JPH06198001A - 塩素化有機製品のスルホン化又はニトロ化及び酸化による廃棄方法 - Google Patents

塩素化有機製品のスルホン化又はニトロ化及び酸化による廃棄方法

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JPH06198001A
JPH06198001A JP5289373A JP28937393A JPH06198001A JP H06198001 A JPH06198001 A JP H06198001A JP 5289373 A JP5289373 A JP 5289373A JP 28937393 A JP28937393 A JP 28937393A JP H06198001 A JPH06198001 A JP H06198001A
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Urasics Yvan
ウラシィクス イヴァン
Bruzio Furubio
ブルツィーオ フルビィオ
Alfieri Mario
アルフェーリ マリオ
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塩素化有機製品を経済的かつ環境への影響の
ない廃棄方法を提供する。 【構成】 (a)塩素化有機製品をスルホン化剤又はニ
トロ化剤で処理し(b)工程(a)で得られたスルホン
化又はニトロ化物を、Cu(II)、Ti(IV)、Mn
(II)、Co(II)、Ni(II)、W(IV)及びMo
(IV)から選択された1以上の遷移金属のイオンを任意
に組合させて、Fe(II)イオンの存在下、過酸化水素
で酸化することからなる塩素化有機製品の廃棄方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、塩素化有機製品をス
ルホン化又はニトロ化及び続いてのH22での酸化によ
る処理からなる廃棄方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】塩素化有
機製品は、各種の技術分野で広く使用されている1群の
物質である。その中には、ポリクロロビフェニル類(P
CBs)、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(p
−クロロフェニル)エタン(DDT)、テトラクロロエ
タン、ジクロロベンゼン類、クロロフェノール類、ヘキ
サクロロシクロヘキサンのようなアルキル、芳香族、又
はアルキル芳香族構造、又はトリクロロエチレンのよう
なオレフィン構造を有する化合物が一般的なものであ
る。
【0003】これらの化合物は、一般に毒性で公害性の
高い製品であり、使用後の廃棄に多くの問題がある。大
規模で利用でき、できるだけ効果的で、経済的で環境上
の危険のない廃棄方法を利用する必要がある。塩素化有
機製品は、安定性が高く、化学手段及び/又は物理手段
で処理したとき副生成物として公害性の高いものを生成
することから、上記の最適の目的を達成するのは特に困
難である。
【0004】例えば、ポリクロロビフェニル類(PCB
s)は毒性が高く発癌性の芳香族クロロ化合物であり、
その絶縁性により、電気機器の特にキャパシタの油とし
て、以前より広く利用されている。その高毒性のため、
現在の規則ではPCBsの削減と炭化水素鉱油への置換
を課している。従って、通常有機溶剤(例えばヘキサク
ロロベンゼン)に溶解されているが、紙、紙ボード、木
材などに含浸されている大量のPCBsを除去する必要
がある。その上、置換前の電気器具を正しく洗浄しない
ことにより汚染される鉱油からのPCBsの除去が必要
となることが多い。
【0005】塩素化有機製品の廃棄用に通常利用されて
いる処理は燃焼で、毒性の高い、ペンタクロロジベンゾ
ジオキシン類、ペンタクロロジベンゾフラン類などのよ
うな有機クロロ化合物の形成を防止するために適当なプ
ラントで行われている。何れにしても、この方法は、不
経済で、塩素化化合物のみならずこれらで汚染された材
料の除去するものではあるが環境への危険がないわけで
