JPH06148124A - ディスポーザブルイオンセンサユニット - Google Patents

ディスポーザブルイオンセンサユニット

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JPH06148124A
JPH06148124A JP4302251A JP30225192A JPH06148124A JP H06148124 A JPH06148124 A JP H06148124A JP 4302251 A JP4302251 A JP 4302251A JP 30225192 A JP30225192 A JP 30225192A JP H06148124 A JPH06148124 A JP H06148124A
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JP
Japan
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ion
sensor unit
disposable
sensitive
ion sensor
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Pending
Application number
JP4302251A
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English (en)
Inventor
Yuji Miyahara
裕二 宮原
Osamu Ozawa
理 小沢
Kotaro Yamashita
浩太郎 山下
Yoshio Watanabe
▲吉▼雄 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定性の優れたディスポーザブルイオンセン
サユニットを提供する。 【構成】 イオンセンサ用流路と参照電極用流路を液−
液接触で結合し、流路にイオンセンサ2を設け直方体の
ブロック12の中に一体化して設けられている。外部流
路と接続しやすいようにブロック12の面に円柱上の凸
部13を形成し、表面にOーリング14を設ける。試料
は入り口15から導入され、参照電極用塩化カリウム溶
液は参照液用入り口16から導入され、ブロック内で液
−液接触部7を形成し、出口17から排出されるように
構成されている。ブロック12の面にイオンセンサ用及
び参照電極用リード線10を設ける。 【効果】 簡単に大量生産でき安価なセンサを提供でき
る。液−液接触により参照電極とイオンセンサ間の電位
差を測定するので高精度な測定ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医療用の血液分析装置
の中に組み込まれるイオンセンサに関し、特に、小型
で、複数項目のセンサ及び参照電極を一体化した使い捨
て可能な、イオンセンサユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】流路の壁面にイオン感応膜を形成したイ
オンセンサと、表面に保護膜を形成した銀/塩化銀を流
路の壁面に形成した参照電極を、それぞれの流路が被測
定液の共通の流路となるべく一体的に連結されたイオン
センサ体が、例えば、特公平3−2257号公報に掲載
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術は表面に保護膜を形成した銀/塩化銀電極が、イ
オンセンサと共通の被測定液が流れる流路に設置されて
いたため、被測定液中の塩素イオン濃度が変化すると銀
/塩化銀電極の電位が変化し、従って銀/塩化銀電極の
電位を基準にしたイオンセンサの電位も変化するので、
センサ出力は不安定であり、測定精度が悪いという問題
があった。
【0004】また、各種イオン感応膜はそれぞれ個別の
イオンセンサ体に形成されており、複数のイオンセンサ
体を連結して複数イオンの測定を行なっていた。このた
め、イオンセンサ体の交換には手間がかかり、使い勝手
が悪いという問題点があった。本発明は、安価に大量生
産可能で測定精度が高く、複数イオンセンサ及び参照電
