JPH0618488A - 複合材の超音波探傷検査方法 - Google Patents
複合材の超音波探傷検査方法Info
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- JPH0618488A JPH0618488A JP4178274A JP17827492A JPH0618488A JP H0618488 A JPH0618488 A JP H0618488A JP 4178274 A JP4178274 A JP 4178274A JP 17827492 A JP17827492 A JP 17827492A JP H0618488 A JPH0618488 A JP H0618488A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】複合材を非破壊で検査し、欠陥性状を適確に識
別判断できるようにする。 【構成】探触子12aから送信された超音波は、被検体
11を透過して探触子12bで受信され、超音波探傷器
15のCRT16上にその受信波形17が表示される。
また、この受信波は周波数分析器18により周波数分析
され、その結果としてCRT19上に周波数分析波形1
10が表示される。
別判断できるようにする。 【構成】探触子12aから送信された超音波は、被検体
11を透過して探触子12bで受信され、超音波探傷器
15のCRT16上にその受信波形17が表示される。
また、この受信波は周波数分析器18により周波数分析
され、その結果としてCRT19上に周波数分析波形1
10が表示される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭素繊維強化樹脂系複
合材(Carbon Fiber Reinforced Plastics Composite M
aterials)を非破壊で検査して、その欠陥性状を識別評
価するのに好適な複合材の超音波探傷検査方法に関す
る。
合材(Carbon Fiber Reinforced Plastics Composite M
aterials)を非破壊で検査して、その欠陥性状を識別評
価するのに好適な複合材の超音波探傷検査方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】航空宇宙機器等の構造強度部材に適用さ
れる炭素繊維強化樹脂系複合材(以下単に複合材と称
す)の検査方法として、従来から超音波探傷検査方法と
放射線透過検査方法が知られている。通常、この両検査
方法を併用して複合材の検査を行っている。即ち、ガス
ホール等の体積欠陥に対しては放射線透過検査方法を適
用し、層間剥離、亀裂等の面状欠陥については超音波探
傷検査方法を適用している。
れる炭素繊維強化樹脂系複合材(以下単に複合材と称
す)の検査方法として、従来から超音波探傷検査方法と
放射線透過検査方法が知られている。通常、この両検査
方法を併用して複合材の検査を行っている。即ち、ガス
ホール等の体積欠陥に対しては放射線透過検査方法を適
用し、層間剥離、亀裂等の面状欠陥については超音波探
傷検査方法を適用している。
【0003】しかしながら、従来の超音波探傷検査方法
では、複合材製造時に発生する層間剥離(Delaminatio
n;以下デラミネーションと称す)と層間に密集または
線状に分布するマイクロボイドとの区別、識分けは困難
であり、従来は何れもデラミネーション欠陥として検知
され評価されていた。従って、このデラミネーションと
マイクロボイドの性状が正しく識別評価できれば、複合
材成形加工プロセス時にデラミネーションやマイクロボ
イド等の欠陥が発生しないように適確な欠陥発生防止策
が打てる。そればかりでなく、その部材の使用可否等を
判定する上でも極めて有用となる。以下、従来の超音波
探傷検査方法による複合材の検査について詳述する。
では、複合材製造時に発生する層間剥離(Delaminatio
n;以下デラミネーションと称す)と層間に密集または
線状に分布するマイクロボイドとの区別、識分けは困難
であり、従来は何れもデラミネーション欠陥として検知
され評価されていた。従って、このデラミネーションと
マイクロボイドの性状が正しく識別評価できれば、複合
材成形加工プロセス時にデラミネーションやマイクロボ
イド等の欠陥が発生しないように適確な欠陥発生防止策
が打てる。そればかりでなく、その部材の使用可否等を
判定する上でも極めて有用となる。以下、従来の超音波
探傷検査方法による複合材の検査について詳述する。
【0004】まず、複合材の超音波探傷検査では主とし
て透過法が適用されている。この透過法による超音波探
傷検査は、入射超音波に対しての透過超音波の減衰度合
いを一定波高レベルでマップ化するもので、被検体を透
過してきた受信超音波の強弱、即ち減衰の度合いによっ
て、欠陥の有無、または欠陥の程度(サイズ、形状)、
エリアを検出するものである。この超透過法による従来
の超音波探傷検査システムの概念図を図4に示す。
て透過法が適用されている。この透過法による超音波探
傷検査は、入射超音波に対しての透過超音波の減衰度合
いを一定波高レベルでマップ化するもので、被検体を透
過してきた受信超音波の強弱、即ち減衰の度合いによっ
て、欠陥の有無、または欠陥の程度(サイズ、形状)、
エリアを検出するものである。この超透過法による従来
の超音波探傷検査システムの概念図を図4に示す。
【0005】図4に示すように、この方法では、被検体
41(複合材)に探触子42aより超音波(通常、周波
数は1〜10MHz )をその一方の面より入射させ、他方
の面側に配置した受信用の探触子42bで被検体41を
透過してきた超音波を受信する。被検体41をスキャン
しながら、受信した透過超音波の波形(受信波形)48
