JPH061333B2 - 映画映像作成方法 - Google Patents

映画映像作成方法

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JPH061333B2
JPH061333B2 JP59185494A JP18549484A JPH061333B2 JP H061333 B2 JPH061333 B2 JP H061333B2 JP 59185494 A JP59185494 A JP 59185494A JP 18549484 A JP18549484 A JP 18549484A JP H061333 B2 JPH061333 B2 JP H061333B2
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film
screen
per
image
speed
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トラムブル ダグラス
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SHOSUKYAN FUIRUMU CORP
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 映画の初期の開発段階において、諸変数のそれぞれにつ
いて理想的な値を決定するために実験が行なわれた。恐
らくトーマスエジソン(ThomasEdison)がその最初の開拓
者であつたが、彼が設計した35mm判は今日なお世界中
で最も広く用いられている劇場用映画の判となつてい
る。エジソンは毎秒48こまのこま速度を採用したが、
この速度は目ざわりなちらつき現象を除くために見出さ
れたものである。しかしこの速度は後年、それぞれのこ
まを複数回照射すればちらつき現象を除去することがで
きることを発見したルイおよびオーギュストリュミエー
ル兄弟(LouisandAugustLumier)の業績の結果として産業
界から放棄されることとなつた。彼等は、フイルム材料
の所要量を節約しながら、目ざわりなちらつき現象を避
けるために発見された毎秒48回の照射割合を実現する
ために、毎秒16こまでありながら、その代り各こまを
3回ずつ照射(3回短時間映像を提示するために2回ず
つ中断)するというこま速度を採用した。毎秒16こま
のこま速度で1つのこまを各2回照射すれば、連続的で
かつちらつきのない映像(少くとも画質が余り良くない
ときには)が得られる。
1920年代の終りになつて映画に音声が加わることに
なつたとき、良好な音質を再生するためにフイルムの録
音帯が充分な速さで再生ヘツドを通過し得るよう、フイ
ルムの速度をさらに速くすることが必要となつた。そこ
で毎秒48回照射が得られるよう、毎秒24こまで各こ
まを2回照射する方法が標準として採用された。このこ
ま速度はそれ以来今日に至るまで続いており商業用劇場
映画のための世界共通の標準の地位を保つている。映画
の画質を向上させるために少なからぬ開発が行なわれた
が、毎秒24こま、2回照射方式の標準が採択されて以
来、こま速度に関してこれまでに発表された業績は比較
的少ない。実の所、この問題を採り上げた最近の論文の
いくつかは、毎秒24こまより少ないこま速度でその代
り3回照射する方式を新しく採用することを考慮に入れ
るべきであると提案している。こゝで附言しておくべき
ことは、ときに科学的な実験、たとえば射出体の衝突の
瞬間の研究とか鳥の飛翔技術の研究などにおいて、カメ
ラ側で非常に速いこま速度が採用されることがあるが、
この場合にはでき上つたフイルムは元のカメラのこま速
度ではなくて、それよりはるかに遅い、たとえば毎秒1
8こまもしくは24こまといつたこま速度で映写される
ことである。
映像の質を改善するために少なからざる開発が行なわれ
た。フイルムの粒子の粗さはその解像度を制約する。エ
ジソンが開発したものはいわゆるのぞきからくり的見世
物(the nickelodeon)であつたが、このれい明期の映画
においては粒子の粗さは恐らく問題にはならなかつたで
あろう。初期の劇場における上映においてさえ、次々に
続くこまを正確に配列する問題や、その他の諸々の技術
的制約の方が恐らくフイルムの解像度の制約よりもはる
かに大きな問題であつた。しかしカメラや映写機の技術
が改善されるに及んで、特により一層大きく幅の広いス
クリーンが用いられるようになつて、フイルム解像度の
制約が重要な問題になつてきた。さらに大きな水平視角
が得られる一層幅の広いスクリーンが、実在感を一層高
めるという点で望ましいものとして早くから認められて
いたが、しかしこれは水平方向の拡大倍率を高めること
につながり、その結果粒子の粗さをいちじるしく目立た
せることになる。1950年代初期に70mm幅のフイル
ムが解像度を高めるために開発された。1950年代末
期にはワイド・スクリーン用としてヴイスタ・ヴイジヨ
ン(Vista Vision)と名付けられた技術が開発されたが、
この技術では標準の35mmフイルムが用いられた代り
に、各こまは普通の場合に比して90°回転した位置に
なつていた。従つて、標準のフイルムのこまが幅20.
