JPH06160537A - 放射線検出器 - Google Patents

放射線検出器

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Publication number
JPH06160537A
JPH06160537A JP20944893A JP20944893A JPH06160537A JP H06160537 A JPH06160537 A JP H06160537A JP 20944893 A JP20944893 A JP 20944893A JP 20944893 A JP20944893 A JP 20944893A JP H06160537 A JPH06160537 A JP H06160537A
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JP
Japan
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single crystal
light
glass plate
radiation detector
photomultipliers
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Application number
JP20944893A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Yamakawa
勉 山河
Takuzo Takayama
卓三 高山
Keisei Shudo
経世 首藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、光学的手段によって位置レスポンス
特性の向上を図ることにより、非線形回路の負担を軽減
させると共に均一性の向上を図りながら同時に固有分解
能やエネルギ分解能も向上できる放射線検出器を提供す
ることを目的とする。 【構成】本発明による放射線検出器は、被検体から放射
された放射線を光に変換する板状の単結晶2と、単結晶
2上に装着され、光を透過するガラス板5と、ガラス板
5上に配列され、単結晶2からガラス板5を介して入力
する光を電気信号に変換する複数の光電子増倍管9と、
光電子増倍管9とガラス板5との間に充填され、光電子
増倍管9の入力面とガラス板5との少なくとも一方とほ
ぼ同じ屈折率を有する充填剤13とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シンチレーションカメ
ラに用いられる放射線検出器の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】シンチレーションカメラは、放射性同位
元素(radioisotope;以下単に「RI」という)によっ
て標識(ラベル)された放射性医薬品が体内に投与され
るとその薬品の性質によって定まる特定の臓器や組織に
吸収され集中する性質を利用して、そこからランダムに
放出されるγ線を一定時間検出することによりRI分布
(シンチグラム)を求めるものであり、臓器の形状や機
能、病巣の有無、代謝機能などの診断に有用である。
【0003】このシンチレーションカメラに用いられる
従来のアンガー型放射線検出器は、図9に示す如く構成
されている。すなわち、シンチレータ30は、γ線を受
けて閃光を発するヨウ化ナトリウム(NaI) の板状の単結
晶31の前面(γ線入射面)にこの単結晶31を潮解か
ら保護するためのアルミ板32を取り付け、この単結晶
板31の背面(シンチレーション光出力面)にこの単結
晶31を潮解から保護し且つシンチレーション光を透過
するためのガラス板34をシリコン系の接着剤33で接
着して成り、変形しないように鉄枠のフランジ35によ
り環装している。
【0004】従来の放射線検出器は、このフランジ35
に複数本のスタッド44を立設して骨組みを作り、シン
チレータ30のガラス板34の上に硬化性の二液性シリ
コン36を用いてアクリル板のライトガイド37を接着
し、このライトガイド37の上面に光学グリスなどのカ
ップリング剤38を介して底面に光電面40を形成した
複数本の光電子増倍管39をちょう密に配列していて、
この光電子増倍管39をそのソケット41に挿入したス
