JPH0614899A - 脳磁界計測装置 - Google Patents

脳磁界計測装置

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JPH0614899A
JPH0614899A JP3318354A JP31835491A JPH0614899A JP H0614899 A JPH0614899 A JP H0614899A JP 3318354 A JP3318354 A JP 3318354A JP 31835491 A JP31835491 A JP 31835491A JP H0614899 A JPH0614899 A JP H0614899A
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magnetic field
container
squid
magnetometer
field detector
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JP3318354A
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Hiroshi Ota
浩 太田
Kazutomo Hoshino
和友 星野
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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Publication date
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    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/24Detecting, measuring or recording bioelectric or biomagnetic signals of the body or parts thereof
    • A61B5/242Detecting biomagnetic fields, e.g. magnetic fields produced by bioelectric currents
    • A61B5/245Detecting biomagnetic fields, e.g. magnetic fields produced by bioelectric currents specially adapted for magnetoencephalographic [MEG] signals
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/035Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using superconductive devices

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 酸化物超電導磁気シールド容器3及び該磁気
シールド容器の冷却用クライオスタット4と、該磁気シ
ールド容器の頂部から該容器内に挿入された多チャンネ
ルSQUID磁束計1及びSQUIDの冷却用クライオ
スタット2と、前記容器内に設置され磁界強度を検出す
るための磁界検出器5と、前記SQUID磁束計と磁界
検出器とを信号的に結合するための信号接続部6と具
え、前記SQUID磁束計1と磁界検出器5とが着脱可
能とされて構成される。 【効果】 人間の脳から発する極微弱磁界を高いS/N
比で安定して検出することができ、低コストで、かつ実
用的な大きさの磁気シールド容器の製造が可能である。
またSQUID磁束計と磁界検出器の着脱が可能とな
り、取り扱いが容易であり、メンテナンスが極めて容易
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、SQUID(超電導量
子干渉素子)と呼ばれる高感度磁束計を用いて、人間の
脳から発する極微弱磁界を検出する脳磁界計測装置であ
って、外部ノイズを遮蔽するために磁束を排除するマイ
スナー効果という超電導現象を利用した酸化物超電導磁
気シールド体を用い、かつ脳の各部分から発せられる極
微弱磁界の検出を可能とし、好ましくは人間の頭に密着
し得るヘルメット構造に配列された複数個ののグラディ
オメータまたはマグネトメータ型検出部を有する磁界検
出器を具えた脳磁界計測装置に係る。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】昨今、脳から発する磁
場を測定し、脳のメカニズムの解明や、頭痛の解明、脳
の検診等を試みる研究が活発化してきている。従来、M
RIやポジトロンCT等、脳の内部を探ることは臨床で
実施されてはいるが、その解像力、応答速度あるいは使
用する放射線の制約や放射線による患者の被爆等の問題
がある。また、脳内部を探る手段としては、EEG(脳
波図:ELECTOENCEPHALOGRAPHY)があり、広く臨床に使
用されているが、電極を脳表面に張付けなければならな
いことや、頭蓋骨によって信号が歪められる等の問題が
ある。一方、脳表面の磁場分布のマップを作成するME
G(脳磁図:MAGNETOENCEPHALOGRAPHY)では、非接触で
患部を同定できるという大きな利点が有り、またその応
答速度が速いことから、疾患部を同定するだけでなく、
脳機能の解明にも極めて有効な手段である。
【0003】しかし、脳から発する磁界の強さは1/1
12〜1/1015Tの極微弱なものであり、しかも0.
