JPH06139224A - 情報処理装置および監視装置 - Google Patents

情報処理装置および監視装置

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JPH06139224A
JPH06139224A JP5206143A JP20614393A JPH06139224A JP H06139224 A JPH06139224 A JP H06139224A JP 5206143 A JP5206143 A JP 5206143A JP 20614393 A JP20614393 A JP 20614393A JP H06139224 A JPH06139224 A JP H06139224A
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JP5206143A
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English (en)
Inventor
Akira Maeda
章 前田
Seiju Funabashi
誠壽 舩橋
Hiromasa Yamaoka
弘昌 山岡
Nobuyuki Fujikura
信之 藤倉
Mikio Yoda
幹雄 依田
Mitsuo Yanagi
光雄 柳
Toshihide Ichimori
俊秀 市森
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 本発明は、制御装置やパターン認識装置な
ど、入力データから出力データを決定する情報処理装置
において、入力と出力の組を複数個記憶し、その組に基
づいて出力を決定することにより、設計が容易で、かつ
高速な処理や学習などの高度な機能を実現する情報処理
装置を提供することを目的とする。 【構成】 あらかじめ知られている入力データと、それ
に対する正しい出力データの組を複数個記憶しておく。
記憶した入力データのことを応答パターンデータと呼
ぶ。次に、実際の動作において入力されたデータを上記
複数個の組に対してそれぞれ与える。そして、各組にお
いて、入力データと応答パターンデータを比較し、その
間の距離(類似度)を評価する。各組における上記評価
結果と各組の出力データを、例えば評価された距離に基
づく重み付き平均値などの方法で合成することにより、
最終的な出力を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制御装置やパターン認
識装置など、入力データから出力データを決定する情報
処理装置において、入力と出力の組を複数個記憶し、そ
の組に基づいて出力を決定することにより、設計が容易
で、かつ高速な処理や学習などの高度な機能を実現する
情報処理装置、およびそれを利用した制御システムの監
視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の制御装置において、入力から出力
を決定する方法には、大きく分けて (1)何らかの数式モデルを用いる方法(従来技術1) (2)ファジィ推論やニューロなど、いわゆる知識処理
手法を用いるもの(従来技術2) 例えばエンジン制御の例では、自動車技術第46巻第5
号、100ページから104ページにおいて平子敦史他
による「ファジィ理論による変速タイミングの改善」な
る文献に解説がある。
【0003】(3)テーブルを用いるもの(従来技術
3) などがある。
【0004】パターン認識装置に関しても数多くの従来
例が知られているが、大別すると (4)対象に関する特徴量を用いて認識アルゴリズムを
対象毎に設計する方法(従来技術4) (5)ニューロなどの学習機能を用いる方法(従来技術
5) の2種類がある。
【0005】本発明に最も近い公知例としては、特開平
2−56602「ファジー推論装置」があげられる(従
来技術6)。これは上記の従来技術3のテーブル制御に
近い技術である。
【0006】この公知例の概要は次の通りである。制御
または認識などへの応用において、入出力関係をファジ
ィ推論を用いて表現する際に、推論のたびに実行される
メンバシップ関数値の計算やファジィルールの合成など
の演算を高速化するために専用のハードウェアを用いる
と、入力データの項目数やファジィルールの数が増えた
ときにこのハードウェアの回路規模が増大する。これを
解決するために本公知例では、ファジィ推論においても
入力データの値を決めれば出力データの値が一意的に決
まることから、入出力関係をあらかじめ全てメモリに覚
えさせておく。例えば入力データ項目が2つで各項目が
8ビットの整数値で表現されているときに、入力データ
の値を合計16ビットのアドレスとみなし、64キロ
(=2の16乗)ワードのメモリ内にアドレスとして与
えられた入力値に対するファジィ推論の出力値を格納す
る。こうすることによりファジィ推論に必要な演算を全
てメモリのアドレッシングに置き換えて実行することが
できる。
【0007】さらに入力データ項目数が増えた場合に
は、補助記憶装置を用いていわば仮想記憶方式により実
現する方法、または上記構成を多層に接続する方法、例
えば入力データ項目数が4の時には、2入力1出力の構
成を2段階に接続する方法、が述べられている。
【0008】いずれにしても、本公知例の構成は入力デ
ータの値をアドレスに変換して、あらかじめメモリに格
納された出力を得るという点で、いわゆるテーブルを用
いる方法をハードウェア的に実現した方式と等価であ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】制御装置に関する従来
技術1は、古典制御理論や現代制御理論など、多くの理
論があり、また広く実用化されている。しかし、対象が
複雑で数式モデルが構成できない場合にはこれらの理論
を用いることができないという問題点がある。また、数
式モデルを構成することが原理的に可能な場合でも、実
際の構成にあたっては理論的な知識が必要で、複雑な制
御系を設計するのは高度な技術力を持った設計者が必要
不可欠であった。さらには、制御対象の特性が時間的に
変化するような場合には、それらに追従し得るモデルの
構築が必要であるが、これはさらに難しく、ごくわずか
の例を除いては実用化されていないという問題点があ
る。
【0010】また従来技術2は上記の問題点の一部を解
決しようというもので、数学モデルの構築が非常に難し
い場合にも、人間の知識を利用したり、またニューロの
学習機能を用いて制御系を作り上げることができる。し
かし、これらの手法も、数学的な知識こそあまり必要で
はないものの、人間の知識をどう獲得し、計算機処理で
きる形に表現するか、またニューロの場合は学習用のデ
ータをどう収集するか、またニューロの構造をどう決め
るか、学習の実行に必要なパラメータをどう決めるかな
ど、設計者のノウハウに依存する部分が多く、結果とし
てこれらの手法を用いて制御系を設計できる設計者の数
が限られ、また設計自身にも多くの時間が必要となり、
制御系の設計コストの上昇を招いているという問題点が
ある。
【0011】また従来技術3は、比較的単純な構成でか
つ高速処理が可能になるという特徴があるが、大部分は
入力項目数が2または高々3種類の場合であり、それ以
上入力データの項目数が増えるとテーブルを記憶するた
めの容量が膨大になり、特に組み込み型の制御装置にお
いては実現が非常に困難であるという問題点がある。例
えば入力データが5項目あり、各項目の値を8ビットで
表現した場合、入力データは合計40ビットで表現され
ることになり、メモリの容量は2の40乗、すなわち1
テラワードが必要となる。組み込み型の機器においては
これはコスト的にも実現がほぼ不可能であり、より複雑
なシステムにおいてはさらに入力データ項目数が増える
ため、単純なテーブル方式では限界のあることは明かで
ある。
【0012】制御装置の場合と同様にパターン認識装置
に関する従来技術4では、認識に必要な特徴量が何であ
るか、またその認識アルゴリズムをどのように設計する
かということは、基本的にノウハウに属するものであ
り、高度な技術力を持った設計者しか扱うことのできな
い問題であった。また、たとえある問題に対してこのよ
うな認識アルゴリズムを設計できたとしても、例えば音
声認識と文字認識ではまったく違ったアプローチが必要
であり、対象毎に認識アルゴリズムを一から設計し直さ
なければならないため、ますますシステム開発コストが
増大するという問題点が顕著であった。
【0013】それに対して従来技術5の学習機能を用い
る方法では、原理的には上記の開発コストの増大という
問題を避け、入力パターンとそれに対する出力(認識結
果)の組(教師データと呼ぶ)を数多く用意し、あとは
あらかじめ定められた学習手順によって学習することに
よりパターン認識装置を構成することができる。しかし
ながら、実際には教師データをどのように用意すればよ
いか、またはニューロの場合はネットワークの構造をど
のように決めるかや学習実行時に必要なさまざまなパラ
メータ(学習係数や慣性係数など)をどのように設定す
ればいいか、といった部分でやはりノウハウが必要にな
り、必ずしも教師データを用意すれば全てがうまく行く
ということにはなっていないのが実状である。
【0014】従来技術6は、本質的に従来技術3をハー
ドウェア的に実現したものであり、メモリ容量の点で同
様の問題点が避けられない。補助記憶装置を用いた場合
でも、入力データ項目数が増えるにつれてより深刻にな
る同様の問題点を解決することはできない。多段に接続
してメモリの容量を削減する方法では、明らかに表現で
きる入出力関係に制約が生じる。すなわち、特開平2−
56602で示されている方法で、4つの入力を2個づ
つの2組にわけて2段階のテーブル参照により表現した
場合、入力データを全て8ビットで表現すると3個の6
4キロワードのメモリで十分である。しかし入力自体が
4×8ビット=32ビット分の情報量をもつことから、
この方法では入出力関係自体を近似的にしか表現できな
い。このことは、特開平2−56602で示されている
方法で、各組に対する16ビットの入力が1段目のテー
ブル参照で8ビットに変換される時点で、入力のもつ情
報量が失われていることからも分かる。
【0015】また上記従来技術5の学習機能を用いる方
法では、学習するのに十分な数の教師データを用意しな
ければならない。しかし対象とする問題によっては入力
または出力の一部に欠損値(未知データ)が数多く含ま
れている場合もある。このような場合、従来の技術では
欠損値を含まないデータだけを学習に用いることになる
が、学習に用いることのできるデータ数が少なくなるこ
とや、欠損値を含まないデータが全体のデータの中で偏
った分布を持つ場合には学習結果自身も偏ったものにな
ることなどから、結果として得られるシステムの性能が
低下するという問題があった。
【0016】さらに上記の従来技術に共通する問題点と
して、センサ故障などの原因により入力の一部の情報が
得られなくなった場合に対して十分な対応ができないこ
とがある。従来技術の5の一つであるニューロによるパ
ターン認識などでは、入力の一部が未知である場合には
適当な既定値(例えば平均的な値)に置き換える方法な
どが一般的に用いられている。しかし未知の入力と既知
の入力との相関関係を利用して、未知入力を推定するこ
とができれば、より精度の高いパターン認識が可能にな
る。制御システムにおいてセンサ故障などの原因により
入力の一部が利用できなくなった場合にも同様のことが
言える。しかしながら従来の技術においては、このよう
な欠損値の存在を十分に考慮しておらず、欠損値に対応
したシステムを構築することが困難であった。
【0017】また従来技術の5を用いてプラント状態の
監視をするシステムを構成しようとした場合にも教師デ
ータの収集に関する問題が生じる。すなわち、複雑なプ
ラントになると膨大な数の故障状態の可能性があるた
め、あらかじめあらゆる故障状態に関する入力−出力の
組を用意するのは実質上不可能である。したがって正常
状態と故障状態を識別する監視システムを、学習機能を
用いて実現するのは非常に困難であるという問題があっ
た。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明ではまずあらかじめ知られている入力デ
ータ(制御装置の場合にはセンサからの入力データ、認
識装置の場合は認識すべきパターンの特徴量データな
ど)と、それに対する正しい出力データ(制御装置の場
合は制御出力としての操作量、認識装置の場合はパター
ンの認識結果)の組を複数個記憶しておく。以下では、
このあらかじめ与えられている入力データのことを、実
際に入力されるデータと区別して応答パターンデータと
呼ぶことにする。ここで、応答パターンデータは、入力
されるデータの全ての項目からなる必要はなく、ある特
定の正しい出力データを決定するために必要な部分情報
からなってもよい。例えば文字認識の例で、特徴量がn
