JPH06137315A - 固定構造 - Google Patents
固定構造Info
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- JPH06137315A JPH06137315A JP4285864A JP28586492A JPH06137315A JP H06137315 A JPH06137315 A JP H06137315A JP 4285864 A JP4285864 A JP 4285864A JP 28586492 A JP28586492 A JP 28586492A JP H06137315 A JPH06137315 A JP H06137315A
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16B—DEVICES FOR FASTENING OR SECURING CONSTRUCTIONAL ELEMENTS OR MACHINE PARTS TOGETHER, e.g. NAILS, BOLTS, CIRCLIPS, CLAMPS, CLIPS OR WEDGES; JOINTS OR JOINTING
- F16B21/00—Means for preventing relative axial movement of a pin, spigot, shaft or the like and a member surrounding it; Stud-and-socket releasable fastenings
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Connection Of Plates (AREA)
- Insertion Pins And Rivets (AREA)
- Snaps, Bayonet Connections, Set Pins, And Snap Rings (AREA)
- Pressure Vessels And Lids Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 超高分子量のプラスチックからなるキャップ
のスタッドに対する打ち込み力と引き抜き力を所望の範
囲内に簡単かつ確実に設定できるようにする。 【構成】 スタッド１の外周面には螺旋形の突条４が一
体的に形成されており、該スタッド１に嵌着されるキャ
ップ５の嵌合孔８の内周面には複数の円環状の突条９が
一体的に形成されていて、キャップ５をスタッド１に嵌
着させた際に、スタッド１の螺旋形の突条４がキャップ
５の円環状の突条９と係合する。この円環状の突条９
は、周方向の一部分においてのみ変形し、しかもこの変
形部位は、キャップ５の打ち込みの進行に伴って周方向
に連続的に移動する。こうして、個々の円環状の突条９
は、その都度限定された部分において比較的大きく変形
するようになり、これに基因して緩やかに増加する打ち
込み抵抗に抗して、キャップ５は円滑にスタッド１に打
ち込まれることになる。
のスタッドに対する打ち込み力と引き抜き力を所望の範
囲内に簡単かつ確実に設定できるようにする。 【構成】 スタッド１の外周面には螺旋形の突条４が一
体的に形成されており、該スタッド１に嵌着されるキャ
ップ５の嵌合孔８の内周面には複数の円環状の突条９が
一体的に形成されていて、キャップ５をスタッド１に嵌
着させた際に、スタッド１の螺旋形の突条４がキャップ
５の円環状の突条９と係合する。この円環状の突条９
は、周方向の一部分においてのみ変形し、しかもこの変
形部位は、キャップ５の打ち込みの進行に伴って周方向
に連続的に移動する。こうして、個々の円環状の突条９
は、その都度限定された部分において比較的大きく変形
するようになり、これに基因して緩やかに増加する打ち
込み抵抗に抗して、キャップ５は円滑にスタッド１に打
ち込まれることになる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、固定すべき一方の部材
