JPH06239392A - 滴下装置および滴下方法 - Google Patents

滴下装置および滴下方法

Info

Publication number
JPH06239392A
JPH06239392A JP2028593A JP2028593A JPH06239392A JP H06239392 A JPH06239392 A JP H06239392A JP 2028593 A JP2028593 A JP 2028593A JP 2028593 A JP2028593 A JP 2028593A JP H06239392 A JPH06239392 A JP H06239392A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
dropping
amount
constant pressure
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2028593A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiharu Matsumura
俊治 松村
Isao Takada
功 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2028593A priority Critical patent/JPH06239392A/ja
Publication of JPH06239392A publication Critical patent/JPH06239392A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices For Dispensing Beverages (AREA)
  • Devices For Use In Laboratory Experiments (AREA)
  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 液体50を充填可能な容器1の下方に、液体
50のヘッドを略一定に保つ定圧装置2が設けられ、こ
の定圧装置2の下流側に、液体50の単位時間当たりの
滴下量を略一定に調整するオリフィス3が設けられ、こ
のオリフィス3から滴下された液体50を所定位置に導
くチューブ4が備えられている。上記の定圧装置2は、
ボールタップ方式、かつ、上方閉方式のフロートバルブ
となっている。オリフィス3は、所定の内径Wを有し、
滴下量を長さLで調整する。 【効果】 オリフィスに掛かる液体のヘッドを、定圧装
置によって略一定に保つことができる。従って、例え
ば、滴下装置を田植機等に設置して使用する際に、容器
の取り付け位置や容器に充填される液体の量等に関わり
なく、液体の単位時間当たりの滴下量を略一定に調整す
ることが可能となる。また、オリフィスを適宜交換する
だけで、液体の滴下量を所望の値に簡単に調整すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、除草剤等の液
体の単位時間当たりの滴下量を略一定に調整する滴下装
置および滴下方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、田植え時には水田に初期除草剤
(例えば、株式会社アグロス製;シーゼットフロアブル
(商品名))が散布される。そして、例えば、30a以上
の広い水田に除草剤を散布する場合には、乗用田植機等
の田植機の所定位置に除草剤散布用の滴下装置を設置
し、田植えを行いながら上記の除草剤を水田に均一に散
布するようになっている。尚、除草剤の散布時間は、田
植えの速度にもよるが、通常、10a当たり15分間〜20分
間かかる。また、除草剤の散布量は、除草剤の種類毎に
定められており、例えば上記のシーゼットフロアブルで
は、10a当たり1l散布するようになっている。
【0003】上記従来の滴下装置について、図8を参照
しながら、以下に説明する。従来の滴下装置は、除草剤
60が充填された容器61の底面部にバルブ64を介し
てフレキシブルチューブ62が接続されており、フレキ
シブルチューブ62の先端部にノズル63が取り付けら
れている。上記のノズル63先端部の孔径はフレキシブ
ルチューブ62の内径よりも充分に小さく形成されてお
り、これにより、除草剤60は、バルブ64を開いたと
きに、そのヘッドH’によってノズル63先端部から自
然に滴下するようになっている。
【0004】尚、田植機には、四条植・六条植・八条植
等、種々の機種があり、それぞれ単位面積当たりを田植
えするのに掛かる時間が異なる。従って、上記の滴下装
置においては、設置する田植機に合わせて除草剤60の
滴下量を調整するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の滴下装置は、除草剤60の単位時間当たりの滴下量
の調整を、フレキシブルチューブ62の内径および長さ
と、ノズル63先端部の孔径とを変更することにより行
う構成となっているため、除草剤60の滴下量は、その
ヘッドH’に大きく左右される。本願発明者らは、上記
従来の滴下装置において、フレキシブルチューブ62の
先端部にノズル63を取り付けた場合、および、ノズル
63を取り付けなかった場合のそれぞれにつき、除草剤
60の単位時間当たりの滴下量を測定した。上記の測定
結果を表1に示す。尚、上記の測定においては、除草剤
60としてシーゼットフロアブルを用い、容器61の容
量を5l、フレキシブルチューブ62の内径= 8mmφ、
ノズル63先端部の孔径= 2mmφとした。
【0006】
【表1】
【0007】表1から明らかなように、上記従来の滴下
装置では、ヘッドH’が10cm変化すると、除草剤60の
滴下量に10%以上の変動を生じることが判明した。即
ち、上記従来の滴下装置は、除草剤60の単位時間当た
りの滴下量を安定化させることが困難となっており、水
田に除草剤60を均一に散布することができないという
問題点を有している。
【0008】また、上記従来の滴下装置は、田植機に取
り付ける容器61の取り付け位置、あるいは容器61を
取り付ける田植機の機種、さらには容器61に充填され
る除草剤60の量によってもヘッドH’が変化するた
め、除草剤60の滴下量を一定に調整することが一層困
難となっている。
【0009】本発明は、上記の問題点に鑑み、容器の取
り付け位置や容器に充填される液体の量等に関わりな
く、液体の単位時間当たりの滴下量を略一定に調整する
ことが可能な滴下装置および滴下方法を提供することを
目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の滴
下装置は、上記の課題を解決するために、液体を充填可
能な容器と、この容器の下方に設けられ、上記液体のヘ
