JPH06154264A - 眼球角膜手術装置 - Google Patents
眼球角膜手術装置Info
- Publication number
- JPH06154264A JPH06154264A JP4333857A JP33385792A JPH06154264A JP H06154264 A JPH06154264 A JP H06154264A JP 4333857 A JP4333857 A JP 4333857A JP 33385792 A JP33385792 A JP 33385792A JP H06154264 A JPH06154264 A JP H06154264A
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- eye
- eyeball
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 眼球の光学軸を正確に形成するとともに、角
膜の組織破壊、変性、ゆがみ、混濁、火傷等を防止しな
がら、近視、遠視、乱視等の眼球の屈曲異常の矯正、眼
球角膜の混濁治療を簡単、安全、確実、迅速に行う。 【構成】 エキシマレーザー等の眼球角膜の外科的手術
手段と、固定リンクまたは中空円筒状の固定筒等の眼球
に接触して眼球角膜の手術個所を包囲する眼球固定手段
と、冷却パイプ等の眼球角膜の手術個所に冷却ガス、冷
却液体を吹き付ける冷却手段とより構成した眼球角膜の
屈曲矯正、混濁治療等を行う眼球角膜手術装置。
膜の組織破壊、変性、ゆがみ、混濁、火傷等を防止しな
がら、近視、遠視、乱視等の眼球の屈曲異常の矯正、眼
球角膜の混濁治療を簡単、安全、確実、迅速に行う。 【構成】 エキシマレーザー等の眼球角膜の外科的手術
手段と、固定リンクまたは中空円筒状の固定筒等の眼球
に接触して眼球角膜の手術個所を包囲する眼球固定手段
と、冷却パイプ等の眼球角膜の手術個所に冷却ガス、冷
却液体を吹き付ける冷却手段とより構成した眼球角膜の
屈曲矯正、混濁治療等を行う眼球角膜手術装置。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、眼球角膜手術装置に関
するもので、例えば近視、遠視、乱視等の眼球角膜の屈
曲異常の矯正または眼球角膜の混濁治療を行うための眼
球角膜手術装置に関するものである。
するもので、例えば近視、遠視、乱視等の眼球角膜の屈
曲異常の矯正または眼球角膜の混濁治療を行うための眼
球角膜手術装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、近視、遠視、乱視等の眼球角膜の
屈曲異常を矯正したり、眼球角膜の混濁を治療するにつ
いては、外科的手術によることが多く、この場合におい
ては、眼球角膜上皮部分等を、へら状のメスで擦った
り、回転するヤスリで削ったりしていた。しかし、へら
状のメスやヤスリの場合には、眼球角膜を固定すること
がないために、眼球が動くことになり、眼球の光学軸の
正確な形成に難点があり、また角膜が異常に傷ついたり
するなどの欠点があった。
屈曲異常を矯正したり、眼球角膜の混濁を治療するにつ
いては、外科的手術によることが多く、この場合におい
ては、眼球角膜上皮部分等を、へら状のメスで擦った
り、回転するヤスリで削ったりしていた。しかし、へら
状のメスやヤスリの場合には、眼球角膜を固定すること
がないために、眼球が動くことになり、眼球の光学軸の
正確な形成に難点があり、また角膜が異常に傷ついたり
するなどの欠点があった。
【0003】他の眼球角膜の外科的手術手段としては、
レーザメスを用いて眼球角膜を手術することは既に公知
(例えば米国特許第3769963号参照)であり、光
化学熱影響が問題になっているが、レーザメスの内で
は、光化学熱影響の少ないエキシマレーザー(exci
mer laser)が望ましいといわれている。しか
し、エキシマレーザーの場合にも、固視灯を見せるだけ
で、眼球角膜を固定することがないために、眼球の光学
軸の正確な形成に難点があり、角膜が異常に傷ついたり
することなどについては、前述したメスやヤスリの場合
と同様であるばかりか、前述した光化学熱反応による角
膜組織に対する侵襲が強く、術後の角膜の組織破壊、火
傷、変性、ゆがみ、混濁等を起こしやすく、また術後の
治癒に時間がかかるなどの問題があり、さらに眼球の中
央の視軸に対する手術についてはリスクを伴うおそれが
あった。
レーザメスを用いて眼球角膜を手術することは既に公知
(例えば米国特許第3769963号参照)であり、光
化学熱影響が問題になっているが、レーザメスの内で
は、光化学熱影響の少ないエキシマレーザー(exci
mer laser)が望ましいといわれている。しか
し、エキシマレーザーの場合にも、固視灯を見せるだけ
で、眼球角膜を固定することがないために、眼球の光学
軸の正確な形成に難点があり、角膜が異常に傷ついたり
することなどについては、前述したメスやヤスリの場合
と同様であるばかりか、前述した光化学熱反応による角
膜組織に対する侵襲が強く、術後の角膜の組織破壊、火
傷、変性、ゆがみ、混濁等を起こしやすく、また術後の
治癒に時間がかかるなどの問題があり、さらに眼球の中
央の視軸に対する手術についてはリスクを伴うおそれが
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した従
来の眼球角膜の外科的手術の欠点、不都合を改善するも
ので、眼球角膜の手術個所を固定することによって、眼
球の光学軸を正確に形成するとともに、眼球角膜の手術
個所を冷却し、また冷却バリヤーで包むことによって、
角膜の組織破壊、変性、ゆがみ、混濁、火傷等を防止し
ながら、近視、遠視、乱視等の眼球の屈曲異常の矯正、
眼球角膜の混濁治療を簡単、安全、確実、迅速に行うこ
とを目的とするものである。
来の眼球角膜の外科的手術の欠点、不都合を改善するも
ので、眼球角膜の手術個所を固定することによって、眼
球の光学軸を正確に形成するとともに、眼球角膜の手術
個所を冷却し、また冷却バリヤーで包むことによって、
角膜の組織破壊、変性、ゆがみ、混濁、火傷等を防止し
ながら、近視、遠視、乱視等の眼球の屈曲異常の矯正、
眼球角膜の混濁治療を簡単、安全、確実、迅速に行うこ
とを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、例えば角膜の
屈曲矯正、混濁治療等を行う眼球角膜手術装置に関する
もので、眼球角膜の外科的手術手段と、眼球角膜に接触
して眼球角膜の手術個所を包囲する眼球固定手段と、眼
球角膜の手術個所に冷却ガスを吹き付ける冷却手段とよ
り構成したことに特徴がある。
屈曲矯正、混濁治療等を行う眼球角膜手術装置に関する
もので、眼球角膜の外科的手術手段と、眼球角膜に接触
して眼球角膜の手術個所を包囲する眼球固定手段と、眼
球角膜の手術個所に冷却ガスを吹き付ける冷却手段とよ
り構成したことに特徴がある。
【0006】また、本発明は、前述した眼球角膜手術装
置の眼球角膜の外科的手術手段としてエキシマレーザー
等のレーザーを用いて、眼球角膜手術を機能的に行うこ
とに特徴がある。
置の眼球角膜の外科的手術手段としてエキシマレーザー
等のレーザーを用いて、眼球角膜手術を機能的に行うこ
とに特徴がある。
【0007】さらに、本発明は、前述した眼球角膜手術
装置の眼球固定手段として、中空円筒状の固定筒を用
い、この固定筒に、冷却ガスを吹き付ける機構を有する
環状冷却パイプを取り付け、さらに必要に応じて、この
中空円筒状の固定筒に、眼球角膜に吸着する通孔を有す
る吸着チューブ、切除した角膜を排出する吸引パイプ、
テレビモニターに接続しているマイクロカメラ、温度セ
ンサーを適宜取り付け、眼球角膜手術を一段と機能的に
行うことに特徴がある。
装置の眼球固定手段として、中空円筒状の固定筒を用
い、この固定筒に、冷却ガスを吹き付ける機構を有する
環状冷却パイプを取り付け、さらに必要に応じて、この
中空円筒状の固定筒に、眼球角膜に吸着する通孔を有す
る吸着チューブ、切除した角膜を排出する吸引パイプ、
テレビモニターに接続しているマイクロカメラ、温度セ
ンサーを適宜取り付け、眼球角膜手術を一段と機能的に
行うことに特徴がある。
【0008】
【作用】本発明は、例えば眼球角膜の屈曲矯正、混濁治
療等の眼球角膜手術を行うについて、眼球角膜の手術個
所を的確な状態に固定して眼球の光学軸を確保するとと
もに、その手術個所を冷却することによって、あるいは
冷却バリヤーで包むことによって眼球角膜を保護しなが