プリング42を介してケース43によりライトガイド3
7に押し付けることにより固定した構造であり、単結晶
31内で生じたシンチレーション光を接着剤33、ガラ
ス板34、二液性シリコン36、ライトガイド37、カ
ップリング剤38、そして光電子増倍管39の外管を順
に介して光電面40で検出する。シンチレーションカメ
ラの電子回路は、この放射線検出器の各光電子増倍管3
9の出力を受けて、それらを加算したエネルギ信号、す
なわちシンチレーションの全発光量に比例する信号を入
射γ線のエネルギに応じて設定したウインドウにより選
別することにより有効な情報だけを収集し、また各光電
子増倍管39からの出力に配列位置に応じた係数を乗じ
て加算することによりγ線の入射位置を計算し、RI分
布を出力する。
【0005】ところで、従来の放射線検出器は、上述し
たようにガラス板34やライトガイド37などの複数の
部材を層状に重ねた構造を有している。このため、シン
チレーション光は、屈折率の異なる各部材間、例えばガ
ラス板34とシリコン36との境界面やシリコン36と
ライトガイド37との境界面に臨界角を越えて入射する
とき、全反射する。したがって、光電子増倍管39のシ
ンチレーション位置に対する感度特性(いわゆる光電子
増倍管の位置レスポンス特性)は、シンチレーション位
置が光電子増倍管39の感度中心から離れるほど全反射
成分が増加するので、γ線がこの感度中心から離れた位
置に入射するほど低下する。この結果、シンチレーショ
ンカメラの電子回路は、γ線の入射位置を上記感度中心
に偏って計算し、輝点をこの感度中心に集中させる傾向
を示すので、シンチレーションカメラにとって重要な基
本性能の一つである均一性が低下するという不具合が生
じていた。そこで、従来のシンチレーションカメラは、
ポイントソース(点線源)をシンチレータ表面で移動さ
せながら収集した位置レスポンス特性に基づいて、各光
電子増倍管の出力を電子回路内で非線形補正することに
より均一性の低下を抑えている。
【0006】しかし、このような補正は、補正回路に過
大な負担をかけるばかりか、シンチレーションカメラの
他の基本性能である固有分解能やエネルギ分解能をある
程度犠牲にしたものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に対処すべくなされたもので、第1の目的は、光学的
手段によって位置レスポンス特性の向上を図ることによ
り、非線形回路の負担を軽減させると共に均一性の向上
を図りながら同時に固有分解能やエネルギ分解能も向上
できる放射線検出器を提供することである。また、第2
の目的は放射線検出器の構造を簡単にすることにより検
出器の小型化や軽量化を図ると共に、組立工数の削減を
図ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による放射線検出
器は、被検体から放射された放射線を光に変換する板状
の単結晶と、前記単結晶上に装着され、前記光を透過す
る透過部材と、前記透過部材上に配列され、前記単結晶
から前記透過部材を介して入力する前記光を電気信号に
変換する複数の光電子増倍管と、前記光電子増倍管と前
記透過部材との間に充填され、前記光電子増倍管の入力
面と前記透過部材との少なくとも一方とほぼ同じ屈折率
を有する充填剤とを具備したことを特徴とする。
【0009】本発明による他の放射線検出器は、被検体
から放射された放射線を光に変換する板状の単結晶と、
前記光を透過する透過部材と、前記透過部材または前記
単結晶とほぼ同じ屈折率を有し、前記単結晶上に前記透
過部材を接着する接着剤と、前記透過部材上に配列さ
れ、前記単結晶から前記透過部材を介して入力する前記
光を電気信号に変換する複数の光電子増倍管とを具備し
たことを特徴とする。
【0010】本発明によるさらに他の放射線検出器は、
被検体から放射された放射線を可視光に変換する板状の
単結晶と、この単結晶上に装着され、可視光を透過する
透過部材と、この透過部材上に配列され、単結晶から透
過部材を介して入力する可視光を前面から側面にかけて
形成した光電面で受けて電気信号に変換する複数の光電
子増倍管とを具備したことを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明による放射線検出器によれば、単結晶内