を超音波探傷器46のCRT47上に表示する。
41(複合材)に探触子42aより超音波(通常、周波
数は1〜10MHz )をその一方の面より入射させ、他方
の面側に配置した受信用の探触子42bで被検体41を
透過してきた超音波を受信する。被検体41をスキャン
しながら、受信した透過超音波の波形(受信波形)48
を超音波探傷器46のCRT47上に表示する。
【0006】この受信波形47の挙動を被検体41全体
について,図5に示すように欠陥平面画像51として記
録表示する。これは、一定波高レベル(例えば、CRT
フルスケールの40%の高さ)より大きい減衰が起こる
エリアをC−Scan Record(図示せず)に記
録表示することにより行われる。
について,図5に示すように欠陥平面画像51として記
録表示する。これは、一定波高レベル(例えば、CRT
フルスケールの40%の高さ)より大きい減衰が起こる
エリアをC−Scan Record(図示せず)に記
録表示することにより行われる。
【0007】図5に示す欠陥平面画像51の例では、欠
陥エリア52a,52bおよび欠陥のない健全エリア5
3の位置範囲を示す欠陥分布図(記録)が得られる。欠
陥エリア52aはマイクロボイドによるものであり、欠
陥エリア52bはデラミネーションによるものである。
しかし、実際には、エリア52a,52bがマイクロボ
イド、デラミネーションのいずれによるものかは識別で
きない。
陥エリア52a,52bおよび欠陥のない健全エリア5
3の位置範囲を示す欠陥分布図(記録)が得られる。欠
陥エリア52aはマイクロボイドによるものであり、欠
陥エリア52bはデラミネーションによるものである。
しかし、実際には、エリア52a,52bがマイクロボ
イド、デラミネーションのいずれによるものかは識別で
きない。
【0008】以上に述べた従来の透過法による超音波探
傷検査では、マイクロボイド、デラミネーション等の欠
陥部分での透過超音波の減衰を検知し、欠陥の位置、エ
リアをマップ化しているのみであり、マイクロボイドと
デラミネーションの欠陥性状を識別することは不可能で
あった。
傷検査では、マイクロボイド、デラミネーション等の欠
陥部分での透過超音波の減衰を検知し、欠陥の位置、エ
リアをマップ化しているのみであり、マイクロボイドと
デラミネーションの欠陥性状を識別することは不可能で
あった。
【0009】さて、複合材の超音波探傷検査では、上記
の透過法の他、反射法が適用されることもある。この反
射法による従来の超音波探傷検査システムの概念図を図
6に示す。
の透過法の他、反射法が適用されることもある。この反
射法による従来の超音波探傷検査システムの概念図を図
6に示す。
【0010】この方法では、図6に示すように、被検体
61を対象として探触子62の1個により超音波を送受
信し、超音波探傷器65に欠陥からの反射波が検知され
るか否かによって探傷される。
61を対象として探触子62の1個により超音波を送受
信し、超音波探傷器65に欠陥からの反射波が検知され
るか否かによって探傷される。
【0011】図6において、探触子62から超音波が被
検体61に送信され、被検体61で反射された超音波
(反射波)は探触子62で受信される。探触子62で受
信された反射波は、超音波探傷器65のCRT66上に
その波形が表示される。CRT66上には被検体61の
表面での反射波(表面波)の波形(表面波形)67a、
被検体61の底面での反射波(底面波)の波形(底面波
形)67cが表示される。マイクロボイド63またはデ
ラミネーション64等の欠陥があれば、その部分での反
射波(欠陥波)の波形(欠陥波形)67bが、CRT6
6上の表面波形67aと底面波形67cの間に現れる。
検体61に送信され、被検体61で反射された超音波
(反射波)は探触子62で受信される。探触子62で受
信された反射波は、超音波探傷器65のCRT66上に
その波形が表示される。CRT66上には被検体61の
表面での反射波(表面波)の波形(表面波形)67a、
被検体61の底面での反射波(底面波)の波形(底面波
形)67cが表示される。マイクロボイド63またはデ
ラミネーション64等の欠陥があれば、その部分での反
射波(欠陥波)の波形(欠陥波形)67bが、CRT6
6上の表面波形67aと底面波形67cの間に現れる。
【0012】この反射法による超音波探傷検査では、通
常、欠陥が顕著なデラミネーション64の場合には、は
っきりした欠陥波形67bが超音波探傷器65のCRT
66上に認められるが、マイクロボイド63の場合に
は、このマイクロボイド63による反射波は得られず、
底面波が大きく減衰するのみで、はっきりした欠陥波形
67bが超音波探傷器65のCRT66上に認められな
い。
常、欠陥が顕著なデラミネーション64の場合には、は
っきりした欠陥波形67bが超音波探傷器65のCRT
66上に認められるが、マイクロボイド63の場合に
は、このマイクロボイド63による反射波は得られず、
底面波が大きく減衰するのみで、はっきりした欠陥波形
67bが超音波探傷器65のCRT66上に認められな
い。
【0013】このように、従来の反射法による超音波探
傷検査では、超音波探傷器65のCRT66上の表面波
形67aと底面波形67cの間に何らかの反射波形(欠
陥波形)67bが得られる場合はデラミネーション欠陥
であり、欠陥波形67bが得られず、底面波形67cが
大きく減衰している場合はマイクロボイド欠陥であると
推定はできる。しかし、両者を適確に識別することはで
きなかった。
傷検査では、超音波探傷器65のCRT66上の表面波
形67aと底面波形67cの間に何らかの反射波形(欠
陥波形)67bが得られる場合はデラミネーション欠陥
であり、欠陥波形67bが得られず、底面波形67cが
大きく減衰している場合はマイクロボイド欠陥であると
推定はできる。しかし、両者を適確に識別することはで
