JPH06125653A - 塩害土壌の改良法 - Google Patents
塩害土壌の改良法Info
- Publication number
- JPH06125653A JPH06125653A JP3014928A JP1492891A JPH06125653A JP H06125653 A JPH06125653 A JP H06125653A JP 3014928 A JP3014928 A JP 3014928A JP 1492891 A JP1492891 A JP 1492891A JP H06125653 A JPH06125653 A JP H06125653A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- salt
- soil
- exchange resin
- salts
- hot water
- Prior art date
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- Pending
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Landscapes
- Fire-Extinguishing Compositions (AREA)
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
- Cultivation Of Plants (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 塩害土壌の塩分による植物育成阻害を改善す
る。 【構成】 塩類を多量に含有する塩害土壌1’に、陽イ
オン交換樹脂2a及び陰イオン交換樹脂2bを混合する
ことにより、両イオン交換樹脂に塩類を吸着させ、植物
育成に良好な改良土壌1にする。両イオン交換樹脂を熱
水再生型とし、熱水によるイオン交換樹脂の再生使用を
可能とする。
る。 【構成】 塩類を多量に含有する塩害土壌1’に、陽イ
オン交換樹脂2a及び陰イオン交換樹脂2bを混合する
ことにより、両イオン交換樹脂に塩類を吸着させ、植物
育成に良好な改良土壌1にする。両イオン交換樹脂を熱
水再生型とし、熱水によるイオン交換樹脂の再生使用を
可能とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、土壌の改良法に関し、
特に塩類を多量に含有する塩害土壌の改良法に関する。
特に塩類を多量に含有する塩害土壌の改良法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】海岸近
くの農耕土壌に海水が浸入すると、塩類が土壌に累積濃
縮され、植物の生育を阻害する塩類土壌となる。また、
稲作用の潅漑用水に海水、あるいは塩類が混入すると、
長年にわたる累積により塩害水田となってしまう。また
特に、降雨量の少ない地域においては、塩類の洗い流し
がないため、塩類が累積して塩害土壌が生成する。そし
てまた、乾燥気候地の潅漑農業では多量に水を使うこと
ができず、洗い流しが不可能であるため、塩類が累積し
て塩害土壌化する問題がある。
くの農耕土壌に海水が浸入すると、塩類が土壌に累積濃
縮され、植物の生育を阻害する塩類土壌となる。また、
稲作用の潅漑用水に海水、あるいは塩類が混入すると、
長年にわたる累積により塩害水田となってしまう。また
特に、降雨量の少ない地域においては、塩類の洗い流し
がないため、塩類が累積して塩害土壌が生成する。そし
てまた、乾燥気候地の潅漑農業では多量に水を使うこと
ができず、洗い流しが不可能であるため、塩類が累積し
て塩害土壌化する問題がある。
【0003】そこで、散水を行って塩害を除去しようと
しても、第2図(A)に図示するごとく塩害土壌1’に
一面に散水を行うだけでは、塩類Sは下方に追いやられ
るだけで、塩類は土壌底部に残ってしまい、抜本的な土
壌改良法とはならない。また、塩害土壌1’に対して点
滴状に給水すると、第2図(B)に示すごとく、塩類S
は点滴箇所の側方に追いやられるだけで、これも抜本的
な解決にならない。
しても、第2図(A)に図示するごとく塩害土壌1’に
一面に散水を行うだけでは、塩類Sは下方に追いやられ
るだけで、塩類は土壌底部に残ってしまい、抜本的な土
壌改良法とはならない。また、塩害土壌1’に対して点
滴状に給水すると、第2図(B)に示すごとく、塩類S
は点滴箇所の側方に追いやられるだけで、これも抜本的
な解決にならない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来技術の
課題を解決することを目的としたものであり、すなわち
(1)イオン交換樹脂を、塩類を多量に含有する塩害土壌
に混合することにより、塩類をイオン交換樹脂に吸着さ
せて除去することを特徴とする塩害土壌の塩類除去法、
及び(2)弱酸性陽イオン交換樹脂と弱塩基性陰イオン交
換樹脂と混合物である熱水再生型イオン交換樹脂を、塩
類を多量に含有する塩害土壌に混合することにより、土
壌中の塩類を熱水再生型イオン交換樹脂に吸着させて除
去し、しかる後塩類を吸着した熱水再生型イオン交換樹
脂に熱水を通すことによりそれを再生し、再使用するこ
とを特徴とする塩害土壌の改良法である。
課題を解決することを目的としたものであり、すなわち
(1)イオン交換樹脂を、塩類を多量に含有する塩害土壌
に混合することにより、塩類をイオン交換樹脂に吸着さ
せて除去することを特徴とする塩害土壌の塩類除去法、
及び(2)弱酸性陽イオン交換樹脂と弱塩基性陰イオン交
換樹脂と混合物である熱水再生型イオン交換樹脂を、塩