極を一体化したマルチイオンセンサユニットを提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、イオンセン
サの流路と参照電極の流路を分離し、被測定液をイオン
センサの流路のみに流し、参照電極の流路には所定濃度
の塩素イオンを含む電解液を流し、それぞれの流路にお
いてイオンセンサ及び参照電極の下流でイオンセンサ及
び参照電極の流路を接合させ、液−液接触を形成するこ
とにより達成される。また、被測定液を流す流路の内壁
面に複数のイオン感応膜を形成し、1個のセンサユニッ
トに複数項目のセンサを集積化することにより、使い勝
手の良いイオン測定法を達成できる。
【0006】
【作用】銀/塩化銀電極は塩素イオンを含んだ水溶液中
で(化1)の様に解離平衡反応を示し、塩素イオン濃度
に応じて所定の電極電位を与える。
【0007】
【化1】AgCl ⇔ Ag(一価陽イオン)+Cl
(一価陰イオン) …(化1) このように、被測定液などのように塩素イオン濃度が変
化する液に浸漬すると、電極電位が変化し安定な基準電
位とならない。そこで、銀/塩化銀電極の流路をイオン
センサのものと分離し、銀/塩化銀電極の流路に所定濃
度の塩素イオンを含む電解液を流せば、(化1)に基づ
いて安定な電極電位が得られる。従って、被測定液に浸
漬されたイオンセンサの電位を液−液接合を介して銀/
塩化銀電極を基準にして測定すれば、安定性に優れたイ
オンセンサを実現することができる。また、複数イオン
センサ及び参照電極の流路を一体化して使い捨てのユニ
ットとすれば、安価で使い勝手の良いイオン濃度測定シ
ステムとすることができる。
【0008】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例を説明す
る。図1は本発明のディスポーザブルイオンセンサユニ
ットの全体構成図である。第1の管路1の壁面に1個又
は複数個の孔を穿設し、該孔を塞ぐように壁面内にイオ
ン感応膜2を設置した。一方、第2の管路3の壁面にも
同様に孔を形成し、該孔を塞ぐように銀/塩化銀電極4
を配設した。第1の管路1の一端5は試料液の流入口で
あり、第2の管路3の一端6は所定濃度の塩素イオンを
含む電解質溶液の流入口である。第1及び第2の管路
1、3の他端は接続点7で交わっており、さらに、接続
点7から管状の流出口8が接続されている。この接続点
7で液−液接触が形成され、試料液と電解質溶液の混合
液は流出口8から排出される。管路1、3の外側に露出
しているイオン感応膜2の表面には、膜電位を検出す
る、例えば、銀/塩化銀のような電極9が直接形成され
ており、リード線10で外部測定回路(図示省略)に接
続されている。イオン感応膜は、母材、可塑剤、イオン
感応物質、あるいは添加剤から成っており、さらに詳細
には、ポリ塩化ビニル又はシリコーンゴムを用いた母材
と、アジピン酸ジオクチル(DOA)、トリ(2ーエチル
ヘキシル)トリメリテイト(TOTM)、3、3'、4、4ーベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸テトラー1ーウンデシル
エステル(BTCU)を用いた可塑剤と、バリノマイシ
ン、 ビス(12ークラウンー4)メチル メチルドデシルマ
ロン酸、第4級アンモニウム塩を用いたイオン感応物質
と、テトラフェニルほう酸カリウム又はテトラフェニル
ほう酸ナトリウムを用いた添加材とから構成され、揮発
性溶剤に均一に溶解させて調製される。
【0009】図2は本発明の第1実施例に係わるイオン
感応膜及び膜電位検出用銀/塩化銀電極部の断面図であ
る。図2において、(a)は流れ方向に沿って一列にイ
オン感応膜2を配置したものであり、また、(b)はイ
オン感応膜2を管路壁面内に径方向に相対させて配置し
たものである。1個のセンサユニットにおける集積化項
目が増え、イオン感応膜2の数が多くなると、(a)の
構造では流路が長くなり試料量を多く要するので、
(b)の構造の方が試料の微量化には有効である。
(a)、(b)いずれの構造においても、試料がイオン
感応膜2に効率的に導入され、また洗浄液等と効率的に
交換されるように、イオン感応膜2は管路内に形成され