きなかった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】複合材が航空宇宙機器
等の構造強度部材に多用される中にあって、この複合材
の製造時に発生する欠陥、即ちデラミネーション(層間
剥離)とマイクロボイドを正しく評価、判断する技法が
必要となっている。しかし、これらの欠陥を識別する非
破壊検査方法は未だ確立されていない。
等の構造強度部材に多用される中にあって、この複合材
の製造時に発生する欠陥、即ちデラミネーション(層間
剥離)とマイクロボイドを正しく評価、判断する技法が
必要となっている。しかし、これらの欠陥を識別する非
破壊検査方法は未だ確立されていない。
【0015】前述したように、従来の複合材の非破壊検
査方法には、放射線透過検査方法と超音波探傷検査方法
があり、ガスホール等の体積欠陥に対しては放射線透過
検査方法(主としてX線)を適用し、デラミネーション
(層間剥離)、マイクロボイド等の面状欠陥に対しては
超音波探傷検査方法を適用するというように、両検査方
法を併用していた。しかし、面状欠陥に対して適用され
ている従来の超音波探傷検査方法では、デラミネーショ
ンとマイクロボイドとの仕分けは困難で、すべてデラミ
ネーションとして扱われていた。このような状況では、
複合材の製造加工プロセスで発生するそれぞれの欠陥を
防止する手が打てないのみならず、デラミネーションと
マイクロボイドとを誤診していると言っても過言ではな
い。
査方法には、放射線透過検査方法と超音波探傷検査方法
があり、ガスホール等の体積欠陥に対しては放射線透過
検査方法(主としてX線)を適用し、デラミネーション
(層間剥離)、マイクロボイド等の面状欠陥に対しては
超音波探傷検査方法を適用するというように、両検査方
法を併用していた。しかし、面状欠陥に対して適用され
ている従来の超音波探傷検査方法では、デラミネーショ
ンとマイクロボイドとの仕分けは困難で、すべてデラミ
ネーションとして扱われていた。このような状況では、
複合材の製造加工プロセスで発生するそれぞれの欠陥を
防止する手が打てないのみならず、デラミネーションと
マイクロボイドとを誤診していると言っても過言ではな
い。
【0016】本発明は、上記事情に鑑みて成されたもの
であり、その目的は、複合材を非破壊で検査して、従来
の検査方法では欠陥の性状評価までは不可能であったも
のを、欠陥を適確に識別判断できるようにした複合材の
超音波探傷検査方法を提供することにある。
であり、その目的は、複合材を非破壊で検査して、従来
の検査方法では欠陥の性状評価までは不可能であったも
のを、欠陥を適確に識別判断できるようにした複合材の
超音波探傷検査方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、複合材に送信
された超音波(入射超音波)がマイクロボイドを透過ま
たは反射する場合は、その高周波帯域成分が吸収、カッ
トされるが、デラミネーションを透過または反射した場
合は、そのようなことはないという点に着目して、複合
材の超音波探傷検査時に、受信超音波に対して周波数分
析を行うことで、超音波の欠陥性状の違いを反映した周
波数特性を検出するようにしたことを特徴とする。
された超音波(入射超音波)がマイクロボイドを透過ま
たは反射する場合は、その高周波帯域成分が吸収、カッ
トされるが、デラミネーションを透過または反射した場
合は、そのようなことはないという点に着目して、複合
材の超音波探傷検査時に、受信超音波に対して周波数分
析を行うことで、超音波の欠陥性状の違いを反映した周
波数特性を検出するようにしたことを特徴とする。
【0018】
【作用】複合材に超音波を入射させて、その複合材を透
過または複合材から反射してくる超音波を受信して、そ
の周波数や波形等を分析する。このとき、受信超音波の
周波数分析波形から、欠陥の性状の違いを反映した超音
波の周波数特性を検出することができる。
過または複合材から反射してくる超音波を受信して、そ
の周波数や波形等を分析する。このとき、受信超音波の
周波数分析波形から、欠陥の性状の違いを反映した超音
波の周波数特性を検出することができる。
【0019】欠陥がマイクロボイドであれば、入射超音
波がマイクロボイドによってその高周波帯域成分(短波
長成分)を吸収、カットされるために、入射超音波の周
波数帯域のピークの位置に対して受信超音波(透過また
は反射してくる超音波)の周波数帯域のピークの位置が
低周波側に移行する。
波がマイクロボイドによってその高周波帯域成分(短波
長成分)を吸収、カットされるために、入射超音波の周
波数帯域のピークの位置に対して受信超音波(透過また
は反射してくる超音波)の周波数帯域のピークの位置が
低周波側に移行する。
【0020】これに対して、欠陥がデラミネーションで
あれば、入射超音波の高周波帯域成分(短波長成分)が
吸収、カットされることはないので、周波数分析波形に
おける周波数帯域のピークの移動変化はない。このよう
に周波数特性がデラミネーションとマイクロボイドで顕
著に異なっている。この周波数特性の違いにより、デラ
ミネーションなのかマイクロボイドなのか欠陥性状を識
別評価することができる。
あれば、入射超音波の高周波帯域成分(短波長成分)が
吸収、カットされることはないので、周波数分析波形に
おける周波数帯域のピークの移動変化はない。このよう
に周波数特性がデラミネーションとマイクロボイドで顕
著に異なっている。この周波数特性の違いにより、デラ
ミネーションなのかマイクロボイドなのか欠陥性状を識
別評価することができる。
【0021】また、欠陥の種類、性状が識別できるの
で、複合材製造時に発生するそれぞれの欠陥に即応した
欠陥発生防止策が未然に打てる。そればかりか、検出さ