ッドを略一定に保つ定圧手段と、この定圧手段の下流側
に設けられ、液体の単位時間当たりの滴下量を略一定に
調整する滴下量調整手段と、この滴下量調整手段から滴
下された液体を所定位置に導く導管とを備えていること
を特徴としている。
【0011】請求項2記載の発明の滴下装置は、上記の
課題を解決するために、請求項1記載の滴下装置におい
て、定圧手段がフロートバルブであることを特徴として
いる。
【0012】請求項3記載の発明の滴下装置は、上記の
課題を解決するために、請求項1記載の滴下装置におい
て、定圧手段が上方閉方式のフロートバルブであること
を特徴としている。
【0013】請求項4記載の発明の滴下装置は、上記の
課題を解決するために、請求項1記載の滴下装置におい
て、定圧手段がボールタップ方式のフロートバルブであ
ることを特徴としている。
【0014】請求項5記載の発明の滴下装置は、上記の
課題を解決するために、請求項1ないし請求項4記載の
滴下装置において、滴下量調整手段が定圧手段の下流側
近傍に設けられていることを特徴としている。
【0015】請求項6記載の発明の滴下装置は、上記の
課題を解決するために、請求項1ないし請求項5記載の
滴下装置において、滴下量調整手段がオリフィスである
ことを特徴としている。
【0016】請求項7記載の発明の滴下装置は、上記の
課題を解決するために、請求項6記載の滴下装置におい
て、液体の単位時間当たりの滴下量をオリフィスの内径
および長さで調整することを特徴としている。
【0017】請求項8記載の発明の滴下方法は、上記の
課題を解決するために、容器に充填された液体のヘッド
を上記容器の下方に設けられた定圧手段により略一定に
保つと共に、上記液体の単位時間当たりの滴下量を定圧
手段の下流側に設けられた滴下量調整手段により略一定
に調整し、上記滴下量調整手段から滴下された液体を導
管により所定位置に導くことを特徴としている。
【0018】
【作用】請求項1記載の構成によれば、液体を充填可能
な容器の下方に、液体のヘッドを略一定に保つ定圧手段
が設けられており、この定圧手段の下流側に、液体の単
位時間当たりの滴下量を略一定に調整する滴下量調整手
段が設けられている。また、この滴下量調整手段から滴
下された液体を所定位置に導く導管が備えられている。
【0019】それゆえ、滴下量調整手段に掛かる液体の
ヘッドを、定圧手段によって略一定に保つことができ
る。これにより、例えば、滴下装置を田植機等の他の装
置等に設置して使用する際に、容器の取り付け位置や容
器に充填される液体の量等に関わりなく、液体の単位時
間当たりの滴下量を略一定に調整することが可能とな
る。
【0020】請求項2記載の構成によれば、定圧手段と
してフロートバルブが用いられている。
【0021】これにより、定圧手段に流入する液体の量
を簡単に調整することができるので、液体の単位時間当
たりの滴下量を略一定に調整することが容易となる。
【0022】請求項3記載の構成によれば、定圧手段と
して上方閉方式のフロートバルブが用いられている。
【0023】これにより、定圧手段に流入する液体の量
を簡単に調整することができるので、液体の単位時間当
たりの滴下量を略一定に調整することが一層容易とな
る。
【0024】請求項4記載の構成によれば、定圧手段と
してボールタップ方式のフロートバルブが用いられてい
る。
【0025】これにより、定圧手段に流入する液体の量
を簡単に調整することができるので、液体の単位時間当
たりの滴下量を略一定に調整することがより一層容易と
なる。
【0026】請求項5記載の構成によれば、滴下量調整
手段が定圧手段の下流側近傍に設けられている。
【0027】これにより、例えば、滴下装置を田植機等
の他の装置等に設置して使用する際に、定圧手段および
滴下量調整手段の取り付け位置等に関わりなく、滴下量
調整手段に掛かる液体のヘッドを略一定に保つことがで
きるので、液体の単位時間当たりの滴下量を略一定に調
整することが容易となる。
【0028】請求項6記載の構成によれば、滴下量調整
手段としてオリフィスが用いられている。
【0029】これにより、液体の単位時間当たりの滴下
量を所望の値に調整することが容易となるので、滴下装
置の操作性が向上する。
【0030】請求項7記載の構成によれば、液体の単位
時間当たりの滴下量がオリフィスの内径および長さで調
整される。
【0031】これにより、オリフィスを適宜交換するだ
けで、液体の単位時間当たりの滴下量を所望の値に簡単
に調整することができるので、滴下装置の操作性が向上
する。
【0032】請求項8記載の方法によれば、容器に充填
された液体のヘッドを、上記容器の下方に設けられた定
圧手段により略一定に保つと共に、上記液体の単位時間
当たりの滴下量を、定圧手段の下流側に設けられた滴下
量調整手段により略一定に調整する。そして、上記滴下
量調整手段から滴下された液体を導管により所定位置に
導く。
【0033】それゆえ、滴下量調整手段に掛かる液体の
ヘッドが、定圧手段によって略一定に保たれる。これに
より、容器に充填される液体の量等に関わりなく、液体
の単位時間当たりの滴下量は略一定に調整される。
【0034】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例について図1ないし図5
に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0035】本実施例にかかる滴下装置は、図1に示す
ように、液体50を充填可能な容器1と、この容器1の
下方に設けられた定圧手段としての定圧装置2と、この
定圧装置2の下流側に設けられた滴下量調整手段として
のオリフィス3と、このオリフィス3から滴下された液
体50を所定位置に導く導管としてのフレキシブルチュ
ーブ(以下、チューブと称する)4とを備えている。ま
た、容器1および定圧装置2間には、バルブ5が設けら
れている。
【0036】容器1は、内部の液量が確認できるよう
に、例えばプラスチックで形成され、底面側に排出口を
有する排出部1aが設けられており、この排出部1aか
ら定圧装置2に液体50を流出するようになっている。
また、容器1は、天面に孔1bが開口されており、液体
50が流出したときに容器1内部が減圧状態にならない
ようになっている。尚、上記の容器1の容量や形状は、
特に限定されるものではなく、滴下装置の用途に応じて
適宜設定すればよい。また、容器1は、プラスチック以
外で形成してもよく、さらに、例えば液体50の貯蔵・
運搬等に用いるボトルを転用してもよい。
【0037】容器1の排出部1aにはバルブ5が取り付
けられており、バルブ5と定圧装置2は、パイプ5aで
接続されている。そして、バルブ5を開にすることによ
り、液体50を定圧装置2に流入させることができる。
【0038】オリフィス3は、チューブ4に嵌入されて
おり、定圧装置2の下流側近傍に配置されている。上記