ら、眼球角膜の組織破壊、変性、ゆがみ等を起こすこと
なく、眼球角膜を安全、正確に切除、切削するものであ
る。
療等の眼球角膜手術を行うについて、眼球角膜の手術個
所を的確な状態に固定して眼球の光学軸を確保するとと
もに、その手術個所を冷却することによって、あるいは
冷却バリヤーで包むことによって眼球角膜を保護しなが
ら、眼球角膜の組織破壊、変性、ゆがみ等を起こすこと
なく、眼球角膜を安全、正確に切除、切削するものであ
る。
【0009】
【実施例】以下、本発明の眼球角膜手術装置を図面に従
って説明すると、図1は軽度の眼球角膜の手術を行う装
置であり、1は眼球角膜2の固定リングで、支柱に上下
動可能に取り付け、この固定リング1を、眼球角膜2の
手術個所を包囲するように、眼球角膜2の表面に軽く押
し当て、固定リング1の下面に取り付けたツメによって
眼球角膜2に固定する。近視、遠視、乱視等の眼球の屈
曲異常の矯正の手術を行う場合には、眼球の光学軸を把
握するように、この固定リング1を眼球角膜2に固定す
る。
って説明すると、図1は軽度の眼球角膜の手術を行う装
置であり、1は眼球角膜2の固定リングで、支柱に上下
動可能に取り付け、この固定リング1を、眼球角膜2の
手術個所を包囲するように、眼球角膜2の表面に軽く押
し当て、固定リング1の下面に取り付けたツメによって
眼球角膜2に固定する。近視、遠視、乱視等の眼球の屈
曲異常の矯正の手術を行う場合には、眼球の光学軸を把
握するように、この固定リング1を眼球角膜2に固定す
る。
【0010】固定リング1の上方には、支持棒3を介し
て環状の冷却ガスパイプ4を固定し、この冷却ガスパイ
プ4には、液体窒素等の冷却ガスボンベ5と接続管6に
よって連結するとともに、冷却ガスパイプ4の下面に冷
却ガスの噴出ノズル7を多数設け、冷却ガスを眼球角膜
2の手術個所付近に吹き付けるようにする。
て環状の冷却ガスパイプ4を固定し、この冷却ガスパイ
プ4には、液体窒素等の冷却ガスボンベ5と接続管6に
よって連結するとともに、冷却ガスパイプ4の下面に冷
却ガスの噴出ノズル7を多数設け、冷却ガスを眼球角膜
2の手術個所付近に吹き付けるようにする。
【0011】冷却ガスとしては、前述した液体窒素以外
に、炭酸ガス、液体ヘリウム等を用いてもよく、冷却ガ
スによって眼球角膜2の手術個所を30〜−40°Cに
冷却するが、この冷却温度、冷却ガスの吹き付け条件
は、手術する眼球角膜の状態に応じて適宜決定する。簡
単な眼球角膜2の手術の場合によっては、あまり低温に
する必要がないが、エキシマレーザー等による手術の場
合には、光化学熱による影響を考慮して、できるだけ低
温にして眼球角膜2の手術個所を凍結させてバリヤーを
形成することが望ましい。
に、炭酸ガス、液体ヘリウム等を用いてもよく、冷却ガ
スによって眼球角膜2の手術個所を30〜−40°Cに
冷却するが、この冷却温度、冷却ガスの吹き付け条件
は、手術する眼球角膜の状態に応じて適宜決定する。簡
単な眼球角膜2の手術の場合によっては、あまり低温に
する必要がないが、エキシマレーザー等による手術の場
合には、光化学熱による影響を考慮して、できるだけ低
温にして眼球角膜2の手術個所を凍結させてバリヤーを
形成することが望ましい。
【0012】冷却ガスパイプ4の下面には、噴出ノズル
7以外にも、冷却ガスの噴出させるスリットまたは細孔
を設けてもよいし、また冷却ガスパイプ4は、眼球角膜
2との間隔、角度を調整可能に固定リング1の支持棒3
に取り付けてもよい。
7以外にも、冷却ガスの噴出させるスリットまたは細孔
を設けてもよいし、また冷却ガスパイプ4は、眼球角膜
2との間隔、角度を調整可能に固定リング1の支持棒3
に取り付けてもよい。
【0013】冷却ガスパイプ4の上方には、例えばエキ
シマーレザー8を設置して、そのレーザー光線が、冷却
ガスパイプ4および固定リング1の空間部分を通過し
て、眼球角膜2の表面に達するように構成し、このエキ
シマーレザー8によるレーザー光線の照射条件は、手術
する眼球角膜の状態に応じて適宜決定する。
シマーレザー8を設置して、そのレーザー光線が、冷却
ガスパイプ4および固定リング1の空間部分を通過し
て、眼球角膜2の表面に達するように構成し、このエキ
シマーレザー8によるレーザー光線の照射条件は、手術
する眼球角膜の状態に応じて適宜決定する。
【0014】なお、冷却ガスパイプ4と冷却ガスボンベ
5とを連結する接続管6には、コントローラー9と開閉
弁10を付設して、エキシマーレザー8と冷却ガスパイ
プ4との切り替えを連係するように構成すると便利であ
る。例えばエキシマーレザー8によるレーザー光線の照
射前に、冷却ガスパイプ4よりの冷却ガスの連続的吹き
付けを行い、眼球角膜2の手術個所付近に、あらかじめ
冷却バリヤーを形成するようにし、そしてエキシマーレ
ザー8によるレーザー光線の照射時には、冷却ガスパイ
プ4よりの冷却ガスの吹き付けを中断し、以後このよう
な冷却ガスの吹き付けとレーザー光線の照射を順次繰り
返すように構成してもよい。
5とを連結する接続管6には、コントローラー9と開閉
弁10を付設して、エキシマーレザー8と冷却ガスパイ
プ4との切り替えを連係するように構成すると便利であ
る。例えばエキシマーレザー8によるレーザー光線の照
射前に、冷却ガスパイプ4よりの冷却ガスの連続的吹き
付けを行い、眼球角膜2の手術個所付近に、あらかじめ
冷却バリヤーを形成するようにし、そしてエキシマーレ
ザー8によるレーザー光線の照射時には、冷却ガスパイ
プ4よりの冷却ガスの吹き付けを中断し、以後このよう
な冷却ガスの吹き付けとレーザー光線の照射を順次繰り
返すように構成してもよい。
【0015】固定リング1、冷却ガスパイプ4、支持棒
3の材質としては、ステンレス等の金属、アクリルまた
はポリエチレン等の高分子性樹脂、セラミック等を用い
ることができ、これらのもの以外にも、不純物が流出せ
ずに物理的な強度があれば、どのようなものを用いても
よい。固定リング1の太さは1〜5mm、リングの径は
20〜30mmあればよく、また冷却ガスパイプ4の太
さは8〜15mm、パイプの孔径(冷却ガスの通孔)は
6〜13mmあればよく、パイプ径は30〜50mmあ
ればよい。
3の材質としては、ステンレス等の金属、アクリルまた
はポリエチレン等の高分子性樹脂、セラミック等を用い
ることができ、これらのもの以外にも、不純物が流出せ
ずに物理的な強度があれば、どのようなものを用いても
よい。固定リング1の太さは1〜5mm、リングの径は
20〜30mmあればよく、また冷却ガスパイプ4の太
さは8〜15mm、パイプの孔径(冷却ガスの通孔)は
6〜13mmあればよく、パイプ径は30〜50mmあ
ればよい。
【0016】中級の眼球角膜の手術装置としては、図2
に示すように、眼球角膜2に接触して眼球角膜2の手術
個所を包囲する眼球固定手段として、例えばアクリル製
の中空円筒状の固定筒21を、支柱に上下動可能に取り
付けてもよく、この固定筒21の径は固定リング1のそ
れと同様にする。そして中空円筒状の固定筒21の下端
部に、真空ポンプ(図示せず)に連通するとともに、眼
球角膜2に吸着する細孔を間隔をおいて多数有する接着
チューブ11を付設し、固定筒21の下端部の眼球角膜
2に対する接着性、眼球角膜2の手術個所の固定性を向
上させてもよい。
に示すように、眼球角膜2に接触して眼球角膜2の手術
個所を包囲する眼球固定手段として、例えばアクリル製
の中空円筒状の固定筒21を、支柱に上下動可能に取り
付けてもよく、この固定筒21の径は固定リング1のそ
れと同様にする。そして中空円筒状の固定筒21の下端
部に、真空ポンプ(図示せず)に連通するとともに、眼
球角膜2に吸着する細孔を間隔をおいて多数有する接着
チューブ11を付設し、固定筒21の下端部の眼球角膜
2に対する接着性、眼球角膜2の手術個所の固定性を向
上させてもよい。
【0017】また固定筒21に冷却ガスパイプ4を取り
付けると、冷却ガスによる眼球角膜2の手術個所の冷
却、冷却バリヤーの形成を効果的に行うことができる。
さらに中空円筒状の固定筒21に、真空ポンプ(図示せ
ず)等を付設した吸引パイプ12を取り付けて、手術に
よって切除した固定筒21内の角膜を吸引パイプ12か
ら外部に排出させてもよい。
付けると、冷却ガスによる眼球角膜2の手術個所の冷
却、冷却バリヤーの形成を効果的に行うことができる。
さらに中空円筒状の固定筒21に、真空ポンプ(図示せ
ず)等を付設した吸引パイプ12を取り付けて、手術に
よって切除した固定筒21内の角膜を吸引パイプ12か
