JPH0623609A - 回転工具用ホルダ - Google Patents
回転工具用ホルダInfo
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- JPH0623609A JPH0623609A JP20198392A JP20198392A JPH0623609A JP H0623609 A JPH0623609 A JP H0623609A JP 20198392 A JP20198392 A JP 20198392A JP 20198392 A JP20198392 A JP 20198392A JP H0623609 A JPH0623609 A JP H0623609A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tool
- rotary tool
- rotary
- mounting part
- mounting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Landscapes
- Gripping On Spindles (AREA)
- Drilling And Boring (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 回転工具の的確な折損防止を行いつつ良好な
切削を可能とした回転工具用ホルダを提供することを目
的とする。 【構成】 ドリル等の回転工具59に対して過大トルク
が発生した場合は、スプリングコレット58と調整ネジ
57とが係合部で滑り出し、回転工具の回転数を回転駆
動装置の回転数よりも低減または回転を停止させる。ま
た、回転工具59に対して過大スラストが発生した場合
は、スプリングコレット58が調整ネジ57からスラス
トP方向へ離間しようと働き、回転工具59の送り量を
回転駆動装置の送り量よりも低減または送りを停止させ
る。
切削を可能とした回転工具用ホルダを提供することを目
的とする。 【構成】 ドリル等の回転工具59に対して過大トルク
が発生した場合は、スプリングコレット58と調整ネジ
57とが係合部で滑り出し、回転工具の回転数を回転駆
動装置の回転数よりも低減または回転を停止させる。ま
た、回転工具59に対して過大スラストが発生した場合
は、スプリングコレット58が調整ネジ57からスラス
トP方向へ離間しようと働き、回転工具59の送り量を
回転駆動装置の送り量よりも低減または送りを停止させ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マシニングセンタ、旋
盤、フライス盤等の工作機械に使用される回転工具を保
持するための回転工具用ホルダに関するものである。
盤、フライス盤等の工作機械に使用される回転工具を保
持するための回転工具用ホルダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の回転工具用ホルダとして
は、例えば図4に示すようなもの(従来例1)があっ
た。
は、例えば図4に示すようなもの(従来例1)があっ
た。
【0003】この回転工具用ホルダは、ドリル等の回転
工具1を握持するスプリングコレット2と、該スプリン
グコレット2を介して回転工具1を固定するための固定
ナット3と、ホルダ本体4と、図示しないマシニングセ
ンタ等の回転駆動装置のチャック部に取り付けるシャン
ク部5とで構成されている。
工具1を握持するスプリングコレット2と、該スプリン
グコレット2を介して回転工具1を固定するための固定
ナット3と、ホルダ本体4と、図示しないマシニングセ
ンタ等の回転駆動装置のチャック部に取り付けるシャン
ク部5とで構成されている。
【0004】また、回転工具の折損を防止するための機
能を備えた回転工具用ホルダとしては、例えば特開昭5
9−73265号公報(従来例2)に開示されるものが
ある。これは、回転工具が被切削物を切削する際の切削
力を検出する切削力検出器を備えたもので、図5中の
A,Bに示す平行平板機構を有する切削力検出器がホル