の表面に植設されたスタッドに、超高分子量のプラスチ
ックからなるキャップを嵌着させることによって、固定
すべき他方の部材を、該キャップと前記一方の部材との
間で保持する固定構造に関する。
の表面に植設されたスタッドに、超高分子量のプラスチ
ックからなるキャップを嵌着させることによって、固定
すべき他方の部材を、該キャップと前記一方の部材との
間で保持する固定構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種の固定構造は、特開昭５８
−１６６１１１号公報に開示されているように、例えば
貨物船の貨物倉の鋼壁に超高分子量ポリエチレン（以
下”ＵＨＭＷＰＥ”という）のシートを固着する際に利
用されていた。この公知の固定構造においては、図５に
示すように、複数の截頭円錐リング０１を有するスタッ
ド０２が貨物倉の鋼壁０３に溶接によって固着されてい
て、このスタッド０２に、ＵＨＭＷＰＥのシート０４と
エラストマの座金リング０５が、その開口０６，０７を
もって同心的に配置されており、このシート０４と座金
リング０５の上から、ＵＨＭＷＰＥのキャップ０８がス
タッド０２に向かって打ち込まれている。この場合、キ
ャップ０８は、図６に示すように、傘形の頭部０９と円
筒形の頸部０１０を備えたマッシュルームに類似の形状
であって、この頸部０１０に、スタッド０２の外径より
も小さい内径を有する一様な横断面の嵌合孔０１１が形
成されている。したがって、キャップ０８が、この嵌合
孔０１１を介して、スタッド０２に打ち込まれる際、キ
ャップ０８の嵌合孔０１１は、スタッド０２の個々の截
頭円錐リング０１によって、強制的に全周にわたって一
度に拡径せしめられる。ところが、キャップ０８が、十
分にスタッド０２に打ち込まれて、シート０４及び座金
リング０５に当接して停止すると、ポリエチレンの弾性
作用によって、スタッド０２の各截頭円錐リング０１間
に位置するキャップ材料が次第に内側へ膨出するため
に、嵌合孔０１１と截頭円錐リング０１が確実に係合
し、これよって、スタッド０２に対してキャップ０８が
恒久的に嵌着されるといわれている。
−１６６１１１号公報に開示されているように、例えば
貨物船の貨物倉の鋼壁に超高分子量ポリエチレン（以
下”ＵＨＭＷＰＥ”という）のシートを固着する際に利
用されていた。この公知の固定構造においては、図５に
示すように、複数の截頭円錐リング０１を有するスタッ
ド０２が貨物倉の鋼壁０３に溶接によって固着されてい
て、このスタッド０２に、ＵＨＭＷＰＥのシート０４と
エラストマの座金リング０５が、その開口０６，０７を
もって同心的に配置されており、このシート０４と座金
リング０５の上から、ＵＨＭＷＰＥのキャップ０８がス
タッド０２に向かって打ち込まれている。この場合、キ
ャップ０８は、図６に示すように、傘形の頭部０９と円
筒形の頸部０１０を備えたマッシュルームに類似の形状
であって、この頸部０１０に、スタッド０２の外径より
も小さい内径を有する一様な横断面の嵌合孔０１１が形
成されている。したがって、キャップ０８が、この嵌合
孔０１１を介して、スタッド０２に打ち込まれる際、キ
ャップ０８の嵌合孔０１１は、スタッド０２の個々の截
頭円錐リング０１によって、強制的に全周にわたって一
度に拡径せしめられる。ところが、キャップ０８が、十
分にスタッド０２に打ち込まれて、シート０４及び座金
リング０５に当接して停止すると、ポリエチレンの弾性
作用によって、スタッド０２の各截頭円錐リング０１間
に位置するキャップ材料が次第に内側へ膨出するため
に、嵌合孔０１１と截頭円錐リング０１が確実に係合
し、これよって、スタッド０２に対してキャップ０８が
恒久的に嵌着されるといわれている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、超高分
子量ポリエチレン（ＵＨＭＷＰＥ）は、低摩擦材料であ
ると同時に高硬度であるために、前述のようにシート０
４及びキャップ０８の材料として用いた場合、バラ積み
貨物の擦過に対しては良好な耐摩耗性を発揮する反面、
前述の嵌合孔０１１と截頭円錐リング０１の確実な係合