1〜10Hzの低周波領域にある。この信号を検出する
には、従来の強磁性シールドでは十分ではない。本発明
者らは先に、酸化物超電導体の磁気シールドが生体磁気
計測に有効であることを実証した(日本応用物理学会欧
文誌、JAPANESE JOURNAL OF APPLIED PHYSICS、VOLUME 2
8, NO.5,1989,L813及び volume 29, NO.8,1990,L143
5)。
【0004】脳磁界計測により病巣を同定するために
は、SQUID磁束計を多チャンネル化し、脳の各所か
ら発する磁界を検出し、脳の磁場分布を求める必要があ
る。このような測定を酸化物超電導磁気シールド容器内
で行おうとすると、SQUID磁束計を冷却するための
クライオスタットが入るような、極めて大きな磁気シー
ルド容器を作製し、かつこれを液体窒素温度に冷却する
ためのクライオスタット中に入れて冷却しなければなら
ない。このような大型の容器を作製することは技術的に
は可能であるとしても、極めて困難性を伴い、コスト高
となる。また脳から発する磁界を全方向的に検出するた
めには頭を覆うような検出コイルを多数配置すると磁界
検出器が大型化してしまう。一方、SQUIDは特性が
不安定なため、頻繁に交換を要し、SQUIDと磁界検
出部を一体で構成した場合、容器内外に出し入れするた
めには、超電導磁気シールド容器の頂部を大きく開口さ
せなければならず、開口部から侵入する外部磁気の侵入
深さは増大し、その分、所望される磁気シールド容器の
筒体の高さ増加し、磁気シールド容器がさらに大型化す
るという問題があった。
【0005】本発明は、従来型の多チャンネルSQUI
D磁束計をそのまま利用し、SQUID磁束計と磁界検
出器とを信号的に結合させる信号接続部を介してSQU
ID磁束計とヘルメット型磁界検出器とをカップリング
させることにより、大型の磁界検出器を容器内に残した
ままSQUID磁束計のみを取り出すことを可能にし、
SQUID磁束計の挿入部分を小径にすることにより、
脳磁界計測装置の挿入開口部を小さくすることができ、
挿入開口部からの磁気侵入深さを浅くすることにより、
磁気シールド容器の筒体の高さをおさえ、超電導容器の
大きさを現実的かつ低コストにできる脳磁界計測装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸化物超電導
磁気シールド容器及び該磁気シールド容器の冷却用クラ
イオスタットと、該磁気シールド容器の頂部から該容器
内に挿入された多チャンネルSQUID磁束計及びSQ
UIDの冷却用クライオスタットと、前記容器内に設置
され磁界強度を検出する磁界検出器と、前記SQUID
磁束計と磁界検出器とを信号的に結合するための信号接
続部とを具え、前記SQUID磁束計と磁界検出器とが
着脱可能に構成され、これにより人間の脳から発する極
めて微小な磁界(1/1012〜1/1015T)を高いS
/N比で安定して検出するための脳磁界計測装置を提供
し、前記課題を達成したものである。本発明において、
前記の酸化物超電導磁気シールド容器は液体窒素温度で
作動し、円筒型ないしは角筒型であって、人間の身体が
入る開口部とSQUID磁束計が挿入される他端開口部
とを有し、SQUID磁束計挿入開口部の直径が身体を
入れる開口部の直径よりも小さくすることができる。ま
た、前記の磁界検出器は複数個の磁界勾配計(グラディ
オメータ)又は複数個の磁束計(マグネトメータ)の磁
界検出部を有するものとし、好ましくは人間の頭部を覆
う形のヘルメット型構造に配列し、さらに前記の磁界勾
配計(グラディオメータ)又は磁束計(マグネトメー
タ)は基材上に超電導ペーストで画描、焼成するか、あ
るいは基材上にNb超電導線を巻き付けるか、あるいは
Nb薄膜を蒸着したものとする。以下、本発明装置を添
付図面を参照して説明するが、本発明はこれに限定され
るものではない。
【0007】本発明に係る装置は、図1に示されるよう
に、酸化物超電導磁気シールド容器3及び該磁気シール
ド容器の冷却用クライオスタット4と、該磁気シールド
容器3の頂部から該容器3内に挿入された多チャンネル
SQUID磁束計1及びSQUIDの冷却用クライオス
タット2と、前記容器3内に設置され磁界強度を検出す
るための磁界検出器5と、前記SQUID磁束計1と磁
界検出器5とを信号的に結合するための信号接続部6と
具え、前記SQUID磁束計1と磁界検出器5とが着脱
可能とされてなる。
【0008】現在、SQUID磁束計1は、例えばNb
薄膜を用いた準平面型ジョセフソン素子を用いたものが
実用化しており、これは液体ヘリウム温度で作動する。
また多チャンネルSQUID1は7チャンネル等が実用
化しており、さらにチャンネル数が増える傾向にある。