れた欠陥部材に対する使用可否を含めた複合材の品質評
価において、適確な判断ができる。
で、複合材製造時に発生するそれぞれの欠陥に即応した
欠陥発生防止策が未然に打てる。そればかりか、検出さ
れた欠陥部材に対する使用可否を含めた複合材の品質評
価において、適確な判断ができる。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。まず、本発明の第1実施例について述べる。図1
は、本実施例に係る透過法による超音波探傷検査システ
ムの構成を示すものである。
する。まず、本発明の第1実施例について述べる。図1
は、本実施例に係る透過法による超音波探傷検査システ
ムの構成を示すものである。
【0023】このシステムでは、被検体(複合材)11
を挟むように一対の探触子12a,bが互いに対向して
配置され、被検体11上をスキャンするようになってい
る。また、この探触子12a,bは超音波探傷器15に
接続されている。探触子12aは被検体11に超音波を
送信し、探触子12bは被検体11を透過してきた超音
波を受信する。探触子12bで受信された透過超音波
(受信波)は超音波探傷器15に送られる。超音波探傷
器15はCRT16を具備しており、受信された超音波
を受信波形17としてCRT16上に表示する。このC
RT16上の座標軸を例えば縦軸は受信波の波高値を示
し、横軸は時間を示すというようにあらかじめ設定して
おく。
を挟むように一対の探触子12a,bが互いに対向して
配置され、被検体11上をスキャンするようになってい
る。また、この探触子12a,bは超音波探傷器15に
接続されている。探触子12aは被検体11に超音波を
送信し、探触子12bは被検体11を透過してきた超音
波を受信する。探触子12bで受信された透過超音波
(受信波)は超音波探傷器15に送られる。超音波探傷
器15はCRT16を具備しており、受信された超音波
を受信波形17としてCRT16上に表示する。このC
RT16上の座標軸を例えば縦軸は受信波の波高値を示
し、横軸は時間を示すというようにあらかじめ設定して
おく。
【0024】超音波探傷器15には周波数分析器18と
C−Scan Record(図示せず)が接続されて
いる。周波数分析器18はCRT19を具備し、CRT
19上の座標軸を例えば縦軸は受信波の波高値を示し、
横軸は周波数を示すというようにあらかじめ設定してお
く。この周波数分析器18は超音波探傷器15から送ら
れてきた受信波の周波数分析を行い、そのCRT19上
に周波数分析波形110を表示する。
C−Scan Record(図示せず)が接続されて
いる。周波数分析器18はCRT19を具備し、CRT
19上の座標軸を例えば縦軸は受信波の波高値を示し、
横軸は周波数を示すというようにあらかじめ設定してお
く。この周波数分析器18は超音波探傷器15から送ら
れてきた受信波の周波数分析を行い、そのCRT19上
に周波数分析波形110を表示する。
【0025】超音波探傷器15に接続されているC−S
can Recordは、超音波探傷器15のCRT1
6上での受信波形の挙動を、被検体11全体について,
欠陥平面画像として記録表示する。つぎに、このシステ
ムを用いた超音波探傷検査方法を図1を用いて説明す
る。
can Recordは、超音波探傷器15のCRT1
6上での受信波形の挙動を、被検体11全体について,
欠陥平面画像として記録表示する。つぎに、このシステ
ムを用いた超音波探傷検査方法を図1を用いて説明す
る。
【0026】図1において、探触子12aから被検体
(複合材)11に超音波(通常、周波数は1〜10MHz
)の送信を行い、探触子12bで被検体11を透過し
てきた超音波(透過超音波)を受信する。探触子12b
で受信された透過超音波(受信波)は超音波探傷器15
に送られる。超音波探傷器15は、受信波を受信波形1
7としてCRT16上に表示すると供に、超音波探傷器
15に接続されたC−Scan Recordに受信波
形17の挙動情報を送る。
(複合材)11に超音波(通常、周波数は1〜10MHz
)の送信を行い、探触子12bで被検体11を透過し
てきた超音波(透過超音波)を受信する。探触子12b
で受信された透過超音波(受信波)は超音波探傷器15
に送られる。超音波探傷器15は、受信波を受信波形1
7としてCRT16上に表示すると供に、超音波探傷器
15に接続されたC−Scan Recordに受信波
形17の挙動情報を送る。
【0027】このとき、超音波探傷器15のCRT16
上に表示された受信波形17の波高値を観察すれば、そ
の減衰程度で、マイクロボイド、デラミネーション等の
欠陥の有無が分かる。
上に表示された受信波形17の波高値を観察すれば、そ
の減衰程度で、マイクロボイド、デラミネーション等の
欠陥の有無が分かる。
【0028】図1において、探触子12a,12bが、
マイクロボイド13の位置に対応しているときは、入射
超音波に対して透過超音波の減衰が大きく、超音波探傷
器15のCRT16上の受信波形17が低い波高値を示
す。また、探触子12a,12bが健全な部分(欠陥の
ない部分)の位置に対応しているときは、透過超音波の
減衰が小さくなる。さらに、探触子12a,12bが、
デラミネーション14の存在する位置に移動すると、再
び透過超音波の減衰が起こり、超音波探傷器15のCR
T16上の受信波形17が低い波高値を示す。
マイクロボイド13の位置に対応しているときは、入射
超音波に対して透過超音波の減衰が大きく、超音波探傷
器15のCRT16上の受信波形17が低い波高値を示
す。また、探触子12a,12bが健全な部分(欠陥の
ない部分)の位置に対応しているときは、透過超音波の
減衰が小さくなる。さらに、探触子12a,12bが、
デラミネーション14の存在する位置に移動すると、再
び透過超音波の減衰が起こり、超音波探傷器15のCR