ダ本体内部に設けられており、この平行平板機構によ
り、回転工具に作用するトルクTとスラストPを切削力
として歪み量で検出し(この原理は特開昭58−886
31号公報や特開昭58−88632号公報等に開示さ
れている)、その検出されたトルクTとスラストPをコ
ンピュータ等により処理して折損の予知を行う。即ち、
所定の閾値を設定し、検出されたトルクTとスラストP
が該閾値を越えた場合に、折損の危険があるとして回転
工具の送り及び回転数の低減あるいは送り及び回転の停
止をマシニングセンタへ指令し、回転工具の折損防止を
図っている。
能を備えた回転工具用ホルダとしては、例えば特開昭5
9−73265号公報(従来例2)に開示されるものが
ある。これは、回転工具が被切削物を切削する際の切削
力を検出する切削力検出器を備えたもので、図5中の
A,Bに示す平行平板機構を有する切削力検出器がホル
ダ本体内部に設けられており、この平行平板機構によ
り、回転工具に作用するトルクTとスラストPを切削力
として歪み量で検出し(この原理は特開昭58−886
31号公報や特開昭58−88632号公報等に開示さ
れている)、その検出されたトルクTとスラストPをコ
ンピュータ等により処理して折損の予知を行う。即ち、
所定の閾値を設定し、検出されたトルクTとスラストP
が該閾値を越えた場合に、折損の危険があるとして回転
工具の送り及び回転数の低減あるいは送り及び回転の停
止をマシニングセンタへ指令し、回転工具の折損防止を
図っている。
【0005】さらに、予め設定された設定値を越える過
大なトルクやスラストが回転工具に作用した場合、回転
工具を固定しているコレットが外れて該回転工具をフリ
ー状態にする構造の回転工具用ホルダ(従来例3)も、
既に公知となっている。
大なトルクやスラストが回転工具に作用した場合、回転
工具を固定しているコレットが外れて該回転工具をフリ
ー状態にする構造の回転工具用ホルダ(従来例3)も、
既に公知となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例の回転工具用ホルダでは次のような課題があった。
来例の回転工具用ホルダでは次のような課題があった。
【0007】従来例1では回転工具の折損防止に対する
配慮が全くされておらず、また、従来例2では、検出し
た切削力をコンピュータ等により処理して折損の予知を
行うため、装置が大規模となるという問題があった。さ
らに、従来例2の装置においては、回転工具の回転数や
送りが大きいと、検出された切削力を表す図6(a),
(b)に示すように、切削力が閾値を越えてから折損に
至るまでの期間(図中のR1,R2)が非常に短くな
る。このため、切削力が閾値を越えた時点で回転工具の
送り及び回転数の低減あるいは送り及び回転を停止する
指令をコンピュータからマシニングセンタへ送出して
も、該マシニングセンタが実際、その指令の動作を行う
前に折損してしまう恐れもあった。
配慮が全くされておらず、また、従来例2では、検出し
た切削力をコンピュータ等により処理して折損の予知を
行うため、装置が大規模となるという問題があった。さ
らに、従来例2の装置においては、回転工具の回転数や
送りが大きいと、検出された切削力を表す図6(a),
(b)に示すように、切削力が閾値を越えてから折損に
至るまでの期間(図中のR1,R2)が非常に短くな
る。このため、切削力が閾値を越えた時点で回転工具の
送り及び回転数の低減あるいは送り及び回転を停止する
指令をコンピュータからマシニングセンタへ送出して
も、該マシニングセンタが実際、その指令の動作を行う
前に折損してしまう恐れもあった。
【0008】この点を解決するために安全性を見込んで
上記閾値を低下させる手法も考えられるが、この手法で
は、図7(a),(b)に示すように変動成分が多く発
生する被切削物(材質:S45C)を切削する場合に、
上記閾値を越えたり、越えなかったりして折損の予知が
正確に行われないという問題があった。
上記閾値を低下させる手法も考えられるが、この手法で
は、図7(a),(b)に示すように変動成分が多く発
生する被切削物(材質:S45C)を切削する場合に、