多チャンネルSQUID磁束計1を用いて人間の脳を覆
うようなヘルメット構造に検出コイルを配置すると磁界
検出器のクライオスタット先端の直径は例えば70cm
程度と相当太くなってしまう。
【0009】次に、円筒型ないしは角筒型の酸化物超電
導体の磁気シールド効果は、その深さ(L)/直径
(D)の比で決定される(前記論文参照)。また、シー
ルド容器の大きさは、コストを抑え、実際に使用する場
合の実用的な大きさを考えると、できるだけ直径を小さ
くして、深い容器を作製する必要がある。例えば、図1
に示された両端開口型磁気シールド容器で、人間の身体
が入る部分の直径を1m、SQUIDを挿入する部分の
直径を20cmとする。この場合、十分な磁気シールド
効果を得るためには、L/D=1以上(理論的な減衰率
は1000分の1以下)が必要となる。図1に示された
形状の容器を考えると、両端からの距離でL/Dを1以
上にしようとすると、身体を入れる開口端からの距離
(1m×1=1m)とSQUID開口端からの距離(2
0cm×1=20cm)の合計は1.2mとなり、通常
の電磁シールド室や実験室に十分設置可能である。この
場合、SQUID磁束計とヘルメット構造の磁界検出器
とは間接結合(誘導結合)され、SQUIDは磁界検出
器と着脱可能とされる。このため、SQUIDのメンテ
ナンスが非常に行い易く、交換が容易に行える。因に、
上記容器の先端からヘルメット構造の先端を持つクライ
オスタットを直接挿入しようとすれば、シールド容器の
先端部からの長さ70cmを加えて1.7mの長さが必
要となる。特に、L/Dを1より大きく取ろうとする超
電導容器は極めて大きくなり、製造が困難でコスト高と
なる。
【0010】次に、本発明の磁界検出器5について説明
する。図2に示したように、磁界検出器5は多数の1次
微分型グラディオメータ7を配置し、脳から出る磁界を
検出する部分は、人間の頭部にぴったりとフィットする
ような形状とすることができる。グラディオメータ7で
検出された信号は、信号接続部6へ伝達され、間接接合
(誘導結合)によりSQUID結合部8を経てSQUI
D素子9へ伝達される。図3に示されたように、グラデ
ィオメータ7は脳磁界検出部のループ面積が、SQUI
Dと誘導結合する部分のループ面積よりも大きくするこ
とができ、信号を増幅できる構造を採ることができる。
【0011】本発明においては、1次微分型グラディオ
メータ7を、図4に示したように単純なマグネトメータ
10に置き換えることができる。この場合には、被検出
体からの信号をそのままSQUIDへ伝達できるため、
脳内部のさらに深い領域からの信号を検出することも可
能である。
【0012】グラディオメータ7又はマグネトメータ1
0は、液体窒素温度で作動する酸化物超電導体を基材上
に印刷又は塗布後焼成する等の方法で形成することがで
きる。図2に示された磁界検出器5は液体窒素温度で使
用する場合の形状の1例を示している。この他に、基材
上に多数のグラディオメータを作製することが困難な場
合には、図5に示すように1つづつマグネシア基材11
上にグラディオメータ7を作製しそれを集合してヘルメ
ット型に組み立ててもよい。
【0013】図5に示したグラディオメータ7は、従来
用いられている液体ヘリウム温度で使用するNb線を基
材11に巻き付けたものである。この場合には、円筒型
の基材11にグラディオメータを形成し、これを多数、
ヘルメット型に配置することができる。また、グラディ
オメータからの配線はNb製のコネクタからなる信号接
続部によりSQUID素子からの配線と着脱可能に直接
結合(超電導結合)できる。また、グラディオメータ7
は、図6に示されるように、マグネシア基材11上に超
電導ペーストを用いてグラディオメータを画描焼成する
ことによっても得られる。
【0014】磁界検出器5は液体窒素温度で作動するよ
うにしても、あるいは液体ヘリウム温度で作動するよう
にしてもよい。これらいずれの場合においても、SQU
ID磁束計1とグラディオメータ7あるいはメグネトメ
ータ10を用いた磁界検出器5とは、信号接続部6を介
して着脱が可能となる。なお、図7には液体ヘリウム温
度で作動する磁界検出器をもつ装置の一例を示す。
【0015】将来、液体窒素温度で作動するSQUID
磁束計が実用化した場合にも、本発明の装置の配置をそ
のまま応用することができる。
【0016】超電導磁気シールド容器3はY系、Bi系
等を用いることができるが、経時変化が少なく、超電導
臨界温度の高いBi系が特に優れている。容器3は粉末
焼結法、金属やセラミックスの上に厚膜を形成する方法
等で作製することができる。
【0017】次に、SQUIDD磁束計1、磁界検出器
5及び超電導磁気シールド容器3の冷却装置は、図1に
示されたように、SQUID冷却用クライオスタット2