に重大な影響を及ぼすところの弾性作用に関してはあま
り多くを期待することはできない。したがって、このよ
うなＵＨＭＷＰＥの性質に基因して、従来の固定構造に
おいては、スタッド０２にキャップ０８を打ち込むため
に必要な衝撃的な打ち込み力と、スタッド０２からキャ
ップ０８を引き抜くために必要な主に静的な引き抜き力
を所望の値に設定することは極めて困難であった。なぜ
なら、前述のようにキャップ０８がスタッド０２に打ち
込まれる際、キャップ０８の嵌合孔０１１は、スタッド
０２の個々の截頭円錐リング０１によって、その全周に
わたって一度に拡径されるために、たとえその半径方向
の変位が小さい場合でも、キャップ０８の嵌合孔０１１
に生ずる全変形量は相当に大きく、そのために必要な打
ち込み力も相応に大きくなるからである。それゆえ、キ
ャップ０８の嵌合孔０１１の内径を、スタッド０２の外
径、即ち截頭円錐リング０１の外径に対して、ある限度
をほんの僅かでも超えて過小に設定すると、スタッド０
２へのキャップ０８の打ち込み作業が極端に困難になる
だけでなく、衝撃的に作用する過大な打ち込み力に基因
してキャップ０８の材料が破損し、キャップ０８そのも
のが使用不可能になってしまう。また、逆の場合には、
嵌着後のキャップ０８の引き抜き力をもはや十分に確保
することはできなくなる。このようなキャップ０８及び
スタッド０２の公差は、実現不可能なほど小さい。
子量ポリエチレン（ＵＨＭＷＰＥ）は、低摩擦材料であ
ると同時に高硬度であるために、前述のようにシート０
４及びキャップ０８の材料として用いた場合、バラ積み
貨物の擦過に対しては良好な耐摩耗性を発揮する反面、
前述の嵌合孔０１１と截頭円錐リング０１の確実な係合
に重大な影響を及ぼすところの弾性作用に関してはあま
り多くを期待することはできない。したがって、このよ
うなＵＨＭＷＰＥの性質に基因して、従来の固定構造に
おいては、スタッド０２にキャップ０８を打ち込むため
に必要な衝撃的な打ち込み力と、スタッド０２からキャ
ップ０８を引き抜くために必要な主に静的な引き抜き力
を所望の値に設定することは極めて困難であった。なぜ
なら、前述のようにキャップ０８がスタッド０２に打ち
込まれる際、キャップ０８の嵌合孔０１１は、スタッド
０２の個々の截頭円錐リング０１によって、その全周に
わたって一度に拡径されるために、たとえその半径方向
の変位が小さい場合でも、キャップ０８の嵌合孔０１１
に生ずる全変形量は相当に大きく、そのために必要な打
ち込み力も相応に大きくなるからである。それゆえ、キ
ャップ０８の嵌合孔０１１の内径を、スタッド０２の外
径、即ち截頭円錐リング０１の外径に対して、ある限度
をほんの僅かでも超えて過小に設定すると、スタッド０
２へのキャップ０８の打ち込み作業が極端に困難になる
だけでなく、衝撃的に作用する過大な打ち込み力に基因
してキャップ０８の材料が破損し、キャップ０８そのも
のが使用不可能になってしまう。また、逆の場合には、
嵌着後のキャップ０８の引き抜き力をもはや十分に確保
することはできなくなる。このようなキャップ０８及び
スタッド０２の公差は、実現不可能なほど小さい。
【０００４】本発明は、冒頭に述べた形式の固定構造を
改良して、超高分子量のプラスチックからなるキャップ
のスタッドに対する打ち込み力と引き抜き力を所望の範
囲内に簡単かつ確実に設定できるようにすることを目的
としている。
改良して、超高分子量のプラスチックからなるキャップ
のスタッドに対する打ち込み力と引き抜き力を所望の範
囲内に簡単かつ確実に設定できるようにすることを目的
としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の固定構造においては、スタッドの外周面には
螺旋形の突条が一体的に形成されており、該スタッドに
嵌着されるキャップの嵌合孔の内周面には複数の円環状
の突条が一体的に形成されていて、キャップをスタッド
に嵌着させた際に、スタッドの前記螺旋形の突条がキャ
ップの前記円環状の突条と係合するようになっている。
