JPH06118296A - 赤外顕微鏡 - Google Patents
赤外顕微鏡Info
- Publication number
- JPH06118296A JPH06118296A JP28696992A JP28696992A JPH06118296A JP H06118296 A JPH06118296 A JP H06118296A JP 28696992 A JP28696992 A JP 28696992A JP 28696992 A JP28696992 A JP 28696992A JP H06118296 A JPH06118296 A JP H06118296A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- stage
- optical system
- sample
- moving
- infrared
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 赤外顕微鏡において焦点合わせの操作を自動
化する。 【構成】 対物光学系13によって得られるステージ1
1上の試料10の像をビデオカメラ16で電気信号(輝
度信号)に変換し、さらにA/Dコンバータ22によっ
てデジタル信号に変換して画像データを得る。CPU2
6等により、試料10の像に対応する1画面分の画像デ
ータのうちの最大値と最小値を求め、これらの差が最大
となる位置にステージ11が移動するように、ステージ
移動機構18を制御する。
化する。 【構成】 対物光学系13によって得られるステージ1
1上の試料10の像をビデオカメラ16で電気信号(輝
度信号)に変換し、さらにA/Dコンバータ22によっ
てデジタル信号に変換して画像データを得る。CPU2
6等により、試料10の像に対応する1画面分の画像デ
ータのうちの最大値と最小値を求め、これらの差が最大
となる位置にステージ11が移動するように、ステージ
移動機構18を制御する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料の微小部分に赤外
光を集光させ、透過又は反射赤外光のスペクトルを測定
することにより試料の分析を行なう赤外顕微鏡に関する
ものであり、更に詳しくは、このような赤外顕微鏡にお
けるオートフォーカス機能(自動的に焦点を合わせる機
能)に関する。
光を集光させ、透過又は反射赤外光のスペクトルを測定
することにより試料の分析を行なう赤外顕微鏡に関する
ものであり、更に詳しくは、このような赤外顕微鏡にお
けるオートフォーカス機能(自動的に焦点を合わせる機
能)に関する。
【0002】
【従来の技術】赤外顕微鏡で試料の微小部分の分析を行
なうためには、目的とする微小な部分に赤外光を集光さ
せなければならないが、このために従来は、試料への赤
外光の照射に先立ち、可視光を用いて通常の顕微鏡の場
合と同様に測定者が手動で焦点合わせを行なっていた。
なうためには、目的とする微小な部分に赤外光を集光さ
せなければならないが、このために従来は、試料への赤
外光の照射に先立ち、可視光を用いて通常の顕微鏡の場
合と同様に測定者が手動で焦点合わせを行なっていた。
【0003】一方、スチルカメラやビデオカメラでは種
々の方法でオートフォーカス機能が実現されている。例
えば、ハンディタイプのビデオカメラにおいて、以下の
ようにしてオートフォーカス機能を実現している。図5
に示すように、固定光学系53の他に焦点合わせのため
の移動可能な光学系52を備えており、これらの両光学
系を通過してCCD素子54に達した光は、そのCCD
素子54で電気信号に変換される。いま、ビデオカメラ
の移動光学系52を移動させると、CCD素子54に焦
点が合う被写体の位置(合焦位置)が変わる。ここで、
ビデオカメラ内のCCD素子54から得られる画像デー
タを用いて画像のコントラストの高低を調べると、通
常、被写体の位置が合焦位置にあるときコントラストが
最も高く、合焦位置から離れるにつれてコントラストが
下がる。そこで、ビデオカメラでは、移動光学系52を
移動させながらコントラストを表わす所定のコントラス
ト関数の値を計算し、この値が最大(極大)になるよう
に移動光学系52の位置を設定することにより、焦点合
わせを行なっている。
々の方法でオートフォーカス機能が実現されている。例
えば、ハンディタイプのビデオカメラにおいて、以下の