T16上の受信波形17が低い波高値を示す。
【0029】この受信波形17の挙動を、被検体11全
体について、欠陥平面画像として記録表示する。これ
は、一定波高レベル(例えば、CRTフルスケールの4
0%の高さ)に受信波形17の波高値が満たないエリア
(欠陥エリア)を超音波探傷器15に接続されたC−S
can Recordに記録表示することにより行われ
る。この欠陥平面画像から欠陥エリアと欠陥のない健全
エリアの位置範囲を示す欠陥分布図(記録)が得られる
が、この画像では欠陥の性状は識別できない。
体について、欠陥平面画像として記録表示する。これ
は、一定波高レベル(例えば、CRTフルスケールの4
0%の高さ)に受信波形17の波高値が満たないエリア
(欠陥エリア)を超音波探傷器15に接続されたC−S
can Recordに記録表示することにより行われ
る。この欠陥平面画像から欠陥エリアと欠陥のない健全
エリアの位置範囲を示す欠陥分布図(記録)が得られる
が、この画像では欠陥の性状は識別できない。
【0030】さて、受信波形17の減衰の大きい欠陥エ
リアについては、超音波探傷器15に接続された周波数
分析器18によって、その欠陥エリアを透過した受信超
音波の周波数分析が行なわれる。周波数分析器18はC
RT19上に周波数分析波形110を表示する。この周
波数分析波形110には、欠陥の性状の違いが顕著に現
れる。これは欠陥の性状によって受信超音波の周波数特
性が異なるためである。以下、欠陥の性状別に超音波の
周波数特性を図3を用いて説明する。
リアについては、超音波探傷器15に接続された周波数
分析器18によって、その欠陥エリアを透過した受信超
音波の周波数分析が行なわれる。周波数分析器18はC
RT19上に周波数分析波形110を表示する。この周
波数分析波形110には、欠陥の性状の違いが顕著に現
れる。これは欠陥の性状によって受信超音波の周波数特
性が異なるためである。以下、欠陥の性状別に超音波の
周波数特性を図3を用いて説明する。
【0031】図3は、欠陥の性状別に超音波の周波数特
性を示したもので、同図(A)はマイクロボイドにおけ
る周波数特性、同図(B)はデラミネーションにおける
周波数特性を示したものである。
性を示したもので、同図(A)はマイクロボイドにおけ
る周波数特性、同図(B)はデラミネーションにおける
周波数特性を示したものである。
【0032】欠陥がマイクロボイド13の場合には、図
3(A)に示す通り、入射超音波の周波数帯域のピーク
(例えば5MHz )に対して、受信超音波の周波数帯域の
ピークが低周波側に移行する(例えば5MHz から2MHz
に移行)。これはマイクロボイド13によって、入射超
音波の高周波帯域成分(短波長成分)が吸収、カットさ
れるためである。
3(A)に示す通り、入射超音波の周波数帯域のピーク
(例えば5MHz )に対して、受信超音波の周波数帯域の
ピークが低周波側に移行する(例えば5MHz から2MHz
に移行)。これはマイクロボイド13によって、入射超
音波の高周波帯域成分(短波長成分)が吸収、カットさ
れるためである。
【0033】欠陥がデラミネーション14の場合には、
図3(B)に示す通り、入射超音波の周波数帯域のピー
ク(例えば5MHz )に対して受信超音波の周波数帯域成
分の移動変化は認めらず、入射超音波の周波数帯域のピ
ークと殆ど同じである。
図3(B)に示す通り、入射超音波の周波数帯域のピー
ク(例えば5MHz )に対して受信超音波の周波数帯域成
分の移動変化は認めらず、入射超音波の周波数帯域のピ
ークと殆ど同じである。
【0034】以上詳述したように、欠陥がマイクロボイ
ドであれば、受信超音波の周波数帯域のピークが低周波
側に移行し、欠陥がデラミネーションであれば受信超音
波の周波数帯域成分の変動はないというように、欠陥の
性状によって超音波の周波数特性が顕著に異なってい
る。
ドであれば、受信超音波の周波数帯域のピークが低周波
側に移行し、欠陥がデラミネーションであれば受信超音
波の周波数帯域成分の変動はないというように、欠陥の
性状によって超音波の周波数特性が顕著に異なってい
る。
【0035】このように受信超音波の周波数帯域成分の
移動有無(超音波の周波数特性)を観察、見分けること
によって、マイクロボイドとデラミネーションの欠陥の
性状を識別評価することができる。つぎに本発明の第2
実施例について述べる。図2は、本実施例に係る反射法
による超音波探傷検査システムの構成を示すものであ
る。
移動有無(超音波の周波数特性)を観察、見分けること
によって、マイクロボイドとデラミネーションの欠陥の
性状を識別評価することができる。つぎに本発明の第2
実施例について述べる。図2は、本実施例に係る反射法
による超音波探傷検査システムの構成を示すものであ
る。
【0036】図2において、探触子22は被検体21の
一方の面側に配置され、被検体21上をスキャンするよ
うになっている。探触子22は超音波探傷器25に接続
されている。
一方の面側に配置され、被検体21上をスキャンするよ
うになっている。探触子22は超音波探傷器25に接続
されている。
【0037】超音波探傷器25はCRT26を具備し、
CRT26上に探触子22で受信された被検体21から
の反射波の波形(反射波形)27を表示するようになっ
ている。このCRT26の座標軸を例えば縦軸は反射波
の波高値を示し、横軸は時間を示すというようにあらか
じめ設定しておく。この超音波探傷器25には周波数分
析器28が接続されている。
CRT26上に探触子22で受信された被検体21から
の反射波の波形(反射波形)27を表示するようになっ
ている。このCRT26の座標軸を例えば縦軸は反射波
の波高値を示し、横軸は時間を示すというようにあらか
じめ設定しておく。この超音波探傷器25には周波数分
析器28が接続されている。