個あった場合を考える。n個の特徴量の内で、m個(n
>mとする)の特徴量のデータがある特定の値を取れ
ば、残り(n−m)個の特徴量の値には関係なく、認識
結果としての文字が定まる場合がある。この場合、応答
パターンデータとしてはn個の特徴量の値を全て持つ必
要はなく、部分的な情報であるm個の特徴量の値の組を
持っておけば十分なことになる。
【0019】次に、実際の動作において入力されたデー
タを上記複数個の組に対してそれぞれ与える。そして、
各組において、入力データと応答パターンデータを比較
し、その間の距離(類似度)を評価する。
【0020】各組における上記評価結果と各組の出力デ
ータを、例えば評価された距離に基づく重み付き平均値
などの方法で合成することにより、最終的な出力を生成
する。
【0021】
【作用】以下、本発明の動作原理を図1および図2を用
いて説明する。
【0022】図1は本発明をハードウェアで実現した場
合のブロック構成図である。全体の構成は、データバス
101と、それに接続された全体の制御を行うメインC
PU102と、複数のメモリセル103とからなる。複
数のメモリセル103のそれぞれには、応答パターンデ
ータと出力データの組がそれぞれ記憶されている。また
各メモリセル103には、データバスとのインタフェー
ス部104および入力データと応答パターンデータとの
距離計算部105を設ける。
【0023】メインCPU102は、まず入力データを
全てのメモリセルにデータバス101を介して分配(ブ
ロードキャスト)する。各メモリセル103はメインC
PU102から分配された入力データを受け取り、距離
計算部105がそれぞれ内部に格納された応答パターン
データとの距離計算を行う。計算された距離に基づいて
各メモリセルはインタフェース部104を介して出力デ
ータをデータバスに出力する。メインCPU102は、
各メモリセルからの出力を集め、最終出力を合成する。
【0024】図2は、上記の構成における処理のフロー
図である。
【0025】まず処理201により、メインCPUは入
力情報を取り込み、処理202により各メモリセルに分
配される。
【0026】各メモリセル内では、処理203により分
配されたデータが一時各メモリセルのレジスタに格納さ
れる。次いで処理204により入力データと応答パター
ンデータとの距離が(図1の距離計算部105により)
計算される。
【0027】次に処理205では計算された距離に応じ
て各メモリセルの応答時間を算出し、処理206で算出
された応答時間分ウェイトする。ここで、距離が小さい
ものほど応答時間は小さいものとする。処理206のウ
ェイト後、処理207により出力パターンがデータバス
に出力される。
【0028】メインCPUは、処理208で各メモリセ
ルからの応答を待ち、応答が来たものから順次読み込ん
でいく。すなわち、入力データと近い応答パターンデー
タに対応する出力データから順次読み込まれていくこと
になる。処理209では、処理208で読み込まれた出
力データに対して距離に応じた平均化処理を行い、処理
210で最終出力値を出力する。
【0029】制御装置、パターン認識装置のいずれの場
合にも、入力から出力を決定する手段をどう設計するか
という問題として考える。その問題に対し、本発明では
上記の構成のように入力データ(応答パターンデータ)
と出力データの組を複数個記憶し、実際の入力データに
対して、それに近い距離を持つ応答パターンデータに対
応する出力データから実際の出力を決定する。
【0030】このように、応答パターンデータと出力デ
ータの組で複雑な入出力関係を表現することにより、複
雑な理論や設計ノウハウが不要になり、従来技術1、
2、4、および5における装置設計が困難で開発コスト
の増大を招くという問題点を解決することができる。
【0031】また、全ての入力値に対する全ての組み合
わせに対して適切な出力データを記憶しておくテーブル
方式に比較して、本発明では応答パターンデータと入力
データとの距離を基に最終出力を決定するために、より
少ない応答パターンデータ−出力データの組を記憶して
おくだけでよく、記憶装置の容量を大幅に節約すること
ができる。この効果は入力データの部分情報を応答パタ
ーンとして持つことにより、さらに顕著なものとなる。
【0032】さらに上記の構成において出力データ=応
答パターンデータという特別な場合を考えると、入力デ
ータの一部に欠損値が存在する場合に、既知のデータか
ら欠損値を推測するシステムを構成できることが分か
る。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例を図3ないし図32を
用いて説明する。
【0034】図3は本発明の第1の実施例である自動車
エンジン制御システムの全体構成を示す図である。エン
ジン制御ユニット301は、エアフローセンサ302か
らの吸入空気量信号a、車速センサ303からの車速信
号v、変速機304からの変速比信号r、水温センサ3
05からの水温信号t、気圧センサ306からの気圧信
号pを入力とし、エンジンの生成するトルク及び排気ガ
スを適正値に保つために、ディストリビュータ307へ
の点火時期制御信号Tとインジェクタ308への空燃比
制御信号Rを出力する。
【0035】図4は図3のエンジン制御ユニット301
の内部ブロック構成図を示す。全体構成は、全体動作の
制御と外部との入出力機能をもつメインCPU401
と、複数(例えば1024個)のメモリセル402、お
よびそれらを接続するデータバス403とからなる。
【0036】メインCPUは、まずセンサ情報入力処理
404により、エンジン制御ユニットへの入力である吸
入空気量信号a、車速信号v、変速比信号r、水温信号
t、気圧信号pを読み込み、メインCPU内部のレジス
タに一旦格納する。今、説明のためそれぞれの信号の値
をa=50、v=19、r=32、t=72、p=23
とする。次にメモリセルへのデータ転送処理405は、
レジスタ内のデータを複数のメモリセル402のそれぞ
れに転送する。その後メインCPUはメモリセルからの
出力待ち処理406を実行する。メモリセルからの出力
が行われた時点で、出力待ち処理406はメモリセルか
らの出力をメインCPUの内部レジスタ407に格納す
る。この処理を、あらかじめ決められた個数のメモリセ
ルからの出力が得られるか、もしくはあらかじめ決めら
れた時間だけ待つか、どちらかの条件が成立するまで行
う。そして出力処理408では、内部レジスタ407の
内容に格納されたメモリセルからの出力を平均化し、最
終的な制御出力を決定し、その結果をディストリビュー
タおよびインジェクタに対して出力する。ここで平均化
は、たとえば3個のメモリセルからの出力が得られたも
のとし、それをそれぞれTi、Ri(i=1,2,3)とする
と、平均化の結果Tav、Ravはそれぞれ Tav=ΣTi
/3、Rav=ΣRi/3 と書ける。ここでΣはi=
1、2、3に関する和を表す。
【0037】次にメモリセル内部での動作を説明する。
各メモリセル内での動作は共通であり、全て同時的に実
行される。今はメモリセル#1内での動作を例にとって
説明する。
【0038】メインCPUのデータ転送処理405によ
って転送されたデータは、メモリセル内のレジスタ40
9に格納される。メモリセル内のレジスタ410には各
メモリセルが応答すべき応答パターンデータが、レジス
タ411にはその応答パターンに対するメモリセルの出
力データが格納されている。基本的に応答パターンデー
タはエンジン制御における対象の状態を表す量であり、
応答パターンデータによって表現されたエンジンの個々
の状態に対してどのような制御をするべきかというのが
出力データに対応している。この応答パターンデータと
出力データの複数の組をどのように決定するかにはいろ
いろな方法が考えられる。例えば、後述の第2の実施例
で説明する学習によって自動的に決定する方法や、また
はファジィなど他の手段により記述された入出力関係か
ら変換して得る方法などがある。ここでは単純にクラス
タリング手法を用いて決定する方法をとるものとする。
すなわち、5次元の応答パターンデータと2次元の出力
データを合わせて7次元のベクトルと考え、この7次元
ベクトルの多数個の組が設計段階のシミュレーションな
どで利用できるものとする。このとき、一般にはこの7
次元ベクトルの組の数は膨大な個数となるから、これを
そのままメモリセルに格納することは可能であるにして
も非常に効率が悪い。そこで例えば、7次元のベクトル
を適当なクラスタリング手法で1024個のクラスタに
分類し、各クラスタの代表値をメモリセルに格納すると
いう方法で1024個の応答パターンデータ−出力デー
タの組を決定することができる。
【0039】レジスタ409にデータが格納された時点
で、ベクトル間距離計算処理412は、レジスタ409
内のデータとレジスタ410内のデータとのベクトル同
士の距離を計算する。図4の例では、レジスタ409に
格納された吸入空気量信号a、車速信号v、変速比信号
r、水温信号t、気圧信号pの5個のデータを5次元ベ
クトル(a,v,r,t,p)とみなし、レジスタ41
0に格納された応答パターンを同様に(a’,v’,
r’,t’,p’)と考えて、ベクトル間距離Dを
【0040】
【数1】 D = |a-a'| + |v-v'| + |r-r'| + |t-t'| + |p-p'| (1) として計算する。
【0041】ただし式1において、レジスタ410内の
データに*で表示した特別の値が存在する場合は、対応
する入力のどのような値に対しても距離が0になるも
の、すなわちdon't care値と考えて、式1の距離計算か
らその項目は省くものとする。すなわち、図4のメモリ
セル#1の例では、r’=*、t’=*であるから、式
1は実際には
【0042】
【数2】 D = |a-a'| + |v-v'| + |p-p'| (2) なる式で計算される事になる。もちろんベクトル間距離
計算処理412に先だって、応答パターン内で値が*の
データに対してはレジスタ409の対応するデータが複
写される、すなわち図4のメモリセル#1の例では、
r’=r(=32)、t’=t(=72)なる代入がな
されるものとしてもよい。また*は具体的には入力値と
しては決して現れない値、例えば−1(2バイトの符号
付き整数の16進表現で言えばFFFF)などで表現さ
れているものとすればよい。
【0043】さて、式1または式2で計算された距離D
を用いて、応答時間算出処理413は各メモリセルがメ
インCPUに応答を返すまでの待ち時間Twを計算す
る。この待ち時間Twは、距離Dの単調増加関数とす
る。図5にその一例を示す。図5の例ではしきい値Dth
までは線形に増加し、DがDthを越えると応答時間無限
大、すなわちまったく応答を返さないようになるものと
している。
【0044】応答時間算出処理413で計算された応答
時間Twはバス出力処理414に送られ、バス出力処理
414は、Tw単位時間ウェイトした後、出力データを
データバス403へ出力する。図4のメモリセル#1の
例ではディストリビュータへの点火時期制御信号T=3
67とインジェクタへの空燃比制御信号R=29を出力
する。
【0045】複数のメモリセルで上記の動作が同時的に
実行される。メモリセル毎に異なるのはレジスタ410
と411にそれぞれ格納された応答パターンデータおよ
び出力データだけである。
【0046】以上のような構成により、複数のメモリセ
ルに応答パターンデータとそれに対応する出力データを
格納しておけば、任意のセンサ入力データに対して、そ
のデータにもっとも近い応答パターンを持つメモリセル
がもっとも短い待ち時間で出力データを出力することに
なる。メインCPUから見れば、全てのメモリセルに対
する逐次的な問い合わせをすることなしに、応答した時
間順序に従ってメモリセルからの出力データを読み込む
ことにより、入力データと応答パターンデータの距離の
近い順序に対応した出力データが得られることになる。
したがってメモリセルの数が増大しても、出力に要する
時間は変化せず、常に高速な制御が可能になるという特
徴がある。なお、式1では入力データと応答パターンデ
ータとの距離を差の絶対値の和として定義したが、もち
ろんこれは差の2乗の和などの、一般的な距離の定義式
に置き換えることもできる。
【0047】上記の例では、応答パターンデータに*と
いうdon't care値を許している。これにより応答パター
ンデータ−出力データの組をメモリセルに記憶させる際
に、部分的なセンサ入力情報だけで事実上出力データが
決定されてしまうような場合に、必要のない入力データ
に関する指定を不要とする事ができる。したがってある
入出力関係を、より少ない応答パターンデータ−出力デ
ータの組、すなわちより少ないメモリセル個数で表現で
きる、という特徴がある。
【0048】また出力データに対してもdon't care値を
許すこともできる。この場合、don't care値の扱いはメ
インCPUで決定される。上記の平均化処理において、