96mm(0825インチ)高さ11.33mm(0.44
6インチ)であるのに対して、ヴイスタ・ヴイジヨンで
は高さ約22.10mm(0.870インチ)、幅約3
7.34mm(1.470インチ)のこま(この1.47
0インチの寸法はフイルムの長手方向に沿つたもの)が
用いられた。1950年代にはシネラマ(Cinerama)と名
付けられた技術が開発されたが、この技術では非常に幅
の広いスクリーン上に良質の映像を映し出すために35
mmフイルムを用いた3台の映写機が用いられた。今日で
は70mmフイルムは時として、1こまの画像面積を4
8.57mm(1.912インチ)×22.10mm(0.
870インチ)とした商業用娯楽映画フイルムとして用
いられることがある。これらの技術は商業劇場において
鮮明でかつ大きな映像を提供してはいるが、さらに一層
実在感を高めることは望ましい所であろう。
発明の概要 本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので
あり、観覧者に実在感に溢れた生き生きとした印象をい
だかせる映画の映像を作成するような映画映像作成方法
を提供することを目的とするものである。映画は1本の
帯状フイルム上に撮影され、現像され、映写される。そ
して少くとも230mm2(0.36平方インチ)以上の画像
面積にわたつてmm当り40線対(40line pairs per m
ilimeter)を超える良好な解像度を生み出すために、こ
のフイルムは充分な解像度をもつており、また各こまは
充分な大きさを有し、かつカメラ・レンズは充分な解像
力をもつている。そして少なくともこの程度の解像度
が、拡大倍率をかけてスクリーン上に映写される各こま
の映像にも存在している映写に際してはスクリーン上で
16フート・ランバート(foot lamberts)よりも大き
い照射レベルが作られている。撮影ならびに映写の際の
こま速度は少くとも毎秒50こま以上である。映写拡大
倍率をかけて1mm当り40線対というこの高い解像度
と、スクリーン上で16フート・ランバートを超える高
い照射レベルと、さらに少くとも毎秒50こま以上の高
いこま速度とを組合せることによつて、映写された映像
を見る観覧者に実在感に溢れた生き生きとした映像を与
えることになる。
本発明の新規な特徴は特許請求の範囲の中に詳細に述べ
られている。本発明は以下の説明を、図面を参照しなが
ら読むことによつて充分理解されるであろう。
既実施例の説明 第1図および第2図は、スクリーン12の上に映像を映
写することのできる在来の商業用映画映写機10を示し
ている。映写機には光源14および、フイルム18とス
クリーン上に焦点を結ばせるためのレンズ20とを通し
て光を投射するレンズ16が含まれている。第2図に示
す如く、例えばフイルムとかみ合つているスプロケツト
24を含む十字車式(maltese cross type)のような間
歇フイルム供給機構22がフイルムのこま18Fをレンズ
のすぐ背後の映写位置に素早く送り、かつその位置で短
時間これを保持する。フイルムのこまが映写位置に送ら
れつゝある時間中は、第3図に示す如く、シヤツター2
6が光を遮断する。現在劇場で用いられているシステム
では毎秒24個の新しいフイルムのこまが映写位置に位
置定めされる。しかしながら肉眼に感ずるちらつき現象
を防止するために、それぞれの新しいこまはそのこまが
映写位置に静止している間にシヤツター26によつて短
時間遮光され、その結果そのこまが2回提示ないし2回
“照射”(“flashed” twice)されることとなるが、
これが肉眼に感ずるちらつき現象をあらかた取除くため
に見出だされていた方法である。
映画の質を改善するために少なからざる開発が行なわれ
てはいたが、これらの努力は主としてフイルムのこまの
大きさ、向きなどを調整することに向けられてきた。前
に述べたごとく、映像の質を改善するためににされたこ
との多くは、特に大きなワイド・スクリーン上への映写
のためにフイルム粒子の影響を少くするようなより一層
大きなフイルムのこまサイズを採用することに向けられ
てきた。
本発明によれば、観覧者に実在感に溢れた生き生きとし
た印象をいだかせる映画映像を作成するための1つの方
法が得られるが、この印象はこれまで映画劇場におい
