JPH06138151A - 光ファイバセンサ - Google Patents

光ファイバセンサ

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JPH06138151A
JPH06138151A JP4287312A JP28731292A JPH06138151A JP H06138151 A JPH06138151 A JP H06138151A JP 4287312 A JP4287312 A JP 4287312A JP 28731292 A JP28731292 A JP 28731292A JP H06138151 A JPH06138151 A JP H06138151A
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JP
Japan
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optical
light
optical fiber
signal
polarizer
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Application number
JP4287312A
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English (en)
Inventor
Shuichi Tai
修市 田井
Kazuo Hisama
和生 久間
Masami Watanabe
政美 渡辺
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ファイバセンサにおいて、光センサ部以
外、例えば光ファイバの振動などによって発生する交流
的な光強度変調の影響を除去する。 【構成】 従来の1/4波長板の代わりに(1±α)/4波長板
16を使用し、感度最適化のためのπ/2の位相バイアス
に加えて±α/4波長に相当する直流的な位相バイアスを
印加するようにした。この結果、光センサ部において被
測定信号による交流的な光の位相差に重畳して直流的な
光の位相差が加わるようになり、検出される信号光に高
次高調波成分が発生する。従って、その基本波成分と第
2高調波成分を検出し、両者の比を取ることによって、
完全に光強度の影響を除去できる。すなわち、光センサ
部以外、例えば光ファイバの振動によって生ずる交流的
な光強度変調の影響を除去できることになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主に電力分野の電圧、電
流などのセンシングを行うための光ファイバセンサに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一例として電圧センサについて説明す
る。図13は例えば、刊行物(電子通信学会誌第67巻
5号 pp.544ー551(昭和56年5月))に示された従来
の光ファイバセンサの構成図である。図において、1は
光送信機、2は発光ダイオード(LED)、3は光ファ
イバ、4は光コネクタ、5は光センサ部、6は偏光子、
7はポッケルス素子、8は1/4波長板、9は検光子、1
0は全反射ミラー、11はフォトダイオード(PD)、
12は光受信機、13は信号処理器である。
【0003】次に動作について説明する。LED2から
の光は光ファイバ3によって光センサ部5へと導かれ
る。光ファイバ出射光は、まず偏光子6によって直線偏
光に変換された後、ポッケルス素子7、1/4波長板8、
検光子9、全反射ミラー10を経て光ファイバ3に再入
射し、PD11によって電気信号に変換され、光受信機
12、信号処理器13において増幅、演算される。偏光
子6を反射モードで、検光子9を透過モードで使用して
いるのは、偏光子6、検光子9に使用している偏光ビー
ムスプリッタの分光特性の温度依存性が反射と透過とで
互いに逆のため、この構成にすることで温度特性が補償
できるためである。
【0004】ポッケルス素子7は両端面に透明電極が形
成されており、そこに被測定電圧が印加される。ポッケ
ルス素子7には例えばBiGeO3単結晶を使用し、その(0
01)面を光入射面としている。1/4 波長板8は光学的
な位相バイアス設定用であり、光軸が互いに並行あるい
は垂直な偏光子6と検光子9の間に挟み込まれている。
また、ポッケルス素子7の光軸(結晶軸ともいう)と偏
光子6、検光子9の光軸とは互いに45度の角度を成し
ている。ポッケルス素子7に電圧が印加されたときに
は、ポッケルス素子7の各偏光モードに対する屈折率が
各々独立に変化するため、ポッケルス素子7を通過する
直線偏光の二つの偏光モード成分の速度が異なり、素子
出射端では位相差δを有する楕円偏光となる。位相差δ
は次式によって表わされる。 δ=2π/λ n0 3γ41V ここで、λは光の波長、n0は電圧が印加されていないと
きの屈折率、γ41はポッケルス定数である。上式で示さ
れる位相差δをもった楕円偏光に1/4 波長板でπ/2の位
相バイアスを与えた後、検光子で光強度信号に変換し、
PD11で電気信号に直すことにより、印加電圧が検出
できる。
【0005】ここで、ポッケルス素子7と1/4 波長板8
を通過した光は、偏光子6、検光子9の光軸をx軸、そ
れと垂直な軸をy軸とすれば、x成分、y成分で表わし
て、 Ex=Aexp{i(ωt+π/2) Ey=Aexp{i(ωt+δ) とかける。上式中、Ex、Eyはそれぞれ光電界のx成分、
y成分、Aは光の電界強度、ωは光の角周波数である。
検光子9通過光E0はEx、Eyそれぞれのx成分の和である
から E0=(Ex+Ey)cos45° =A/√2(Ex+Ey) と表わされる。従って、その強度Pは次のようになる。 P=|E02 =A2(1+sinδ) ≒A2(1+δ) (∵δ《1) =A2(1+π V/Vπ) ただし、Vπ=λ/2n0 3γ41はBiGeO3の半波長電圧(≒9.8
kV、λ=0.85μm)である。被測定電圧がV=V0sinω0tの
形ならば、上式は P=A2(1+π V0/Vπ sinω0t) となり、PはV00sinωtに比例する。従って、PD11に