に本発明の固定構造においては、スタッドの外周面には
螺旋形の突条が一体的に形成されており、該スタッドに
嵌着されるキャップの嵌合孔の内周面には複数の円環状
の突条が一体的に形成されていて、キャップをスタッド
に嵌着させた際に、スタッドの前記螺旋形の突条がキャ
ップの前記円環状の突条と係合するようになっている。
【０００６】
【作用】上記のように構成された固定構造によれば、ス
タッドへのキャップの打ち込みに際して、超高分子量の
プラスチックからなるキャップに要求される弾性変形
は、比較的小さな複数の円環状の突条とその近傍のみに
限定されている。しかも、その弾性変形は、キャップの
円環状の突条にスタッドの螺旋形の突条が係合すること
によって発生しているのであるから、個々の円環状の突
条が全周にわたって一度に変形することはなく、周方向
の一部分のみが変形するようになり、その変形部位も、
キャップの打ち込み、もしくは引き抜きの進行に伴って
円周方向に連続的に移動することになる。このようなキ
ャップの各円環状の突条の総変形量は、該突条の寸法及
び個数、並びにスタッドの螺旋形の突条の寸法及びピッ
チ等多数の設計諸元に基づいて、広範囲にわたって正確
に決定することができる。したがって、キャップの前記
変形量に基づく打ち込み力と引き抜き力を、大きな公差
をもって、容易に所望の大きさに設定することができる
ようになる。
タッドへのキャップの打ち込みに際して、超高分子量の
プラスチックからなるキャップに要求される弾性変形
は、比較的小さな複数の円環状の突条とその近傍のみに
限定されている。しかも、その弾性変形は、キャップの
円環状の突条にスタッドの螺旋形の突条が係合すること
によって発生しているのであるから、個々の円環状の突
条が全周にわたって一度に変形することはなく、周方向
の一部分のみが変形するようになり、その変形部位も、
キャップの打ち込み、もしくは引き抜きの進行に伴って
円周方向に連続的に移動することになる。このようなキ
ャップの各円環状の突条の総変形量は、該突条の寸法及
び個数、並びにスタッドの螺旋形の突条の寸法及びピッ
チ等多数の設計諸元に基づいて、広範囲にわたって正確
に決定することができる。したがって、キャップの前記
変形量に基づく打ち込み力と引き抜き力を、大きな公差
をもって、容易に所望の大きさに設定することができる
ようになる。
【０００７】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図１には、スタッド１の実施例が示されている。金属製
のスタッド１は、全体的にほぼ円柱状の本体２を有して
おり、その上端の頭部３は截頭円錐形に成形されてお
り、その中間部には螺旋形の突条４が一体的に突設され
ている。この螺旋形の突条４は、上端部付近で截頭円錐
形の頭部３に徐々に移行している。また、螺旋形の突条
４の上側面は、好ましくは、スタッド１の中心軸線Ｃに
向かって斜め上方に傾斜している。
図１には、スタッド１の実施例が示されている。金属製
のスタッド１は、全体的にほぼ円柱状の本体２を有して
おり、その上端の頭部３は截頭円錐形に成形されてお
り、その中間部には螺旋形の突条４が一体的に突設され
ている。この螺旋形の突条４は、上端部付近で截頭円錐
形の頭部３に徐々に移行している。また、螺旋形の突条
４の上側面は、好ましくは、スタッド１の中心軸線Ｃに
向かって斜め上方に傾斜している。
【０００８】図２には、スタッド１に打ち込まれるキャ
ップ５の実施例が示されている。超高分子量のプラスチ
ック（例えば、超高分子量ポリエチレン）からなるキャ
ップ５は、従来と同様に、傘形の頭部６と円筒形の頸部
７を備えたマッシュルームに類似の形状を成しており、
この頸部７及び頭部６の中心に、スタッド１を嵌入させ
るための嵌合孔８が穿設されている。しかしながら、頸
部を省略した頭部のみのキャップを使用することもでき
る。キャップ５の嵌合孔８は、キャップ５の全高を貫通
して延びており、その内周面には、複数の円環状の突条
９が、軸線方向に隣接して、一体的に突設されている。
この場合、円環状の突条９の内側端の半径ｒ３は、スタ