類を多量に含有する塩害土壌に混合することにより、土
壌中の塩類を熱水再生型イオン交換樹脂に吸着させて除
去し、しかる後塩類を吸着した熱水再生型イオン交換樹
脂に熱水を通すことによりそれを再生し、再使用するこ
とを特徴とする塩害土壌の改良法である。
【0005】本発明では、海水からの脱塩のメカニズム
を土壌中の塩類(間隙水の塩)の除去に応用したもので
あって、これにより塩害土壌を容易に改良することがで
きるものである。
を土壌中の塩類(間隙水の塩)の除去に応用したもので
あって、これにより塩害土壌を容易に改良することがで
きるものである。
【0006】
【作用】陽イオン交換樹脂に水素イオン(H+)、陰イ
オン(OH−)を吸着させて、土壌中に混合埋設する
と、土壌が湿った時に(降雨時、散水時等に)、イオン
交換が起き、植物に有害な過剰のNa+は陽イオン交換
樹脂に、Cl−は陰イオン交換樹脂に吸着され、土壌中
の塩濃度は小さくなる。このイオン交換反応式は下記化
学式1のとおりである。
オン(OH−)を吸着させて、土壌中に混合埋設する
と、土壌が湿った時に(降雨時、散水時等に)、イオン
交換が起き、植物に有害な過剰のNa+は陽イオン交換
樹脂に、Cl−は陰イオン交換樹脂に吸着され、土壌中
の塩濃度は小さくなる。このイオン交換反応式は下記化
学式1のとおりである。
【化1】
【0007】
【課題を解決するための手段の詳細説明】本発明の構成
及び作用は上記のとおりであるが、それらに関して更に
説明する。本発明において使用されるイオン交換樹脂は
通常ビーズ状のものであり、膜状のイオン交換膜とはそ
の形態を異にする。
及び作用は上記のとおりであるが、それらに関して更に
説明する。本発明において使用されるイオン交換樹脂は
通常ビーズ状のものであり、膜状のイオン交換膜とはそ
の形態を異にする。
【0008】本発明では、土壌に混合して使用されるの
で、よってビーズ状のイオン交換樹脂を使用することが
好ましい。市販品としては、例えば「ダイヤイオン」
(商品名:三菱化成社製)、「アンバーライト」(商品
名:Rohm&Haas社製)等が挙げられる。
で、よってビーズ状のイオン交換樹脂を使用することが
好ましい。市販品としては、例えば「ダイヤイオン」
(商品名:三菱化成社製)、「アンバーライト」(商品
名:Rohm&Haas社製)等が挙げられる。
【0009】また、本発明においては、熱水再生型のイ
オン交換樹脂として有名な「サイロサーム」(商品名:
I.C.Iオーストラリア社製)を使用することも好ま
しい。該交換樹脂は、弱酸性陽イオン交換樹脂と弱塩基
性陰イオン交換樹脂の混合樹脂であり、低温で水溶液か
ら塩を吸着し、再生が容易であり、加熱すると塩を脱離
するため、繰り返して使用できて経済的である。その脱
塩、再生プロセスは下記化学式2のごときものである。
オン交換樹脂として有名な「サイロサーム」(商品名:
I.C.Iオーストラリア社製)を使用することも好ま
しい。該交換樹脂は、弱酸性陽イオン交換樹脂と弱塩基
性陰イオン交換樹脂の混合樹脂であり、低温で水溶液か
ら塩を吸着し、再生が容易であり、加熱すると塩を脱離
するため、繰り返して使用できて経済的である。その脱
塩、再生プロセスは下記化学式2のごときものである。
【化2】 (該交換反応は、温度に依存し、温度が上昇すると反応
は左方へ移行する。)
は左方へ移行する。)
【0010】また、塩害土壌に対して上記イオン交換樹
脂を供給混合する方法としては、例えばまず上方から土
壌上にイオン交換樹脂を一面に撒いた後、ホーク状の農
具を土壌に挿入してから持ち上げることにより実施する
方法、また耕うん機の耕作刃部からイオン交換樹脂を落
下させながら耕うんすることにより供給混合する方法な
どが挙げられる。さらにまた、例えば海水が隣接土壌か
ら浸透して来る場合は、その浸透を阻止すべく、処理対
象土壌部分を樹脂シートで舟形に隔離することが提案さ
れる。土壌が砂地状のものでなく浸透性が少ないもので
あれば、堰を設けれて海水の侵入を阻止すればよい。
脂を供給混合する方法としては、例えばまず上方から土
壌上にイオン交換樹脂を一面に撒いた後、ホーク状の農
具を土壌に挿入してから持ち上げることにより実施する
方法、また耕うん機の耕作刃部からイオン交換樹脂を落
下させながら耕うんすることにより供給混合する方法な
どが挙げられる。さらにまた、例えば海水が隣接土壌か
ら浸透して来る場合は、その浸透を阻止すべく、処理対
象土壌部分を樹脂シートで舟形に隔離することが提案さ
れる。土壌が砂地状のものでなく浸透性が少ないもので
あれば、堰を設けれて海水の侵入を阻止すればよい。
【0011】なお、供給混合したイオン交換樹脂はその
まま放置しておいても、植物の育成に害を与えることは
殆ど無いが、再使用する必要があれば、土壌から分離し
て、それを周知手段により再生してからまた使用するこ
とも好ましい。
まま放置しておいても、植物の育成に害を与えることは
殆ど無いが、再使用する必要があれば、土壌から分離し
て、それを周知手段により再生してからまた使用するこ
とも好ましい。
【0012】
【実施例】第1図に図示するごとく、海岸近くの塩害土
壌1’(面積約1m2)全体に対して、ビーズ状の「ダ
イヤイオン」の陽イオン交換樹脂2aと陰イオン交換樹
脂2bの混合物1リットルを深さ20cmに掘り起こし
ながら混合供給した。
壌1’(面積約1m2)全体に対して、ビーズ状の「ダ
イヤイオン」の陽イオン交換樹脂2aと陰イオン交換樹
脂2bの混合物1リットルを深さ20cmに掘り起こし
ながら混合供給した。
【0013】次いでその後、該土壌に対して散水を施し
た。該塩害土壌中の塩化ナトリウム含有量は、当初0.