上記閾値を越えたり、越えなかったりして折損の予知が
正確に行われないという問題があった。
【0009】また、上記従来例3でも、前述した変動成
分が多く発生する被切削物を切削する場合は回転工具が
外れやすくなり、連続切削が不可能になるという問題が
あった。
分が多く発生する被切削物を切削する場合は回転工具が
外れやすくなり、連続切削が不可能になるという問題が
あった。
【0010】本発明は上記従来の問題点に鑑み、回転工
具の的確な折損防止を行いつつ良好な切削を可能とした
回転工具用ホルダを提供することを目的とする。
具の的確な折損防止を行いつつ良好な切削を可能とした
回転工具用ホルダを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、被切削物を切削するための回転工具を装
着する工具装着部と、前記工具装着部を介して前記回転
工具を回転させるための回転駆動装置を装着する回転駆
動装着部とを備えた回転工具用ホルダにおいて、前記回
転工具に加わる切削力が所定値を越えた場合に、該回転
工具の回転数を前記回転駆動装置の回転数よりも低減ま
たは該回転工具の回転を停止させる回転低減手段を設け
たものである。
に、本発明は、被切削物を切削するための回転工具を装
着する工具装着部と、前記工具装着部を介して前記回転
工具を回転させるための回転駆動装置を装着する回転駆
動装着部とを備えた回転工具用ホルダにおいて、前記回
転工具に加わる切削力が所定値を越えた場合に、該回転
工具の回転数を前記回転駆動装置の回転数よりも低減ま
たは該回転工具の回転を停止させる回転低減手段を設け
たものである。
【0012】また、被切削物を切削するための回転工具
を装着する工具装着部と、前記工具装着部を介して前記
回転工具を回転させるための回転駆動装置を装着する回
転駆動装着部とを備えた回転工具用ホルダにおいて、前
記回転工具に加わる切削力が所定値を越えた場合に、該
回転工具の送り量を前記回転駆動装置の送り量よりも低
減または該回転工具の送りを停止させる送り低減手段を
設けたものである。
を装着する工具装着部と、前記工具装着部を介して前記
回転工具を回転させるための回転駆動装置を装着する回
転駆動装着部とを備えた回転工具用ホルダにおいて、前
記回転工具に加わる切削力が所定値を越えた場合に、該
回転工具の送り量を前記回転駆動装置の送り量よりも低
減または該回転工具の送りを停止させる送り低減手段を
設けたものである。
【0013】さらに、前記切削力は、トルク及びスラス
トとしてもよい。
トとしてもよい。
【0014】また、前記工具装着部は、形状をテーパ状
にしてその突端部に前記回転工具を装着する構成にし、
前記回転低減手段あるいは前記送り低減手段は、前記工
具装着部の突端部と反対側の基端部側で該工具装着部と
係合すると共に、前記回転駆動装着部に取付けられた取
付け部と、前記工具装着部の基端部側端面に当接し、該
工具装着部を前記回転工具側へ付勢する付勢部とを備え
たものである。
にしてその突端部に前記回転工具を装着する構成にし、
前記回転低減手段あるいは前記送り低減手段は、前記工
具装着部の突端部と反対側の基端部側で該工具装着部と
係合すると共に、前記回転駆動装着部に取付けられた取
付け部と、前記工具装着部の基端部側端面に当接し、該
工具装着部を前記回転工具側へ付勢する付勢部とを備え
たものである。
【0015】なお、前記工具装着部は、前記基端部側端
面側に軸方向にスリットを形成してもよい。
面側に軸方向にスリットを形成してもよい。
【0016】
【作用】上記構成により本発明によれば、回転工具に対
して過大トルクが発生した場合は、回転低減手段の工具
装着部と取り付け部とが係合部で前記トルクに応じて滑
り出し、回転工具の回転数を回転駆動装置の回転数より
も低減または回転を停止させる。
して過大トルクが発生した場合は、回転低減手段の工具
装着部と取り付け部とが係合部で前記トルクに応じて滑
り出し、回転工具の回転数を回転駆動装置の回転数より
も低減または回転を停止させる。
【0017】また、回転工具に対して過大スラストが発
生した場合は、回転低減手段の工具装着部が取り付け部