で生じたシンチレーション光は透過部材を通過し、また
光電子増倍管の入力面と透過部材との少なくとも一方と
ほぼ同じ屈折率を有する充填剤を通過して光電子増倍管
に到達するので、従来、ガラス板とライトガイドとの境
界面などで生じていた反射成分がなくなり、位置レスポ
ンス特性の向上を図ることができ、その結果、均一性の
向上を図りながら同時に固有分解能やエネルギ分解能も
向上させることができる。
【0012】本発明による他の放射線検出器によれば、
単結晶内で生じたシンチレーション光は透過部材または
単結晶とほぼ同じ屈折率を有する接着剤と透過部材を順
に介して光電子増倍管に到達するので、従来、屈折率の
異なる接着剤とライトガイドとの間の境界面で生じてい
た全反射成分がなくなり、位置レスポンス特性の向上を
図ることができ、その結果、均一性の向上を図りながら
同時に固有分解能やエネルギ分解能も向上させることが
できる。
【0013】本発明によるさらに他の放射線検出器によ
れば、光電子増倍管の側面に到達するシンチレーション
光も検出できるので、位置レスポンス特性の向上を図る
ことができ、その結果、均一性の向上を図りながら同時
に固有分解能やエネルギ分解能も向上させることができ
る。
【0014】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。本実施例は、図1に示すように構成されている。す
なわち、シンチレータ1は、γ線を受けて閃光を発する
ヨウ化ナトリウム(NaI) の板状の単結晶2の前面(γ線
入射面)に、この単結晶2を潮解から保護するためのア
ルミ板3を装着し、この単結晶2の背面(シンチレーシ
ョン光出力面)に、従来のシンチレータのガラス板とラ
イトガイドとの合計厚に応じた厚さに応じて9〜16m
m厚に調整したガラス板5を配し、単結晶2とガラス板
5との間をこのガラス板5の屈折率(例えば1.51)
とほぼ同じ屈折率のアクリル系接着剤4で充填し接着し
て成る。ガラス板5は、上記厚さを有しているので、単
結晶2を潮解から保護するだけでなく、ライトガイドと
しての機能も兼用することができる。そして、このシン
チレータ1を、変形しないように鉄枠のフランジ6によ
り環装している。
【0015】本放射線検出器は、このフランジ6にスタ
ッド7を立設して骨組みを作り、図2に示すように、シ
ンチレータ1のガラス板5の上に、底面に光電面10を
形成した複数の光電子増倍管9をちょう密に、且つ最端
の光電子増倍管9をガラス板5に対しオーバハング(片
持ち)の状態で配列し、このガラス板5と光電子増倍管
9との間を、ガラス板5または光電子増倍管9の外管
(一般に硼硅酸ガラスやカリウムフリーガラスが採用さ
れている)の少なくとも一方の屈折率とほぼ同じ屈折率
のアクリル系接着剤8で充填し接着する。そして、これ
らシンチレータ1や光電子増倍管9などを、暗箱および
磁気シールドボックスを構成するケース12に収容して
成る。
【0016】この種の放射線検出器は単結晶2内で生じ
た閃光を複数の光電子増倍管9で検出して、その出力の
重み付け計算にて位置を算出している。このため単結晶
2内の閃光を光電子増倍管9へ導くガラス板5の厚みは
最低9mm以上必要である。
【0017】以上のように構成された本放射線検出器に
よれば、次のような作用効果を実現できる。まず第1
に、単結晶2内で生じたシンチレーション光は、ガラス
板5の屈折率とほぼ同じ屈折率の接着剤4、ガラス板
5、ガラス板5または光電子増倍管9の外管の少なくと
も一方の屈折率とほぼ同じ屈折率の接着剤8、光電子増
倍管9の外管を順に通過して、光電子増倍管9の光電面
10に到達するので、光学的損失が極めて少ない。つま
り、従来、屈折率の異なる部材間、単結晶と接着剤間、
接着剤とガラス板間、ガラス板とシリコン系接着剤間、
シリコン系接着剤とライトガイド間、ライトガイドとカ
ップリング剤間、カップリング剤と光電子増倍管間で生
じていたシンチレーション光の全反射成分が減少するの
で、位置レスポンス特性を従来に比べ向上することがで
きる。図3は本実施例による放射線検出器の位置レスポ
ンス特性を×印で示し、従来の放射線検出器の位置レス
ポンス特性を黒塗り三角印で示した図である。ただし、
×印で示した本実施例の位置レスポンス特性は、単結晶