ッド１の円柱状の本体２の外径ｒ１とほぼ一致してお
り、嵌合孔８の内周面の半径ｒ４は、スタッド１の螺旋
形の突条４の外側端の半径ｒ２とほぼ一致している。ま
た、傘形の頭部６は、キャップ５を打ち込む時の衝撃力
を効果的に受け止めるための平坦な上端面１０と、図３
に示すような、半径方向に延びる複数のリブ１１を備え
た下端面１２を有している。この場合、下端面１２のリ
ブ１１の範囲には、環状の凹所１３が形成されている。
ップ５の実施例が示されている。超高分子量のプラスチ
ック（例えば、超高分子量ポリエチレン）からなるキャ
ップ５は、従来と同様に、傘形の頭部６と円筒形の頸部
７を備えたマッシュルームに類似の形状を成しており、
この頸部７及び頭部６の中心に、スタッド１を嵌入させ
るための嵌合孔８が穿設されている。しかしながら、頸
部を省略した頭部のみのキャップを使用することもでき
る。キャップ５の嵌合孔８は、キャップ５の全高を貫通
して延びており、その内周面には、複数の円環状の突条
９が、軸線方向に隣接して、一体的に突設されている。
この場合、円環状の突条９の内側端の半径ｒ３は、スタ
ッド１の円柱状の本体２の外径ｒ１とほぼ一致してお
り、嵌合孔８の内周面の半径ｒ４は、スタッド１の螺旋
形の突条４の外側端の半径ｒ２とほぼ一致している。ま
た、傘形の頭部６は、キャップ５を打ち込む時の衝撃力
を効果的に受け止めるための平坦な上端面１０と、図３
に示すような、半径方向に延びる複数のリブ１１を備え
た下端面１２を有している。この場合、下端面１２のリ
ブ１１の範囲には、環状の凹所１３が形成されている。
【０００９】次に、このようなスタッド１とキャップ５
の使用態様を、図４を参照しながら、例えば貨物倉の鋼
壁１４に超高分子量ポリエチレン（ＵＨＭＷＰＥ）のシ
ート１５を固着する工程に関連して説明する。
の使用態様を、図４を参照しながら、例えば貨物倉の鋼
壁１４に超高分子量ポリエチレン（ＵＨＭＷＰＥ）のシ
ート１５を固着する工程に関連して説明する。
【００１０】まず、スタッド１の下端部を鋼壁１４に溶
接して、スタッド１を鋼壁１４に対してほぼ垂直に植設
する。次に、シート１５に予め設けられた開口１６にス
タッド１を挿通させることによって、シート１５を鋼壁
１４上に配置する。この場合、シート１５の開口１６は
スタッド１に対して同心的に配置されている。この開口
１６の内周面とスタッド１の外周面（もしくは打ち込ま
れたキャップ５の頸部７の外周面）との間には、シート
１５と鋼壁１４の熱膨張係数の差に基因して、シート１
５が鋼壁１４に対して平行に移動した場合でも、シート
１５の開口１６がスタッド１(もしくはキャップ５の頸
部７)に当接しないように、相応の大きさの隙間が存在
している。つまり、シート１５の開口１６の内径は、ス
タッド１（もしくはキャップ５の頸部７）の外径よりも
ある程度大きく設計されている。
接して、スタッド１を鋼壁１４に対してほぼ垂直に植設
する。次に、シート１５に予め設けられた開口１６にス
タッド１を挿通させることによって、シート１５を鋼壁
１４上に配置する。この場合、シート１５の開口１６は
スタッド１に対して同心的に配置されている。この開口
１６の内周面とスタッド１の外周面（もしくは打ち込ま
れたキャップ５の頸部７の外周面）との間には、シート
１５と鋼壁１４の熱膨張係数の差に基因して、シート１
５が鋼壁１４に対して平行に移動した場合でも、シート
１５の開口１６がスタッド１(もしくはキャップ５の頸
部７)に当接しないように、相応の大きさの隙間が存在
している。つまり、シート１５の開口１６の内径は、ス
タッド１（もしくはキャップ５の頸部７）の外径よりも
ある程度大きく設計されている。
【００１１】次に、キャップ５の嵌合孔８をスタッド１
に整合させてから、キャップ５をスタッド１に打ち込
む。この場合、キャップ５の頭部６の下端面１２には、
ゴム製のパッキンリング１７が予め装着されている。キ
ャップ５の打ち込みに際して、キャップ５の嵌合孔８に
突設された円環状の突条９は、スタッド１に突設された
螺旋形の突条４と係合するために、周方向の一部分にお
いてのみ変形し、しかもこの変形部位は、キャップ５の