た流路に向かって凸構造であることが望ましい。このた
め、図2に示すように、管路の壁面を所定の曲率で削る
ことにより管路内の流路と外部とを貫通させる孔を穿設
し、このようにして形成された曲面11に沿ってイオン
感応膜2が配設されている。これにより試料は混ざり、
滞りなどなく流れるので、迅速に測定できる。
【0010】図3は第1及び第2の実施例において、イ
オン感応膜2と信号取り出し電極9の間に中間層12を
設けたものである。中間層材料としては、例えば、テト
ラフェニルボーレイトイオン、チオシアンイオン、ヨウ
素イオン等の親油性陰イオンの銀塩、又はイオン感応膜
材料にカーボン等の導電性粉末を分散させたものが用い
られる。親油性陰イオンの銀塩は銀を陽極、白金を陰極
として電気化学的に形成される。上記親油性陰イオンを
-で表わすと、その銀塩はAgXとなり、イオン感応
膜界面で(化2)のような解離平衡反応を示す。
【0011】
【化2】AgX ⇔ Ag(一価陽イオン)+X(一価
陰イオン) …(化2) X-は親油性であるためイオン感応膜に容易に移動する
ことができ、イオン感応膜との界面で安定電位を与え
る。一方、イオン感応膜材料にカーボン等の導電性粉末
を分散させた中間層を用いた場合、銀電極と中間層間は
電子が容易に移動することができ、イオン感応膜と中間
層間は帯電したイオン感応物質−イオン複合体が容易に
移動することができ、安定な電位を与える。以上のよう
に、イオン感応膜と信号取り出し電極の間に中間層を設
けることにより、安定な電位応答が得られ、精度の高い
測定ができる。
【0012】図4に本発明の第3の実施例を示す。本実
施例は、第1の実施例に示した管路、イオンセンサ等を
直方体のブロック12の中に一体化したもので、(a)
は斜視図、(b)は断面図である。(a)において、外
部流路と接続しやすいようにブロックの面に円柱上の凸
部13を形成し、その表面にシール用のOーリング14
を設けた。(b)において、試料は入り口15から導入
され、参照電極用塩化カリウム溶液は参照液用入り口1
6から導入され、ブロック12内で液−液接触7を形成
し、出口17から排出される。また、上記ブロック12
の面にイオンセンサ用及び参照電極用リード線10を設
けた。このように第1及び第2の管路、イオンセンサ等
を構造体として一体化することにより、使い勝手が良
く、安定性に優れたイオンセンサユニットを提供するこ
とができる。この構造体は、ポリ塩化ビニル又はエポキ
シ樹脂を材料として鋳型形成により製作されるか、ある
いは機械加工により製作される。
【0013】図5に本発明の第4の実施例断面図を示
す。本実施例においては、前記第3の実施例で示したイ
オン感応膜2の流路の外側面に電解液又は電解液を湿潤
させたゲル18が設置され、該電解液又はゲル中に銀/
塩化銀電極19が設けられている。この構造によると、
イオン感応膜2の両面に電解液が接するので、銀/塩化
銀電極が直接イオン感応膜2に接する場合より平衡が成
り立ちやすい。
【0014】以上、図1、図4、図5に示した管路(流
路)又は直方体のセンサユニット(構造体)は、耐水性
及び電気絶縁性に優れた材料で製作されることが好まし
く、例えば、ポリ塩化ビニル又はエポキシ樹脂を用いて
鋳型形成すると、安価に大量生産することができる。特
に、ポリ塩化ビニルはイオン感応膜と同じ材料なので、
テトラヒドロフランなどの有機溶媒で接着すると、強固
にかつ安定に流路に感応膜を形成できるため適してい
る。
【0015】図6及び図7に本発明の第5の実施例を示
す。図6は要部構成部品の分解図であり、図7はその完
成図である。図6において、シリコン基板20に第一の
溝21及び第二の溝22が形成され、基板上の一点7で
T字状に接続して配置される。一方、ガラス基板23に
は、試料などの液体の流入口、流出口となる貫通孔2
4、信号取り出し電極となる銀の配線パターン25、及
び銀の配線と上記第一の溝21が交差する部分の銀の配
線上にイオン感応膜2が形成されている。上記第二の溝
22と銀の配線パターンが交差する部分の銀の配線上に
は参照電極となる塩化銀26が形成されている。上記シ
リコン基板20及び上記ガラス基板23を所定の位置に