05〜0.1%であったが、散水後に土壌部分の塩化ナ
トリウム分を測定したところ、0.02〜0.05%に
低減し、塩分の除去された改良土壌1が生成した。 そ
の結果、栽培された植物3の成育状態は良好なものとな
った。なお、本例の塩害土壌1’はやや浸透性のよいも
のであったため、土壌内に舟形状に塩化ビニルシート4
を埋設して、塩水の浸入を阻止するようにした。
た。該塩害土壌中の塩化ナトリウム含有量は、当初0.
05〜0.1%であったが、散水後に土壌部分の塩化ナ
トリウム分を測定したところ、0.02〜0.05%に
低減し、塩分の除去された改良土壌1が生成した。 そ
の結果、栽培された植物3の成育状態は良好なものとな
った。なお、本例の塩害土壌1’はやや浸透性のよいも
のであったため、土壌内に舟形状に塩化ビニルシート4
を埋設して、塩水の浸入を阻止するようにした。
【0014】
【発明の効果】以上に説明した通り本発明によれば、塩
害土壌から塩分を容易に除去でき、塩害土壌を植物の成
育に適した土壌に改良できる。また、熱水再生型イオン
交換樹脂を用いれば、吸着塩分を熱水通過により簡易に
再生できるため、再生イオン交換樹脂を多数回に亙り塩
害土壌の改良に使用できる。
害土壌から塩分を容易に除去でき、塩害土壌を植物の成
育に適した土壌に改良できる。また、熱水再生型イオン
交換樹脂を用いれば、吸着塩分を熱水通過により簡易に
再生できるため、再生イオン交換樹脂を多数回に亙り塩
害土壌の改良に使用できる。
【図1】本発明実施例適用の略説図。
【図2】(A)、(B)は給水時における塩類の移動状
態を示す略説図。
態を示す略説図。
1’:塩害土壌,交換樹脂, 2a:陽イオン交換樹脂 2b:陰イオン交換樹脂, 3:植物, 4:塩化ビニルシート, S:塩類
Claims (2)
- 【請求項1】 陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂
を、塩類を多量に含有する塩害土壌に混合することによ
り、土壌中の塩類をイオン交換樹脂に吸着させて除去す
ることを特徴とする塩害土壌の改良法。 - 【請求項2】 弱酸性陽イオン交換樹脂と弱塩基性陰イ
オン交換樹脂との混合物である熱水再生型イオン交換樹
脂を、塩類を多量に含有する塩害土壌に混合することに
より、土壌中の塩類を熱水再生型イオン交換樹脂に吸着
させて除去し、しかる後塩類を吸着した熱水再生型イオ
ン交換樹脂に熱水を通すことによりそれを再生し、再使
用することを特徴とする塩害土壌の改良法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3014928A JPH06125653A (ja) | 1991-01-16 | 1991-01-16 | 塩害土壌の改良法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3014928A JPH06125653A (ja) | 1991-01-16 | 1991-01-16 | 塩害土壌の改良法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06125653A true JPH06125653A (ja) | 1994-05-10 |
Family
ID=11874631
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3014928A Pending JPH06125653A (ja) | 1991-01-16 | 1991-01-16 | 塩害土壌の改良法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06125653A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU673474B2 (en) * | 1994-07-08 | 1996-11-07 | Tosoh Corporation | Amorphous aluminosilicate and process for producing the same |
JP2002030285A (ja) * | 2000-07-17 | 2002-01-31 | Nikken Sohonsha Corp | 塩害発生土壌の改良方法 |
KR101348806B1 (ko) * | 2013-08-19 | 2014-01-29 | 김영선 | 간척지 또는 염해지의 토양 개질 방법 |
-
1991
- 1991-01-16 JP JP3014928A patent/JPH06125653A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU673474B2 (en) * | 1994-07-08 | 1996-11-07 | Tosoh Corporation | Amorphous aluminosilicate and process for producing the same |
JP2002030285A (ja) * | 2000-07-17 | 2002-01-31 | Nikken Sohonsha Corp | 塩害発生土壌の改良方法 |
KR101348806B1 (ko) * | 2013-08-19 | 2014-01-29 | 김영선 | 간척지 또는 염해지의 토양 개질 방법 |
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