JPH06101556A - 内燃機関用ノック制御装置 - Google Patents

内燃機関用ノック制御装置

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Publication number
JPH06101556A
JPH06101556A JP4251089A JP25108992A JPH06101556A JP H06101556 A JPH06101556 A JP H06101556A JP 4251089 A JP4251089 A JP 4251089A JP 25108992 A JP25108992 A JP 25108992A JP H06101556 A JPH06101556 A JP H06101556A
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JP
Japan
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knock
noise
cylinder
predetermined period
reflection
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP4251089A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuji Higashide
哲司 東出
Toshio Iwata
俊雄 岩田
Shoichi Kato
昭一 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp, Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、制御効率の劣化を防止した内燃
機関用ノック制御装置を得る。 【構成】 ノック判別手段42からのノック判別信号Δ
Vがノイズによる誤判別であることを気筒毎に判定して
ノイズ判別信号Vkを出力するノイズ判別部5と、ノイ
ズ判別信号が出力された気筒に対してノック判別信号に
よる反映を所定期間にわたって制限する制限手段6と、
所定期間を内燃機関の運転条件L及びReに応じたマッ
プデータとして記憶するデータ記憶手段6とを設け、通
常はノック判別信号に基づいて各気筒毎にノック抑制用
の遅角反映処理を行い、ノック判別信号がノイズによる
誤判別であると判定された場合には所定期間だけ遅角反
映を制限して、各気筒毎に不要な遅角制御を抑制すると
共に、制限手段がマップデータを参照して運転条件に応
じた所定期間を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車用ガソリンエ
ンジン等の内燃機関のノックを検出して制御パラメータ
をノック抑制方向に制御する装置に関し、特にノイズに
よるノック誤判別を判定した場合に、ノック抑制用の反
映を運転条件に応じた所定期間だけ気筒毎に制限する内
燃機関用ノック制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用ガソリンエンジン等の
内燃機関は複数の気筒により駆動されており、効率的に
出力トルクを得るために、マイクロコンピュータ(EC
U)を用い、各気筒毎の点火時期及び燃料噴射順序等を
負荷状態等に応じて制御している。
【0003】しかし、点火位置が進角側に制御され過ぎ
ると、異常燃焼によりノッキングと呼ばれる振動が発生
して気筒を損傷するおそれがある。これを防ぐため、従
来より、点火時に異常振動を検出したときには、内燃機
関の制御パラメータをノック抑制側に制御(例えば、振
動に応じて気筒点火位置を遅角側に補正)している。
【0004】図7は従来の内燃機関用ノック制御装置を
示すブロック図である。図において、1は内燃機関駆動
用の気筒の1つ又は各々に取り付けられたノックセンサ
であり、振動検出用の圧電素子等からなっている。2は
ノックセンサ1の出力信号Aを受信して1点火毎のピー
クレベルPを生成するインタフェース回路であり、ノッ
キング特有の周波数(例えば、7kHz程度)を通過させるフ
ィルタ21と、フィルタ21を通した出力信号Aのピークレ
ベルPを各気筒の基準クランク角位置毎に保持するピー
クホールド回路22とを備えている。31はピークレベルP
をデジタル値Vpに変換するAD変換器である。
【0005】4はAD変換されたピークレベルVpに基
づいて各気筒の点火を遅角制御すると共に、ピークホー