のオリフィス3は、例えば塩化ビニル等からなってお
り、所定の孔径Wを有する孔が設けられており、液体5
0の単位時間当たりの滴下量を、その長さLに対応した
略一定の値に調整するようになっている。オリフィス3
の孔径Wは、例えば液体50が懸濁液の場合において
も、上記の孔に懸濁液中の固体が詰まらないように、
1.0mmφ以上が好ましいが、特に限定されるものではな
い。また、オリフィス3の外径は、チューブ4の内径に
合わせて設定すればよく、例えば10mmφ程度とすればよ
い。
【0039】尚、図示しないが、上記のオリフィス3
は、長さLがそれぞれ異なるものが複数本作成されてお
り、これらオリフィスを適宜選択して用いることによ
り、液体50の滴下量を所望の値とすることができるよ
うになっている。従って、オリフィス3の長さLは、滴
下装置の使用目的に応じて、滴下を所望する液体50
が、例えば15分・20分・25分・30分掛かって1l滴下さ
れるような長さにそれぞれ設定すればよいが、特に限定
されるものではない。また、液体50の滴下量を変更す
るために、チューブ4に嵌入されているオリフィス3を
交換する場合には、例えばチューブ4を定圧装置2から
外した後、チューブ4からオリフィス3を抜けばよい。
【0040】チューブ4は、例えばシリコンゴム等、可
撓性を有するプラスチックで形成され、定圧装置2の下
流側に接続されており、オリフィス3から滴下された液
体50を所定位置に導いている。また、チューブ4の内
径は、オリフィス3の孔径Wに対して充分に大きく形成
されており、よって、オリフィス3から滴下された液体
50は、チューブ4の内壁を伝って所定位置に導かれ
る。尚、チューブ4の内径は 9mmφ〜10mmφ程度が好ま
しいが、内径および長さは、特に限定されるものではな
い。
【0041】図2に示すように、定圧装置2は、ボール
タップ方式、かつ、上方閉方式のフロートバルブとなっ
ており、タンク11の内部にフロート14を備えてい
る。タンク11は、底部に吐出口を有する吐出部11a
を有しており、吐出部11aにチューブ4が接続されて
いる。また、タンク11の上部には蓋12が設けられて
おり、蓋12には、注入口を有する注入部13が固定さ
れている。尚、蓋12には孔12aが開口されており、
液体50が流出したときにタンク11内部が減圧状態に
ならないようになっている。尚、タンク11外側には、
タンク11を所望の位置に固定し易いように、例えば紐
(図示せず)を通すための紐通し孔11b・11bが設
けられている。
【0042】注入部13は、タンク11内部に挿入され
た側が略シリンダ状の円筒部13aとなっており、この
円筒部13a内側には、円柱状の開閉部材16が挿入さ
れている。また、円筒部13a外側の所定位置には、支
持軸13cを有する支持部13bが設けられており、梃
子15を回動自在に支持している。そして、上記の梃子
15は円筒部13aを貫通しており、従って、円筒部1
3aには、梃子15が回動可能となるように、縦長の孔
13d・13eが開口されている。尚、円筒部13a内
壁と開閉部材16との隙間は、液体50が自然落下によ
り通過できる程度の大きさに形成されている。
【0043】梃子15は、その一端部が上記の支持軸1
3cに支持されてA1 −A2 方向に回動自在となってお
り、他端部にフロート14が取り付けられている。ま
た、梃子15における支持軸13c近傍の所定位置に
は、上記の開閉部材16の底面に当接する突起15aが
形成されている。そして、梃子15の突起15aは、梃
子15がA1 方向(図2中、反時計回り方向)に回動し
たときに開閉部材16を押し上げ、円筒部13aの段差
部13fと開閉部材16の上面とを圧接させて注入口を
塞ぎ、容器1に充填された液体50がタンク11内部に
流入することを妨げるようになっている。一方、梃子1
5がA2 方向(同図中、時計回り方向)に回動したとき
には、開閉部材16は、自重により下がって円筒部13
aの段差部13fから離間して注入口を開く。これによ
り、容器1に充填された液体50がタンク11内部に流
入するようになっている。
【0044】フロート14は、例えばプラスチックで形
成されており、浮力が充分に得られるように、内部が空
洞となっている。尚、フロート14の大きさや材質、梃
子15への取り付け位置等を適宜変更することにより、
定圧装置2内の液体50の液面の高さ、即ちヘッドHを
任意の値にすることが可能となっている。また、上記の
開閉部材16を上下させるのに梃子15を用いているの
で、フロート14は小型化が可能となっている。
【0045】次に、上記構成の滴下装置が、液体50の
単位時間当たりの滴下量を略一定に調整する調整動作に
ついて、以下に説明する。
【0046】先ず、タンク11が空の状態で容器1に液
体50が充填され、バルブ5が開かれると、液体50は
注入部13の注入口からタンク11内部に自然落下によ
り流れ込む。尚、このとき、タンク11内部には液体5
0が溜まっていないためフロート14に浮力が掛かって
おらず、梃子15はA2 方向に回動しているので、開閉
部材16は、自重により下がって注入口を開いている。
従って、容器1に充填された液体50がタンク11内部
に流入することを妨げない。
【0047】その後、タンク11内部に液体50が溜ま
り始めると、この溜まった液体50によりフロート14
に浮力が掛かり、梃子15はA1 方向に回動を開始し
て、梃子15の突起15aが開閉部材16を押し上げ
る。そして、タンク11内部に所定量の液体50が溜ま
ると、突起15aによって押し上げられた開閉部材16
は、円筒部13aの段差部13fに圧接される。これに
より、開閉部材16は注入口を塞ぎ、容器1に充填され
た液体50がそれ以上タンク11内部に流れ込むことを
妨げる。
【0048】一方、タンク11内部に溜まった液体50
は、タンク11底部に設けられた吐出部11aの吐出口
から自然落下によりオリフィス3に流れ込む。そして、
上記の液体50は、オリフィス3により、単位時間当た
りの滴下量が略一定に調整され、チューブ4を伝って所
定位置に導かれる。
【0049】そして、オリフィス3から液体50が滴下
されることにより、タンク11内部の液体50が減少す
ると、フロート14が下がり、梃子15はA2 方向に回
動を開始する。よって、開閉部材16は円筒部13aの
段差部13fから離間して注入口を開き、容器1に充填
された液体50がタンク11内部に流れ込むことを妨げ
なくなる。そして、タンク11内部に再び所定量の液体
50が溜まると、上記と同様にして開閉部材16は注入
口を塞ぎ、液体50がタンク11内部に流れ込むことを
妨げる。これにより、タンク11内部の液体50は、吐
出部11aから流出した分だけ注入部13から供給され
るので、その液面の高さ、即ち、液体50のヘッドHが
略一定に保たれる。
【0050】また、図3に示すように、オリフィス3か
