JPH06150081A - カード取引照合システムおよびカード取引処理端末 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カード取引照合システムにおいて、小売店で
の請求書のかいざん、偽造を完全に防止する。不正なク
レジットカードの使用を禁止する。 【構成】 カード取引処理端末１００では、キーボード
１２１から暗証番号ＰＩＮと、取引データとを入力す
る。ＭＰＵは内蔵する暗号化プログラムによりシステム
キーＫｓ、暗証番号ＰＩＮを用いて取引データＴＲＡＮ
から取引正当性確認コードＴＣＣを生成する。この段階
で小売店サイドの偽造等は完全に排除される。このコー
ドＴＣＣは取引データＴＲＡＮとともにクレジット会社
に転送され、そこで確認される。ホストコンピュータ２
００によりコードＴＣＣに基づいて暗証番号ＰＩＮを算
出して照合するものであり、確認コードを端末１００に
返送することにより取引の正当性が確認される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はクレジットカードを利用
したセキュリティ技術に関し、特にクレジットカード利
用時の取引データのかいざんによるカード代金の不正請
求を防止することができるカード取引照合システムおよ
びそのシステムに使用されるカード取引処理端末であ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来のクレジットカードシステムは、図
２に示すように、クレジットカードの所持者が小売店に
おいて買物等のサービスを受けると、小売店はそのサー
ビスに対する請求データをカード会社に送付する。カー
ド会社は請求書をカード所持者に対して発行、送付する
と同時に、銀行に振込依頼を行う。銀行は振込依頼に対
して小売店にサービスに対する対貨を振り込むととも
に、カード所持者の口座等から該サービスに対する対貨
を得るものである。例えば、小売店では買物、サービス
に対する請求書（２連式帳票）を２通発行し、１通をそ
の場でカード所持者に、他の１通をカード会社に対して
送付するシステムであった。

【０００３】また、上述の帳票を利用するものとは別
に、カード会社のホストコンピュータとカード取引処理
端末とをオンラインで接続したシステムがある。このシ
ステムでは、カード取引に伴う取引記録の正当性を確認
を取引正当性確認コードにより行っていた。すなわち、
取引データ（ＴＲＡＮ）およびシステムキー（Ｋｓ）に
基づいて取引正当性確認コード（ＴＣＣ）を算出してい
た。例えばＴＣＣ＝Ｆ（ＴＲＡＮ，Ｋｓ）である。そし
て、この取引正当性確認コードＴＣＣを、取引データと
ともに、オンラインでホストコンピュータに送信してい
た。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のクレジットカードシステムでは、小売店から
カード会社に送付する請求帳票のかいざん、偽造が生じ
た場合でも、時間的遅れ等により、カード所持者はカー
ド会社または銀行からの請求との食い違いを発見するこ
とができないことが多かった。すなわち、小売店サイド
での不正請求を効果的に防止することができないという
不具合があった。また、オンライン化されたシステムで
の取引記録の正当性確認であっても、小売店側で虚偽の
データの入力、例えば、偽造カードが不正に使用された
不正請求、請求金額の水増しが行われても、取引正当性
確認コード（ＴＣＣ）は正常値となるため、カード会社
側においてはその不正検出はできなかった。

【０００５】そこで、本発明は、小売店でのカード支払
い請求に対する不正を防止し、カード取引を正常に行う
ことが可能なカード取引照合システムを提供すること
を、その目的としている。また、本発明は、請求票のか
いざん等を完全に防止することができるカード取引処理
端末を提供することを、その目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明
は、クレジットカード等のカードを用いて取引を行うカ
ード取引照合システムであって、このカード取引照合シ
ステムは、カード取引処理端末と、ホストコンピュータ
と、を有し、カード取引処理端末から送信された取引正
当性確認コードに基づいて、ホストコンピュータにおい
て暗証番号を復元し、カードの正当性を判別するととも
に、取引データを記録し、正当性を示す確認データをカ
ード取引処理端末に送信するものであり、このカード取
引処理端末は、入力手段と、演算手段と、接続手段と、
を有し、入力手段は、少なくともカード取引の取引デー
タ、そのカード取引に使用されたカードの暗証番号を入
力するものであり、演算手段は、この入力手段により入
力された上記取引データ、上記暗証番号および固有のシ
ステムキーに基づいて取引正当性確認コードを演算する
ものであり、接続手段は、この演算手段により生成され
た取引正当性確認コードと取引データ等のデータを送受
信するものであり、上記ホストコンピュータは、算出手
段と、記憶手段と、接続手段と、を有し、算出手段は、
上記取引正当性確認コードに基づいて上記暗証番号を復
元して照合し、カードの正当性を判別するとともに、正
当性を示す確認データを算出するものであり、記憶手段
は、上記取引データを記録するものであり、接続手段
は、上記カード取引処理端末と接続し、データの送受信
を行うものであるカード取引照合システムである。