ルド回路22のマスク信号Mを出力するECUであり、各
サイクルのピークレベルVpに基づいてスレッショルド
レベル(ピーク閾値)VTHを生成するピーク閾値演算部
41と、ピークレベルVpとピーク閾値VTHとを比較して
偏差レベルΔVを生成する減算部42と、偏差レベルΔV
に基づいて気筒点火位置を遅角側に反映させるための遅
角制御角θRを生成する遅角反映処理部43と、を備えてい
る。
【0006】遅角反映処理部43は、偏差レベルΔVに基
づいて1点火毎の遅角量ΔθRを演算する遅角量演算部44
と、遅角量ΔθRを順次加算してその時点遅角制御角θR
を生成する遅角量積算部45とから構成されている。減算
部42は、ノックセンサ1の出力信号Aに対応したピーク
レベルVpに基づいて偏差レベル(ノック判別信号)Δ
Vを出力するノック判別手段を構成している。又、遅角
反映処理部43は、偏差レベルΔVに基づいて内燃機関の
制御パラメータをノック抑制方向に制御する制御手段を
構成している。
【0007】尚、所定期間毎に生成されるマスク信号M
は、内燃機関の回転に同期した気筒の基準位置に対応し
ており、例えば、各気筒の第1の基準位置B75°で立ち
上がり且つ第2の基準位置B5°で立ち下がるパルスか
らなっている(図2参照)。従って、ピークホールド回路
22は、1つの気筒の第1の基準位置B75°から第2の基
準位置B5°までの間はディスエーブルとなり、第2の
基準位置B5°から次の気筒の第1の基準位置B75°ま
での間はイネーブルとなって、ピークレベルPを保持す
るようになっている。
【0008】次に、図7を参照しながら従来の内燃機関
用ノック制御装置の動作について説明する。通常、各気
筒は、TDC(上死点=0°)より遅角側で点火される
ので、混合気の爆発は、TDCから10°〜60°程度過ぎ
たクランク角度位置A10°〜A60°付近で起こり、異常
燃焼によるノックも、この爆発タイミングで発生する。
従って、ノックが発生した場合、ノックセンサ1の出力
信号Aは、A10°〜A60°付近で周期的に大きい振幅を
有する波形となる(図2参照)。
【0009】インタフェース回路2内のフィルタ21は、
出力信号Aのうちのノック振動による周波数を通過さ
せ、ピークホールド回路22は出力信号Aのピークレベル
Pを出力する。このとき、ECU4は、出力信号Aのピ
ーク波形を効率的に受信するために、ピークホールド回
路22に対してマスク信号Mを出力する。
【0010】ECU4は、デジタル値に変換されたピー
クレベルVpを取り込み、ピーク閾値演算部41におい
て、各サイクルのピークレベルVpを平均化して増幅
し、更に出力信号Aに含まれるバックグランドにオフセ
ット加算した値、ノック検出基準となるピーク閾値VTH
を生成する。
【0011】減算部42は、ピークレベルVpがピーク閾
値VTHを越えたときに、ノック発生を判別して偏差レベ
ルΔV(=Vp−VTH)をHレベルとし、遅角反映処理部
43に入力する。
【0012】遅角反映処理部43内の遅角量演算部44は、
偏差レベルΔVに基づいて、ノック抑制に必要な1点火
毎の遅角量ΔθRを演算し、遅角量積算部45は遅角量Δ
θRに基づいて、ノック抑制方向に点火位置を遅角させる
ための遅角制御角θRを出力する。このとき、遅角制御
角θRは、以下のように表わされる。
【0013】θR=θRo+ΔθR
【0014】但し、θRoは前回の遅角制御角である。こ
れにより、制御対象となる気筒の点火位置はノック抑制
側に遅角補正され、ノックは発生しなくなる。しかし、
各気筒は、駆動サイクル中に種々の物理的振動にさらさ
れており、ノックセンサ1の出力信号Aにはノイズが含
まれている。例えば、各気筒において燃料混合気を吸入
及び圧縮したり爆発後の燃焼気体を排気するために、バ
ルブを開閉駆動しており、点火時期と重なってバルブの
開閉衝撃が振動となって検出されることがある。
【0015】通常、このようなノイズ振動はピーク閾値
THをわずかに越える程度のレベルであり、レベル変動
が小さく且つ一定期間持続して周期的に発生する。従っ
て、ノイズ振動は、実際のノック振動よりも小さいレベ
ルであるが、ピーク閾値VTHを越えることは十分考えら
れる。
【0016】もし、ノイズをノックと誤判別して遅角制
御を行うと、気筒点火位置がノック検出毎に積算遅角さ
れてしまい、気筒の制御効率が著しく損なわれてしま
う。特に、1つの気筒のみにノックセンサ1を取り付け
た場合には、誤検出によって全気筒の制御効率が劣化