あわせて、ガラス基板の銀の配線が形成されている面を
シリコン基板に対面させて接着し、第一及び第二の溝を
それぞれ第1及び第2の流路とする。
【0016】図7に図6に示した実施例の斜視図及び断
面図を示す。(a)、(b)、(c)は、それぞれガラ
ス基板側から見た斜視図、シリコン基板側から見た斜視
図、(a)におけるc−c断面から見たイオンセンサ部
の断面図を表わす。ガラス基板はシリコン基板より大き
くカットされており、(a)においては液体の流入出口
となる孔24が形成されている。(b)においては、ガ
ラス基板上に形成された信号取り出し電極の外部回路と
の接続部26がシリコン基板の外部に露出している。
(c)では、フォトリソグラフィーおよび異方性エッチ
ングで流路を形成したため流路断面27が台形状である
が、等方性エッチングで形成すれば半円状の断面とする
ことができる。イオン感応膜2はガラス基板に形成され
た銀一塩化銀9上に設けられており、シリコン基板の溝
に入るように位置合わせされる。
【0017】図8は本発明の第6の実施例の断面図であ
る。本実施例は第4図に示した第3の実施例において、
第1及び第2の流路1、3に弁28を設けたものであ
る。該弁28は電磁弁であり電気信号により駆動するこ
とができる。一般に、長期間弁を繰返し使用すると高分
子製の流路が劣化するため、測定システムのトラブルの
原因となる。したがって、一定期間ごとに流路を交換す
る必要があるが、本発明では流路と共に弁も使い捨てと
するため、流路交換の作業がなくなり、メンテナンスの
容易な測定システムとすることができる。
【0018】図9は本発明の第7の実施例の断面図であ
る。本実施例は図4に示した第3の実施例において、イ
オン感応膜が形成された第1の流路1の壁面に1個又は
複数個の穴を形成し、該穴を塞ぐように内壁面にガス透
過膜29を設置した。図示例では酸素センサ31と炭酸
ガスセンサ34をブロック中に集積化した。ガス透過膜
29の流路内面と反対側の面に電解液又は電解液を湿潤
させたゲル30を設置し、該電解液又はゲル30中に、
酸素センサ31では陰極32及び陽極33、炭酸ガスセ
ンサ34ではpHセンサ35を設けた。酸素センサ31
の陰極32及び陽極33にはそれぞれ白金及び銀を用い
た。炭酸ガスセンサ34のpHセンサ35にはガラス電
極を用いた。酸素センサ31では酸素の還元に伴う還元
電流を測定し、炭酸ガスセンサ34では電解液又はゲル
30中への炭酸ガスの溶解によるpH変化を測定する。
このようにイオンセンサとガスセンサを一体化すること
により、特に、緊急検査に適した測定システムとするこ
とができる。なお、ガス透過膜は、ポリテトラフルオル
エチレン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの材料か
らなり、好ましくは1〜100μmの膜厚を有したもの
を利用する。金属電極は、白金、銀、金を材料とし、こ
の中から2本又は3本組み合わせて用いられる。
【0019】また、pH電極は、ガラス電極又はイオン
感応膜で感応物質に水素イオン感応物質を用いたもの、
あるいは、イオン感応性電界効果トランジスタ(Ion Se
nsitive Field Effect Transistor,ISFET)が用いられ
る。さらに、このイオン感応性電界効果トランジスタの
絶縁ゲートの表面は酸化タンタル、酸化アルミニウム、
窒化シリコンを材料とする薄膜である。
【0020】図10は本発明の第8の実施例である。図
4に示した第3の実施例において、ブロック内に信号処
理部、記憶部を内蔵し、ブロックの面に表示部36及び
外部回路との接続部37を設けた。これより本発明を用
いた分析システム全体が超小型になり持ち運び可能な簡
易型分析計とすることができる。図11は本発明を用い
た分析システムの系統図である。図11において、実線
が液体の流れ、破線が電気信号の流れを表わす。本実施
例は図4に示した第3の実施例のブロック38に、弁3
9を介して、標準液40、洗浄液41、並びに参照電極
液42をポンプ43を用いて導入し、用済み後は廃液ボ
トル44に廃棄する。試料は試料導入部45からブロッ
ク38中の流路に導入される。一方、ブロック38中の