ようにしてオートフォーカス機能を実現している。図5
に示すように、固定光学系53の他に焦点合わせのため
の移動可能な光学系52を備えており、これらの両光学
系を通過してCCD素子54に達した光は、そのCCD
素子54で電気信号に変換される。いま、ビデオカメラ
の移動光学系52を移動させると、CCD素子54に焦
点が合う被写体の位置(合焦位置)が変わる。ここで、
ビデオカメラ内のCCD素子54から得られる画像デー
タを用いて画像のコントラストの高低を調べると、通
常、被写体の位置が合焦位置にあるときコントラストが
最も高く、合焦位置から離れるにつれてコントラストが
下がる。そこで、ビデオカメラでは、移動光学系52を
移動させながらコントラストを表わす所定のコントラス
ト関数の値を計算し、この値が最大(極大)になるよう
に移動光学系52の位置を設定することにより、焦点合
わせを行なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】顕微鏡の光学系が通常
のカメラ等の光学系と異なるところは、焦点深度が非常
に浅いということである。このため、操作者が顕微鏡の
接眼レンズを覗きながら焦点合わせを行なう際、注意深
く行なわないとすぐに合焦位置を通過してしまうので、
顕微鏡における焦点合わせ操作は従来より非常に時間が
掛かり、かつ、目の疲れるものであった。赤外顕微鏡の
場合、これに加え、分析を主目的とするものであるた
め、試料の表面に特徴が無いものについても焦点合わせ
を行なわなければならないことがあり、特に焦点合わせ
が困難となっていた。さらに、一般にガラスは赤外光を
吸収しやすいため、赤外顕微鏡における赤外光光学系
は、通常、反射鏡によって構成されている。このため、
光学系の各種収差を完全に除去することが困難であっ
て、正確な合焦位置というものが一義的に確定し難いと
いう赤外顕微鏡特有の問題があり、測定者により、或い
は測定毎に、合焦位置のバラツキが発生し、赤外顕微測
定の再現性を損なっていた。
のカメラ等の光学系と異なるところは、焦点深度が非常
に浅いということである。このため、操作者が顕微鏡の
接眼レンズを覗きながら焦点合わせを行なう際、注意深
く行なわないとすぐに合焦位置を通過してしまうので、
顕微鏡における焦点合わせ操作は従来より非常に時間が
掛かり、かつ、目の疲れるものであった。赤外顕微鏡の
場合、これに加え、分析を主目的とするものであるた
め、試料の表面に特徴が無いものについても焦点合わせ
を行なわなければならないことがあり、特に焦点合わせ
が困難となっていた。さらに、一般にガラスは赤外光を
吸収しやすいため、赤外顕微鏡における赤外光光学系
は、通常、反射鏡によって構成されている。このため、
光学系の各種収差を完全に除去することが困難であっ
て、正確な合焦位置というものが一義的に確定し難いと
いう赤外顕微鏡特有の問題があり、測定者により、或い
は測定毎に、合焦位置のバラツキが発生し、赤外顕微測
定の再現性を損なっていた。
【0005】本発明はこのような各種困難を解決し、容
易にかつ短時間に、しかも、再現性良く、測定を行なう
ことができる赤外顕微鏡を提供することを目的とする。
易にかつ短時間に、しかも、再現性良く、測定を行なう
ことができる赤外顕微鏡を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、ステージ上に載置された試料の微小な
部分に光学系によって赤外光を集光させ、その透過又は
反射赤外光のスペクトルを測定することにより試料の分
析を行なう赤外顕微鏡において、可視光を用い前記光学
系によって得られる前記試料の像より画像信号を生成す
る撮像手段と、1画面分の前記画像信号より、所定のコ
ントラスト値を算出するコントラスト値算出手段と、前
記ステージと前記光学系との相対位置を、前記光学系に
より定まる少なくとも大小2種の移動単位毎に光軸方向
に移動させる移動手段と、最初は大移動単位で、次に小
移動単位で上記相対位置を移動させつつ前記コントラス
ト値算出手段により算出されるコントラスト値を検出す
ることにより、コントラスト値が最大となる合焦位置を
検出し、前記ステージ及び/又は前記光学系を該合焦位
置に移動させる制御手段と、を備える構成としている。
め、本発明では、ステージ上に載置された試料の微小な
部分に光学系によって赤外光を集光させ、その透過又は