ら滴下された液体50は、チューブ4の内径がオリフィ
ス3の孔径Wに対して充分に大きく形成されているの
で、チューブ4の内壁を伝って流れ落ち、チューブ4内
に溜まることはない。従って、オリフィス3から滴下さ
れた後の液体50にはヘッドが掛からないので、チュー
ブ4によって所定位置に導かれる間に、オリフィス3に
より略一定に調整された滴下量が変化することはない。
即ち、チューブ4の長さに関わりなく、液体50の単位
時間当たりの滴下量を略一定に保つことができる。
【0051】尚、定圧装置2のタンク11の形状は、特
に限定されるものではなく、例えば、図2に示したよう
な半球状であってもよく、また、図4に示すように、直
方体形状であってもよい。液体50の単位時間当たりの
滴下量が多い場合には、内部に溜まる液体50の量が多
い直方体形状のタンク11(即ち、図4に示した方のタ
ンク11)を用いる方が、より一層、滴下量を安定させ
ることができる。
【0052】次に、上記構成の滴下装置を用いて液体5
0の単位時間当たりの滴下量を調整した具体例につい
て、以下に説明する。尚、以下の具体例においては、液
体50として、除草剤の一種であるシーゼットフロアブ
ル(商品名;株式会社アグロス製)を用いた。上記のシ
ーゼットフロアブルは、水中に固体の有効成分を懸濁・
安定化させた懸濁製剤であり、高い粘度を有している。
【0053】先ず、孔径W= 1.5mmφのオリフィス3を
用い、長さLを種々変更してシーゼットフロアブルの1
分間当たりの滴下量を測定したところ、長さL=30mmの
ときの滴下量は36g/min.となり、長さL=25mmのときの
滴下量は44g/min.となり、長さL=20mmのときの滴下量
は50g/min.となった。
【0054】上記の結果から明らかなように、本滴下装
置は、オリフィス3の長さLを変更することにより、シ
ーゼットフロアブル、即ち、液体50の滴下量を所望の
値に設定することができる。それゆえ、例えば、田植機
の所定位置に本滴下装置を設置して使用することによ
り、シーゼットフロアブルの水田への散布量を調整する
ことができる。
【0055】次に、孔径W= 2.0mmφ、長さL=19mmの
オリフィス3を用い、容量5lの容器1内のシーゼット
フロアブルのヘッドhを1000mmおよび 700mmとしたとき
のシーゼットフロアブルの1分間当たりの滴下量を測定
した。上記の測定結果を表2に示す。尚、表2中、例え
ば、滴下開始後の経過時間で、2分後の滴下量とは、滴
下開始1分後から同2分後までの1分間の滴下量を示し
ている。
【0056】
【表2】
【0057】表2から明らかなように、本滴下装置は、
容器1内のシーゼットフロアブルのヘッドh、即ち、容
器1内のシーゼットフロアブルの量が異なっていても、
オリフィス3から滴下されるシーゼットフロアブルの単
位時間当たりの滴下量に殆ど変動が認められない。これ
により、本滴下装置は、例えば、他の装置等に設置して
使用する際に、容器1の取り付け位置や容器1に充填さ
れるシーゼットフロアブル、即ち、液体50の量等に関
わりなく、単位時間当たりの滴下量を略一定に調整する
ことが可能となっている。それゆえ、例えば、田植機の
所定位置に本滴下装置を設置して使用することにより、
シーゼットフロアブルを水田に均一に散布することがで
きる。
【0058】次に、田植機(図示せず)の所定位置に、
上記具体例とは別のオリフィス3を用いた滴下装置を設
置した後、未舗装路およびコンクリート舗装路を交互に
走行させ、このときの滴下装置におけるシーゼットフロ
アブルの1分間当たりの滴下量を測定した。上記の測定
結果を表3に示す。尚、田植機は、タイヤの凹凸が大き
いため、水田を走行するときよりも、未舗装路およびコ
ンクリート舗装路を走行するときの方が、振動が大き
い。
【0059】
【表3】
【0060】表3から明らかなように、本滴下装置は、
外部から振動が与えられても、オリフィス3から滴下さ
れるシーゼットフロアブルの単位時間当たりの滴下量に
殆ど変動が認められない。これにより、本滴下装置は、
外部から振動が与えられるような過酷な条件下で使用し
ても、シーゼットフロアブル、即ち、液体50の単位時
間当たりの滴下量を略一定に調整することが可能となっ
ている。それゆえ、例えば、田植機の所定位置に本滴下
装置を設置して使用することにより、シーゼットフロア
ブルを水田に均一に散布することができる。
【0061】以上のように、本滴下装置は、液体50を
充填可能な容器1の下方に、液体50のヘッドHを略一
定に保つ定圧装置2が設けられており、この定圧装置2
の下流側に、液体50の単位時間当たりの滴下量を略一
定に調整するオリフィス3が設けられている。また、こ
のオリフィス3から滴下された液体50を所定位置に導
くチューブ4が備えられている。
【0062】それゆえ、オリフィス3に掛かる液体50
のヘッドHを、定圧装置2によって略一定に保つことが
できる。これにより、例えば、滴下装置を田植機等の他
の装置等に設置して使用する際に、容器1の取り付け位
置や容器1に充填される液体50の量等に関わりなく、
液体50の単位時間当たりの滴下量を略一定に調整する
ことが可能となる。
【0063】また、本滴下装置は、定圧手段として、ボ
ールタップ方式、かつ、上方閉方式のフロートバルブで
ある定圧装置2を用いている。
【0064】これにより、定圧装置2に所定量の液体5
0が溜まっているときに、容器1に充填されている液体
50が定圧装置2に流入することを確実に妨げることが
できるので、液体50の単位時間当たりの滴下量を略一
定に調整することが容易となる。
【0065】また、本滴下装置は、滴下量調整手段とし
て、所定の内径Wを有するオリフィス3を用いており、
液体50の単位時間当たりの滴下量をオリフィス3の長
さLで略一定に調整する。
【0066】これにより、オリフィス3を適宜交換する
だけで、液体50の単位時間当たりの滴下量を所望の値
に簡単に調整することができるので、滴下装置の操作性
が向上する。
【0067】さらに、本滴下装置は、オリフィス3が定
圧装置2の下流側近傍に配置されており、定圧装置2お
よびオリフィス3間の距離が短くなっている。
【0068】これにより、例えば、滴下装置を田植機等
の他の装置等に設置して使用する際に、定圧装置2およ
びオリフィス3の取り付け位置等に関わりなく、オリフ
ィス3に掛かる液体50のヘッドHを略一定に保つこと
ができるので、液体50の単位時間当たりの滴下量を略
一定に調整することが容易となる。
【0069】尚、上記の実施例1においては、オリフィ
ス3が嵌入されたチューブ4をタンク11の吐出部11
aに直接接続する構成としたが、吐出部11aにチュー
ブ4を直接接続する代わりに、図5に示すように、吐出
部11aとオリフィス3とをT字管21で接続する一
方、オリフィス3とチューブ4とをT字管22で接続