流路に形成された各種センサ及び参照電極の信号線は増
幅器46、A/D変換器47を介してコンピュータ48
に接続される。試料に関する必要な情報は操作部49か
ら入力される。コンピュータ48では濃度計算、温度補
正等の処理を行ない試料データと共に表示部50に表示
し、記録部51に記録する。必要な情報は記憶部52に
記憶し、測定後必要に応じて検索することができる。ま
た、前記弁39、ポンプ43等は制御部53を介してコ
ンピュータ48に接続されており、弁の開閉、液の流
れ、信号の読み取りなどのタイミングを予め設定したシ
ーケンスで行なうことができる。
【0021】図12は本発明の効果を示す図である。こ
れは、図11の測定系で血清試料を用いた場合におい
て、本発明のナトリウム、カリウム及び塩素イオン測定
用ディスポーザブルイオンセンサユニットによる測定結
果と、従来のナトリウム、カリウムイオン電極による測
定結果の相関を示したものである。カリウムイオン感応
膜には、ポリ塩化ビニル、バリノマイシン、ジオクチル
アジペイトからなる膜、ナトリウムイオン感応膜にはポ
リ塩化ビニル、ビスクラウン、ジオクチルアジペイトか
らなる膜、塩素イオン感応膜にはポリ塩化ビニル、第4
級アンモニウム塩、o−ニトロフェニルオクチルエーテ
ル、高級アルコールを用いた。ナトリウム及びカリウム
センサとも相関系数が0.99以上、塩素イオンセンサ
は0.95以上であり良好な結果が得られた。
【0022】以上のように、本発明のディスポーザブル
イオンセンサユニットは大量生産に適した方法で製作さ
れるため安価であり、また、液−液接触により参照電極
とイオンセンサ間の電位差を測定するため安定性に優
れ、高精度な測定を行うことができる。さらに、血液、
尿などの生体試料を、一体に形成された構造体の入り口
から該構造体内部に埋設されたイオン感応膜部に導入
し、他方の入り口から、例えば、塩化カリウム水溶液の
ような塩素イオンを含む電解質溶液を参照電極部に導入
し、構造体の中で前記生体試料と塩化カリウム水溶液と
を接触させ、イオン感応膜と参照電極の電位差を測定す
ることにより、試料中に含まれる特定イオン濃度の計算
を行い、病気などの診断を行なう上で大変有用な定量的
なデータを提供することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、大量生産に適した簡単
な方法でディスポーザブルイオンセンサユニットを製作
することができるので、センサユニットを安価に製作す
ることができ、使い捨てが可能となる。また、センサ及
び流路の交換を一度にできるのでメンテナンスが容易と
なる。さらに、参照電極の電位が安定化し、液−液接触
により参照電極とイオンセンサ間の電位差を測定するた
め、高精度な測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を示す図。
【図2】 本発明の第1の実施例のイオンセンサ部を示
す断面図。
【図3】 本発明の第2の実施例を示す図。
【図4】 本発明の第3の実施例を示す(a)斜視図、
(b)断面図。
【図5】 本発明の第4の実施例を示す断面図。
【図6】 本発明の第5の実施例による要部構成部品の
分解図。
【図7】 本発明の第5の実施例による完成品の斜視
図。
【図8】 本発明の第6の実施例を示す断面図。
【図9】 本発明の第7の実施例を示す断面図。
【図10】 本発明の第8の実施例を示す図。
【図11】 本発明を用いた測定システムを示す系統
図。
【図12】 本発明の効果を示す図。
【符号の説明】 1…第1の流路、2…イオン感応膜、3…第2の流路、
4…銀/塩化銀電極、5…試料液流入口、6…電解液流
入口、7…液−液接触部、8…流出口、9…膜電位検出
電極、10…リード線、11…曲面、12…中間層、1
3…凸部、14…oーリング、15…入り口、16…参
照電極用入り口、17…出口、18…電解液又は電解質
ゲル、19…銀/塩化銀電極、20…シリコン基板、2
1…第一の溝、22…第二の溝、23…ガラス基板、2
4…貫通孔、25…銀配線、26…接続部、27…流
路、28…弁、29…ガス透過膜、30…電解液又は電
