JPH06199288A - 液中推進装置 - Google Patents

液中推進装置

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JPH06199288A
JPH06199288A JP5016937A JP1693793A JPH06199288A JP H06199288 A JPH06199288 A JP H06199288A JP 5016937 A JP5016937 A JP 5016937A JP 1693793 A JP1693793 A JP 1693793A JP H06199288 A JPH06199288 A JP H06199288A
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cathode
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孝之 島宗
Yasuo Nakajima
保夫 中島
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De Nora Permelec SpA
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    • B63H11/00Marine propulsion by water jets
    • B63H11/02Marine propulsion by water jets the propulsive medium being ambient water
    • B63H11/025Marine propulsion by water jets the propulsive medium being ambient water by means of magneto-hydro-dynamic forces

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁場と電場を利用する従来の液中推進装置で
は電極物質が直接海水に接触し被毒されて長期間使用す
ることが困難であった。本発明は、電極物質の被毒回避
して長寿命化を図るとともに発生する電磁力を効率良く
推進力に変換できる液中推進装置を提供することを目的
とする。 【構成】 船舶1等に設置される液中推進装置の電極物
質6、8と通孔4内の海水の間にイオン交換膜5、7を
設けて前記電極物質が海水により被毒されないようにす
る。そして陽極室11及び陰極室12にそれぞれ湿潤水素及
び湿潤酸素を供給することによりガス発生を実質的に防
止し、推進力の低下抑制を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中に電場と磁場をほ
ぼ直交するよう印加して電磁力を発生させる水中推進装
置に関し、より詳細には船舶等に搭載して該船舶の駆動
源として使用するための水中推進装置に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】強磁場中に電場を直交するよ
う印加することにより電磁力を得、これを利用して潜水
艦や通常の船舶等を駆動させたり送液に使用することは
アイデア的には1950年代から着想されている。従来のス
クリューによる推進方式ではスクリューの回転力に限界
があり満足できる速度が達成されないという欠点がある
のに対し、前述の電磁力による方式では電場及び磁場の
強度にほぼ比例して速度が上昇し十分な高速を得ること
ができるという特徴がある。しかし1950年代では十分に
大きい磁場及び電場を得ることができないため、満足で
きる高速を達することができず、実用化には至らなかっ
た。
【0003】しかし近年における超電導磁石の実用化に
伴い数ステラという大磁場が得られるようになり、前記
電磁力による船舶駆動方式の実用化の可能性が高まり、
実験船の段階では実用化されている。このように超電導
磁石の出現により大磁場を得るための技術は解決の目処
が立っているが、磁場だけでなく電場もそれに伴って大
きくしなければ満足できる高速は得られない。水中に電
場を形成すると必然的に水あるいは水中に溶解している
物質の電解が生じ、水電解や海水電解等を行いながら通
電することになる。前記電解により水素や酸素等のガス
が発生し、該ガス発生に伴うエネルギー消費は全システ
ムの消費電力からは無視できる程度であるが、海水電解
の場合には発生ガスや生成物が次亜塩素酸ナトリウムと
水素であり、水素は発生量が小さく空気中に飛散すると
しても爆発性ガスは発生していることは紛れもない事実
である。又次亜塩素酸ナトリウムは上水道の浄化に使用