から前記スラストに応じて付勢部側へ離間しようと働
き、回転工具の送り量を回転駆動装置の送り量よりも低
減または送りを停止させる。
生した場合は、回転低減手段の工具装着部が取り付け部
から前記スラストに応じて付勢部側へ離間しようと働
き、回転工具の送り量を回転駆動装置の送り量よりも低
減または送りを停止させる。
【0018】これにより、過大トルクまたは過大スラス
トが発生したときは、切削を中断できる。その後、トル
クまたはスラストが正常範囲に戻れば再び切削を開始す
る。
トが発生したときは、切削を中断できる。その後、トル
クまたはスラストが正常範囲に戻れば再び切削を開始す
る。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
する。
【0020】図1は、本発明に係る回転工具用ホルダの
一実施例を示す縦断面図である。
一実施例を示す縦断面図である。
【0021】図中の符号51は、図示しないマシニング
センタ等の回転駆動装置のチャック部に装着されるシャ
ンク部であり、このシャンク部51の一端にはこれと一
体的にホルダ本体52が形成されている。ホルダ本体5
2は、上部の把手部52aと下部のハウジング部52b
とから構成され、該把手部52aはマシニングセンタ等
で自動的に工具交換を行うための把手として設けられて
おり、環状体を成して外周面から中央部に向けてテーパ
状の切欠を有している。
センタ等の回転駆動装置のチャック部に装着されるシャ
ンク部であり、このシャンク部51の一端にはこれと一
体的にホルダ本体52が形成されている。ホルダ本体5
2は、上部の把手部52aと下部のハウジング部52b
とから構成され、該把手部52aはマシニングセンタ等
で自動的に工具交換を行うための把手として設けられて
おり、環状体を成して外周面から中央部に向けてテーパ
状の切欠を有している。
【0022】ハウジング部52bは、円筒状の形状を成
し、その内部には長手方向に孔52cと該孔52cより
大径の孔52dと該孔52dにより大径の孔52eとが
同心的かつ連続して貫設され、孔52eの側壁にはネジ
が形成されている。そして、前記孔52c及び孔52d
には側面逆T字の押付けシャフト53が嵌合し、該押付
けシャフト53とハウジング部52bの内端面で囲まれ
るドーナツ状の空隙には押付けシャフト53を孔52e
側へ付勢するバネ54が設けられている。このバネ54
の一端はハウジング部52b側に、他端は押付けシャフ
ト53側に当接されており、これによって押付けシャフ
ト53が孔52cと孔52dに軸方向に揺動自在に嵌合
される。さらに、押付けシャフト53の底面にはベアリ
ング55を介して押付け棒56が固定されている。
し、その内部には長手方向に孔52cと該孔52cより
大径の孔52dと該孔52dにより大径の孔52eとが
同心的かつ連続して貫設され、孔52eの側壁にはネジ
が形成されている。そして、前記孔52c及び孔52d
には側面逆T字の押付けシャフト53が嵌合し、該押付
けシャフト53とハウジング部52bの内端面で囲まれ
るドーナツ状の空隙には押付けシャフト53を孔52e
側へ付勢するバネ54が設けられている。このバネ54
の一端はハウジング部52b側に、他端は押付けシャフ
ト53側に当接されており、これによって押付けシャフ
ト53が孔52cと孔52dに軸方向に揺動自在に嵌合
される。さらに、押付けシャフト53の底面にはベアリ
ング55を介して押付け棒56が固定されている。
【0023】一方、前記ハウジング部52bにおける孔
52eの側壁に形成されたネジに螺合して該孔52eに
装着される円筒状の調整ネジ57は、通孔57aが中央
部に形成され、その孔57aの一端側には所定角度のテ
ーパ状の切欠部57bが形成されている。この切欠部5
7bに係合するスプリングコレット58の詳細を図2に
示す。
52eの側壁に形成されたネジに螺合して該孔52eに
装着される円筒状の調整ネジ57は、通孔57aが中央
部に形成され、その孔57aの一端側には所定角度のテ
ーパ状の切欠部57bが形成されている。この切欠部5
7bに係合するスプリングコレット58の詳細を図2に
