JPH0615522Y2 - 把手つき剣山 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 生花を生けるときに、剣山を花器内に挿入内設し、また
この剣山の取り出し等を容易に、かつ安全になされてる
ことを提供しようとするものである。

《従来の技術》 従来、この種の花を生ける花立器、即ち剣山は単なる剣
山とか、また、スポンジ体でなる、いわゆる剣山等が使
用されている。

《考察が解決しようとする課題》 従来の技術で述べたような剣山を使用しているが、これ
等については、次のような欠点不都合が生じているので
ある。

１）剣山は多数の針体(1)と、可成りの重量の金属製の
針植設体(3)とからなる構成であって、その取り扱いの
際、誤って手指を傷つけるという危険等が伴うのであ
る。例えば、この剣山を花器に挿入する際にあって、平
底など比較的に底の浅い花器では剣山を内設することは
容易であるが、壺状の深底の花器にあっては、前述のよ
うに手指等を傷つけ、偶々剣山を壺内に落下して花器を
破損するという事故が発生して甚だ不具合なのである。

２）なお、剣山の使用時に壺状の花器においては、上述
のように花器の破損とか、手指を傷つけるとかの不祥事
を避けるために、スポンジ体等を代用としているが、こ
れ等は消耗が早く耐久性に欠け不経済なのである。

本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、剣山
により花器を破損することがないように安全に確実に花
器内に固定できる優れた把手つき剣山を提供しようとす
るものである。

《課題を解決するための手段》 上記目的を達成するために、本考案における把手つき剣
山(A)は、剣山の外縁周部に弧状の把手(6)を係着し、こ
の把手(6)に紐体(7)を係設し、その先端に、浮子(8)を
連設しまた、その先端に固定具(12)を設けてなるもので
ある。

また、同様の目的で、剣山の針植設部の一端に、直接伸
縮自在の棒状把手(10)を係設してもよい。

《作用》 把手つき剣山に所要の花類の幹、あるいは、樹木類など
を結束した後に、本考案の剣山に付属する把手、紐体、
浮子、固定具、または棒状の伸縮自在把手に手を添えて
静かに壺状花器に挿入剣山の底面の接触を確認した後
に、前記固定具を花器の上縁に固着するものである。

その時、剣山の把手を通じて紐体の先端の浮子は水面に
浮上しており、更に浮子の先端の固定具は花器の上縁に
確実に支持されている状態を呈するものである。

また、同様の目的でなされた棒状の伸縮自在把手は、壺
の深さ、あるいは水深との関係によって棒の長さが調節
されて、すくなくとも水面上か、あるいは壺状縁面上に
突出されている状態を呈しているのである。

そして花の鑑賞を終えた後には前述の状態に在るところ
の固定具を取外し、水面の浮子または、棒状把手を静か
に引き揚げると、剣山はこの剣山に結束されている花体
と共に、壺体等に損傷を与える事なく無事に取り出すこ
とができるのである。

《実施例》 剣山の外縁周部に弧状の把手(6)をそれぞれ(4)(4a)の係
着用環体でもって係着し、この把手(6)には係着用環体
(4b)を通じて紐体(7)を撃設、その先端に浮子(8)を連
設、また、その先端に、固定具(12)を設ける。

また、他の１実施例として剣山(A)の針植設部(3)の一端
に、棒状把手(10)を係設し、この棒状把手は長さを調節
なし得るべく伸縮を可能とした把手である。

なお、これらのそれぞれの剣山(A)の底面とか側面とか
盤体(3a)の所望の部分には緩衝を目的とした滑り止め具
(11)を設けることもできる。更にその他の実施例とし
て、又、紐体(7)は直接針植設部(3)に設けてもよいし、
棒状把手(10)は伸縮しない棒でもよく固定具(12)は任意
の形にし用途によっては設けなくてもよい。

弧状の把手(6)も上方に延長し、紐体(7)を省略独立した
把手にしてもよい。

針植設体(3)は分厚い金属板体でもよいし、ステンレス
等の薄鋼板体にし弾性体でなる盤体(3a)上に載設した
り、プラスチック等で軽い剣山を設け、それらに任意の
各把手を設けてもよく針(1)数も間隔を広げ適宜半減位
に減じてもよい。

《考案の効果》 本考案は、上述のとおり構成されているので次に記載す
る効果を奏する。

剣山に把手を取り付けることにより、この剣山を直接手
指を触れることがなく、手指を傷つけることが解消され
た。

また、最大の効果としては、特に深底の壺に対して把手
でもって壺内に静置できるとともに取り出しについても
剣山に緩衝を目的とした、滑り止め具の効果と相俟っ
て、高価な花器を破損するなどを完全に防止できるので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、剣山に弧状の把手を係着しこの把手に紐体を
撃設し、その先端に浮子を連設し、またその先端に固定
具を設けた本考案の実施例を示す斜視図。 第２図は、本考案の正面図。 第３図は、本考案を分解した状態を示す平面図。 第４図は、本考案の側面図。 第５図は、剣山に伸縮自在の棒状把手を設けたことを示
す他の１実施例の正面図。 第６図は本考案の平面図。 第７図は本考案の側面図であって滑り止め具を嵌着する
状態を示す。 Ａは剣山の全体の構成を示す。 (1)……針山の針 (2)……盤上面 (3)……針植設体，(3a)……盤体 (4)(4a)(4b)……係着用環体 (6)……弧状把手 (7)……連結用紐体 (8)……浮子 (10)……棒状把手 (11)……滑り止め具 (12)……固定具（差し止め具）

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上部に複数本の針を立設した剣山におい
   て、この剣山の上部縁周部に弧状の把手(6)を設け、こ
   の把手(6)に紐体(7)の一端を係設し、その先端に浮子
   (8)を連設し、その浮子(8)の先端に、固定具(12)を設け
   たことを特徴とする把手つき剣山。
2. 【請求項２】剣山の適所に直接伸縮自在の棒状把手(10)
   を設けたことを特徴とする把手つき剣山。