don't care値は平均値計算に含めなければよい。また、
TiまたはRiの全てがdon'tcare値であった場合には、
あらかじめ定められたデフォルト値を出力するか、また
は前回の制御サイクルにおける出力値を記憶しておき、
再度同じ値を出力するものとすることができる。
【0049】また以上の構成では、応答パターンデータ
−出力データの組毎に距離計算ハードを対応させるもの
としたが、複数個の応答パターンデータ−出力データの
組に一つの距離計算ハードを対応させ、距離計算ハード
が複数の組に対して順次距離計算を行う方法とすること
により、必要なハードの量を減らすことができる。
【0050】図6に図4のエンジン制御ユニットをハー
ドウェアで実現する際の構成図を示す。
【0051】601は図4におけるメインCPU401
を実現するマイクロプロセッサである。図4のセンサ情
報入力処理404、メモリセルへのデータ転送処理40
5、メモリセルからの出力待ち処理406、出力処理4
08を、マイクロプロセッサ601内のプログラムメモ
リににあらかじめロードされたプログラムに従って実行
する。
【0052】602は図4のメモリセル402に対応す
る。また603は複数のメモリセルが同時にデータを出
力しようとした際に衝突が起きないようにコントロール
を行うアービタである。マイクロプロセッサ601、メ
モリセル602、アービタ603はそれぞれデータバス
604、制御信号線605、クロック信号線606に接
続され、各部分はクロック信号線606上のクロック信
号に従って同期的に動作する。
【0053】次にメモリセル602の内部構造を説明す
る。図4のレジスタ409は、図6のレジスタ607〜
611に対応する。レジスタ607〜611にはそれぞ
れマイクロプロセッサ601からブロードキャストされ
たセンサ情報a,v,r,t,pが、制御信号線605
の制御に従ってデータバス604から読みだして格納さ
れる。
【0054】応答パターンデータa’,v’,r’,
t’,p’はあらかじめレジスタ612〜616に格納
されている。
【0055】減算器617〜621は、それぞれの情報
に関してセンサ情報と応答パターンデータの減算を行
い、結果を加算器622に送る。加算器622は5個の
減算器からの結果を入力とし、それらの絶対値の総和D
を計算する。
【0056】図5の関数は、ルックアップテーブル62
3にテーブルとしてあらかじめ記憶されており、加算器
622の出力Dはルックアップテーブル623により待
ち時間Twに変換される。ルックアップテーブル623
の出力Twはデクリメントレジスタ624に格納され、
単位時間毎に1づつ値が減算されていく。
【0057】デクリメントレジスタ624の内容が0に
なると、制御信号がアービタ603に送信される。アー
ビタ603からの出力許可制御信号が返ってきた時点
で、出力データレジスタ625にあらかじめ格納された
出力データがデータバス604に出力される。
【0058】図7は図4のエンジン制御ユニットのもう
一つの実現方法を示す図である。
【0059】図4と異なる点は、各メモリセルの出力に
際して、レジスタ711からの出力に加えて、ベクトル
間距離計算処理712によって算出された入力データと
応答パターンとの距離Dを出力することにある。
【0060】このとき、メインCPUにおける出力待ち
処理706によって格納された出力データと距離データ
を用いて、出力処理708は、Tav=Σ(Ti/Di)/
Σ(1/Di)、Rav=Σ(Ri/Di)/Σ(1/D
i)、なる関係式により最終出力Tav、Ravを算出す
る。
【0061】この式は距離が小さい、すなわち入力デー
タに対してより類似度の高い応答パターンデータを持つ
メモリセルからの出力に対してより大きな(具体的には
距離の逆数に応じた)重みを用いて重み付き平均をとる
ことに対応している。(ただし、Di:i番目のメモリ
セルから出力された距離=0となるiがある場合には、
Rav=Ri、Tav=Ti、とするものとする。)このよう
に、距離、すなわち類似度に応じた重み付き平均により
最終的な出力を計算することにより、平均化処理の精度
を上げることができる。したがって、より少ないメモリ
セル数により同程度の精度で入力−出力関係を表現でき
るという特徴がある。
【0062】以上、本発明の第1の実施例によれば、応
答パターンデータと出力データの組を複数個記憶し、か
つ入力データに近い応答パターンデータを持つ組をハー
ドウェア的に高速に求めることができるので、応答パタ
ーンデータと出力データの組が多数個必要な場合にも、
高速な制御が可能になるという特徴がある。
【0063】また、もっとも近い応答パターンだけでは
なく、複数個の応答パターンに対応した出力データの重
み付き平均値として最終出力を決定するため、より高精
度な出力が得られるという効果もある。さらに、応答パ
ターンデータの項目をを入力データ項目の部分的な情報
とすることにより、出力精度を落とすことなく、必要な
応答パターンデータ−出力データの数を減らすことがで
きるという特徴もある。
【0064】図6のハードウェア構成図では各メモリセ
ルは全て一つのデータバスに接続されるものとしたが、
一般的なネットワーク接続で知られているような階層型
バス構成やリング型バス構成にしても同様の効果を得る
ことができる。
【0065】また上記の実施例では各メモリセルにおけ
る類似度(距離)計算は全て同一の手続きにより実行さ
れるものとしたが、例えば計算アルゴリズムをメモリセ
ル毎にマイクロプログラムとしてROMまたはRAM
(プログラムメモリ)に格納するなどの手法を用いれ
ば、各メモリセル毎に類似度の定義を変更することもで
きる。また距離と待ち時間との関係を表すテーブルの内
容をメモリセル毎に変えることもできる。この場合に
は、重要な応答パターンデータ−出力データの組を格納
したメモリセルが常に優先的に反応するように設定する
ことも可能であり、より精度のよい出力を得ることが可
能になるという効果がある。
【0066】図8は本発明の第2の実施例である学習型
コントローラのブロック構成図を示す。
【0067】本実施例における学習型コントローラは、
メインCPU801とそれぞれ1個または複数個のRO
M型メモリセルチップ802とRAM型メモリセルチッ
プ803、およびそれらを接続する外部バス804とか
らなる。
【0068】メインCPU801は、コントローラへの
入出力処理、および後述する実行モード/学習モードの
管理、メモリセルチップへのデータ転送処理などを行
い、第1の実施例の図4におけるメインCPU401と
ほぼ同様の役割を持つ。
【0069】メモリセルチップ802(ROM型)およ
び803(RAM型)は、それぞれ図4のメモリセル4
02を複数個、例えば16個づつをまとめてLSIとし
て実現したものである。ただし、図4のメモリセル40
2の構造とは異なり、出力データレジスタ411には出
力データではなく、メモリセル番号が格納されているも
のとする。メインCPUは、このメモリセル番号から、
後述するメモリセル管理テーブル805を用いてメモリ
セル番号を出力データに変換する。変換後の処理は第1
の実施例と同様に行う。また、ROM型のメモリセルチ
ップ802は、応答パターンデータを格納するレジスタ
410が読みだし専用のROMで構成されており、RA
M型のメモリセルチップ803ではこれらがメインCP
U801から随時書き換え可能な構成となっているとこ
ろが異なる。
【0070】図9は、ROM型メモリセルチップ802
の内部構成を示す図である。
【0071】基本的な構成は、図1のメモリセル103
を16単位1チップに集積した構成になっている。チッ
プ内に納められた各メモリセル901は、チップ内のデ
ータバス902、制御信号線903、クロック信号線9
04によって結合され、各信号線はそれぞれ外部の対応
する信号線と結合している。
【0072】図10は、RAM型メモリセルチップ80
3の内部構成を示す図である。
【0073】基本的には図9のROM型メモリセルチッ
プと同様であるが、応答パターンデータを格納するレジ
スタ1001および出力データを格納するレジスタ10
02が書換可能なメモリによって構成されていること、
およびそれらに格納すべきデータをメインCPU801
から転送する際に書き込むべきメモリセルのアドレスを
指定するためのアドレス信号線1003を備えているこ
と、が異なっている。
【0074】さて、図8の構成においては、動作は (1)実行モード (2)学習モード の2種類のモードで実行される。
【0075】(1)の実行モードで動作する場合には、
ROM型メモリセルチップ802とRAM型メモリセル
チップ803は同等に扱われ、第1の実施例で説明した
のと同様に動作する。 (2)の学習モードでの動作が
本実施例特有のものであり、以下で詳細に説明する。こ
こで学習モードでの実行の際には、入力データと同時
に、その入力データに対応する正しい出力データ(これ
を教師データと呼ぶ)がメインCPU801に与えられ
るものとする。
【0076】まず図11は、メインCPU801が使用
するメモリセル管理テーブルの構成を示す図である。
【0077】テーブルの各行がそれぞれメモリセルに対
応する。カラム1101はRAM型メモリセルチップに
格納されているメモリセルの番号を示す。ここではRO
M型メモリセルチップに格納されているメモリセル番号
は1001以上の値を取るものとし、RAM型メモリセ
ルチップに格納されているメモリセル番号は1〜100
0の範囲の値を取るものとする。
【0078】カラム1102には、カラム1101に格
納されたメモリセル番号に対応するメモリセルが実際に
使用中であるかどうかを示す使用フラグを格納する。カ
ラム1103には、その行に対応するメモリセルの内容
が、例外事象に対応するものかどうかを示す例外フラグ
の値を格納する。カラム1104には、対応するメモリ
セルの応答パターンデータを、カラム1105には出力
データを格納する。動作時にメモリセルからメインCP
Uに出力されるメモリセル番号は、このカラム1105
の内容に従って出力データに変換される。カラム110
6には、そのメモリセルが参照された回数を格納する。
【0079】図12は、学習モードでのメインCPUの
処理フローを示す図である。処理1201は最初に学習
モードに入るときにだけ実行される初期化処理である。
この初期化処理では、メモリセル管理テーブルのカラム
1101に、図8のRAM型メモリセルチップに格納さ
れているメモリセル番号を順次セットし、かつカラム1
102、1103および11106の内容を全て0クリ
アする。また、図8のRAM型メモリセルチップに格納
されている応答パターンレジスタ1101および出力デ
ータレジスタ1102の内容を全て入力データおよび出
力データとして決して現れない値、例えば2バイトの整
数表現でいえば−1(16進数表現でFFFF)という
値をセットし、同様にカラム1104、1105に値を
セットする。
【0080】処理1202は処理1203〜1205を
学習終了条件が成立するまで繰り返す。
【0081】処理1203は、学習モードでの動作時に
入力されたデータを用いて、ROM型メモリセルチップ
およびRAM型メモリセルチップ両方を用いて、実施例
1で説明した方法と同様の方法により出力データを決定
する。
【0082】処理1204では、処理1203で参照さ
れたメモリセルに対して、カラム1106の内容を1だ
け増やす。
【0083】処理1205は、メモリセルの出力から計
算された出力、例えば実施例1の場合のRavとTavを、
教師データとして与えられたR'avとT'avと比較する。
そしてその差E=|Rav−R'av|**2+|Tav−T'av
|**2を計算し、あらかじめ定められたしきい値θと比
較し、差がしきい値より等しいか大きければ処理120
6以下を実行し、小さければ再び処理1203を実行す
る。
【0084】処理1206では、図11のメモリセル管
理テーブルのカラム1102を調べ、現在未使用のメモ
リセルがあるかどうかを調べ、ある場合には処理120
7(メモリセル追加による学習)を実行し、未使用メモ
リセルがなければ処理1208以下(メモリセル内容更
新による学習)を実行する。
【0085】処理1207では、処理1206で見つか
った未使用のメモリセル番号を変数iにセットする。
【0086】処理1208〜処理1209は、処理12
06で空きメモリセルが見つからなかった場合に実行さ
れる。まず処理1208では、RAM型メモリセルチッ
プに格納されたメモリセルについて、内容を書き換える
べきメモリセル番号を決定する。本実施例においては、
図11のメモリセル管理テーブルのカラム1103の例
外事象フラグの値が0であるメモリセルの内で、カラム
1106に格納されている参照回数がもっとも小さなメ
モリセルを選択するものとする。この書き換えメモリセ
ルの選択ではいろいろな方法が考えられる。例えば、も
っとも長い時間参照されていないメモリセルを選択する
方法などもある。