示す。
【0024】このスプリングコレット58は、前記切欠
部57bのテーパ角度に対応した円錐形状を呈すると共
に、その中央部には回転工具59の挿入可能な孔58a
が先端面に開口して穿設され、さらに先端部のネジ部5
8bへ向けて周方向に所定間隔で複数の軸方向のスリッ
ト58cが形成されている。このスリット58cのスプ
リング効果によって回転工具59を着脱可能にしてい
る。また、スプリングコレット58の先端部と反対側の
基端部には、複数の軸方向のスリット58dが形成され
ている。このスリット58dの作用効果については後述
する。
部57bのテーパ角度に対応した円錐形状を呈すると共
に、その中央部には回転工具59の挿入可能な孔58a
が先端面に開口して穿設され、さらに先端部のネジ部5
8bへ向けて周方向に所定間隔で複数の軸方向のスリッ
ト58cが形成されている。このスリット58cのスプ
リング効果によって回転工具59を着脱可能にしてい
る。また、スプリングコレット58の先端部と反対側の
基端部には、複数の軸方向のスリット58dが形成され
ている。このスリット58dの作用効果については後述
する。
【0025】図1に戻り、このような構成をしたスプリ
ングコレット58の孔58aに先端部側から回転工具5
9を挿入し、次いでネジ部58bを介して該先端部の外
周面にドリル押え60を挿入した後、ナット61をネジ
部58bに螺合すると、ドリル押え60が押し上げら
れ、回転工具59がスプリングコレット58に固定され
る。
ングコレット58の孔58aに先端部側から回転工具5
9を挿入し、次いでネジ部58bを介して該先端部の外
周面にドリル押え60を挿入した後、ナット61をネジ
部58bに螺合すると、ドリル押え60が押し上げら
れ、回転工具59がスプリングコレット58に固定され
る。
【0026】このようにして回転工具59が固定された
スプリングコレット58を、前記調整ネジ57の切欠部
57bに係合させた状態で、調整ネジ57を前記ハウジ
ング部52bのネジ孔52eに適当な深さで螺合し、さ
らにロックナット62で調整ネジ57を固定すれば、図
1に示すように回転工具用ホルダに回転工具59が装着
される。この時、スプリングコレット58は、バネ54
の所定の付勢力に対応する押付け力で、押付けシャフト
53によりベアリング55及び押付け棒56を介して調
整ネジ57に押し付けられている。
スプリングコレット58を、前記調整ネジ57の切欠部
57bに係合させた状態で、調整ネジ57を前記ハウジ
ング部52bのネジ孔52eに適当な深さで螺合し、さ
らにロックナット62で調整ネジ57を固定すれば、図
1に示すように回転工具用ホルダに回転工具59が装着
される。この時、スプリングコレット58は、バネ54
の所定の付勢力に対応する押付け力で、押付けシャフト
53によりベアリング55及び押付け棒56を介して調
整ネジ57に押し付けられている。
【0027】次に動作を説明する。
【0028】図示しない回転駆動装置の作用によりシャ
ンク部51及びホルダ本体52が回転を始めると、回転
工具59を固定しているスプリングコレット58は、ベ
アリング55及び押付け棒56を介して押付けシャフト
53により調整ネジ57に押し付けられているため、同
様に回転する。ところが、ホルダ本体52の回転力は、
調整ネジ57を介してスプリングコレット58側へ伝達
されるが、この時、バネ54の付勢力によって発生する
摩擦力(図中P1)のみで回転力が伝達される。
ンク部51及びホルダ本体52が回転を始めると、回転
工具59を固定しているスプリングコレット58は、ベ
アリング55及び押付け棒56を介して押付けシャフト
53により調整ネジ57に押し付けられているため、同
様に回転する。ところが、ホルダ本体52の回転力は、
調整ネジ57を介してスプリングコレット58側へ伝達
されるが、この時、バネ54の付勢力によって発生する
摩擦力(図中P1)のみで回転力が伝達される。
【0029】従って、回転工具59により被切削物を切
削中に、回転工具59に所定値を越えた過大なトルクT
が作用した場合は、スプリングコレット58はスリップ
