JPH0595324U - 歯ブラシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 首部の角度を片手で容易に調整することがで
きる歯ブラシの提供。 【構成】 本考案の歯ブラシ１は、ブリッスル部１Ｂを
先端に有する首部２の基端部２Ａが、柄部４の先端部４
Ａに対して回動自在に軸５により軸支され、且つスライ
ダ６が上記基端部２Ａ及び上記先端部４Ａに対して摺動
自在に配置され、上記基端部２Ａには、その側部から外
側に突起７Ａが突設されており、上記スライダ６には、
その側部に上記突起７Ａを案内する細長溝６Ａが形成さ
れており、該細長溝６Ａはその長手方向が上記柄部４に
対して傾斜されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ブリッスル部を先端に有する首部を、柄部に対して所定の角度に傾 斜させることがきる歯ブラシに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、奥歯の磨き残しがないようにするため等、歯ブラシの首部を柄部に 対して傾斜させる構成が知られているが、その傾斜方法について、近年、種々の 方法が提案されている。 例えば、図９に示すように、実開昭６３ー１３０２５号公報には柄部１１及び 首部１２を軸１３により軸支し、所定角度で軸１３に対してネジ１４を締め付け る構成の歯ブラシが開示されている。この従来の歯ブラシでは、首部１２及び柄 部１１の係合部に互いに歯合するギザギザを形成しており、ネジ１４を締め付け ることによって、該ギザギザの歯合を確実におこない、首部１２を柄部１１に傾 斜した状態を保持するようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した従来の歯ブラシでは、首部１２を所定の角度に保持す る場合には、まず、ネジ１４を緩めた後に、柄部１１に対して首部１２を所望角 度に傾けて、その状態でネジ１４を充分に締め付けるという操作が必要であり、 特に、該締め付けは軸１３を押さえつつ、ネジ１４を回さなければならないため 、両手を必要とし、磨き場所に合わせて首部の角度を、容易に換えることができ ないという問題点があった。 特に、ネジ１４の締め付けが緩いと、首部１２が反り却ってしまうので、両手 で確実に締め付けなければならないという問題点があった。 従って、本考案の目的は、首部の角度を片手で容易に調整することができる歯 ブラシを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、ブリッスル部を先端に有する首部の基端部が、柄部の先端部に対し て回動自在に軸支され、且つ、スライダが上記基端部及び上記先端部に対して摺 動自在に配置された歯ブラシであって、上記基端部には、その側部から外側に突 起が突設されており、上記スライダには、その側部に上記突起を案内する細長溝 が形成されており、該細長溝はその長手方向が上記柄部に対して傾斜されている ことを特徴とする歯ブラシを提供することにより、上記目的を達成したものであ る。

【０００５】

【作用】

本考案の歯ブラシによれば、首部を柄部に対して所定の傾斜を付けたいときに は、柄部を握っている手の親指等でスライダを前後に移動する。これにより、首 部の基端部の突起がスライダに形成された細長溝に沿って移動し、該細長溝の移 動距離に応じた角度で首部が傾斜する。 そして、所望の傾斜角度の位置でスライダの移動を止めれば、その位置の傾斜 角度が保持される。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の歯ブラシの実施例を図面を参照して説明する。 図１は本考案の第１実施例における歯ブラシの分解斜視図、図２は図１に示す 歯ブラシの首部を柄部に対して直線状に配置した状態を示す側面図、図３は図２ に示す歯ブラシの背面図、図４は図１に示す歯ブラシの首部を柄部に対して傾斜 させた状態を示す側面図、図５は本考案の第２実施例における歯ブラシの分解斜 視図、図６は図５に示す歯ブラシの首部を柄部に対して直線状に配置した状態の 側面図、図７は図６に示す歯ブラシの背面図、図８は図６に示す歯ブラシの首部 を柄部に対して傾斜させた状態を示す側面図である。

【０００７】 先ず、添付図面の図１〜図４を参照して本考案の第１実施例について説明する 。 第１実施例の歯ブラシ１は、図１及び図２に示す如く、ブリッスル部１Ｂを先 端に有する首部２の基端部２Ａが、柄部４の先端部４Ａに対して回動自在に軸５ により軸支され、且つスライダ６が上記基端部２Ａ及び上記先端部４Ａに対して 摺動自在に配置され、上記基端部２Ａには、その側部から外側に突起７Ａが突設 されており、上記スライダ６には、その側部に上記突起７Ａを案内する細長溝６ Ａが形成されており、該細長溝６Ａはその長手方向が上記柄部４に対して傾斜さ れている。

【０００８】 首部２は柄部４と別体に構成されており、首部２にはその先端にブリッスル（ 毛）１Ａが植設されたブリッスル部１Ｂを備え、首部２の基端部２Ａが柄部４の 先端部４Ａに連結されている。 首部２の基端部２Ａは、その中央部に空間を形成するように股状に開いた一対 の脚部２Ｃ、２Ｃが形成されており、該脚部２Ｃ、２Ｃ間の空間に上記柄部４の 先端部４Ａが嵌合するようになっている。 そして、上記脚部２Ｃ、２Ｃ及び先端部４Ａとは、軸５により互いに回動自在 に軸支されている。