おいて電気信号に変換された信号から被測定電圧がわか
る。
【0006】しかし、この信号は光強度に依存するた
め、光源の出力強度、光ファイバコネクタ4損失、光セ
ンサ部5の挿入損失変動などの影響を受ける。この光強
度変動の補償は図に示すように、光受信機12出力を交
流成分と直流成分とに分離した後、信号処理器13にお
いて両者の比を取ることによって行っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の光ファイバセン
サは以上のように構成されているので、直流的な光強度
変動の影響は除去できるが、光センサ部5で被測定信号
によって変調された光強度の交流成分とセンサ部以外、
例えば光ファイバ3が振動することによって生ずる交流
的な光強度の変動とを区別することができず、大きな問
題となっていた。
【0008】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、光センサ部以外、例えば光フ
ァイバの振動などによって発生する交流的な光強度変調
の影響を除去することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る光
ファイバ電圧センサは、光学式センサ部が偏光子と、ポ
ッケルス素子と、π/2±α(αは任意の値)の位相バイ
アスを与えるための波長板と、光軸が上記偏光子と互い
に並行あるいは垂直である検光子とによって構成されて
おり、光受信機出力信号から被測定交流電圧の基本波成
分と第2高調波成分を検出する手段、および両者の比を
演算する手段を備えたものである。
【0010】請求項2の発明に係る光ファイバ電圧セン
サは、光学式センサ部が偏光子と、2個のポッケルス素
子と、1/4 波長板と、光軸が上記偏光子と互いに並行あ
るいは垂直である検光子とによって構成されており、上
記一方のポッケルス素子には被測定交流電圧を、他方の
ポッケルス素子には直流電圧を印加する手段、光受信機
出力信号から被測定交流電圧の基本波成分と第2高調波
成分を検出する手段、および両者の比を演算する手段を
備えたものである。
【0011】請求項3の発明に係る光ファイバ電流セン
サは、光学式センサ部が偏光子と、光ファラデー素子
と、直線偏光の偏光面を任意の角度だけ回転させるため
の1/2波長板と、検光軸が上記偏光子と互いに45度の
角度をなす検光子とによって構成されており、光受信機
出力信号から被測定交流電流の基本波成分と第2高調波
成分を検出する手段と両者の比を演算する手段とを備え
たものである。
【0012】請求項4の発明に係る光ファイバ電流セン
サは、光学式センサ部が偏光子と、旋光性を有する光フ
ァラデー素子と、光軸が上記偏光子と互いに並行あるい
は垂直に配置された検光子とによって構成されると共
に、上記光ファラデー素子の長さがその旋光性によって
伝搬する直線偏光の偏光面が45度±ψD(ψDは任意の
角度)だけ回転するような長さに設定されており、光受
信機出力信号から被測定交流電流の基本波成分と第2高
調波成分を検出する手段と両者の比を演算する手段とを
備えたものである。
【0013】請求項5の発明に係る光ファイバ振動加速
度センサは、光学式センサ部が偏光子、上端に重りを乗
せた光弾性素子、π/2±α(αは任意の値)の位相バイ
アスを与えるための波長板、光軸が上記偏光子と互いに
並行あるいは垂直に配置された検光子によって構成され
ており、光受信機出力信号から被測定振動加速度の基本
波成分と第2高調波成分を検出する手段と両者の比を演
算する手段とを備えたものである。
【0014】請求項6の発明に係る光ファイバセンサ
は、光源として、被測定物理量によって変調を受ける信
号光と何の影響も受けない参照光との2種類の波長を有
するものを使用し、上記光源は交互にパルス駆動されて
おり、光受信機において受信した電気信号から上記各々
の光源の発光のタイミングでサンプリングすることによ
り、上記ふたつの波長による信号を分離し、信号光によ
る電気信号を交流成分と直流成分に分離した後、両者の
比を取り、その結果と参照光信号との比を取るととも
に、信号光と参照光による信号の比を取り、その値が常
に一定となるように光源の発光強度を制御するように構
成したものである。
【0015】請求項7の発明に係る光ファイバセンサ
は、請求項6のものにおいて、光学式センサ部に信号光
は透過するが参照光は反射するような2枚の光学フィル
タを使用し、1枚の光学フィルタは上記信号光の光路
に、他方は上記参照光の光路に配置するか、あるいは2
枚とも参照光の光路に配置するようにしたものである。
【0016】請求項8の発明に係る光ファイバセンサ
は、光源をパルス駆動しておき、光学式センサ部の入射
段に配置されている偏光子の透過光あるいは反射光を上
記光学式センサ部の外部に配置した遅延用光ファイバに
導き、光源の発光パルス幅より長い時間だけ遅延させた
後、上記光学式センサ部の検光子を介してセンサ部を通
過した信号光と合波させ、光受信機において信号光と遅
延用光ファイバを通過した2つの光をサンプリングする
ことで分離し、各々の信号の比を取る、あるいは交流成
分を除去した後両者の比を取るように構成したものであ
る。
【0017】請求項9の発明に係る光ファイバセンサ
は、請求項8のものにおいて、光学式センサ部の周囲に
遅延用光ファイバを巻き付けるか、あるいは遅延用光フ
ァイバのボビンの内側に光学式センサ部を配置するもの
である。被測定交流信号による光強度変調に直流信号に
相当する光強度変調を重畳させ、光受信機において受信
した電気信号のうちで基本波成分と第2高調波成分とを
検出し、両者の比を取るようにしたものである。
【0018】
【作用】請求項1〜5の発明における光ファイバセンサ
においては、被測定交流信号による光強度変調に直流信
号に相当する光強度変調を重畳させることにより生ずる
受信信号中の第2高調波と基本波成分との比をとること
により、光強度に依存するファクターを除去し、光ファ
イバの振動等による光強度変動の影響を除去することが
できる。
【0019】請求項6〜9の発明における光ファイバセ
ンサにおいては、信号検出を行うための信号光と被測定
信号によっては変調を受けない参照光とを使用し、受信