て、たとえ大判フイルムを用いかつ映画フイルムを撮
影、映写するのに最善の装置を用いた場合にさえ得られ
なかつたような優れたものである。特に、高級な劇場に
おける程度の解像度とフイルムのこまサイズが、これま
での最良の映画劇場で用いられているのと同程度の高い
スクリーン照射レベルの使用と相いまつて提供され、か
つその上に少くとも毎秒50こま以上の非常に高いこま
速度の採用を組合わせると、観覧者はこれまでたとえ高
級な劇場における程度の良質の映画フイルムが高い照射
レベルで映写された際においてさえ得られなかつたよう
な、はるかに優れた高度の実在感を実感するということ
が発見されたのである。
大きくかつ良質な劇場スクリーン上に映写される映像の
解像度はいくつかの異つた方法で定義することができ
る。一つの定義は1mm当り解読され得る線対(line pai
r)の数である。SMPTE(Society of Motion Picture an
d Television Engineers)は1mm当り80線対を標準と
して定めている。この“標準”は実は一つの目標値であ
り、実際上これまでに達成されたことはほとんどない。
第5図は、お互いの間に空間42を挾みかつ距離Dで距
だてられた線40と41の対を示している。もし距離D
が1/80mmであり、かつ2本の線が見分けられたならば、
解像度は少くとも1mm当り80線対である。高さが1
1.33mm(0.446インチ)の標準の35mmフイルムの
こまに対しては、1mm当り80線対の解像度であればフ
イルムのこまの高さ方向に900線対を解像することが
できる。1mm当り40線対の解像度であれば、フイルム
のこまの高さ方向に450線対を解像することができ
る。
解像度もしくは内在情報量あるいは情報貯蔵容量を表わ
すもう一つの定義は、それぞれの線とその間の空間をた
とえば画素(pixel)43、44、45のような画素の
列と見なすことができるという考えに基ずくものであ
る。縦横いずれの方向にも同じ解像度があるものとすれ
ば情報貯蔵量はフイルムのこまの面積に比例する。“標
準”の35mmフイルムのこまは幅が22.10mm(0.82
5インチ)高さが11.33mm(0.446インチ)で
ある。解像度が1mm当り80線対の場合、上述の考え方
に従えばフイルム1こま当りの容量は13.7百万画素とな
る。現実には専門写真家がそれなりの注意を払い、それ
なりの機材を使用した場合、SMPTEの標準の約50%あ
るいは1mm当り約40線対の解像度が達成されるから3
5mmフイルム1こまが約3.4百万画素の容量をもつてい
るといえる。1mm当り80線対を超える解像度にも充分
耐え得る微粒子度をもつたカラー・フイルムもすでに実
用の域にある。
高い解像力をもつた映像レンズは、フイルムのこまがも
つているのとほぼ同じ解像度あるいは画素容量をスクリ
ーン上でも得られるように、そのこまの映像をスクリー
ン上に映写することができる。すなわち1mm当り40線
対の解像度をもつた標準の35mmフイルムのこまであれ
ば、映写された映像の高さ方向に450線対を解像する
ことができる。
上述の如く、フイルム1こまの情報貯蔵容量はこまの面
積と解像度との両者によつて定まるものである。
次表は現在実用に供されているフイルムのサイズを比較
したものである。
家庭用映画はほとんどすべて“スーパー8”判で作られ
るが、そのフイルム1こまの面積は“標準”35mm判の
こま面積の10分の1以下である。従つて家庭用映画に
対してたとえ専門の映画写真家のカメラと技術とが適用
されたとしても、その1こま当りの情報貯蔵量は劇場向
娯楽映画業界で用いられている中で最小の判である35
mm判のそれよりもはるかに少ないのである。
スクリーン上に映写される映像の明るさはフイルムの透
明な(未露出の)部分を映写したときに生ずるフート・
ランバートという表わし方で測定される。平均的な商業
映画劇場では8フート・ランバートから10フート・ラ
ンバート程度の値が見込まれるが、高級な劇場では約1
2フート・ランバート程度の値が見込まれる。SMPTEは
16.5フート・ランバート程度の値を推奨している
が、現実にはこれは達成されていない。ANSI(American
National Standards Institute)は、照度は16±2
フート・ランバート程度を超えるべきでない、さもなけ