される酸化剤及び殺菌剤であり希釈されるため毒性の面
からはさほど問題はないが、有機塩化物の生成の原因と
なり又自然環境破壊の原因となるという問題点がある。
【0004】塩化ナトリウムを含む水つまり海水を電解
する場合、海水には塩素イオンと水酸イオンが存在し、
該イオンが陽極で酸化されると電子を失って次の2式の
両者又は一方に従って電解反応が進行する。 2Cl- → Cl2 + 2e- (1) 4OH- → O2 + 2H2 O (2) 電極の選択によって上記両反応をほぼ選択的に進行させ
ることは可能であるが一般に両反応は競合し通常は
(1)式の反応が優先的に進行し、生成する塩素ガスは
陰極側生成物である水酸化ナトリウムとの下式の電解反
応により次亜塩素酸ナトリウムを生成する。 Cl2 + 2NaOH → NaClO + NaCl + H2 O (3)
【0005】電極の選択により(2)式の反応を選択的
に行わせることも可能であり二酸化マンガンを主とする
マンガン化合物が海水電解に使用されているが、該マン
ガン化合物は実験室レベルでの使用には問題がないが、
50〜100 A/dm2 の大電流密度下での使用では酸化マンガ
ン自体の導電性がそれほど優れていないこと及び化学的
に不安定である等の理由から寿命が不十分であり、これ
に代わり得る物質は現在のところ見出されていない。仮
に上記(2)式の反応を選択的に進行させることのでき
る物質が見出され環境汚染の問題が解決されたとして
も、発生ガスは水素と酸素の比が2:1である爆鳴気で
あり、これをそのまま放出することは極めて危険であ
る。更にガスを発生させること自体が水の流れを阻害し
推進力を低下させることになるため、発生ガスを放散さ
せることは好ましいことではない。
【0006】このような問題点を伴うガス発生を回避す
る方法として、従来からガスによる減極つまりガス電極
の使用が行われている。例えば前記(2)式の陽極反応
を水素を供給しながら行うと下記の(4)式に示す通り
ガス発生を伴わない反応になる。又陰極反応も酸素を供
給しながら行うと下記の(5)式の通りガス発生を伴 2OH- + H2 → 2H2 O + 2e- (4) 4H+ + O2 + 4e- → 2H2 O (5) わない反応となる。
【0007】一般にガス電極は疎水層と親水層とから成
り、電解液とガスが接触する親水層で反応が起こり通電
が行われるが、親水層の触媒が不純物の多い電解液特に
海水と接触すると該不純物により前記触媒が被毒されや
すくなり、通電初期は満足できる性能を達成できるが、
天然の海水等の実際の使用雰囲気下では短時間で触媒の
被毒が生じ、所期の目的が達成されないという問題点が
ある。又疎水層を通してガスを供給するため高純度の高
圧ガスを供給しなければならないという問題点があり、
電極部分の大きさに制約が生じ、前述の電磁力を使用す
る推進装置用の電極としては実用化されていない。
【0008】
【発明の目的】本発明は、叙上の問題点を解決し、実質
的にガス発生を伴うことがなく海水中での通電にも十分
耐え得るガス電極を装着した水中推進装置を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【問題点を解決するための手段】本発明は、液中でガス
電極により形成される電場と磁場をほぼ直交するよう印
加することにより電磁力を発生させる液中推進装置にお
いて、水素減極用陽極物質と液との接触部分及び酸素減
極用陰極物質と液との接触部分との間の少なくとも一方
にイオン交換体を設置し、陽極室側に湿潤水素を陰極室
側に湿潤酸素をそれぞれ供給しながら両極間に通電し電
磁力を発生させることを特徴とする液中推進装置であ
る。以下本発明を詳細に説明する。
【0010】磁場と電場を互いにほぼ直交するよう印加
して電磁力を発生させる液中推進装置において十分な推
進力を得るためには大きな電場を形成しなければならな
い。そして該液中推進装置でガス発生を伴うと推進力を
低減させることになるため実質的なガス発生を伴わない
ガス電極を使用することが望ましい。通常このような液
中推進装置の電極は海水中に浸漬されることが多く不純
物の多い海水中で大きな電流密度下で使用すると前記電
極の消耗が激しく、長寿命を達成することができない。
従って本発明では陰陽両ガス電極と液との接触部分の少
なくとも一方にイオン交換体を設置して前記陰陽両電極
の少なくとも一方が液、特に不純物の多い海水と直接接
触することを防止して該電極の被毒による寿命の短縮を
抑制する。
【0011】液中推進装置では推進力を最大限に利用す
るためガス発生を伴わないことが望ましいことは前述の
通りであり、従って本発明では陽極として水素ガス電極
