関数式の変数の説明図で
ある。
【図6】重み付けの具体方法を示すフローチャートであ
る。
【図7】(a),(b)は処理範囲内での処理範囲の設
定方法及びその重み付け方法の説明図である。
【図8】図7に示すように処理範囲を設定し、重み付け
を行った場合のフローチャートである。
【図9】重み付けのために余弦関数を用いた場合のフロ
ーチャートである。
【図10】実施例2のエッジ検出方法を示すフローチャ
ートである。
【図11】(a),(b)は処理範囲内での処理範囲の
設定方法及びその重み付け方法の説明図である。
【図12】図11に示すように処理範囲を設定し、重み
付けを行った場合のフローチャートである。
【図13】重み付けの具体方法を示すフローチャートで
ある。
【図14】実施例3のエッジ検出方法を示すフローチャ
ートである。
【図15】(a),(b)は処理範囲内での処理範囲の
設定方法及びその重み付け方法の説明図である。
【図16】零交差点を抽出するマスクの説明図である。
【図17】図15に示すように処理範囲を設定し、重み
付けを行った場合のフローチャートである。
【図18】重み付けのために余弦関数を用いた場合のフ
ローチャートである。
【図19】実施例4のエッジ検出方法を示すフローチャ
ートである。
【図20】同上のエッジ評価値の具体的な算出方法を示
すフローチャートである。
【図21】実施例5のエッジ検出方法を示すフローチャ
ートである。
【図22】実施例6のエッジ検出方法を示すフローチャ
ートである。
【図23】実施例7のエッジ検出方法を示すフローチャ
ートである。
【図24】同上の具体的なエッジ評価値の算出方法を示
すフローチャートである。
【符号の説明】 1 認識対象物体 2 撮像手段 3 A/D変換手段 4 局所空間微分手段 5 エッジ評価値演算手段 6 エッジ検出手段 10 画素 10’ 着目画素 イ,イ’ 濃度勾配ベクトル ロ 処理範囲
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 認識対象物体を撮像手段によって撮像
    し、得られた濃淡画像を局所空間微分して濃度勾配ベク
    トルを得て、この濃度勾配ベクトルの大きさと方向より
    なる濃度勾配ベクトル画像を求め、この濃度勾配ベクト
    ル画像の各画素を順次着目画素とし、この着目画素を中
    心とする特定の処理範囲内にある画素の濃度勾配ベクト
    ルの大きさと、着目画素の濃度勾配ベクトルの方向と処
    理範囲内にある画素の着目画素からの位置により決まる
    方向との関係により決定される第1の係数と、着目画素
    における濃度勾配ベクトル方向と処理範囲内にある画素
    における濃度勾配ベクトル方向との一致度を示す第2の
    係数とからエッジ評価値を演算し、エッジ評価値を用い
    てエッジ検出を行って成ることを特徴とするエッジ検出
    方法。
  2. 【請求項2】 上記着目画素の濃度勾配ベクトルの方向
    に処理範囲を設定し、上記濃度勾配ベクトルの大きさと
    各係数とからエッジ評価値を演算して成ることを特徴と
    する請求項1記載のエッジ検出方法。
  3. 【請求項3】 上記処理範囲を、着目画素を中心としこ
    の着目画素の濃度勾配ベクトルの方向に沿う矩形領域に
    設定して成ることを特徴とする請求項2記載のエッジ検
    出方法。
  4. 【請求項4】 上記第1の係数として、着目画素の濃度
    勾配ベクトルの方向と処理範囲内にある画素の着目画素
    からの位置により決まる方向との差の余弦関数の偶数乗
    より求まる係数を用いて成ることを特徴とする請求項2
    記載のエッジ検出方法。
  5. 【請求項5】 上記処理範囲を、着目画素の濃度勾配ベ
    クトルの方向に直交する方向に設定して成ることを特徴
    とする請求項1記載のエッジ検出方法。
  6. 【請求項6】 上記処理範囲を、着目画素を中心としこ
    の着目画素の濃度勾配ベクトルの方向に直交する方向に
    矩形領域に設定して成ることを特徴とする請求項5記載
    のエッジ検出方法。
  7. 【請求項7】 第1の係数として、着目画素の濃度勾配
    ベクトルの方向と処理範囲内にある画素の着目画素から
    の位置により決まる方向との差の余弦関数の偶数乗より
    求まる係数を用いて成ることを特徴とする請求項5記載
    のエッジ検出方法。
  8. 【請求項8】 認識対象物体を撮像手段によって撮像
    し、得られた濃淡画像を局所空間微分して濃度勾配ベク
    トルを得て、この濃度勾配ベクトルの大きさと方向より
    なる濃度勾配ベクトル画像を求め、この濃度勾配ベクト
    ル画像の各画素を順次着目画素とし、この着目画素を中
    心とする特定の処理範囲内にある画素の濃度勾配ベクト
    ルの大きさと、着目画素の濃度勾配ベクトルの方向を正
    方向とし、着目画素を基準点として着目画素より正方向
    側にある画素に正の係数を付与すると共に負方向側にあ
    る画素に負の係数を付与して求めた係数と、着目画素に
    おける濃度勾配ベクトル方向と処理範囲内にある画素に
    おける濃度勾配ベクトル方向との一致度を示す係数とか
    らエッジ評価値を演算し、エッジ評価値の符号が変化す
    る画素をエッジ候補点としてエッジ検出を行って成るこ
    とを特徴とするエッジ検出方法。
  9. 【請求項9】 上記処理範囲を、着目画素を中心としこ
    の着目画素の濃度勾配ベクトルの方向に沿う矩形領域に
    設定して成ることを特徴とする請求項8記載のエッジ検
    出方法。
  10. 【請求項10】 第1の係数として、着目画素の濃度勾
    配ベクトルの方向と処理範囲内にある画素の着目画素か
    らの位置により決まる方向との差の余弦関数の奇数乗よ
    り求まる係数を用いて成ることを特徴とする請求項8記
    載のエッジ検出方法。
  11. 【請求項11】 請求項2で得られるエッジ評価値と、
    請求項5で得られるエッジ評価値とを用いてエッジを検
    出して成ることを特徴とするエッジ検出方法。
  12. 【請求項12】 請求項2で得られるエッジ評価値と、
    請求項5で得られるエッジ評価値とに、エッジの特性に
    より決まる係数を乗算した後に加算し、この加算値を大
    きさを用いてエッジを検出して成ることを特徴とするエ
    ッジ検出方法。
  13. 【請求項13】 請求項2で得られるエッジ評価値と、
    請求項8で得られるエッジ評価値とを用いてエッジを検
    出して成ることを特徴とするエッジ検出方法。
  14. 【請求項14】 請求項5で得られるエッジ評価値と、
    請求項8で得られるエッジ評価値とを用いてエッジを検
    出して成ることを特徴とするエッジ検出方法。
  15. 【請求項15】 請求項8で得られるエッジ評価値と、
    請求項11で得られるエッジ評価値とを用いてエッジを
    検出して成ることを特徴とするエッジ検出方法。
  16. 【請求項16】 請求項5で得られるエッジ評価値と、
    請求項12で得られるエッジ評価値とを用いてエッジを
    検出して成ることを特徴とするエッジ検出方法。
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JP2010079414A (ja) * 2008-09-24 2010-04-08 Nikon Corp プログラム、カメラおよび画像の輪郭抽出方法

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