反射赤外光のスペクトルを測定することにより試料の分
析を行なう赤外顕微鏡において、可視光を用い前記光学
系によって得られる前記試料の像より画像信号を生成す
る撮像手段と、1画面分の前記画像信号より、所定のコ
ントラスト値を算出するコントラスト値算出手段と、前
記ステージと前記光学系との相対位置を、前記光学系に
より定まる少なくとも大小2種の移動単位毎に光軸方向
に移動させる移動手段と、最初は大移動単位で、次に小
移動単位で上記相対位置を移動させつつ前記コントラス
ト値算出手段により算出されるコントラスト値を検出す
ることにより、コントラスト値が最大となる合焦位置を
検出し、前記ステージ及び/又は前記光学系を該合焦位
置に移動させる制御手段と、を備える構成としている。
【0007】
【作用】このような構成によると、ステージ上に載置さ
れた試料の像を形成する光が撮像手段によって電気信号
に変換され、その像に対応する画像信号が得られる。そ
して、制御手段がコントラスト値算出手段及び移動手段
を制御することにより、最初は大移動単位で、次に小移
動単位でステージと光学系との相対位置を移動させなが
ら、1画面分の前記画像信号より所定のコントラスト値
を検出する。これにより、まず、ステージの移動範囲内
の大移動単位毎の各位置におけるコントラスト値が得ら
れ、制御手段は、このコントラスト値に基づき合焦位置
付近へステージ又は/及び光学系を移動させる。次に、
小移動単位毎の各位置におけるコントラスト値が得ら
れ、制御手段は、このコントラスト値に基づきより正確
な合焦位置へステージ又は/及び光学系を移動させる。
なお、上記大小移動単位は光学系によって定まり、光学
系の焦点深度を考慮してその深さの範囲内で大きな値を
大移動単位として選択すれば、コントラスト値が最大と
なる位置を見逃すことなく、確実にかつ短時間で合焦位
置付近にステージ又は/及び光学系を移動させることが
できる。そして、その後に小移動単位で移動させれば、
上記の合焦動作において速度と精度を両立させることが
できる。
れた試料の像を形成する光が撮像手段によって電気信号
に変換され、その像に対応する画像信号が得られる。そ
して、制御手段がコントラスト値算出手段及び移動手段
を制御することにより、最初は大移動単位で、次に小移
動単位でステージと光学系との相対位置を移動させなが
ら、1画面分の前記画像信号より所定のコントラスト値
を検出する。これにより、まず、ステージの移動範囲内
の大移動単位毎の各位置におけるコントラスト値が得ら
れ、制御手段は、このコントラスト値に基づき合焦位置
付近へステージ又は/及び光学系を移動させる。次に、
小移動単位毎の各位置におけるコントラスト値が得ら
れ、制御手段は、このコントラスト値に基づきより正確
な合焦位置へステージ又は/及び光学系を移動させる。
なお、上記大小移動単位は光学系によって定まり、光学
系の焦点深度を考慮してその深さの範囲内で大きな値を
大移動単位として選択すれば、コントラスト値が最大と
なる位置を見逃すことなく、確実にかつ短時間で合焦位
置付近にステージ又は/及び光学系を移動させることが
できる。そして、その後に小移動単位で移動させれば、
上記の合焦動作において速度と精度を両立させることが
できる。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照しつつ本発明の実施例につ
いて説明する。図1は、本発明の一実施例である赤外顕
微鏡の要部の構成を示す図である。本赤外顕微鏡は、試
料10を載せるステージ11の上方に対物光学系13
を、下方にコンデンサ光学系12をそれぞれ備える。対
物光学系13及びコンデンサ光学系12はともにカセグ
レン型反射鏡で構成され、図2に示すように、ステージ
11はこれら二つの光学系の間をステッピングモータを
利用したステージ移動機構18によって移動することが
できる。そして後述の合焦動作により、赤外スペクトル
測定を行なう際には、ステージ11は赤外光が集光する
位置(図2におけるZfの位置)まで移動する。この位
置では対物光学系13及びコンデンサ光学系12が共に
合焦状態となるようになっている。これにより、試料1
0で反射した赤外光のスペクトルを測定する場合(反射
型測定の場合)は、対物光学系13を通過した赤外光が
試料10に集光し、試料10で反射した赤外光が再び対
物光学系13を通過した後に赤外光光学系(図示せず)