打ち込みの進行に伴って周方向に連続的に移動する。こ
うして、キャップ５の個々の円環状の突条９は、その都
度限定された部分において比較的大きく変形するように
なり、これに基因して緩やかに増加する打ち込み抵抗に
抗して、キャップ５は円滑にスタッド１に打ち込まれる
ことになる。また、キャップ５のこのような打ち込み
は、スタッド１の螺旋形の突条４の上側面が、前述のよ
うに傾斜していることによって一層円滑に行われる。
に整合させてから、キャップ５をスタッド１に打ち込
む。この場合、キャップ５の頭部６の下端面１２には、
ゴム製のパッキンリング１７が予め装着されている。キ
ャップ５の打ち込みに際して、キャップ５の嵌合孔８に
突設された円環状の突条９は、スタッド１に突設された
螺旋形の突条４と係合するために、周方向の一部分にお
いてのみ変形し、しかもこの変形部位は、キャップ５の
打ち込みの進行に伴って周方向に連続的に移動する。こ
うして、キャップ５の個々の円環状の突条９は、その都
度限定された部分において比較的大きく変形するように
なり、これに基因して緩やかに増加する打ち込み抵抗に
抗して、キャップ５は円滑にスタッド１に打ち込まれる
ことになる。また、キャップ５のこのような打ち込み
は、スタッド１の螺旋形の突条４の上側面が、前述のよ
うに傾斜していることによって一層円滑に行われる。
【００１２】打ち込みが終了した段階で、キャップ材料
の弾性作用によってスタッド１の螺旋形の突条４とキャ
ップ５の円環状の突条９が確実に係合するために、スタ
ッド１に嵌着されたキャップ５は十分に大きな引き抜き
力を発揮する。この場合、スタッド１の頭部３が、キャ
ップ５の上方に突出していれば、スタッド１とキャップ
５との間に十分な係合長さが生じるので、キャップ５の
嵌着が更に確実なものになる。また、キャップ５の上方
に突出したスタッド１の頭部３はアースとしても作用
し、これによって、シート１５の上に堆積されたバラ積
み貨物の粉塵爆発の危険性が回避される。
の弾性作用によってスタッド１の螺旋形の突条４とキャ
ップ５の円環状の突条９が確実に係合するために、スタ
ッド１に嵌着されたキャップ５は十分に大きな引き抜き
力を発揮する。この場合、スタッド１の頭部３が、キャ
ップ５の上方に突出していれば、スタッド１とキャップ
５との間に十分な係合長さが生じるので、キャップ５の
嵌着が更に確実なものになる。また、キャップ５の上方
に突出したスタッド１の頭部３はアースとしても作用
し、これによって、シート１５の上に堆積されたバラ積
み貨物の粉塵爆発の危険性が回避される。
【００１３】また、ゴム製のパッキンリング１７は、キ
ャップ５の頭部６の下端面１２とシート１５の表面との
間で圧縮されている。これによって、鋼壁１４とシート
１５の開口１６とキャップ５とによって囲まれた空間が
密閉されるために、鋼壁１４の表面が水と接触して腐食
するようなことはありえない。更に、パッキンリング１
７は、キャップ５の上端面１０に作用する衝撃的な打ち
込み力を効果的に緩衝して、キャップ５並びにシート１
５の破損を防止すると同時に、キャップ頭部６の下端面
１２に設けられた半径方向のリブ１１に圧着してキャッ
プ５の回り止めを達成している。
ャップ５の頭部６の下端面１２とシート１５の表面との
間で圧縮されている。これによって、鋼壁１４とシート
１５の開口１６とキャップ５とによって囲まれた空間が
密閉されるために、鋼壁１４の表面が水と接触して腐食
するようなことはありえない。更に、パッキンリング１
７は、キャップ５の上端面１０に作用する衝撃的な打ち
込み力を効果的に緩衝して、キャップ５並びにシート１
５の破損を防止すると同時に、キャップ頭部６の下端面
１２に設けられた半径方向のリブ１１に圧着してキャッ
プ５の回り止めを達成している。
【００１４】なお、キャップ５をスタッド１に打ち込む
場合、キャップ５の平坦な上端面１０に円筒状の部材の
一端を押しつけ、この部材の他端に衝撃力を加えるよう
にすれば、スタッド１の頭部３がキャップ５の上方に突
出する場合でも、問題なく打ち込み作業を実施すること