はない。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本出願人は、塩
素化有機製品をスルホン化又はニトロ化及び続いてのH
22での酸化を経て廃棄する方法をここに見出し、この
方法は化学的酸素要求量(COD)を300mg/リット
ル以下の値に減少させ、塩素原子の鉱化度、すなわち有
機塩素の塩素イオンへの変換を伴うものである。
【0007】従って、この発明は(a)塩素化有機製品
をスルホン化剤又はニトロ化剤で処理し(b)工程
(a)で得られたスルホン化又はニトロ化物を、Cu
(II)、Ti(IV)、Mn(II)、Co(II)、Ni
(II)、W(IV)及びMo(IV)から選択された1以上
の遷移金属のイオンを任意に組合させて、Fe(II)イ
オンの存在下、過酸化水素で酸化することからなる塩素
化有機製品の廃棄方法を提供することを目的とする。
【0008】この発明の方法に適用できる塩素化製品と
しては、次の構造を有するものが挙げられる。 (a)ポリクロロビフェニル類、クロロベンゼン類(例
えば、オルト又はメタ−ジクロロベンゼン)、クロロフ
ェノール類(例えばパラ、トリ又はペンタ−クロロフェ
ノール)などのような芳香族構造、 (b)1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(p−ク
ロロフェニル)エタン(DDT)などのようなアルキル
芳香族構造、 (c)トリクロロエチレン、パ−クロロブタジエンなど
のようなオレフィン構造 (d)テトラクロロエタン、ヘキサクロロシクロヘキサ
ン、抱水クロラール、ヘキサクロロエタン、パ−クロロ
アセトンなどのような脂肪族又は脂環族構造。
【0009】工程(a)のスルホン化反応は、適当なス
ルホン化剤、例えば硫酸、好ましくは発煙硫酸(H2
4とSO3の混合物)で行われる。硫酸は、70〜99
重量%の範囲の濃度での濃厚水性液の形でも利用でき
る。反応は一般に20℃〜80℃の温度、好ましくは2
0℃〜40℃の濃度で行われ、スルホン化剤/塩素化有
機製品のモル比は一般に0.5:1〜10:1である。
反応時間は温度、スルホン化剤の濃度により広く変化で
き、一般には約1〜15分である。
【0010】スルホン化に代るものとして、ニトロ化反
応は、強鉱酸の添加による酸性媒体中、適当なニトロ化
剤を用いて行われる。ニトロ化剤としては、HNO3
50〜99重量%の濃度での濃厚水性液として用いるこ
とができる。所謂発煙硝酸、すなわち、NO2が溶解し
ている濃HNO3液(通常90重量%)が、経済上及び
入手容易性から特に好ましい。強鉱酸は触媒として作用
し、H2SO4、H3PO4、HClなどから選択できる。
硫酸濃水溶液(約70〜99重量%)を使用するのが好
ましい。強鉱酸とHNO3のモル比は、広い範囲で変化
させることができるが、一般に0.5〜5.0である。
発煙HNO3(約90重量%)と濃H2SO4(約96重量
%)の混合物が、この発明の方法に有利に利用しうる。
【0011】ニトロ化反応は、一般に70℃〜200
℃、好ましくは90℃〜160℃の範囲の温度で行われ
る。ニトロ化剤は、廃棄すべき塩素化有機製品に対し少
なくとも等モル量を用いる。しかし、できるだけ完全な
ニトロ化を可能にするため過剰のニトロ化剤を用いるの
が好ましい。従ってニトロ化剤と塩素化有機製品とのモ
ル比は、1:1と500:1の間、好ましくは50:1
と400:1の間である。反応時間は、温度、ニトロ化
剤の濃度によって広く変化でき、一般に約1〜20分で
ある。
【0012】工程(a)のスルホン化とニトロ化は、塩
素化有機製品の構造をより酸化し易くするように、電子
供与基の導入により炭素−塩素結合を弱くする効果を有
するであろう。方法の操作上の観点と大規模に適用さす
ことから、スルホン化反応がニトロ化反応に比較して好
ましい。これは、硝酸塩より硫酸塩が、例えばCa(O
H)2の添加により硫酸カルシウムの沈澱を生じ、不溶性
の塩の沈澱により工程水より容易に除去できるからであ
る。
【0013】酸化工程(b)を行う前に、適当なアミノ
化剤と処理する(工程(a’))によりスルホン化又は
ニトロ化された塩素化有機製品の分子の安定性をさらに
弱めることができる。これは塩素原子に求核置換をする