により検出器へ導かれ、検出器(図示せず)で検出され
る。一方、試料10を透過した赤外光を測定する場合
(透過型測定の場合)は、コンデンサ光学系12を通過
した赤外光が試料10に集光し、試料10を透過した赤
外光が対物光学系13を通過した後に同様に赤外光光学
系により検出器へ導かれ、検出器で検出される。
いて説明する。図1は、本発明の一実施例である赤外顕
微鏡の要部の構成を示す図である。本赤外顕微鏡は、試
料10を載せるステージ11の上方に対物光学系13
を、下方にコンデンサ光学系12をそれぞれ備える。対
物光学系13及びコンデンサ光学系12はともにカセグ
レン型反射鏡で構成され、図2に示すように、ステージ
11はこれら二つの光学系の間をステッピングモータを
利用したステージ移動機構18によって移動することが
できる。そして後述の合焦動作により、赤外スペクトル
測定を行なう際には、ステージ11は赤外光が集光する
位置(図2におけるZfの位置)まで移動する。この位
置では対物光学系13及びコンデンサ光学系12が共に
合焦状態となるようになっている。これにより、試料1
0で反射した赤外光のスペクトルを測定する場合(反射
型測定の場合)は、対物光学系13を通過した赤外光が
試料10に集光し、試料10で反射した赤外光が再び対
物光学系13を通過した後に赤外光光学系(図示せず)
により検出器へ導かれ、検出器(図示せず)で検出され
る。一方、試料10を透過した赤外光を測定する場合
(透過型測定の場合)は、コンデンサ光学系12を通過
した赤外光が試料10に集光し、試料10を透過した赤
外光が対物光学系13を通過した後に同様に赤外光光学
系により検出器へ導かれ、検出器で検出される。
【0009】赤外顕微鏡では、上記のように赤外光が集
光する位置までステージ11を移動させるために、赤外
スペクトルの測定に先立ち、可視光を用いて焦点合わせ
が行なわれる。この焦点合わせでは、試料10からの光
は、対物光学系13を通過してミラー14で反射した
後、ビデオカメラ16へ入射する。ビデオカメラ16へ
入射した光は電気信号に変換され、これにより、試料1
0の像に対応する輝度信号が得られる。この輝度信号は
電気系ボードへ入力される。電気系ボードは、ビデオア
ンプ21、A/Dコンバータ22、スタチックRAM2
4、DMAコントローラ25、CPU26、モータドラ
イバ28、及びこれらを接続するデータバスから構成さ
れる。ビデオカメラ16からこの電気系ボードへ入力さ
れた輝度信号は、まず、ビデオアンプ21で増幅された
後、A/Dコンバータ22でデジタル信号に変換され
る。このデジタル信号の値は試料10の像に対応する画
像データであり、この画像データはDMAコントローラ
25によってA/Dコンバータ22からスタチックRA
M24へ転送され、そこに記憶される。CPU26は、
1画面分の画像データからその時点のステージ11の位
置(以下「ステージ位置」という)におけるコントラス
ト関数の値を計算する。そしてCPU26は、この計算
結果に基づき、モータドライバ28を介してステージ移
動機構18に制御信号を供給し、合焦位置に向かってス
テージ11を移動させる。ここで、コントラスト関数は
ステージ位置Znの関数であって、本実施例では、ステ
ージ11上の試料10の像に対応する1画面分の画像デ
ータの最大値と最小値との差をコントラスト関数の値と
している。図4(a)はこのようなコントラスト関数全
体の形状を示す図であり、図4(b)はこの関数が最大
となる付近を拡大して示した図である。後述のように、
このコントラスト関数が最大となる位置(図4における
Zf)が合焦位置である。なお、コントラスト関数とし
て、他の関数を採用してもよい。
光する位置までステージ11を移動させるために、赤外
スペクトルの測定に先立ち、可視光を用いて焦点合わせ
が行なわれる。この焦点合わせでは、試料10からの光
は、対物光学系13を通過してミラー14で反射した
後、ビデオカメラ16へ入射する。ビデオカメラ16へ
入射した光は電気信号に変換され、これにより、試料1
0の像に対応する輝度信号が得られる。この輝度信号は
電気系ボードへ入力される。電気系ボードは、ビデオア
ンプ21、A/Dコンバータ22、スタチックRAM2
4、DMAコントローラ25、CPU26、モータドラ
イバ28、及びこれらを接続するデータバスから構成さ
れる。ビデオカメラ16からこの電気系ボードへ入力さ
れた輝度信号は、まず、ビデオアンプ21で増幅された