ができる。
場合、キャップ５の平坦な上端面１０に円筒状の部材の
一端を押しつけ、この部材の他端に衝撃力を加えるよう
にすれば、スタッド１の頭部３がキャップ５の上方に突
出する場合でも、問題なく打ち込み作業を実施すること
ができる。
【００１５】
【発明の効果】本発明の固定構造によれば、前述のよう
に、キャップの嵌合孔に突設された円環状の突条は、ス
タッドに突設された螺旋形の突条と係合することによっ
て、その都度限定された部分においてのみ比較的大きく
変形するために、キャップ並びにスタッドの各突条に関
係する設計諸元の変更は、キャップのスタッドに対する
打ち込み力と引き抜き力の大きさに、広範囲にわたって
緩やかな変化をもたらす。それゆえ、前記打ち込み力と
引き抜き力の大きさを所望の値に簡単かつ正確に設定す
ることができるようになる。
に、キャップの嵌合孔に突設された円環状の突条は、ス
タッドに突設された螺旋形の突条と係合することによっ
て、その都度限定された部分においてのみ比較的大きく
変形するために、キャップ並びにスタッドの各突条に関
係する設計諸元の変更は、キャップのスタッドに対する
打ち込み力と引き抜き力の大きさに、広範囲にわたって
緩やかな変化をもたらす。それゆえ、前記打ち込み力と
引き抜き力の大きさを所望の値に簡単かつ正確に設定す
ることができるようになる。
【図１】本発明の固定構造に用いられるスタッドの実施
例の側面図である。
例の側面図である。
【図２】本発明の固定構造に用いられるキャップの実施
例の部分断面図である。
例の部分断面図である。
【図３】同キャップを図２の矢印ＩＩＩ方向から見た図
である。
である。
【図４】本発明の固定構造の実施例の断面図である。
【図５】従来の固定構造の断面図である。
【図６】従来の固定構造に用いられるキャップの側面図
である。
である。
１ スタッド ２ スタッド１の本体 ３ スタッド１の頭部 ４ 螺旋形の突条 ５ キャップ ６ キャップ５の頭部 ７ キャップ５の頸部 ８ 嵌合孔 ９ 円環状の突条 １０ 上端面 １１ リブ １２ 下端面 １３ 環状の凹所 １４ 鋼壁 １５ シート １６ 開口 １７ パッキンリング
Claims (8)
- 【請求項１】 固定すべき一方の部材の表面に植設され
たスタッドに、超高分子量のプラスチックからなるキャ
ップを嵌着させることによって、固定すべき他方の部材
を、該キャップと前記一方の部材との間で保持する固定
構造において、スタッドの外周面には螺旋形の突条が一
体的に形成されており、該スタッドに嵌着されるキャッ
プの嵌合孔の内周面には複数の円環状の突条が一体的に
形成されていて、キャップをスタッドに嵌着させた際
に、スタッドの前記螺旋形の突条がキャップの前記円環
状の突条と係合することを特徴とする固定構造。 - 【請求項２】 スタッドの頭部が、キャップの嵌合孔を
貫通して該キャップの上方に突出している請求項１記載
の固定構造。 - 【請求項３】 キャップは、傘形の頭部と円筒形の頸部
を備えたマッシュルーム形状を成していて、該マッシュ
ルーム形状の中心部分に前記嵌合孔が穿設されており、
そして前記キャップは、前記傘部の下面を介して、前記
他方の部材に係合する請求項１又は２記載の固定構造。 - 【請求項４】 キャップの傘部の下面には、半径方向に
延びる複数のリブが形成されており、該傘部並びにリブ
と前記他方の部材との間にはパッキンリングが介装され
ている請求項３記載の固定構造。 - 【請求項５】 スタッドの螺旋形の突条は、該スタッド
の中心軸線に向かって斜め上方に傾斜した上側面を備え
ている請求項１から４のいずれかに記載の固定構造。 - 【請求項６】 スタッドの頭部は、該スタッドの中心軸
線に向かって斜め上方に傾斜した円錐面を備えている請
求項1から5のいずれかに記載の固定構造。 - 【請求項７】 前記他方の部材は、スタッドを挿通させ
るための開口を備えていて、該開口とスタッドもしくは
キャップとの間には半径方向の隙間が存在している請求
項１から６のいずれかに記載の固定構造。 - 【請求項８】 前記一方の部材と前記スタッドは金属材