した電気信号から信号処理回路において両者の比をとる
ことによって、光強度に依存するファクターが除去で
き、光ファイバの振動等による光強度変動の影響を除去
することができるとともに、直流信号の検出も行えるよ
うになる。
【0020】
【実施例】
実施例1.以下、請求項2の発明の一実施例を図につい
て説明する。図1は光センサ部のみの構成を示したもの
である。図1において6は偏光子、7、7aはポッケル
ス素子、8は1/4波長板、9は検光子、10は全反射ミ
ラー、14は被測定交流信号源、15は直流電圧源であ
る。
【0021】次に動作について説明する。基本的な動作
原理は従来例で説明したとおりである。異なっているの
はポッケルス素子7、7aを2個シリーズに使用し、一
方に被測定交流信号、他方に直流信号を印加する点であ
る。いま、被測定交流信号源14の電圧をV0sinω0t、
直流信号源15の電圧をVbとすると、ポッケルス素子出
射端における位相差δは δ=2π/λ n0γ41(V0sinω0t+Vb) となる。従って、従来例で説明したように光受信機に導
かれる光信号Pは P=P0(1+sinδ) =P0{1+sinB(V0sinω0t+Vb)} =P0{1+sin(BV0sinω0t)cosBVb+cos(BV0sinω0t)sinBVb} となる。ただし、B=2π/λ n0γ41とおいた。また、P0
は光強度に依存する定数である。ここで、
【0022】
【数1】
【0023】なる公式を使用する。ただし、Jn(x)はベ
ッセル関数である。 P=P0{1+J0(BV0)sinAVb+2J1(BV0)cosBVbsinω0t-2J2(B
V0)sinAVbcos2ω0t+2J3(BV0)cosBVbsin3ω0t+・・・・
・} この光信号Pを光受信機で電気信号に変換したのち、例
えばロックインアンプなどで基本波成分I1と第2高調波
成分I2とを弁別すると、 I1=2P0J1(BV0)cosBVb I2=-2P0J2(BV0)sinBVb なる信号が得られる。次に両者の比Rをとると R=I2/I1=-J2(BV0)sinBVb/J1(BV0)cosBVb となる。ここで次の公式を使用する。
【0024】
【数2】
【0025】x《1のとき、上式より J1(x)≒x/2、 J2(x)=x2/8 が得られるから、結局Rは次のようになる。 R=-BV0/4 tanBVb =-B2V0Vb/4 (∵BVb《1) 上式より、Rを求めることにより直流電圧源の電圧Vb
既知ならば被測定信号の振幅V0を知ることができる。以
上より、このような演算を実行すれば光パワーに依存せ
ずに信号検出が行えるため、光ファイバの振動の影響は
除去できることになる。
【0026】実施例2.次に請求項1の発明の一実施例
について図をもとに説明する。実施例1では光センサ部
に直流電圧源15を配置する必要があったが、以下のよ
うにすれば直流電源を使用しなくても実施例1と同様の
効果が得られる。その構成を図2に示す。図において、
6は偏光子、7はポッケルス素子、9は検光子、10は
全反射ミラー、14は被測定交流信号源、16はπ/2±
β(βは任意の値)の位相バイアスを与えるための(1±
α)/4波長板である。
【0027】次に動作について説明する。基本的な動作
は実施例1で述べたものと同様である。異なっている点
は直流電圧源の代わりに(1±α)/4波長板16を使用
し、光学的に実施例1で説明したような、2π/λ n0γ
41Vbに相当する位相バイアスを加えることである。1/4
波長板は水晶の複屈折性を利用し、透過光の二つの光軸
方向の位相差がπ/2になるような厚さに水晶板を切り出
したものである。この1/4波長板の厚さを若干厚くする
か薄くするかによって、直流電圧をポッケルス素子に印
加したときと同じだけの位相バイアスを透過光に与える
ことができる。信号検出原理は実施例1で説明したもの
と同様である。
【0028】センサ全体のシステム構成を図3に示す。
図において、1は光送信機、2はLED、3は光ファイ
バ、4は光コネクタ、5はセンサ部、11はPD、12
は光受信機、17a、17bはロックインアンプ、18
は信号処理器である。
【0029】この構成によれば、光センサ部に余分な直
流電圧源を配置する必要がなく、センサを簡単に構成で
きる。また、以上は縦型変調方式の電圧センサについて
のものであるが、もちろん横型変調方式の電圧センサに
も全く同じ手法が適用できる。
【0030】実施例3.以上、電圧センサについて説明
したが、この手法は他のセンサにも適用できる。ここで
は一例として電流センサの場合に関して請求項3の発明
の一実施例について説明する。図4において6は偏光
子、9は検光子、10は全反射ミラー、19はファラデ
ー素子、20は1/2波長板である。
【0031】次に動作について説明する。まず、図4に
おいて1/2 波長板20の無い場合について説明する。こ
れは従来のセンサ構成の場合である。電流センサの検出
原理は光ファラデー効果である。光ファラデー効果とは
直線偏光波がファラデー素子19を伝搬する際に、光の
進行方向に並行な磁界が印加されていれば、その大きさ
に比例した角度だけ直線偏光の偏光面が回転する現象で
ある。偏光面の回転角ψは次式で表わされる。 ψ=VrLH=VLH0sinω0t ただし、Vrはベルデ定数(ファラデー効果の大きさを表
わす定数)、Lはファラデー素子19の長さであり、印
加磁界をH=H0sinω0tとした。偏光子6と検光子9の相
対角度を45°にしておけば、検光子9の出力光強度P
は P=1/2 P0(1-sin2ψ) =1/2 P0(1-2ψ) (∵ψ《1) =1/2 P0(1-2VrLH0sinω0t) となり、光受信機においてこの光を検出することによっ
て印加磁界の大きさがわかる。
【0032】しかし、この場合も電圧センサのところで
説明したようにセンサ部以外で発生する交流的な光強度
変動(光ファイバの振動など)の影響を除去することは
できない。
【0033】この問題は図4のように1/2波長板20を
挿入することによって回避することができる。1/2波長
板20はその光軸と入射直線偏光の偏光面との角度がθ
のとき、出射直線偏光の偏光面を2θだけ回転させると