【0087】処理1209では、処理1208で決定さ
れた内容を書き換えるべきメモリセル番号を変数iにセ
ットする。
【0088】処理1210では、第i番目のメモリセル
に対して、内容を現在の教師データに対応したものに置
き換える。すなわち、第i番目のメモリセルの応答パタ
ーンレジスタに現在の入力データの値をセットする。
【0089】処理1211では、図11の管理テーブル
のカラム1101が変数iの値に等しい行を見つけ、そ
の行の応答パターンデータのカラム1104に現在の入
力データの値を、同様にカラム1105に教師データ
R'avとT'avの値をセットする。
【0090】処理1212では、処理1211で書き換
えた管理テーブルの行のカラム1102の使用フラグを
1にセットする。
【0091】処理1213では、現在の入力が例外的な
事象に属するかどうかを調べる。例外的な入力に対応す
る場合は処理1214でカラム1103の内容を1にセ
ットする。ここで例外的な事象とは、例えばエンジン制
御の例でいえばノッキングやエンストなど、通常に制御
が行われているときには発生しないが、何らかの原因に
より通常の状態からはずれた場合に起こる事象のことを
指す。学習モードにおいては、これらの例外的な事象が
滅多に発生しないときに学習機能により例外的な事象に
対する入出力関係が失われる場合が起こり得る。本実施
例ではこれを避けるために例外的な事象かどうかを示す
フラグをメモリセル管理テーブル内に設け、学習により
例外的な事象に関する入出力関係が失われないようにす
る。例外的な事象かどうかを判定する手段には種々のも
のがあるが、ここでは学習は全て外部の制御により入出
力データの与え方が管理されているものとし、例外的な
事象であるかどうかの情報も合わせて外部から与えられ
ているものとする。
【0092】以上の処理を入力データと教師データに対
して1回または複数回実行することによりRAM型メモ
リセルチップの内容を学習により構成することができ
る。
【0093】以上、本発明の第2の実施例では、学習機
能はメモリセルの追加および置き換えとして実現した。
しかし、メモリセルの内容の逐次的な修正により学習を
行うこともできる。その場合は図12の処理1210以
下に対応して次のような処理をすればよい。
【0094】考え方は出力Rav、Tavを計算するのに用
いられた例えば3個のメモリセルの内容、すなわち応答
パターンデータと出力データのどちらかまたは両方の内
容を、出力誤差E=|Rav−R'av|**2+|Tav−T'a
v|**2が小さくなるように修正することである。例えば
応答パターンデータと出力データの両方を、Eがもっと
も大きく変化する方向に修正する、いわゆる最急降下法
を用いるとすれば次のようにすればよい。
【0095】まず出力データRi(i=1,2,3)に関しては
【0096】
【数3】 ∂E/∂Ri=2(RavーR'av)・∂Rav/∂Ri =(1/Di)/Σ(1/Dj) (3) である(Σはj=1、2、3に関する和を示すものとす
る)から、Riの修正は次の式:
【0097】
【数4】 Ri←Ri+ΔRi、ΔRi=−η・∂E/∂Ri (4) にしたがって行えばよい。ここでηはRiの修正速度を
コントロールする学習係数とよばれる定数で、通常0.
01〜0.2程度の値に固定するものとする。Tiの修
正も全く同様にできる。
【0098】次に応答パターンデータ(a'i,v'i,
r'i,t'i,p'i)の修正は次のようにする。x'iで5
個の応答パターンデータのいずれかを表すものとする
と、出力誤差Eは応答パターンデータと入力データとの
距離Diを通してのみx'iに依存しているから、
【0099】
【数5】 ∂E/∂x'i=∂E/∂Rav・∂Rav/∂x'i+∂E/Tav・∂Tav/∂x'i (5) であり、さらに
【0100】
【数6】 ∂Rav/∂x'i=∂Rav/∂(1/Di)・(−1/Di**2)・∂Di/∂x'i (6) となる(Tavに関しても全く同様)。さらに
【0101】
【数7】 ∂E/∂(1/Di)=2(RavーR'av)・ [Ri/Σ(1/Dj)−ΣRj/Dj/(Σ(1/Dj))**2] (7) であるから、これらの式を組み合わせれば∂E/∂x'i
を求めることができる。したがって、
【0102】
【数8】 x'i←x'i+Δx'i、Δx'i=−η・∂E/∂x'i (8) で各応答パターンデータを修正することにより最急降下
法による修正ができる。
【0103】以上説明した第2の実施例によれば、書き
換え可能なRAM型メモリセルを用い、教師データと出
力データとの差を小さくするようにRAM型メモリセル
に格納された応答パターンデータと出力データを追加/
置換/修正することができるので、徐々に制御精度が向
上する学習型コントローラを実現することができる。
【0104】また、いくつかの(第2の実施例では16
個)メモリセルをまとめて1チップとして構成したこと
により、メモリセルの個数を追加することが非常に容易
になる。したがって、本実施例の構成をとることによ
り、小規模なシステムから大規模なシステムまでを同じ
構成で実現することができ、また設計変更によるメモリ
セル数の増加にも柔軟に対応できるシステムが提供でき
るという効果もある。
【0105】以上説明した実施例では、応答パターンデ
ータと出力データの内容を書き換え可能な構成とした
が、例えば図6の距離計算を専用ハードウェアの代わり
に汎用のマイクロプロセッサとプログラムで実行するも
のとし、そのプログラムを格納したプログラムメモリの
内容や図6のルックアップテーブル622をRAMで構
成し、それぞれメインCPUから書き換え可能とする構
成も可能である。このような構成にすることにより、メ
モリセル毎に出力の優先度をメインCPUから柔軟に設
定することが可能になり、より精度のよいコントローラ
を実現することが可能になる。
【0106】またこの学習型コントローラを第1の実施
例におけるエンジン制御システムや、より一般的な組み
込み型制御装置、たとえば家電品におけるエアコンや冷
蔵庫/洗濯機といった製品に組み込むことがもちろん可
能であり、その場合にはユーザが教師データとなる正解
値を与えることにより、徐々にユーザの使い方や好みに
あった制御を行うようになるような制御装置/製品を提
供することができるという効果もある。
【0107】以上、本発明の第1および第2の実施例で
は制御装置としての実施例を説明したが、パターン認識
などの情報処理においても、基本的には複雑な入出力関
係をいかに表現するかという意味では制御装置と同様で
あり、上記のようなメモリセルに格納された応答パター
ンデータ−出力データの組を用いる方法を全く同様に適
用することができる。
【0108】次に図13〜図16により、本発明の第3
の実施例を説明する。
【0109】図13は、一般的な知識処理システムの構
成図である。知識処理システムの核心部分である推論エ
ンジン1301は、入出力インタフェース1302を介
して、データベース1303、オンライン回線130
4、またはワークステーション1305などから入力を
受け取る。推論エンジンは、入力されたデータ(数値ま
たは記号)に対して、知識ベース1306に格納されて
いるif-then形式のルールを逐次適用して出力を得る。
この推論のメカニズムの詳細に関しては、一般的な文献
において詳しく述べられている。そして、推論エンジン
1301の出力は、再び入出力インタフェース1302
を介して、データベース1303への書き込み、オンラ
イン回線1304を通じての通信出力、またはワークス
テーション画面への出力などが実行される。上記の処理
は、新たなデータが入力される度に繰り返される。
【0110】具体的に知識処理を利用したシステムの例
としては、例えば重見一秀ほか、日立評論第72巻11
号(1990年11月)51ページ〜56ページにおけ
る「金融取引のための意思決定支援エキスパートシステ
ム」なる文献に詳しく述べられている。
【0111】図14は、本発明の第3の実施例の構成図
を示す図である。
【0112】まず推論エンジン1401、入出力インタ
フェース1402、データベース1403、オンライン
回線1404、ワークステーション1405、および知
識ベース1406などは図13の構成と全く同様であ
る。本実施例の特徴は、入出力インタフェース1402
と推論エンジンの間に、過去の推論における入力データ
と出力データの組を多数記憶する連想処理部1407を
設けたところに特徴がある。連想処理部1407は、本
発明の第1の実施例で説明したエンジン制御ユニットや
第2の実施例で説明した学習型コントローラと同様の構
成からなる連想エンジン1408を備えている。ただ
し、連想エンジン1408内のメモリセルは全て第2の
実施例の図10で示したRAM型メモリセルチップの如
く、外部から書き換え可能な応答パターンデータおよび
出力データ用のレジスタを備えているものとする。
【0113】図15は連想処理部1407の動作を示す
処理フローである。
【0114】まず処理1501では、入力データ連想処
理部1407に入力されたデータを連想エンジン140
8に入力する。連想エンジン1408の構成は、図1ま
たは図4に示したものと同様に、各メモリセルに入力デ
ータとそれに対する出力データをペアで記憶させ、実際
に入力されたデータと、メモリセルに記憶された入力デ
ータ(応答パターンデータ)が一致した場合に、その出
力データが連想エンジン1408の出力となる構成とす
る。ここで本実施例においては、入力データに記号的な
ものを許すものとする。
【0115】図16は上記の文献における意思決定支援
システム(テクニカル分析支援システム)で用いられて
いるルールの例である。このように一般の推論エンジン
はこの例で言うと「ブル・オーダ」といったパターン名
称、すなわち記号的な入力が中心になる。
【0116】本実施例ではあらかじめそれぞれの記号的
な名称に一意的な数字(ビットパターンと考えてもよ
い)が割り当ててあるものと考える。こうすることによ
り、数値データと同様に記号データも第1または第2の
実施例と同様に扱うことができる。ただし、記号データ
を数字に変換したものに対しては距離として一致するか
しないかという意味しかありえない。したがって例え
ば、2バイトの整数表現の場合には、2の補数表現で≧
0の部分を数値データとし、<0の部分は記号データに
対応するものとなるように、あらかじめ適当な数値デー
タのスケール変換を施しておく。そして記号データ(例
えばsとする)に対しては距離計算ロジックを
【0117】
【数9】 D=d if s=s’ =0 else (9) とすれば、数値データと記号データを混在させることが
可能である。ここでsは入力データ、s’は対応する応
答パターンデータの値とする。またd(>0)は適当な
定数である。記号データの中には一致しなければ無意味
であるような項目が有り得る。その場合には上式におけ
るdの値を非常に大きな値に設定しておけば、その記号
データが一致するとき以外は事実上そのメモリセルの出
力が選択されることがないようにできる。
【0118】さて、処理1501の後、処理1502で
は連想エンジン1408からの出力を待つ。処理150
3では、連想エンジン1408から実際に意味のある出
力データが得られた場合、すなわち入力データにマッチ
する応答パターンデータ−出力データの組が連想エンジ
ン1408内部のメモリセルに存在した場合には処理1
504を、そうでない場合には処理1505以下の処理
を実行する。
【0119】処理1504では、処理1502で得られ
た連想エンジン1408からの出力を連想処理部140
7の出力として入出力インタフェース1402に出力す
る。
【0120】処理1505では、連想エンジン1408
では出力データが得られなかったわけであるから、入力
データを推論エンジン1401に入力する。推論エンジ
ン1401は、上記文献等で述べられている処理に基づ
き、知識ベース1406に格納されている知識を用いな
がら出力データを計算する。
【0121】次いで処理1506では、推論エンジン1
401からの出力を受け取る。
【0122】処理1507では、処理1506で受け取
った出力データを入出力インタフェース1402に出力
する。処理1508では、連想エンジン1408の空き
メモリセルに、現在の入力データを応答パターンデータ
として、出力データと共に格納する。ただし連想エンジ
ン1408に空きメモリセルがない場合には、第2の実
施例で述べたように、もっとも参照度数の少ないメモリ
セルか、またはもっとも長い時間参照されていないのメ
モリセル、の内容を置き換えるものとする。
【0123】以上、本発明の第3の実施例によれば、複
雑な知識処理を備えたシステムにおいて、よく現れる入
力データと、それに対する出力データを連想処理部14
07に記憶して利用するため、繰り返し現れる入力デー
タに対して毎回複雑な知識処理を実行することがなく、
動作させていくうちに次第に高速に結果を得ることがで
きるようになる。