解質ゲル、31…酸素センサ、32…陰極、33…陽
極、34…炭酸ガスセンサ、35…pHセンサ、36…
表示部、37…接続部、38…ブロック、39…弁、4
0…標準液、41…洗浄液、42…参照電極液、43…
ポンプ、44…廃液ビン、45…試料導入部、46…増
幅器、47…A/D変換器、48…コンピュータ、49
…操作部、50…表示部、51…記録部、52…記憶
部、53…制御部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 ▲吉▼雄 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管状の壁面内部に1個又は複数個のイオ
    ン感応膜が設けられた第1の管路と、管状の壁面内部に
    参照電極が設けられた第2の管路とを備え、前記第1及
    び第2の管路を少なくとも一点で接続して液−液接触部
    を備えた構造体を形成するとともに、該構造体に流体が
    流入する手段及び流出する手段、並びにイオン感応膜及
    び参照電極の信号を取り出す手段を設けたことを特徴と
    するディスポーザブルイオンセンサユニット。
  2. 【請求項2】 前記複数個のイオン感応膜は、第1の管
    路の長さ方向に沿って、一列、又は径方向反対側に2
    列、あるいは、らせん状に設けられたことを特徴とする
    請求項1記載のディスポーザブルイオンセンサユニッ
    ト。
  3. 【請求項3】 構造体内部の一点で交わるように、該構
    造体に3個の孔を穿設して2つの流入用の流路と1つの
    流出用の流路を形成し、前記一方の流入用の流路を囲繞
    する壁面の一部に1個又は複数個のイオン感応膜を形成
    するとともに、前記他方の流入用の流路に参照電極を設
    け、信号取り出し手段、並びに流体の入出口を上記構造
    体に一体化したことを特徴とするディスポーザブルイオ
    ンセンサユニット。
  4. 【請求項4】 基板上に少なくとも一点で交わる二つの
    溝がパターン形成され、前記一つの溝の壁面の一部にイ
    オン感応膜が設けられるとともに、他方の溝の壁面の一
    部に参照電極が設けられたシリコン基板をガラス基板で
    密封して前記二つの溝を流路として形成し、かつ、前記
    シリコン基板上に信号取り出し電極をパターン配線した
    ことを特徴とするディスポーザブルイオンセンサユニッ
    ト。
  5. 【請求項5】 前記管路又は流路の全部又は一部に、電
    気で駆動する弁、又は流体を流す原動力となるポンプを
    設け、前記弁及びポンプを含めて一つの構造体としたこ
    とを特徴とする請求項1、3又は4記載のディスポーザ
    ブルイオンセンサユニット。
  6. 【請求項6】 イオン感応膜を形成した流路を囲繞する
    壁面の一部にガス透過膜を設け、該ガス透過膜の流路と
    反対側の面に電解液、金属電極又はpH電極を設けてガ
    スセンサを形成することにより一体化構成したことを特
    徴とする請求項1〜5記載のディスポーザブルイオンセ
    ンサユニット。
  7. 【請求項7】 前記信号を取り出す手段は、金属とその
    塩化物からなる電極を、イオン感応膜の管路又は流路の
    外側の面に直接、あるいは中間層又は電解液を介して設
    けるとともに、前記電極が参照電極の場合には流路内壁
    面に直接銀/塩化銀又は塩素イオン感応膜を設けたこと
    を特徴とする請求項1、3又は4記載のディスポーザブ
    ルイオンセンサユニット。
  8. 【請求項8】 前記構造体はポリ塩化ビニル又はエポキ
    シ樹脂を材料として鋳型形成により製作されるか、ある
    いは機械加工により製作されることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載のディスポーザブルイオンセン
    サユニット。
  9. 【請求項9】 前記溝はフォトリソグラフィー技術及び
    等方性エッチング又は異方性エッチング技術によりパタ
    ーン形成されるとともに、シリコン基板とガラス基板の