いう機能を有するものである。従って、1/2波長板20
による偏光面の回転角をψDとすれば、ファラデー素子
19と1/2波長板20を通った光の偏光面の回転角ψは
次のようになる。 ψ=VrLH0sinω0t+ψD 検光子9出力光強度PはC=2VrLH0とおけば次のように表
わせる。 P=1/2 P0{1-sin(Csinω0t+2ψD)} =1/2 P0{1-sin(Csinω0t)cos2ψD+cos(Csinω0t}sin2ψD =1/2 P0{1-J0(C)sin2ψD-2J1(C)cos2ψDsinω0t +2J2(C)sin2ψDcos2ω0tー2J3(C)cos2ψDsin3ω0t+・・・・・} ここでもP0は光強度に依存した定数である。次にこの光
信号Pを光受信機にて電気信号に変換したのち、ロック
インアンプにて基本波成分I1と第2高調波成文I2とを検
出すると I1=ーP0J1(C)cos2ψD I2=P0J2(C)sin2ψD が得られる。両者の比Rをとると R=I2/I1=-J2(C)sin2ψD/J1(C)cos2ψD となる。前述したように、C《1ならば J1(C)≒C/2、 J2(C)=C2/8 が成立するため、Rは次のようになる。 R=-C/4 tan2ψD =-CψD/2 (∵2ψD《1) 上式より、Rを求めることによりψDが既知ならばC=2VrL
H0より被測定磁界号の振幅H0を知ることができる。以上
より、このような演算を実行すれば光パワーに依存せず
に信号検出が行えるため、光ファイバの振動の影響は除
去できることになる。
【0034】実施例4.次に請求項4の発明の一実施例
について説明する。ファラデー素子として旋光性(素子
内を直線偏光波が伝搬するとき、その偏光面が光の進行
とともに回転する現象)を有する材料、例えばBiGeO3
結晶やBiSiO3単結晶を適用するときには光センサ部を図
5に示すような構成にすればよい。図において、6は偏
光子、9は検光子、10は全反射ミラーである。
【0035】次に動作について説明する。偏光子6と検
光子9との光軸は例えば並行あるいは垂直としておく。
旋光性を有するファラデー素子21はその長さを伝搬す
る直線偏光の偏光面が旋光性によって45°±ψD だけ回
転するように設定しておく。このようにすれば、実施例
3で説明したものと全く同じ議論が成立ち、同様の効果
を奏するようになる。
【0036】実施例5.以上の実施例では光センサ部に
おいて偏光子6は反射モード、検光子9は透過モードで
使用し、光は全反射ミラー10にて取り出す構成にして
いたが、これは逆の構成、すなわち偏光子6を透過モー
ド、検光子9を反射モードにして使用してもよい。ま
た、図6(a)(b)に電流センサの場合について示す
ように全反射ミラー10は使わずに偏光子6と検光子9
とを両者とも反射モード図6(a)、あるいは透過モー
ド図6(b)で使用しても構わない。
【0037】実施例6 以上の実施例では電圧センサと電流センサについて説明
したが、他の物理量のセンシングももちろん可能であ
る。その一例として振動加速度センサに適用した請求項
5の一実施例を図7に示す。図において、6は偏光子、
9は検光子、10は全反射ミラー、16は(1±α)/4板、
22は重り、23は光弾性素子である。
【0038】次に、動作について説明する。ここでいう
光弾性素子23とは無応力状態では複屈折性を持たない
が、応力が印加されると複屈折性を呈するような材料の
ことである。このような材料としては、例えばある種の
ガラスなどが知られている。光弾性素子23の上に乗せ
られた重り22は光弾性素子に応力を与えるためのもの
である。いま、図の矢印方向にu=u0sinω0t(u0は振動
振幅)なる振動が加えられたとすれば、光弾性素子23
には重り22の質量mと振動加速度βの積に比例した次
式で表わされる力Fが加えられる。 F=m d2u/dt2=-mω0 2u0sinω0t 従って、光弾性素子23にはFに比例した応力が発生
し、入射直線偏光の偏光面が応力印加軸と45°の角度
を成していれば、電圧センサのところで説明したものと
全く同じように、直線偏光波のx成分とy成分間には応力
に比例した位相差が発生する。(1±α)/4板16の働き
は実施例2で説明したものと全く同様である。この構成
により、振動加速度センサの場合にも光ファイバの振動
による影響は完全に除去できる。
【0039】実施例7.次に請求項6の発明の一実施例
を図について説明する。図8は光ファイバ電圧センサの
測定系を示したものである。。図8において31a,3
1bはLEDドライバ、2aは波長λsの、2bは波長
λrのLED、3は光ファイバ、4は光ファイバコネク
タ、5は光センサ部、11はPD、12は光受信機、1
3a,13b,13cは割り算器、34はパルス発生
器、35は光ファイバカップラ、37a,37bはサン
プルホールドアンプ、38は交流アンプ、39は直流ア
ンプ、40は帰還アンプである。
【0040】次に動作について説明する。基本的な動作
原理は従来例で説明したとおりである。異なっているの
はふたつのLED2a,2bを用い、一方を信号光、他
方を参照光として使用している点である。ここでは波長
λs のLED2aの光を信号光として、波長λr のLE
D2bを参照光として用いるものとする。すなわち、λ
s の光は被測定電圧によって変調されるがλr の光は比
測定電圧によってはなんの影響も受けないものとする。
LED2aとLED2bはパルス発生器34からのパル
スによって交互に駆動される。2つの光は光ファイバカ
ップラ35によって合波され、光電圧センサ5へと導か
れる。光電圧センサ5を出た光はPD11と光受信機1
2によって電気信号に変換される。光受信機12出力は
サンプルホールドアンプ17aおよび17bに導かれ、
各々LED2aとLED2bの発光のタイミングでサン
プリングされる。この操作により波長λs の信号光と波
長λr の参照光とが分離できる。次に、サンプルホール
ドアンプ37a出力を交流アンプ38と直流アンプ39
とで交流成分と直流成分に分離した後、割り算器13b
において両者の比を取る。この操作によって直流的な光
強度変動の影響は除去できるが、光ファイバの振動など