【0124】上記の実施例の説明では、処理1507で
は空きメモリセルに現在の入力データをそのまま応答パ
ターンデータとして格納した。入力データの項目数が大
きくなり、また知識ベース1406に格納されているル
ールの数が増えるにつれ、推論エンジン1401内部で
の処理は複雑になる。しかし、結果として得られる推論
エンジン1401の出力が、入力データのどの項目に依
存しているかを、推論エンジン1401内部での処理を
監視することにより決めることができる。以下にその例
を示す。
【0125】一般によく知られているように、ルールに
よる前向きの推論では、現在事実として与えられている
事柄から適用できるルールを実行し、ルールのthen部
(結論部)を新しく事実として追加し、さらにルールを
実行するという動作を最終的な結論が得られるまで繰り
返す。ここで、推論エンジン1401でどのルールがど
のような順番で動作したかを逐次記録しておくものとす
る。そして、最終的な結論が得られたときに、その記録
を逆方向にたどることができる。すなわち、最後に結論
を得るのに使用したルールのif部(条件部)に入力デー
タ項目があればそれをマークしておく。他のルールによ
って生成された中間的なデータ項目があれば、そのデー
タ項目を結論部にもつルールを記録をさかのぼることに
より決めることができ、同様にそのルールの条件部を調
べる。これを繰り返すことにより最終的な結論を導くの
に最小限必要な入力データ項目を決定することができ
る。
【0126】さて、このように出力が入力データのどの
項目によって決定されたかが決まった場合、連想エンジ
ン1408内のメモリセルの応答パターンデータには決
定に必要な入力データ項目を記述し、それ以外の不要な
入力データ項目に関しては、第1の実施例におけるdon'
t care値と同様の扱いにより不要データ項目としてメモ
リセルに格納することができる。こうすることにより、
出力データを得るために最小限必要なデータ項目だけを
応答パターンデータとして持つことができるため、一つ
のメモリセルが入力データにマッチする可能性が高ま
り、より少ない数のメモリセルで同様の効果を実現する
ことができるようになる。
【0127】以上説明した第1〜第3の実施例におい
て、全ての動作を計算機ソフトウェアによってハードウ
ェア動作を模擬的に実行することが可能であり、その際
でも学習による制御精度の向上や、知識処理システムの
動作が使用するにつれて高速になる、などといった効果
を実現することができる。
【0128】図17は本発明の第4の実施例である制御
装置の設計システムのブロック構成図である。本実施例
のシステムは、ファジィ知識などあらかじめ他の手段に
より表現された入出力関係を、第1〜第3の実施例にお
ける応答パターンデータ−出力データの組に変換するこ
とを目的とする。特に本実施例ではファジィ知識を用い
た場合について詳細に説明する。
【0129】まず、あらかじめ先験的/部分的に知られ
ている制御知識をファジィ知識として表現し、ファジィ
知識ベース1701に格納する。入力発生手段1702
は、ファジィ推論エンジン1703と制御装置シミュレ
ータ1704への入力を生成する。生成手段としては、
全くランダムに入力値を生成する方法や、制御対象のシ
ミュレーションや実測値に基づいて生成する方法などが
あるが、いずれの方法でも本システムの動作は同一であ
る。
【0130】ファジィ推論エンジン1703は、入力値
に対してファジィ知識ベース1701の内容を用いて出
力を計算する。
【0131】同様に制御装置シミュレータ1704は、
第1〜第3の実施例で詳しく説明した、応答ターンデー
タ−出力データの組をメモリセルに記憶させて入出力関
係を表現する制御装置の動作を、全てソフトウェアによ
り模擬することにより入力データから出力を計算する。
制御装置シミュレータ1704内部の(模擬された)メ
モリセルの内容は、制御装置の設計に先だってあらかじ
め初期化されているものとする。すなわち、第2の実施
例と同様のメモリセル管理テーブルを用いて、全てのメ
モリセルの使用フラグをリセットし、不使用状態として
おく。初期の入力においては、どのメモリセルにも応答
パターンデータが格納されていないため、出力値は決定
できないが、その場合には制御シミュレータによってあ
らかじめ決められたデフォルト値、たとえば2バイトの
整数表現で言えば−1(16新表現でFFFF)などの
特殊な値を出力するものとする。
【0132】ファジィ推論エンジン1703と制御装置
シミュレータ1704の出力は、比較判定器1705に
入力される。比較判定器1705は2組の出力の誤差を
計算し、その誤差があらかじめ制御装置の設計条件とし
て与えられる制御許容誤差を越えているかを調べる。こ
こで、制御装置シミュレータ1704があらかじめ定め
られたデフォルト値を出力した場合には、必ず制御許容
誤差を越えていると判定されるようにしておくものとす
る。
【0133】もし比較判定器1705によって制御許容
誤差を越えていないと判定された場合には、制御装置シ
ミュレータ1704内部のメモリセルの内容は変更され
ない。そして入力発生手段1702によって新たな入力
が生成される。
【0134】制御許容誤差を越えていると判定された場
合には、制御装置シミュレータ1704にメモリ内容更
新命令が発行され、以下の動作が実行される。
【0135】まずファジィ推論エンジン1703におい
てどの入力変数が出力を決定するのに使用されたかが調
べられる。これは例えば入力値をx1〜x10としたとき
に、x1をx1+Δx1と微小量(例えば入力値が8ビッ
トで表現されているときには最下位ビットが表現する
値)変化させたときに出力値の変化を見る。そして出力
値が変化した場合にはx1は出力値の決定において使用
されたものとみなす。これを順次x10まで繰り返す。
【0136】次いで制御装置シミュレータ1704は、
入力発生手段1702から入力された値の内でファジィ
推論エンジン1703で出力決定に使用された変数の値
を持ち、かつ未使用変数はdon't care値として表現した
ものを応答パターンデータとし、ファジィ推論エンジン
1703の出力を出力データとして、それぞれ組にして
制御装置シミュレータ1704内のメモリセルの内容と
して格納する。格納されたメモリセルは、第2の実施例
と同様、メモリセル管理テーブルの使用フラグを使用状
態を示す値にセットする。
【0137】上記の操作をあらかじめ決められた条件が
満たされるまで繰り返す。この条件は例えば、あらかじ
め定められた回数(例えば100万回)入力発生手段1
702により入力値が発生されるという条件、または制
御装置シミュレータ1704内のメモリセルが全て使用
状態になるという条件であるとする。
【0138】以上の構成により、あらかじめ与えられた
ファジィ知識による入出力関係が制御装置シミュレータ
内部のメモリセルによる動作により置き換えられること
になる。
【0139】もちろん上記の構成により生成されたメモ
リセルの内容を、第2の実施例で説明した学習の仕組み
を用いてオンライン的/オフライン的にさらに修正して
制御精度を向上させることも可能であるし、またあらか
じめ与えられた知識もファジィに限らず、いわゆるルー
ルベースの知識や数式による記述、およびそれらの組み
合わせとして与えられても、本実施例の動作および効果
は変わらない。
【0140】以上、本発明の第4の実施例によれば、あ
らかじめ先験的/部分的知識として与えられている知識
をメモリセルを用いた制御装置による動作に置き換える
ことができるので、メモリセルの内容を決定するのが容
易である、または学習によるメモリセルの内容の修正に
おける初期値を効率よくまた精度よく決定することがで
きるという効果がある。
【0141】図18は本発明の第5の実施例である化学
製品の材料設計支援システムの構成図である。このシス
テムの目的は、化学製品に対する要求特性として、例え
ば比重・硬度・融点・抵抗率・光沢・弾性率などの物性
値が与えられたときに、その要求特性を満たす原材料の
配分比を求めることにある。この要求特性値と配分比の
関係は一般に非常に複雑で、数学的なモデルを構成する
ことはほとんど不可能である。そこで与えられた要求特
性値と配分比との関係をニューロにより学習して求める
試みが、例えば情報処理学会第44回(平成4年度前
期)全国大会予行集第221−222ページにおける
「ニューラルネットワークによる材料設計支援―その
2.システム構築―」と題する文献などで紹介されてい
る。
【0142】しかしながら、材料設計においては、要求
物性の全てが明確に指定されるとは限らず、その一部分
だけが指定され、それ以外の物性値に関しては特別の要
求値なし、すなわちdon't careとして扱われる場合があ
る。この場合、上記従来方法のようにニューロを用いた
場合、入力項目に欠損値があるとニューロによる演算が
できなくなる。これを避けるため、従来は欠損値を持つ
要求値なしの入力項目に対してはあらかじめ定められた
平均値などの既定値を入力するなどの方法がとられてい
た。しかし要求値なしの入力項目であっても、要求値が
指定された入力項目との相関が強い場合、単純に既定値
に置き換えてしまうと出力として得られる配分比が精度
よく求まらないという問題点があった。本発明の第5の
実施例では、これらの設計問題に対して第1ないし第4
の実施例で用いた方法を応用することにより、上記問題
点を解決する。
【0143】図19は本発明の第5の実施例のブロック
構成図である。
【0144】連想エンジン1901は、一部分に欠損値
を含む要求特性値の組を入力として、欠損値のない要求
特性値の組を出力する。値合成器1902は、連想エン
ジン1901の入力と出力を入力とし、それらの合成を
行う。すなわち、連想エンジン1901の入力の欠損値
に対応する項目に関しては連想エンジン1901からの
出力値を、それ以外の項目に関しては連想エンジン19
01への入力値をそのまま出力値とする。ニューロ推論
エンジン1903は、値合成器1902の出力である欠
損値を含まない要求特性値の組を入力とし、原材料の配
分比を出力する。事例ファイル1904は、過去の事例
における特性値の組が記憶されており、連想エンジン1
901は事例ファイル1904に格納された事例に基づ
いて出力要求特性値を算出する。
【0145】図20は図19の連想エンジン1901に
おける処理フローを示す図である。
【0146】処理2001では、事例ファイル1904
を読み込み、その内容をメモリ上の配列 Yk[i] (k=1,2,
…,Ns; i=1,2,…,Nt)に展開する。ここで、Nsは事例の
数、Ntは特性値の項目数である。Yk[i]の値は、第k番目
の事例における第i番目の特性値の値である。
【0147】処理2002は、処理2003以下を要求
特性値の入力がある限りくり返し実行する。
【0148】処理2003は、設計すべき材料の要求特
性値を入力する。この入力は例えば材料設計者がキーボ
ードなどの入力装置によって入力がなされるものとす
る。入力された値は配列X[i] (i=1,2,…,Nt)に格納され
る。ここで、特に要求されない特性値は欠損値として特
別な記号、たとえば "*" で表現されているものとす
る。
【0149】処理2004は、変数kの値を1からNsまで
変化させながら処理2005以下をくり返し実行する。
【0150】処理2005は、入力特性値としてのX[i]
と、各事例における特性値Yk[i]との距離を記憶するD
[k]を0に初期化する。
【0151】処理2006は、変数iの値を1からNtまで
変化させながら処理2007以下をくり返し実行する。
【0152】処理2007は、入力の第i番目の特性値X
[i]の値を調べ、その値が欠損値でなければ、すなわちX
[i]≠*ならば処理2008を実行する。
【0153】処理2008は、D[k]の値に(X[i]-Yk[i])
**2を加える。
【0154】処理2009は、処理2004〜処理20
08で計算された距離D[k]の内で最も値の小さなNm個
(例えばNm=5)を選び、その事例番号を配列index[k]
(k=1,2,…,Nm)に格納する。
【0155】処理2010は、変数iの値を1からNtまで
変化させながら処理2011以下をくり返し実行する。
【0156】処理2011は、出力特性値を記憶する配
列Z[i]の値を0に初期化する。
【0157】処理2012は、変数kの値を1からNmまで
変化させながら処理2013をくり返し実行する。
【0158】処理2013は、Z[i]の値にY(index[k])
[i](事例番号index[k]の事例の第i番目の特性値)を加
える。
【0159】処理2014は、Z[i]の値をNmで割った値
をZ[i]に格納する。
【0160】処理2015は、処理2014までの処理
で算出された出力特性値Z[i]を出力する。
【0161】図21は、図19のニューロ推論エンジン
1903の構成を示す図である。ここではニューロは入
力層2101、第一中間層2102、第二中間層210