ればちらつき現象が目ざわりになつてくる、としてい
る。実際に見た目に感ずるスクリーンの明るさはスクリ
ーン上に照射される光束あるいは光の強さとスクリーン
の反射度とによつて定まるものである。われわれは良質
の映像で最高の明るさを得るためにゲインが2(つや消
しの白い面のゲインは1.7である)のハーレー・スーパ
ーグロウ(Hurley Superglow)スクリーンを使用した。
光の反射度80%、そして高さ約3.05m(10フイー
ト)、幅約5.49m(18フイート)の比較的小さい劇場
のスクリーンを想定すると、当面の15フート・ランバ
ートという高い照度を得るためには、比較的小さい劇場
においてさえ(照度毎m2当り199.1ルーメン(18.5 lume
ns per square foot)の場合)約3400ルーメンの光
束が必要となる。16.5フート・ランバートを超えるため
には3700ルーメンを超える光束が必要となろう。
少くとも標準の35mm判以上の商業用サイズの高品質の
フイルムと専門家の技術とが用いられて1mm当り40線
対を超える解像度が得られた場合、それぞれのこまが3.
4百万画素を超える情報貯蔵容量をもつ高品質の映画が
得られる。このフイルムが現像され、良好な映写レンズ
を備えた高級な劇場用映写機を用いて映写された場合、
スクリーン像の映像の解像度はフイルムのこまの解像度
によつてのみ左右される。このような解像上の上にさら
に推奨値である16.5フート・ランバートに近い、あるい
はそれ以上の高い照射レベルが加わり、さらに毎秒24
こまの標準商業用のこま速度が伴つたときには、明るく
かつ鮮明な映像が得られるのである。しかしながら、本
発明によると、このような高い解像度と高い照度を用い
た上にさらに毎秒少くとも50こま、できればより一層
高いこま速度で撮影ならびに映写が行なわれると、一つ
の異常な現象が起きることが見出だされた。このように
して得られた映像を見た観覧者は、この速度がたとえば
毎秒24こまというように遅いことを除いて他のすべて
の条件が同じであるときに得られる印象に較べて、はる
かに強い実在感に溢れた生き生きとした印象を受けるの
である。
映写された映像の質はもちろん高くなければならない
が、出願人が得た所の実在感を導き出すものは単位時間
当りスクリーン上に映写される情報量そのものではな
い。出願人は、少くとも1mm当り56線対の解像度をも
つた70mm判(1こま当り1070mm2)を用いて毎秒
60こまのこま速度で映画を作成、映写して見た。この
ときに得られた実在感に溢れた生き生きとした印象に較
べると、イマツクス判(Imax format)(1こま当り3
370mm2、毎秒24こま)によつて制作された同程度
に高い質の映画によつて得られた印象は、イマツクスの
方が情報容量ならびに使用フイルム量ともに多いにもか
ゝわらず、前者のそれに及ばなかつた。たとえば35mm
の標準の1こま当りの画素数を3.4百万とすると、70m
mでは1こま当り15.4百万画素、イマツクスでは1こま
当り48.3百万画素となる。毎秒60こまの速度では、7
0mmの場合毎秒924百万画素が与えられるのに対し
て、イマツクスの場合には毎秒24こまの速度で毎秒1
449百万画素が与えられる。なお70mmのこまで毎秒
70こまのときにもイマツクスの毎秒24こまよりも一
層良い実在感が得られる。
こま速度を毎秒50こまから次第に上げてゆくと、映画
映像の質も次第に良くなつてゆくが、毎秒約72こまの
辺りに、それ以上こま速度を増してももはやそれ以上目
立つた質の向上が見られなくなる限界があるようであ
る。種々異つたこま速度に対する観覧者の反応を評価す
るために52人の被験者を使つた心理学的研究がある全
く関係のない会社の手によつて行なわれた。この実験で
は全く同じ場面の映画が毎秒24、36、48、60、
66および72こまの6種類のこま速度で作成され、注
意深く調整された条件の下で、それぞれのフイルムが作
成されたときと同じこま速度で被験者に見せられた。被
験者の意見は映像の全般的な質が毎秒72こまでこま速
度が増すにつれて良くなるというものであつたが、無意
識の中に皮膚に生じた電気的反応はこのことを一層明確
に示していた。
たとえば毎秒60こまというような高いこま速度の採用
によつて得られる実在感に溢れた生き生きとした印象