【0038】周波数分析器28はCRT29を具備し、
CRT29の座標軸は、例えば縦軸は反射波の波高値を
示し、横軸は周波数を示すというようにあらかじめ設定
しておく。この周波数分析器28は超音波探傷器25か
ら送られてきた受信波の周波数分析を行い、そのCRT
29上に周波数分析波形210を表示する。つぎに、こ
のシステムを用いた超音波探傷検査方法を図2を用いて
説明する。
CRT29の座標軸は、例えば縦軸は反射波の波高値を
示し、横軸は周波数を示すというようにあらかじめ設定
しておく。この周波数分析器28は超音波探傷器25か
ら送られてきた受信波の周波数分析を行い、そのCRT
29上に周波数分析波形210を表示する。つぎに、こ
のシステムを用いた超音波探傷検査方法を図2を用いて
説明する。
【0039】被検体21に探触子22より超音波を送信
し、同探触子22で被検体21で反射された超音波(反
射波)を受信する。受信された反射波は超音波探傷器2
5に送られ、CRT26上にその波形(反射波形)27
が表示される。
し、同探触子22で被検体21で反射された超音波(反
射波)を受信する。受信された反射波は超音波探傷器2
5に送られ、CRT26上にその波形(反射波形)27
が表示される。
【0040】この反射波形27は、被検体21の表面で
の反射波(表面波)の波形(表面波形)27a、欠陥で
の反射波(欠陥波)の波形(欠陥波形)27bおよび被
検体21の底面での反射波(底面波)の波形(底面波
形)27cで構成される。この反射波形27を観察する
ことで、欠陥の有無が検出できる。
の反射波(表面波)の波形(表面波形)27a、欠陥で
の反射波(欠陥波)の波形(欠陥波形)27bおよび被
検体21の底面での反射波(底面波)の波形(底面波
形)27cで構成される。この反射波形27を観察する
ことで、欠陥の有無が検出できる。
【0041】図2において、探触子22がマイクロボイ
ド23の位置に対応しているときは、CRT26上に欠
陥波形27bは表示されず、表面波形27aと大きく減
衰した底面波形27cが表示される。これはマイクロボ
イド23では超音波の反射が起こらないためである。
ド23の位置に対応しているときは、CRT26上に欠
陥波形27bは表示されず、表面波形27aと大きく減
衰した底面波形27cが表示される。これはマイクロボ
イド23では超音波の反射が起こらないためである。
【0042】また、探触子22がデラミネーション24
の位置に対応しているときは、表面波形27aと大きく
減衰した底面波形27cの他に、欠陥波形27bが、C
RT26上の表面波形27aと底面波形27cの間(板
厚範囲)に表示される。ただしこのデラミネーション2
4が顕著なものでなければ、はっきりとした欠陥波形2
7bはCRT26上に表示されない。
の位置に対応しているときは、表面波形27aと大きく
減衰した底面波形27cの他に、欠陥波形27bが、C
RT26上の表面波形27aと底面波形27cの間(板
厚範囲)に表示される。ただしこのデラミネーション2
4が顕著なものでなければ、はっきりとした欠陥波形2
7bはCRT26上に表示されない。
【0043】上記したように、欠陥の性状により反射波
形27の表示状態が異なるので、このことを利用して、
欠陥の性状を推定はできる。しかし、適確に識別はでき
ない。
形27の表示状態が異なるので、このことを利用して、
欠陥の性状を推定はできる。しかし、適確に識別はでき
ない。
【0044】そこで本実施例では、前記第1実施例と同
様にして、底面波の周波数分析を行う。即ち超音波探傷
器25に接続された周波数分析器28は、底面波の周波
数分析を行い、そのCRT29上に周波数分析波形21
0を表示する。本実施例においても欠陥の性状による受
信超音波の周波数特性は第1実施例と同様なので、周波
数分析波形210にその特性が顕著に現れる。以下、そ
の周波数特性について、前記第1実施例と同様に図3を
用いて説明する。
様にして、底面波の周波数分析を行う。即ち超音波探傷
器25に接続された周波数分析器28は、底面波の周波
数分析を行い、そのCRT29上に周波数分析波形21
0を表示する。本実施例においても欠陥の性状による受
信超音波の周波数特性は第1実施例と同様なので、周波
数分析波形210にその特性が顕著に現れる。以下、そ
の周波数特性について、前記第1実施例と同様に図3を
用いて説明する。
【0045】欠陥がマイクロボイド23の場合は、図3
(A)に示す通り、入射超音波の周波数帯域のピーク
(例えば5MHz )に対し、受信超音波の周波数帯域のピ
ークが低周波側に移行する現象(例えば5MHz から2MH
z に移行)が認められるが、デラミネーション24の場
合は、図3(B)に示す通り、周波数帯域のピークの移
動、変化は認められない。
(A)に示す通り、入射超音波の周波数帯域のピーク
(例えば5MHz )に対し、受信超音波の周波数帯域のピ
ークが低周波側に移行する現象(例えば5MHz から2MH
z に移行)が認められるが、デラミネーション24の場
合は、図3(B)に示す通り、周波数帯域のピークの移
動、変化は認められない。
【0046】このようにマイクロボイド23とデラミネ
ーション24では反射波の周波数特性が顕著に異なる。
このため、超音波探傷器25のCRT26上にはっきり
とした反射波形27が認められないような場合でも、反
射波の周波数特性を観察することで、適確に欠陥性状の
識別ができる。
ーション24では反射波の周波数特性が顕著に異なる。
このため、超音波探傷器25のCRT26上にはっきり
とした反射波形27が認められないような場合でも、反
射波の周波数特性を観察することで、適確に欠陥性状の
識別ができる。
【0047】以上詳述したように本実施例においても、
受信超音波の周波数帯域成分の移動有無(超音波の周波