【０００７】請求項２に記載の発明は、クレジットカー
ド等のカードを用いて取引を行うカード取引照合システ
ムにおいて使用されるカード取引処理端末であって、少
なくともカード取引の取引データ、そのカード取引に使
用されたカードの暗証番号を入力可能な入力手段と、こ
の入力手段により入力された上記取引データ、上記暗証
番号、および、固有のシステムキーに基づいて取引正当
性確認コードを演算する演算手段と、この演算手段によ
り生成された取引正当性確認コードと取引データ等のデ
ータを送受信する接続手段と、を備えたカード取引処理
端末である。なお、上記カードとしては、磁気カード、
ＩＣカード等のクレジットカードが使用されるものであ
る。

【０００８】

【作用】本発明に係るカード取引照合システムにあって
は、カード取引処理端末においては、入力手段により入
力された取引データ、その取引に使用されたカードの暗
証番号、固有のシステムキーに基づき、演算手段が取引
正当性確認コードを生成する。例えばＤＥＳ等の公開型
暗号化アルゴリズムを使用して取引正当性確認コードを
生成する。そして、生成された取引正当性確認コードお
よび取引データ等のデータはカード取引処理端末からホ
ストコンピュータに送出される。ホストコンピュータで
は、この取引正当性確認コードに基づいて暗証番号を復
元してカードの正当性を判別し、正当性を示す確認デー
タを算出する。とともに、ホストコンピュータは、カー
ド取引処理端末に対してこの正当性を示す確認データを
送信する。このようにこのカード取引照合システムにあ
っては、カード所持者の暗証番号が判らないと、取引正
当性確認コードを作成することができず、また、それに
より取引を承認するその取引の正当性を示す確認データ
も作成されない。このため、小売店サイドでの虚偽のデ
ータの入力による不正は完全に防止することができる。

【０００９】また、本発明に係るカード取引処理端末に
あっては、入力手段により入力された取引データ、カー
ドの暗証番号に基づいて、演算手段において、例えばク
レジット会社への出力データを生成する。例えばＤＥＳ
等の暗号化アルゴリズムを使用して取引データに関する
取引正当性確認コードを生成する。そして、接続手段が
この出力データを例えばオンライン出力し、または、オ
フラインシステムではプリントアウト等して出力する。
このように、このカード取引処理端末にあってはカード
所持者の暗証番号が判らないと取引正当性確認コードを
作成することができないため、小売店サイドでの取引デ
ータのかいざん、偽造は完全に防止することができる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明に係るクレジットカードを用い
たカード取引照合システムおよびこのシステムに使用さ
れるカード取引処理端末の実施例を図面を参照して説明
する。図１、図３、および、図４は本発明の一実施例を
説明するためのものである。図１はカード取引照合シス
テムの構成を示すブロック図である。図３は一実施例に
係るカード取引処理端末を示すその斜視図である。図４
は一実施例に係るカード取引照合の手順を示すフローチ
ャートである。

【００１１】図１に示すように、このカード取引照合シ
ステムは、クレジットカード等のカードを用いて取引を
行うものであって、例えば複数の小売店等に設置される
複数のカード取引処理端末１００と、クレジット会社に
設置されるホストコンピュータ２００と、を有して構成
されている。このシステムでは、カード取引処理端末１
００から送信された取引正当性確認コードに基づいて、
ホストコンピュータ２００においてはそのカード所持者
の暗証番号を復元し、カード１１０の正当性を判別する
とともに、その取引データを記録し、また、正当性を示
す確認データをカード取引処理端末１００に送信するも
のである。

【００１２】このカード取引処理端末１００は、入力手
段１２０と、演算手段１３０と、接続手段１４０と、を
有している。入力手段１２０は、少なくともカード取引
による取引データ（例えば請求金額）、そのカード取引
に使用されたカードの暗証番号を入力するためのもので
ある。演算手段１３０は、この入力手段１２０により入
力された上記取引データ、上記暗証番号および固有のシ
ステムキーに基づいて取引正当性確認コードを演算する
ものである。システムキーは演算手段１３０を構成する
コンピュータに格納されているものとする。接続手段１
４０は、この演算手段１３０により生成された取引正当
性確認コードと取引データ等のデータをホストコンピュ
ータ２００に対して送信するものである。また、ホスト
コンピュータ２００からのデータを受信するものでもあ
る。