は、映写された映像が、情報貯蔵容量が1こま当り3.4
百万画素を超えるフイルムを用い、かつ少くとも16フ
ート・ランバート以上の高い照射レベルを用いた場合と
同様に鮮明で明るいときにのみ生ずるものである。もし
フイルムの容量や明るさがこれらのレベルよりずつと低
い場合には、毎秒50こま以上の高いこま速度を使用し
ても実在感に溢れた生き生きとした印象は生じてこない
であろう。また撮影や映写は専門家的なレベルで、すな
わち撮影に際してはフイルムは適当な光量の下でむらな
く露出されるようにして行なわれることが必要であり、
またレンズは撮影ならびに映写のいずれに際しても極め
て鮮明な映像を生むようにセツトされていることが必要
である。普通の8mmやスーパー8判で作られる家庭用の
映画ではこれらの条件をすべて同時に実現することは無
理であろう。スーパー8判では一つのこまの面積が標準
の35mm判のそれの1/10以下に過ぎない。たとえ1mm当
り40線対の解像度というような専門家レベルの映像鮮
明度が得られたとしても、スーパー8判の1こまの容量
は約0.3百万画素でありこれは商業劇場システム(35m
m判)で実用に供されるものの約1/10に過ぎない。さら
に撮影、現像ならびに映写に際しても、家庭用映画では
専門の劇場に比して質が落ちるため、その結果映写され
た映像の質にさらに大きな落差を来たすことになる。
家庭用映画はずつと小さいスクリーン上に映写され従つ
て1こまの映像も小さいスクリーンの狭い面積の上に展
開されるのであるから、フイルムのこまのサイズは問題
ではないだろう、現に劇場の映画でさえ異つた劇場の異
つたサイズのスクリーン上に映写されているのだから、
と考えられ勝ちである。しかし観覧者は、彼等がスクリ
ーンそのものあるいは少くともそれの高さの方向の全体
もしくは大半を見ることができるようにスクリーンから
充分遠く離れて位置したときにのみ、映像をも含めてス
クリーンを正しく見ることができるのである。第4図は
ある小さな劇場における縦横比1.85(幅が高さの1.85
倍)の小さなスクリーン110を図示しているが、この
劇場では座席はスクリーンの幅Wを見渡せるよう長方形
面112の中に配列されている。最も望ましい座席の範
囲はスクリーンからの距離がW/2と11/2Wの間に拡
がる理想観覧範囲114で示されている。またある大き
い劇場では幅Wの2倍の幅Tをもつた大きいスクリーン
120が設けられている。座席は長方形面122の範囲
に典型的に配置されているが、理想観覧範囲124はス
クリーンからの距離がT/2から11/2Tの範囲に拡が
るものである。両観覧範囲114および124の真正面
に位置する点126ではスクリーンの幅が約60°の角
度に対応している。大半の観覧者はこの位置より更にス
クリーンに近くすわることを嫌がるが、それは頭を上下
に動かすことなしにスクリーンの高さ一杯を見ることが
できなくなるからである。広角判のフイルムは、観覧者
の視野の周辺部分にまで背景を拡げた映像を提供するこ
とによつて娯楽性を強めるように、開発されたものであ
るが、しかしこの場合でも映像の主要な部分は常にスク
リーンの中心附近に配されていることに留意すべきであ
ろう。
本発明はこのようにして、これまでに観覧者が得ていた
ものに比してはるかに優れた、実在感に溢れた生き生き
とした印象を観覧者に与える娯楽映画の映像を生み出す
ための方法を提供するものである。これは映画映像を撮
影しさらに映写するに際して、フイルムのこまが望まし
い座席範囲にすわつた観覧者に高い解像度をもつた映像
を与えるために情報貯蔵容量をもつており、かつ少くと
も高級な劇場映画の標準に劣らない高い照射レベルで映
写されると同時に、またこま速度が少くとも毎秒50こ
ま以上であるようにして撮影ならびに映写が行なわれる
ことによつて、はじめて実現されるものである。各こま
の情報貯蔵容量は、各こまが標準35mm判で高度な写真
技術をもつて達成されるのと同程度の、1mm当り40線
対を超える解像度と少くとも230mm2(0.36平方イン
チ)の面積とをもつているときの容量である。これは1
こま当り3.4百万画素を超える貯蔵容量を提供するもの
であり、かつ少くともこれだけの容量がスクリーン上に
映写される映像の中にも適用されるのである。(出願人
はそのフイルムに70mm判を用い、1mm当り56線対を