と容器3を収納する冷却系とを分離することができる。
また、SQUID冷却用クライオスタット2と磁気シー
ルド冷却系4を一体物とすることもできる。磁界検出器
5を液体窒素温度で作動させるか、液体ヘリウム温度で
作動させるかで冷却系の構造は適宜変えることができ
る。
【0018】
【発明の効果】以上のような本発明によれば、人間の脳
から発する極微弱磁界を高いS/N比で安定して検出す
ることができ、以下の効果を得ることができる。 (a)両端開口超電導磁気シールド容器のSQUID挿
入部の容器の口径を小さくすることができ、従ってL/
Dの関係から容器の長さを、十分な磁気シールド効果を
確保しつつ短くできる。その結果、低コストで、かつ実
用的な大きさの磁気シールド容器の製造が可能である。 (b)グラディオメータをヘルメット型に配置すれば、
脳の各部から発する磁界を多チャンネルSQUIDを用
いて同時に検出できる。 (c)磁界検出増幅器及びグラディオメータが、極めて
良好な磁気シールド空間内(例えば減衰率100万分の
1以下)に配置されているため、極微弱磁界の信号の検
出が容易である。 (d)SQUID磁束計と磁界検出器との着脱が可能と
なり、取り扱いが容易であり、メンテナンスが極めて容
易となる。
【0019】
【実施例1】Bi:Pb:Sr:Ca:Cuのモル比が
0.8:0.4:0.8:1.0:1.4になるよう
に、シュウ酸エタノール共沈法によって粉末を製造し
た。これを吸引濾過後、100℃及び500℃で2段階
乾燥後、790℃で24時間仮焼し、粉砕後、プレス成
型し845℃で24時間焼成し、これを粉砕した。この
プレス、焼成、粉砕の工程を3回繰り返した。得られた
粉末はほとんどがBi系の110K相であることをX線
回折により確認した。この粉末を冷間静水圧プレス(C
IP)法により一端開口型に成型した。成型体の開口部
は直径32cm、深さ64cmであった。成型体の閉口
部に直径18cmの穴をあけた後、845℃で48時間
焼成し、超電導磁気シールド容器を作製した。
【0020】この容器を液体窒素で冷却するため、図1
に示したようなクライオスタットを作製した。クライオ
スタットは外部がステンレス製であり、内部はアルミニ
ウム製とし、これに超電導容器を収納し、液体窒素温度
に冷却する液体窒素容器は真空断熱層で外部と遮断され
ている。
【0021】この容器のシールド効果を調べたところ、
約1000分の1の減衰率を示し、L/Dの関係から理
論的に予想されるシールド効果とよく一致した。
【0022】簡略化するために、図1に示された磁界検
出器として、図6に示したようなマグネシア基材11上
に、上記の粉末を用いて超電導ペーストを作製し、塗布
法により直径30mm、線幅1mmのグラディオメータ
を描き、また誘導結合部コイルは直径25mmの円形と
した。ペーストとしては、超電導粉末10重量部にアク
リル系樹脂3重量部を添加し、粘度を調整するために、
溶剤としてパラピノール、可塑材としてジブチルフタレ
ートを数滴添加し、よく混合した。マグネシア基材上に
グラディオメータの線を描き、不要部分はテープで覆
い、ペーストを塗布した。用いたSQUIDはNb薄膜
を用いた準平面型素子で、1チャンネルRF−SQUI
Dである。
【0023】クライオスタットに液体窒素を注ぎ、約2
4時間かけて超電導磁気シールド容器をゆっくりと冷却
した。この際、超電導容器が地磁気をトラップするのを
防ぐために直径約1.5mのヘルムホルツコイルを用い
て地磁気をキャンセルして容器を冷却した。またSQU
IDのクライオスタットに液体ヘリウムを注ぎ、SQU
ID磁束計を作動させ、磁気シールド容器のSQUID
挿入開口端より、SQUID磁束計を挿入した。図2に
示されたSQUID磁束計の結合部コイルと誘導結合部
コイルの間隔は約2cmであり、精度良くカップリング
できた。
【0024】次に、直径30mmの1ターンコイルを銅
線で作製し、周波数5Hz,1/1012Tの磁界が発生
するようにコイルに通電した。このコイルを超電導容器
内部の人間の頭が入る部分(グラディオメータの直下)
に入れ、磁界を発生させて、この微小磁界をSQUID
磁束計にFFTアナライザーを接続することにより検出
した。その結果、このような微小磁界を十分なS/N比
で検出できることがわかった。このように本装置を用い
れば、実際に脳磁界計測を行うことが可能であることが
示された。
【0025】
【実施例2】実施例1と同様にして、0.1mmのNb
超電導線を用いて直径25mmのマグネトメータを作製
した。SQUID冷却用クライオスタットと磁気シール
ド容器冷却用クライオスタットとを一体ものとして作製
し、マグネトメータを液体ヘリウム冷却する構造とし
た。次いでマグネトメータをクライオスタット内に収納