2とガラス板5間のアクリル系接着剤4を従来と同じシ
リコン系接着剤に代えて計測したものである。このよう
に位置レスポンス特性が向上するので、非線形回路の負
担を軽減できると共に、均一性の向上を図りながら同時
に固有分解能やエネルギ分解能も向上できる。この位置
分解能やエネルギー分解能の向上程度を実測値で具体的
に示すと、位置分解能はFWHM0.2mm以上、エネ
ルギー分解能は0.8%以上を示した。なお、本実施例
は位置レスポンス特性が良好であるので、隣り合う光電
子増倍管の間隔を広げても従来程度の位置分解能やエネ
ルギー分解能を維持することができる。したがって従来
程度の位置分解能やエネルギー分解能で十分な場合、光
電子増倍管の本数を減らし、安価でメンテナンスの簡易
な放射線検出器を提供できる。
【0018】第2に、本実施例は、最端に配列する光電
子増倍管9を片持ち(オーバハング)の状態でガラス板
5に保持したことによって、単結晶2の入射面積以上の
広い範囲に光電子増倍管9を配列することができ、した
がって単結晶2の周辺部分の像の歪みを軽減できる。
【0019】第3に、本実施例は、最端に配列する光電
子増倍管9を片持ちの状態でガラス板5に保持したこと
によって、ガラス板5の面積サイズを変更する必要がな
く、この結果、従来のフランジ6をそのまま流用できる
と共に検出器の大型化を回避できる。
【0020】第4に、本実施例は、従来のアクリル板お
よび従来のスプリングを除去した簡単な構成のため、小
型化や軽量化を図ることができると共に、組立工数を削
減できる。
【0021】次に第2の実施例について説明する。図4
は本実施例の構成を示す断面図である。なお、図1と同
じ部分には同符号を付して、詳細な説明は省略する。
【0022】先の実施例では、光電面10を光電子増倍
管9の外管の底面にのみ形成しているのに対し、本実施
例は図4に示すように、光電面13を光電子増倍管9の
外管の底面から3〜10mm高さまで延長して側面に形成
し、且つ第1実施例で用いたアクリル系接着剤8をこの
側面の高さまで充填したことを特徴とするものである。
【0023】したがって、本実施例は、図4に示したよ
うに、光電子増倍管9が従来の受光角度θ0 より広い受
光角度θ1 をもってシンチレーション光を検出すること
ができるので、図3に示すように、先の実施例より良好
な位置レスポンス特性を実現できる。なお、図3は従来
を黒塗り三角で、本実施例を黒塗り四角で示している。
ただし、黒塗り四角印で示した本実施例の位置レスポン
ス特性は、単結晶2とガラス板5間のアクリル系接着剤
4を従来と同じシリコン系接着剤に代えて計測したもの
である。
【0024】なお、本実施例は、アクリル系接着剤8を
光電面13の側面まで充填せずに、第1の実施例のよう
に光電子増倍管9の底面部だけに装着したとしても、図
3に黒塗り丸印で示したように先の実施例より良好な位
置レスポンス特性を実現することができる。
【0025】次に第3の実施例について説明する。図5
は本実施例によるガラス板の平面図である。なお、本実
施例による放射線検出器の全体構成は図1に示した第1
の実施例と異ならない。
【0026】本実施例は、シンチレータ1のガラス板5
の上面に光電子増倍管9を配列する位置を示すリング状
のマーキング14を施したことを特徴とする。したがっ
て、本実施例は、光電子増倍管9をガラス板5上に配置
するときにこのこのマーキング14を目安にすればよい
ので、組立作業を正確に且つ効率的に行うことができ
る。
【0027】次に第4の実施例について説明する。図6
は本実施例によるガラス板の平面図である。なお、本実
施例による放射線検出器の全体構成は図1に示した第1
の実施例と異ならない。
【0028】本実施例は、ガラス板5の上面の光電子増
倍管9を配置しない部分(斜線部分)に、反射剤を含有
した塗料15をシルク印刷によって塗潰したことを特徴
とする。
【0029】したがって、本実施例は、光電子増倍管9
がシンチレーション光を良好に検出することができるの
で、位置レスポンス特性を向上することができる。次に
第5の実施例について説明する。
【0030】図7は本実施例の構成を示す断面図であ
る。なお、図1と同じ部分には同符号を付して、詳細な
説明は省略する。本実施例は、ガラス板5の上面の光電