ら外部に排出させてもよい。
【0018】高級の眼球角膜手術装置としては、図3に
示すように、眼球固定手段として、前述した中空円筒状
の固定筒21を支柱に上下動可能に取り付け、この固定
筒21の機能を高めるために、固定筒21の上部開口2
2に、石英ガラス等のレーザー光線の透過性を有する蓋
23を取り付ける。中空円筒状の固定筒21の上部開口
22に、透過性を有する蓋23を取り付けると、冷却ガ
スパイプ4から噴射する冷却ガスは外部に漏洩すること
がないために、冷却ガスによる眼球角膜2の手術個所の
冷却、冷却バリヤーの形成を短時間に、かつ一段と効果
的に行うことができる。
示すように、眼球固定手段として、前述した中空円筒状
の固定筒21を支柱に上下動可能に取り付け、この固定
筒21の機能を高めるために、固定筒21の上部開口2
2に、石英ガラス等のレーザー光線の透過性を有する蓋
23を取り付ける。中空円筒状の固定筒21の上部開口
22に、透過性を有する蓋23を取り付けると、冷却ガ
スパイプ4から噴射する冷却ガスは外部に漏洩すること
がないために、冷却ガスによる眼球角膜2の手術個所の
冷却、冷却バリヤーの形成を短時間に、かつ一段と効果
的に行うことができる。
【0019】中空円筒状の固定筒21に、前述した眼球
角膜2に吸着する細孔を間隔をおいて多数有する接着チ
ューブ11を付設して、固定筒21の下端部の眼球角膜
2に対する接着性、眼球角膜2の手術個所の固定性を向
上させることもできる。
角膜2に吸着する細孔を間隔をおいて多数有する接着チ
ューブ11を付設して、固定筒21の下端部の眼球角膜
2に対する接着性、眼球角膜2の手術個所の固定性を向
上させることもできる。
【0020】また、本発明においては、必要に応じて、
前述した眼球角膜手術装置の眼球固定手段としての中空
円筒状の固定筒21または固定リング1に、テレビモニ
ター(図示せず)に接続しているマイクロカメラ13を
取り付け、眼球角膜2の手術状態をテレビモニターで監
視しながら、眼球角膜2の手術を行ってもよく、さらに
前述した中空円筒状の固定筒21または固定リング1に
に、温度センサー14を取り付け、眼球角膜2の手術個
所の冷却状態、凍結バリヤーの形成状態を確認しながら
眼球角膜2の手術を行うと便利である。
前述した眼球角膜手術装置の眼球固定手段としての中空
円筒状の固定筒21または固定リング1に、テレビモニ
ター(図示せず)に接続しているマイクロカメラ13を
取り付け、眼球角膜2の手術状態をテレビモニターで監
視しながら、眼球角膜2の手術を行ってもよく、さらに
前述した中空円筒状の固定筒21または固定リング1に
に、温度センサー14を取り付け、眼球角膜2の手術個
所の冷却状態、凍結バリヤーの形成状態を確認しながら
眼球角膜2の手術を行うと便利である。
【0021】本発明の眼球角膜手術正装置を、例えばエ
キシマレーザー8を用いた眼球角膜2の屈曲異常矯正手
術を例として説明すると、まず、眼球角膜2の屈曲異常
状態を確認した後、この屈曲異常している眼球角膜2を
包囲するように、透過性を有する蓋23を取り付けた中
空円筒状の固定筒21の下端部に付設した接着チューブ
11を眼球角膜2に軽く押し当てる。
キシマレーザー8を用いた眼球角膜2の屈曲異常矯正手
術を例として説明すると、まず、眼球角膜2の屈曲異常
状態を確認した後、この屈曲異常している眼球角膜2を
包囲するように、透過性を有する蓋23を取り付けた中
空円筒状の固定筒21の下端部に付設した接着チューブ
11を眼球角膜2に軽く押し当てる。
【0022】次いで、真空ポンプ(図示せず)を駆動し
て接着チューブ11内を負圧状態にし、接着チューブ1
1の下面に間隔を置いて多数設けた細孔が眼球角膜2に
吸着させ、固定筒21の下端部を眼球角膜2に固定した
後、冷却ガスボンベ5と連結するガス管6のコントロー
ラー9を作動させて開閉弁10を開いて、冷却ガスを冷
却ガスパイプ4に供給し、噴射ノズル7より眼球角膜2
に連続して吹き付けて眼球角膜2の冷却を開始し、この
冷却ガスによる冷却を一定時間継続することによって、
眼球角膜2を凍結して冷却バリヤーを形成する。
て接着チューブ11内を負圧状態にし、接着チューブ1
1の下面に間隔を置いて多数設けた細孔が眼球角膜2に
吸着させ、固定筒21の下端部を眼球角膜2に固定した
後、冷却ガスボンベ5と連結するガス管6のコントロー
ラー9を作動させて開閉弁10を開いて、冷却ガスを冷
却ガスパイプ4に供給し、噴射ノズル7より眼球角膜2
に連続して吹き付けて眼球角膜2の冷却を開始し、この
冷却ガスによる冷却を一定時間継続することによって、
眼球角膜2を凍結して冷却バリヤーを形成する。
【0023】以上述べた眼球角膜2の冷却バリヤーの形
成を、中空円筒状の固定筒21に取り付けた温度センサ
ー14およびマイクロカメラ13と接続しているテレビ
モニタ(図示せず)で確認した後、接続管6のコントロ
ーラー9を作動させて開閉弁10を閉じ、噴射ノズル7
よりの冷却ガスの吹き付けを中断し、次いで、固定筒2
1の上方に設置したエキシマーレザー8よりレーザー光
線の照射を開始し、レーザー光線を固定筒21の上部開
口22の透過性を有する蓋23を通過させ、眼球角膜2
の異常屈曲個所に照射することによって、この異常屈曲
部分の眼球角膜2の手術を行う。
成を、中空円筒状の固定筒21に取り付けた温度センサ
ー14およびマイクロカメラ13と接続しているテレビ
モニタ(図示せず)で確認した後、接続管6のコントロ
ーラー9を作動させて開閉弁10を閉じ、噴射ノズル7
よりの冷却ガスの吹き付けを中断し、次いで、固定筒2
1の上方に設置したエキシマーレザー8よりレーザー光
線の照射を開始し、レーザー光線を固定筒21の上部開
口22の透過性を有する蓋23を通過させ、眼球角膜2
の異常屈曲個所に照射することによって、この異常屈曲
部分の眼球角膜2の手術を行う。
【0024】エキシマーレザー8によるレーザー光線に
よる眼球角膜2を手術は、マイクロカメラ24と接続し
ているテレビモニタで、その手術状態を観察、監視しな
がら行い、最適に状態に眼球角膜2を切除すればよく、
必要があれば、途中で手術条件を変更してもよい。
よる眼球角膜2を手術は、マイクロカメラ24と接続し
ているテレビモニタで、その手術状態を観察、監視しな
がら行い、最適に状態に眼球角膜2を切除すればよく、
必要があれば、途中で手術条件を変更してもよい。
【0025】このエキシマーレザー8による手術装置
は、一部市販されており、例えば米国マサチューセッツ
州、クェステック(Questek)社製のアルゴンフ
ッ化物を使用したモデル2460やその他のものを用い
ることができ、エキシマーレザー8による手術について
も公知であるので、これに従って行えばよい。
は、一部市販されており、例えば米国マサチューセッツ
州、クェステック(Questek)社製のアルゴンフ
ッ化物を使用したモデル2460やその他のものを用い
ることができ、エキシマーレザー8による手術について
も公知であるので、これに従って行えばよい。
【0026】前述した手術の間、真空ポンプ(図示せ
ず)を駆動し、固定筒21に取り付けた吸引パイプ9か
ら固定筒21内の、エキシマーレザー8のレーザー光線
によって切除した眼球角膜2を、外部に排出する。
ず)を駆動し、固定筒21に取り付けた吸引パイプ9か
ら固定筒21内の、エキシマーレザー8のレーザー光線
によって切除した眼球角膜2を、外部に排出する。
【0027】そして、手術結果をマイクロカメラ13と
接続しているテレビモニタで確認した後に、エキシマー
レザー8のレーザー光線の照射を停止するとともに、真
空ポンプの駆動を止め、吸引パイプ9による吸引も停止
する。さらに、真空ポンプの駆動を止めると、接着チュ
ーブ11内の負圧状態も開放されて大気圧になり、接着
チューブ11の細孔の眼球角膜2に対する吸着も解か
れ、固定筒21を眼球角膜2から取り除くことができる
ようになり、固定筒21を眼球角膜2より取り除くと、
眼球角膜2の手術は終了する。
接続しているテレビモニタで確認した後に、エキシマー
レザー8のレーザー光線の照射を停止するとともに、真
空ポンプの駆動を止め、吸引パイプ9による吸引も停止
する。さらに、真空ポンプの駆動を止めると、接着チュ
ーブ11内の負圧状態も開放されて大気圧になり、接着
チューブ11の細孔の眼球角膜2に対する吸着も解か
れ、固定筒21を眼球角膜2から取り除くことができる
ようになり、固定筒21を眼球角膜2より取り除くと、
眼球角膜2の手術は終了する。
【0028】以上の実施例は、エキシマレーザー8を用