するようになり、回転工具59の回転数は前記回転駆動
装置の回転数よりも低減して切削が一時中断する。その
後、トルクTが正常に戻れば再び切削が可能となる。こ
れにより、回転工具59に過大なトルクTが作用するこ
とにより発生する回転工具59の折損を未然に防止する
ことができる。
削中に、回転工具59に所定値を越えた過大なトルクT
が作用した場合は、スプリングコレット58はスリップ
するようになり、回転工具59の回転数は前記回転駆動
装置の回転数よりも低減して切削が一時中断する。その
後、トルクTが正常に戻れば再び切削が可能となる。こ
れにより、回転工具59に過大なトルクTが作用するこ
とにより発生する回転工具59の折損を未然に防止する
ことができる。
【0030】また、被切削物を切削中に、回転工具59
に所定値を越えた過大なスラストPが作用した場合は、
スプリングコレット58は、押付けシャフト53側へ持
ち上げられて、回転及び送り共に停止する。
に所定値を越えた過大なスラストPが作用した場合は、
スプリングコレット58は、押付けシャフト53側へ持
ち上げられて、回転及び送り共に停止する。
【0031】上記したトルクT及びスラストPの所定値
は次のようにして求められる。
は次のようにして求められる。
【0032】図1の回転工具用ホルダは図3に示すよう
にモデル化することができる。図中のksはバネ54の
バネ定数、kcxはスプリングコレット58の軸方向の
見かけのバネ定数、及びθはスプリングコレット58の
テーパ角度である。即ち、直列2連のバネでθなる傾斜
を有する斜面を押し付けているようにモデル化される。
にモデル化することができる。図中のksはバネ54の
バネ定数、kcxはスプリングコレット58の軸方向の
見かけのバネ定数、及びθはスプリングコレット58の
テーパ角度である。即ち、直列2連のバネでθなる傾斜
を有する斜面を押し付けているようにモデル化される。
【0033】ここで、斜面をxだけ上昇させた場合、つ
まり調整ネジ57をxだけ締め込んだ場合、軸方向に発
生する力Fxは、 Fx=k・x ……(1) 但し、k=kcx・ks/(kcx+ks) また軸垂直方向に発生する力Fyは、スプリングコレッ
トの軸垂直方向バネ定数をKcyとすると となる。故に、垂直抗力Nは、 N=Fx・cosθ+Fy・sinθ=x(k・cos
θ+Kcy・sinθ/tanθ) ……(3) であるので、摩擦力Fsは、摩擦係数をμとすると、 Fs=N・μ=μ・x(k・cosθ+Kcy・sin
θ/tanθ)……(4) となる。
まり調整ネジ57をxだけ締め込んだ場合、軸方向に発
生する力Fxは、 Fx=k・x ……(1) 但し、k=kcx・ks/(kcx+ks) また軸垂直方向に発生する力Fyは、スプリングコレッ
トの軸垂直方向バネ定数をKcyとすると となる。故に、垂直抗力Nは、 N=Fx・cosθ+Fy・sinθ=x(k・cos
θ+Kcy・sinθ/tanθ) ……(3) であるので、摩擦力Fsは、摩擦係数をμとすると、 Fs=N・μ=μ・x(k・cosθ+Kcy・sin
θ/tanθ)……(4) となる。
【0034】従って、スラストの場合の上記所定値は前
記(1)式で、トルクの場合の上記所定値は前記(4)
式でそれぞれ求めることができる。
記(1)式で、トルクの場合の上記所定値は前記(4)
式でそれぞれ求めることができる。
【0035】このように作用する本実施例は次のような
効果を有している。 (1)回転工具59にスラストPが作用すると、調整ネ
ジ57とスプリングコレット58との摩擦力が低減する
ため、スプリングコレット58もスリップしやすくな
る。その結果、被切削物の切削は常に所定範囲内のトル
クTとスラストPで行われるので、回転工具59の折損
を未然に防止することが可能となる。 (2)スプリングコレット58のスリップやスラストP
方向の移動が発生しても、過負荷を取り除けば回転工具
59は再び元の位置に戻るので、回転工具59をセット
し直す必要がない。 (3)スプリングコレットのもつ意味はトルクとスラス
トの限界値(閾値)を別個に設定できることであり、そ
の結果あるスラスト値を超えたとき摩擦力が低下しすべ