による交流的な光強度変動の影響の除去は難しい。従っ
て、次に割り算器13bの出力とサンプルホールドアン
プ37b出力とを割り算器13cに導き、両者の比を取
る。波長λs の光もλr の光も光ファイバの振動などに
よる交流的な光強度変調の影響を等しく受けるため、こ
の操作によって交流的な光強度変調の影響は除去でき
る。しかし、信号光(波長:λs)と参照光(波長:λr
)の強度が各々独立に変化すると、誤差が生ずる可能
性がある。従って、サンプルホールドアンプ37aと3
7bの出力を割り算器13aに導き、両者の比を取った
後、この値が常に一定になるように参照光用のLEDド
ライバ31bにフィードバックし、LED2bの発光強
度を制御する。以上の操作により、光強度変動の影響を
受けずに電圧のセンシングが行える。
【0041】実施例8.次に請求項7の発明の一実施例
について説明する。図9(a),(b)は光電圧センサ
部の構成を示したものである。図において、6は偏光
子、7はポッケルス素子、8は1/4 波長板、9は検光
子、41a,41b,41c,41dはダイクロイック
ミラー(波長λs の光は透過、λr の光は反射)、10
は全反射ミラーである。
【0042】使用しているダイクロイックミラーは波長
λs の光は透過し、λr の光は反射するものを用いる。
図9(a),(b)いずれの構成でも2つの波長の光を
分離できる。λs の光はポッケルス素子7、1/4 波長板
を通過するため、被測定電圧によって強度変調を受ける
が、λr の光は空間を伝わるだけのため被測定電圧の影
響を受けない。
【0043】実施例9.次に請求項8の発明の一実施例
について説明する。実施例7,8では波長λsとλr
2つの光源を使用する必要があった。従って、光ファイ
バの波長分散によって光ファイバ振動などによる影響の
大きさが光の波長によって異なり、精度が劣化する懸念
がある。このような問題を解決するセンサの構成を図1
0に示す。図において、3は光ファイバ、4a,4b,
4c,4dは光ファイバコネクタ、6は偏光子、7はポ
ッケルス素子、8は1/4波長板、9は検光子、43は遅
延用光ファイバ、24は入射光パルス、25は出射光パ
ルスである。
【0044】次に動作について説明する。基本動作は従
来例と同様であるが、異なっているのは偏光子6の透過
光を遅延用光ファイバ43に導き、ある時間だけ遅延さ
せたポッケルス素子7,1/4波長板8、検光子9を通過し
た光と合波させることである。遅延用光ファイバ43の
長さを、例えば1kmとすれば光パルスの伝搬遅延時間は
約0.5μsとなる。従って、入射光パルス44のパルス
幅を0.5μsより充分狭くしておけば、遅延用光ファイ
バ43通過光と被測定電圧によって強度変調された光パ
ルス(信号光)とを分離できる。センサ出力光45は図
に示したようになり、被測定電圧によって変調を受けた
光を信号光、遅延用光ファイバ通過光を参照光とみなす
ことができる。光受信機で信号光と参照光を分離したの
ち、両者の比を取れば光ファイバの波長分散の影響を受
けることなく、光ファイバ振動のような交流雑音の影響
を除去できる。
【0045】実施例10.以上は交流用の電圧センサに
ついての説明であるが、この手法は最近研究開発が盛ん
になっている直流送電用の電圧センサにも適用すること
ができる。その構成の一例を図11に示す。図11にお
いて、31cはLEDドライバ、2はLED、3は光フ
ァイバ、4a〜dは光ファイバコネクタ、6は偏光子、
7はポッケルス素子、8は1/4波長板、9は検光子、1
1はPD、12は光受信機、13dは割り算器、34は
パルス発生器、37c,37dはサンプルホールドアン
プ、46a,46bはローパスフィルタである。
【0046】次に動作について説明する。基本的には交
流電圧測定用のものと同じである。異なっているのは、
サンプルホールドアンプ37a,37bによって信号光
パルスと遅延用光ファイバ43によって生じた参照光パ
ルスとを分離したのち、ローパスフィルタ46a,46
bにおいて交流成分を除去する点である。その後、割り
算器13dにおいて両者の比を取ることによって光強度
雑音の影響を除去できる。また、ひとつの波長しか使用
していないため、光ファイバの波長分散の影響は除去で
きる。もちろん実施例7で説明したような、2波長方式
の適用も同一手法にて可能である。
【0047】実施例11.次に請求項9の発明の一実施
例について説明する。遅延用光ファイバの使用によりセ
ンサの寸法が大きくなることを防ぐためには図12のよ
うな構成にすればよい。図において、3は光ファイバ、
4は光ファイバコネクタ、5は光センサ、43は遅延用
光ファイバである。すなわち、図のように遅延用光ファ
イバ43を光センサ部5の外側に巻き付ければよい。あ
るいは、図示していないが、遅延用光ファイバのボビン
の内側に光センサを収納してもよい。
【0048】以上は、電圧センサについて説明したもの
であるが、これらの技術は電流センサやその他のセンサ
にも適用できることはいうまでもない。
【0049】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、光学式センサ部が偏光子と、ポッケルス素子と、π
/2±α(αは任意の値)の位相バイアスを与えるための
波長板と、光軸が上記偏光子と互いに並行あるいは垂直
である検光子とによって構成されており、光受信機出力
信号から被測定交流電圧の基本波成分と第2高調波成分
を検出する手段、および両者の比を演算する手段を備え
たので、光センサ部以外、例えば光ファイバの振動など
によって発生する交流的な光強度変調の影響を除去でき
る光ファイバ電圧センサが得られる。
【0050】請求項2の発明によれば、光学式センサ部
が偏光子と、2個のポッケルス素子と、1/4 波長板と、
光軸が上記偏光子と互いに並行あるいは垂直である検光
子とによって構成されており、上記一方のポッケルス素
子には被測定交流電圧を、他方のポッケルス素子には直
流電圧を印加する手段、光受信機出力信号から被測定交
流電圧の基本波成分と第2高調波成分を検出する手段、
および両者の比を演算する手段を備えたので、請求項1
の場合と同様の効果がある。
【0051】請求項3の発明によれば、光学式センサ部