からであろう。アミノ化剤としては、例えば濃アンモニ
ア水(20〜30%)を用いることができる。出願人に
よる実験によれば、アミノ化剤との処理は、満足する最
終結果を得るのに必須ではないが、有機塩素の完全な鉱
化が、酸化工程(b)で、希釈H22液例えば15容量
%の濃度で用いても得られるので有用である。事実、ア
ミノ化反応は、有機塩素の部分的鉱化を導くことを見出
している。
【0014】工程(a’)を行うとすれば、強酸性pH
での工程(a)で得られるスルホン化又はニトロ化物
は、pH5〜9にするため、予め強塩基で中和すべきで
ある。アミノ化反応は、一般に80℃〜100℃で、
0.5〜6時間、アミノ化剤と塩素化有機製品のモル比
を1:5〜1:15で行われる。
【0015】酸化反応(工程(b))は、酸化剤として
22、触媒としてFe(II)イオンを、任意にCu
(II)、Ti(IV)、Mn(II)、Co(II)、Ni
(II)、W(IV)又はMo(IV)の1以上の遷移金属イ
オンを結合せて用い行われる。Cu(II)イオンを用い
るのが好ましい。金属イオンは、一般にFe(II)イオ
ンについては50〜500ppmの範囲の量、他の遷移
金属イオンについては0〜400ppmの量で添加され
る。好ましい具体例では、Fe(II)イオンは、Cu
(II)、Ti(IV)、Mn(II)、Co(II)、Ni
(II)、W(IV)又はMo(IV)イオンと、等モル量
で、それぞれ50〜400ppm、好ましくは100〜
250ppmの濃度で組合せて用いられる。
【0016】上記金属イオンは、可溶性塩の形で添加さ
れる。Fe(II)イオンについていえば、例えば硫酸第
1鉄、塩化第1鉄、硝酸第1鉄、硫酸第1鉄アンモニウ
ムなどがある。硫酸第1鉄7水和物FeSO4・7H2
が経済上と操作上の観点から好ましい。Cu(II)の可
溶性塩としては、例えば硫酸第2銅5水和物、CuSO
4・5H2Oが使用できる。
【0017】過酸化水素としては、1〜40化学当量、
好ましくは1〜10化学当量の量での水溶液の形で利用
される。化学当量とは、塩素化有機製品のCO2とH2
への完全酸化に必要なH22(100%)の理論量を意
味する。過酸化水素水溶液の濃度は、特徴因子ではない
が、操作の簡便性から30〜70容量%のH22液が一
般に利用される。過酸化水素液は、反応条件特にpHを
より容易に調整するため、徐々にかつ連続的に添加する
のが好ましい。添加速度は通常0.1〜2ml/分で反応
条件により広く変化できる。
【0018】塩素化有機製品が有機の非親水性媒体に溶
解されているときは、水相で行う酸化反応前に、有機媒
体からスルホン化又はニトロ化物を分離し、これらと酸
化剤(H22)との接触を促進するようにすることが推
められる。スルホン化又はニトロ化物の分離は、常法、
例えば水抽出法、沈澱法で行うことができる。酸化反応
での温度は、広い範囲で変化でき、一般に20℃〜10
0℃、好ましくは40℃〜90℃である。pHは一般に
約1〜7、好ましくは約3〜4であり、反応中、酸
(例:H2SO4)又は塩基(例:NaOH)の水溶液を
少しづつ添加して上記のpHに保持される。
【0019】
【実施例】この発明を次の実施例で説明するが、これに
よって発明が限定されるものではない。各実施例で、方
法の各工程の効果を、各5mlのサンプルを採取し、次の
パラメータを測定して評価した。
【0020】(a)塩素化有機製品の濃度 長さ25mのSE−54キャピラリーカラム(固定カラ
ム:5%フェニルシリコン、95%メチルシリコン)を
有するガスクロマト分析で測定した。ペンタクロロビフ
ェニル類(PCBs)の鉱油液を処理して得たサンプル
には、電子捕捉検出器を利用した(キャリヤガス:ヘリ
ウム;メイクアップガス:窒素;温度プログラム:10
0℃で40秒の等温、160℃まで30℃/分の傾斜、
200℃まで5℃/分の傾斜、35分間200℃の等
温;定電流;0.41nA;プリント開放;注入後40
秒;注入サンプル:オクタンで40倍希釈した1μリッ
トル)。
【0021】純塩素化有機製品を処理して得た他のサン
プルは、フレーム検出器を使用(条件は上記の電子捕捉
検出器に示したのと同じ)で、CH2Cl2で1:2の割