りを発生していたが、その値をある程度自由に設定でき
ることである。
効果を有している。 (1)回転工具59にスラストPが作用すると、調整ネ
ジ57とスプリングコレット58との摩擦力が低減する
ため、スプリングコレット58もスリップしやすくな
る。その結果、被切削物の切削は常に所定範囲内のトル
クTとスラストPで行われるので、回転工具59の折損
を未然に防止することが可能となる。 (2)スプリングコレット58のスリップやスラストP
方向の移動が発生しても、過負荷を取り除けば回転工具
59は再び元の位置に戻るので、回転工具59をセット
し直す必要がない。 (3)スプリングコレットのもつ意味はトルクとスラス
トの限界値(閾値)を別個に設定できることであり、そ
の結果あるスラスト値を超えたとき摩擦力が低下しすべ
りを発生していたが、その値をある程度自由に設定でき
ることである。
【0036】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、回転工具に加わる切削力が所定値を越えた場合に、
該回転工具の回転数を回転駆動装置の回転数よりも低減
または回転を停止させる回転低減手段を設けたので、回
転工具に所定値以上の過大なトルクをかけないようにで
き、回転工具の折損を未然に防止できる。
ば、回転工具に加わる切削力が所定値を越えた場合に、
該回転工具の回転数を回転駆動装置の回転数よりも低減
または回転を停止させる回転低減手段を設けたので、回
転工具に所定値以上の過大なトルクをかけないようにで
き、回転工具の折損を未然に防止できる。
【0037】また、前記回転工具に加わる切削力が所定
値を越えた場合に、該回転工具の送り量を前記回転駆動
装置の送り量よりも低減または送りを停止させる送り低
減手段を設けたので、回転工具に所定値以上の過大なス
ラストをかけないようにでき、回転工具の折損を未然に
防止できる。
値を越えた場合に、該回転工具の送り量を前記回転駆動
装置の送り量よりも低減または送りを停止させる送り低
減手段を設けたので、回転工具に所定値以上の過大なス
ラストをかけないようにでき、回転工具の折損を未然に
防止できる。
【図1】本発明に係る回転工具用ホルダの一実施例の構
成を示す縦断面図である。
成を示す縦断面図である。
【図2】スプリングコレット58の詳細を示す図であ
る。
る。
【図3】図1の回転工具用ホルダのモデル化を示す図で
ある。
ある。
【図4】従来の回転工具用ホルダの外観図である。
【図5】従来の回転工具用ホルダの内部に設けられた切
削力検出器を示す分解斜視図である。
削力検出器を示す分解斜視図である。
【図6】従来の回転工具用ホルダにおける切削力特性図
である。
である。
【図7】従来の回転工具用ホルダにおける他の切削力特
性図である。
性図である。
51 シャンク部(回転駆動装着部) 52 ホルダ本体(回転駆動装着部) 53 押付けシャフト(付勢部) 54 バネ(付勢部) 57 調整ネジ(取付け部) 58 スプリングコレット(工具装着部) 59 回転工具
Claims (6)
- 【請求項1】 被切削物を切削するための回転工具を装
着する工具装着部と、前記工具装着部を介して前記回転
工具を回転させるための回転駆動装置を装着する回転駆
動装着部とを備えた回転工具用ホルダにおいて、 前記回転工具に加わる切削力が所定値を越えた場合に、
該回転工具の回転数を前記回転駆動装置の回転数よりも
低減または該回転工具の回転を停止させる回転低減手段
を設けたことを特徴とする回転工具用ホルダ。 - 【請求項2】 被切削物を切削するための回転工具を装
着する工具装着部と、前記工具装着部を介して前記回転
工具を回転させるための回転駆動装置を装着する回転駆
動装着部とを備えた回転工具用ホルダにおいて、 前記回転工具に加わる切削力が所定値を越えた場合に、
該回転工具の送り量を前記回転駆動装置の送り量よりも
低減または該回転工具の送りを停止させる送り低減手段
を設けたことを特徴とする回転工具用ホルダ。 - 【請求項3】 前記切削力は、トルク及びスラストとで
あることを特徴とする請求項1または2記載の回転工具
