JPH059023Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、競技用表示装置に係り、特に、競技
場における競技者に競技進行時間を知らせるため
の表示装置に関する。

〔従来の技術〕

バスケツトボールの公式試合では、味方チーム
または敵チームにボールが移つたときは、30秒以
内に攻撃しないと相手チームにボールが移るとい
う、所謂30秒ルールが適用されている。このた
め、時間を表示する装置がそれぞれのチームの競
技者が競技中に見える位置にセツトされている。

従来、このような表示装置として、三脚式のス
タンドに装着された表示器を備えている表示装置
が２台用意され、それぞれの表示器にコントロー
ラがコードを介して接続されるように構成されて
いるものが、提案されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このような競技用表示装置では、表示器が三脚
式のスタンドに装着され、しかもこれらにコード
を介してコントローラが接続されているので、表
示装置を競技場の所定の位置に運搬することがき
わめて面倒であり、また表示装置の個別の機器を
一体的に収納することが困難である。

本考案の目的は、前記した従来技術の問題点を
解消し、競技場の所定の位置に運搬することが容
易であるとともに、装置の各機器を一体的に収納
することができる競技用表示装置を提供すること
にある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案にかかる競技用表示装置は、電光表示器
と、開閉自在な蓋体とを有し内部に電光表示器を
収納するボツクスとを備えており、ボツクスの蓋
体は電光表示器をその使用時に外部に表示させた
状態で支持するように構成したことを特徴とす
る。

〔作用〕

開閉自在な蓋体を有するボツクス内に電光表示
器が収納され、蓋体を閉めた状態のボツクスは競
技場の所定の位置に運搬される。その後、ボツク
ス内の電光表示器はボツクスから取り出され、蓋
体に外部に表示し得る状態で支持される。これに
より、電光表示器は競技者から視覚される状態と
なる。そして、電光表示器は、コントローラを操
作することにより所定の表示を行う。

〔実施例〕

第１図は本考案の一実施例であるバスケツトの
30秒ルール用表示装置を示す使用状態の斜視図、
第２図はその格納状態を示す側面断面図である。

本実施例において、この競技用表示装置は、ボ
ツクス本体を備えており、ボツクス本体１の一上
端側縁部に蝶番２が設けられ、蓋体３はこの蝶番
２を介してボツクス本体１に開閉自在に枢着され
ている。ボツクス本体１の底板下面における四隅
には所定の間隔をおいてキヤスタ４が取り付けら
れており、またボツクス本体１の左右の側板にお
ける上部の略中央位置には取手用の溝部５が開設
されている。

ボツクス本体１の内部は仕切板６により２つに
区画されており、その前側部分の室内には電光表
示器７が上から立てた状態で挿入されて収納され
ている。仕切板６により区画された他方の室には
四隅に脚部９を立設されている支持台８が出し入
れ可能に収納されている。この支持台８とボツク
ス本体１の側板とによつて囲まれる空間部にはコ
ード１０が収納されており、支持台８上にはコン
トローラ１１が載置されている。このコントロー
ラ１１は蓋体３の裏面に固着された遊動防止用の
スポンジ体１２によりボツクス本体１内で押圧さ
れて固定されている。

前記電光表示器７にはその表示器本体１３の四
隅部にそれぞれゴム等により作成された弾性保護
部材１４が添着されているとともに、その表示窓
内には発光ダイオード等からなる表示ランプ１５
群が設けられている。表示ランプ１５群は所謂８
字形表示配列に並設されており、表示器本体１３
にはこの表示ランプ１５とコントローラ１１とを
電気的に接続するための前記コードの差込部１６
が設けられている。表示器本体１３には断面コ字
形状に形成された差込具１８が、側面が三角形状
の連結具１７を介して本体１３に対して傾斜する
ように固着されており、この差込具１８はコ字形
状の開口側が表示器７の後方を向くように配設さ
れている。他方、ボツクスの蓋体３における表面
には断面コ字形状に形成された係合部材としての
支持具１９が、コ字形状の開口が前方を向くよう
に配されて固着されている。

コントローラ１１には、表示ランプ１５に時間
表示を開始作動させるためのスタートスイツチ２
０と、作動中を操作者に知らせるためのスタート
ランプ２１と、表示ランプ１５に時間表示を停止
作動させるためのストツプスイツチ２２と、停止
を操作者に知らせるためのストツプランプ２３と
が設けられている。