を陰極として酸素ガス電極を使用する。該ガス電極では
その表面に反応ガスと水が存在すれば所望の下記電極反
応が進行し、これらのイオンを含有する液をガス電極表
面から液中に供給できれば目的とする反応及び通電が可
能になる。 陽極反応: H2 →2H+ +2e- (6) 陰極反応: O2 +2H2 O→4OH- +4e- (7)
【0012】生成する前記水素イオンは陽イオン交換膜
等の陽イオン交換体内を自由に移動しかつ前記水酸イオ
ンは陰イオン交換膜等のイオン交換体内を自由に移動
し、前記ガス電極が分極されていると水素イオンは陰極
に向かって水酸イオンは陽極に向かって移動する。従っ
てガス電極の陽極物質から成る陽極と(電解)液との間
に陽イオン交換体を設置し、又ガス電極の陰極物質から
成る陰極と電解液との間に陰イオン交換体を設置する
と、電解液が電極物質と直接接触することがなく電解液
中の不純物による電極物質の被毒が防止される。前記陽
極及び陰極にはそれぞれ湿潤水素及び湿潤酸素好ましく
は水蒸気で飽和した理論量より5〜10%程度過剰の水素
及び酸素を供給して前記電極物質表面のガス相での接触
を起こさせ、これにより実質的な過電圧を減少させ十分
に低い電圧で通電することができる。
【0013】供給する前記水素及び酸素ガスは従来のガ
ス電極の場合のように炭酸ガスを除去したり乾燥したり
する必要はなくそのまま電極部分に供給すればよい。湿
潤ガスが好ましいこと及び陽極供給ガス(水素)と陰極
供給ガス(酸素)の比は2:1となることから、水電解
により生成する水素ガス及び酸素ガスを精製することな
くそのまま供給することが好ましく、湿潤度が不足する
場合には両ガスを加湿器を通過させた後に供給すればよ
い。又該ガス供給に必要とされるガス圧はガスと電極物
質との前記が半気相で行われるためか水柱10cm程度で十
分であり、特別の加圧機構は不要である。
【0014】本発明の液中推進装置のガス電極とは別に
水電解装置を使用し生成ガスを前記ガス電極に供給する
のは余分な電力の消費になるとも考えられるが、20cm
程度の幅の海水中に電流を流すためには50A/dm2 の電流
密度で200 〜300 Vの電圧を必要とする。水電解との組
み合わせでの電圧上昇は1V弱であり実質的な電圧上昇
はみられず、むしろ他のガスを移送したりガス精製の手
間を考慮すると水電解と組み合わせる方が経済的であ
る。該両供給ガスは前記陽極物質及び陰極物質と接触し
水と反応してガス発生を伴わずに前記(6)式及び
(7)式の反応を進行させる。生成する水素イオン及び
水酸イオンはイオン交換体を通して(イオン交換体が存
在しない場合は直接)液中に供給され両極間に通電され
る。
【0015】本発明におけるイオン交換体としてはイオ
ン交換膜を使用することが好ましく特に装置が大型化し
電極も大きくなる場合には全体を均一に電極物質と接触
させるためにイオン交換膜を使用することが望ましい。
しかしイオン交換樹脂を電極物質表面に隙間なく塗布し
固定するようにしてもよい。そしてイオン交換体として
イオン交換膜を使用する場合、速い液流に対する耐性を
有する商品名ナフィオン等のフッ素系のイオン交換膜を
使用することが望ましいが、特別に厳しい雰囲気に曝さ
れることはないため炭化水素系の膜の使用も可能であ
る。
【0016】電流密度が低い間は(30〜40A/dm2 又はそ
れ未満)該イオン交換膜は前記電極物質と接触していれ
ば十分であるが、40A/dm2 を越える電流密度で電流を流
す場合には両者を接着(接合)させておくことが望まし
い。この接着はホットプレスにより行うことが望ましい
が、熱を掛けずに単に圧接するのみでもよい。前記イオ
ン交換体を透過するイオン移動の際にイオン交換体の抵
抗が生じ電圧上昇を招くが、陽極側は水素イオンのサイ
ズが小さいこともあり30A/dm2 の電流密度で電圧上昇
(オーム損)は0.1 V以下であり殆ど無視することがで
きる。又陰極側では大きな水酸基を通過させこと及びこ
れに随伴する移行水に起因して陰イオン交換膜の使用に
よる電圧上昇は比較的大きく30A/dm2 の電流密度では約
0.6 V、50A/dm2 の電流密度では約1Vとなる。
【0017】本発明で使用する電極物質は従来のガス電
極の電極物質と同様に、例えば導電性の多孔質炭素上に
白金黒等の触媒物質を担持したものを使用すればよい。
そして生成するイオンが電極物質表面の水層を通してイ
オン交換体方向に移動するので電極物質表面が親水性で
あると水に濡れてしまいガスとの接触が十分に行われな
くなる可能性があるため、例えばフッ素樹脂等のバイン
ダーで固めてある程度の疎水性を与えておくことが好ま
しい。本発明装置における磁場発生手段は前述の超電導