後、A/Dコンバータ22でデジタル信号に変換され
る。このデジタル信号の値は試料10の像に対応する画
像データであり、この画像データはDMAコントローラ
25によってA/Dコンバータ22からスタチックRA
M24へ転送され、そこに記憶される。CPU26は、
1画面分の画像データからその時点のステージ11の位
置(以下「ステージ位置」という)におけるコントラス
ト関数の値を計算する。そしてCPU26は、この計算
結果に基づき、モータドライバ28を介してステージ移
動機構18に制御信号を供給し、合焦位置に向かってス
テージ11を移動させる。ここで、コントラスト関数は
ステージ位置Znの関数であって、本実施例では、ステ
ージ11上の試料10の像に対応する1画面分の画像デ
ータの最大値と最小値との差をコントラスト関数の値と
している。図4(a)はこのようなコントラスト関数全
体の形状を示す図であり、図4(b)はこの関数が最大
となる付近を拡大して示した図である。後述のように、
このコントラスト関数が最大となる位置(図4における
Zf)が合焦位置である。なお、コントラスト関数とし
て、他の関数を採用してもよい。
【0010】以下、上記の合焦動作の詳細を図3に示す
フローチャートに基づいて説明する。なお、合焦動作の
開始直後は、ステージ11はその移動範囲の最下部Z0
にあるものとする。まずステップS10において、ステ
ージ11上の試料10の像に対応する輝度信号をA/D
コンバータ22でデジタル信号に変換する際のサンプリ
ングの間隔を設定する。ここでは、ビデオカメラ16で
画像(試料10の像を形成する光)を電気信号に変換す
る際の走査線のすべてについてサンプリングするのでは
なく、合焦動作の速度を上げるため、走査線を間引いて
所定の本数置きにサンプリングするように設定する。次
にステップS20において、初期値の設定を行なう。す
なわち、ステージ11を移動させた回数を表わす変数n
を0に、ステージ11の1回分の移動距離(以下「移動
間隔」という)LをL1に、それぞれ設定する。ここで
L1は、対物光学系13の焦点深度を考慮して、その深
さ以内の値となるように設定する。また、n=0のとき
のステップS70での処理の都合上、コントラスト関数
C(Z-1)の値を0に設定する。
フローチャートに基づいて説明する。なお、合焦動作の
開始直後は、ステージ11はその移動範囲の最下部Z0
にあるものとする。まずステップS10において、ステ
ージ11上の試料10の像に対応する輝度信号をA/D
コンバータ22でデジタル信号に変換する際のサンプリ
ングの間隔を設定する。ここでは、ビデオカメラ16で
画像(試料10の像を形成する光)を電気信号に変換す
る際の走査線のすべてについてサンプリングするのでは
なく、合焦動作の速度を上げるため、走査線を間引いて
所定の本数置きにサンプリングするように設定する。次
にステップS20において、初期値の設定を行なう。す
なわち、ステージ11を移動させた回数を表わす変数n
を0に、ステージ11の1回分の移動距離(以下「移動
間隔」という)LをL1に、それぞれ設定する。ここで
L1は、対物光学系13の焦点深度を考慮して、その深
さ以内の値となるように設定する。また、n=0のとき
のステップS70での処理の都合上、コントラスト関数
C(Z-1)の値を0に設定する。
【0011】上記の初期値設定後はステップS30へ進
み、ステージ位置がZnのときの試料10の像の画像デ
ータ(試料10の像に対応する輝度信号をサンプリング
してデジタル化することによって得られたデジタル信号
の値)を、DMAコントローラ25によってスタチック
RAM24へ転送し、そこに記憶する。次にCPU26
が、スタチックRAM24に記憶された1画面分の画像
データのうちの最大値と最小値を求め(ステップS4
0)、この最大値と最小値の差を、コントラスト関数C
(Zn)の値とする(ステップS50)。そして、次の
ステップS60で移動間隔LがL1か否かを判定し、L
1であればステップS70へ進み、L1でなければステ
ップS120へ進む。最初にこのステップへ来た時点で
は、移動間隔はL1であるのでステップS70へ進むこ
とになる。
み、ステージ位置がZnのときの試料10の像の画像デ
ータ(試料10の像に対応する輝度信号をサンプリング
してデジタル化することによって得られたデジタル信号
の値)を、DMAコントローラ25によってスタチック