合に希釈した0.6μリットルのサンプルを注入した。
PCBsに関して、全ての計算は、4つの主なPCBs
異性体に関しており、次の組成が測定された。 1.44% C127Cl3 (Cl−3として
引用) 67% C126Cl4 (Cl−4として
引用) 19.65% C125Cl5 (Cl−5として
引用) 11.91% C124Cl6 (Cl−6として
引用)
【0022】(b)塩素イオン濃度 塩素イオンは、0.1%硝酸で酸性化した水で抽出して
回収し、酸性媒体中硝酸銀での容量滴定で分析した。
【0023】(c)COD(化学的酸素要求量) N.W.ハンソンの「オフィシアル,スタンダーダイス
ド アンド リコメンデッド メソーヅ オブ アナリ
シス(Official, Standardized and Recommended Metho
ds of Analysis)」〔ザ ソサエテー フォー アナリ
ティカル ケミストリー(The Society for Analytical
Chemistry,1973年,383頁)〕に記載の方法に
より、酸性媒体中重クロム酸塩で酸化し、硫酸第1鉄で
滴定して測定した。
【0024】(d)BOD5(生物学的酸素要求量) 「スタンダード AOAC メソーヅ(Standard AOAC
Methods)1980」(548頁、セクション33.01
9)に記載の方法で測定した。
【0025】実施例1純PCBsのスルホン化 滴下ロート、温度計、磁気撹拌器を具備した40mlの2
口フラスコに、3.2mlの発煙硫酸(H2SO4+SO3)
を導入し、次いで、1.25ml(1.64g)の純PC
Bs(市販のアロクロール(Aroclor)(登録商標)12
42)を約0.125ml/分に等しい流速で、滴下し
た。スルホン化剤とPCBsのモル比は3.2:1に等
しい。反応は室温(23℃)で撹拌下全10分行った。
【0026】酸化 上記の反応で得たスルホン化誘導体を100mlの水で採
取し、凝縮器、pHメータ、滴下ロート、温度計と磁気
撹拌器を具備し、95℃の油浴に浸した250mlの4つ
口フラスコに導入した。水酸化ナトリウムを加えてpH
を3.4とした。次いで、132ppmのFe(II)イ
オン(硫酸塩6水和物)と132ppmのCu(II)イ
オン(硫酸塩5水和物)を加えた。46容量%の過酸化
水素水(2.95化学当量に相当する量)を徐々に
(0.4ml/分の速度)加えた。反応は45分で終了さ
せた。
【0027】原料のPCBsと各工程の終りで得た生成
物について、上記の方法に従って、COD値、PCBs
とCl-の全濃度を測定した。結果を表1に示すが、そ
こには最大の得られるCl-イオン濃度も示す。鉱化
(ミネラリゼイション)パーセンテージ(実測のCl-
イオン濃度の最大の得られる理論濃度に対する比)は、
実質的に100%に等しかった。酸化反応の終りに得た
混合物について、上記の方法に従い80mg/リットルに
等しいBOD5が測定された。
【0028】実施例2鉱油に溶解したPCBsのスルホン化 凝縮器、磁気撹拌器、滴下ロートと温度計を具備した1
00mlの3つ口フラスコに、2137ppmのPCBs
含有の鉱油100mlを入れた。25℃の油浴に浸したフ
ラスコに、0.36mlの発煙硫酸(H2SO4+SO3)を
滴下した。反応は、瞬時で鉱油の暗色化を併った。スル
ホン化物を分離ロートで水で抽出(水:反応混合物=
0.3:1)した。
【0029】酸化 得られたスルホン化誘導体溶液に、10重量%のNaO
H液を徐々に添加して、pHを約3.4にした。この溶
液を、凝縮器、pHメータ、温度計、滴下ロート、磁気
撹拌器を具備した50mlの4つ口フラスコ(95℃の油
浴に浸漬)に導入した。次いで140ppmのFe(I
I)イオン(硫酸塩6水和物)と140ppmのCu(I
I)イオン(硫酸塩5水和物)を加えた。46%の過酸
化水素水(4.0の化学当量に相当)を徐々に(0.6
ml/分の速度)加えた。反応は僅かに発熱反応で55分
で完了した。原料の鉱油および各工程の終りに得た生成
物について行った分析の結果は表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】実施例3純PCBsのニトロ化 凝縮器、滴下ロート、温度計、磁気撹拌器を具備した、