し、これらT字管21・22を接続管25で接続してバ
イパスとすると共に、T字管21および接続管25に、
それぞれピンチコック等のコック23・24を取り付け
る構成としてもよい。但し、上記のコック23は、滴下
装置の使用時には常時開とする一方、コック24は、装
置の使用時には常時閉とする。
【0070】このようにして吐出部11aとチューブ4
とを接続すれば、例えば、コック23を閉じることによ
り、タンク11内部に液体50が溜まった状態でオリフ
ィス3を取り替えることが可能となる。また、例えば、
コック23を閉じ、コック24を開くことにより、滴下
装置の使用後、タンク11内部に溜まった液体50を接
続管25を用いて素早く抜き去ることが可能となる。こ
れにより、滴下装置の操作性(いわゆる、使い勝手)が
一層向上する。
【0071】また、上記の実施例1においては、滴下量
調整手段としてのオリフィス3の孔径Wを所定の値と
し、液体50の単位時間当たりの滴下量を、オリフィス
3の長さLを変更することにより調整する構成とした
が、勿論、液体50の滴下量を、オリフィス3の長さL
を変更することにより調整する代わりに、オリフィス3
の孔径Wを変更することにより調整する構成としてもよ
い。次に、孔径Wが異なる(即ち、孔径Wを 2.0mmφか
ら 1.5mmφに変更した)オリフィス3を用いた具体例に
ついて、以下に説明する。
【0072】孔径W= 1.5mmφ、長さL=19mmおよび30
mmの2種類のオリフィス3を用い、容量5lの容器1内
のシーゼットフロアブルのヘッドhを 700mmとしたとき
のシーゼットフロアブルの1分間当たりの滴下量を測定
した。上記の測定結果を表4に示す。
【0073】
【表4】
【0074】表4から明らかなように、本滴下装置は、
オリフィス3の孔径Wを変更することによっても、シー
ゼットフロアブルの単位時間当たりの滴下量を所望の値
に設定することが可能となっている。これにより、シー
ゼットフロアブル、即ち、液体50の単位時間当たりの
滴下量を所望の値に簡単に調整することが可能となって
おり、滴下装置の操作性を一層向上させることができ
る。
【0075】さらに、上記の実施例1においては、滴下
量調整手段としてオリフィス3を用いる構成としたが、
勿論、滴下量調整手段は上記のオリフィス3に限定され
るものではなく、液体50の単位時間当たりの滴下量を
略一定に調整することが可能なものであればよい。オリ
フィス3の代わりに、例えば、孔の開閉量によって液体
の滴下量を調整するニードルバルブ(図示せず)や、チ
ューブを挾装して絞めることによって液体の滴下量を調
整する、例えば医療用の点滴量調整スライダ(図示せ
ず)等を滴下量調整手段として用いることができる。ま
た、例えば、チューブ4の内径や長さ等にもよるが、オ
リフィス3の代わりに、チューブ4の先端部に、所望の
孔を設けたノズル(図示せず)を取り付けて、液体の滴
下量を調整することも可能である。
【0076】次に、チューブ4の先端部にノズル(図示
せず)を取り付けた滴下装置を用いて液体50の単位時
間当たりの滴下量を調整した具体例について、以下に説
明する。尚、以下の具体例においては、液体50とし
て、シーゼットフロアブルを用いた。
【0077】滴下量調整手段として、先端部の孔径 1.0
mmφ、長さ33mmのノズルを用い、定圧装置2内のシーゼ
ットフロアブルのヘッドHを 330mmおよび 530mmとした
ときのシーゼットフロアブルの1分間当たりの滴下量を
測定した。上記の測定結果を表5に示す。
【0078】
【表5】
【0079】表5から明らかなように、本滴下装置は、
チューブ4の先端部にノズルを取り付けた場合において
も、ノズル先端部から滴下されるシーゼットフロアブ
ル、即ち、液体50の単位時間当たりの滴下量を略一定
に調整することが可能となっている。それゆえ、例え
ば、田植機の所定位置に本滴下装置を設置して使用する
ことにより、シーゼットフロアブルを水田に均一に散布
することができる。
【0080】尚、上記の実施例1においては、容器1の
底面側に排出部1aを設ける構成としたが、底面側に排
出部1aを設ける代わりに、容器1の側面側の最下部に
排出部1aを設ける構成としてもよい。また、液体50
は、勿論、上記のシーゼットフロアブルに限定されるも
のではなく、粘度の高い液体や、懸濁液等、種々の液体
を用いることが可能である。本滴下装置は、除草剤等の
散布にのみ使用されるものではなく、液体の単位時間当
たりの滴下量を略一定に調整することを必要とする様々
な分野において使用可能である。
【0081】〔実施例2〕本発明の他の実施例について
図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。尚、説
明の便宜上、前記の実施例1の図面に示した部材と同一
の機能を有する部材には、同一の符号を付記し、その説
明を省略する。
【0082】本実施例にかかる滴下装置は、定圧装置2
の代わりに、図6に示すように、定圧手段としての定圧
装置30を備えている。この定圧装置30は、ボールタ
ップ方式、かつ、下方閉方式のフロートバルブとなって
おり、タンク31の内部にフロート14を備えている。
タンク31は、底部に吐出口を有する吐出部31aを有
しており、吐出部31aにチューブ4が接続されてい
る。また、タンク31の上部には、注入口を有する注入
部33が固定されている。
【0083】注入部33は、タンク31内部に挿入され
た側が略シリンダ状の円筒部33aとなっており、この
円筒部33a下部の内側には、O−リング37が固着さ
れている。そして、上記の円筒部33a内側には、球状
の開閉部材36が挿入されており、この開閉部材36
は、上記のO−リング37によって支持され、円筒部3
3aから脱落しないようになっている。また、円筒部3
3a下部の所定位置には、支持軸33cを有する支持部
33bが設けられており、梃子35を回動自在に支持し
ている。尚、円筒部33a内壁と開閉部材36との隙間
は、液体50が自然落下により通過できる程度の大きさ
に形成されている。
【0084】梃子35は、その中程が支持軸33cに支
持されてB1 −B2 方向に回動自在となっており、ま
た、梃子35における円筒部33a下方の所定位置に
は、上記の開閉部材36に当接する突起35aが形成さ
れる一方、他端部にフロート14が取り付けられてい
る。そして、梃子35の突起35aは、梃子35がB2
方向(図6中、時計回り方向)に回動したときに開閉部
材36を押し上げ、開閉部材36をO−リング37から
離間させて注入口を開く。これにより、容器1に充填さ
れた液体50がタンク31内部に流入するようになって
いる。一方、梃子15がB1 方向(同図中、反時計回り
方向)に回動したときには、開閉部材36は、自重によ
り下がってO−リング37に当接して注入口を塞ぎ、容
器1に充填された液体50がタンク31内部に流入する