RAM24へ転送し、そこに記憶する。次にCPU26
が、スタチックRAM24に記憶された1画面分の画像
データのうちの最大値と最小値を求め(ステップS4
0)、この最大値と最小値の差を、コントラスト関数C
(Zn)の値とする(ステップS50)。そして、次の
ステップS60で移動間隔LがL1か否かを判定し、L
1であればステップS70へ進み、L1でなければステ
ップS120へ進む。最初にこのステップへ来た時点で
は、移動間隔はL1であるのでステップS70へ進むこ
とになる。
【0012】ステップS70では、現在のステージ位置
Znでのコントラスト関数の値C(Zn)と、一つ前のス
テージ位置Zn-1でのコントラスト関数の値C(Zn-1)
との大小を比較し、現在のステージ位置Znでの値の方
が大きければステップS80へ進み、一つ前のステージ
位置Zn-1での値の方が大きければステップS110へ
進む。ステップS80ではnの値を1だけ増加させ、次
のステップS90では、ステージ11を上方に間隔L1
だけ移動させる。この後、ステップS30へ戻り、ステ
ップS70におけるコントラスト関数値の大小の判定に
おいてC(Zn)≧C(Zn-1)となる限り、ステップS
30→S40→S50→S60→S70→S80→S9
0→S30というループを繰り返し実行する。そして、
ステップS70においてC(Zn)<C(Zn-1)と判定
されれば、ステップS110で移動間隔LとしてL1よ
りも小さな値L2を設定し、ステップS130へ進む。
Znでのコントラスト関数の値C(Zn)と、一つ前のス
テージ位置Zn-1でのコントラスト関数の値C(Zn-1)
との大小を比較し、現在のステージ位置Znでの値の方
が大きければステップS80へ進み、一つ前のステージ
位置Zn-1での値の方が大きければステップS110へ
進む。ステップS80ではnの値を1だけ増加させ、次
のステップS90では、ステージ11を上方に間隔L1
だけ移動させる。この後、ステップS30へ戻り、ステ
ップS70におけるコントラスト関数値の大小の判定に
おいてC(Zn)≧C(Zn-1)となる限り、ステップS
30→S40→S50→S60→S70→S80→S9
0→S30というループを繰り返し実行する。そして、
ステップS70においてC(Zn)<C(Zn-1)と判定
されれば、ステップS110で移動間隔LとしてL1よ
りも小さな値L2を設定し、ステップS130へ進む。
【0013】図4(b)からわかるように、この時点で
ステージ11は、コントラスト関数が最大となるステー
ジ位置Zfを通り過ぎている。コントラストが最大とな
るとき可視光について合焦状態にあり、赤外光はこのと
きのステージ位置の試料に対して集光するように設定さ
れているので、以下のステップでは、コントラスト関数
が最大となる合焦位置Zfに向かってステージ11を下
方へ移動させる。すなわち、ステップS130でnを1
だけ増加させ、ステップS140でステージ11を下方
に間隔L2だけ移動させる。この後、ステップS30へ
戻り、ステップS120におけるコントラスト関数値の
大小の判定においてC(Zn)≧C(Zn-1)となる限
り、ステップS30→S40→S50→S60→S12
0→S130→S140→S30というループを繰り返
し実行する。そして、ステップS120においてC(Z
n)<C(Zn-1)と判定されれば、ステップS150へ
進む。図4(b)からわかるように、この時点でステー
ジ11は合焦位置Zfを通り過ぎているので、ステップ
S150でステージを一つ前の位置Zn-1へ戻して合焦
動作を終了する。この終了時点において、コントラスト
関数が最大となり、ステージ11はほぼ合焦位置Zfに
ある。
ステージ11は、コントラスト関数が最大となるステー
ジ位置Zfを通り過ぎている。コントラストが最大とな
るとき可視光について合焦状態にあり、赤外光はこのと
きのステージ位置の試料に対して集光するように設定さ
れているので、以下のステップでは、コントラスト関数
が最大となる合焦位置Zfに向かってステージ11を下
方へ移動させる。すなわち、ステップS130でnを1
だけ増加させ、ステップS140でステージ11を下方
に間隔L2だけ移動させる。この後、ステップS30へ
戻り、ステップS120におけるコントラスト関数値の
大小の判定においてC(Zn)≧C(Zn-1)となる限
り、ステップS30→S40→S50→S60→S12