40mlの3つ口フラスコに、96重量%の硫酸20mlに
溶解した純PCBs(市販品:アロクロール(登録商
標)1242)の114.5μリットルを導入した(P
CBs濃度:7478ppm)。反応混合物を130℃
の油浴中で加熱した。反応混合物に、発煙硝酸(90重
量%)の2.6モル当量を0.22モル当量/分の速度
で徐々に加えた。撹拌下、全12分間ニトロ化反応を行
い、反応混合物を等容量の水と水中に添加した。淡いオ
レンジ色の粉末状沈澱を得、傾斜によって水相から分離
した。
【0032】酸化 上記の反応で得たニトロ誘導体を100mlの水に入れ、
凝縮器、pHメータ、滴下ロート、温度計、磁気撹拌器
を具備し、95℃の油浴に浸した250mlの4つ口フラ
スコに入れた。NaOHを添加してpHを3.4にし
た。132ppmのFe(II)イオン(硫酸塩6水和物
として)と132ppmのCu(II)イオン(硫酸塩5
水和物として)を加えた。46容量%の過酸化水素水
(4化学当量に相当量)を徐々に(0.4ml/分の速
度)加えた。反応は25分で終結した。原料のPCBs
と各工程で得た生成物の分析結果を表2に示す。酸化反
応後の混合物について、上記の方法でBOD5を測定し
た結果は、50mg/リットルであった。
【0033】実施例4鉱油中のPCBsのニトロ化 凝縮器、磁気撹拌器、滴下ロートと温度計を備えた10
0mlの3つ口フラスコに、2137ppmのPCBs含
有の鉱油50mlを導入し、フラスコを130℃の油浴に
浸漬した。発煙硝酸(90重量%)の5mlと96重量%
硫酸の2mlの混液を0.5ml/分の流速で滴下した。反
応を130℃、撹拌下全15分行った。ニトロ化物を分
離ロート中で水で(水:反応混合物モル比=1:1)抽
出した。
【0034】酸化 得られたニトロ誘導体の溶液に、10重量%NaOH液
を徐々に加えてpHを約3.4にした。溶液を、凝縮
器、pHメータ、温度計、滴下ロート、磁気撹拌器を備
えた50mlの4つ口フラスコに入れ、95℃の油浴に浸
漬した。140ppmのFe(II)イオン(硫酸塩6水
和物として)および140ppmのCu(II)イオン
(硫酸塩5水和物として)を加えた。その後、46容量
%のH22水(5.0化学当量)を0.6ml/分の速度
で徐々に加えた。反応は、僅かに発熱を併い、55分で
終了した。原料鉱油と各工程で得た生成物の分析結果を
表2に示す。
【0035】酸化反応後の混合物について、硝酸塩と亜
硝酸塩の濃度を、液−液イオンクロマトグラフィー(カ
ラム:マイクロスフェヤー(登録商標)100−N
2、検出器:205nmでのUVスペクトロメータ)に
より、30℃で測定した。57ppmの硝酸塩を1pp
mの亜硝酸塩を検出した。
【0036】
【表2】
【0037】実施例5純DDTのスルホン化 滴下ロート、温度計と磁気撹拌器を備えた100mlの2
口フラスコに、0.34gのDDT(1,1,1−トリ
クロロ−2,2−ビス(p−クロロフェニル)エタン)
を入れ、これに0.318mlの発煙硫酸を約0.13ml
/分の速度で滴下した。スルホン化剤とDDTのモル比
は4:1であった。反応は、撹拌下室温(23℃)で全
10分間行った。
【0038】酸化 上記の反応で得たスルホ誘導体を100mlの水で採取
し、凝縮器、pHメータ、滴下ロート、温度計と磁気撹
拌器を備えた250mlの4つ口フラスコに入れ、95℃
の油浴に浸漬した。NaOHを添加してpHを3.2に
した。200ppmのFe(II)イオン(硫酸塩6水和
物)と200ppmのCu(II)イオン(硫酸塩5水和
物)を加えた。56容量%の過酸化水素水の3化学当量
を徐々に(0.35ml/分の速度)で加えた。反応は3
0分で完了した。原料のDDTと上記の各工程で得た生
成物の分析結果を表3で示し、最大の得られるCl-
オン濃度も表中に示す。
【0039】
【表3】
【0040】実施例6純トリクロロエチレンのスルホン化 滴下ロート、温度計と磁気撹拌器付の100リットルの
2口フラスコに0.5g(0.34ml)のトリクロロエ
チレン(C2HCl3)を導入し、これに1.88mlの発
煙硫酸を約0.13ml/分の速度で滴下した。スルホン