磁石等従来の任意技術を使用することができる。
【0018】本発明の液中推進装置は通常の船舶の他に
潜水艦等にも利用することができ、船体の一部に船舶等
の進行方向とほぼ一致する通孔を設置し、該通孔の周囲
に対向するように前記陰陽両ガス電極をイオン交換体が
前記通孔側に位置するように設置し、かつ前記両ガス電
極により形成される電場とほぼ直交する磁場が形成され
るように前記通孔の周囲に前記超電導磁石等を設置す
る。この状態で両ガス電極間に通電するとフレミングの
左手の法則に従って前記通孔内に船舶の進行方向とは反
対向きの電磁力が生じ、その反発力により前記船舶が進
行方向に進む。
【0019】発生する電磁力は磁場及び電場にほぼ比例
して増加するため、前記超電導磁石等の磁力を増大させ
あるいは両ガス電極の電流密度を増大させることにより
任意の高速を得ることができる。そして海水中等に浸漬
される前記ガス電極の電極物質がイオン交換体を介して
海水等と接触するため前記電極物質が海水中の不純物に
直接接触することがなく、電極寿命を大幅に延ばすこと
ができ、液中推進装置の実用化に大きく貢献することが
可能になる。又本発明ではガス電極を使用して実質的な
ガス発生を抑制しているため、発生ガスによる推進力抑
制を回避することができる。
【0020】次に添付図面に基づいて本発明の液中推進
装置の一例を説明する。図1は本発明に係わる液中推進
装置を通常の船舶に設置した状態の一例を示す概略縦断
面図、図2は図1のA−A線縦断面図である。船舶1の
船底2の中央部には下向き膨出部3が形成され、該膨出
部3には進行方向とほぼ一致する1又は2以上の通孔4
が設けられている。該通孔4の上縁側には陽イオン交換
膜5を介して陽極物質6が配置され、該陽イオン交換膜
5及び陽極物質6により陽極が構成されている。又前記
通孔4の下縁側には陰イオン交換膜7を介して陰極物質
8が配置され、該陰イオン交換膜7及び陰極物質8によ
り陰極が構成されている。該陽極及び陰極はそれぞれ前
記通孔4の反対側に水素ガス供給口9及び酸素ガス供給
口10を有する陽極室11及び陰極室12に収容されている。
【0021】前記通孔4の左縁には磁石のN極13が、又
右縁には磁石のS極14が設置され、両極13、14間に図中
に矢印で示した通りN極13からS極に向かう磁場を形成
している。前記陽極室11及び陰極室12にそれぞれ湿潤水
素ガス及び湿潤酸素ガスを供給しながら両電極物質6、
8間に電圧を印加すると陽極物質6上では水素ガスの酸
化により水素イオンが又陰極物質8上では水の還元によ
り水酸イオンがそれぞれ生成し、両イオンはイオン交換
膜5、7を透過して通孔4内に移動し両電極間に通電さ
れ図中に矢印で示した通り陽極側から陰極側に向かう電
場を形成する。
【0022】形成された磁場及び電場によりフレミング
の左手の法則に従って図1の船舶1の通孔4内に点線の
矢印で示した通り後ろ向きの電磁力が生じ、この反発力
として船舶1は前方(図の右側)に推進する。本実施例
装置では電極物質6、8がイオン交換膜5、7を介して
通孔4と接触しているため通孔4内に不純物が多い海水
が存在しても該電極物質が直接海水と接触することがな
く電極物質の寿命を長く維持することができる。しかも
陽極室及び陰極室に供給される水素及び酸素によりガス
発生が抑制されて、生成する電磁力を効率的に船舶の推
進力に変換することができる。
【0023】
【実施例】次に本発明の液中推進装置の実施例を記載す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【実施例1】電極物質としてグラファイト化した10cm×
10cmのピッチ系炭素繊維布に、平均粒径20〜40nmのグラ
ファイト粉末と該粉末に物理蒸着法により白金を被覆し
た粉末の混合物をポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)樹脂の水性分散体を混練した混練物を塗布し、20kg
/cm2の圧力になるよう重しを載せながら250 ℃で加熱焼
付けを行った。この電極物質表面にソルーシュンテクノ
ロジー社製のイオン交換樹脂含有液であるナフィオン液
を塗布し、疎水化した。
【0024】陽イオン交換膜としてデュポン社製ナフィ
オン117 を使用しこのイオン交換膜上に前記電極物質を
被覆した炭素繊維布を貼り付けて陽極とした。又陰イオ
ン交換膜として旭化成工業株式会社製のアシプレックス
を使用し、陰イオン交換樹脂液としてPTFE樹脂分散
体を苛性ソーダで膨潤させかつ粉砕し分散させた液を使
用したこと以外は、前記陽極の場合と同様にして電極物
質を被覆し陰極とした。陽極集電体として白金メッキを
施した開口が6mm×3.5 mmの長径及び短径を有する