数特性)を観察、見分けることによって、マイクロボイ
ドとデラミネーションの欠陥の性状を識別評価すること
ができる。
受信超音波の周波数帯域成分の移動有無(超音波の周波
数特性)を観察、見分けることによって、マイクロボイ
ドとデラミネーションの欠陥の性状を識別評価すること
ができる。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、従来、複合材の非
破壊検査では、製造時に発生するマイクロボイドやデラ
ミネーション等の面状欠陥は、透過法または反射法によ
る超音波探傷検査方法によって探傷されていた。しか
し、この従来の検査方法では、マイクロボイドによる超
音波の減衰なのか、またはデラミネーションによる超音
波の減衰なのかは識別できず、両者欠陥による超音波の
減衰の尺度で欠陥をマップ化しているにすぎなかった。
破壊検査では、製造時に発生するマイクロボイドやデラ
ミネーション等の面状欠陥は、透過法または反射法によ
る超音波探傷検査方法によって探傷されていた。しか
し、この従来の検査方法では、マイクロボイドによる超
音波の減衰なのか、またはデラミネーションによる超音
波の減衰なのかは識別できず、両者欠陥による超音波の
減衰の尺度で欠陥をマップ化しているにすぎなかった。
【0049】従って、従来の検査方法では、超音波の減
衰が同程度であるため、マイクロボイドもデラミネーシ
ョンも同一欠陥として扱われ、製造時に適確なる欠陥発
生防止策が打てないばかりか、部材の強度、使用可否等
の判断も不明確となっていた。
衰が同程度であるため、マイクロボイドもデラミネーシ
ョンも同一欠陥として扱われ、製造時に適確なる欠陥発
生防止策が打てないばかりか、部材の強度、使用可否等
の判断も不明確となっていた。
【0050】本発明によれば、複合材に超音波を入射さ
せて、その複合材を透過または複合材から反射してくる
超音波を受信して、その周波数や波形等を分析するよう
にしたことで、欠陥がマイクロボイドであれば、入射超
音波がマイクロボイドによってその高周波帯域成分(短
波長成分)を吸収、カットされるために、入射超音波の
周波数帯域のピークの位置に対して受信超音波(透過ま
たは反射してくる超音波)の周波数帯域のピークの位置
が低周波側に移行した周波数分析波形が得られ、欠陥が
デラミネーションであれば、入射超音波の高周波帯域成
分(短波長成分)が吸収、カットされることはないの
で、受信超音波の周波数帯域のピークの移動変化が認め
られない周波数分析波形が得られ、この欠陥の性状の違
いを顕著に反映した周波数特性により、デラミネーショ
ンなのかマイクロボイドなのか欠陥性状を識別評価する
ことができる。
せて、その複合材を透過または複合材から反射してくる
超音波を受信して、その周波数や波形等を分析するよう
にしたことで、欠陥がマイクロボイドであれば、入射超
音波がマイクロボイドによってその高周波帯域成分(短
波長成分)を吸収、カットされるために、入射超音波の
周波数帯域のピークの位置に対して受信超音波(透過ま
たは反射してくる超音波)の周波数帯域のピークの位置
が低周波側に移行した周波数分析波形が得られ、欠陥が
デラミネーションであれば、入射超音波の高周波帯域成
分(短波長成分)が吸収、カットされることはないの
で、受信超音波の周波数帯域のピークの移動変化が認め
られない周波数分析波形が得られ、この欠陥の性状の違
いを顕著に反映した周波数特性により、デラミネーショ
ンなのかマイクロボイドなのか欠陥性状を識別評価する
ことができる。
【0051】また、本発明によれば、複合材が多用され
る状況下にあって、欠陥の種類、性状が正確に識別でき
るので、複合材製造時に発生するそれぞれの欠陥に即応
した欠陥発生防止策が未然に打てる。そればかりか、検
出された欠陥部材に対する使用可否を含めた複合材の品
質評価において、適確な判断ができる。これと同時に航
空宇宙機体の保全および飛行安全の一助にもなる。
る状況下にあって、欠陥の種類、性状が正確に識別でき
るので、複合材製造時に発生するそれぞれの欠陥に即応
した欠陥発生防止策が未然に打てる。そればかりか、検
出された欠陥部材に対する使用可否を含めた複合材の品
質評価において、適確な判断ができる。これと同時に航
空宇宙機体の保全および飛行安全の一助にもなる。
【図1】本発明の第1実施例に係る透過法による超音波
探傷検査システムの構成図。
探傷検査システムの構成図。
【図2】本発明の第2実施例に係る反射法による超音波
探傷検査システムの構成図。
探傷検査システムの構成図。
【図3】第1および第2実施例おける超音波の周波数特
性を欠陥の性状別に示した図。
性を欠陥の性状別に示した図。
【図4】従来の透過法による超音波探傷検査システムの
概念図。
概念図。
【図5】図4のシステムによる受信波形の挙動を欠陥平
面画像として表示した図。
面画像として表示した図。
【図6】従来の反射法による超音波探傷検査システムの
概念図。
概念図。
11,21…被検体、12a,12b,22…探触子、
13,23…マイクロボイド、14,24…デラミネー
ション、15,25…超音波探傷器、16,26…(超
音波探傷器の)CRT、17…受信波形、18,28…
周波数分析器、19,29…(周波数分析器の)CR
T、110,210…周波数分析波形、27…反射波
形、27a…表面波形、27b…欠陥波形、27c…底
面波形、51…欠陥平面画像、52a,52b…欠陥エ
リア、53…健全エリア。
13,23…マイクロボイド、14,24…デラミネー
ション、15,25…超音波探傷器、16,26…(超
音波探傷器の)CRT、17…受信波形、18,28…
周波数分析器、19,29…(周波数分析器の)CR
T、110,210…周波数分析波形、27…反射波
形、27a…表面波形、27b…欠陥波形、27c…底
面波形、51…欠陥平面画像、52a,52b…欠陥エ