し、内燃機関の制御上大きな問題となる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従来の内燃機関用ノッ
ク制御装置は以上のように、単に、ピークレベルVpと
ピーク閾値VTHとの比較結果に基づいて気筒点火位置を
遅角反映処理しているので、ノックセンサ1の出力信号
Aがピーク閾値VTHを越えるようなノイズを含んでいた
場合、ノイズであることを判別することができない。従
って、ノイズをノックとして誤検出し、気筒点火位置を
連続的に遅角制御してしまい、制御効率が大きく損なわ
れるという問題点があった。
【0018】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、気筒毎にノックセンサの出力信
号を判別し、ノックレベルがノイズレベルと判定された
場合には、所定期間にわたって気筒毎に誤判別による反
映を防止して、制御効率の劣化を防止した内燃機関用ノ
ック制御装置を得ることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明に係る内燃機関
用ノック制御装置は、ノック判別手段からのノック判別
信号がノイズによる誤判別であることを気筒毎に判定し
てノイズ判別信号を出力するノイズ判別部と、ノイズ判
別信号が出力された気筒に対してノック判別信号による
反映を所定期間にわたって制限する制限手段と、所定期
間を内燃機関の運転条件に応じたマップデータとして記
憶するデータ記憶手段とを備え、制限手段がマップデー
タを参照して運転条件に応じた所定期間を設定するよう
にしたものである。
【0020】
【作用】この発明においては、通常はノック判別信号に
基づいて各気筒毎にノック抑制用の遅角反映処理を行
い、ノック判別信号がノイズによる誤判別であると判定
された場合には、運転条件に応じた所定期間だけ遅角反
映を制限し、各気筒毎に不要な遅角制御を抑制する。
【0021】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例1を図について説明
する。図1はこの発明の実施例1による内燃機関用ノッ
ク制御装置のECUを示すブロック図であり、31、41〜
45、Vp、VTH、ΔV、ΔθR及びθRは前述と同様のも
のである。又、図1に図示されない構成は図7に示した
通りである。
【0022】5は1点火毎の遅角量ΔθRに基づいて偏差
レベルΔVがノイズによる誤判別であることを気筒毎に
判別するノイズ判別部であり、各気筒毎に対応したノイ
ズ判別信号Vkを出力する。
【0023】ノイズ判別部5は、ノイズ閾値のうちの上
限閾値VN1を生成する上限閾値発生部51と、ノイズ閾値
のうちの下限閾値VN2を生成する下限閾値発生部52と、
遅角量ΔθRと上限閾値VN1とを比較する比較部53と、
遅角量ΔθRと下限閾値VN2とを比較する比較部54と、
比較部53及び54の出力信号の論理積をとってノイズ判別
信号Vkを出力するアンドゲート55とを備えている。
【0024】ノイズ判別部5内の比較部53は、遅角量Δ
θRが上限閾値VN1以下のときに出力信号をHレベルと
し、比較部54は、遅角量ΔθRが下限閾値VN2以上のとき
に出力信号をHレベルとし、アンドゲート55は、遅角量
ΔθRが上限閾値VN1と下限閾値VN2との間のウィンド
範囲内のときにノイズ判別信号VkをHレベルとする。
【0025】6はノイズ判別信号Vkに基づいて気筒毎
に対応した遅角反映制限信号Vcを生成する遅角反映制
限部であり、クランク角センサ等からなる各種センサか
ら運転条件、例えば、負荷L及び回転数Reが入力され
ている。遅角反映制御部6は、ノイズ判別信号Vkが出
力された気筒に対して偏差レベルΔVによる反映を制限
するための制限手段と、所定期間を内燃機関の運転条件
に応じたマップデータとして記憶するデータ記憶手段と
を含んでおり、制限手段は、データ記憶手段内のマップ
データを参照して、運転条件L及びReに応じた所定期
間を設定する。
【0026】又、遅角反映制限部6は、気筒毎にノイズ
判別信号Vkの発生回数を計数するカウンタCN1を含
み、ノイズ判別信号Vkが所定回数n1以上出力されたと
きに、遅角反映制限信号Vcを生成して制御気筒に対す
る偏差レベルΔVによる遅角反映を制限する。遅角反映
制限信号Vcは、遅角反映処理部43内の遅角量積算部45
に入力され、遅角量ΔθRを積算を禁止する。
【0027】更に、遅角反映制限部6は、一定時間ΔT
毎に出力されるタイマパルスを計数するタイマカウンタ
CN2を含み、所定期間T2(=ΔT×n2)に対応する所