いた眼球角膜2の屈曲異常矯正手術に関する説明である
が、眼球角膜2の混濁を治療するについても、同様な操
作、手順で行えばよく、また眼球角膜2の屈曲異常矯正
手術を、へら状のメスで擦ったり、回転するヤスリで削
ったりする場合にいてても同様な操作、手順で行えばよ
い。
いた眼球角膜2の屈曲異常矯正手術に関する説明である
が、眼球角膜2の混濁を治療するについても、同様な操
作、手順で行えばよく、また眼球角膜2の屈曲異常矯正
手術を、へら状のメスで擦ったり、回転するヤスリで削
ったりする場合にいてても同様な操作、手順で行えばよ
い。
【0029】
【発明の効果】本発明の眼球角膜手術装置によると、眼
球角膜2の手術個所を固定することによって、眼球の光
学軸を正確に形成できる大きな利点があり、さらにエキ
シマレーザー8等のレーザーを用いたとしても、眼球角
膜2の手術個所を冷却することによって、または眼球角
膜2の手術個所を冷却バリヤーで包むことによって、眼
球角膜2の組織破壊、変性、ゆがみ、混濁、火傷等を一
切起こさずに、安全、確実、迅速、簡単に手術を行うこ
とができるという優れた効果を達成できる。
球角膜2の手術個所を固定することによって、眼球の光
学軸を正確に形成できる大きな利点があり、さらにエキ
シマレーザー8等のレーザーを用いたとしても、眼球角
膜2の手術個所を冷却することによって、または眼球角
膜2の手術個所を冷却バリヤーで包むことによって、眼
球角膜2の組織破壊、変性、ゆがみ、混濁、火傷等を一
切起こさずに、安全、確実、迅速、簡単に手術を行うこ
とができるという優れた効果を達成できる。
【0030】また本発明の眼球角膜手術装置の眼球固定
手段として、中空円筒状の固定筒21を用い、この固定
筒21に、冷却ガスパイプ4、吸着チューブ11、吸引
パイプ12を取り付けることによって、冷却ガスによる
眼球角膜2の手術個所の冷却、冷却バリヤーの形成を効
果的に行うことができ、また固定筒21の下端部の眼球
角膜2に対する接着性、固定性を一層の向上させること
ができ、さらにとができる。
手段として、中空円筒状の固定筒21を用い、この固定
筒21に、冷却ガスパイプ4、吸着チューブ11、吸引
パイプ12を取り付けることによって、冷却ガスによる
眼球角膜2の手術個所の冷却、冷却バリヤーの形成を効
果的に行うことができ、また固定筒21の下端部の眼球
角膜2に対する接着性、固定性を一層の向上させること
ができ、さらにとができる。
【0031】また本発明の眼球角膜手術装置の眼球固定
手段として、中空円筒状の固定筒21を用いたり、また
固定筒21に吸着チューブを取り付けることによって固
定筒21内の空気を吸い出して負圧状態になるために、
固定筒21の下端部の眼球角膜2に対する接着性、固定
性を一層向上させることができ、さらにエキシマーレザ
ー8等のレーザー光線によって切除した眼球角膜2を、
効率的に外部に排出できる利点がある。
手段として、中空円筒状の固定筒21を用いたり、また
固定筒21に吸着チューブを取り付けることによって固
定筒21内の空気を吸い出して負圧状態になるために、
固定筒21の下端部の眼球角膜2に対する接着性、固定
性を一層向上させることができ、さらにエキシマーレザ
ー8等のレーザー光線によって切除した眼球角膜2を、
効率的に外部に排出できる利点がある。
【0032】特に、本発明の眼球角膜手術装置の眼球固
定手段として、中空円筒状の固定筒21の上部開口22
に透過性を有する蓋23を付設すると、固定筒21は蓋
23によって密閉状態になり、冷却ガスパイプ4から噴
射する冷却ガスは外部に漏洩することがないために、冷
却ガスによる眼球角膜2の手術個所の冷却、冷却バリヤ
ーの形成を格段に短時間に、かつ一段と効果的に行うこ
とができ、さらにエキシマーレザー8等のレーザー光線
によって切除した眼球角膜2を、より効率的に外部に排
出できる利点がある。
定手段として、中空円筒状の固定筒21の上部開口22
に透過性を有する蓋23を付設すると、固定筒21は蓋
23によって密閉状態になり、冷却ガスパイプ4から噴
射する冷却ガスは外部に漏洩することがないために、冷
却ガスによる眼球角膜2の手術個所の冷却、冷却バリヤ
ーの形成を格段に短時間に、かつ一段と効果的に行うこ
とができ、さらにエキシマーレザー8等のレーザー光線
によって切除した眼球角膜2を、より効率的に外部に排
出できる利点がある。
【0033】本発明の眼球角膜手術装置の中空円筒状の
固定筒21に、テレビモニターに接続しているマイクロ
カメラ24を取り付けると、眼球角膜2の手術状態をテ
レビモニターで監視しながら、眼球角膜2の手術を行え
るので、また中空円筒状の固定筒21に、温度センサー
25を取り付け、眼球角膜2の手術個所の冷却状態、凍
結バリヤーの形成状態を確認しながら眼球角膜2の手術
をおこなえるので、眼球角膜2の手術を、手術状況に応
じて適切、正確、安全におこなうことができるという優
れた効果も期待できる。
固定筒21に、テレビモニターに接続しているマイクロ
カメラ24を取り付けると、眼球角膜2の手術状態をテ
レビモニターで監視しながら、眼球角膜2の手術を行え
るので、また中空円筒状の固定筒21に、温度センサー
25を取り付け、眼球角膜2の手術個所の冷却状態、凍
結バリヤーの形成状態を確認しながら眼球角膜2の手術
をおこなえるので、眼球角膜2の手術を、手術状況に応
じて適切、正確、安全におこなうことができるという優
れた効果も期待できる。
【図1】エキシマレーザーと固定リングと冷却ガスパイ
プとよりなる本発明の眼球角膜手術装置の説明図であ
る。
プとよりなる本発明の眼球角膜手術装置の説明図であ
る。
【図2】エキシマレーザーと中空円筒状の固定筒と冷却
ガスパイプとよりなる本発明の眼球角膜手術装置の説明
図である。
ガスパイプとよりなる本発明の眼球角膜手術装置の説明
図である。
【図3】エキシマレーザーと透過性を有する蓋を固定し
た中空円筒状の固定筒と冷却ガスパイプとよりなる本発
明の眼球角膜手術装置の説明図である。
た中空円筒状の固定筒と冷却ガスパイプとよりなる本発
明の眼球角膜手術装置の説明図である。
1 固定リング 2 眼球角膜 4 冷却ガスパイプ 7 噴出ノズル 8 エキシマレーザー 11 吸着チューブ 12 吸引パイプ 13 マイクロカメラ 14 温度サンサー
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 眼球角膜手術装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、眼球角膜手術装置に関
するもので、例えば近視、遠視、乱視等の眼球角膜の屈
曲異常の矯正または眼球角膜の混濁治療を行うための眼
球角膜手術装置に関するものである。
するもので、例えば近視、遠視、乱視等の眼球角膜の屈
曲異常の矯正または眼球角膜の混濁治療を行うための眼
球角膜手術装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、近視、遠視、乱視等の眼球角膜の
屈曲異常を矯正したり、眼球角膜の混濁を治療するにつ
いては、外科的手術によることが多く、この場合におい
ては、眼球角膜を、へら状のメスで擦ったり、回転する
ヤスリで削ったりしていた。しかし、へら状のメスやヤ
スリの場合には、眼球角膜を固定することがないため
に、眼球が動くことになり、眼球の光学軸の正確な形成
に難点があり、また角膜が異常に傷ついたりするなどの
欠点があった。
屈曲異常を矯正したり、眼球角膜の混濁を治療するにつ
いては、外科的手術によることが多く、この場合におい
ては、眼球角膜を、へら状のメスで擦ったり、回転する
ヤスリで削ったりしていた。しかし、へら状のメスやヤ
スリの場合には、眼球角膜を固定することがないため
に、眼球が動くことになり、眼球の光学軸の正確な形成
に難点があり、また角膜が異常に傷ついたりするなどの
欠点があった。
【0003】他の眼球角膜の外科的手術手段としては、
レーザメスを用いて眼球角膜を手術することは既に公知
(例えば米国特許第3769963号参照)であり、光
化学熱影響が問題になっているが、レーザメスの内で
は、光化学熱影響の少ないエキシマレーザー(exci
mer laser)が望ましいといわれている。しか
し、エキシマレーザーの場合にも、固視灯を見せるだけ
で、眼球角膜を固定することがないために、眼球の光学
軸の正確な形成に難点があり、角膜が異常に傷ついたり
することなどについては、前述したメスやヤスリの場合
と同様であるばかりか、前述した光化学熱反応による角