0→S130→S140→S30というループを繰り返
し実行する。そして、ステップS120においてC(Z
n)<C(Zn-1)と判定されれば、ステップS150へ
進む。図4(b)からわかるように、この時点でステー
ジ11は合焦位置Zfを通り過ぎているので、ステップ
S150でステージを一つ前の位置Zn-1へ戻して合焦
動作を終了する。この終了時点において、コントラスト
関数が最大となり、ステージ11はほぼ合焦位置Zfに
ある。
【0014】上記の合焦動作では、まずL1という比較
的大きな間隔(しかし、コントラスト関数のピーク幅よ
りも小さく、ピークを逃すことはない)でステージ11
を上方へ移動させており、これにより、比較的短時間で
合焦位置付近までステージ11を移動させることができ
る。次にL2という比較的小さな間隔でステージを下方
に移動させており、これにより、効率よくしかも高精度
に合焦位置までステージ11を移動させることができ
る。このように本実施例では、移動間隔を2段階に変え
ることにより、合焦動作において速度と精度を両立させ
ている。
的大きな間隔(しかし、コントラスト関数のピーク幅よ
りも小さく、ピークを逃すことはない)でステージ11
を上方へ移動させており、これにより、比較的短時間で
合焦位置付近までステージ11を移動させることができ
る。次にL2という比較的小さな間隔でステージを下方
に移動させており、これにより、効率よくしかも高精度
に合焦位置までステージ11を移動させることができ
る。このように本実施例では、移動間隔を2段階に変え
ることにより、合焦動作において速度と精度を両立させ
ている。
【0015】以上の合焦動作によってステージ11を合
焦位置に移動させた後に赤外光を照射すると、反射型測
定では対物光学系13により、透過型測定ではコンデン
サ光学系12により、赤外光はステージ11上の試料1
0に集光するようになっているので、試料10の微小な
部分について赤外スペクトルの測定(赤外顕微測定)を
行なうことができる。このように赤外顕微鏡においてオ
ートフォーカス機能を実現すれば、試料の微小な部分に
赤外光を集光させるための操作が自動化されるので、赤
外顕微測定に必要な操作が簡略化される。この結果、測
定操作が容易になるとともに測定作業の効率も向上す
る。
焦位置に移動させた後に赤外光を照射すると、反射型測
定では対物光学系13により、透過型測定ではコンデン
サ光学系12により、赤外光はステージ11上の試料1
0に集光するようになっているので、試料10の微小な
部分について赤外スペクトルの測定(赤外顕微測定)を
行なうことができる。このように赤外顕微鏡においてオ
ートフォーカス機能を実現すれば、試料の微小な部分に
赤外光を集光させるための操作が自動化されるので、赤
外顕微測定に必要な操作が簡略化される。この結果、測
定操作が容易になるとともに測定作業の効率も向上す
る。
【0016】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、赤
外顕微鏡において試料の微小部分に赤外光を集光させる
ために必要な焦点合わせが自動的にかつ短時間で行なわ
れるので、赤外顕微測定を容易にかつ効率よく行なうこ
とができ、測定者の目の疲れも防止される。
外顕微鏡において試料の微小部分に赤外光を集光させる
ために必要な焦点合わせが自動的にかつ短時間で行なわ
れるので、赤外顕微測定を容易にかつ効率よく行なうこ
とができ、測定者の目の疲れも防止される。
【0017】また、本発明によれば、焦点合わせが機械
的に行なわれるため、合焦位置が一義的に決定され、再
現性の良い赤外顕微測定を行なうことができる。さら
に、試料表面に特徴のない場合でも確実に焦点合わせを
行なうことができるため、目視による焦点合わせのため
に試料を特別に調整するという必要がなくなり、測定時
の焦点合わせの作業のみならず測定前の試料調整作業に
おいても省力化が可能となる。
的に行なわれるため、合焦位置が一義的に決定され、再
現性の良い赤外顕微測定を行なうことができる。さら
に、試料表面に特徴のない場合でも確実に焦点合わせを
行なうことができるため、目視による焦点合わせのため
に試料を特別に調整するという必要がなくなり、測定時
の焦点合わせの作業のみならず測定前の試料調整作業に
おいても省力化が可能となる。
【図1】 本発明の一実施例である赤外顕微鏡の要部の
構成を示す図。