し、SQUID磁束計からの配線とNb製のコネクタを
用いて超電導結線し、実施例1と同様の測定を行った。
図8に実験によって得られた容器内のノイズスペクトル
を示す。図から明らかなように、超電導磁気シールド容
器内のノイズレベルは非常に低く、特に10Hz以下の
低周波数領域でも、その特性は悪くならない。その結
果、1/1012T以下の極微弱磁界も検出できることが
わかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る脳磁界計測装置の一例を示す断面
説明図である。
【図2】磁界検出増幅器の一例を示す説明図である。
【図3】1次微分型グラディオメータの摸式説明図であ
る。
【図4】マグネトメータの摸式説明図である。
【図5】1次微分型グラディオメータをヘルメット型に
構成する場合の説明図である。
【図6】グラディオメータを基材上に超電導ペーストを
用いて画描する場合の説明図である。
【図7】液体ヘリウム温度で作動する磁界検出器を持つ
本発明装置の一例を示す概略説明図である。
【図8】実施例2における容器内部のノイズスペクトル
図である。
【符号の説明】
1 SQUID磁束計 2 SQUID冷却用クライオスタット 3 超電導磁気シールド容器 4 超電導磁気シールド容器冷却用クライオスタット 5 磁界検出器 6 信号接続部 7 1次微分型グラディオメータ 8 SQUID結合部 9 SQUID素子 10 マグネトメータ 11 マグネシア基材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化物超電導磁気シールド容器及び該磁
    気シールド容器の冷却用クライオスタットと、該磁気シ
    ールド容器の頂部から該容器内に挿入された多チャンネ
    ルSQUID磁束計及びSQUIDの冷却用クライオス
    タットと、前記容器内に設置され磁界強度を検出する磁
    界検出器と、前記SQUID磁束計と磁界検出器とを信
    号的に結合するための信号接続部とを具え、前記SQU
    ID磁束計と磁界検出器とが着脱可能とされたことを特
    徴とする脳磁界計測装置。
  2. 【請求項2】 前記の酸化物超電導磁気シールド容器が
    液体窒素温度で作動し、円筒型ないしは角筒型であっ
    て、人間の身体が入る開口部とSQUID磁束計が挿入
    される他端開口部とを有し、SQUID磁束計挿入開口
    部の直径が身体を入れる開口部の直径よりも小さいこと
    を特徴とする請求項1記載の脳磁界計測装置。
  3. 【請求項3】 前記の磁界検出器が磁界勾配計(グラデ
    ィオメータ)又は磁束計(マグネトメータ)の磁界検出
    部を有するものである請求項1記載の脳磁界計測装置。
  4. 【請求項4】 前記の磁界検出器が人間の頭部を覆う形
    のヘルメット型構造に形成されてなる請求項1記載の脳
    磁界計測装置。
  5. 【請求項5】 前記の磁界勾配計(グラディオメータ)
    又は磁束計(マグネトメータ)が基材上に超電導ペース
    トで画描焼成されてなる請求項4記載の脳磁界計測装
    置。
  6. 【請求項6】 前記の磁界勾配計(グラディオメータ)
    又は磁束計(マグネトメータ)が基材上にNb超電導線
    を巻き付けたものである請求項4記載の脳磁界計測装
    置。
  7. 【請求項7】 前記の磁界勾配計(グラディオメータ)
    又は磁束計(マグネトメータ)が基材上にNb超電導薄
    膜を成膜付着したものである請求項4記載の脳磁界計測
    装置。
JP3318354A 1991-11-06 1991-11-06 脳磁界計測装置 Pending JPH0614899A (ja)

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US07/969,489 US5339811A (en) 1991-11-06 1992-10-30 Magnetoencephalograph
EP19920309992 EP0541310A3 (en) 1991-11-06 1992-10-30 Magnetoencephalograph
NO92924252A NO924252L (no) 1991-11-06 1992-11-05 Magnetoencefalograf
FI925000A FI925000A (fi) 1991-11-06 1992-11-05 Hjaernmagnetograf

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ID=18098221

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