ことを妨げるようになっている。その他の構成は、前記
の実施例1の滴下装置の構成と同一である。
【0085】次に、上記構成の滴下装置が、液体50の
単位時間当たりの滴下量を略一定に調整する調整動作に
ついて、以下に説明する。
【0086】先ず、タンク31が空の状態のときは、フ
ロート14に浮力が掛かっておらず、梃子35はB2
向に回動しているので、開閉部材36は梃子35の突起
35aによって突き上げられ、O−リング37から離間
される。従って、円筒部33aの注入口が開くので、容
器1に充填された液体50がタンク31内部に自然落下
により流れ込む。
【0087】その後、タンク31内部に液体50が溜ま
り始めると、この溜まった液体50によりフロート14
に浮力が掛かり、梃子35はB1 方向に回動を開始す
る。そして、タンク31内部に所定量の液体50が溜ま
ると、梃子35の突起35aは開閉部材36から離間す
る。これにより、開閉部材36は自重により下がってO
−リング37に当接して注入口を塞ぎ、容器1に充填さ
れた液体50がそれ以上タンク31内部に流入すること
を妨げる。
【0088】そして、オリフィス3から液体50が滴下
されることにより、タンク31内部の液体50が減少す
ると、フロート14が下がり、梃子35はB2 方向に回
動を開始する。よって、開閉部材36は梃子35の突起
35aによって突き上げられ、O−リング37から離間
されて注入口を開き、容器1に充填された液体50がタ
ンク31内部に流入することを妨げなくなる。そして、
タンク31内部に再び所定量の液体50が溜まると、上
記と同様にして開閉部材36は注入口を塞ぎ、液体50
がタンク31内部に流入することを妨げる。これによ
り、タンク31内部の液体50は、吐出部31aから流
出した分だけ注入部33から供給されるので、その液面
の高さ、即ち、液体50のヘッドHが略一定に保たれ
る。
【0089】以上のように、本滴下装置は、液体50を
充填可能な容器1の下方に、液体50のヘッドHを略一
定に保つ定圧装置30が設けられており、この定圧装置
30の下流側に、液体50の単位時間当たりの滴下量を
略一定に調整するオリフィス3が設けられている。
【0090】それゆえ、実施例1の滴下装置と同様の作
用・効果を奏することが可能となる。即ち、オリフィス
3に掛かる液体50のヘッドHを、定圧装置30によっ
て略一定に保つことができる。これにより、例えば、滴
下装置を田植機等の他の装置等に設置して使用する際
に、容器1の取り付け位置や容器1に充填される液体5
0の量等に関わりなく、液体50の単位時間当たりの滴
下量を略一定に調整することが可能となる。
【0091】〔実施例3〕本発明のさらに他の実施例に
ついて図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。
尚、説明の便宜上、前記の実施例1の図面に示した部材
と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記し、
その説明を省略する。
【0092】本実施例にかかる滴下装置は、定圧装置2
の代わりに、図7に示すように、定圧手段としての定圧
装置40を備えている。この定圧装置40は、フロート
方式となっており、タンク41の内部にフロート44を
備えている。タンク41は、底部に吐出口を有する吐出
部41aを有しており、吐出部41aにチューブ4が接
続されている。また、タンク41の上部には、注入口を
有する注入部43が形成されている。上記の注入部43
は、タンク41から連なる絞り部43aと、絞り部43
aの上方に形成された開閉部43bとからなっている。
また、開閉部43bは上部に段差部43cを有してい
る。
【0093】フロート44は、内部が空洞のフロート部
44aと、フロート部44aの上部に立設された軸部4
4bと、軸部44b先端部に形成された半球状の当接部
44cとからなっている。そして、軸部44bは、注入
部43の絞り部43a内に挿入されており、これによ
り、フロート44が浮力によって垂直に上下できるよう
になっている。また、フロート44の当接部44cは、
例えばゴム等からなっており、フロート44が浮力によ
って浮き上がったときに、上記の開閉部43bの段差部
43cに当接して注入口を塞ぐようになっている。尚、
注入部43の絞り部43a内壁とフロート44の軸部4
4bとの隙間は、液体50が自然落下により通過できる
程度の大きさに形成されている。また、フロート部44
aは、容器1に充填された液体50がタンク41内部に
流入することを妨げられる程度の浮力が得られる大きさ
に形成されている。その他の構成は、前記の実施例1の
滴下装置の構成と同一である。
【0094】次に、上記構成の滴下装置が、液体50の
単位時間当たりの滴下量を略一定に調整する調整動作に
ついて、以下に説明する。
【0095】先ず、タンク41が空の状態のときは、フ
ロート部44aに浮力が掛かっておらず、フロート44
の当接部44cは開閉部43bの段差部43cから離間
される。従って、注入部43の注入口が開くので、容器
1に充填された液体50がタンク41内部に自然落下に
より流れ込む。
【0096】その後、タンク41内部に液体50が溜ま
り始めると、この溜まった液体50によりフロート部4
4aに浮力が掛かり、フロート44は浮き上がる。そし
て、タンク41内部に所定量の液体50が溜まると、フ
ロート44の当接部44cは開閉部43bの段差部43
cに当接し、注入部43の注入口を塞ぎ、容器1に充填
された液体50がそれ以上タンク41内部に流入するこ
とを妨げる。
【0097】そして、オリフィス3から液体50が滴下
されることにより、タンク41内部の液体50が減少す
ると、フロート44が下がり、当接部44cは段差部4
3cから離間され、注入部43の注入口が開くので、容
器1に充填された液体50がタンク41内部に流れ込
む。そして、タンク41内部に再び所定量の液体50が
溜まると、上記と同様にして当接部44cは段差部43
cに当接し、液体50がタンク41内部に流入すること
を妨げる。これにより、タンク41内部の液体50は、
吐出部41aから流出した分だけ注入部43から供給さ
れるので、その液面の高さ、即ち、液体50のヘッドH
が略一定に保たれる。
【0098】上記構成の滴下装置は、液体50を充填可
能な容器1の底面側に、液体50のヘッドHを略一定に
保つ定圧装置40が設けられており、この定圧装置40
の下流側に、液体50の単位時間当たりの滴下量を略一
定に調整するオリフィス3が設けられている。
【0099】これにより、実施例1の滴下装置と同様の
作用・効果を奏することが可能となる。即ち、オリフィ
ス3に掛かる液体50のヘッドHを、定圧装置40によ
って略一定に保つことができる。従って、例えば滴下装
置を田植機等に取り付けて使用する際に、容器1の取り
