JPH0616157Y2 - アンテナのマストパイプ用足場 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、短波の送受信等無線に使用するアンテナのマ
ストパイプ用足場に関するものである。

（従来の技術） 従来、国内外からの短波放送を受信したり、とりわけア
マチュア無線で、送受信するために、受信器に外部アン
テナを接続している。このとき前記短波の電界強度はき
わめて弱いので、アンテナは必ず用いられる。このアン
テナとして垂直アンテナを使用すると、アンテナの高さ
は例えば24ｍ位になる。このとき、アンテナのマストの
先端にアンテナ線を取付ける必要がある。また、前記マ
ストは大地に垂直に固定されているので、前記マストの
先端に作業者の手が届くようにするため、前記マストに
足場が必要となる。この足場は、マストに直接固定され
ている。

なお、前記マストは長いので、その下部は普通金属製塔
であり、この塔の上端に金属製マストパイプが連設され
ている。そして、前記塔には足場があるが、マストパイ
プには足場を特別に付設する必要がある。この足場は、
マストパイプに直接固定された金属又は木製の棒又は管
で形成されている。

しかるに、このようなマストパイプに固定された足場
は、その位置間隔等を調整することができないので、不
便である。また従来の足場は全体に重量があり、そのた
めアンテナのマストパイプ全体の重量が著しく増加する
という欠点があった。

〔考案が解決しようとする課題〕

そこで本考案は、上述の従来技術の欠点をなくし、取付
位置の調整を容易とし、軽量かつ簡単な構造で丈夫な、
アンテナのマストパイプ用足場の開発を目的とするもの
である。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するため、本考案アンテナのマストパイ
プ用足場は、棒状の足掛部と、該足掛部の略中央に固着
され、断面を一対の対辺部と連結部とで略コ字状とし、
かつ、該対辺部にそれぞれアンテナのマストパイプに臨
ませる凹部を有する取付部と、該取付部の連結部に設け
た二つの透孔に着脱自在に取付けられるＵ字棒とを備
え、前記取付部と該Ｕ字棒とにより前記マストパイプを
挟むように着脱自在に取付けることが効果的である。

〔作用〕

上記のように構成された、アンテナのマストパイプ用足
場では、足場部の略中央に取付部が固着されているの
で、取付部の両側に足掛部が延びる形になり、作業者が
足掛部の両端側を必要に応じて使用できる。そして、取
付部に着脱自在に取付けられたＵ字棒と取付部の凹部と
によりマストパイプを挟むようにして足場をマストパイ
プに着脱自在に強固に取付け、かつ、足場の位置を調整
できる。また、取付部を略コ字状になし、これの対辺部
にそれぞれ凹部を設けて、Ｕ字棒でマストパイプに締付
けるべくなしたので、作業者が足掛部に足を掛けて万一
取付部が回動状に動こうとした場合は、該凹部がマスト
パイプの外表面に当接して保持することとなり、安全性
の高いものとなる。

さらに足掛部を棒状にし、外周を凹凸状にすると、足場
部を構造簡単かつ丈夫で、滑ることなく安全に使用し易
いものとすることができる。

〔実施例〕

引き続き本考案の要旨をより明確とするため、図面を用
いて一実施例の説明をする。

第１図及び第２図に示された一実施例において、アンテ
ナのマストパイプ用足場10は足掛部11、取付部12及びＵ
字棒13から成る。

足掛部11は鉄等の棒状金属からなり、作業者の足をのせ
ることができ、また、作業者が手で握ることのできる程
度の大きさのものであり、滑り止めのため、表面に凹凸
がある。

次に、取付部12は、鉄等の金属の金属板を板金加工した
ものであり、足場部11の略中央に溶接により固着されて
いる。また、該取付部12の断面は、一対の対辺部と連結
部とで、略コ字状となっており、かつ、一対の対辺部に
円弧状の凹部12a、12bが設けられ、また、連結部に一対
の透孔12c、12dが穿設されている。

次に、Ｕ字棒13は断面円形の棒であり、その両端にねじ
切りしてある。Ｕ字棒13は透孔12c、12dを通してナット
14で着脱自在に固定される。なおこのとき、ナット14の
ゆるみを防ぐために、スプリングワッシャー15a及びワ
ッシャー15bが使用される。

このようにして、円弧状凹部12a、12b及びＵ字棒13にて
挟むようにして、足場10がアンテナのマストパイプ20に
着脱自在に取付けられる。

なお、錆止めのため、足場部11、取付部12、Ｕ字棒13及
びナット14には亜鉛メッキが施されている。

そして、マストパイプ20に任意間隔にて任意数の足場10
を取付けることにより、作業者のアンテナ取付、保守等
の作業に適した足場10の配置とすることができる。また
そのため当然の帰結として、足場10の配置を極めて容易
に調整することができる。

なお、前記実施例では、足掛部に滑り止めのために表面
へ凹凸を設けたが、明示の形状に限定されることなく、
また、必ずしも設けなくともよく、また、具体的形状、
材質、大きさ等は、前記した本考案の目的、作用及び後
記する考案の効果が達成される範囲内において、それぞ
れ任意に定められてよく、これらの変更はいずれも本考
案の要旨を何ら変更するものでないことは申すまでもな
い。

〔考案の効果〕

本考案は、上述の通り構成されているので、次に記載す
る効果を奏する。

足場の取付部をＵ字棒を使用してアンテナのマストパイ
プに着脱自在に強固に取付けることができる。そのた
め、足場の位置を容易に調整できるので、アンテナの取
付け、保守点検等の作業に便利なように任意数の足場を
任意間隔にてマストパイプに取付けることができる。ま
た、取付部の対辺部に設けた凹部により作業者が足掛部
に足を掛けた際に、万一取付部が回動状に動こうとした
場合は、円弧状の凹部がマストパイプに当接して保持す
ることとなるので、安全性の高いものとなる。

次に足場の全体の構造が簡単で軽量かつ丈夫なので、使
い易く、耐久性がよい。

さらに、足掛部を棒状にすると、誰でも容易に使用で
き、かつ、滑り止めも簡単に設けえてコストの安いもの
となる。

このように、本考案は実用上まことに優れた考案であ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示したもので、第１図は一部
を切欠して示す平面図、第２図は第１図の正面図であ
る。 10……足場 11……足掛部 12……取付部 12Ｃ、12ｄ……透孔 13……Ｕ字棒 20……マストパイプ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】棒状の足掛部11と、該足掛部11の略中央に
   固着され、断面を一対の対辺部と連結部とで略コ字状と
   し、かつ、該対辺部にそれぞれアンテナのマストパイプ
   20に臨ませる凹部12a、12bを有する取付部12と、該取付
   部12の連結部に設けた二つの透孔12c、12dに着脱自在に
   取付けられるＵ字棒13とを備え、前記取付部12と該Ｕ字
   棒13とにより前記マストパイプ20を挟むように着脱自在
   に取付けられてなることを特徴とするアンテナのマスト
   パイプ用足場。