【００１３】上記ホストコンピュータ２００は、算出手
段２１０と、記憶手段２２０と、接続手段２３０と、を
有して構成されている。算出手段２１０は、ＭＰＵ等に
より構成されるもので、上記取引正当性確認コードに基
づいて上記暗証番号を復元して照合し、カード１１０の
正当性を判別するとともに、正当性を示す確認データを
算出するものである。記憶手段２２０は、上記取引デー
タを記録するものである。また、カード所持者の暗証番
号を記憶しているものでもある。上記復元した暗証番号
の照合は、この記憶している暗証番号との間で行うもの
である。接続手段２３０は、上記カード取引処理端末１
００と接続し、例えば上記確認データ等の送受信を行う
ものである。

【００１４】また、本発明に係るカード取引処理端末１
００を詳述すると、この端末１００は、オフラインシス
テムについても適用することができるものである。この
カード取引処理端末１００にあって、上記入力手段１２
０は、キーボード１２１、カード挿入口１２２、カード
受け入れ部でのＩ／Ｏ、その磁気カード１１０の固有コ
ードの読み取り手段等を含む構成である。この入力手段
１２０は、上述したようにカード所持者の暗証番号ＰＩ
Ｎ、取引データを入力することができるものである。演
算手段１３０は、主としてＭＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ等に
より構成されるもので、上記取引データ、暗証番号、固
有のシステムキー等に基づいて所定の演算を行うことに
より、クレジット会社用またはカード所持者の控え用の
出力データを生成するものである。そして、この出力デ
ータを出力することができる接続手段１４０は、例えば
プリンタ１４１、ディスプレイ１４２等によっても構成
することができる。なお、ディスプレイ１４２は上記Ｍ
ＰＵにより表示制御されるものである。また、上記ＲＯ
Ｍには取引データ等に基づいて出力データを生成するた
めのＤＥＳ、ＦＥＡＬ、ＲＳＡ等の既知の暗号化アルゴ
リズムが格納されているものである。

【００１５】図４に基づいて本発明に係るカード取引処
理端末１００を用いて出力データを生成する場合につい
て説明する。まず、使用するカードが正当か否かを例え
ばホログラムの視認等により判定する（Ｓ４０１）。こ
れは小売店サイドにおいて店員が行うものとする。正当
であれば、店員が端末装置にカードを挿入する（Ｓ４０
２）。端末装置はこのカードの識別番号を読み込む（Ｓ
４０３）。

【００１６】次に、店員は端末装置にキーボードにより
取引記録を入力する（Ｓ４０４）。そして、この取引記
録はディスプレイに表示される。このディスプレイに表
示された取引記録をカード所持者が視認により確認する
（Ｓ４０５）。正しければ、端末装置はパスワードエラ
ー用のカウンタＩを０としておく（Ｓ４０６）。カード
所持者は、ここで、キーボードにより暗証番号を入力す
る（Ｓ４０７）。端末装置では、この入力した暗証番号
が正しいか否かを判定する（Ｓ４０８）。例えばオンラ
インシステムであれば、ホストコンピュータにより判断
し、オフラインシステムであればそのＩＣカード等に基
づいて確認するものである。暗証番号が正しくない場合
はカウンタＩをインクリメントし（Ｓ４０９）、カウン
タ値が３未満であることを確認する（Ｓ４１０）。カウ
ンタ値が３になると、例えばこのカウンタでの取引はで
きないことを表示し、取引を禁止する。

【００１７】そして、暗証番号が正しい場合は（Ｓ４０
８でＹＥＳ）、上記入力された取引記録、暗証番号、シ
ステムキーにより所定の演算処理を行う（Ｓ４１１）。
このようにして取引正当性確認コードＴＣＣ（Ｔｒａｎ
ｓａｃｔｉｏｎ Ｃｅｒｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ Ｃｏｄ
ｅ）を次式により生成する（Ｓ４１２）。例えば、ＴＣ
Ｃ＝Ｆ（ＴＲＡＮ＋ＰＩＮ，Ｋｓ）である。ＴＲＡＮは
取引データ、Ｋｓはシステムキーとする。