が偏光子と、光ファラデー素子と、直線偏光の偏光面を
任意の角度だけ回転させるための1/2 波長板と、検光軸
が上記偏光子と互いに45度の角度をなす検光子とによ
って構成されており、光受信機出力信号から被測定交流
電流の基本波成分と第2高調波成分を検出する手段と両
者の比を演算する手段とを備えたので、光センサ部以
外、例えば光ファイバの振動などによって発生する交流
的な光強度変調の影響を除去できる光ファイバ電流セン
サが得られる。
【0052】請求項4の発明によれば、光学式センサ部
が偏光子と、旋光性を有する光ファラデー素子と、光軸
が上記偏光子と互いに並行あるいは垂直に配置された検
光子とによって構成されると共に、上記光ファラデー素
子の長さがその旋光性によって伝搬する直線偏光の偏光
面が45度±ψD(ψDは任意の角度)だけ回転するよう
な長さに設定されており、光受信機出力信号から被測定
交流電流の基本波成分と第2高調波成分を検出する手段
と両者の比を演算する手段とを備えたので、請求項3の
場合と同様の効果が得られる。
【0053】請求項5の発明によれば、光学式センサ部
が偏光子、上端に重りを乗せた光弾性素子、π/2±α
(αは任意の値)の位相バイアスを与えるための波長
板、光軸が上記偏光子と互いに並行あるいは垂直に配置
された検光子によって構成されており、光受信機出力信
号から被測定振動加速度の基本波成分と第2高調波成分
を検出する手段と両者の比を演算する手段とを備えたの
で、光センサ部以外、例えば光ファイバの振動などによ
って発生する交流的な光強度変調の影響を除去できる光
ファイバ振動加速度センサが得られる。
【0054】請求項6の発明によれば、光源として、被
測定物理量によって変調を受ける信号光と何の影響も受
けない参照光との2種類の波長を有するものを使用し、
上記光源は交互にパルス駆動されており、光受信機にお
いて受信した電気信号から上記各々の光源の発光のタイ
ミングでサンプリングすることにより、上記ふたつの波
長による信号を分離し、信号光による電気信号を交流成
分と直流成分に分離した後、両者の比を取り、その結果
と参照光信号との比を取るとともに、信号光と参照光に
よる信号の比を取り、その値が常に一定となるように光
源の発光強度を制御するように構成したので、光ファイ
バの振動等による光強度変動の影響を除去することがで
きるとともに、直流信号の検出も行えるようになる。
【0055】請求項7の発明に係る光ファイバセンサ
は、請求項6のものにおいて、光学式センサ部に信号光
は透過するが参照光は反射するような2枚の光学フィル
タを使用し、1枚の光学フィルタは上記信号光の光路
に、他方は上記参照光の光路に配置するか、あるいは2
枚とも参照光の光路に配置するようにしたので、請求項
6の場合と同様の効果が得られる。
【0056】請求項8の発明によれば、光源をパルス駆
動しておき、光学式センサ部の入射段に配置されている
偏光子の透過光あるいは反射光を上記光学式センサ部の
外部に配置した遅延用光ファイバに導き、光源の発光パ
ルス幅より長い時間だけ遅延させた後、上記光学式セン
サ部の検光子を介してセンサ部を通過した信号光と合波
させ、光受信機において信号光と遅延用光ファイバを通
過した2つの光をサンプリングすることで分離し、各々
の信号の比を取る、あるいは交流成分を除去した後両者
の比を取るように構成したので、請求項6の場合と同様
の効果が得られる。
【0057】請求項9の発明によれば、請求項8のもの
において、光学式センサ部の周囲に遅延用光ファイバを
巻き付けるか、あるいは遅延用光ファイバのボビンの内
側に光学式センサ部を配置するので、請求項8の効果に
加えて遅延用光ファイバの使用によりセンサの寸法が大
きくなるのを防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の光ファイバ電圧センサの光センサ部
の構成を示す構成図である。
【図2】実施例2の光ファイバ電圧センサの光センサ部
の構成を示す構成図である。
【図3】実施例2の光ファイバ電圧センサの光ファイバ
全体のシステム構成を示す構成図である。
【図4】実施例3の光ファイバ電流センサの光センサ部
の構成を示す構成図である。
【図5】実施例4の光ファイバ電流センサの光センサ部
の構成を示す構成図である。
【図6】実施例5の光ファイバセンサの光センサ部の構
成を示す構成図である。
【図7】実施例6の光ファイバ振動加速度センサの光セ
ンサ部の構成を示す構成図である。
【図8】実施例7の光ファイバ電圧センサのシステム構
成を示す構成図である。
【図9】実施例8の光ファイバ電圧センサの光センサ部
の構成を示す構成図である。
【図10】実施例9の遅延光ファイバを用いた光ファイ
バ電圧センサのセンサ部の構成を示す構成図である。
【図11】実施例10の直流用光ファイバ電流センサの
構成を示す構成図である。
【図12】実施例11の遅延用光ファイバと光センサの
一体化法を示す斜視図である。
【図13】従来の光ファイバ電圧センサの構成を示す構
成図である。
【符号の説明】
1 光送信機 2 発光ダイオード(LED) 3 光ファイバ 4 光コネクタ 5 光センサ部 6 偏光子 7,7a ポッケルス素子 8 1/4波長板 9 検光子 10 全反射ミラー 11 フォトダイオード(PD) 12 光受信機 13 信号処理器 14 被測定交流信号源 15 直流電圧源 16 (1±α)/4波長板 17a,17b ロックインアンプ 18 信号処理器 19 光ファラデー素子 20 1/2波長板 21 旋光性を有する光ファラデー素子 22 重り 23 光弾性素子 31a,31b LEDドライバ 34 パルス発生器 35 光ファイバカップラ 37a,37b サンプルホールドアンプ 38 交流アンプ 39 直流アンプ 40 帰還アンプ 41a,41b,41c,41d ダイクロイックミラ
ー 43 遅延用光ファイバ 44 入射光パルス 45 出射光パルス 46a,46b ローパスフィルタ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】ポッケルス素子7は両端面に透明電極が形
成されており、そこに被測定電圧が印加される。ポッケ