構成を示す図。
【図2】 前記赤外顕微鏡におけるステージの移動を示
す図。
す図。
【図3】 前記赤外顕微鏡における合焦動作を示すフロ
ーチャート。
ーチャート。
【図4】 前記赤外顕微鏡における合焦動作で使用する
コントラスト関数を示す図。
コントラスト関数を示す図。
【図5】 ハンディタイプのビデオカメラにおけるオー
トフォーカスの機構を示す図。
トフォーカスの機構を示す図。
10…試料 11…ステージ 12…コンデンサ光学系(下部カセグレン) 13…対物光学系(上部カセグレン) 16…ビデオカメラ(撮像手段) 18…ステージ移動機構(移動手段) 26…CPU(コントラスト値算出手段、制御手段)
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02B 7/36 21/00 8106−2K
Claims (1)
- 【請求項1】 ステージ上に載置された試料の微小な部
分に光学系によって赤外光を集光させ、その透過又は反
射赤外光のスペクトルを測定することにより試料の分析
を行なう赤外顕微鏡において、 可視光を用い前記光学系によって得られる前記試料の像
より画像信号を生成する撮像手段と、 1画面分の前記画像信号より、所定のコントラスト値を
算出するコントラスト値算出手段と、 前記ステージと前記光学系との相対位置を、前記光学系
により定まる少なくとも大小2種の移動単位毎に光軸方
向に移動させる移動手段と、 最初は大移動単位で、次に小移動単位で上記相対位置を
移動させつつ前記コントラスト値算出手段により算出さ
れるコントラスト値を検出することにより、コントラス
ト値が最大となる合焦位置を検出し、前記ステージ及び
/又は前記光学系を該合焦位置に移動させる制御手段
と、 を備えることを特徴とする赤外顕微鏡。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28696992A JPH06118296A (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 赤外顕微鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28696992A JPH06118296A (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 赤外顕微鏡 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06118296A true JPH06118296A (ja) | 1994-04-28 |
Family
ID=17711306
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28696992A Pending JPH06118296A (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 赤外顕微鏡 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06118296A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007286147A (ja) * | 2006-04-13 | 2007-11-01 | Jasco Corp | 赤外顕微鏡 |
JP2009539087A (ja) * | 2006-05-30 | 2009-11-12 | コミッサリア タ レネルジー アトミーク | 反射率測定による特性評価の測定装置と方法 |
-
1992
- 1992-09-30 JP JP28696992A patent/JPH06118296A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007286147A (ja) * | 2006-04-13 | 2007-11-01 | Jasco Corp | 赤外顕微鏡 |
JP2009539087A (ja) * | 2006-05-30 | 2009-11-12 | コミッサリア タ レネルジー アトミーク | 反射率測定による特性評価の測定装置と方法 |
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