膜組織に対する侵襲が強く、術後の角膜の組織破壊、火
傷、変性、ゆがみ、混濁等を起こしやすく、また術後の
治癒に時間がかかるなどの問題があり、さらに眼球の中
央の視軸に対する手術についてはリスクを伴うおそれが
あった。
レーザメスを用いて眼球角膜を手術することは既に公知
(例えば米国特許第3769963号参照)であり、光
化学熱影響が問題になっているが、レーザメスの内で
は、光化学熱影響の少ないエキシマレーザー(exci
mer laser)が望ましいといわれている。しか
し、エキシマレーザーの場合にも、固視灯を見せるだけ
で、眼球角膜を固定することがないために、眼球の光学
軸の正確な形成に難点があり、角膜が異常に傷ついたり
することなどについては、前述したメスやヤスリの場合
と同様であるばかりか、前述した光化学熱反応による角
膜組織に対する侵襲が強く、術後の角膜の組織破壊、火
傷、変性、ゆがみ、混濁等を起こしやすく、また術後の
治癒に時間がかかるなどの問題があり、さらに眼球の中
央の視軸に対する手術についてはリスクを伴うおそれが
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した従
来の眼球角膜の外科的手術の欠点、不都合を改善するも
ので、眼球角膜の手術個所を固定することによって、眼
球の光学軸を正確に形成するとともに、眼球角膜の手術
個所を冷却し、また冷却バリヤーで包むことによって、
角膜の組織破壊、変性、ゆがみ、混濁、火傷等を防止し
ながら、近視、遠視、乱視等の眼球の屈曲異常の矯正、
眼球角膜の混濁治療を簡単、安全(レーザーの反射光お
よび散乱光による副作用を予防)、確実、迅速に行うこ
とを目的とするものである。
来の眼球角膜の外科的手術の欠点、不都合を改善するも
ので、眼球角膜の手術個所を固定することによって、眼
球の光学軸を正確に形成するとともに、眼球角膜の手術
個所を冷却し、また冷却バリヤーで包むことによって、
角膜の組織破壊、変性、ゆがみ、混濁、火傷等を防止し
ながら、近視、遠視、乱視等の眼球の屈曲異常の矯正、
眼球角膜の混濁治療を簡単、安全(レーザーの反射光お
よび散乱光による副作用を予防)、確実、迅速に行うこ
とを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、例えば角膜の
屈曲矯正、混濁治療等を行う眼球角膜手術装置に関する
もので、眼球角膜の外科的手術手段と、眼球に接触して
眼球角膜の手術個所を包囲する眼球固定手段と、眼球角
膜の手術個所に冷却ガスを吹き付ける冷却手段とより構
成したことに特徴がある。
屈曲矯正、混濁治療等を行う眼球角膜手術装置に関する
もので、眼球角膜の外科的手術手段と、眼球に接触して
眼球角膜の手術個所を包囲する眼球固定手段と、眼球角
膜の手術個所に冷却ガスを吹き付ける冷却手段とより構
成したことに特徴がある。
【0006】また、本発明は、前述した眼球角膜手術装
置の眼球角膜の外科的手術手段としてエキシマレーザー
等のレーザーを用いて、眼球角膜手術を機能的に行うこ
とに特徴がある。
置の眼球角膜の外科的手術手段としてエキシマレーザー
等のレーザーを用いて、眼球角膜手術を機能的に行うこ
とに特徴がある。
【0007】さらに、本発明は、前述した眼球角膜手術
装置の眼球固定手段として、中空円筒状の固定筒を用
い、この固定筒に、冷却ガス、冷却液体を吹き付ける機
構を有する環状の冷却パイプを取り付け、さらに必要に
応じて、この中空円筒状の固定筒に、眼球に吸着する通
孔を有する吸着チューブ、切除した角膜を排出する吸引
パイプ、テレビモニターに接続しているマイクロカメ
ラ、温度センサーを適宜取り付け、眼球角膜手術を一段
と安全に機能的に行うことに特徴がある。
装置の眼球固定手段として、中空円筒状の固定筒を用
い、この固定筒に、冷却ガス、冷却液体を吹き付ける機
構を有する環状の冷却パイプを取り付け、さらに必要に
応じて、この中空円筒状の固定筒に、眼球に吸着する通
孔を有する吸着チューブ、切除した角膜を排出する吸引
パイプ、テレビモニターに接続しているマイクロカメ
ラ、温度センサーを適宜取り付け、眼球角膜手術を一段
と安全に機能的に行うことに特徴がある。
【0008】
【作用】本発明は、例えば眼球角膜の屈曲矯正、混濁治
療等の眼球角膜手術を行うについて、眼球角膜の手術個
所を的確な状態に固定して眼球の光学軸を確保するとと
もに、その手術個所を冷却することによって、あるいは
冷却バリヤーで包むことによって眼球角膜を保護しなが
ら、眼球角膜の組織破壊、変性、ゆがみ等を起こすこと
なく、眼球角膜を安全、正確に切除、切削するものであ
る。
療等の眼球角膜手術を行うについて、眼球角膜の手術個
所を的確な状態に固定して眼球の光学軸を確保するとと
もに、その手術個所を冷却することによって、あるいは
冷却バリヤーで包むことによって眼球角膜を保護しなが
ら、眼球角膜の組織破壊、変性、ゆがみ等を起こすこと
なく、眼球角膜を安全、正確に切除、切削するものであ
る。
【0009】
【実施例】以下、本発明の眼球角膜手術装置を図面に従
って説明すると、図1は軽度の眼球角膜の手術を行う装
置であり、1は眼球の固定リングで、支柱に上下動可能
に取り付け、この固定リング1を、眼球角膜2の手術個
所を包囲するように、眼球の表面に軽く押し当て、固定
リング1の下面に取り付けたツメによって眼球に固定す
る。近視、遠視、乱視等の眼球の屈曲異常の矯正の手術
を行う場合には、眼球の光学軸を把握するように、この
固定リング1を眼球に固定する。
って説明すると、図1は軽度の眼球角膜の手術を行う装
置であり、1は眼球の固定リングで、支柱に上下動可能
に取り付け、この固定リング1を、眼球角膜2の手術個
所を包囲するように、眼球の表面に軽く押し当て、固定
リング1の下面に取り付けたツメによって眼球に固定す
る。近視、遠視、乱視等の眼球の屈曲異常の矯正の手術
を行う場合には、眼球の光学軸を把握するように、この
固定リング1を眼球に固定する。
【0010】固定リング1の上方には、支持棒3を介し
て環状の冷却パイプ4を固定し、この冷却パイプ4に
は、例えば炭酸ガス等の冷却ガスボンベ5と接続管6に
よって連結するとともに、冷却パイプ4の下面に冷却ガ
スの噴出ノズル7を多数設け、冷却ガスを眼球角膜2の
手術個所付近に吹き付けるようにする。
て環状の冷却パイプ4を固定し、この冷却パイプ4に
は、例えば炭酸ガス等の冷却ガスボンベ5と接続管6に
よって連結するとともに、冷却パイプ4の下面に冷却ガ
スの噴出ノズル7を多数設け、冷却ガスを眼球角膜2の
手術個所付近に吹き付けるようにする。
【0011】冷却ガスとしては、前述した炭酸ガス以外
に、液体窒素、液体ヘリウム等を用いてもよく、また冷
却ガス以外にも、冷却液体、例えば冷却した生理食塩
水、リンゲル液等を用いてもよい。冷却ガス、冷却液体
によって眼球角膜2の手術個所を30〜−40°Cに冷
却するが、この冷却温度、冷却媒体の吹き付け条件は、
手術する眼球角膜の状態に応じて適宜決定する。簡単な
眼球角膜2の手術の場合によっては、あまり低温にする
必要がないが、エキシマレーザー等による手術の場合に
は、光化学熱による影響を考慮して、できるだけ低温に
して眼球角膜2の手術個所を冷却または凍結させてバリ
ヤーを形成することが望ましい。
に、液体窒素、液体ヘリウム等を用いてもよく、また冷
却ガス以外にも、冷却液体、例えば冷却した生理食塩
水、リンゲル液等を用いてもよい。冷却ガス、冷却液体
によって眼球角膜2の手術個所を30〜−40°Cに冷
却するが、この冷却温度、冷却媒体の吹き付け条件は、
手術する眼球角膜の状態に応じて適宜決定する。簡単な
眼球角膜2の手術の場合によっては、あまり低温にする
必要がないが、エキシマレーザー等による手術の場合に
は、光化学熱による影響を考慮して、できるだけ低温に
して眼球角膜2の手術個所を冷却または凍結させてバリ
ヤーを形成することが望ましい。
【0012】冷却パイプ4の下面には、噴出ノズル7以
外にも、冷却ガスの噴出させるスリットまたは細孔を設
けてもよいし、また冷却パイプ4は、眼球角膜2との間
隔、角度を調整可能に固定リング1の支持棒3に取り付
けてもよい。
外にも、冷却ガスの噴出させるスリットまたは細孔を設
けてもよいし、また冷却パイプ4は、眼球角膜2との間
隔、角度を調整可能に固定リング1の支持棒3に取り付
けてもよい。
【0013】冷却パイプ4の上方には、例えばエキシマ
ーレザー8を設置して、そのレーザー光線が、冷却パイ
プ4および固定リング1の空間部分を通過して、眼球角