3、出力層2104の4層構成をとるものとし、Nt個の
要求特性値からそれに対応するNr個の材料配分比を出力
するものとする。
【0162】図22は図19の事例ファイル1904の
構成を示す図である。過去の事例においては、ある材料
配分で作成した化学製品の持つ特性値が測定され、記録
されているものとする。それぞれの事例は、Nt個の特性
値とNr個の材料配分比の計(Nt+Nr)個の値の組からな
り、欠損値は含まれないものとしてよい。図20の処理
2001では、事例ファイル1904に格納されている
値のうち、Nt個の特性値だけが読み込まれる。
【0163】図23は、図21のニューロ推論エンジン
の構成方法を示す図である。図21に示された各ノード
を結ぶリンクにはそれぞれ重みと呼ばれるパラメータが
設定される。このパラメータは例えば従来技術5で説明
されているような誤差逆伝播法と呼ばれる学習アルゴリ
ズムで決定される。本実施例の構成では、入力層のノー
ドに図22の事例ファイルに格納されている各事例のNt
個の特性値を入力し、図21のニューロの出力を計算す
る。出力層の各ノードの出力は、各事例のNr個の材料配
分比とそれぞれ比較され、その誤差を減少させるように
ニューロ内部の重みパラメータの値を変更する。これを
事例ファイル1904に含まれる全ての事例に対して、
誤差が最小になる、すなわち学習が収束するまでくり返
し実行する。
【0164】以上のような構成により、ニューロ推論エ
ンジンの学習は欠損値のない事例ファイル1904を用
いて行うが、実際の入力に欠損値が含まれる場合には、
事例ファイル1904を利用した連想エンジン1901
によって欠損値が補完された上でニューロ推論エンジン
に入力される。したがって、ニューロによる特性値と材
料配分比の関係の学習結果を有効に利用しながら、かつ
入力値に欠損値がある場合にも精度のよい結果を得るこ
とができるようになる。
【0165】以上、本発明の第5の実施例では、連想エ
ンジン1901を図20に示すソフトウェアで実現する
ものとしたが、連想エンジンを図4で示したようなハー
ドウェアで実現することももちろん可能である。ただし
本実施例では、図4における応答パターン410と出力
データ411が同一なので、これを共通化することによ
り、ハードウェア構成を簡略化することができるという
特徴もある。さらに図7で説明したように、距離情報D
[k]を用いてより精度のよい出力を得ることも可能であ
り、それを図20に示したようなソフトウェア処理で実
現することは容易である。また本実施例の要点は連想エ
ンジン1901による入力欠損値の補完機能にあるか
ら、入力である要求特性値から出力である材料配分比を
求める機構は図19のようなニューロ推論エンジンに限
ることなく、数学的モデルやファジィ推論モデルなどの
任意の方法を用いることが可能で、その場合にも本実施
例と同様の効果を得ることができる。
【0166】本実施例では化学製品の材料設計システム
の例を説明したが、一般にニューロやファジィを適用可
能な制御・予測・診断システム、またはパターン認識装
置において、入力に欠損値が生じる場合には本実施例と
同様の方法を用いることが可能である。
【0167】また上記第5の実施例においては、ニュー
ロ推論エンジン1903の学習では事例ファイル190
4に格納された事例のうちで欠損値のないものだけを使
うものとした。しかしながら、事例ファイルに欠損値が
多数含まれる場合には、ニューロ推論エンジンの学習に
用いることができる事例が少なくなり、学習に支障が出
る場合がある。また、ある特性値が欠損値であること自
体に意味がある場合には、ニューロの学習結果自身の精
度が低下することになる。例えば、ある特殊な化学材料
においては物性値のひとつである光沢に対する要求が不
要なため、ほとんどの事例について光沢の要求値が欠損
しているものとする。この場合、光沢に対する要求値が
欠損していることは、それ自身でその事例は特殊な化学
材料に関する事例である可能性が高いという情報を含ん
でいると言える。このときに、単純に欠損値のない事例
だけを使ってニューロ推論エンジンの学習を行うと、こ
こで考えている特殊な化学材料に関する学習はほとんど
なされないことになる。このような場合に上記第5の実
施例の方法を用いても、ニューロ推論エンジン自身が特
殊な化学材料に関する配分比の予測が精度よくできない
ために、設計支援システム全体の性能が低下することに
なる。
【0168】この問題を避けるために、図23で説明し
たニューロ推論エンジンの逆伝播法による学習の際にも
連想エンジンによるデータの前処理を利用することがで
きる。
【0169】図24にこの場合の構成図を示す。図19
とほぼ同様の構成であるが、連想エンジン2401によ
る欠損値データの補完を、ニューロ推論エンジン240
3の学習時に用いることに特徴がある。連想エンジン2
401および値合成器2402の動作は、図19におけ
る連想エンジン1901および値合成器1902の動作
と同一である。連想エンジン2401は事例ファイル2
404に格納された事例を用いて、事例に含まれる欠損
値を他の事例を用いて補完する。値合成器2402は欠
損値を補完された値で置き換え、それをニューロ推論エ
ンジン2403に出力する。ニューロ推論エンジン24
03の学習方法は図23に示したものと同様で、事例フ
ァイル2404から読みだしたNr個の原材料配分比を教
師データとして学習を行う。
【0170】以上説明したように、本実施例では連想エ
ンジン2401の欠損値補完機能を用いることにより、
これまで欠損値の扱いが困難であったニューロ推論エン
ジンの学習が容易になるという効果がある。
【0171】次に、本発明の第6の実施例であるプラン
ト監視装置を説明する。図25はごく一般的なプラント
制御システムの構成図である。制御対象となるプラント
2501には各種センサが取り付けられ、プラントの状
態を表すセンサ情報があらかじめ定められた時間間隔で
制御装置2502に送られる。制御装置2502は、プ
ラントの状態値を外部から与えられた目標値に近づける
ために、各時間間隔毎にプラントに対して制御信号を出
力する。すなわち制御装置2502は、プラントからの
センサ情報と制御目標値を入力とし、プラントに対する
操作量を出力する。本発明の第1の実施例で述べたエン
ジン制御システムで言えば、プラント2501がエンジ
ン本体に、制御装置2502がエンジン制御ユニットに
対応する。大規模プラント制御から家電製品などのマイ
コン組込型制御システムまで、多くの制御システムは図
25の構成からなるものと考えてよい。
【0172】さて本発明の第6の実施例は、図25の制
御システムに対して監視装置を設け、プラント異常/セ
ンサ異常/制御装置異常などを検知し、異常を検知した
場合には警報を出力する。またセンサ異常に関しては異
常センサを特定し、異常とされたセンサ情報を無効にす
るとともに、可能ならば他のセンサ情報からこのセンサ
情報を推定することにより、システム全体の停止を防止
する。
【0173】図26は本実施例によるプラント監視シス
テムの構成図である。制御対象となるプラント2601
および制御装置2602は、それぞれ図25のプラント
2501および制御装置2502と同一のものである。
監視装置2603は、プラント2601からのセンサ情
報・制御装置2602からの制御信号・制御目標値を入
力とし、システム全体の動作を監視する。正常動作時の
監視装置2603は、入力されたセンサ情報をそのまま
制御装置2602に出力し、また制御装置2602から
の制御信号をそのままプラント2601へ出力するた
め、図26のシステムは図25と全く同じ動作をする。
ただし何らかの異常が検知された場合には、警報信号を
オペレータコンソール2604へ出力するとともに、そ
れに対するオペレータ指示によって故障センサ情報の検
出・故障センサ情報の推定を行う。
【0174】図27は、図26の監視装置2603の内
部構成を示す図である。監視装置2603は、監視装置
全体の制御および外部との信号の入出力を制御するコン
トロールユニット2701、入力セレクタ2702、連
想エンジン2703、および出力セレクタ2704とか
らなる。連想エンジン2703の構成は、例えば本発明
の第1の実施例における図7と同様の構成をとるものと
する。図28にその構成図を示す。図7と図28の違い
は、図28では応答パターンと出力データが同一のた
め、図7の出力データレジスタ711が省略されている
こと、および平均化&出力処理708として、応答のあ
ったメモリセルの内で最小のベクトル距離Dminを出力す
ることである。また、応答パターンレジスタは全てメイ
ンCPUから書き換え可能とするため、全てのメモリセ
ルは第2の実施例の図8にあるRAM型メモリセルチッ
プで構成されているものとする。
【0175】監視装置2603は、学習モード・監視モ
ード・異常特定モード・補正モードの4つの動作モード
で動作する。それぞれのモードの切り替えや各部分の制
御はコントロールユニット2701が行う。以下それぞ
れのモードでの動作を説明する。なお、以下の動作説明
におけるオペレータ指示とは、監視装置2603に対す
るオペレータ指示であり、それ以外の緊急停止や手動操
作など、プラントや制御装置に対する指示とは別の手段
が用意されているものとする。
【0176】(1)学習モード 異常監視の開始に際して、必要なデータを連想エンジン
2703に蓄積・格納するモードである。学習モードに
おいては、入力セレクタ1602は全ての入力をそのま
ま連想エンジン2703に出力する。この命令はコント
ロールユニット2701から入力セレクタ2702に対
して行われる。同様に出力セレクタ2704も連想エン
ジン2703の出力をそのまま監視装置の出力とする。
連想エンジン2703は、連想エンジン内のメモリセル
内容の変更を行う。出力セレクタ2704は監視装置2
603への入力をそのまま出力する。学習モードにおけ
る連想エンジン2703の動作は、第2の実施例におけ
る学習モードの動作と類似している。
【0177】図29にその処理フローを示す。
【0178】処理2901は処理2902〜2903を
学習モードが終了するまで繰り返す。
【0179】処理2902は、学習モードでの動作時に
入力されたデータを用いて、実施例1で説明した方法と
同様の方法により出力データおよび最小ベクトル距離Dm
inを決定する。
【0180】処理2903は、処理2902で求められ
たDminとあらかじめ定められたしきい値距離Dthとを比
較し、Dmin>Dthならば処理2904を実行する。
【0181】処理2904では、未使用のメモリセルが
あるかどうかを調べ、あれば処理2905を、なければ
処理2906および処理2907を実行する。
【0182】処理2905では、処理2904で見つけ
た未使用メモリセルの応答パターンレジスタに現在の入
力データを格納する。
【0183】処理2906では学習のためのメモリセル
が不足しているという警告メッセージをコントロールユ
ニット2701を介してオペレータコンソールに表示
し、学習処理を終了する。
【0184】学習モードはオペレータ指示などで外部か
らコントロールユニット2701にモード変更命令が発
行されるか、または処理2906でメモリセル不足が生
じるまで続き、連想エンジン2703は入力データ毎に
上記の処理を繰り返す。
【0185】(2)監視モード 学習モードが終了し、連想エンジン2703に監視に必
要なデータの蓄積が終了した時点で監視装置は監視モー
ドに入る。
【0186】監視モードでは、入力セレクタ2702と
出力セレクタ2704の動作は学習モードと同じで、監
視装置への入力を出力にそのまま渡すだけの処理を行
う。
【0187】連想エンジン2703は、入力に対して図
29の処理2902を行い、最小ベクトル距離Dminを求
め、その値をコントロールユニット2701に出力す
る。
【0188】コントロールユニット2701は、連想エ
ンジン2703から出力された最小ベクトル距離Dminと
あらかじめ監視用に定められたしきい値Dthとを比較
し、Dmin>Dthならばオペレータコンソール2604に
異常検知メッセージを表示し、オペレータ指示を待つ。
【0189】異常検知メッセージにたいするオペレータ
指示は、無視/学習/異常特定、のいずれかである。
【0190】オペレータが無視を指示した場合、コント
ロールユニットは現在の入力に対する異常検知メッセー
ジを無視して、次の入力に対する処理を続行する。
【0191】学習を指示した場合、連想エンジン270
3は図29における処理2904を実行し、現在の入力
データを未使用メモリセルに格納する。
【0192】異常特定を指示した場合には、監視装置は
次の異常特定モードに移行する。
【0193】(3)異常特定モード 異常特定モードでは図30に示した処理フローに従って
以下の動作を行う。
【0194】処理3001では、まず変数iの値を1か
らNinputまで変化させながら処理3002〜処理300