料からなり、前記他方の部材は、超高分子量のプラスチ
ックからなる請求項１から７のいずれかに記載の固定構
造。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4285864A JPH06137315A (ja) | 1992-10-23 | 1992-10-23 | 固定構造 |
| KR1019920024986A KR940009541A (ko) | 1992-10-23 | 1992-12-22 | 고정 구조 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4285864A JPH06137315A (ja) | 1992-10-23 | 1992-10-23 | 固定構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06137315A true JPH06137315A (ja) | 1994-05-17 |
Family
ID=17697032
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4285864A Pending JPH06137315A (ja) | 1992-10-23 | 1992-10-23 | 固定構造 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06137315A (ja) |
| KR (1) | KR940009541A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102013202723B4 (de) | 2013-02-20 | 2023-04-20 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Befestigungsbaugruppe |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58166111A (ja) * | 1982-03-03 | 1983-10-01 | メント−・ダイナミツクス・リミテツド | 基材表面にライニングを固着した構造物及びその固着方法 |
| JPS6159012A (ja) * | 1984-06-13 | 1986-03-26 | テイア−ルダブリユ− インコ−ポレ−テツド | 締め具構成要素 |
-
1992
- 1992-10-23 JP JP4285864A patent/JPH06137315A/ja active Pending
- 1992-12-22 KR KR1019920024986A patent/KR940009541A/ko not_active Application Discontinuation
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58166111A (ja) * | 1982-03-03 | 1983-10-01 | メント−・ダイナミツクス・リミテツド | 基材表面にライニングを固着した構造物及びその固着方法 |
| JPS6159012A (ja) * | 1984-06-13 | 1986-03-26 | テイア−ルダブリユ− インコ−ポレ−テツド | 締め具構成要素 |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102013202723B4 (de) | 2013-02-20 | 2023-04-20 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Befestigungsbaugruppe |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| KR940009541A (ko) | 1994-05-20 |
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