膜2の表面に達するように構成し、このエキシマーレザ
ー8によるレーザー光線の照射条件は、手術する眼球角
膜の状態に応じて適宜決定する。
ーレザー8を設置して、そのレーザー光線が、冷却パイ
プ4および固定リング1の空間部分を通過して、眼球角
膜2の表面に達するように構成し、このエキシマーレザ
ー8によるレーザー光線の照射条件は、手術する眼球角
膜の状態に応じて適宜決定する。
【0014】なお、冷却パイプ4と冷却ガスボンベ5と
を連結する接続管6には、コントローラー9と開閉弁1
0を付設して、エキシマーレザー8と冷却パイプ4との
動作の交互切り替えを連係するように構成すると便利で
ある。例えばエキシマーレザー8によるレーザー光線の
照射前に、冷却パイプ4よりの冷却ガスの連続的吹き付
けを行い、眼球角膜2の手術個所付近に、あらかじめ冷
却バリヤーを形成するようにし、そしてエキシマーレザ
ー8によるレーザー光線の照射時には、冷却パイプ4よ
りの冷却ガスの吹き付けを中断し、以後このような冷却
ガスの吹き付けとレーザー光線の照射を順次繰り返すよ
うに構成してもよい。
を連結する接続管6には、コントローラー9と開閉弁1
0を付設して、エキシマーレザー8と冷却パイプ4との
動作の交互切り替えを連係するように構成すると便利で
ある。例えばエキシマーレザー8によるレーザー光線の
照射前に、冷却パイプ4よりの冷却ガスの連続的吹き付
けを行い、眼球角膜2の手術個所付近に、あらかじめ冷
却バリヤーを形成するようにし、そしてエキシマーレザ
ー8によるレーザー光線の照射時には、冷却パイプ4よ
りの冷却ガスの吹き付けを中断し、以後このような冷却
ガスの吹き付けとレーザー光線の照射を順次繰り返すよ
うに構成してもよい。
【0015】固定リング1、冷却パイプ4、支持棒3の
材質としては、ステンレス等の金属、アクリルまたはポ
リエチレン等の高分子性樹脂、セラミック等を用いるこ
とができ、これらのもの以外にも、不純物が流出せずに
物理的な強度があれば、どのようなものを用いてもよ
い。固定リング1の太さは1〜5mm、リングの径は1
2〜30mmあればよく、また冷却パイプ4の太さは2
〜15mm、パイプの孔径(冷却ガスの通孔)は1〜1
3mmあればよく、パイプ径は6〜50mmあればよ
い。
材質としては、ステンレス等の金属、アクリルまたはポ
リエチレン等の高分子性樹脂、セラミック等を用いるこ
とができ、これらのもの以外にも、不純物が流出せずに
物理的な強度があれば、どのようなものを用いてもよ
い。固定リング1の太さは1〜5mm、リングの径は1
2〜30mmあればよく、また冷却パイプ4の太さは2
〜15mm、パイプの孔径(冷却ガスの通孔)は1〜1
3mmあればよく、パイプ径は6〜50mmあればよ
い。
【0016】中級の眼球角膜の手術装置としては、図2
に示すように、眼球に接触して眼球角膜2の手術個所を
包囲する眼球固定手段として、例えばアクリル製の中空
円筒状の固定筒21を、支柱に上下動可能に取り付けて
もよく、この固定筒21の径は固定リング1のそれと同
様にする。そして中空円筒状の固定筒21の下端部に、
真空ポンプ(図示せず)に連通するとともに、眼球に吸
着する細孔を間隔をおいて多数有する接着チューブ11
を付設し、固定筒21の下端部の眼球に対する接着性、
眼球角膜2の手術個所の固定性を向上させてもよい。
に示すように、眼球に接触して眼球角膜2の手術個所を
包囲する眼球固定手段として、例えばアクリル製の中空
円筒状の固定筒21を、支柱に上下動可能に取り付けて
もよく、この固定筒21の径は固定リング1のそれと同
様にする。そして中空円筒状の固定筒21の下端部に、
真空ポンプ(図示せず)に連通するとともに、眼球に吸
着する細孔を間隔をおいて多数有する接着チューブ11
を付設し、固定筒21の下端部の眼球に対する接着性、
眼球角膜2の手術個所の固定性を向上させてもよい。
【0017】また固定筒21に冷却パイプ4を取り付け
ると、冷却ガスまたは冷却液体による眼球角膜2の手術
個所の冷却、冷却バリヤーの形成を効果的に行うことが
できる。さらに中空円筒状の固定筒21に、真空ポンプ
(図示せず)等を付設した吸引パイプ12を取り付け
て、手術によって切除した固定筒21内の角膜を吸引パ
イプ12から外部に排出させてもよい。
ると、冷却ガスまたは冷却液体による眼球角膜2の手術
個所の冷却、冷却バリヤーの形成を効果的に行うことが
できる。さらに中空円筒状の固定筒21に、真空ポンプ
(図示せず)等を付設した吸引パイプ12を取り付け
て、手術によって切除した固定筒21内の角膜を吸引パ
イプ12から外部に排出させてもよい。
【0018】高級の眼球角膜手術装置としては、図3に
示すように、眼球固定手段として、前述した中空円筒状
の固定筒21を支柱に上下動可能に取り付け、この固定
筒21の機能を高めるために、固定筒21の上部開口2
2に、石英ガラス等のレーザー光線の透過性を有する蓋
23を取り付ける。中空円筒状の固定筒21の上部開口
22に、透過性を有する蓋23を取り付けると、冷却パ
イプ4から噴射する冷却ガスは外部に漏洩することがな
いために、冷却ガスによる眼球角膜2の手術個所の冷
却、冷却バリヤーの形成を短時間に、かつ一段と効果的
に行うことができる。
示すように、眼球固定手段として、前述した中空円筒状
の固定筒21を支柱に上下動可能に取り付け、この固定
筒21の機能を高めるために、固定筒21の上部開口2
2に、石英ガラス等のレーザー光線の透過性を有する蓋
23を取り付ける。中空円筒状の固定筒21の上部開口
22に、透過性を有する蓋23を取り付けると、冷却パ
イプ4から噴射する冷却ガスは外部に漏洩することがな
いために、冷却ガスによる眼球角膜2の手術個所の冷
却、冷却バリヤーの形成を短時間に、かつ一段と効果的
に行うことができる。
【0019】中空円筒状の固定筒21に、前述した眼球
に吸着する細孔を間隔をおいて多数有する接着チューブ
11を付設して、固定筒21の下端部の眼球に対する接
着性、眼球角膜2の手術個所の固定性を向上させること
もできる。
に吸着する細孔を間隔をおいて多数有する接着チューブ
11を付設して、固定筒21の下端部の眼球に対する接
着性、眼球角膜2の手術個所の固定性を向上させること
もできる。
【0020】また、本発明においては、必要に応じて、
前述した眼球角膜手術装置の眼球固定手段としての中空
円筒状の固定筒21または固定リング1に、テレビモニ
ター(図示せず)に接続しているマイクロカメラ13を
取り付け、眼球角膜2の手術状態をテレビモニターで監
視しながら、眼球角膜2の手術を行ってもよく、さらに
前述した中空円筒状の固定筒21または固定リング1に
に、温度センサー14を取り付け、眼球角膜2の手術個
所の冷却状態、凍結バリヤーの形成状態を確認しながら
眼球角膜2の手術を行うと便利である。
前述した眼球角膜手術装置の眼球固定手段としての中空
円筒状の固定筒21または固定リング1に、テレビモニ
ター(図示せず)に接続しているマイクロカメラ13を
取り付け、眼球角膜2の手術状態をテレビモニターで監
視しながら、眼球角膜2の手術を行ってもよく、さらに
前述した中空円筒状の固定筒21または固定リング1に
に、温度センサー14を取り付け、眼球角膜2の手術個
所の冷却状態、凍結バリヤーの形成状態を確認しながら
眼球角膜2の手術を行うと便利である。
【0021】本発明の眼球角膜手術装置を、例えばエキ
シマレーザー8を用いた眼球角膜2の屈曲異常矯正手術
を例として説明すると、まず、眼球角膜2の屈曲異常状
態を確認した後、この屈曲異常している眼球角膜2を包
囲するように、透過性を有する蓋23を取り付けた中空
円筒状の固定筒21の下端部に付設した接着チューブ1
1を眼球に軽く押し当てる。
シマレーザー8を用いた眼球角膜2の屈曲異常矯正手術
を例として説明すると、まず、眼球角膜2の屈曲異常状
態を確認した後、この屈曲異常している眼球角膜2を包
囲するように、透過性を有する蓋23を取り付けた中空
円筒状の固定筒21の下端部に付設した接着チューブ1
1を眼球に軽く押し当てる。
【0022】次いで、真空ポンプ(図示せず)を駆動し
て接着チューブ11内を負圧状態にし、接着チューブ1
1の下面に間隔を置いて多数設けた細孔を眼球に吸着さ
せ、固定筒21の下端部を眼球に固定した後、冷却ガス
ボンベ5と連結するガス管6のコントローラー9を作動
させて開閉弁10を開いて、冷却ガスを冷却パイプ4に
供給し、噴射ノズル7より眼球角膜2に連続して吹き付
けて眼球角膜2の冷却を開始し、この冷却ガスによる冷