ルス素子7には例えばBi1 2GeO2 0 単結晶を使用し、その
(001)面を光入射面としている。1/4 波長板8は光
学的な位相バイアス設定用であり、光軸が互いに並行あ
るいは垂直な偏光子6と検光子9の間に挟み込まれてい
る。また、ポッケルス素子7の光軸(結晶軸ともいう)
と偏光子6、検光子9の光軸とは互いに45度の角度を
成している。ポッケルス素子7に電圧が印加されたとき
には、ポッケルス素子7の各偏光モードに対する屈折率
が各々独立に変化するため、ポッケルス素子7を通過す
る直線偏光の二つの偏光モード成分の速度が異なり、素
子出射端では位相差δを有する楕円偏光となる。位相差
δは次式によって表わされる。 δ=2π/λ n0 3γ41V ここで、λは光の波長、n0は電圧が印加されていないと
きの屈折率、γ41はポッケルス定数である。上式で示さ
れる位相差δをもった楕円偏光に1/4 波長板でπ/2の位
相バイアスを与えた後、検光子で光強度信号に変換し、
PD11で電気信号に直すことにより、印加電圧が検出
できる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】ここで、ポッケルス素子7と1/4 波長板8
を通過した光は、偏光子6、検光子9の光軸をx軸、そ
れと垂直な軸をy軸とすれば、x成分、y成分で表わし
て、 Ex=Aexp{i(ωt+π/2) Ey=Aexp{i(ωt+δ) とかける。上式中、Ex、Eyはそれぞれ光電界のx成分、
y成分、Aは光の電界強度、ωは光の角周波数である。
検光子9通過光E0はEx、Eyそれぞれのx成分の和である
から E0=(Ex+Ey)cos45° =A/√2(Ex+Ey) と表わされる。従って、その強度Pは次のようになる。 P=|E02 =A2(1+sinδ) ≒A2(1+δ) (∵δ《1) =A2(1+π V/Vπ) ただし、Vπ=λ/2n0 3γ41Bi1 2GeO2 0 の半波長電圧(≒
9.8kV、λ=0.85μm)である。被測定電圧がV=V0sinω0t
の形ならば、上式は P=A2(1+π V0/Vπ sinω0t) となり、PはV0sinω0tに比例する。従って、PD11に
おいて電気信号に変換された信号から被測定電圧がわか
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】次に動作について説明する。基本的な動作
原理は従来例で説明したとおりである。異なっているの
はポッケルス素子7、7aを2個シリーズに使用し、一
方に被測定交流信号、他方に直流信号を印加する点であ
る。いま、被測定交流信号源14の電圧をV0sinω0t、
直流信号源15の電圧をVbとすると、ポッケルス素子出
射端における位相差δは δ=2π/λ n0 3 γ41(V0sinω0t+Vb) となる。従って、従来例で説明したように光受信機に導
かれる光信号Pは P=P0(1+sinδ) =P0{1+sinB(V0sinω0t+Vb)} =P0{1+sin(BV0sinω0t)cosBVb+cos(BV0sinω0t)sinBVb} となる。ただし、B=2π/λ n0 3 γ41とおいた。また、P0
は光強度に依存する定数である。ここで、
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】なる公式を使用する。ただし、Jn(x)はベ
ッセル関数である。 P=P0{1+J0(BV0)sinAVb+2J1(BV0)cosBVbsinω0t-2J2(B
V0)sinBVbcos2ω0t+2J3(BV0)cosBVbsin3ω0t+・・・・
・} この光信号Pを光受信機で電気信号に変換したのち、例
えばロックインアンプなどで基本波成分I1と第2高調波
成分I2とを弁別すると、 I1=2P0J1(BV0)cosBVb I2=-2P0J2(BV0)sinBVb なる信号が得られる。次に両者の比Rをとると R=I2/I1=-J2(BV0)sinBVb/J1(BV0)cosBVb となる。ここで次の公式を使用する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】次に動作について説明する。基本的な動作
は実施例1で述べたものと同様である。異なっている点
は直流電圧源の代わりに(1±α)/4波長板16を使用
し、光学的に実施例1で説明したような、2π/λ n0 3 γ
41Vbに相当する位相バイアスを加えることである。1/4
波長板は水晶の複屈折性を利用し、透過光の二つの光軸
方向の位相差がπ/2になるような厚さに水晶板を切り出
したものである。この1/4波長板の厚さを若干厚くする
か薄くするかによって、直流電圧をポッケルス素子に印
加したときと同じだけの位相バイアスを透過光に与える
ことができる。信号検出原理は実施例1で説明したもの
と同様である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】次に動作について説明する。まず、図4に
おいて1/2 波長板20の無い場合について説明する。こ
れは従来のセンサ構成の場合である。電流センサの検出
原理は光ファラデー効果である。光ファラデー効果とは
直線偏光波がファラデー素子19を伝搬する際に、光の
進行方向に並行な磁界が印加されていれば、その大きさ
に比例した角度だけ直線偏光の偏光面が回転する現象で
ある。偏光面の回転角ψは次式で表わされる。 ψ=VrLH=VLH0sinω0t ただし、Vrはベルデ定数(ファラデー効果の大きさを表
わす定数)、Lはファラデー素子19の長さであり、印
加磁界をH=H0sinω0tとした。偏光子6と検光子9の相
対角度を45°にしておけば、検光子9の出力光強度P
は P=1/2 P0(1-sin2ψ) =1/2 P0(1-2ψ) (∵ψ《1) =1/2 P0(1-2VrLH0 sinω0t) となり、光受信機においてこの光を検出することによっ
て印加磁界の大きさがわかる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】実施例4.次に請求項4の発明の一実施例
について説明する。ファラデー素子として旋光性(素子
内を直線偏光波が伝搬するとき、その偏光面が光の進行