用ホルダ。 - 【請求項4】 前記工具装着部は、形状をテーパ状にし
てその突端部に前記回転工具を装着する構成にし、 前記回転低減手段は、 前記工具装着部の突端部と反対側の基端部側で該工具装
着部と係合すると共に、前記回転駆動装着部に取付けら
れた取付け部と、 前記工具装着部の基端部側端面に当接し、該工具装着部
を前記回転工具側へ付勢する付勢部とを備えたことを特
徴とする請求項1記載の回転工具用ホルダ。 - 【請求項5】 前記工具装着部は、形状をテーパ状にし
てその突端部に前記回転工具を装着する構成にし、 前記送り低減手段は、 前記工具装着部の突端部と反対側の基端部側で該工具装
着部と係合すると共に、前記回転駆動装着部に取付けら
れた取付け部と、 前記工具装着部の基端部側端面に当接し、該工具装着部
を前記回転工具側へ付勢する付勢部とを備えたことを特
徴とする請求項2記載の回転工具用ホルダ。 - 【請求項6】 前記工具装着部は、前記基端部側端面側
に軸方向にスリットを形成したことを特徴とする請求項
4または5記載の回転工具用ホルダ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20198392A JPH0623609A (ja) | 1992-07-06 | 1992-07-06 | 回転工具用ホルダ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20198392A JPH0623609A (ja) | 1992-07-06 | 1992-07-06 | 回転工具用ホルダ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0623609A true JPH0623609A (ja) | 1994-02-01 |
Family
ID=16449996
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20198392A Pending JPH0623609A (ja) | 1992-07-06 | 1992-07-06 | 回転工具用ホルダ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0623609A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020072883A (ko) * | 2001-03-13 | 2002-09-19 | 이상문 | 공구홀더 |
KR100429332B1 (ko) * | 2001-03-16 | 2004-04-29 | 한국항공우주산업 주식회사 | 오토 리벳팅 장비의 드릴 홀더 조립체 |
KR101252608B1 (ko) * | 2006-01-23 | 2013-04-09 | 한국항공우주산업 주식회사 | 가공 깊이 조절용 공구홀더 |
CN106141229A (zh) * | 2015-04-13 | 2016-11-23 | 深圳比特力机械有限公司 | 一种用于微调钻攻扭矩过载保护夹具的自锁装置 |
-
1992
- 1992-07-06 JP JP20198392A patent/JPH0623609A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020072883A (ko) * | 2001-03-13 | 2002-09-19 | 이상문 | 공구홀더 |
KR100429332B1 (ko) * | 2001-03-16 | 2004-04-29 | 한국항공우주산업 주식회사 | 오토 리벳팅 장비의 드릴 홀더 조립체 |
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CN106141229A (zh) * | 2015-04-13 | 2016-11-23 | 深圳比特力机械有限公司 | 一种用于微调钻攻扭矩过载保护夹具的自锁装置 |
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