付け位置や容器1に充填される液体50の量に関わりな
く、液体50の単位時間当たりの滴下量を略一定に調整
することが可能となる。
【0100】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の滴下装置は、以
上のように、液体を充填可能な容器と、この容器の下方
に設けられ、上記液体のヘッドを略一定に保つ定圧手段
と、この定圧手段の下流側に設けられ、液体の単位時間
当たりの滴下量を略一定に調整する滴下量調整手段と、
この滴下量調整手段から滴下された液体を所定位置に導
く導管とを備えている構成である。
【0101】それゆえ、滴下量調整手段に掛かる液体の
ヘッドを、定圧手段によって略一定に保つことができ
る。これにより、例えば、滴下装置を田植機等の他の装
置等に設置して使用する際に、容器の取り付け位置や容
器に充填される液体の量等に関わりなく、液体の単位時
間当たりの滴下量を略一定に調整することが可能となる
という効果を奏する。
【0102】本発明の請求項2記載の滴下装置は、以上
のように、定圧手段がフロートバルブである構成であ
る。
【0103】これにより、定圧手段に流入する液体の量
を簡単に調整することができるので、液体の単位時間当
たりの滴下量を略一定に調整することが容易となるとい
う効果を奏する。
【0104】本発明の請求項3記載の滴下装置は、以上
のように、定圧手段が上方閉方式のフロートバルブであ
る構成である。
【0105】これにより、定圧手段に流入する液体の量
を簡単に調整することができるので、液体の単位時間当
たりの滴下量を略一定に調整することが一層容易となる
という効果を奏する。
【0106】本発明の請求項4記載の滴下装置は、以上
のように、定圧手段がボールタップ方式のフロートバル
ブである構成である。
【0107】これにより、定圧手段に流入する液体の量
を簡単に調整することができるので、液体の単位時間当
たりの滴下量を略一定に調整することがより一層容易と
なるという効果を奏する。
【0108】本発明の請求項5記載の滴下装置は、以上
のように、滴下量調整手段が定圧手段の下流側近傍に設
けられている構成である。
【0109】これにより、例えば、滴下装置を田植機等
の他の装置等に設置して使用する際に、定圧手段および
滴下量調整手段の取り付け位置等に関わりなく、滴下量
調整手段に掛かる液体のヘッドを略一定に保つことがで
きるので、液体の単位時間当たりの滴下量を略一定に調
整することが容易となるという効果を奏する。
【0110】本発明の請求項6記載の滴下装置は、以上
のように、滴下量調整手段がオリフィスである構成であ
る。
【0111】これにより、液体の単位時間当たりの滴下
量を所望の値に調整することが容易となるので、滴下装
置の操作性が向上するという効果を奏する。
【0112】本発明の請求項7記載の滴下装置は、以上
のように、液体の単位時間当たりの滴下量をオリフィス
の内径および長さで調整する構成である。
【0113】これにより、オリフィスを適宜交換するだ
けで、液体の単位時間当たりの滴下量を所望の値に簡単
に調整することができるので、滴下装置の操作性が向上
するという効果を奏する。
【0114】本発明の請求項8記載の滴下方法は、以上
のように、容器に充填された液体のヘッドを上記容器の
下方に設けられた定圧手段により略一定に保つと共に、
上記液体の単位時間当たりの滴下量を定圧手段の下流側
に設けられた滴下量調整手段により略一定に調整し、上
記滴下量調整手段から滴下された液体を導管により所定
位置に導く方法である。
【0115】それゆえ、滴下量調整手段に掛かる液体の
ヘッドが、定圧手段によって略一定に保たれる。これに
より、容器に充填される液体の量等に関わりなく、液体
の単位時間当たりの滴下量は略一定に調整されるという
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における滴下装置の概略の構
成を示す断面図である。
【図2】上記滴下装置が備えている定圧装置の断面図で
ある。
【図3】上記滴下装置が備えているオリフィスから液体
が滴下される様子を示す説明図である。
【図4】上記滴下装置が備えている定圧装置の概略の構
成を示す説明図である。
【図5】上記滴下装置に設けられるバイパスの概略の構
成を示す説明図である。
【図6】本発明の他の実施例における滴下装置が備えて
いる定圧装置の概略の構成を示す説明図である。
【図7】本発明のさらに他の実施例における滴下装置が
備えている定圧装置の概略の構成を示す説明図である。
【図8】従来の滴下装置の概略の構成を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 容器 2 定圧装置(定圧手段) 3 オリフィス(滴下量調整手段) 4 チューブ(導管) 5 バルブ 11 タンク 13 注入部 14 フロート 15 梃子 16 開閉部材 30 定圧装置(定圧手段) 35 梃子 36 開閉部材 40 定圧装置(定圧手段) 43 注入部 44 フロート 44c 当接部 50 液体

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体を充填可能な容器と、この容器の下方
    に設けられ、上記液体のヘッドを略一定に保つ定圧手段
    と、この定圧手段の下流側に設けられ、液体の単位時間
    当たりの滴下量を略一定に調整する滴下量調整手段と、
    この滴下量調整手段から滴下された液体を所定位置に導
    く導管とを備えていることを特徴とする滴下装置。
  2. 【請求項2】定圧手段がフロートバルブであることを特
    徴とする請求項1記載の滴下装置。
  3. 【請求項3】定圧手段が上方閉方式のフロートバルブで
    あることを特徴とする請求項1記載の滴下装置。
  4. 【請求項4】定圧手段がボールタップ方式のフロートバ
    ルブであることを特徴とする請求項1記載の滴下装置。
  5. 【請求項5】滴下量調整手段が定圧手段の下流側近傍に
    設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項
    4記載の滴下装置。
  6. 【請求項6】滴下量調整手段がオリフィスであることを
    特徴とする請求項1ないし請求項5記載の滴下装置。
  7. 【請求項7】液体の単位時間当たりの滴下量をオリフィ
    スの内径および長さで調整することを特徴とする請求項
    6記載の滴下装置。
  8. 【請求項8】容器に充填された液体のヘッドを上記容器
    の下方に設けられた定圧手段により略一定に保つと共
    に、上記液体の単位時間当たりの滴下量を定圧手段の下
    流側に設けられた滴下量調整手段により略一定に調整
    し、上記滴下量調整手段から滴下された液体を導管によ
    り所定位置に導くことを特徴とする滴下方法。