定期間回数n2(以下、n2を単に所定期間という)に達し
たときに、遅角反映制限信号Cの生成を停止して遅角反
映制限を解除する。
【0028】次に、図1及び図7と共に、図2の波形
図、図3のフローチャート図及び図4〜図6の特性図を
参照しながら、この発明の実施例1による内燃機関用ノ
ック制御装置の動作について説明する。尚、初期設定に
より、ノイズ判定用の上限閾値VN1及び下限閾値VN2
並びに所定回数n1等が予め設定されており、遅角反映
制限部6内のカウンタCN1及びタイマカウンタCN2
全てクリアされているものとする。
【0029】又、所定期間n2は、遅角反映処理毎に、
負荷L及び回転数Reに応じて、データ記憶手段内のマ
ップデータにより設定される。通常、内燃機関の負荷L
が小さいほどノックが発生しにくく且つノイズが発生し
易いので、ノイズによる遅角反映を抑制するためには、
図4のように、負荷Lが小さいほど遅角反映制限用の所
定期間n2を大きく設定する必要がある。
【0030】又、回転数Reが高いほどノック及びノイ
ズが発生し易いので、ノイズによる遅角反映を抑制する
ためには、図5のように、回転数Reが高いほど所定期
間n2を若干大きく設定する必要がある。図4及び図5
の各マップデータを三次元で表わすと、図6の一点鎖線
ようになり、実際のデータ記憶手段内には、負荷L及び
回転数Reに応じた図6のようなマップデータが格納さ
れている。
【0031】ノックセンサ1は、内燃機関の振動を気筒
毎に検出し、ノック状態検出用の出力信号Aを生成す
る。出力信号Aは、図2のように、燃焼順に、#1、#
3、#4及び#2の各気筒のピーク波形を周期的に含ん
でいる。通常、ノイズ波形は、図示したように特定の1
〜2気筒から発生し、又、そのノイズレベルは任意の期
間においてほぼ一定であり、且つノックによるピークレ
ベルVpより小さい。
【0032】インタフェース回路2は、前述と同様に、
各気筒の点火毎にピークレベルPを生成し、ECU4
は、デジタル変換されたピークレベルVpを取り込む。
このとき、ピークレベルVpの値は、各気筒の第1の基
準位置B75°においてサンプリングされる。
【0033】ECU4は、入力されたピークレベルVp
が第N気筒からのものであるか否かを判定し(ステップS
1)、第N気筒からのものであれば第N気筒に対応するル
ーチンを実行し、他の気筒であれば他気筒のルーチンを
実行する。図3に示した遅角反映処理ルーチンは各気筒
毎に実行されることは言うまでもない。ECU4内の減
算部42は、ピークレベルVpからピーク閾値VTHを減算
して、以下のように偏差レベルΔVを算出する(ステッ
プS2)。
【0034】ΔV=Vp−VTH
【0035】又、遅角反映処理部43は、偏差レベルΔV
が、ΔV>0であるか否かを判定する(ステップS3)。も
し、ΔV>0の場合には、偏差レベルΔVに基づいて、
対象とする第N気筒の点火位置を遅角反映させるため、
遅角量演算部44において、1点火毎の遅角量ΔθRを、
以下のように求める(ステップS4)。
【0036】ΔθR=L′・ΔV/VTH
【0037】但し、L′は反映率である。このとき、遅
角量ΔθRは、ピーク閾値VTHにより正規化されているの
で、ピークレベルVp及び偏差レベルΔVの大きさが変
動しても、常に適切な遅角量ΔθRを算出することがで
きる。
【0038】一方、ノイズ判別部5内の比較部53は、遅
角量ΔθRをノイズ閾値となる上限閾値VN1と比較し
て、以下を満たすか否かを判定する(ステップS5)。
【0039】ΔθR≦VN1
【0040】又、比較部54は、遅角量ΔθRを下限閾値V
N2と比較して、以下を満たすか否かを判定する(ステッ
プS6)。
【0041】ΔθR≧VN2
【0042】通常、ピークレベルVpに含まれるノイズ
レベルは、上限閾値VN1で規定されるノックレベルより
小さく、且つ下限閾値VN2で規定される所定レベルより
大きい。この場合、ノイズ判別用の比較対象として、偏
差レベルΔVを用いずに、ピーク閾値VTHで正規化され
た遅角量ΔθRを用いているので、信頼性の高いノイズ判
別を行うことができる。
【0043】前述のように、比較部53は、遅角量ΔθR
上限閾値VN1以下の場合に出力をHレベルとし、比較部
54は、遅角量ΔθRが下限閾値VN2以上の場合に出力をH
レベルとするので、比較部53及び54からの各出力の論理
積をとるアンドゲート55は、遅角量ΔθRが以下のウィ
ンド範囲内にある場合に、ノイズ判別信号VkをHレベ
ルとして遅角反映制限部6に入力することになる。
【0044】VN1≧ΔθR≧VN2