【００１８】そして、この取引正当性確認コードおよび
取引記録をオンラインシステムではクレジット会社のホ
ストコンピュータに対して転送する（Ｓ４１４）。すな
わち、オンラインシステムではこの取引正当性確認コー
ドと取引データとを転送、出力するものである。そし
て、クレジット会社ではホストコンピュータによりこの
取引正当性確認コードから上述したように暗証番号を算
出し、取引の正当性を確認するものである。さらに、確
認データを作成してカード取引処理端末に返送して取引
の正当性を即時に示すことができる。また、同時に、端
末においても内蔵するプリンタにより出力し、カード所
持者に請求の控えとして手渡すものとする。この控えに
は取引記録が記録されており、暗証番号入力がなければ
この取引記録が記録されない、または、出力されない等
の現象が生じる。よって、カード所持者は取引記録のか
いざん、偽造を完全に防止しての取引ができるのであ
る。また、上記ステップＳ４１３ではオンラインによる
取引正当性確認コードを転送していたが、従来と同様の
２連式帳票による場合はこれをプリンタによりプリント
アウトするものとする。この場合、小売店にては取引正
当性確認コードは偽造することはできず、このシステム
の安全性は保障される。なお、出力としてはこの他にも
フロッピディスクへの出力等がある。

【００１９】

【発明の効果】本発明では、小売店サイドでの取引デー
タのかいざん、偽造を完全に防止することができる。ま
た、偽造カードの使用等を防止することもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係るカード取引照合システ
ムの構成を示すブロック図である。

【図２】従来のクレジットカードシステムのマネーフロ
ーを示す模式図である。

【図３】本発明の一実施例に係るカード取引処理端末の
概略を示すその斜視図である。

【図４】本発明の一実施例に係るカード取引処理端末を
使用しての取引記録の確認手順を示すフローチャートで
ある。

【符号の説明】

１００ カード端末 １１０ 磁気カード １２０ 入力手段 １３０ 演算手段 １４０ 接続手段 ２００ ホストコンピュータ ２１０ 算出手段 ２２０ 記憶手段 ２３０ 接続手段

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ０６Ｆ 15/30 6798−5Ｌ Ｇ０７Ｆ 7/12 Ｇ０７Ｇ 1/12 ３２１ Ｐ 8921−3Ｅ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 クレジットカード等のカードを用いて取
   引を行うカード取引照合システムであって、このカード
   取引照合システムは、カード取引処理端末と、ホストコ
   ンピュータと、を有し、カード取引処理端末から送信さ
   れた取引正当性確認コードに基づいて、ホストコンピュ
   ータにおいて暗証番号を復元し、カードの正当性を判別
   するとともに、取引データを記録し、正当性を示す確認
   データをカード取引処理端末に送信するものであり、 このカード取引処理端末は、入力手段と、演算手段と、
   接続手段と、を有し、 入力手段は、少なくともカード取引の取引データ、その
   カード取引に使用されたカードの暗証番号を入力するも
   のであり、 演算手段は、この入力手段により入力された上記取引デ
   ータ、上記暗証番号および固有のシステムキーに基づい
   て取引正当性確認コードを演算するものであり、 接続手段は、この演算手段により生成された取引正当性
   確認コードと取引データ等のデータを送受信するもので
   あり、 上記ホストコンピュータは、算出手段と、記憶手段と、
   接続手段と、を有し、 算出手段は、上記取引正当性確認コードに基づいて上記
   暗証番号を復元して照合し、カードの正当性を判別する
   とともに、正当性を示す確認データを算出するものであ
   り、 記憶手段は、上記取引データを記録するものであり、 接続手段は、上記カード取引処理端末と接続し、データ
   の送受信を行うものであることを特徴とするカード取引
   照合システム。
2. 【請求項２】 クレジットカード等のカードを用いて取
   引を行うカード取引照合システムにおいて使用されるカ
   ード取引処理端末であって、 少なくともカード取引の取引データ、そのカード取引に
   使用されたカードの暗証番号を入力可能な入力手段と、 この入力手段により入力された上記取引データ、上記暗
   証番号、および、固有のシステムキーに基づいて取引正
   当性確認コードを演算する演算手段と、 この演算手段により生成された取引正当性確認コードと
   取引データ等のデータを送受信する接続手段と、を備え
   たことを特徴とするカード取引処理端末。