JP2028593A 1993-02-08 1993-02-08 滴下装置および滴下方法 Pending JPH06239392A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2028593A JPH06239392A (ja) 1993-02-08 1993-02-08 滴下装置および滴下方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2028593A JPH06239392A (ja) 1993-02-08 1993-02-08 滴下装置および滴下方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06239392A true JPH06239392A (ja) 1994-08-30

Family

ID=12022904

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2028593A Pending JPH06239392A (ja) 1993-02-08 1993-02-08 滴下装置および滴下方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06239392A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014522346A (ja) * 2011-05-27 2014-09-04 ウィニクス インク 冷温水器のウォーターガード
WO2014136345A1 (ja) * 2013-03-05 2014-09-12 株式会社コスモライフ ウォーターサーバー
JP2015038426A (ja) * 2013-07-04 2015-02-26 株式会社阪本商会 液体定量抽出具
JP2017023935A (ja) * 2015-07-22 2017-02-02 大陽日酸株式会社 液滴製造装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014522346A (ja) * 2011-05-27 2014-09-04 ウィニクス インク 冷温水器のウォーターガード
WO2014136345A1 (ja) * 2013-03-05 2014-09-12 株式会社コスモライフ ウォーターサーバー
CN105008267A (zh) * 2013-03-05 2015-10-28 株式会社宇宙生命 饮水机
KR20150124965A (ko) * 2013-03-05 2015-11-06 가부시키가이샤 코스모 라이프 워터 서버
JPWO2014136345A1 (ja) * 2013-03-05 2017-02-09 株式会社コスモライフ ウォーターサーバー
CN105008267B (zh) * 2013-03-05 2018-03-09 株式会社宇宙生命 饮水机
TWI626208B (zh) * 2013-03-05 2018-06-11 宇宙生活股份有限公司 開飲機
JP2015038426A (ja) * 2013-07-04 2015-02-26 株式会社阪本商会 液体定量抽出具
JP2017023935A (ja) * 2015-07-22 2017-02-02 大陽日酸株式会社 液滴製造装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4588396A (en) Apparatus for gravity feed of liquid under constant hydrostatic pressure
US5046282A (en) Automatic wick waterer for plants
US8235310B2 (en) Spraying device with interchangeable cartridge
US8020578B2 (en) Solid product dispenser
RU2395648C2 (ru) Дозатор очищающего вещества для смывного бачка
US7597861B2 (en) Method and apparatus to control dispensing rate of a solid product with changing temperature
US4193515A (en) Liquid proportioning device with insufficient supply and flow valves
JPH06239392A (ja) 滴下装置および滴下方法
US5353957A (en) Apparatus and method for controlled dispensing of a liquid
JPH0123574B2 (ja)
US5421515A (en) Automatic irrigation device
AU660792B2 (en) Liquid dispensing apparatus and method
US4617802A (en) Freezer apparatus
EP2216089A1 (en) Solid product dispenser and method and apparatus to control dispensing rate of a solid product with changing temperature
US20100199918A1 (en) System and method for automatically deactivating a poultry watering device
US4342406A (en) Dispenser flow proportioning device
US4131958A (en) Dispensation of concentrated solution into toilet flush tank
US4881667A (en) Siphon dispenser
JP2000253763A (ja) 定容積容器から一定少流量の液体を供給する装置
US4830220A (en) Liquid proportioner with filtering system
US4132167A (en) Fluid supply apparatus for blanket cleaning device in offset printing machine
EP0584875A1 (en) Device for making brine
GB2267552A (en) Watering device
JP2000060406A (ja) 水田用農薬・液肥散布装置
JPS6225762Y2 (ja)