【0045】遅角反映制限部6は、第N気筒からのノイ
ズ判別信号Vkを計数するカウンタCN1を参照して、
所定回数n1(例えば、2回〜数回)と比較し、以下を満
たすか否かを判定する(ステップS7)。
【0046】CN1<n1
【0047】もし、ステップS7において、カウンタCN
1の値が所定回数n1より小さいと判定された場合は、カ
ウンタCN1の内容をインクリメントしてノイズ判別信
号Vkの出力回数を計数すると共に、第N気筒のタイマ
パルスを計数するタイマカウンタCN2をクリアする(ス
テップS8)。
【0048】従って、CN1<n1の場合、遅角反映制限
部6は遅角反映制限信号Vcを出力せず、偏差レベルΔ
Vに基づく遅角量ΔθRは遅角制御角θRに反映されるこ
とになる。即ち、偏差レベルΔVがノイズレベルである
と判定されたとしても、ノイズ判別信号Vkの出力回数
が所定回数n1に達していなければ、遅角反映を制限せず
にノック時とみなして遅角反映を行う。なぜなら、気筒
点火サイクル数の初期においては、偏差レベルΔVの大
きさがノイズによるものか実際のノックによるものなの
かが判別できないので、安全側をとってノックとみなす
必要があるからである。
【0049】もし、ピークレベルVpがノックによるも
のであれば、遅角反映制御した後のピークレベルVpは
抑制されるはずである。従って、所定回数n1の間、続け
て発生するノイズ判別信号Vkは、確実にノイズによる
誤判別を示しているとみなすことができる。遅角量積算
部45は、以下のように遅角制御角θRを生成する(ステッ
プS10)。
【0050】θR=θRo+ΔθR
【0051】一方、ステップS3において、ΔV≦0と判
定された場合には、遅角量ΔθRは0に設定される(ステ
ップS11)。又、ステップS5及びS6において、ΔθR>V
N1、又は、VN2>ΔθR>0と判定された場合には、上
述のように遅角制御角θRが算出されて(ステップS10)、
偏差レベルΔVによる遅角反映処理が実行される。
【0052】更に、ノイズ判別信号Vkが所定回数n1
上連続して出力され、ステップS7において、CN1≧n1
と判定された場合には、遅角反映制限部6は、遅角量積
算部45に遅角反映制限信号Vcを出力し、以下のステッ
プS21〜S24を実行する。尚、遅角反映制限部6内の制限
手段は、データ記憶手段内の図6のマップデータを参照
し、スロットル開度等に相当する負荷L並びに内燃機関
の回転数Reに応じた所定期間n2を予め設定してい
る。
【0053】まず、制限手段は、タイマカウンタCN2
を参照して所定期間n2と比較し、以下を満たすか否か
を判定する(ステップS21)。
【0054】CN2<n2
【0055】もし、タイマカウンタCN2の値が所定期
間n2より小さい場合は、カウンタCN1を所定回数n1
にクリップすると共に、タイマカウンタCN2をクリア
する(ステップS22)。そして、遅角反映を制限するため
に、遅角量ΔθRを0に設定した後(ステップS23)、ステ
ップS9に進む。又、ステップS21において、以下を満た
すと判定された場合は、カウンタCN1をクリア(ステッ
プS24)した後、ステップS23に進み、遅角量ΔθRを0
に設定する。
【0056】CN2≧n2
【0057】こうして、気筒点火サイクル毎に、図3の
遅角反映処理ルーチンが繰り返される。図3のルーチン
は各気筒毎に独立して行われるので、1つの気筒の遅角
反映が制限されても、他の気筒の遅角反映が制限される
ことはない。又、気筒点火初期又はノイズ判別信号Vk
の発生初期においては、ピーク閾値VTHを越えたピーク
レベルVpに対して確実に遅角反映制御が行われ、ノイ
ズ判別信号Vkの連続発生回数が所定回数n1(n1=2
の場合は2回)に達した時点で遅角反映の制限が行われ
る。
【0058】又、タイマカウンタCN2を用いて、所定
期間n2経過後に遅角反映を再開するようにしたので、
上限閾値VN1及び下限閾値VN2のウィンド範囲内のノイ
ズレベルが判定され続けても、定期的に遅角反映機能が
復帰し、遅角反映制限され続けることはない。従って、
実際のノックレベルがノイズレベルと区別できないよう
な状態になっても、再び遅角反映させることができる。
【0059】このとき、点火サイクル数ではなく、タイ
マカウンタCN2が所定期間n2に達したことを判定して
いるので、内燃機関の回転数等に全く依存することがな
く、正確で且つ一定の条件で遅角反映復帰させることが
できる。又、負荷L及び回転数Re等の運転条件に応じ
て、所定期間n2が設定されるので、ノイズに対する遅角