解像度の最低標準とした)。照射レベルは少くとも16.5
フート・ランバートである。これらの高い質を標準と
し、それに少くとも毎秒50こま以上の高いこま速度を
組み合せると、この映像の観覧者に実在感に溢れた並外
れて生き生きとした印象が与えられるということを出願
人は見出だしている。もちろん原版フイルムから複製フ
イルムをつくり、これらの複製フイルムをスクリーン上
に映写することは当り前のことであり、従つてあるフイ
ルムを露光し映写するという記述の中には原版フイルム
の複製を映写することも含まれている。
こゝには本発明のいくつかの実施例が述べられ図示され
ているに過ぎないが、当業者にとつてはその修正や変形
は容易に思いつき得ることは明らかであるから、従つて
特許請求の範囲にはそのような修正や類似の方法をも包
含するものと判断されることを望む。
【図面の簡単な説明】
第1図は在来方式の映画システムの部分的な立図面と部
分的な透視図である。 第2図は第1図のシステムを簡略化した透視図である。 第3図は第2図に比して、少し遅れた瞬間における在来
方式のシステムを示しているほかは、第2図と同じであ
る。 第4図は商業映画劇場の平面図を示している。 第5図は本発明のシステムにおいて解像度がどのように
定義されるかを示す2本の線の図である。 10…映画映写機、 12…スクリーン、 14…光源、 16…レンズ、 18…フイルム、 18F…フイルムのこま 20…レンズ、 22…間歇フイルム供給機構、 24…スプロケツト、 26…シヤツター、 40…線 41…線、42…空間、 43…画素、44…画素、45…画素、 110…スクリーン、112…長方形面、 114…理想観覧範囲、120…スクリーン、 122…長方形面、 124…理想観覧範囲、 126…点。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一つの帯状感光性フィルムをカメラレンズ
    を通して露光し、予め決められた一定のフィルム速度で
    前記フィルムの長さに沿って隔置された個々のフィルム
    のこま上に映像を形成し、 前記帯状フィルムをスクリーン上に映写して、ミリメー
    タ当たり40線対(linepairs)以上の解像度および少な
    くとも230mm2のこま面積を使用することにより各こ
    まに高品質の映像を形成し、そして 前記フィルムが露光されたときのこま速度と同じこま速
    度で前記帯状フィルムを送給しつつ、前記スクリーン上
    に少なくとも16.5フート・ランベルト(footlambelt
    s)の照射レベルで作成する、 ことによって観覧者に高められた生理学的感応を生ぜし
    める映画映像を作成する方法であって、 前記露光しかつ映写する段階が前記フィルムを少なくと
    も毎秒当たり50こまの速度で進めることを含むことを
    特徴とする映画映像作成方法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の方法におい
    て、 前記映写する段階が前記フィルムの各こまを3700ル
    ーメン(lumens)以上の光を通過させる段階を含み、前記
    スクリーンが少なくとも高さ3.048m(10フィー
    ト)および幅5.486m(18フィート)であり、そ
    して前記スクリーン上に映写される光束密度が完全に透
    明なこまのためには少なくとも毎平方メートル当たり2
    15.3ルーメン(毎平方フィート当たり20ルーメ
    ン)であることからなる映画映像作成方法。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項に記載の方法におい
    て、 前記フィルムの各こまが少なくとも11.33mm(0.
    446インチ)の高さおよびその高さより大きな幅を有
    することからなる映画映像作成方法。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項に記載の方法におい
    て、 前記こま速度が毎秒当たり60こまであることからなる
    映画映像作成方法。
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