そして、第１図に示されているような電光表示
器７、コード１０およびコントローラ１１を収納
したボツクスは１台準備され、他の１台のボツク
スには電光表示器７およびコード１０が収納され
ている。

次に作用を説明する。

バスケツトボールの競技場にこの装置をセツト
する場合、会場の階段等においては、取手用の溝
部５に指が差し込まれてボツクスが運搬される。
平坦な面ではキヤスタ４によりボツクスは押すの
みで容易に所定の位置まで運搬される。

２台のボツクスは１コートの２つのゾーンにお
ける外方の見易い位置にそれぞれ設置される。続
いて、ボツクスの蓋体３が開かれる。そして、取
手バンド１３ａが把持され、電光表示器７は上方
に持ち上げられ、ボツクス本体１の内部から取り
出される。次に電光表示器７に設けられた差込具
１８が蓋体３上の支持具１９に前方から差し込ま
れ、電光表示器７は第２図に示されているように
後傾した状態でセツトされる。この状態におい
て、電光表示器７は後傾しているため、前方への
抜け止めは不要となる。

コード１０およびコントローラ１１を収納した
ボツクスからは、コード１０およびコントローラ
１１が取り出される。このコントローラ１１はコ
ード１０により２台のボツクス上のそれぞれの電
光表示器７に接続される。競技中において、コン
トローラ１１のスタートスイツチ２０およびスト
ツプスイツチ２２を操作することによつて、味方
および敵用のそれぞれ電子表示器７に設けられた
表示ランプ１５に所定の時間（秒）が表示され
る。

本実施例において、競技中、電光表示器７また
はボツクス本体１に競技者が衝突した場合、キヤ
スタ４によりボツクス本体１は容易に移動するか
ら衝突力を緩和できる。

また、表示装置の運搬時には、コントローラ１
１はスポンジ体１２により押圧固定され、また、
電光表示器７は弾性保護部材１３を添着されてい
るため、ボツクス本体１内の収納物の遊動（がた
つき）を防止することができる。

なお、本考案は前記実施例に限定されるもので
はなく、その要旨を逸脱しない範囲において、
種々変更可能であることはいうまでもない。

例えば、電光表示器は、ボツクス本体に開閉自
在に設けられた蓋体の裏面に固定することができ
る。この場合、蓋体を開いたときに蓋体が所定の
角度、例えば、15度程度傾斜するようにセツトす
れば、電光表示器は競技者に視覚され易い状態で
セツトされる。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案によれば、不使用
時には表示装置の各機器をボツクス内に格納する
ことができるとともに、ボツクスを運搬するのみ
で表示装置は簡単に運搬することができ、また、
使用時にはボツクスの高さを利用するため、電光
表示器を見易い高さにセツトすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例であるバスケツトの
30秒ルール用表示装置を示す使用状態の斜視図、
第２図はその格納状態を示す側面断面図である。 １……ボツクス本体、２……蝶番、３……蓋
体、４……キヤスタ、５……溝部、６……仕切
板、７……電光表示器、８……支持台、９……脚
部、１０……コード、１１……コントローラ、１
２……スポンジ体、１３……表示器本体、１４…
…弾性保護部材、１５……表示ランプ、１６……
差込部、１７……連結具、１８……差込具、１９
……支持具、２０……スタートスイツチ、２１…
…スタートランプ、２２……ストツプスイツチ、
２３……ストツプランプ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 電光表示器と、開閉自在な蓋体を有し、内部
   に電光表示器を収容するボツクスとを備えてお
   り、ボツクスの蓋体は電光表示器をその使用時
   に外部に表示させて支持するように構成されて
   いることを特徴とする競技用表示装置。 (2) 蓋体が、表面上に電光表示器を係合させる係
   合部材を設けられていることを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の競技用表示装
   置。 (3) 電光表示器を収納するボツクスを２個備え、
   一方のボツクス側に電子表示器とともに、前記
   電光表示器を作動させるコントローラとこのコ
   ントローラと前記電光表示器とを接続するコー
   ドとを収納したことを特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の競技用表示装置。 (4) 蓋体はボツクスの上端側縁部に枢着されると
   ともに、その蓋体の裏面に電光表示器が固定さ
   れていることを特徴とすることを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の競技用表示
   装置。