却を一定時間継続することによって、眼球角膜2を冷却
して冷却バリヤーを形成する。
て接着チューブ11内を負圧状態にし、接着チューブ1
1の下面に間隔を置いて多数設けた細孔を眼球に吸着さ
せ、固定筒21の下端部を眼球に固定した後、冷却ガス
ボンベ5と連結するガス管6のコントローラー9を作動
させて開閉弁10を開いて、冷却ガスを冷却パイプ4に
供給し、噴射ノズル7より眼球角膜2に連続して吹き付
けて眼球角膜2の冷却を開始し、この冷却ガスによる冷
却を一定時間継続することによって、眼球角膜2を冷却
して冷却バリヤーを形成する。
【0023】以上述べた眼球角膜2の冷却バリヤーの形
成を、中空円筒状の固定筒21に取り付けた温度センサ
ー14およびマイクロカメラ13と接続しているテレビ
モニタ(図示せず)で確認した後、接続管6のコントロ
ーラー9を作動させて開閉弁10を閉じ、噴射ノズル7
よりの冷却ガスの吹き付けを中断し、次いで、固定筒2
1の上方に設置したエキシマーレザー8よりレーザー光
線の照射を開始し、レーザー光線を固定筒21の上部開
口22の透過性を有する蓋23を通過させ、眼球角膜2
の異常屈曲個所に照射することによって、この異常屈曲
部分の眼球角膜2の手術を行う。
成を、中空円筒状の固定筒21に取り付けた温度センサ
ー14およびマイクロカメラ13と接続しているテレビ
モニタ(図示せず)で確認した後、接続管6のコントロ
ーラー9を作動させて開閉弁10を閉じ、噴射ノズル7
よりの冷却ガスの吹き付けを中断し、次いで、固定筒2
1の上方に設置したエキシマーレザー8よりレーザー光
線の照射を開始し、レーザー光線を固定筒21の上部開
口22の透過性を有する蓋23を通過させ、眼球角膜2
の異常屈曲個所に照射することによって、この異常屈曲
部分の眼球角膜2の手術を行う。
【0024】エキシマーレザー8によるレーザー光線に
よる眼球角膜2の手術は、マイクロカメラ24と接続し
ているテレビモニタで、その手術状態を観察、監視しな
がら行い、最適の状態に眼球角膜2を切除すればよく、
必要があれば、途中で手術条件を変更してもよい。
よる眼球角膜2の手術は、マイクロカメラ24と接続し
ているテレビモニタで、その手術状態を観察、監視しな
がら行い、最適の状態に眼球角膜2を切除すればよく、
必要があれば、途中で手術条件を変更してもよい。
【0025】このエキシマーレザー8による手術装置
は、一部市販されており、例えば米国マサチューセッツ
州、クェステック(Questek)社製のアルゴンフ
ッ化物を使用したモデル2460、またはサミット社製
のもの、あるいはその他のものを用いることができ、エ
キシマーレザー8による手術についても公知であるの
で、これに従って行えばよい。
は、一部市販されており、例えば米国マサチューセッツ
州、クェステック(Questek)社製のアルゴンフ
ッ化物を使用したモデル2460、またはサミット社製
のもの、あるいはその他のものを用いることができ、エ
キシマーレザー8による手術についても公知であるの
で、これに従って行えばよい。
【0026】前述した手術の間、真空ポンプ(図示せ
ず)を駆動し、固定筒21に取り付けた吸引パイプ9か
ら固定筒21内の、エキシマーレザー8のレーザー光線
によって切除した眼球角膜2を、外部に排出する。
ず)を駆動し、固定筒21に取り付けた吸引パイプ9か
ら固定筒21内の、エキシマーレザー8のレーザー光線
によって切除した眼球角膜2を、外部に排出する。
【0027】そして、手術結果をマイクロカメラ13と
接続しているテレビモニタで確認した後に、エキシマー
レザー8のレーザー光線の照射を停止するとともに、真
空ポンプの駆動を止め、吸引パイプ9による吸引も停止
する。さらに、真空ポンプの駆動を止めると、接着チュ
ーブ11内の負圧状態も開放されて大気圧になり、接着
チューブ11の細孔の眼球に対する吸着も解かれ、固定
筒21を眼球から取り除くことができるようになり、固
定筒21を眼球より取り除くと、眼球角膜2の手術は終
了する。
接続しているテレビモニタで確認した後に、エキシマー
レザー8のレーザー光線の照射を停止するとともに、真
空ポンプの駆動を止め、吸引パイプ9による吸引も停止
する。さらに、真空ポンプの駆動を止めると、接着チュ
ーブ11内の負圧状態も開放されて大気圧になり、接着
チューブ11の細孔の眼球に対する吸着も解かれ、固定
筒21を眼球から取り除くことができるようになり、固
定筒21を眼球より取り除くと、眼球角膜2の手術は終
了する。
【0028】以上の実施例は、エキシマレーザー8を用
いた眼球角膜2の屈曲異常矯正手術に関する説明である
が、眼球角膜2の混濁を治療するについても、同様な操
作、手順で行えばよく、また眼球角膜2の屈曲異常矯正
手術を、へら状のメスで擦ったり、回転するヤスリで削
ったりする場合についても同様な操作、手順で行えばよ
い。
いた眼球角膜2の屈曲異常矯正手術に関する説明である
が、眼球角膜2の混濁を治療するについても、同様な操
作、手順で行えばよく、また眼球角膜2の屈曲異常矯正
手術を、へら状のメスで擦ったり、回転するヤスリで削
ったりする場合についても同様な操作、手順で行えばよ
い。
【0029】
【発明の効果】本発明の眼球角膜手術装置によると、眼
球角膜2の手術個所を固定することによって、眼球の光
学軸を正確に形成できる大きな利点があり、さらにエキ
シマレーザー8等のレーザーを用いたとしても、眼球角
膜2の手術個所を冷却することによって、または眼球角
膜2の手術個所を冷却バリヤーで包むことによって、眼
球角膜2の組織破壊、変性、ゆがみ、混濁、火傷等を一
切起こさずに、安全、確実、迅速、簡単に手術を行うこ
とができるという優れた効果を達成できる。
球角膜2の手術個所を固定することによって、眼球の光
学軸を正確に形成できる大きな利点があり、さらにエキ
シマレーザー8等のレーザーを用いたとしても、眼球角
膜2の手術個所を冷却することによって、または眼球角
膜2の手術個所を冷却バリヤーで包むことによって、眼
球角膜2の組織破壊、変性、ゆがみ、混濁、火傷等を一
切起こさずに、安全、確実、迅速、簡単に手術を行うこ
とができるという優れた効果を達成できる。
【0030】また本発明の眼球角膜手術装置の眼球固定
手段として、中空円筒状の固定筒21を用いると、エキ
シマレーザー8等の反射光および散乱光が外部に漏れる
ことによって起こる副作用を予防でき、さらに固定筒2
1に、冷却パイプ4、吸着チューブ11、吸引パイプ1
2を取り付けることによって、冷却ガスによる眼球角膜
2の手術個所の冷却、冷却バリヤーの形成を効果的に行
うことができ、また固定筒21の下端部の眼球に対する
接着性、固定性を一層の向上させることができる。
手段として、中空円筒状の固定筒21を用いると、エキ
シマレーザー8等の反射光および散乱光が外部に漏れる
ことによって起こる副作用を予防でき、さらに固定筒2
1に、冷却パイプ4、吸着チューブ11、吸引パイプ1
2を取り付けることによって、冷却ガスによる眼球角膜
2の手術個所の冷却、冷却バリヤーの形成を効果的に行
うことができ、また固定筒21の下端部の眼球に対する
接着性、固定性を一層の向上させることができる。
【0031】また本発明の眼球角膜手術装置の眼球固定
手段として、中空円筒状の固定筒21を用いたり、また
固定筒21に吸着チューブを取り付けることによって固
定筒21内の空気を吸い出して負圧状態になるために、
固定筒21の下端部の眼球に対する接着性、固定性を一
層向上させることができ、さらにエキシマーレザー8等
のレーザー光線によって切除した眼球角膜2を、効率的
に外部に排出できる利点がある。
手段として、中空円筒状の固定筒21を用いたり、また
固定筒21に吸着チューブを取り付けることによって固
定筒21内の空気を吸い出して負圧状態になるために、
固定筒21の下端部の眼球に対する接着性、固定性を一
層向上させることができ、さらにエキシマーレザー8等
のレーザー光線によって切除した眼球角膜2を、効率的
に外部に排出できる利点がある。
【0032】特に、本発明の眼球角膜手術装置の眼球固
定手段として、中空円筒状の固定筒21の上部開口22
に透過性を有する蓋23を付設すると、固定筒21は蓋
23によって密閉状態になり、冷却パイプ4から噴射す
る冷却ガスは外部に漏洩することがないために、冷却ガ
スによる眼球角膜2の手術個所の冷却、冷却バリヤーの
形成を格段に短時間に、かつ一段と効果的に行うことが
でき、さらにエキシマーレザー8等のレーザー光線によ
って切除した眼球角膜2を、より効率的に外部に排出で
きる利点がある。