4を実行する。ここでNinputは入力セレクタ2701に
入力されるデータの数である。
【0195】処理3002では、コントロールユニット
2701は入力セレクタに対してi番目の入力センサデ
ータを欠損値(don't care値)に変更するように指示す
る。ここで欠損値は通常のセンサ入力としては決して現
れない特別な値としてあらかじめ定められたパターンで
表現しておくものとする。
【0196】処理3003では、連想エンジン2703
は欠損値を含むデータに対して図29の処理2902を
実行し、連想結果である平均化出力センサ情報を算出す
る。
【0197】処理3004では、i番目の入力センサに
関して、入力されたデータの値Iiと平均化出力として計
算されたデータの値Oiの差Ei=|Ii-Oi|を求める。ここで
|・|は絶対値を表す。
【0198】処理3005では、処理3001〜処理3
004で計算されたIi、Oi、Eiの値をオペレータコンソ
ールに棒グラフなどの適当な形式で表示する。
【0199】図31にオペレータコンソールへの表示例
を示す。計測値としてのIiの値と推測値としてのOiの値
が各センサ毎に棒グラフで表示される。この例では、Ii
とOiはそれぞれ異なった色で表示し、かつセンサ毎に重
ねあわせた表示とした。これによりどのセンサが故障の
可能性が高いかを容易に判定することができる。もちろ
んEiの値を直接表示したり、また折れ線グラフなど、他
の表示方法を採用することも可能である。
【0200】処理3006ではオペレータの指示を待
つ。ここでのオペレータ指示は、無視/学習/故障セン
サ指示、の3種類である。無視または学習が指示された
場合には、監視モードと同様の処理を行い、動作モード
も監視モードに戻る。故障センサ指示では、オペレータ
コンソール上での表示を基にオペレータが故障センサを
判定し、その番号または名称を指示する。そして監視装
置の動作モードは次の補正モードへ移行する。
【0201】(4)補正モード 補正モードでは、処理3007で故障と指示されたセン
サに対し、入力セレクタ2702が入力されたデータを
を欠損値で置き換えるようにコントロールユニット27
01から入力セレクタ2702に対して指示される。連
想エンジン2703は、図30の処理3003と同様の
処理を行い、平均化出力として得られた結果を出力セレ
クタへ出力する。出力セレクタ2704は、故障と指示
されたセンサに対応するデータは連想エンジンからの出
力を、それ以外のデータは監視装置に入力されたデータ
を選択し、監視装置全体の出力として出力する。従って
このモードでは、故障と判定されたセンサに対するデー
タを、連想エンジン2703によって他のセンサ情報か
ら推定されたデータに置き換える動作をする。それ以外
の連想エンジンの動作は監視モードと同様で、再び最小
ベクトル距離DminがDthを越えたときには、異常検知メ
ッセージを表示してオペレータ指示を待つなど、図29
と同様の処理を実行する。
【0202】以上の4つのモードにおける動作の関係を
図32に示しておく。
【0203】以上、本発明の第6の実施例によれば、学
習済みの状態からある定められたベクトル距離以上離れ
た状態を異常として検知できるため、異常状態に関する
事例を収集する必要がないため、容易に監視装置を構成
できるという特徴がある。さらに異常を検知した場合
に、連想エンジンの欠損値補完機能を用いることによ
り、センサ故障などを特定することができるとともに、
特定したセンサ情報を他のセンサ情報から補完すること
により、システムを停止することなく運転を続行するこ
とができるという特徴もある。上記の説明では連想エン
ジンは図28の構成をとるものとしたが、もちろん第5
の実施例と同様にソフトウェア処理によって同等の機能
と効果を実現することが可能である。
【0204】また上記の実施例においては、各動作モー
ドの移行や故障センサの判定は全てオペレータ判断で行
うものとしたが、家電製品における組込み制御への応用
などでは全て全自動で実行することも可能である。例え
ば学習モードは出荷時に完了するものとし、監視モード
から異常特定モードへの移行はDmin>Dthとなった時に
無条件に発生するとすればよい。また故障センサの特定
もEiの値がある定められた値を越えたときに自動的に故
障センサと見なし、補正モードに移行すればよい。この
ように故障センサと見なされたセンサの数が3個以上に
なった場合や、製品動作上重要なセンサが故障と見なさ
れた場合には、製品全体の故障としてユーザに故障を知
らせる表示をすればよい。また補正モードに移行した場
合には、ユーザに対して製品の点検をうながす表示をす
ることも可能である。このような構成にすることによ
り、部分的なセンサ故障に対する耐性を高めることがで
き、より稼働率の高い安定した組込み型制御を実現する
ことができるという効果がある。
【0205】
【発明の効果】以上、本発明によれば、入力に対する出
力の組を応答パターンデータ−出力データの組として複
数個用意し、その組に基づいて出力を決定するために、
知識処理や数学的制御理論に基づく複雑なアルゴリズム
の設計が不要であり、容易に制御装置やパターン認識装
置を構成できるという効果がある。
【0206】また、入力データの部分的な情報から応答
パターンデータを構成することができるため、より少な
い組の数で精度よく入出力関係を表現できるという効果
もある。
【0207】さらに応答パターンデータまたは出力デー
タまたはその両方を学習により逐次的に変更することに
より、制御または認識精度を徐々に向上することが可能
になるという効果がある。
【0208】さらに入力の一部分が未知であるような入
力に対し、既知の入力部分から未知の入力を補完するこ
とができるため、ニューロ等と併用することにより、よ
り出力精度の高いシステムが構築できるという効果もあ
る。また同様の機能により欠損値を含む事例データをそ
のまま用いてニューロ等の学習に利用することができる
ため、データの選別/加工などの前処理が不要になり、
システム構築に要する時間とコストを低減できるという
効果もある。さらに上記の構成を監視装置に用いること
により、故障状態に対応する教師データを収集すること
なしに精度よく故障を検知することができるシステムを
容易に構築することができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハードウェア実現方法におけるブロック構成
図。
【図2】同処理フロー図。
【図3】エンジン制御システムの全体構成図。
【図4】エンジン制御ユニットのブロック構成図。
【図5】応答時間算出関数。
【図6】エンジン制御ユニットのハードウェア構成図。
【図7】エンジン制御ユニットのブロック構成図(代
案)。
【図8】学習型コントローラのブロック構成図。
【図9】ROM型メモリセルチップの構成図。
【図10】RAM型メモリセルチップの構成図。
【図11】メモリセル管理テーブル。
【図12】学習型コントローラの処理フロー。
【図13】知識処理システムの構成図。
【図14】本発明の第3の実施例のブロック構成図。
【図15】連想処理部における処理フロー図。
【図16】テクニカル分析支援システムのルールの例。
【図17】制御装置設計システムのブロック構成図。
【図18】材料設計支援システムの構成を示す図。
【図19】本発明の第5の実施例のブロック構成図。
【図20】図19の連想エンジン1901における処理
フロー図。
【図21】図19のニューロ推論エンジン1903の構
成図。
【図22】図19の事例ファイル1904の構成を示す
図。
【図23】ニューロ推論エンジンの学習による構成方法
を示す図。
【図24】欠損値を含む事例を用いた学習システムの構
成図。
【図25】プラント制御システムの構成図。
【図26】本発明の第6の実施例によるプラント監視シ
ステムのブロック構成図。
【図27】図26の監視装置2603の内部ブロック構
成図。
【図28】図27の連想エンジン2703の内部構成
図。
【図29】学習モードにおける監視装置の処理フロー
図。
【図30】異常特定モードにおける監視装置の処理フロ
ー図。
【図31】オペレータコンソールへのセンサ状態表示
例。
【図32】監視装置の動作モードの関係を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤倉 信之 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 依田 幹雄 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 柳 光雄 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 市森 俊秀 神奈川県川崎市麻生区王禅寺1099番地 株 式会社日立製作所システム開発研究所内

Claims (41)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数個の要素を持つ入力データの値から1
    個または複数個の要素を持つ出力データを算出する情報
    処理装置において、 ・入力データの値とそれに対する出力データの値の組
    を、それぞれ1個または複数個記憶する複数個の記憶手
    段 ・上記情報処理装置に対する入力データの値を、上記複
    数個の記憶手段にそれぞれ与える手段 ・各記憶手段毎に、与えられた入力データと、記憶され
    た組における入力データの値との類似度を各組毎に比較
    評価する手段 ・各組毎の比較評価結果と上記手段により記憶された組
    における出力データを用いて新たな総合出力データを算
    出する手段 ・上記手段により算出された総合出力データを、上記情
    報処理装置の出力データとして出力する手段を備えたこ
    とを特徴とする情報処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1の装置において、各記憶手段毎に
    行う比較評価手段は、時間的に同時並行して実行される
    ことを特徴とする情報処理装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2の装置において、各記憶
    手段毎に行う比較評価手段は、各記憶手段毎に異なるこ
    とを特徴とする情報処理装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3の装置において、総合出
    力データを算出する手段は、複数個の記憶手段とは独立
    した装置において実行することを特徴とする情報処理装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4の装置において、入力デ
    ータの値と出力データの値の各組毎に比較評価された類
    似度の大きな順に複数個を選択する手段を設け、該手段
    により選択された複数個の組における出力データから総
    合出力データを算出する情報処理装置。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5の装置において、情報処
    理装置に対する入力データと、記憶手段によって記憶さ
    れた入力データとの距離計算によって類似度を算出する
    情報処理装置。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6の装置において、総合出
    力データは記憶手段により記憶された出力データを、類
    似度を重みとした平均化処理により算出する情報処理装
    置。
  8. 【請求項8】請求項1ないし7の装置において、複数個
    の記憶手段はそれぞれ独立した装置によって実現する情
    報処理装置。
  9. 【請求項9】請求項8の装置において、入力データの値
    と出力データの値の組を記憶する複数個の装置と、総合
    出力データを算出する装置は、共通のデータバスに接続
    される情報処理装置。
  10. 【請求項10】請求項9の装置において、入力データの
    値と出力データの値の組を記憶する複数個の装置と、総
    合出力データを算出する装置は、データバスを介して入
    力データおよび出力データの値をやりとりする情報処理
    装置。
  11. 【請求項11】請求項10の装置において、入力データ
    の値と出力データの値の組を記憶する複数個の装置は、
    それぞれ比較評価した類似度を総合出力データを算出す
    る装置に出力する情報処理装置。
  12. 【請求項12】請求項1ないし11の装置において、記
    憶手段に記憶される入力データの値と出力データの値
    は、それぞれ情報処理装置に対する入力データと出力デ
    ータのうちの一部である情報処理装置。
  13. 【請求項13】請求項1ないし12の装置において、出
    力データの値の代わりに入力データの値を識別するため