化剤とトリクロロエチレンのモル比は6:1であった。
反応は室温(23℃)で撹拌下、全10分間行った。
【0041】酸化 上記で得たスルホ誘導体を100mlの水にとり、250
mlの4つ口フラスコ(凝縮器、pHメータ、滴下ロー
ト、温度計と磁気撹拌器付)に入れ、95℃の油浴に浸
漬した。pHをNaOHの添加で3.25にした。20
0ppmのFe(II)イオン(硫酸塩6水和物として)
と200ppmのCu(II)イオン(硫酸塩5水和物と
して)を加えた。次いで、56容量%の過酸化水素水の
4化学当量を徐々に0.35ml/分で加えた。反応は5
0分で終了した。
【0042】原料のC2HCl3と各工程での生成物の分
析結果を表4に示す。ここには最大の得られるCl-
オン濃度も示す。鉱化率は、実測Cl-イオン濃度と最
大の得られる理論濃度との比で、実質的に100℃に等
しかった。
【0043】
【表4】
【0044】実施例7純テトラクロロエタンのスルホン化 滴下ロート、温度計と磁気撹拌器付を備えた100mlの
2口フラスコに0.5g(0.315ml)のテトラクロ
ロエタン(C22Cl4)を導入し、次いで1.47mlの
発煙硫酸を約0.13ml/分の速度で滴下した。スルホ
ン化剤とC22Cl4のモル比は6:1であった。反応
を室温(23℃)で撹拌下、全10分間行った。
【0045】酸化 上の反応で得たスルホ誘導体を100mlの水にとり25
0mlの4つ口フラスコ(凝縮器、pHメータ、滴下ロー
ト、温度計、磁気撹拌器付)に導入し、95℃の油浴に
浸漬した。pHをNaOHで3.33とした。200p
pmのFe(II)イオン(硫酸塩6水和物)と200p
pmのCu(II)イオン(硫酸塩5水和物)を添加し
た。次いで、56容量%の過酸化水素水の4化学当量を
徐々に(0.35ml/分)添加した。反応は40分で終
了した。
【0046】原料のC22Cl4と各工程での生成物の
分析結果を表5に示す。最大の得られるCl-イオン濃
度も示す。実測Cl-イオン濃度と最大の得られる理論
濃度の比である鉱化率は100%に実質的に等しかっ
た。
【0047】
【表5】
【0048】実施例8−9純オルト又はメタ−ジクロロベンゼンのスルホン化 滴下ロート、温度計と磁気撹拌器を備えた100mlの2
口フラスコに、1.0g(0.766ml)のオルト−ジ
クロロベンゼン(ODB)(実施例4)又はメタ−ジク
ロロベンゼン(MDB)(実施例5)を導入し、発煙硫
酸をODBに対し1.7ml、又はMDBに対し2.93
ml、約0.13ml/分の流速で滴下した。スルホン化剤
とODBのモル比は3:1で、一方スルホン化剤とMD
Bのモル比は5:1であった。反応は室温(23℃)で
撹拌下で全10分間行った。
【0049】酸化 上記で得たスルホ誘導体を、それぞれ100mlの水にと
り、250mlの4つ口フラスコ(凝縮器、pHメータ、
滴下ロート、温度計、磁気撹拌器付)に入れ、95℃の
油浴に浸漬した。NaOHを添加し、ODBに対しpH
3.4、MDBに対しpH3.28にした。200pp
mのFe(II)イオン(硫酸塩6水和物)と200pp
mのCu(II)イオン(硫酸塩5水和物)を添加した。
次いで、56容量%の過酸化水素水の3化学当量を、徐
々に(0.35ml/分)加え、60分で反応を終了し
た。
【0050】原料のODB又はMDB及び各工程での生
成物の分析結果を表6(ODB)、表7(MDB)に示
す。また最大のCl-イオン濃度も示す。実測Cl-イオ
ン濃度と最大理論濃度の比として表した鉱化率は実質的
に100%に等しかった。
【0051】
【表6】
【0052】
【表7】
【0053】
【発明の効果】塩素化有機製品が、スルホン化又はニト
ロ化した後、過酸化水素での酸化により、非毒性の化合
物に変換されるので、工業的に有利な処理方法を経て、
廃棄することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フルビィオ ブルツィーオ イタリア国、ミラノ 20145、ヴィア エ ッフェ. フェルッチィオ 6 (72)発明者 マリオ アルフェーリ イタリア国、ミラノ 20131、ヴィア カ ソレット 8