    接着は陽極接合により行われることを特徴とする請求項
    4記載のディスポーザブルイオンセンサユニット。
  10. 【請求項10】 前記イオン感応膜は、ポリ塩化ビニル
    又はシリコーンゴムを用いた母材と、アジピン酸ジオク
    チル(DOA)、トリ(2ーエチルヘキシル)トリメリテ
    イト(TOTM)、3、3'、4、4ーベンゾフェノンテト
    ラカルボン酸テトラー1ーウンデシルエステル(BTC
    U)を用いた可塑剤と、バリノマイシン、 ビス(12ーク
    ラウンー4)メチル メチルドデシルマロン酸、第4級ア
    ンモニウム塩を用いたイオン感応物質と、テトラフェニ
    ルほう酸カリウム又はテトラフェニルほう酸ナトリウム
    を用いた添加材とから構成されるとともに、揮発性溶剤
    に均一に溶解させて調製されたことを特徴とする請求項
    1、3、4又は6記載のディスポーザブルイオンセンサ
    ユニット。
  11. 【請求項11】 1〜100μmの膜厚を有し、ポリテ
    トラフルオルエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン
    などの材料からなるガス透過膜と、白金、銀、金を材料
    として形成されたものの中から2本又は3本組み合わせ
    て用いられた金属電極と、ガラス電極又はイオン感応膜
    で感応物質に水素イオン感応物質を用いたもの、あるい
    はイオン感応性電界効果トランジスタ(Ion Sensitive
    FieldEffect Transistor,ISFET)からなるpH電極とを
    備えたことを特徴とする請求項6記載のディスポーザブ
    ルイオンセンサユニット。
  12. 【請求項12】 前記イオン感応性電界効果トランジス
    タの絶縁ゲートの表面は酸化タンタル、酸化アルミニウ
    ム、窒化シリコンを材料とする薄膜であることを特徴と
    する請求項11記載のディスポーザブルイオンセンサユ
    ニット。
  13. 【請求項13】 前記中間層は、銀テトラフェニルボー
    レイト、チオシアン化銀、ヨウ化銀、又はイオン感応膜
    材料にカーボン粉末を分散させ導電性を増した層、ある
    いはポリビニルアルコールに電解質を分散させた層であ
    ることを特徴とする請求項7記載のディスポーザブルイ
    オンセンサユニット。
  14. 【請求項14】 血液、尿などの生体試料を構造体の入
    り口から該構造体中のイオン感応膜部に導入し、前記構
    造体中の他の入り口から塩素イオンを含む電解質溶液を
    参照電極部に導入し、前記構造体の中で前記生体試料と
    塩化カリウム水溶液を接触させ、前記イオン感応膜と前
    記参照電極の電位差を測定することにより、前記生体試
    料中に含まれる特定イオン濃度を計算することを特徴と
    するディスポーザブルイオンセンサユニットを用いたイ
    オン濃度測定方法。
  15. 【請求項15】 前記構造体には、増幅器、A/D変
    換、コンピュータなどを含む信号処理部、記憶部、表示
    部が設けられたことを特徴とする請求項1〜3記載のデ
    ィスポーザブルイオンセンサユニット。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07270377A (ja) * 1994-03-31 1995-10-20 Toto Ltd 使い捨て型フローセルを備えたポーラログラフ分析装置
JP2000148002A (ja) * 1998-11-13 2000-05-26 Riken Keiki Co Ltd 教育用酸素センサキット
WO2016143705A1 (ja) * 2015-03-07 2016-09-15 国立大学法人名古屋大学 参照電極保持部材及び物質検出装置
WO2017086445A1 (ja) 2015-11-20 2017-05-26 凸版印刷株式会社 生体センサ及びその製造方法

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