0.5 mm厚のチタン製エキスパンドメッシュを使用し、
陰極集電体として陽極集電体と同一形状のニッケルメッ
シュを使用した。
【0025】前記両ガス電極を極間距離が20cmとなるよ
うに対向させておき、別に設けた水電解装置により発生
させた陰極水素ガスを水層を通して十分に湿気を含ませ
た後に陽極に供給し、同様の水電解装置により発生させ
た陽極酸素ガスを水層を通して十分に湿気を含ませた後
に陰極に供給した。両供給ガス量は理論値の15%増とし
水柱20cmの圧力を掛けて流した。両電極間に比抵抗25オ
ーム・cmの海水を満たし両極間に50Aの電流を流したと
ころ,そのときの電圧は252 Vであり海水の抵抗分より
2V程度高くなったが、海水中には気泡の発生は見られ
なかった。なお水電解の電圧2Vを加えても全電圧は25
4 Vであり、ガス発生電極での電圧253Vと比較して1
V程度の電圧上昇で全くガス発生のない通電が可能とな
った。電解を10日間継続した後の電圧は252 〜253
Vであり、殆ど電圧上昇は見られなかった。
【0026】
【比較例1】陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂を
使用せずに炭素繊維布をそのまま陽極及び陰極として使
用したこと以外は実施例1と同一条件で海水電解を行っ
た。電解初期の電解は252 Vで実施例1とほぼ同じであ
ったが、10日経過後の電圧は254 Vまで上昇した。
【0027】
【発明の効果】本発明は、液中でガス電極により形成さ
れる電場と磁場をほぼ直交するよう印加することにより
電磁力を発生させる液中推進装置において、水素減極用
陽極物質と液との接触部分及び酸素減極用陰極物質と液
との接触部分との間の少なくとも一方にイオン交換体を
設置し、陽極室側に湿潤水素を陰極室側に湿潤酸素をそ
れぞれ供給しながら両極間に通電し電磁力を発生させる
ことを特徴とする液中推進装置である。本発明装置は通
常の船舶や潜水艦等に利用することができ、船体の一部
に船舶等の進行方向と一致する通孔を設置し、該通孔の
周囲に形成される磁場と電場がほぼ直交するように前記
両ガス電極及び磁石等を設置する。この状態で両ガス電
極間に通電するとフレミングの左手の法則に従って前記
通孔内に船舶の進行方向とは反対向きの電磁力が生じ、
その反発力により前記船舶が進行方向に進む。
【0028】そして超電導磁石等の磁力を増大させある
いは両ガス電極の電流密度を増大させることにより任意
の高速を得ることができる。そして海水中等に浸漬され
る前記ガス電極の電極物質がイオン交換体を介して海水
等と接触するため前記電極物質が海水中の不純物に直接
接触することがなく、電極寿命を大幅に延ばすことがで
き、液中推進装置の実用化に大きく貢献することが可能
になる。又本発明ではガス電極を使用して実質的なガス
発生を抑制しているため、発生ガスによる推進力抑止を
回避することができる。陽極室及び陰極室に供給する水
素ガス及び酸素ガスは2:1の割合で供給することが望
ましく更に湿潤状態で供給されるため、水電解で生成す
るガスをそのまま使用することが好ましく、供給ガスの
運搬等の手間を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる液中推進装置を通常の船舶に設
置した状態の一例を示す概略縦断面図。
【図2】図1のA−A線縦断面図。
【符号の説明】
1・・・船舶 2・・・船底 3・・・膨出部 4・・
・通孔 5・・・陽イオン交換膜 6・・・陽極物質
7・・・陰イオン交換膜 8・・・陰極物質 9・・・水素ガス供給口 10・・・酸素ガス供給口 11
・・・陽極室 12・・・陰極室 13・・・N極 14・・
・S極
フロントページの続き (72)発明者 中島 保夫 東京都杉並区南荻窪4−26−1 オーク荻 窪401号

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液中でガス電極により形成される電場と
    磁場をほぼ直交するよう印加することにより電磁力を発
    生させる液中推進装置において、 水素減極用陽極物質と液との接触部分及び酸素減極用陰
    極物質と液との接触部分との間の少なくとも一方にイオ
    ン交換体を設置し、 陽極室側に湿潤水素を陰極室側に湿潤酸素をそれぞれ供
    給しながら両極間に通電し電磁力を発生させることを特
    徴とする液中推進装置。
  2. 【請求項2】 湿潤水素及び湿潤酸素を水電解装置から
    供給する請求項1に記載の液中推進装置。
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