子増倍管9を配置しない部分を断面V字形に切削し、ガ
ラス板5の上面に光電子増倍管9を受ける台座16を形
成し、このV字形に切削した部分の表面に反射剤151
を塗潰したことを特徴とする。
【0031】したがって、本実施例は、光電子増倍管9
をガラス板5上に配置するときにこの台座16を目安に
すればよいので、組立作業の正確性や効率性を高めるこ
とができる。また、このV字形に切削した部分の表面に
到達したシンチレーション光は、反射剤151 で反射し
光電子増倍管9に入射して検出されるので、ガラス板5
の厚さを薄くしたり、隣合う光電子増倍管9の間隔を広
げることができる。
【0032】次に第6の実施例について説明する。本実
施例は、ガラス板5から光電子増倍管9を取り外す際に
使用する治具および取り外し方法に関する。図8はこの
治具による取り外し手順を順次説明するための図であ
る。
【0033】本実施例は、図8(a),(b)に示すよ
うに、光電子増倍管9のネジ山17に螺合しているソケ
ット11を取り外し、図8(c),(d)に示すよう
に、このソケット11に代えて、取り外し用の治具18
を光電子増倍管9のネジ山17に螺合する。治具18
は、一側の内壁にネジ山19を螺刻し、かつ他側にハン
ドル20を装着した円筒である。そして、この治具21
を把持して図8(e)に示すように、光電子増倍管9を
ガラス板5上で回転したり傾斜することにより、アクリ
ル系接着剤8が光電子増倍管9やガラス板5から剥離
し、ガラス板5から光電子増倍管9を容易に取り外すこ
とができる。光電子増倍管9を取り外した後は、アルコ
ール等でガラス板5の表面を清掃し、新たな光電子増倍
管9をアクリル系接着剤8で接着する。
【0034】このように本実施例によると、ガラス板5
から光電子増倍管9を容易に取り外すことができるの
で、故障等による光電子増倍管9の交換作業を簡単に行
うことができる。なお、上記治具18はネジ山19を設
けずに円筒の内壁に摩擦係数の高い例えばゴムを装着し
て、このゴムによる摩擦力を利用して治具を光電子増倍
管9に固定するようにしてもよい。
【0035】本発明は上述した実施例に限定されること
なく、種々変形して実施例可能である。例えば、単結晶
2とガラス板5を接着する接着剤の屈折率は単結晶2の
屈折率とほぼ同じであってもよい。
【0036】
【発明の効果】本発明による放射線検出器は、被検体か
ら放射された放射線を光に変換する板状の単結晶と、前
記単結晶上に装着され、前記光を透過する透過部材と、
前記透過部材上に配列され、前記単結晶から前記透過部
材を介して入力する前記光を電気信号に変換する複数の
光電子増倍管と、前記光電子増倍管と前記透過部材との
間に充填され、前記光電子増倍管の入力面と前記透過部
材との少なくとも一方とほぼ同じ屈折率を有する充填剤
とを具備したので、単結晶内で生じたシンチレーション
光は透過部材を通過し、また光電子増倍管の入力面と透
過部材との少なくとも一方とほぼ同じ屈折率を有する充
填剤を通過して光電子増倍管に到達するので、従来、ガ
ラス板とライトガイドとの境界面などで生じていた反射
成分がなくなり、位置レスポンス特性の向上を図ること
ができ、その結果、均一性の向上を図りながら同時に固
有分解能やエネルギ分解能も向上させることができる。
【0037】本発明による他の放射線検出器は、被検体
から放射された放射線を光に変換する板状の単結晶と、
前記光を透過する透過部材と、前記透過部材または前記
単結晶とほぼ同じ屈折率を有し、前記単結晶上に前記透
過部材を接着する接着剤と、前記透過部材上に配列さ
れ、前記単結晶から前記透過部材を介して入力する前記
光を電気信号に変換する複数の光電子増倍管とを具備し
たので、単結晶内で生じたシンチレーション光は透過部
材または単結晶とほぼ同じ屈折率を有する接着剤と透過
部材を順に介して光電子増倍管に到達するので、従来、
屈折率の異なる接着剤とライトガイドとの間の境界面で
生じていた全反射成分がなくなり、位置レスポンス特性
の向上を図ることができ、その結果、均一性の向上を図
りながら同時に固有分解能やエネルギ分解能も向上させ
ることができる。
【0038】本発明によるさらに他の放射線検出器は、
被検体から放射された放射線を可視光に変換する板状の
単結晶と、この単結晶上に装着され、可視光を透過する
透過部材と、この透過部材上に配列され、単結晶から透