【０００９】 スライダ６は、略四角筒形状に形成されており、上記基端部２Ａと上記先端部 ４Ａとを囲繞して摺動するようになっており、その側部には柄部４に対して傾斜 した細長溝６Ａが形成されている。 また、スライダ６の首部２側にはその上下がラッパ状に開いた傾斜開口部６Ｂ が形成されている。この傾斜開口部６Ｂの傾きは、上述の細長溝６Ａの傾斜と同 様か又はそれ以上の角度で傾斜されており、柄部４に対して首部２が傾斜した際 に該首部２の基端部２Ａの上面または下面が傾斜開口部６Ｂに接触して該首部２ が動かなくならないようにしている。 このスライダ６の材質は、特に限定されないが、金属、ゴム又はプラスチック 材料等が用いられる。 また、スライダ６の上面には、多数の凹凸を形成した滑り止め６Ｃが形成され ており、指先でスライダ６を摺動できるようになっている。 突起７Ａは基端部２Ａに螺合したそのネジ７の頭又は該ネジ７の他端側に螺合 された頭部により構成されており、該突起７Ａはスライダの細長溝６Ａに挿入さ れ、該溝６Ａ内を摺動自在に配置されている。

【００１０】 次に、第１実施例の作用について説明する。 首部２が柄部４に対して直線状に位置する初期位置では、図２及び図３に示す ように、突起７Ａ、７Ａは細長溝６Ａの長手方向略中央に位置される。 首部２を柄部４に対して所定の傾斜角度で傾斜させる場合には、歯ブラシを使 用している時に柄部４を握った状態で、スライダ６を上記初期位置から、図４に 示すように柄部４側に移動させる。そうすると、突起７Ａは、細長溝６Ａに案内 されて移動し、首部２を起立させ、次第に傾斜角度αを増すように、所定の角度 を得た所で、図４に示すようにスライダ６を停止させる。このように、本実施例 では、柄部４を握った親指を滑り止め６Ｃを押圧することによって、簡単に操作 することができる。 そして、図４に示すように、最大傾斜位置では、基端部２Ａの上面が、傾斜開 口部６Ｂに当接して支持される。従って、首部２の傾斜が制限される。 尚、図２及び図３に示す初期位置から、スライダ６を首部２側に移動させた場 合には、首部２はブリッスル１Ａの背面側に傾斜される。 この第１実施例の歯ブラシは、首部の角度を片手で逐次容易に調整することが でき、また、スライダを片手で摺動できるから歯を磨きながら調節することがで きる。

【００１１】 次に、本考案の第２実施例の歯ブラシを、図５〜図８を参照して説明する。 尚、第１実施例と同一部分には同一の符号を付することによって、その部分の 詳細な説明を省略する。 この第２実施例の歯ブラシでは、スライダ６の上面には、内側略中央から下方 に向けてスライダの移動を案内する案内片６Ｅが突設されており、その下端部に は係合片６Ｆが形成されている。 一方、柄部４には、上記案内片６Ｅを案内する案内孔４Ｂが形成されており、 該案内孔４Ｂは、柄部４の先端部４Ａにおいて、該柄部４を貫通して形成され、 図６及び図７に示すように、係合片６Ｆが柄部４に係合して案内片６Ｅが外れな いようになっている。

【００１２】 この第２実施例の歯ブラシを使用するときには、第１実施例と同様に、図６及 び図７に示す直線状態の初期位置から、柄部４を握っている親指等の滑り止め６ Ｃを押さえて、スライダ６を柄部４側に摺動させる。これによって、首部２に配 置された案内片６Ｆは、案内孔４Ｂに案内されて次第に傾斜角度αを増し、所定 の角度を得た所で、図８に示すように、スライダ６を停止させる。 この第２実施例の歯ブラシにおいても、第１実施例と同様な効果を得ることが できる。

【００１３】 本考案は、上記実施例に制限されるものではなく、本考案の趣旨を逸脱しない 範囲で種々変更することが可能である。 例えば、首部２は、そのブリッスル１Ａ方向にのみ起立して傾斜するものであ ってもよい。かかる場合、第１実施例におけるスライダ６の傾斜開口部６Ｂはブ リッスル１Ａ側にのみ形成するものであってもよい。又、スライド６が柄部４の 先端部をスライドするときすべりすぎないように、スライダ６の内側や柄部４の 先端部表面に多数の凹凸を形成することも可能である。

【００１４】

【考案の効果】

本考案の歯ブラシは、首部の角度を片手で容易に調整することができる。 しかも、スライダを微妙に摺動させることにより、首部の角度を任意の角度に 調節することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の第１実施例における歯ブラシの
分解斜視図である。

【図２】図２は図１に示す歯ブラシの首部を柄部に対し
て直線状態にしたときの側面図である。

【図３】図３は図２に示す歯ブラシの背面図である。

【図４】図４は図１に示す歯ブラシの首部を柄部に対し
て傾斜させた状態を示す側面図である。

【図５】図５は本考案の第２実施例における歯ブラシの
分解斜視図である。

【図６】図６は図５に示す歯ブラシの首部を柄部に対し
て直線状態にしたときの側面図である。

【図７】図７は図６に示す歯ブラシの背面図である。

【図８】図８は図６に示す歯ブラシの首部を柄部に対し
て傾斜状態にしたときの側面図である。

【図９】図９は従来の歯ブラシを示す平面図である。

【符号の説明】

１ 歯ブラシ １Ｂ ブリッスル部 ２ 首部 ２Ａ 基端部 ４ 柄部 ４Ａ 先端部 ６ スライダ ６Ａ 細長溝 ７Ａ 突起

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ブリッスル部を先端に有する首部の基端
   部が、柄部の先端部に対して回動自在に軸支され、且
   つ、スライダが上記基端部及び上記先端部に対して摺動
   自在に配置された歯ブラシであって、 上記基端部には、その側部から外側に突起が突設されて
   おり、 上記スライダには、その側部に上記突起を案内する細長
   溝が形成されており、該細長溝はその長手方向が上記柄
   部に対して傾斜されていることを特徴とする歯ブラシ。