    の番号を入力データの値との組として記憶し、記憶され
    た組における識別番号から、その組の入力データに対応
    する出力データを算出し、算出された出力データと、各
    組毎の比較評価結果とを用いて新たな総合出力データを
    算出する手段を備えた情報処理装置。
  14. 【請求項14】請求項13の装置において、上記手段に
    より記憶された組における識別番号からその組の入力デ
    ータに対応する出力データを算出する手段は、識別番号
    と出力データとの対応を記憶する手段により実現する情
    報処理装置。
  15. 【請求項15】請求項1ないし14の装置において、入
    力データの値とそれに対する正しい出力データを与え、
    入力データに対して算出された総合出力データと与えら
    れた正しい出力データとの差に基づいて、記憶手段によ
    り記憶された入力データの値と出力データの値の記憶内
    容を変更する手段を設けた情報処理装置。
  16. 【請求項16】請求項15の装置において、記憶内容の
    変更は、総合出力データと与えられた正しい出力データ
    との差を小さくするように、記憶された入力データの値
    と出力データの値を修正する情報処理装置。
  17. 【請求項17】請求項15の装置において、記憶内容の
    変更は、入力データの値と出力データの値の組を新たに
    追加して記憶することにより行う情報処理装置。
  18. 【請求項18】請求項15の装置において、記憶内容の
    変更は、不要となった入力データの値と出力データの値
    の組を新しい組で置き換えて行う情報処理装置。
  19. 【請求項19】請求項15の装置において、入力データ
    の値と出力データの値を記憶する装置は、書き換え可能
    な記憶装置と書き換え不可能で読みだし専用の記憶装置
    の両方から構成される情報処理装置。
  20. 【請求項20】請求項19の装置において、記憶内容の
    変更は、書き換え可能な記憶装置にたいしてのみ行う情
    報処理装置。
  21. 【請求項21】請求項9ないし11の装置において、入
    力データの値と出力データの値の組を記憶する装置は、
    それぞれ異なるタイミングで出力データまたは類似度ま
    たはその両方を出力する情報処理装置。
  22. 【請求項22】請求項21の装置において、入力データ
    の値と出力データの値の組を記憶する装置は、各装置が
    比較評価した類似度に基づいて各装置の出力タイミング
    を決定する手段を備えた情報処理装置。
  23. 【請求項23】請求項21または22の装置において、
    入力データの値と出力データの値の組を記憶する装置
    は、各装置が比較評価した類似度に基づいて各装置の待
    ち時間を算出する手段を備え、該手段により算出された
    待ち時間の経過後に出力データまたは類似度またはその
    両方を出力する情報処理装置。
  24. 【請求項24】請求項21ないし23の装置において、
    総合出力データを算出する装置は、あらかじめ定められ
    た時間内に入力データの値と出力データの値の組を記憶
    する装置から出力されたデータを用いて総合出力を決定
    する情報処理装置。
  25. 【請求項25】請求項21ないし23の装置において、
    総合出力データを算出する装置は、入力データの値と出
    力データの値の組を記憶する装置から出力されたデータ
    のうちで、早く出力されたものからあらかじめ定められ
    た個数のものを選択し、選択されたデータから総合出力
    を決定する情報処理装置。
  26. 【請求項26】複数個の要素を持つ入力データの値から
    1個または複数個の要素を持つ出力データを算出する情
    報処理装置において、 ・入力データから出力データを算出するための知識を格
    納する知識ベース・上記知識ベースに格納された知識を
    入力データに作用させながら計算を実行する推論エンジ
    ン ・入力データの値とそれに対する出力データの値の複数
    個の組を記憶し、その組に基づいて上記情報処理装置へ
    の入力データから出力データを算出する連想エンジン ・推論エンジンと連想エンジンの出力を比較する手段 ・比較結果に基づいて連想エンジン内に記憶された入力
    データの値と出力データの値の内容を変更する手段を設
    けた情報処理装置。
  27. 【請求項27】請求項25の装置において、連想エンジ
    ンからの出力データが利用可能な場合には、該出力デー
    タを情報処理装置全体の出力とする情報処理装置。
  28. 【請求項28】請求項26の装置において、連想エンジ
    ンからの出力データが利用可能でない場合に、入力デー
    タを推論エンジンに入力し、推論エンジンからの出力を
    もって情報処理装置全体の出力とする情報処理装置。
  29. 【請求項29】請求項25ないし27の装置において、
    連想エンジン内に記憶された入力データの値と出力デー
    タの値の内容の変更は、情報処理装置に対する入力デー
    タの値と、推論エンジンの出力データの値の組を新しく
    記憶する情報処理装置。
  30. 【請求項30】請求項28の装置において、推論エンジ
    ンの出力データを算出するのに必要な入力データの要素
    を求める手段を設け、該手段により求められた入力デー
    タの要素の値と出力データの値の組を新しく記憶する情
    報処理装置。
  31. 【請求項31】複数個の要素を持つ入力データの値から
    1個または複数個の要素を持つ出力データを算出する情
    報処理装置の設計方法において、 ・入力データの値を生成する手段 ・入力データから出力データを算出するための知識を格
    納する知識ベース ・上記知識ベースに格納された知識を入力データに作用
    させながら計算を実行する推論エンジン ・入力データの値とそれに対する出力データの値の複数
    個の組を記憶し、その組に基づいて上記情報処理装置へ
    の入力データから出力データを算出する連想エンジン ・推論エンジンと連想エンジンの出力を比較する手段 ・比較結果に基づいて連想エンジン内に記憶された入力
    データの値と出力データの値の内容を変更する手段を設
    けた情報処理装置の設計方法。
  32. 【請求項32】請求項1ないし30いずれか1項の装置
    において、複数個の記憶手段に記憶する入力データと出
    力データは同一である情報処理装置。
  33. 【請求項33】一部に欠損値を含む入力データの値から
    欠損値部分を求める情報処理装置において、 ・入力データの値を記憶する複数個の記憶手段 ・上記情報処理装置に対する入力データの値を、上記複
    数個の記憶手段にそれぞれ与える手段 ・各記憶手段毎に、与えられた入力データと、記憶され
    た入力データの値との類似度を各組毎に比較評価する手
    段 ・各組毎の比較評価結果と、上記手段により記憶された
    入力データを用いて総合結果を算出する手段 ・上記情報処理装置に対する入力データの値と、上記算
    出された総合結果を合成して欠損値のないデータを生成
    する手段 ・上記生成されたデータを出力する手段を備えたことを
    特徴とする情報処理装置。
  34. 【請求項34】請求項32の装置において、入力データ
    の値と総合結果との合成は、入力データの欠損値を、そ
    れに対応する総合結果の値で置き換えることにより行う
    情報処理装置。
  35. 【請求項35】複数個の要素を持つ入力データの値から
    1個または複数個の要素を持つ出力データを算出する情
    報処理装置において、 ・入力と出力の複数個の組を記憶する手段 ・上記手段によって記憶された欠損値を含む一つの入力
    データと、上記手段によって記憶された全部または一部
    の入力データとを用いて欠損値のない入力データを生成
    する手段 ・上記生成された入力データを用いて出力データを算出
    する手段 ・上記記憶手段により記憶された出力データと、上記算
    出手段により算出された出力データとの差から、上記算
    出手段に含まれるパラメータを変更する手段を備えたこ
    とを特徴とする情報処理装置。
  36. 【請求項36】請求項34の装置において、出力データ
    はニューラルネットワークを用いて算出する情報処理装
    置。
  37. 【請求項37】制御対象と、制御対象の状態を計測する
    1個または複数個の手段と、制御対象に対する制御目標
    値を与える手段と、該計測手段によって計測された値と
    制御目標値から制御対象への操作量を決定する制御装置
    からなるシステムにおいて、 ・上記計測された値、制御目標値、操作量の一部または
    全部を複数個記憶する複数個の手段 ・上記手段により記憶された値に対応する現在の計測
    値、制御目標値、操作量の一部または全部を、上記複数
    個の記憶手段にそれぞれ与える手段 ・各記憶手段毎に、現在の計測値、制御目標値、操作量
    の一部または全部と、記憶された値との類似度を比較評
    価する手段 ・各組毎に比較評価された類似度のうちで最小のものを
    求める手段 ・上記求められた最小の類似度から制御対象の状態を判
    定する手段を備えたことを特徴とする監視装置。
  38. 【請求項38】請求項36の監視装置において、 ・計測値の一部を欠損値に置き換えて上記監視装置に入
    力する手段 ・各組毎の比較評価結果と記憶された値とから、欠損値
    のない計測値を算出する手段 ・欠損値に置き換えた値に対応する現在の計測値と、上
    記算出手段により算出された計測値との類似度を求める
    手段 ・上記類似度から欠損値に置き換えた計測値の異常の有
    無を判定する手段を備えた監視装置。
  39. 【請求項39】請求項37の監視装置において、 ・現在の計測値と、算出された計測値を合成して補正し
    た計測値を求める手段 ・上記求めた補正計測値を制御装置に出力する手段を備
    えた監視装置。
  40. 【請求項40】請求項38の監視装置において、現在の
    計測値と算出された計測値との合成は、異常と判定され
    た計測値に対しては算出された計測値を用い、それ以外
    の計測値に対しては現在の計測値を用いることにより行
    う監視装置。
  41. 【請求項41】請求項38の監視装置において、現在の
    計測値と算出された計測値とを同時に表示することによ
    りプラント状態を表示する監視装置。
JP5206143A 1992-09-08 1993-08-20 情報処理装置および監視装置 Pending JPH06139224A (ja)

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JP5206143A JPH06139224A (ja) 1992-09-08 1993-08-20 情報処理装置および監視装置
US08/291,869 US5638492A (en) 1992-09-08 1994-08-17 Information processing apparatus and monitoring apparatus

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-239258 1992-09-08
JP23925892 1992-09-08
JP5206143A JPH06139224A (ja) 1992-09-08 1993-08-20 情報処理装置および監視装置

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000187505A (ja) * 1998-12-22 2000-07-04 Kanemoto Terauchi 分散学習機能を有するコンピュータシステム
WO2004025463A1 (ja) * 2002-09-09 2004-03-25 Catena Corporation 要件定義方法、ソフトウェアの開発方法、及び、要件単語の変更方法並びに新規規定方法
JP2009175871A (ja) * 2008-01-22 2009-08-06 Toyota Central R&D Labs Inc 警告発生装置
JP2021511006A (ja) * 2018-01-22 2021-04-30 アー・ベー・ベー・パワー・グリッズ・スウィツァーランド・アクチェンゲゼルシャフトAbb Power Grids Switzerland Ag 電力網アセットの状態分類を行うための方法および装置

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