リア、53…健全エリア。
Claims (1)
- 【請求項1】 複合材に超音波を入射させて、その透過
波または反射波の減衰度合いによって、複合材の欠陥の
有無、欠陥の程度およびエリアを検出する複合材の超音
波探傷検査方法において、 前記検出された欠陥エリアの透過波または反射波の周波
数分析を行い、超音波の欠陥性状の違いを反映した周波
数特性を検出するようにしたことを特徴とした複合材の
超音波探傷検査方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4178274A JPH0618488A (ja) | 1992-07-06 | 1992-07-06 | 複合材の超音波探傷検査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4178274A JPH0618488A (ja) | 1992-07-06 | 1992-07-06 | 複合材の超音波探傷検査方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0618488A true JPH0618488A (ja) | 1994-01-25 |
Family
ID=16045610
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4178274A Withdrawn JPH0618488A (ja) | 1992-07-06 | 1992-07-06 | 複合材の超音波探傷検査方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0618488A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012058152A (ja) * | 2010-09-10 | 2012-03-22 | Toshiba Corp | 状態判定装置及び方法 |
JP2012237761A (ja) * | 2012-08-20 | 2012-12-06 | Toshiba Corp | 状態判定装置及び方法 |
CN103168232A (zh) * | 2010-10-22 | 2013-06-19 | 株式会社Ihi | 超声波探伤装置、超声波换能器以及超声波探伤方法 |
KR101276764B1 (ko) * | 2010-12-13 | 2013-06-19 | 세이프텍(주) | 초음파 탐상 시스템 |
WO2015098010A1 (ja) | 2013-12-25 | 2015-07-02 | 川崎重工業株式会社 | 複合材料内のポロシティ評価方法およびポロシティ評価装置 |
JP2019095438A (ja) * | 2017-11-22 | 2019-06-20 | ザ・ボーイング・カンパニーThe Boeing Company | ランプを有する構造体の超音波検査 |
-
1992
- 1992-07-06 JP JP4178274A patent/JPH0618488A/ja not_active Withdrawn
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012058152A (ja) * | 2010-09-10 | 2012-03-22 | Toshiba Corp | 状態判定装置及び方法 |
CN103168232A (zh) * | 2010-10-22 | 2013-06-19 | 株式会社Ihi | 超声波探伤装置、超声波换能器以及超声波探伤方法 |
US9719966B2 (en) | 2010-10-22 | 2017-08-01 | Ihi Corporation | Ultrasonic flaw detecting apparatus, ultrasonic transducer, and ultrasonic flaw detecting method |
KR101276764B1 (ko) * | 2010-12-13 | 2013-06-19 | 세이프텍(주) | 초음파 탐상 시스템 |
JP2012237761A (ja) * | 2012-08-20 | 2012-12-06 | Toshiba Corp | 状態判定装置及び方法 |
WO2015098010A1 (ja) | 2013-12-25 | 2015-07-02 | 川崎重工業株式会社 | 複合材料内のポロシティ評価方法およびポロシティ評価装置 |
EP3088886A4 (en) * | 2013-12-25 | 2017-06-14 | Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha | Device and method for evaluating porosity in composite material |
US10094808B2 (en) | 2013-12-25 | 2018-10-09 | Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha | Method and device for evaluating porosities inside composite material |
JP2019095438A (ja) * | 2017-11-22 | 2019-06-20 | ザ・ボーイング・カンパニーThe Boeing Company | ランプを有する構造体の超音波検査 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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