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)塩素化有機製品をスルホン化剤又
    はニトロ化剤で処理し(b)工程(a)で得られたスル
    ホン化又はニトロ化物を、Cu(II)、Ti(IV)、M
    n(II)、Co(II)、Ni(II)、W(IV)及びMo
    (IV)から選択された1以上の遷移金属のイオンを任意
    に組合させて、Fe(II)イオンの存在下、過酸化水素
    で酸化することからなる塩素化有機製品の廃棄方法。
  2. 【請求項2】 塩素化有機製品が芳香族、アルキル芳香
    族、オレフィン、脂肪族又は脂環構造を有する請求の範
    囲第1項の方法。
  3. 【請求項3】 スルホン化剤が硫酸又は発煙硫酸である
    請求の範囲第1又は2項の方法。
  4. 【請求項4】 硫酸が70〜99重量%の範囲の濃度で
    の濃厚水溶液で利用される請求の範囲第3項の方法。
  5. 【請求項5】 スルホン化剤と塩素化有機製品のモル比
    が0.5:1〜10:1の範囲である請求の範囲第3又
    は4項の方法。
  6. 【請求項6】 ニトロ化剤が強鉱酸との混合での硝酸で
    ある請求の範囲第1又は2の方法。
  7. 【請求項7】 硝酸が50〜99重量%の濃厚水性液の
    形で利用される請求の範囲第6項の方法。
  8. 【請求項8】 強鉱酸の硝酸に対するモル比が0.5〜
    5.0の範囲である請求の範囲第6又は7項の方法。
  9. 【請求項9】 強鉱酸が、70〜99重量%の濃度での
    濃厚水性液の形で利用される硫酸である請求の範囲第6
    〜8項の何れか1つの方法。
  10. 【請求項10】 ニトロ化剤の塩素化有機製品に対する
    モル比が1:1〜500:1の範囲である請求の範囲第
    6〜9項の何れか1つの方法。
  11. 【請求項11】 工程(b)の前に、工程(a’)で得
    られる製品をアミノ化剤と処理することからなる工程
    (a)を行う請求の範囲第1〜10項の何れか1つの方
    法。
  12. 【請求項12】 アミノ化剤がアンモニアの濃厚水性液
    である請求の範囲第11項の方法。
  13. 【請求項13】 工程(b)において、過酸化水素が1
    〜40化学当量の範囲の量で利用される請求の範囲第1
    〜12項の何れか1つの方法。
  14. 【請求項14】 過酸化水素が、1〜10化学当量の範
    囲の量で利用される請求の範囲第13項の方法。
  15. 【請求項15】 工程(b)において、Fe(II)イオ
    ンが50〜500ppmの範囲の量で添加され、一方C
    u(II)、Ti(IV)、Mn(II)、Co(II)、Ni
    (II)、W(IV)とMo(IV)から選択された1以上の
    遷移金属のイオンが0〜400ppmの範囲の量で添加
    される請求の範囲第1〜14項の何れか1つの方法。
  16. 【請求項16】 工程(b)において、Fe(II)イオ
    ンが、Cu(II)、Ti(IV)、Mn(II)、Co(I
    I)、Ni(II)、W(IV)とMo(IV)から選択され
    た1以上の遷移金属のイオンと組合させ、等モル量で、
    それぞれが50〜400ppmの範囲の濃度である請求
    の範囲第1〜15項の何れか1つの方法。
  17. 【請求項17】 工程(b)で、Fe(II)イオンがC
    u(II)と組合せて利用される請求の範囲第1〜16項
    の何れか1つの方法。
  18. 【請求項18】 工程(b)の酸化反応が20℃〜10
    0℃の温度で行われる請求の範囲第1〜17項の何れか
    1つの方法。
  19. 【請求項19】 工程(b)の酸化反応が、pH約1〜
    7で行われる請求の範囲第1〜18項の何れか1つの方
    法。
JP5289373A 1992-11-20 1993-11-18 塩素化有機製品のスルホン化又はニトロ化及び酸化による廃棄方法 Pending JPH06198001A (ja)

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