とともに回転する現象)を有する材料、例えばBi1 2GeO2
0 単結晶やBi1 2SiO2 0 単結晶を適用するときには光センサ
部を図5に示すような構成にすればよい。図において、
6は偏光子、9は検光子、10は全反射ミラーである。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】次に動作について説明する。基本動作は従
来例と同様であるが、異なっているのは偏光子6の透過
光を遅延用光ファイバ43に導き、ある時間だけ遅延さ
せたのちポッケルス素子7,1/4波長板8、検光子9を通
過した光と合波させることである。遅延用光ファイバ4
3の長さを、例えば1kmとすれば光パルスの伝搬遅延時
間は約μsとなる。従って、入射光パルス44のパル
ス幅をμsより充分狭くしておけば、遅延用光ファイ
バ43通過光と被測定電圧によって強度変調された光パ
ルス(信号光)とを分離できる。センサ出力光45は図
に示したようになり、被測定電圧によって変調を受けた
光を信号光、遅延用光ファイバ通過光を参照光とみなす
ことができる。光受信機で信号光と参照光を分離したの
ち、両者の比を取れば光ファイバの波長分散の影響を受
けることなく、光ファイバ振動のような交流雑音の影響
を除去できる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学式センサ部が偏光子と、ポッケルス
    素子と、π/2±α(αは任意の値)の位相バイアスを与
    えるための波長板と、光軸が上記偏光子と互いに並行あ
    るいは垂直である検光子とによって構成されており、光
    受信機出力信号から被測定交流電圧の基本波成分と第2
    高調波成分を検出する手段、および両者の比を演算する
    手段を備えたことを特徴とする光ファイバ電圧センサ。
  2. 【請求項2】 光学式センサ部が偏光子と、2個のポッ
    ケルス素子と、1/4波長板と、光軸が上記偏光子と互い
    に並行あるいは垂直である検光子とによって構成されて
    おり、上記一方のポッケルス素子には被測定交流電圧
    を、他方のポッケルス素子には直流電圧を印加する手
    段、光受信機出力信号から被測定交流電圧の基本波成分
    と第2高調波成分を検出する手段、および両者の比を演
    算する手段を備えたことを特徴とする光ファイバ電圧セ
    ンサ。
  3. 【請求項3】 光学式センサ部が偏光子と、光ファラデ
    ー素子と、直線偏光の偏光面を任意の角度だけ回転させ
    るための1/2 波長板と、検光軸が上記偏光子と互いに4
    5度の角度をなす検光子とによって構成されており、光
    受信機出力信号から被測定交流電流の基本波成分と第2
    高調波成分を検出する手段と両者の比を演算する手段と
    を備えたことを特徴とする光ファイバ電流センサ。
  4. 【請求項4】 光学式センサ部が偏光子と、旋光性を有
    する光ファラデー素子と、光軸が上記偏光子と互いに並
    行あるいは垂直に配置された検光子とによって構成され
    ると共に、上記光ファラデー素子の長さがその旋光性に
    よって伝搬する直線偏光の偏光面が45度±ψD(ψDは
    任意の角度)だけ回転するような長さに設定されてお
    り、光受信機出力信号から被測定交流電流の基本波成分
    と第2高調波成分を検出する手段と両者の比を演算する
    手段とを備えたことを特徴とする光ファイバ電流セン
    サ。
  5. 【請求項5】 光学式センサ部が偏光子、上端に重りを
    乗せた光弾性素子、π/2±α(αは任意の値)の位相バ
    イアスを与えるための波長板、光軸が上記偏光子と互い
    に並行あるいは垂直に配置された検光子によって構成さ
    れており、光受信機出力信号から被測定振動加速度の基
    本波成分と第2高調波成分を検出する手段と両者の比を
    演算する手段とを備えたことを特徴とする光ファイバ振
    動加速度センサ。
  6. 【請求項6】 光源として、被測定物理量によって変調
    を受ける信号光と何の影響も受けない参照光との2種類
    の波長を有するものを使用し、上記光源は交互にパルス
    駆動されており、光受信機において受信した電気信号か
    ら上記各々の光源の発光のタイミングでサンプリングす
    ることにより、上記ふたつの波長による信号を分離し、
    信号光による電気信号を交流成分と直流成分に分離した
    後、両者の比を取り、その結果と参照光信号との比を取
    るとともに、信号光と参照光による信号の比を取り、そ
    の値が常に一定となるように光源の発光強度を制御する
    ように構成した光ファイバセンサ。
  7. 【請求項7】 光学式センサ部に信号光は透過するが参
    照光は反射するような2枚の光学フィルタを使用し、1
    枚の光学フィルタは上記信号光の光路に、他方は上記参
    照光の光路に配置するか、あるいは2枚とも参照光の光
    路に配置するようにしたことを特徴とする請求項第6項
    記載の光ファイバセンサ。
  8. 【請求項8】 光源をパルス駆動しておき、光学式セン
    サ部の入射段に配置されている偏光子の透過光あるいは
    反射光を上記光学式センサ部の外部に配置した遅延用光
    ファイバに導き、光源の発光パルス幅より長い時間だけ
    遅延させた後、上記光学式センサ部の検光子を介してセ
    ンサ部を通過した信号光と合波させ、光受信機において
    信号光と遅延用光ファイバを通過した2つの光をサンプ
    リングすることで分離し、各々の信号の比を取る、ある
    いは交流成分を除去した後両者の比を取るように構成し
    た光ファイバセンサ。
  9. 【請求項9】 光学式センサ部の周囲に遅延用光ファイ
    バを巻き付けるか、あるいは遅延用光ファイバのボビン
    の内側に光学式センサ部を配置することを特徴とする請
    求項第8項記載の光ファイバセンサ。
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