過部材を介して入力する可視光を前面から側面にかけて
形成した光電面で受けて電気信号に変換する複数の光電
子増倍管とを具備したので、光電子増倍管の側面に到達
するシンチレーション光も検出できるので、位置レスポ
ンス特性の向上を図ることができ、その結果、均一性の
向上を図りながら同時に固有分解能やエネルギ分解能も
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例による放射線検出器の断面図。
【図2】光電子増倍管のガラス板表面上の配列を示す平
面図。
【図3】位置レスポンス特性を示す図。
【図4】第2の実施例による放射線検出器の断面図。
【図5】第3の実施例によるガラス板の平面図。
【図6】第4の実施例によるガラス板の平面図。
【図7】第5の実施例による放射線検出器の断面図。
【図8】第6実施例による光電子増倍管をガラス板から
取り外す手順を説明する図。
【図9】従来の放射線検出器の断面図。
【符号の説明】
1…シンチレータ、2…単結晶、3…アルミ板、4…ア
クリル系接着剤、5…ガラス板、6…フランジ、7…ス
タッド、8…アクリル系接着剤、9…光電子増倍管、1
0…光電面、11…ソケット、12…ケース。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体から放射された放射線を光に変換
    する板状の単結晶と、 前記単結晶上に装着され、前記光を透過する透過部材
    と、 前記透過部材上に配列され、前記単結晶から前記透過部
    材を介して入力する前記光を電気信号に変換する複数の
    光電子増倍管と、 前記光電子増倍管と前記透過部材との間に充填され、前
    記光電子増倍管の入力面と前記透過部材との少なくとも
    一方とほぼ同じ屈折率を有する充填剤とを具備したこと
    を特徴とする放射線検出器。
  2. 【請求項2】 少なくとも一の前記光電子増倍管は前記
    透過部材からはみ出して配置されたことを特徴とする請
    求項1記載の放射線検出器。
  3. 【請求項3】 被検体から放射された放射線を光に変換
    する板状の単結晶と、 前記光を透過する透過部材と、 前記透過部材または前記単結晶とほぼ同じ屈折率を有
    し、前記単結晶上に前記透過部材を接着する接着剤と、 前記透過部材上に配列され、前記単結晶から前記透過部
    材を介して入力する前記光を電気信号に変換する複数の
    光電子増倍管とを具備したことを特徴とする放射線検出
    器。
  4. 【請求項4】 前記接着剤はアクリル系の接着剤である
    ことを特徴とする請求項3記載の放射線検出器。
  5. 【請求項5】 被検体から放射された放射線を光に変換
    する板状の単結晶と、 前記単結晶上に装着され、前記光を透過する透過部材
    と、 前記透過部材上に配列され、前記単結晶から前記透過部
    材を介して入力する前記光を前面から側面にかけて形成
    した光電面で受けて前記電気信号に変換する複数の光電
    子増倍管とを具備したことを特徴とする放射線検出器。
JP20944893A 1992-09-22 1993-08-24 放射線検出器 Pending JPH06160537A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20944893A JPH06160537A (ja) 1992-09-22 1993-08-24 放射線検出器

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25318792 1992-09-22
JP4-253187 1992-09-22
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010197236A (ja) * 2009-02-25 2010-09-09 Toshiba Corp 棒状放射線検出器及びその製造方法
JP2013124876A (ja) * 2011-12-13 2013-06-24 Hamamatsu Photonics Kk 光計測装置

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