定手段として、中空円筒状の固定筒21の上部開口22
に透過性を有する蓋23を付設すると、固定筒21は蓋
23によって密閉状態になり、冷却パイプ4から噴射す
る冷却ガスは外部に漏洩することがないために、冷却ガ
スによる眼球角膜2の手術個所の冷却、冷却バリヤーの
形成を格段に短時間に、かつ一段と効果的に行うことが
でき、さらにエキシマーレザー8等のレーザー光線によ
って切除した眼球角膜2を、より効率的に外部に排出で
きる利点がある。
【0033】本発明の眼球角膜手術装置の中空円筒状の
固定筒21に、テレビモニターに接続しているマイクロ
カメラ24を取り付けると、眼球角膜2の手術状態をテ
レビモニターで監視しながら、眼球角膜2の手術を行え
るので、また中空円筒状の固定筒21に、温度センサー
25を取り付け、眼球角膜2の手術個所の冷却状態、凍
結バリヤーの形成状態を確認しながら眼球角膜2の手術
をおこなえるので、眼球角膜2の手術を、手術状況に応
じて適切、正確、安全におこなうことができるという優
れた効果も期待できる。
固定筒21に、テレビモニターに接続しているマイクロ
カメラ24を取り付けると、眼球角膜2の手術状態をテ
レビモニターで監視しながら、眼球角膜2の手術を行え
るので、また中空円筒状の固定筒21に、温度センサー
25を取り付け、眼球角膜2の手術個所の冷却状態、凍
結バリヤーの形成状態を確認しながら眼球角膜2の手術
をおこなえるので、眼球角膜2の手術を、手術状況に応
じて適切、正確、安全におこなうことができるという優
れた効果も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エキシマレーザーと固定リングと冷却パイプと
よりなる本発明の眼球角膜手術装置の説明図である。
よりなる本発明の眼球角膜手術装置の説明図である。
【図2】エキシマレーザーと中空円筒状の固定筒と冷却
パイプとよりなる本発明の眼球角膜手術装置の説明図で
ある。
パイプとよりなる本発明の眼球角膜手術装置の説明図で
ある。
【図3】エキシマレーザーと透過性を有する蓋を固定し
た中空円筒状の固定筒と冷却パイプとよりなる本発明の
眼球角膜手術装置の説明図である。
た中空円筒状の固定筒と冷却パイプとよりなる本発明の
眼球角膜手術装置の説明図である。
【符号の説明】 1 固定リング 2 眼球角膜 4 冷却パイプ 7 噴出ノズル 8 エキシマレーザー 11 吸着チューブ 12 吸引パイプ 13 マイクロカメラ
Claims (6)
- 【請求項1】 近視、遠視、乱視等の眼球角膜の屈曲異
常の矯正や眼球角膜の混濁治療等を行うための外科的手
術手段と、眼球角膜に接触して眼球角膜の手術個所を包
囲する眼球固定手段と、眼球角膜の手術個所に冷却ガス
を吹き付ける冷却手段とよりなる眼球角膜手術装置。 - 【請求項2】 眼球角膜の外科的手術手段としてエキシ
マレーザー等のレーザーを用い、眼球固定手段として固
定リングを用い、眼球角膜への冷却手段として冷却ガス
を吹き付ける機構を有する冷却ガスパイプを用いた請求
項1記載の眼球角膜手術装置。 - 【請求項3】 眼球固定手段として中空円筒状の固定筒
を用いる請求項2記載の眼球角膜手術装置。 - 【請求項4】 中空円筒状の固定筒の下端部に、眼球角
膜に吸着する通孔を有する吸着チューブを取り付けた請
求項3記載の眼球角膜手術装置。 - 【請求項5】 中空円筒状の固定筒の上端部に透過性を
有する蓋を固定し、このに、固定筒に切除した角膜を排
出する吸引パイプを取り付けた請求項3または請求項4
記載の眼球角膜手術装置。 - 【請求項6】 固定リングまたは中空円筒状の固定筒
に、テレビモニターに接続しているマイクロカメラを取
り付けた眼球角膜手術装置。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4333857A JPH06154264A (ja) | 1992-11-20 | 1992-11-20 | 眼球角膜手術装置 |
DE69321102T DE69321102T2 (de) | 1992-11-20 | 1993-11-19 | Gerät für chirurgische eingriffe an der kornea |
PCT/JP1993/001699 WO1994012131A1 (en) | 1992-11-20 | 1993-11-19 | Cornea operating method and apparatus |
EP94900288A EP0627207B1 (en) | 1992-11-20 | 1993-11-19 | Cornea operating apparatus |
CA002127879A CA2127879A1 (en) | 1992-11-20 | 1993-11-19 | Method and apparatus for operation on eye cornea |
AU65157/94A AU677390B2 (en) | 1992-11-20 | 1993-11-19 | Cornea operating method and apparatus |
US08/256,547 US5616139A (en) | 1992-11-20 | 1993-11-19 | Method and apparatus for operating a cornea |
CN93120878A CN1089127A (zh) | 1992-11-20 | 1993-12-10 | 眼球角膜手术方法及其装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4333857A JPH06154264A (ja) | 1992-11-20 | 1992-11-20 | 眼球角膜手術装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06154264A true JPH06154264A (ja) | 1994-06-03 |
Family
ID=18270723
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4333857A Pending JPH06154264A (ja) | 1992-11-20 | 1992-11-20 | 眼球角膜手術装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06154264A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014525803A (ja) * | 2011-08-03 | 2014-10-02 | アルコン レンゼックス, インコーポレーテッド | 患者接合材曇り除去装置 |
CN113081479A (zh) * | 2021-03-01 | 2021-07-09 | 贵州医科大学 | 一种角膜移植缝合用标记器 |
DE102020208679A1 (de) | 2020-05-24 | 2021-11-25 | Carl Zeiss Meditec Ag | UV-Laser basiertes System zur Fehlsichtigkeitskorrektur und Kontaktinterface |
-
1992
- 1992-11-20 JP JP4333857A patent/JPH06154264A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014525803A (ja) * | 2011-08-03 | 2014-10-02 | アルコン レンゼックス, インコーポレーテッド | 患者接合材曇り除去装置 |
DE102020208679A1 (de) | 2020-05-24 | 2021-11-25 | Carl Zeiss Meditec Ag | UV-Laser basiertes System zur Fehlsichtigkeitskorrektur und Kontaktinterface |
CN113081479A (zh) * | 2021-03-01 | 2021-07-09 | 贵州医科大学 | 一种角膜移植缝合用标记器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040302 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040706 |