反映制限を確実に行うことができる。
【0060】尚、上記実施例1では、偏差レベルΔVが
ノイズによる誤判別であることを判定するため、ステッ
プS5及びS6において、上限及び下限比較用の2つの比較
部53及び54を用いたが、比較部54を削除し、上限閾値V
N1以下の遅角量ΔθRに対して全てノイズ判別信号Vk
を出力するようにしてもよい。
【0061】又、遅角反映制限部6が運転条件として負
荷L及び回転数Reを用い、所定期間n2を設定するた
めのマップデータを図6のような三次元データとした
が、例えば、負荷Lのみを用いた図4のような二次元マッ
プデータを参照して所定期間n2を設定してもよい。
【0062】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、ノック
判別手段からのノック判別信号がノイズによる誤判別で
あることを気筒毎に判定してノイズ判別信号を出力する
ノイズ判別部と、ノイズ判別信号が出力された気筒に対
してノック判別信号による反映を所定期間にわたって制
限する制限手段と、所定期間を内燃機関の運転条件に応
じたマップデータとして記憶するデータ記憶手段とを設
け、通常はノック判別信号に基づいて各気筒毎にノック
抑制用の遅角反映処理を行い、ノック判別信号がノイズ
による誤判別であると判定された場合には所定期間だけ
遅角反映を制限して、各気筒毎に不要な遅角制御を抑制
すると共に、制限手段がマップデータを参照して運転条
件に応じた所定期間を設定するようにしたので、制御効
率の劣化を防止した内燃機関用ノック制御装置が得られ
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施例1の動作を説明するための波
形図である。
【図3】この発明の実施例1の動作を示すフローチャー
トである。
【図4】この発明の実施例1によるデータ記憶手段内の
負荷に対するマップデータを示す特性図である。
【図5】この発明の実施例1によるデータ記憶手段内の
回転数に対するマップデータを示す特性図である。
【図6】この発明の実施例1によるデータ記憶手段内の
三次元マップデータを示す特性図である。
【図7】従来の内燃機関用ノック制御装置を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 ノックセンサ 5 ノイズ判別部 6 遅角反映制限部(制限手段及びデータ記憶手段) 42 減算部(ノック判別手段) 43 遅角反映処理部(制御手段) 51 上限閾値発生部 52 下限閾値発生部 A ノックセンサの出力信号 Vp ピークレベル VTH ピーク閾値 ΔV 偏差レベル(ノック判別信号) VN1 上限閾値(ノイズ閾値) VN2 下限閾値(ノイズ閾値) Vk ノイズ判別信号 Vc 遅角反映制限信号 CN2 タイマカウンタ n2 所定期間 L 負荷(運転条件) Re 回転数(運転条件) ΔθR 1点火毎の遅角量 θR 遅角制御角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 昭一 姫路市千代田町840番地 三菱電機株式会 社姫路製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の振動を気筒毎に検出するノッ
    クセンサと、 前記ノックセンサの出力信号に基づいてノック判別信号
    を出力するノック判別手段と、 前記ノック判別信号に基づいて前記内燃機関の制御パラ
    メータをノック抑制方向に制御する制御手段と、 前記ノック判別信号がノイズによる誤判別であることを
    気筒毎に判定してノイズ判別信号を出力するノイズ判別
    部と、 前記ノイズ判別信号が出力された気筒に対して前記ノッ
    ク判別信号による反映を所定期間にわたって制限する制
    限手段と、 前記所定期間を前記内燃機関の運転条件に応じたマップ
    データとして記憶するデータ記憶手段とを備え、 前記制限手段は、前記マップデータを参照して前記運転
    条件に応じた所定期間を設定することを特徴とする内燃
    機関用ノック制御装置。
JP4251089A 1992-09-21 1992-09-21 内燃機関用ノック制御装置 Withdrawn JPH06101556A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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